JP5872745B2 - 無線誘導電力伝送 - Google Patents

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Description

本発明は誘導電力伝送に関し、特に、限定されないが、Qi無線電力伝送規格対応の誘導電力伝送システムに関する。
多くのシステムはデバイスに電力を供給するために配線及び/又は電気接点を要する。これらの配線と接点を省くことは改善されたユーザ経験を提供する。従来、これはデバイス内にあるバッテリを用いて達成されていたが、このアプローチは余分な重量、かさ、頻繁にバッテリを交換若しくは充電する必要性を含む多数の欠点を持つ。近年、無線誘導電力伝送を用いるアプローチへの関心が高まっている。
この高まる関心の一部は、この10年で爆発的に広がっている多数の様々なポータブル及びモバイルデバイスに起因する。例えば、携帯電話、タブレット、メディアプレーヤなどの使用は当たり前になっている。こうしたデバイスは一般的に内蔵バッテリによって給電され、典型的な使用シナリオはバッテリの充電若しくは外部電源からのデバイスの直接配線給電を要することが多い。
前述の通り、ほとんどの今日のデバイスは外部電源から給電されるために配線及び/又は明示的な電気接点を要する。しかしながら、これは非実用的な傾向があり、ユーザがコネクタを物理的に挿入するか若しくはそうでなければ物理的電気接点を確立することを要する。これはまた、ワイヤの長さを導入することによりユーザにとって不都合な傾向もある。典型的には、電力要求も著しく異なり、現在ほとんどのデバイスはその専用電源を備え、典型的なユーザは各電源が特定デバイス専用である多数の異なる電源を持つことになる。内蔵バッテリは外部電源への配線接続の必要性を防止し得るが、このアプローチはバッテリが充電(若しくは費用のかかる交換)を必要とすることになるので部分的な解決法を提供するに過ぎない。バッテリの使用はデバイスの重量を、潜在的にコストとサイズを大幅に増す可能性もある。
著しく改善されたユーザ経験を提供するために、電力が電力伝送デバイス内の送電コイルから個々のデバイス内の受電コイルへ誘導伝送される無線電源を使用することが提案されている。
磁気誘導を介した送電は、一次送電コイルと二次受電コイルの間に密結合を持つ変圧器において主に適用される、周知の概念である。一次送電コイルと二次受電コイルを二つのデバイス間に分離することによって、疎結合変圧器の原理に基づいてデバイス間の無線電力伝送が可能になる。
こうした構成はいかなる配線若しくは物理的電気接点も要することなくデバイスへの無線電力伝送を可能にする。実際、これはデバイスが充電されるか若しくは外部から給電されるために送電コイルに隣接して、若しくはその上に置かれることを容易く可能にし得る。例えば、送電デバイスは水平面を備えることができ、その上にデバイスが給電されるために容易く置かれることができる。
さらに、こうした無線電力伝送装置は送電デバイスが様々な受電デバイスと使用されることができるように都合よく設計され得る。特に、Qi規格として知られる無線電力伝送規格が規定されており、現在さらに開発が進んでいる。この規格はQi規格に適合する送電デバイスが同様にQi規格に適合する受電デバイスと使用されることを、これらが同じ製造業者のものであるか若しくは相互に専用品である必要なしに可能にする。Qi規格はさらに(例えば特定電力ドレインに依存して)動作を特定受電デバイスに適応させるための何らかの機能を含む。
Qi規格はワイヤレスパワーコンソーシアムによって策定され、詳細は例えばそのウェブサイト:http://www.wirelesspowerconsortium.com/index.htmlで見られ、ここで特に既定の規格文書が見られる。
送電器と受電器間の相互作用と相互運用性をサポートするためには、これらのデバイスが相互に通信可能であることが好ましく、すなわち送電器と受電器間の通信がサポートされる場合、好適には通信が双方向にサポートされる場合が望ましい。
Qi規格は受電器から送電器への通信をサポートし、それによって、送電器が特定受電器に適応することを可能にし得る情報を受電器が提供することを可能にする。現在の規格では、受電器から送電器への一方向通信リンクが規定されており、アプローチは受電器が制御素子であるという原理に基づく。送電器と受電器間の電力伝送を準備し制御するために、受電器は特に送電器へ情報を通信する。
一方向通信は受電器が負荷変調を実行することによって達成され、受電器によって二次受電コイルに印加される負荷は電力信号の変調をもたらすように変更される。得られる電気特性の変化(例えば電流引き込みの変動)は送電器によって検出され、復号(復調)され得る。このアプローチでは、電力伝送信号は基本的に、受電器によって変調される、すなわち例えば受電コイルに接続されるインピーダンスのオンオフを切り替えることにより受電コイル上の負荷を変調することによって、キャリアとして使用される。
しかしながら、Qiシステムの制限は送電器から受電器への通信をサポートしないことである。これに対処するために、様々な通信アプローチが提案されている。例えば、送信されるデータをあらわす適切な信号で電力伝送信号を変調することにより、送電器から受電器へデータを通信することが提案されている。例えば、データをあらわすわずかな周波数変動が電力伝送信号に重畳され得る。
一般に、受電器と送電器間の通信は複数の課題と困難に直面する。特に、典型的には電力伝送における電力信号に対する要件及び特性と、通信に対する要件及び要望との間に不一致がある。典型的には、システムは電力伝送及び通信機能の間に密接な相互作用を要する。例えば、システムはただ一つの信号のみが送電器と受電器の間で誘導結合されるという概念、すなわち電力信号自体に基づいて設計される。しかしながら、電力伝送を実行するためだけでなく情報を伝えるためにも電力信号自体を使用することは、変動動作特性のために困難をもたらす。
具体例として、(Qiシステムにおけるように)受電器が電力信号の負荷を変調することによってデータを通信する負荷変調法を用いることは定格負荷が比較的一定であることを要する。しかしながら、これは多くの用途において保証されることができない。
例えば、無線電力伝送がモータ駆動機器(例えばブレンダ―など)に給電するために使用される場合、モータ電流はかなり不安定で不連続になる傾向がある。実際、モータ駆動機器が電流を引き込むとき、電流の振幅はモータの負荷に強く関連する。モータ負荷が変化している場合、モータ電流も変化している。これは送電器の電流の振幅も負荷とともに変化することになる。この負荷変動は負荷変調を妨げ、通信劣化をもたらす。本当に、実際、モータを負荷の一部として含む負荷に対する負荷変調を検出することは典型的には非常に難しい。従って、このようなシナリオでは、通信エラーの数が比較的高く、若しくは通信は非常に高いデータシンボルエネルギーを利用し得るので、可能なデータレートを非常に大幅に減少させる。
負荷変調の問題に対処するために、受電器から送電器へ別個の独立した通信リンクを用いることが提案されている。こうした独立通信リンクは、電力伝送動作と動的変動から実質的に独立した受電器から送電器へのデータパスを提供し得る。これはより高いバンド幅と、しばしばよりロバストな通信も提供し得る。
しかしながら、独立通信リンクを用いることに伴う欠点もある。例えば、個別通信チャネルの使用は異なる送電器の動作間に干渉をもたらす可能性があり、これは高電力レベルを伴う潜在的に危険な状況をもたらす可能性がある。例えば、制御動作は例えばある電力伝送動作の受電器からの制御データが別の近くの受電器への電力伝送を制御するために使用されることによって、相互に干渉し得る。通信及び電力伝送信号間の分離はあまりロバストでなくフェイルセーフでない動作をもたらし得る。
無線電力伝送の別の考えられる問題は、意図せぬ例えば金属性物体に電力が非意図的に伝送され得ることである。例えばコイン、鍵、リングなどといった異物が、受電器を受けるように配置される送電器プラットフォーム上に置かれる場合、送電コイルによって生成される磁束が金属性物体に渦電流を誘導し、これはその物体を加熱させる。温度上昇は非常に大きくなる可能性があり、実際に後でその物体を手に取る人に痛みと損傷のリスクをもたらし得る。
実験の結果、送電器の表面に位置する金属性物体は、物体内の電力散逸が500mWと低い場合でも、通常環境温度(20℃)において望ましくない高温(60℃より高い)に達し得ることがわかっている。比較のため、熱い物体との接触によって生じる皮膚火傷は約65℃の温度で始まる。典型的な異物における500mW若しくはそれ以上の電力吸収はその温度を許容できないレベルに上昇させることが実験で示されている。
このようなシナリオを防ぐために、送電器が異物の存在を検出して送信電力を減少させることができる異物検出を導入することが提案されている。例えば、Qiシステムは異物を検出し、異物が検出される場合に電力を減少させるための機能を含む。
異物における電力散逸は送信電力と受信電力との差から推定され得る。異物において過剰な電力が散逸することを防ぐために、送電器は電力損失が閾値を超える場合に電力伝送を終了し得る。
現在のQi規格において好適なアプローチは、異物における損失を決定するために送電器と受電器の間のインターフェースにかかる電力損失を決定することである。この目的で、受電器はそのインターフェース面に入る電力の量、すなわち受信電力を推定する。推定値を生成するために、受電器は負荷に供給される電力の量を測定し、コイル、共振コンデンサ、整流器などの部品における損失、並びにユーザにさらされない金属部品など、デバイスの導体素子における損失の推定値を加える。受電器は決定される受信電力推定値を送電器へ定期的に通信する。
