JP5875967B2 - 受信装置、受信装置を有する医療用システムおよびチャネル設定方法 - Google Patents

受信装置、受信装置を有する医療用システムおよびチャネル設定方法 Download PDF

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Description

本発明は、受信装置、受信装置を有する医療用システムおよびチャネル設定方法に関する。
患者の心拍数や呼吸回数などの生体情報を検出し、表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。近年では、各患者の生体情報を検出して無線送信する複数の送信装置と、生体情報を受信して表示する受信装置として、検出機能と表示機能とが分散された医療用システムも知られている。
ここで、複数の送信装置は、相互に混信がないように、それぞれ異なる固有のチャネルが割り当てられている。チャネルは、例えば異なる周波数に対応している。受信装置は、複数の送信装置から生体情報を受信し、同時にまたは選択的に生体情報を表示できる。
送信装置が複数あるので、監視が必要な患者の送信装置からの生体情報を観察するためには、受信装置において、監視する送信装置の登録を設定したり、設定を解除したりする必要がある。例えば、送信装置固有のチャネル番号を入力することにより、受信装置において特定の送信装置を設定できる。
特開2009−017959号公報
しかし、上記の構成では、受信装置に送信装置のチャネルを設定するために、チャネル番号をユーザーが手入力しなくてはならない。これでは、送信装置の設定に手間がかかる上に、手作業に伴うチャネル番号の入力間違いが生じる虞がある。スピードと正確性が特に重要となる医療の現場においては、手軽かつ迅速に、間違いなく送信装置のチャネルを設定することが望まれている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、送信装置のチャネルを簡単かつ正確に設定できる受信装置、受信装置を有する医療用システムおよびチャネル設定方法を提供することを目的とする。
受信装置は、異なるチャネルを通じて生体情報を含む信号を送信する複数の送信装置と通信可能であり携帯可能であって、受信部と、判定部と、設定部と、表示部とを有する。受信部は、チャネルを切り換えつつ、各送信装置から信号を受信する。判定部は、受信部により受信された複数の信号のうち、強度が最も高い信号のチャネルを判定する。設定部は、判定部により判定された信号のチャネルを、以後に生体情報を監視する監視チャネルとして設定する。表示部は、設定部により設定された監視チャネルを使用する送信装置から送信される生体情報を表示する。また、表示部は、前記受信部により受信された信号の強度をチャネルごとに表示する。
受信装置を有する医療用システムは、生体情報を含む信号を送信する複数の送信装置と、当該複数の送信装置と通信可能であり携帯可能な受信装置とを有する。複数の送信装置は、それぞれ異なるチャネルを通じて信号を送信する。受信装置は、受信部と、判定部と、設定部と、表示部とを有する。受信部は、チャネルを切り換えつつ、各送信装置から信号を受信する。判定部は、受信部により受信された複数の信号のうち、強度が最も高い信号のチャネルを判定する。設定部は、判定部により判定された信号のチャネルを、以後に生体情報を監視する監視チャネルとして設定する。表示部は、設定部により設定された監視チャネルを使用する送信装置から送信される生体情報を表示する。また、表示部は、前記受信部により受信された信号の強度をチャネルごとに表示する。
携帯可能な受信装置において生体情報を含む信号を受信するためのチャネル設定方法は、受信ステップと、判定ステップと、設定ステップと、表示ステップとを有する。受信ステップは、異なるチャネルを通じて送信される複数の信号を、チャネルを切り換えつつ受信する。判定ステップは、受信ステップにおいて受信された複数の信号のうち、強度が最も高い信号のチャネルを判定する。設定ステップは、判定ステップにおいて判定された信号のチャネルを、以後に当該信号に含まれる生体情報を監視するための監視チャネルとして設定する。表示ステップは、設定ステップにおいて設定された監視チャネルを通じて送信される生体情報を表示する。また、前記表示ステップは、前記受信ステップにおいて受信された信号の強度をチャネルごとに表示する。
受信装置、受信装置を有する医療用システムおよびチャネル設定方法によれば、強度が最も高い信号のチャネルを監視チャネルとして設定するので、チャネル番号等の手入力が必要なく、手軽かつ迅速に、間違いなく送信装置のチャネルを設定できる。