送電器は電力信号から抽出される電力の量、すなわち送信電力を推定する。そして送電器は送信電力と受信電力の差を計算することができ、差が所定レベルを超える場合、送電器は許容できない電力が異物において散逸し得る状況が起きたと決定し得る。例えば、異物は送電器の上若しくは近くに位置する可能性があり、これが電力信号によって加熱されることになる。電力損失が所定閾値を超える場合、送電器は物体が熱くなり過ぎるのを防ぐために電力伝送を終了する。より詳しくはQi規格、無線送電システム説明を参照のこと。
この電力損失検出を実行するとき、異物の存在が検出されることを確実にするために十分な精度で電力損失が決定されることが重要である。まず、磁場からかなりの電力を吸収する異物が検出されることが保証されなければならない。これを保証するために、送信及び受信電力から計算される電力損失を推定する際のいかなるエラーも、異物における電力吸収に対する許容可能なレベルよりも低くなければならない。同様に、誤検出を防ぐために、電力損失計算の精度は、異物が存在しないときに高過ぎる推定電力損失値をもたらさないよう、十分に正確でなければならない。
低電力レベルよりも高電力レベルにおいて十分に正確に送信及び受信電力推定値を決定する方が実質的に難しい。例えば、送信及び受信電力の推定値の不確実性が±3%であると仮定すると、これは
5Wの送信及び受信電力において±150mW
50Wの送信及び受信電力において±1.5W
のエラーにつながり得る。
従って、この精度は低電力伝送動作にとっては許容可能であり得るが、高電力伝送動作にとっては許容できない。
典型的に、送電器はたった350mW若しくはもっと低い異物の電力消費を検出することができなければならないことが要求される。これは受信電力と送信電力の非常に正確な推定を要する。これは高電力レベルにおいて特に難しく、しばしば受電器が十分に正確な推定値を生成することは難しい。しかしながら、受電器が受信電力を過大評価する場合、これは異物による電力消費が検出されないという結果になり得る。逆に、受電器が受信電力を過小評価する場合、これは送電器が異物が存在しないにもかかわらず電力伝送を終了する、誤検出につながり得る。
従って、異物検出と通信のための現在のアプローチは最善には及ばず、いくつかの欠点を伴い得る。
従って、改良された電力伝送システムが有利であり、特に改良された通信サポート、信頼性の増大、柔軟性の増大、実施容易化、負荷変動への感受性の低下、安全性の向上、改良された異物検出、及び/又は改良された性能を可能にするシステムが有利であり得る。
従って、本発明は好適には上述の欠点の一つ以上を単独で若しくは任意の組み合わせで軽減、緩和若しくは除去しようとする。
本発明の一態様によれば、送電器と受電器を含む無線電力伝送システムのための装置が提供され、送電器は電力伝送フェーズ中に受電器に給電するための無線誘導電力伝送信号を生成するように構成され、装置は、電磁通信信号を用いて第一のエンティティの第二の通信ユニットと通信するための第一の通信ユニットであって、第一のエンティティは受電器と送電器のうちの一つである、第一の通信ユニットと、通信信号の特性の基準値を測定し記憶するための基準プロセッサと、電力伝送フェーズ中に繰り返し通信信号の特性の測定値を決定するための測定ユニットと、測定値を基準値と比較するためのコンパレータと、測定値と基準値が類似基準を満たさないことを比較が示す場合にエンティティ検出プロセスをトリガするためのイニシエータとを有し、エンティティ検出プロセスは第一のエンティティ以外のエンティティの存在を検出するように構成される。
本発明は多くの電力伝送システムにおいて、改良された通信及び/又は改良された、より信頼できる若しくはさらにより安全な可能性がある動作を提供し得る。
アプローチは特に多くのシナリオにおいて電力伝送に悪影響を与え得る若しくは悪影響を与えられ得る他のエンティティが存在する可能性を検出するために電力伝送信号と分離した通信チャネルの存在を利用し得る。
特定の実施例として、アプローチは異なる電力伝送動作に対してデータ間の衝突若しくは干渉をもたらす他の通信ユニットの可能性のある存在を検出するためのアプローチを提供し得る。例えば、送電器に対して、アプローチは送電器によって給電されるものとは異なる受電器の存在の可能性のある検出を可能にし得る。こうした受電器の存在は、送電器によって受信される、給電される受電器から送信されていると考えられていたが、実際には電力伝送の一部でない受電器に由来していた、データをもたらし得る。これは意図しない電力伝送動作をもたらし得る。
別の実施例として、アプローチは導体素子などの異物が存在する可能性を潜在的に検出する方法を可能にし得る。電力伝送信号はこうした素子において電流が誘導されるという結果をもたらし、過剰電力散逸をもたらし、異物の加熱をもたらす可能性がある。
アプローチは特に異物若しくは別の受電器/送電器が電力伝送環境に導入されることに起因する可能性があり得る通信信号における予期せぬ変動を検出し得る。システムは従って他の意図せぬエンティティが実際に存在するか否かを決定しようとするエンティティ検出プロセスを初期化し得る。電力伝送中の通信信号の特性の変化の評価は、意図せぬエンティティが環境に導入されているという潜在的リスクの表示を提供し得る。しかしながら、例えば他の通信ユニット若しくは異物を検出し得るエンティティ検出プロセスをトリガするためにこの検出を使用することによって、実質的により信頼できる検出が多くの実施形態において実現され、その結果改良された性能をもたらし得る。エンティティ検出プロセスは例えば特定テスト条件中に実行され得るか、若しくは電力伝送フェーズ中の連続使用に適さないアプローチ及びアルゴリズムを使用し得る。
電磁通信信号は例えば第一の通信ユニットと第二の通信ユニットの間で交換される任意の信号であり得、特に第一の通信ユニット若しくは第二の通信ユニットのいずれかによって生成されるRF信号であり、第一の通信ユニット若しくは第二の通信ユニットのいずれかによって変調され得る。例えば、通信信号は第一の通信ユニットによって生成されるキャリア信号であり、第一の通信ユニットによって(例えば振幅、周波数若しくは位相変調によって)、又は第二の通信ユニットによって(例えば負荷変調によって)変調され得る。一部の実施形態において、通信信号は第二の通信ユニットによって生成され、例えば第二の通信ユニットによって(例えば振幅、周波数若しくは位相変調)によって変調され得る。
多くの実施形態において、通信信号は第一若しくは第二の通信ユニットのアンテナによって送信される信号及び/又は第一若しくは第二の通信ユニットのアンテナによって受信される信号であり得る。
基準値と測定値は通信信号の同じ特性、例えばその信号強度の表示などをあらわし得る。通信信号の特性は別のエンティティの存在によって影響され得る任意の特性であり得る。
エンティティ検出プロセスが第一のエンティティ以外のエンティティの存在を示す場合、装置は個々の実施形態の特定の要望と要件に依存して必要に応じて進行し得る。多くの実施形態において、装置は例えば電力伝送フェーズを終了すること、電力伝送(フェーズ)に入らない(若しくは継続しない)こと、又は電力伝送フェーズ中の電力伝送信号の電力を制限することによって、こうした検出に応じて電力伝送を抑制し得る。
装置が送電器である場合、第一のエンティティは受電器であり得る。装置が受電器である場合、第一のエンティティは送電器であり得る。
本発明のオプション機能によれば、装置はエンティティ検出プロセスを実行するように構成される検出器をさらに有し、エンティティ検出プロセスは第三の通信ユニットの検出を有する。
エンティティ検出プロセスは第一の通信ユニットとの通信のために利用可能な通信ユニットの検出であり得る。特に、エンティティ検出プロセスはどの可能性がある通信候補が第一の通信ユニットに利用可能であるかを検出し得る。エンティティ検出プロセスは特に第一の通信ユニットに利用可能な可能性のある唯一の通信候補が第二の通信ユニットであるかどうかを検出し得る。より多くの(すなわち少なくとも第三の)通信ユニットが通信に利用可能である場合、エンティティ検出プロセスによるこうした(第三の)通信ユニットの検出は電力伝送の抑制をもたらし得る。
アプローチは第一の通信ユニットが意図せぬ他のパーティと通信するリスクを軽減し得る。従って、第一の通信ユニットによる通信が実際に電力伝送に関与する対応する送電器若しくは受電器となされるという確実性が増大され得る。
エンティティ検出プロセスは特に通信解消若しくは衝突検出を有し得る。
本発明のオプション機能によれば、基準プロセッサは電力伝送フェーズの初期化中に基準値を測定し記憶するように構成される。
これは多くの実施形態において改良された性能をもたらし、特により正確な若しくは適切な基準値が決定されることを可能にし得る。多くの実施形態において、初期化はエンティティ検出プロセスを有し、基準値の決定はエンティティ検出プロセスの後電力伝送フェーズの前に実行され得る。基準値は、第二の通信ユニットを有するもの以外のエンティティが存在しないことをエンティティ検出プロセスが示す場合にのみ記憶され得る。
一部の実施形態において基準値は電力伝送フェーズの初期化中に決定され、基準プロセッサは送電器が電力伝送信号を生成する時間間隔中に基準値を測定するように構成され得る。これは基準値が信号に対する電力伝送信号の存在の影響を反映することを可能にし、従って電力伝送フェーズ中の測定条件により密接に対応し得る。
従って、一部の実施形態において、装置は電力伝送フェーズの前に基準値を測定し記憶するように構成され得る。
一部の実施形態において、基準プロセッサは電力伝送フェーズ中に基準値を測定し記憶するように構成され得る。
本発明のオプション機能によれば、装置は第一の通信ユニットによって通信され得る候補通信ユニットの数を検出するように構成される通信候補検出器である検出器をさらに有し、基準プロセッサは候補通信ユニットの数が1に等しい場合のみ基準値を記憶するように構成される。
これは多くの実施形態において改良された動作の信頼性を提供し、特に多くのシナリオにおいて基準値がただ一つの送電器と一つの受電器が存在するシナリオを反映する確率を増加し得る。
本発明のオプション機能によれば、第一の通信ユニットは短距離通信を用いて第二の通信ユニットと通信するように構成され、短距離通信は30cmを超えない距離を持つ。
これは多くの実施形態において改良された動作を提供し得る。
システムは短距離誘導電力伝送の使用を短距離通信システムと、これらの間の干渉を回避し若しくは軽減しながら組み合わせ、それによって信頼できる動作が実現されることを可能にし得る。発明者らは、個別通信リンクを使用することが一つよりも多くの受電器若しくは送電器の存在が望ましくない効果をもたらし得るリスクを導入し得ること、及びこれらの効果が誘導電力伝送の距離に相当する距離を持つ通信リンクを使用することによって軽減され得ることに気付いた。
従ってアプローチは非常に短距離の電力伝送及び通信の両方を持つことによる利益を提供しながら、同時に電力伝送及び通信の両方が短距離であるという欠点を克服し得る。
アプローチは特により信頼できる動作を可能にし、複数の電力伝送エンティティ(受電器若しくは送電器)の動作と相互に近接し得る電力伝送との間の干渉のリスクを軽減し得る。アプローチは双方向通信、より高いデータレート通信、及び/又はより信頼できる通信を含む、実質的に改良された通信も可能にし得る。
通信距離は一部の実施形態において所定方向に、特に電力伝送信号を放射するために平面送電コイルが形成される面の方向に、測定され得る。
本発明のオプション機能によれば、短距離通信は近距離無線通信である。
これは特に有利な性能と特性を可能にし得る。
アプローチは、通信を非常に短距離に制限しながら十分に高いデータレートが実現され、典型的には所定距離内にただ一つの他の通信エンティティのみが存在し得ることを確実にするので、コストを削減し、電力伝送に特に適した通信を提供し得る。
NFCはエンティティ検出に特に適し、実際エンティティ検出プロセスはNFC衝突検出若しくは解消アプローチを含み得る。
本発明のオプション機能によれば、電力伝送信号は周期変動電力を持ち、測定ユニットは電力伝送信号が電力伝送信号の電力が閾値を下回る時間間隔に測定値の決定を同期させるように構成される。
これは改良された動作を可能にし、特に意図せぬエンティティが存在する可能性のより信頼できる検出を可能にし得る。特に、これは多くの実施形態において測定値に対する電力伝送信号の影響を軽減し、それによってより正確な決定、及び特に基準値の決定により密接に対応する決定を可能にし得る。
本発明のオプション機能によれば、第一の通信ユニットは通信信号を生成するように構成され、特性は通信信号の負荷を反映する。
これは他のエンティティの潜在的存在を検出するために特に信頼できる動作と適切なパラメータを提供し得る。アプローチは、第一の通信ユニットがNFCイニシエータであり第二の通信ユニットがパッシブNFCターゲットであるシナリオなど、第一の通信ユニットが通信信号を生成するシナリオにとって特に適切であり得る。
本発明のオプション機能によれば、通信信号は第一の通信ユニットによって生成されず、基準値は通信信号の信号強度を示す。
これは他のエンティティの潜在的存在を検出するために特に信頼できる動作と適切なパラメータを提供し得る。
本発明のオプション機能によれば、装置は第のエンティティ以外のエンティティの存在を検出すること、及び測定値と基準値が類似基準を満たさないことを比較が示すことを検出することの少なくとも一つに応じて、電力伝送信号の電力レベルを制限するための電力制限器をさらに有する。
これは多くの実施形態において電力伝送システムの改良された動作を可能にし得る。
本発明のオプション機能によれば、装置は送電器であり第のエンティティは受電器である。
これは多くの実施形態において電力伝送システムの改良された動作を可能にし得る。
本発明のオプション機能によれば、装置は受電器であり第のエンティティは送電器である。
これは多くの実施形態において電力伝送システムの改良された動作を可能にし得る。
本発明のオプション機能によれば、装置は第二の通信ユニットと通信するための通信アンテナを有し、測定値は通信アンテナのアンテナ信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つを示す。
これは多くの実施形態において意図せぬエンティティの潜在的存在を検出するために特に有利なパラメータを提供し得る。
本発明のオプション機能によれば、装置は第二の通信ユニットと通信するための通信アンテナを有し、測定値は通信アンテナのインピーダンス及びインダクタンスの少なくとも一つを示す。
これは多くの実施形態において意図せぬエンティティの潜在的存在を検出するために特に有利なパラメータを提供し得る。
本発明のオプション機能によれば、装置は第二の通信ユニットと通信するための通信アンテナと、第一の通信ユニットを通信アンテナに結合するためのフロントエンドを有し、測定値は第一の通信ユニットとフロントエンドの間のインターフェースにおける特性を示す。
これは多くの実施形態において意図せぬエンティティの潜在的存在を検出するために特に有利なパラメータを提供し得る。第一の通信ユニットとフロントエンドの間のインターフェースは特に集積回路(NFC集積回路など)と集積回路を通信アンテナに結合する個別部品の回路との間のインターフェースであり得る。
本発明のオプション機能によれば、特性は、フロントエンドのインピーダンス、第一の通信ユニットの受信入力上の信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つ、並びに第一の通信ユニットの送信出力上の信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つ、のうちの少なくとも一つである。
これは多くの実施形態において意図せぬエンティティの潜在的存在を検出するために特に有利なパラメータを提供し得る。
本発明のオプション機能によれば、電力伝送信号は繰り返す電力伝送信号タイムフレームの電力時間間隔において提供され、電力伝送信号タイムフレームは低電力時間間隔をさらに有し、第一の通信ユニットは短距離通信が低電力時間間隔に制限されるように通信を電力伝送信号タイムフレームに同期させるように構成される。
これは改良された通信を可能にし、特に通信信号に対する電力伝送信号の実質的に軽減された影響を可能にし、それによって軽減された干渉及び従ってより信頼できる通信を可能にする。
本発明はこのように改良された通信を可能にしながら、同時に例えば他の潜在的通信候補の存在によって生じる意図せぬ動作に対するロバスト性、保護及び/又は緩和をもたらし得る。
本発明の一態様によれば送電器と受電器を含む無線電力伝送システムのための動作方法が提供され、送電器は電力伝送フェーズ中に受電器に給電するために無線誘導電力伝送信号を生成するように構成され、方法は、第一の通信ユニットが電磁通信信号を用いて第一のエンティティの第二の通信ユニットと通信するステップであって、第一のエンティティは受電器と送電器のうちの一つであるステップと、通信信号の特性の基準値を測定し記憶するステップと、電力伝送フェーズ中に繰り返し通信信号の特性の測定値を決定するステップと、測定値を基準値に比較するステップと、測定値と基準値が類似基準を満たさないことを比較が示す場合、エンティティ検出プロセスをトリガするステップとを有し、エンティティ検出プロセスは第一のエンティティ以外のエンティティの存在を検出するように構成される。
本発明のこれらの及び他の態様、特徴及び利点は下記実施形態から明らかとなり、それらを参照して解明される。
本発明の実施形態は、ほんの一例として、図面を参照して記載される。
本発明の一部の実施形態にかかる送電器と受電器を有する電力伝送システムの一実施例を図示する。 本発明の一部の実施形態にかかる送電器の素子の一実施例を図示する。 本発明の一部の実施形態にかかる送電器の素子の一実施例を図示する。 本発明の一部の実施形態にかかる送電器の素子の一実施例を図示する。 本発明の一部の実施形態にかかる受電器の素子の一実施例を図示する。 本発明の一部の実施形態にかかる送電器の素子の一実施例を図示する。 図1の電力伝送システムの動作に対する可能なタイミング図の一実施例を図示する。 図3の送電器に対するドライバの素子の一実施例を図示する。 送電器における信号の一実施例を図示する。 送電器の送電コイルに対する駆動回路の実施例を図示する。 送電器の送電コイルに対する駆動回路の実施例を図示する。 電力伝送システムの電力伝送信号のタイムフレームの実施例を図示する。 電力伝送システムの電力伝送信号のタイムフレームの実施例を図示する。
以下の記載はQi電力伝送システムに適用可能な本発明の実施形態に焦点を合わせるが、当然のことながら本発明はこの用途に限定されず、多くの他の電力伝送システムに適用され得る。
図1は本発明の一部の実施形態にかかる電力伝送システムの一実施例を図示する。電力伝送システムは、以下送電コイル103とよばれる送電伝送コイル/インダクタを含む(若しくはそれに結合される)送電器101を有する。システムはさらに以下受電コイル107とよばれる受電伝送コイル/インダクタを含む(若しくはそれに結合される)受電器105を有する。
システムは送電器101から受電器105へ無線誘導電力伝送を提供する。特に、送電器101は送電コイル103による磁束として伝播される電力伝送信号を生成する。電力伝送信号は典型的には約20kHz乃至200kHzの周波数を持ち得る。送電コイル103と受電コイル107は疎結合であり、従って受電コイルは送電器101から電力伝送信号(の少なくとも一部)をピックアップする。従って、送電コイル103から受電コイル107への無線誘導結合を介して送電器101から受電器105へ電力が伝送される。電力伝送信号という語は主に送電コイル103と受電コイル107の間の誘導信号(磁束信号)をあらわすために使用されるが、当然のことながら均等によりこれは送電コイル103に供給される電気信号、若しくは実に受電コイル107の電気信号への参照としても考慮され使用され得る。