第1実施形態に係る医療用システムの概略構成を示す図である。 第1実施形態に係る受信装置を示す図である。 第1実施形態に係る受信装置の概略構成を示すブロック図である。 受信装置の動作の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る医療用システムの使用態様例を示す図である。 第2実施形態に係る生体情報表示装置が表示する患者登録画面を示す図である。 第3実施形態に係る受信装置の動作の流れを示すフローチャートである。 送信装置から受信する信号強度よりも他機器から受信する信号強度が高い場合の様子を示す図である。 図8において制限チャネルを設定してサーチモード処理を実行する様子を示す図である。 サーチモードを実行する際に第3実施形態の受信装置に表示される画面の例を示す図である。
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係る医療用システムの使用態様例を示す図、図2は第1実施形態に係る受信装置を示す図、図3は第1実施形態に係る受信装置の概略構成を示すブロック図である。
第1実施形態の医療用システム10は、たとえば病院に設けられる。
図1に示すように、医療用システム10は、送信装置20と、受信装置30とを有する。送信装置20は、患者の生体情報を測定する測定手段22を有する。各構成について説明する。
(送信装置20)
送信装置20は、患者に取り付けられる装置であり、患者の生体情報を検出し無線送信する。具体的には、送信装置20は、心電図電極などの生体情報を取得する生体情報センサなどの測定手段22を有し、患者の心拍数、呼吸数、血中酸素飽和度などの生体情報を検出し、検出した生体情報を、無線信号により送信する。
通常、送信装置20は、一人の患者に対して一つが取り付けられるため、患者が複数存在する場合、送信装置20も複数存在する。
送信装置20には、それぞれ異なるチャネルが割り当てられ、各送信装置20はそれぞれ異なるチャネルを通じて無線信号により生体情報を送信する。
(受信装置30)
受信装置30は、携帯可能であり、送信装置20から送信される生体情報を受信し表示する。
受信装置30は、図3に示すように、操作部31、受信部32、表示部33、記憶部34および制御部35を有する。
操作部31は、ユーザーからの各種入力等を受け付ける。操作部31は、図2に示すように、受信装置30上に設けられたハードウエアのボタンである。あるいは、表示部33において、タッチパネル方式によりソフトウエアとして実現される操作キーであってもよい。操作部31は、一機能として、ボタンの押下等により、後述するサーチモードへ切り換えの指示を受け付ける。
受信部32は、送信装置20から送信された信号および信号に含まれる生体情報を受信する。ここで、受信部32は、受信する信号のチャネルを適宜設定または変更可能である。表示部33は、図2に示すような表示画面であり、受信部32が受信した生体情報や受信する信号のチャネルなどの表示を行う。
記憶部34は、制御部35の要求に従い、受信部32が受信する信号のチャネルや受信した信号の強度などを記憶する。制御部35は、上記各部の制御や各種の演算処理を行う。
前述のとおり、受信装置30に生体情報を送信する送信装置20は複数存在することが考えられる。
ここで、各送信装置20が使用する信号のチャネルはそれぞれ異なる。したがって、受信装置30は、受信する信号のチャネルが設定されることにより、特定の送信装置20から送信された生体情報を受信して表示できる。
図4は受信装置30の動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートでは、受信装置30は、監視したい生体情報を含む信号のチャネル(以下、監視チャネルという)を自動的に選択し設定する。なお、以下の各ステップの動作については、基本的に制御部35が各部を制御して実行する。
まず、受信装置30は、サーチモードのボタン(操作部31)が押下されたかどうかを判断する(ステップS1)。ここで、サーチモードとは、以下の手順により、特定の信号のチャネルを監視チャネルとして設定するためのモードである。
サーチモードのボタンが押下された場合(ステップS1:YES)、受信部32は受信する信号のチャネルを切り換え(ステップS2)、切り換えたチャネルの信号を受信する(ステップS3)。たとえば、記憶部34には予め全ての送信装置20に割り当てられうるチャネルが記憶されており、受信部32は、その中から一つのチャネルを選択して、信号を受信する。サーチモードのボタンが押下されて初めてステップS2が実行される際には、最も小さいチャネルが選択される。
制御部35は、受信部32により受信した信号の強度が所定の閾値以上か否かを判断する(ステップS4)。ここで、信号強度の所定の閾値とは、受信装置30が送信装置20から50cmの距離に近づいたときに、当該送信装置20から受信装置30が検出できる信号強度の平均値である。
受信した信号の強度が所定の閾値以上である場合(ステップS4:YES)、制御部35は、その信号の強度の情報と共に受信したチャネルを記憶部34に記憶する(ステップS5)。
受信した信号の強度が所定の閾値未満である場合(ステップS4:NO)、ステップS6の処理に進む。
制御部35は、全ての送信装置20のチャネルについて受信したか判断する(ステップS6)。全てのチャネルについてまだ受信していない場合(ステップS6:NO)、制御部35は、ステップS2の処理に戻り、次のチャネルについて同様の処理を繰り返す。
全てのチャネルについて受信が完了した場合(ステップS6:YES)、制御部35は、記憶部34に記憶されたチャネルがあるかどうか判断する(ステップS7)。記憶部34にチャネルが記憶されている場合(ステップS7:YES)、制御部35は、判定部として、記憶されたチャネルの中で、最も信号強度が高かった信号のチャネルを判定する(ステップS8)。ここで、信号の強度は、信号の発生源(送信装置20)からの距離が離れるほど減衰する。そのため、各送信装置20の発生源における信号強度が同じであれば、受信装置30から最も近くにある送信装置20の持つチャネルの信号が、最大の信号強度となる。言い換えれば、サーチモードでは、受信装置30から最も近くにある送信装置20のチャネルを自動的に判定することができる。
制御部35によって最も信号強度が高いと判定されたチャネルを、以後に生体情報を監視するための監視チャネルとして設定する(ステップS9)。ここで、監視チャネルの設定とは、たとえば、記憶部34に監視用のチャネルとして記録することを含む。加えて、表示部33に監視チャネルに設定された信号のチャネルを表示してもよい。監視チャネルの設定が終わると、制御部35は、サーチモードを終了する。
一方、ステップS7において、記憶部34にチャネルが記憶されていない場合、監視チャネルとして設定する対象となる信号が受信されていないので、制御部35は、表示部33に設定エラーを表示させる(ステップS10)。これにより、監視チャネルの設定の不備がユーザーに認知される。制御部35は、サーチモードを終了する。
実際にユーザーが本医療用システムを用いて、監視チャネルを設定する際の動作の例を図1を参照しつつ説明する。
ユーザーAは、たとえば病院の看護師であり、受信装置30を携帯している。
患者B、C、Dは、たとえば病院に入院している患者であり、それぞれ送信装置20を装着している。
通常、ユーザーAは、ナースステーション等の患者から離れた場所で患者の状態を監視している。
その状況で、ナースコールが発呼されるなどして患者Bの容態に異常が検知された場合、ユーザーAは受信装置30を携帯しつつナースステーション等を離れ、患者Bの元へ移動する。
ここで、ユーザーAは、本発明の医療用システムを用いることにより、患者Bの元で生体情報を確認しながら医療行為等を行うことができる。具体的には、ユーザーAは、受信装置30を送信装置20に近づけつつ、操作部31の所定のボタンを押下し、受信装置30にサーチモードを実行させる。
サーチモードにおいて、受信装置30は、受信している信号の中で最も信号強度が高いチャネル、すなわち最も近くにある送信装置20を検出する。ここで、ユーザーAは患者Bの近くにいるので、受信装置30は、患者Bが装着する送信装置20からの信号が最も信号強度が高いと判定し、当該送信装置20のチャネルを監視チャネルとして設定できる。
なお、一旦、監視チャネルが設定されれば、ユーザーが受信装置30を持って患者Bから離れても、患者Bの送信装置20からの信号を受信できる限り、どの場所でも患者Bの生体情報を確認できる。
以上のように、本実施形態の医療用システムでは、ユーザーが受信装置30を患者の送信装置20に近づけるという単純な操作により、対象となる送信装置20のチャネルが監視チャネルとして受信装置30に自動的に設定される。したがって、ユーザーは監視対象の送信装置20のチャネルを手動で設定する必要がない。手入力による入力誤りを防止でき、ユーザーは、迅速かつ間違いなく、診たい患者の生体情報を確認できる。
また、上記実施形態では、ステップS4の閾値未満の信号強度の信号については、S8において信号強度の大小を判定する対象から除外している。したがって、閾値を調整することで、図1において患者Bの近くに他の送信装置20を携帯する他の患者C、D等がいる場合でも、患者C、Dが携帯する送信装置20を除外して、診たい患者の生体情報を確実に確認できる。