一部の実施形態において、受電伝送コイルは、誘導電力伝送信号にさらされると誘導渦電流に起因して若しくは付加的に強磁性挙動に起因するヒステリシス損失によって加熱される、受電伝送エンティティでさえあり得る。例えば、受電コイル107は誘導加熱される機器用の鉄板であり得る。従って、一部の実施形態において、受電コイル107は誘導渦電流によって若しくは付加的に強磁性挙動に起因するヒステリシス損失によって加熱される導電素子であり得る。かかる実施例において、受電コイル107は従って本質的に負荷も形成する。
以下、送電器101と受電器105の動作がQi規格に従って一実施形態を特に参照して記載される(本明細書に記載の(若しくは結果として生じる)修正及び改良を除く)。特に、送電器101と受電器105は実質的にQi規格バージョン1.0若しくは1.1に適合し得る(本明細書に記載の(若しくは結果として生じる)修正及び改良を除く)。
電力伝送を制御するために、システムは異なるフェーズ、特に選択フェーズ、ピンフェーズ、識別及び構成フェーズ、電力伝送フェーズを介して進行し得る。より詳しくはQi無線電力仕様パート1チャプタ5を参照のこと。
最初に、送電器101は単に受電器の潜在的存在をモニタリングする選択フェーズにある。送電器101はこの目的で例えばQi無線電力仕様に記載のような様々な方法を使用し得る。こうした潜在的存在が検出される場合、送電器101は電力伝送信号が一時的に生成されるピンフェーズに入る。信号はピン信号として知られる。受電器105はその電子機器を起動するために受信信号を適用し得る。電力伝送信号を受信後、受電器105は初期パケットを送電器101へ通信する。特に、送電器と受電器の間の結合度を示す信号強度パケットが送信される。より詳しくはQi無線電力仕様パート1チャプタ6.3.1を参照のこと。従って、ピンフェーズにおいて受電器105が送電器101のインターフェースに存在するかどうかが決定される。
信号強度メッセージの受信により、送電器101は識別及び構成フェーズに移る。このフェーズにおいて、受電器105はその出力負荷を切断したままにし、従来のQiシステムにおいて受電器105はこのフェーズにおいて負荷変調を用いて送電器101へ通信する。かかるシステムにおいて、送電器はこの目的で一定振幅、周波数及び位相の電力伝送信号を供給する(負荷変調によって生じる変化を除く)。メッセージは受電器105の要請を受けて自身を構成するために送電器101によって使用される。受電器105からのメッセージは連続的に通信されないが間隔をあけて通信される。
識別及び構成フェーズの後、システムは実際の電力伝送が行われる電力伝送フェーズに移る。特に、その電力要求を通信した後、受電器105は出力負荷を接続してそれに受信電力を供給する。受電器105は出力負荷をモニタリングして所定動作点の実際の値と所望の値との制御エラーを測定する。これは電力伝送信号の変更若しくは変更不要の要望とともにこれらのエラーを送電器101に示すために、例えば250ms毎の最低レートで送電器101へかかる制御エラーを通信する。従って、電力伝送フェーズにおいて、受電器105は送電器101とも通信する。
図1の電力伝送システムは従って送電器101と受電器105の間の通信を利用する。
Qi規格バージョン1.0及び1.1に従って、受電器から送電器への通信チャネルは、前述の通り、電力伝送信号をキャリアとして使用して実現され得る。受電器は受電コイルの負荷を変調する。これは送電器側における電力伝送信号の対応する変動をもたらす。負荷変調は送電コイル電流の振幅及び/又は位相の変化によって、又は代替的に若しくは付加的に送電コイルの電圧の変化によって検出され得る。この原理に基づいて、受電器は送電器が復調するデータを変調し得る。このデータはバイト及びパケットでフォーマットされる。より詳しくは、Qi無線電力仕様ともよばれる、http://www.wirelesspowerconsotrium.com/downloads/wirelss-power-specification-part-1.htmlから利用可能な"System description, Wireless Power Transfer, Volume I:Low Power, Part 1:Interface Definition Version 1.0 July 2010, published by the Wireless Power Consortium"、特にチャプタ6:通信インターフェースを参照のこと。
Qi無線電力仕様バージョン1.0及び1.1は受電器から送電器への通信のみを規定する、すなわちこれは一方向通信のみを規定することが留意される。
図1のシステムはQi無線電力仕様バージョン1.0及び1.1に開示されるものと異なる通信方法を使用する。しかしながら、当然のことながらこの異なる通信方法はQi無線電力仕様バージョン1.0及び1.1の通信方法を含む他の通信方法と一緒に使用され得る。例えば、Qiタイプシステムに対して、Qi無線電力仕様バージョン1.0及び1.1の通信方法がQi無線電力仕様バージョン1.0及び1.1によって実行されると規定される全ての通信のために使用され得るが、さらなる通信が以下に記載の異なるアプローチによってサポートされる。また、当然のことながらシステムは一部の時間間隔でQi無線電力仕様バージョン1.0及び1.1に従って通信し得るが、他の時間間隔では通信しない。例えば、これは電力伝送信号と外部負荷が一定である識別及び構成フェーズ中に標準負荷変調を使用し得るが、これが当てはまらない電力伝送フェーズ中には使用しない。
図1のシステムにおいて、受電器105と送電器101の間の通信はQi無線電力仕様バージョン1.0及び1.1の標準化通信に対して改善される。
最初に、システムは送電器101から受電器105へのメッセージの通信をサポートし、特に送電器101が受電器105へデータを送信することを可能にする。
特に、送電器101から受電器105への通信リンクは専用通信リンク(以下順方向通信リンクをよばれる)を用いて確立され得る。順方向通信リンクは電力伝送信号から独立し、特に電力伝送信号を送電器101によって変調されるキャリアとして使用しない。順方向通信リンクは送電コイル103若しくは受電コイル107を介して通信されないが、個別の通信アンテナ(例えばコイルとして実現される)を使用する。一部の実施形態において、順方向通信リンクは疎結合変圧器として結合する(アンテナ)コイルによって実現され得るか若しくは他の実施形態では密結合でないアンテナを使用し得る。
従来のQiシステムに対する図1のシステムのもう一つの違いは、受電器105から送電器101への通信のために専ら負荷変調を用いるのではなく、システムが電力伝送信号を使用しない個別通信リンク(以下逆方向通信リンクとよばれる)を利用し、特に通信のために送電コイル103若しくは受電コイル107のいずれも使用するのではなく、個別通信アンテナ(例えばコイルとして実現される)を使用することである。一部の実施形態において、逆方向通信リンクは疎結合変圧器として結合する(アンテナ)コイルによって実現され得るか、若しくは他の実施形態では密結合でないアンテナを使用し得る。
特に、送電器101は第一の通信アンテナ109を含み、受電器105は第二の通信アンテナ111を有し、これらは電力伝送信号、送電コイル103若しくは受電コイル107を使用しないRF通信リンクを確立するために使用される。
順方向通信リンクは従って送電器101から受電器105へのリンクを提供し、逆方向通信リンクは従って受電器105から送電器101へのリンクを提供する。リンクは送電コイル103、受電コイル107、若しくは実に電力伝送信号に頼らない若しくは使用しない通信方法を使用する。むしろ、ほとんどの実施形態において、順方向及び逆方向通信リンクは電力伝送信号から完全に独立し、この特性のいかなる動的変化にも影響され得ない。特に、順方向通信リンクと逆方向通信リンクは実質的に受電器105の負荷変動から分離される。従って、順方向及び逆方向通信リンクは送電器101と受電器105の間に改良された通信を提供し、特に受電器105の負荷が可変負荷である状況においてより信頼できる通信を提供し得る。
実際、電力伝送信号の変化からの通信への干渉を防止するために、電力チャネルからできるだけ物理的に分離される通信リンクが使用され得る。例えば、電力信号の周波数よりもかなり高い周波数を持つRF信号が、この高周波数のために特に設計されたアンテナと一緒に、電力信号と順方向及び逆方向通信リンクとの間に十分な分離を提供する。個別通信リンク(及び特により高いキャリア周波数を用いること)のさらなる利点は、通信チャネルがより高いデータレートをサポートすることができ、(例えばエラー訂正コーディングを用いることによって)信頼性を増すために使用され得るさらなる冗長情報を伝えることができることを含む。
しかしながら、電力伝送信号から独立した通信リンクの使用はいくらかの欠点も持ち得る。特に、電力信号の負荷変調による通信は本質的に、通信されるデータが正確な受電器105と送電器101の間であることを保証する傾向があり、すなわち送電器101は受信データが電力伝送動作を制御するために使用され得ることを確実に仮定し得る。しかしながら、発明者らは電力伝送信号から独立した個別の逆方向通信リンクが使用されるとき、受電器105から送信されるデータが受電器105へ給電する送電器101によって受信されないかもしれないリスクがあることに気付いた。また、データが、受電器105へ給電しない異なる送電器によって受信され得るリスクもある。同様に、送電器101によって受信されるデータが、予期される受電器105から生じているのではなく、例えば別の受電器から生じているかもしれないリスクがある。
同様に、順方向通信リンクで送信されるデータが他の受電器によって受信され得るか、若しくは受電器105によって受信されるデータが異なる送電器101に由来するリスクがある。
この問題は複数の送電器が限られた領域内に位置し、複数の受電器へ同時に電力を伝送し得る状況にとって特に顕著であり得る。
この問題は複数の送電コイルを含み複数の電力伝送を同時にサポートすることができる送電器にとっても特に顕著であり得る。