携帯可能な受信装置30は、診たい患者の生体情報を確実に表示できるので、表示装置を患者一人一人のベッドや患者自身に取り付けておく必要がなく、コストや設置スペースを削減でき、患者の医療機器取り付け負荷を軽減できる。
本システムの他の利用態様としては、たとえば定期的な回診の際にも、ユーザーは、受信装置30を送信装置20に近づけることにより手軽に患者の生体情報を確認しながら巡回できる。
さらに、送信装置20は従来からあるものを使用することが可能であり、また、受信装置30についても従来からある据置型のものに追加して使用することができる。
また、患者に送信装置20を取り付ける際の、送信装置20の正常動作確認にも活用できる。すなわち、患者に初めて送信装置20を割り当てる場合、ユーザーは、適切に測定手段22が患者に取り付けられているかを、その場で判定できる。ユーザーは、測定手段22を患者に取り付けた直後に、送信装置20に受信装置30を近づけて、生体情報が適切に受信できているか受信装置30の表示部33を見て、送信装置20の正常動作を確認できる。
なお、上記第1実施形態では、ステップS4における所定の閾値は、受信装置30が送信装置20から50cmの距離に近づいたときに、当該送信装置20から受信装置30が検出できる信号強度の平均値である場合を説明した。しかし、これに限定されない。目的としない患者の生体情報の受信をより確実に防止するために、閾値を50cm未満としてもよい。たとえば、所定の閾値は、送信装置20から0〜10cm程度の場所で測定される信号の強度(平均値)に設定してもよい。あるいは、複数の患者が近距離に存在しえない環境下での使用を想定して、所定の閾値をより大きくしてもよい。たとえば、複数の患者が5m間隔以下には存在しない集中治療室では、所定の閾値を送信装置20から2.5m程度の場所で測定される信号の強度に設定してもよい。これにより、ユーザーが受信装置30により特定の患者を監視できる範囲を拡げられる。
上記第1実施形態では、サーチモードにかかる時間については特に規定していない。ただし、迅速に監視チャネルを設定するため、サーチモードの起動から終了までにかかる時間は、1〜2秒程度であることが望ましい。
(第2実施形態)
図5は第2実施形態に係る医療用システムの使用態様例を示す図、図6は第2実施形態に係る生体情報表示装置が表示する患者登録画面を示す図である。
医療用システム100は、たとえば病院のナースステーションなど患者の情報を登録、管理する場所に設けられる。
以下においては、第1実施形態と重複する部分の説明は省略し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図5に示すように、医療用システム100は、送信装置20と、受信装置30と、生体情報表示装置110とを有する。各構成について説明する。
生体情報表示装置110は、複数の患者の生体情報を表示するものであり、新しく患者が入院する際に、患者の情報を登録することができる。登録する情報としては、たとえば、図6に示すように、ベッドの情報、氏名などの個人情報、取り付けられる送信装置20のチャネル番号などがある。
送信装置20は第1実施形態と同じものであり、ここでは患者に取り付けられる前の状態とする。
受信装置30は第1実施形態と同じものであり、生体情報表示装置110に接続されている。受信装置30の操作部31、受信部32、表示部33、記憶部34および制御部35は、その一部または全部について、接続された生体情報表示装置110のハードウエアまたはソフトウエアと共用することが可能である。
患者を管理するための情報として、患者が使用するベッドの情報、患者の氏名などの個人情報に加えて、当該患者に取り付けられる送信装置20のチャネル番号を、図6に示すような患者登録画面120に入力して生体情報表示装置110に登録する必要がある。
以下に、本実施形態の医療用システムを用いた、送信装置20のチャネル番号の登録方法を説明する。
送信装置20の登録を行う場合、まず、生体情報表示装置110に接続された受信装置30をサーチモードに切り換える。
その状態で、登録する送信装置20を受信装置30に十分に近づけることにより、受信装置30は、第1実施形態と同様に図4のフローチャートに従い、最も近くにある送信装置20のチャネル番号を取得する。
受信装置30は、取得したチャネル番号を生体情報表示装置110に引き渡す。
生体情報表示装置110は受信装置30から受け取ったチャネル番号を、取り付けられる送信装置20のチャネル番号として登録することができる。
以上のように、第2実施形態の医療用システム100においては、患者の各種情報を新たに登録する際に、患者に取り付けるための送信装置20を受信装置30に近づけるだけで、送信装置20のチャネル番号を生体情報表示装置110に自動的に登録できる。したがって、チャネル番号を手入力する手間や、手入力による入力誤りを確実に回避できる。
受信装置30は、送信装置20が発する信号のチャネルを直接読み取ってチャネル番号を取得するため、正しいチャネル番号を迅速かつ確実に設定することができる。
なお、図5に示すシステムでは、生体情報表示装置110は、複数の患者を管理でき、登録した複数の送信装置20からの生体情報を同時に表示できる。
(第3実施形態)
第1および第2実施形態に係る医療システムの受信装置30は、サーチモードを実行する際、チャネルを切り換えつつ受信した複数の信号のうち、強度が最も高い信号のチャネルを、生体情報を監視する監視チャネルとして設定する。
しかし、受信装置30が使用される病院等の環境においては、生体情報を送信する送信装置20以外にも様々な医療電子機器やパソコン等の情報機器が使用されており、生体情報を送信するための信号以外の信号や、高いレベルの電磁ノイズ等が存在する。たとえば、医療用でない一般用途用のテレメーターやテレコントロール無線機器の中には、送信装置20に割り当てられたチャネルの範囲に含まれる特定のチャネルを通じて強度の高い信号を送信する機器(以下、他機器という)が存在する。そのような他機器から受信する信号強度が、送信装置20から受信する信号強度よりも高い場合、受信装置30がサーチモードを実行すると、他機器のチャネルが監視チャネルとして設定されてしまう。この場合、ユーザーが信号を受信したい送信装置20のチャネルを監視チャネルとして設定できず、好ましくない。
そこで、第3実施形態においては、受信装置30がサーチモードを実行する際に、信号の受信を行わないチャネル(以下、制限チャネルという)の設定をユーザーから受け付け、制限チャネルに含まれないチャネルの中から監視チャネルの設定を行う。
以下においては、第1および第2実施形態と重複する部分の説明は省略し、第1および第2実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第3実施形態の医療用システム100は、第1および第2実施形態と同様に、送信装置20と、受信装置30と、を有する。送信装置20および受信装置30の構成は、第1および第2実施形態と同様である。
図7は、第3実施形態に係る受信装置の動作の流れを示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、受信装置30は、制限チャネルの設定をユーザーから受け付けて設定し、制限チャネルに含まれないチャネルの中から、監視チャネルを自動的に選択し設定する。なお、各ステップの動作については、第1および第2実施形態と同様に、基本的に制御部35が各部を制御して実行する。また、本フローチャートのステップS1〜ステップS10は、図4のステップS1〜ステップS10と同様のサーチモード処理である。以下では、ステップS20およびステップS21を中心に説明する。
本実施形態において、受信装置30がサーチモード処理において受信する全てのチャネルは、たとえば、下記表1に示すような受信チャネルリストとして、記憶部34に予め記憶されている。
まず、制御部35は、制限チャネル設定部として、操作部31のボタン操作やタッチパネル操作等により、ユーザーから制限チャネルの設定を受け付ける(ステップS20)。制限チャネルの設定は、記憶部34に記憶されている受信チャネルリストを表示部33に表示し、表示された受信チャネルリストの中から、受信を制限したいチャネルをユーザーが選択することにより実行される。あるいは、受信を制限したいチャネルの番号や番号の範囲、番号の範囲に対応付けられた名称等を、ユーザーが操作部31を用いて入力することにより実行されてもよい。制御部35は、設定を受け付けた制限チャネルを記憶部34に記憶する。
続いて、制御部35は、ステップS20において記憶部34に記憶された制限チャネルが、後続するサーチモード処理において受信部32によって受信するチャネルとして選択されないように受信チャネルリストを書き換える(ステップS21)。この処理は、たとえば、受信チャネルリストの各チャネルに、表1に示すような「受信」または「制限」を示すステータス情報を対応付け、制限チャネルとして設定されたチャネルは「制限」、それ以外のチャネルは「受信」に設定することにより実現される。下記表2の受信チャネルリストの例では、ch3000番台に対応付けられたステータス情報が「制限」として設定されており、ch3000番台に含まれるチャネルが制限チャネルとして設定されていることを示している。