例えば、逆方向通信リンク用の個別RF通信リンクの使用は、電力伝送信号の負荷変調の場合ならそうであろうが、通信が実行されるために正確に受電器105が位置付けられることを典型的には要しない。特に、通信の成功が個別の逆方向通信リンクを用いて可能であるという事実は、典型的には受電コイル107が送電コイル103の十分近くに位置することを保証しない。受電器がこうした通信チャネルを介して送電器を制御する場合、システムは従って受電コイルが送電コイルの十分近くに位置する(及び従って受電コイルと送電コイルの間の結合が非常に低いかもしれない)と確信できない。受電器が電流非効率結合でも十分な電力を受信するために供給電力が十分に高くなるまで、受電器が送電器に電力増大を要求し続ける可能性がある。しかしながら、これは非常に強磁場が誘導されることを要し、これは送電器によって生成される磁場へのユーザ若しくは金属性物体の予期せぬ望ましくない暴露につながり得る。
送電器と受電器は受電器の位置を検証しチェックするための追加機能を含み得るが、かかる追加機能は典型的に複雑性とコストを増す。
別の実施例として、個々の受電器を持つ複数の機器の同時使用は、第一の送電器に結合される第一の受電器が第二の送電器に結合される第二の受電器と干渉するという状況につながり得る。第一の受電器からの制御データが第二の送電器によってピックアップされる可能性があり、逆もまた同様である。結果として、第二の送電器は第二の受電器へ給電しながら第一の受電器から受信される制御データによって制御され得る(第一の送電器の場合も同様)。これは第二の送電器が第二の受電器にとって適切でない高磁場を生成するように制御されるという結果になり得る。例えば、第一の受電器が、電力信号のレベルが増加されるべきであると検出する場合、これは電力増大を要求し得る。しかしながら、この要求は第一の送電器ではなく第二の送電器によって受信される可能性があり、そしてこれは第二の受電器が高電力を要しないにもかかわらず第二の送電器が送電器の電力を増大するという結果になる。実際、第一の受電器はまだ電力信号のレベルが(変更されていないので)低過ぎると検出し、電力増大を要求し続ける。従って、第二の送電器は電力レベルを増大し続ける。この連続的電力増大は損傷、過剰発熱、及び一般に第二の受電器と関連機器にとって望ましくない、危険な可能性すらある状況につながり得る。
この問題を説明する特定のシナリオ例として、ユーザは第一の送電器の上に無線給電ケトルを置き得る。第一の送電器は物体がその電力伝送インターフェース上に置かれていると検出し、その電子機器を起動するためにケトルに低電力で電力伝送信号を供給し得る。するとケトルは給電するように送電器を起動して制御するために送電器へRF逆方向通信リンクを介して情報を送信する。しばらくした後、ユーザは第一の送電器上に無線給電パンを置くことを決定し、従ってケトルを第一の送電器に近い第二の送電器へ動かし得る。第二の送電器はケトルを検出し、ケトルの制御下でケトルへ電力を伝送する。第一の送電器はパンを検出し得るが、依然としてケトルから制御データを受信する。第一の送電器は従ってパンへ電力を供給するが、電力信号はケトルによって制御される。これはパンの予期せぬ加熱と、電力伝送を制御するパンの能力の喪失をもたらし得る。ユーザは典型的には状況に気付かず、例えば不適切に熱いかもしれないパンに触れてしまうかもしれない。
問題は、複数の送電器が小領域内に位置し、同時に複数の受電器への電力伝送が可能であるシナリオに特に関連し得る。さらに、これは送電器が複数の送電コイルを有するシナリオに特に関連し得る。例えば、図2に図示の通り、送電器は各々が送電コイルを有する複数の送電素子TFを制御する電力制御器PCUを有し得る。同時に、個別通信ユニットCUが個別RF逆方向通信リンクからデータを受信し得る。かかるシナリオにおいて、第一の受電器は送電素子/コイルTEの一番目に位置し得る。例えば、第一の機器が送電コイルアレイ上に位置付けられ、第一の機器への電力伝送が開始し得る。第一の機器はRF逆方向通信リンクを用いて送電器へ制御データを送信し、第一の送電コイルTEの電力信号はそれに従って構成され得る。ここでユーザは第二の機器を充電したいかもしれない。ユーザは第二の機器のためのスペースを空けるために第一の機器をわずかに片側へ移動させ、これは第一の機器が例えば隣接送電コイルの上など、異なる送電コイルの上に位置付けられるという結果になり得る。しかしながら、これはシステムによって検出されない可能性があり、実際第一の機器からの逆方向通信リンクはまだ機能する。第一の機器は疎結合を補うために電力を増大するよう要求し、非常に大きな磁場が第一の送電コイルによって生成される可能性をもたらす。実際、多くのシナリオにおいて、第二の機器は第一の送電コイルの上に位置付けられる可能性があり、これはその結果高磁場を減らす機会がない状況で経験し得る。従って、電力伝送の制御は事実上失われ、実際一部のシナリオではあるモバイル用の電力伝送は他のものによって制御され、逆もまた同様であり得る。
図1のシステムはかかるシナリオ発生のリスクを軽減し対処することができる機能を有し得る。特に、システムは一つよりも多くの潜在的通信候補が送電器101(若しくは場合により受電器105)に利用可能であるかどうかを検出し得る。その場合、予想と異なるエンティティとの通信リンクの潜在的リスクがあり、特に送電器101が送電器101によって給電されているものでない受電器と通信し得るという潜在的リスクがある。システムは電力伝送に特に適したアプローチでかかる潜在的に危険な状況を検出するために特定のアプローチを使用する。
このアプローチは機能が送電器101において実現されるシナリオについてまず記載される。図3は図1の送電器101の素子をかかるシナリオについてより詳細に図示する。
送電器101は送電コイル103を有し、これは送電コイル103の駆動信号を生成するように構成される、従って誘導電力伝送信号に変換される駆動信号を生成するように構成されるドライバ301に結合される。ドライバ301は電力伝送信号を生成するために送電コイル103へ供給される所望の電力レベルを持つAC信号を生成するように構成される。当然のことながらドライバ301は当業者に周知の通り駆動信号を生成するために適切な機能を有し得る。例えば、ドライバ301はDC電源信号を電力伝送のために適切な周波数(典型的には約20‐200kHz)のAC信号に変換するためのインバータを有し得る。また当然のことながらドライバ301は電力伝送システムの異なる位相を操作するために適切な制御機能も有し得る。多くの場合、ドライバ301は選択周波数に対して電力コイル103を持つ共振回路を実現するために一つ以上のコンデンサを含む。
ドライバ301は送電器の様々な動作態様を制御するように構成される送電器制御器303に結合される。特に、送電器制御器303は様々な動作手順を開始し、送電器101がどの動作モードで動作するかを制御し得る。例えば、送電器制御器303は送電器101が電力伝送フェーズを終了し、電力伝送フェーズ中に減少した電力で動作し、衝突検出若しくは異物検出などを開始するように制御し得る。
送電器101は受電器105と通信するように構成される第一の通信ユニット305をさらに有する。特に、第一の通信ユニット305は順方向通信リンク上で受電器105へデータを通信し、逆方向通信リンク上で受電器105からデータを受信し得る。通信リンクは短距離RF通信リンクであり、従って送電器101は第一の通信ユニット305に結合される通信アンテナ109を有する。
システムは送電器101から受電器105へのメッセージの通信をサポートし、特に送電器101が受電器105へデータを送信することを可能にし得る。また、受電器105から送電器101への通信は、負荷変調による通信の低データレートによって制限されない改良された通信を提供するためにRF通信リンクを使用し得る。
特に、図1のシステムは電力伝送信号のいかなる変調も伴わない若しくは電力伝送信号をキャリアとして使用しないという意味で電力伝送信号から独立した第二の通信リンクを利用する。
通信リンクはわずか30cmの距離の短距離通信リンクである。従って、通信は30cmの距離までしか保証されない。一部の実施形態において、距離はわずか20若しくは10cmですらある。実際、多くの実施形態において、典型的な通信距離は約数センチメートルであり得る。
通信リンクは電力リンクから完全に独立していると意図されるが、電力信号は実際には近接性と高信号強度に起因して通信リンク/信号と干渉する傾向がある。特に平面コイルが通信リンク用に使用される場合、電力コイルへの通信コイルの結合に起因して通信コイル内に電圧が誘導される傾向がある。この干渉を軽減するために、通信はより詳細に後述される通り電力信号レベルが削減されるか若しくは電力信号がオフにされる時間間隔で起こり得る。
通信距離は信頼できる通信を可能にするアンテナ間の最大距離であり得る。信頼できる通信は、エラーレートが例えば10−3未満の(チャネル若しくは情報)ビットエラーレートなどの閾値を下回ることを要すると考えられ得る。
特定の実施例において、第一の通信ユニット305はNFC通信ユニットであり、従って通信リンクはNFC通信リンクである。アンテナ109は特にNFC平面コイルであり得る。
第一の通信ユニット305は従って短距離通信を用いて、特にNFC通信を用いて受電器105とデータメッセージを交換し得る。通信の距離はわずか30cmに、多くの実施形態ではわずか20若しくは10cmに制限される。典型的な通信リンクはたった数cmの距離に及び得る。
NFCなどの短距離通信リンクの使用は、電力伝送信号から独立した個別通信リンクが使用されるが、送電器101と受電器105の間に保証された幾何学的関係があることを確実にし、特に送電器101と受電器105が比較的互いに近いことが保証され得る。