続いて、制御部35は、ステップS1の処理に進み、第1および第2実施形態と同様のサーチモード処理を実行する。ステップS1においてサーチモードのボタンが押下されると(ステップS1:YES)、受信部32は受信するチャネルを切り換える(ステップS2)。ここで、受信部32は、受信チャネルリストにおいてステータス情報が「制限」に設定されているチャネルには切り換えず、「受信」に設定されているチャネルにのみ切り換えを行う。表1の例では、受信部32は、ch1000番台、ch2000番台、ch4000番台、ch5000番台、ch6000番台のチャネルには順次切り換えて信号を受信し、ch3000番台に含まれるch3001〜ch3040には切り換えを行わない。
上記のように、受信部32は、制限チャネル以外のチャネルにおいて、受信するチャネルを切り換える。そして、制御部35がステップS3以降の処理を実行することにより、制限チャネル以外のチャネルにおいて、信号の強度が最も高いチャネルが選択される。その結果として、制御部35は、制限チャネル以外のチャネルの中から監視チャネルを設定できる。
また、制御部35は、サーチモード処理の実行中に、受信チャネルリストに含まれ、かつ、制限チャネルとして設定されていないチャネルの番号や番号の範囲等を、受信可能なチャネルとして表示部33に表示する。あるいは、制限チャネルとして設定されたチャネルを表示部33に表示してもよい。
以下、実際にユーザーが本医療用システムの受信装置30に制限チャネルを設定し、監視チャネルを設定する際の具体的な動作の例について説明する。受信装置30の記憶部34には、上記表1に示される受信チャネルリストが記憶されているものとして説明する。
図8は、送信装置から受信する信号強度よりも他機器から受信する信号強度が高い場合の様子を示す図であり、図9は、図8の場合において制限チャネルを設定してサーチモードを実行する様子を示す図である。また、図10は、サーチモードを実行する際に第3実施形態の受信装置に表示される画面の例を示す図である。
図8に示すように、受信装置30が使用される環境において、受信チャネルリストに含まれるチャネルであるch3002を通じて、他機器が信号を送信している。また、ch3002の信号は、受信チャネルリストに含まれる全てのチャネルの信号の中で最も強度が高い。ここで、ユーザーが受信装置30の監視チャネルとして設定したいチャネルは、ch1002であるが、ch3002よりも信号強度が低い。この状態で、ユーザーが受信装置30のサーチモードを実行すると、ch3002が監視チャネルとして設定されてしまう。これでは、生体情報を監視したい送信装置20のチャネルであるch1002が監視チャネルとして自動設定されず、ユーザーにとって不便である。
ここで、ユーザーは本実施形態の受信装置30を用いることにより、ch3002を除外して、ch1002を監視チャネルとして自動設定することができる。具体的には、上記表2に示すように、ch3002を含むチャネルバンドであるch3000番台を制限チャネルとして設定する。あるいは、ch3002のみを制限チャネルとして設定してもよい。この状態でサーチモードを実行すると、図9に示すように、ch3000番台に含まれるチャネルについては信号が受信されない。その結果、ch3000番台に含まれるチャネル以外で最も信号強度の高いチャネルであるch1002が、監視チャネルとして設定される。これにより、ユーザーは所望の送信装置20のチャネルを受信装置30の監視チャネルとして設定できる。
サーチモード処理の実行中は、図10に示すように、受信チャネルリストにおいてステータス状態が「受信」に設定されているチャネルが、受信装置30の表示部33の画面に受信可能チャネルとして表示されている。一方、受信チャネルリストにおいて「制限」に設定されている制限チャネルは、空白として表示されている。
以上のように、本実施形態の受信装置30によれば、信号の受信を行わないチャネルを制限チャネルとして設定することにより、制限チャネルに含まれないチャネルの中から監視チャネルを設定できる。したがって、生体情報を送信する送信装置20以外の機器が、送信装置20に割り当てられうるチャネルにおいて高い強度の信号を発している場合においても、ユーザーは、誤ったチャネルを設定することなく適切な監視チャネルを設定して生体情報を監視できる。
また、本実施形態の受信装置30によれば、サーチモード処理の実行中に、受信可能なチャネルが表示部33に表示される。したがって、ユーザーは、受信可能なチャネルを確認しつつ確実に監視チャネルの設定を行える。
なお、本実施形態において、制限チャネルの設定はユーザーの操作によって行われるものとして説明したが、これに限定されない。受信装置30において生体情報を送信する送信装置20以外の機器が送信した信号を自動的に判定できる場合には、制限チャネルの設定は自動的に行なわれてもよい。
また、本実施形態において、表示部33の画面には制限チャネルを空白として表示していたが、これに限定されない。制限チャネルは、他の受信可能なチャネルと色を異ならせて表示してもよく、取り消し線等により受信が制限されていることがわかるように表示してもよい。
10 医療用システム、
20 送信装置、
22 測定手段、
30 受信装置、
31 操作部、
32 受信部、
33 表示部、
34 記憶部、
35 制御部、
100 医療用システム、
110 生体情報表示装置、
120 患者登録画面。

Claims (8)

  1. 異なるチャネルを通じて生体情報を含む信号を送信する複数の送信装置と通信可能であり、携帯可能な受信装置であって、
    チャネルを切り換えつつ、各前記送信装置から信号を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された複数の信号のうち、強度が最も高い信号のチャネルを判定する判定部と、
    前記判定部により判定された信号のチャネルを、生体情報を監視する監視チャネルとして設定する設定部と、
    前記設定部により設定された監視チャネルを使用する送信装置から送信される生体情報を表示する表示部と、
    を有し、
    前記表示部は、前記受信部により受信された信号の強度をチャネルごとに表示する受信装置。
  2. 前記判定部は、前記受信部により受信された複数の信号の強度を所定の閾値と比較し、当該閾値よりも強度が高い信号の中で強度が最も高い信号のチャネルを判定する請求項1に記載の受信装置。
  3. 前記表示部は、前記設定部により設定されたチャネルの信号に基づいて、生体情報を表示する請求項1または請求項2に記載の受信装置。
  4. 前記監視チャネルを新規に設定するための指示を受け付ける受付部をさらに有し、
    前記受付部において前記指示が受け付けられると、前記受信部、前記判定部および前記設定部が動作して、新たに監視チャネルが設定される請求項1〜3のいずれか一項に記載の受信装置。
  5. 前記受信部において受信を制限するチャネルを設定する制限チャネル設定部をさらに有し、
    前記受信部は、前記制限チャネル設定部により設定されたチャネルについては信号を受信しない請求項1〜4のいずれか1項に記載の受信装置。
  6. 前記表示部は、前記受信部においてチャネルを切り換えつつ各前記送信装置から信号を受信する際に、受信するチャネルの範囲を表示する請求項1〜5のいずれか1項に記載の受信装置。
  7. 生体情報を含む信号を送信する複数の送信装置と、当該複数の送信装置と通信可能であり携帯可能な受信装置とを有する医療用システムであって、
    前記複数の送信装置は、それぞれ異なるチャネルを通じて信号を送信し、
    前記受信装置は、
    チャネルを切り換えつつ、各前記送信装置から信号を受信する受信部と、
    前記受信部により受信された複数の信号のうち、強度が最も高い信号のチャネルを判定する判定部と、
    前記判定部により判定された信号のチャネルを、生体情報を監視する監視チャネルとして設定する設定部と、
    前記設定部により設定された監視チャネルを使用する送信装置から送信される生体情報を表示する表示部と、
    を有し、
    前記表示部は、前記受信部により受信された信号の強度をチャネルごとに表示する医療用システム。
  8. 携帯可能な受信装置において生体情報を含む信号を受信するためのチャネル設定方法であって、
    異なるチャネルを通じて送信される複数の信号を、チャネルを切り換えつつ無線により受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにおいて受信された複数の信号のうち、強度が最も高い信号のチャネルを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて判定された信号のチャネルを、以後に当該信号に含まれる生体情報を監視するための監視チャネルとして設定する設定ステップと、
    前記設定ステップにおいて設定された監視チャネルを通じて送信される生体情報を表示する表示ステップと、
    を有し、
    前記表示ステップは、前記受信ステップにおいて受信された信号の強度をチャネルごとに表示するチャネル設定方法。
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