第一の通信ユニット305はNFC通信リンクを介して受電器105へデータメッセージを送信し得るか、若しくはNFC通信リンクを介して受電器105からデータメッセージを受信し得る。特に、第一の通信ユニット305はNFC通信リンクを介して受電器105へ順方向メッセージを送信し、受電器105はNFC通信リンクを介して送電器101へ応答メッセージを送信することによって応答すると期待される。応答メッセージは例えば逆方向通信リンクが本当に電力伝送に参加している受電器105とのリンクであることを確認するために使用され得る。
一部の実施形態において、順方向及び逆方向通信リンクのうちの一方のみが短距離(NFC)通信によって確立され得る。例えば、一部の実施形態において、受電器105への通信リンクは電力伝送信号の変調を用いて確立され得るが、一方逆方向通信リンクはNFC通信を用いて確立される。別の実施例として、一部の実施形態では、送電器101への通信リンクは電力伝送信号の負荷変調を用いて確立され得るが、一方順方向通信リンクはNFC通信を用いて確立される。かかる実施形態では、(NFC要件に適合するよう)NFC双方向通信が依然として確立され得るが、電力伝送関連データは一方向のみに通信され得る。
第一の通信ユニット305は従って受電器105内の第二の通信ユニットと通信するように構成され、すなわち特定の実施例において第二の通信ユニットは短距離通信ユニットであり、特に第一の通信ユニット305と通信し得るNFC通信ユニットである。
通信は特にRF電磁信号であり得る通信信号を用いて実行される。通信信号は多くの実施形態において送信アンテナから受信アンテナへ送信される変調キャリア信号である。実施例において、通信信号はアンテナ109によって送信若しくは受信されるキャリア信号である。通信信号は特に変調キャリア信号であり得、変調は例えば振幅、位相、周波数若しくは負荷変調であり得る。
送電器101は通信信号の特性に対する基準値を測定し記憶するように構成される基準プロセッサ307をさらに有する。アンテナ109によって送信される通信信号の場合、特性は特に通信信号の負荷であり、従って基準値は通信信号の負荷を示す(に依存する)値であり得る。アンテナ109によって受信される通信信号の場合、特性は特に通信信号の信号強度であり、従って基準値は通信信号の信号強度を示す(に依存する)値であり得る。
基準プロセッサ307は特に通信信号の特性に影響を及ぼす受電器105以外のエンティティがない可能性が高いとみなされるときに所定時間に基準値を測定するように構成され得る。例えば、第二の通信ユニットのみがRF信号を生成していることがわかる(若しくはその可能性が高い)ときに信号強度が測定され得るか、又はRF信号の唯一の負荷が第二の通信ユニットによることがわかる(若しくはその可能性が高い)ときに負荷が測定され得る。測定は例えば受電器105以外のエンティティの存在を検出しようとする検出プロセス直後に、若しくはその一部としてなされ得る。例えば、測定はNFC衝突解消/検出直後になされ得る。
基準プロセッサ307は従ってアンテナ109の近くに他のエンティティが存在しないときの状況を反映すると考えられる/仮定される通信信号に対する基準値を測定し記憶する。アンテナ109は典型的には送電コイル103と実質的に同一場所に配置され(約5cm以内)、従って基準値は、典型的には通信信号の通信距離に対応する距離内など(例えば約10cm以内若しくはそれ以上)、送電コイル103の近くに他のエンティティが存在しないシナリオを反映する。特に、基準値は従って第二の通信ユニット以外の補完的通信ユニットが(通信距離内に)存在しない及び/又は異物が存在しないときの通信信号の特性を反映し得る。
送電器101は送電器が電力伝送フェーズにあるときの通信信号の特性に対する測定値を繰り返し決定するように構成されるモニタ309をさらに有する。
従って基準値が記憶される同じ特性が電力伝送フェーズ中に繰り返し評価され得る。新たな測定値の生成の頻度は個々の実施形態の要望と要件に依存し得る。値は例えば定期的に及び周期的に生成され得るか、若しくは例えば特定動作若しくはイベントに応じて生成され得る。多くの実施形態において、後続の値が生成される間の期間は1秒を超えないか、又は多くのシナリオにおいてより有利には500m秒若しくは250m秒を超えない。
当然のことながら測定値と基準値は直接的若しくは間接的測定によって決定され得る。従って、一部の実施形態において、値は直接測定される特性をあらわし、特に値は単に測定結果であり得る。他の実施形態において、測定結果は基準値若しくは測定値を生成するように処理され得る。例えば、電圧及び電流の測定結果から電力測定結果が生成され得、(例えばピーク若しくは振幅検出器から)測定された低周波数電圧から信号強度値が計算され得、補償値若しくは他の測定結果が基準値若しくは測定値などの生成に含まれ得る。また当然のことながら値は直接的に特性の値でなくてもよく、特性に依存する値であってもよい。従って、値は特性の値を示し得る。例えば、通信信号の負荷はアンテナ109による電流ドレインの測定結果、アンテナ109に対するフロントエンドのインピーダンス、若しくはアンテナ109の電流/電圧位相オフセットによって反映され得る。別の実施例として、受信通信信号の信号強度はピーク検出器のコンデンサなどにかかる電圧によって反映され得る。従って、基準値と測定値は通信信号の特性の値を示す任意の特性の値であり得る。
送電器101は基準プロセッサ307とモニタ309に結合されるコンパレータ311をさらに有する。電力伝送フェーズ中、コンパレータ311は基準値と測定値を受信する。測定値の各々に対して、コンパレータ311は続けて基準値を測定値と比較し、これらが類似基準を満たすかどうかを評価する。
類似基準は、基準値と測定値が所定の測定比較に従って十分に類似する場合に満たされる。基準は異なる実施形態において異なり得る。多くの実施形態において、類似基準は測定値と基準値の間の(絶対)差が所定閾値を下回る場合に満たされる。閾値は予め決められた閾値であり得るか、又は例えば他の特性若しくは特徴に依存して動的に変動する閾値であり得る。
基準値への測定値の比較の結果は、コンパレータ311に結合されるイニシエータ313に供給される。特に、イニシエータ313は測定値と基準値の間の個々の比較が類似基準を満たすか否かを示す信号を供給され得る。
イニシエータ313は送電器制御器303に結合され、特定動作を実行するように送電器制御器303を起動/トリガし得る。特に、イニシエータ313は、コンパレータ311による比較の結果に依存して、エンティティ検出プロセスを開始するか否かを決定し得る。エンティティ検出プロセスは異物若しくは他の受電器(短距離通信ユニットを有する)など、受電器105/受電器105を有するデバイス以外のエンティティが検出プロセスの所定距離内に存在するかどうかを検出するように構成される。
イニシエータ313は特に、測定値と基準値が類似基準を満たさないことを比較が示すという検出に応じて、エンティティ検出プロセスをトリガするように構成される。例えば、現在測定された値が所定量以上基準値を超える場合、これはコンパレータ311によって検出されることができ、それに応じてイニシエータ313がエンティティ検出を実行するように送電器制御器303をトリガし得る。
記憶された基準値に関して類似基準を満たさない測定値は、電磁環境において変化が起こったことのあらわれであり得る。この変化は基準値の測定中に存在しなかった別のエンティティの存在に起因し得る。従って、比較は新たなエンティティが局所環境に入ったことを示し得る。
例えば、通信信号が送電器101によって生成され、基準値と測定値が通信信号の負荷を示す場合、負荷の変化は異物(中に渦電流が誘導される金属など)の存在若しくは別の通信ユニット(通信信号によって給電されるパッシブNFCレシーバなど)の存在によって生じ得る。これは望ましくないシナリオ(例えば電力伝送信号によって、又は電力伝送制御データ交換が電力伝送に関与する受電器と異なる受電器となされることによって生じる、誘導電流から生じる熱による異物の過熱)をもたらし得る。従って図3の送電器101は続けてかかる潜在的エンティティが存在するかどうかを決定するためにエンティティ検出を実行し得る。その場合、例えば望ましくない電力伝送シナリオが起こることを回避するために電力伝送を終了し得る。従って、より安全でより信頼できる動作が実現され得る。
同様に、通信信号が第一の通信ユニット305によってではなく受電器105によって生成される場合、受信信号レベルがモニタリングされ得る。基準値は意図された受電器105のもの以外の通信ユニットが存在しないと仮定されるときにおける信号レベルを示す。従って、基準値は受電器105によって生成される信号の受信信号レベルに対応する。しかしながら、電力伝送中、測定される受信信号レベルが大幅に増加することが検出される場合、これは信号を送信する新たな通信ユニットの導入に起因し得る。例えば、別の受電器のNFC通信ユニットもNFC通信信号を生成し得る。これは二つの受電器間に衝突をもたらし、送電器101が誤った受電器と通信するという結果になり得る。従って、イニシエータ313は電力伝送を終了し、互換性のある通信ユニットがいくつ存在するかを決定する検出プロセスを開始し得る。従って、先と同様に、望ましくない潜在的に危険なシナリオが回避され得る。
このアプローチの特別な利点は、電力伝送中にチェックが継続的に実行されることができ、従ってこれは、例えばユーザが受電器を有するデバイスを動かすときなど、現在の状況の変化の検出に特に適しているということである。
当然のことながら現在の測定値と基準値に加えて類似基準は、他の測定値及びそれらが例えば基準値にどのように関連するかに依存することを含めて、他の因子及び特性にも依存し得る。例えば、類似基準は所定量以上基準値と異なる二つの連続測定値がないことを要し得る。現在の測定値がこの量以上異なる場合、類似基準は、前の測定値の違いがこの量よりも少ない場合にはまだ満たされるとみなされ得るが、前の測定値の違いがこの量よりも大きい場合は満たされない。
前述の通り、エンティティ検出プロセスは特に、第一の通信ユニット305に対して可能性のある通信候補がいくつあるかを識別しようとする検出プロセスであり得る。従って、図4に図示の通り、送電器101は(少なくとも)第三の通信ユニットが存在するかどうかを検出することによってエンティティ検出プロセスを実行するように構成される検出器401を有し得る。従って検出プロセスは任意の他の通信候補が存在するかどうかを検出し得る。その場合、第一の通信ユニット305は誤った受電器からデータを受信するか若しくはデータを送信する可能性があり、従って送電器101は例えば電力伝送を終了することによって電力伝送中にこれを回避するように注意し得る。
エンティティ検出プロセスは特にNFC実施例の場合NFC衝突検出若しくは解消を有し得る。
実際、NFCは所定NFC通信ユニットが通信することができるかもしれない他のNFCデバイスの数を検出するための、すなわち通信距離内の可能性のある他のNFC通信ユニットの数を決定するための機能を有し得る。
使用される正確なアプローチは、使用されるNFCの特定変形例と、第一の通信ユニット305がイニシエータ若しくはターゲットとして機能するかどうかに依存し得る。NFC用語において、イニシエータは新たなNFC通信リンクのセットアップを開始する通信ユニットであり、ターゲットはこの開始に応答する通信ユニットである。イニシエータとターゲットの役割は通信の持続期間中維持されるが、異なる通信リンクによって異なり得る。特に、多くのNFC通信ユニットはイニシエータとターゲットの両方として動作することができる。
特定の衝突検出は、現在データを送信しているNFC通信ユニットがキャリア信号も生成するアクティブモード(このモードにおいて両NFC通信ユニットは局部発振キャリア信号の振幅変調を使用する)で、若しくはイニシエータがデータを送信しているときに振幅変調され、ターゲットがデータを送信しているときに負荷変調され得るキャリア信号をイニシエータのみが生成するパッシブモードで、通信が操作されるかどうかにも依存し得る。
衝突解消動作及びRF衝突回避はNFC規格に従って実行され得る(例えばISO/IEC_18092:Information technology-Telecommunications and information exchange between systems-Near Field Communication-Interface and Protocol(NFCP-1),Second edition,15 March 2013)。
特に、パッシブモードにおいて、エンティティ検出プロセスは衝突解消動作として実行され得る。一旦この動作がNFC規格に従って実行されると、イニシエータは通信可能なターゲットの数がわかる。しかしながら、衝突解消動作を実行した後、イニシエータはイニシエータと同じNFC技術(すなわちNFC‐A,NFC‐B若しくはNFC‐F)を用いて通信するターゲットを検出することしかできない。従って、任意の新たな物体/NFCターゲットが存在するかどうかを検出する高速検出プロセスはシステムの安全性を改良する。
特に、アクティブモードにおいて、イニシエータはただ一つのターゲットと通信することができる。この場合、イニシエータ及び/又はターゲットはエンティティ検出プロセスとしてNFC規格に従ってRF衝突回避を実行し得る。RF衝突回避は、別のRF場が生成されているかどうかをイニシエータ(若しくはターゲット)がチェックするプロセスである。これは別のRF場が検出される限りその独自のRF場を生成してはならない。従って、アクティブなNFCデバイスを含み、第一の送電器と第一の受電器の間の電力伝送の一部でない、第二の受電器(若しくは第二の送電器)のRF場が検出され得る。しかしながらこのプロセスはパッシブなNFCデバイスを検出しない。従って、任意の新たな物体/パッシブなNFCデバイスが存在するかどうかを検出する高速検出プロセスはシステムの安全性を改良する。RF衝突回避技術はパッシブモードNFCデバイスにも適用可能である。
このように、検出器401は第一の通信ユニット305に対して可能性のある通信候補である他の通信ユニットが存在するか否かを検出し得る。特に、第一の通信ユニット305が通信し得る可能性がある他のNFC通信ユニットが存在するかどうかが検出され得る。その場合、送電器101がこの他の通信ユニットによって受信され得るデータを送信し得るリスクがあり、これは潜在的に誤った動作をもたらし得る。同様に、この他の通信ユニットから送信されるデータは第一の通信ユニット305によって受信される可能性があり、第二の通信ユニットに、すなわち受電器105に由来すると考えられ得るリスクがある。従って、電力伝送の動作は別の通信ユニットの存在によってゆがめられ得る。例えば、別の受電器からの電力制御エラーメッセージが、給電されている受電器105に由来すると考えられる可能性があり、従って誤った電力レベルが電力伝送信号に対して設定されることになり得る。
従って、検出器401は第二の通信ユニット(すなわち受電器105のもの)とは別の通信ユニットの存在を検出する場合、これを送電器制御器303へ示し得る。それに応じて、送電器制御器303は続けて電力伝送動作を抑制し得る。特に、送電器制御器303は本質的に安全と考えられるレベルに電力レベルを削減し得る。例えば、電力伝送信号は、多くの電力伝送動作にとって十分であると考えられるが、過熱などをもたらすことができないと考えられるほど十分に低い固定電力値に設定され得る。別の実施例として、送電器制御器303は別の通信ユニットの検出に応じて続けて電力伝送を完全に終了し得る。
送電器制御器303はユーザに警告し得るユーザアラートをさらに生成し、それによって例えば受電器を有する近くのデバイスを移動させることによってユーザが状況を改善することを可能にする。
当然のことながら一部の実施形態において、別のエンティティ(例えば別の通信ユニット)が検出されるとき、すなわちエンティティ検出後に、送電器101は続けて(例えば最大電力を制限することによって若しくは電力伝送を終了すること/電力伝送フェーズを終了することによって)電力伝送信号の電力レベルを制限し得る。しかしながら、一部の実施形態において、電力の制限はエンティティ検出プロセスの前に実行されてもよく、特に類似基準が満たされないことをコンパレータ311が検出するときに既に実行され得る。エンティティ検出プロセスの結果に依存して、送電器101は電力伝送フェーズに再び入るか否かを決定し得る。
一部の実施形態において、エンティティ検出は代替的に若しくは付加的に異物検出を含み得る。実際、多くのシナリオにおいて通信ユニットでない(若しくは持たない)物体の存在は依然として通信信号に影響を及ぼし得る。例えば、金属性のリング若しくは鍵などの導体素子が通信アンテナ(特に例えばNFC通信のために典型的に使用される通信コイル)の近くに置かれる場合、通信信号は素子内に電流を誘導し得る。これはかかる物体が存在しないシナリオに対して生成される通信信号の負荷が変化する結果になり得る。基準値は他の物体が存在しないシナリオをあらわし、基準値に対する測定値の変化の検出は送電器の近くに位置する異物によって生じ得る。
従って、一部の実施形態において、基準値と測定値が類似基準を満たさないという決定は、イニシエータ315に異物検出である(若しくは含む)エンティティ検出を初期化させ得る。異物検出は特に寄生電力損失検出であり得る(例えば電力伝送信号から抽出される電力が所定レベル以上受電器の推定電力消費を超えるかどうかを検出する)。
特に、送電器101は寄生電力損失(すなわち送電器101によって電力信号へ供給される電力と受電器105によって消費される電力との差)を推定し得る。これが所定レベルを超える場合、異物が存在することに起因する可能性が高いとみなされ、従って送電器101は続けて電力伝送を終了し得る。
Qi電力伝送規格において、受電器は例えば整流電圧及び電流を測定し、それらを乗じて、受電器における内部電力損失の推定(例えば整流器、受電コイル、受電器の一部である金属部品の損失など)を加えることによって、その受信電力を推定する。受電器は決定される受信電力を例えば4秒毎の最低レートで送電器へ報告する。
送電器は例えばインバータのDC入力電圧と電流を測定し、それらを乗じて、送電器における内部電力損失の推定、例えばインバータ、一次コイル及び送電器の一部である金属部品における推定電力損失などを減じることによって結果を修正することによって、その送信電力を推定する。
送電器101は報告された受信電力を送信電力から減じることによって電力損失を推定し得る。結果として得られる寄生電力損失推定が検出閾値を超える場合、送電器101は過剰電力が異物において散逸されると仮定し、そして続けて電力伝送を終了し得る。
特に、寄生電力損失推定PT‐PRが閾値より大きいときに電力伝送が終了し、PTは送信電力推定でありPRは受信電力推定である。
測定は受電器と送電器の間で同期され得る。これを達成するために、受電器は構成中に時間窓のパラメータを送電器へ通信し得る。この時間窓は受電器が受信電力の平均を決定する期間を示す。時間窓は受信電力パケットの第一ビットが受電器から送電器へ通信されるときである基準時間に対して定義される。この時間窓に対する構成パラメータは窓の持続期間と基準時間に対する開始時間から成る。
この電力損失検出を用いて異物検出を実行するとき、異物の存在が検出されることを確実にするために十分な精度で電力損失が決定されることが重要である。
まず、磁場から大幅な電力を吸収する異物が検出されることが保証されなければならない。これを確実にするために、送信及び受信電力から計算される電力損失の推定におけるいかなるエラーも、異物における電力吸収に対する許容可能レベルよりも低くなければならない。同様に、誤検出を回避するために、電力損失計算の精度は異物が存在しないときに高過ぎる推定電力損失値をもたらさないように十分に正確でなければならない。
低電力レベルよりも、高電力レベルにおいて十分に正確に送信及び受信電力推定値を決定することの方が実質的により難しい。例えば、送信及び受信電力の推定値の不確実性が±3%であると仮定すると、これは
5Wの送信及び受信電力において±150mW
50Wの送信及び受信電力において±1.5W
のエラーにつながり得る。
従って、かかる精度は低電力伝送動作にとっては許容可能であり得るが、高電力伝送動作にとっては許容可能でない。
典型的に、送電器はたった350mW若しくはもっと低い異物の電力消費を検出することができなければならないことが要求される。これは受信電力と送信電力の非常に正確な推定を要する。これは特に高電力レベルにおいて困難であり、受電器が十分に正確な推定値を生成することは困難であることが多い。しかしながら、受電器が受信電力を過大評価する場合、これは異物による電力消費が検出されないことになり得る。逆に、受電器が受信電力を過小評価する場合、これは異物が存在しないにもかかわらず送電器が電力伝送を終了する誤検出につながり得る。
図1のシステムにおいて、送電器101によって実行される異物検出が特定テスト条件を用いて実行されることによって精度が改善され得る。例えば、現在の測定値が所定閾値以上基準値と異なるという検出に応じて、送電器101はエンティティ検出開始前に続けて電力伝送を終了する。そしてこれは受電器105に(可能な場合)負荷を切断し所定の(安全な)レベルの電力信号を設定するよう指示し得る。一部の実施形態において、これは受電器105によって引き込まれる電力を無視できるレベルまで削減し、送電器101は引き込まれた電力を単に測定してこれを閾値と比較し得る。引き込まれた電力が閾値を超える場合、これは異物の存在に起因する可能性が高く、送電器101は例えばユーザアラートを生成することによってそれに応じて進行し得る。検出が低電力で(及び従ってより長期間)、負荷が切断された状態で実行され得るので、より正確な寄生電力損失/異物検出が実行され得る。
一部の実施形態において、受電器105の存在に起因して引き込まれる電力は無視できない可能性がある。しかしながら、多くのかかる実施形態において、例えば事前知識若しくは異物が存在しないときに実行されるキャリブレーション(例えばユーザ入力によって確認される)に基づいて、テスト条件中に引き込まれた電力を十分な精度で推定することが可能であり得る。そして引き込まれた電力の分析は例えば測定された電力ドレインを削減することによって若しくは検出閾値を増加させることによって、受電器105によって引き込まれる電力について補正され得る。
一部の実施形態において、上記機能の一部若しくは全部は代替的に若しくは付加的に受電器105に含まれ得る。この一施例が図5に図示され、対応する機能ブロックはそれぞれ図3及び1と同じ参照符号であらわされる。
実施例において、受電器105は、受電コイル107に結合され電力伝送信号を受信する電力伝送制御器501を有する。電力伝送制御器501はさらに負荷503に結合され、電力伝送信号を受信し負荷503にとって適切な電源信号を生成することができる。電力伝送制御器501は例えば(フルブリッジ)整流器、平滑回路、及び当業者に周知の通り電圧若しくは電力制御回路を有し得る。多くの場合、受電器は選択周波数に対する受電コイル107を持つ共振回路を実現するために一つ以上のコンデンサを含む。
電力伝送制御器501はさらに受電器105を制御し、特にQi電力伝送の異なるフェーズをサポートすることを含めて、伝送機能動作をサポートすることができる。
実施例において、受電器105は送電器101の第一の通信ユニット305に対応する第二の通信ユニット505をさらに有する。特に、第二の通信ユニット505は第一の通信ユニット305が通信する第二の通信ユニットであり得る(しかしながら、当然のことながら第一及び第二という語は交換可能であり、すなわち受電器105の通信ユニットが第一の通信ユニットとして示されてもよく、送電器の通信ユニットが第二の通信ユニットとして示されてもよい)。
従って、実施例において、第二の通信ユニット505は短距離通信ユニットである。特に、第二の通信ユニット505は逆方向通信リンク上で送電器101へデータを通信し、順方向通信リンク上で送電器101からデータを受信し得る。通信リンクは短距離RF通信リンクであり、従って受電器105は第二の通信ユニット505に結合されるアンテナも有する。
特定の実施例において、第二の通信ユニット505はNFC通信ユニットであり、従って通信リンクはNFC通信リンクである。アンテナ111は特にNFC平面コイルであり得る。
従って第二の通信ユニット505は短距離通信を用いて、特にNFC通信を用いて送電器101とデータメッセージを交換し得る。第二の通信ユニット505はNFC通信リンクを介して送電器101へデータメッセージを送信し得るか、又はNFC通信リンクを介して送電器101からデータメッセージを受信し得る。特に、第二の通信ユニット505は逆方向NFC通信リンクを介して送電器101へメッセージを送信し得る。そして送電器101は順方向NFC通信リンクを介して送電器101へ応答メッセージを送信することによってこのメッセージに応答し得る。
別の実施例として、送電器101はNFCイニシエータを実現し、受電器105はNFCターゲットを実現し得る。NFCイニシエータ(すなわち送電器101)は順方向NFC通信リンク上で要求を送信し、NFCターゲット(すなわち受電器105)は逆方向NFC通信リンク上で応答を送信し得る。この応答は、順方向NFC通信リンクが本当に正確な受電器105へのリンクであるという確認であり得るか、若しくはそれを含み得る。
受電器105は、送電器101について前記したものと同等である基準プロセッサ307、モニタ309、コンパレータ311及びイニシエータ313をさらに有する。
従って、実施例において、受電器105は典型的には受電器105によって生成されないRF通信信号の信号強度表示など、通信信号に対する基準値を測定し記憶し得る。電力伝送中の測定値はこの基準値と比較され、例えば測定信号レベルが所定量以上基準レベルと異なることが検出される場合、これはNFCを用いて通信する別の送電器が近いことに起因する可能性がある。
かかる検出に応答して、イニシエータ313は可能性のある第二の送電器が近接しているかもしれないことを受電器制御器501へ示し得る。それに従って受電器制御器501は一連の電力低下要求を送信することによって若しくは電力伝送を終了することによって電力伝送信号の電力レベルを低減し得る。イニシエータ313はさらに(例えば受電器制御器501を介して)検出器401によって操作されるエンティティ検出を開始し得る。
多くの実施形態において、エンティティ検出はいくつのNFC通信ユニットが第二の通信ユニット505によるNFC通信にとって可能性のある候補であるかを識別する衝突解消若しくは検出であり得る。得られる数が1に等しい場合(に限り)、受電器105は電力伝送を継続若しくは再開し得る。
当然のことながら一部の実施形態において、上記アプローチは送電器101において実行されてもよく、他の実施形態においてこれは受電器において実行されてもよく、さらに他の実施形態においてこれは受電器と送電器の両方において(場合により独立して)実行されてもよい。
以下の記載は明確かつ簡潔にするために機能が送電器101(のみ)において実現される実施例に焦点を合わせる。しかしながら、当然のことながらコメントは他の実施形態に等しく準用する。
前述の通り、比較のために使用される特性は異なる実施形態において異なり得る。
多くの実施形態において、送電器101は送信信号を生成し得る。かかる実施形態において、特性は通信信号の負荷であり得る。例えば、金属性物体若しくは別の通信ユニットがアンテナ109の非常に近くに位置するとき、通信信号の負荷が増加し得る。
例えば、NFCの場合、平面コイルアンテナが典型的に使用される。(例えばパッシブモードで動作する)NFC通信ユニットは二つのコイルが実質的に疎結合変圧器に対応するシナリオにおいて生成される信号から電力を抽出し得る。この追加電力消費が検出され得る。同様に、アンテナ109の近接場内の金属性物体は渦電流が誘導される結果をもたらし、従って通信信号の負荷の増大をもたらす。このように変化した負荷が検出され得る。
一部の実施形態において、通信アンテナのアンテナ信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つが検出され得る。アンテナ109の場内の別の物体の存在は電磁場に変化をもたらし、これは先と同様に電流、電圧及び/又は位相に変化をもたらす。一部の実施形態において、基準値に対するこうした変化が検出され、エンティティ検出を開始するために使用され得る。
例えば、モニタ309と基準プロセッサ307が通信コイルにかかる電圧の振幅及び/又は通信コイルを通る電流を測定し得る。
一部の実施形態において、送電器101は特にコイルであり得る通信アンテナ109のインピーダンス及び/又は(等価)インダクタンスの値を評価するように構成され得る。インピーダンスとインダクタンスは電磁環境に依存し、従ってその変化はこれら特性の測定から検出され得る。
特に、通信信号が受電器105によって生成されるシナリオにおいて、送電器101は続けて受信信号の信号強度の指標を測定し評価し得る。
特に、アンテナ109の受信電圧若しくは電流が測定され、以前に測定され記憶された基準値と比較され得る。測定値が記憶された基準値を所定量以上超える場合、これは一つよりも多くのNFC信号がアンテナによって受信されていることを示し、従って別の受電器が送電器101の近くにある可能性があり得ることを示し得る。
図6に図示の通り、一部の実施形態において、送電器101は第一の通信ユニット305とアンテナ109の間にフロントエンド601を有し得る。フロントエンド601は例えばフィルタリング、インピーダンスマッチング、及び増幅機能を含み得る。例えば、第一の通信ユニット305はNFC通信ユニットを実現する集積回路に対応するとみなされ、このユニットは個別部品を有するフロントエンドを介してアンテナ109とインターフェースし得る。
かかる実施形態において、測定値と基準値はフロントエンド601とアンテナ109の間のインターフェースではなく第一の通信ユニット305とフロントエンド601の間のインターフェースにおいて決定され得る。従って、測定値は第一の通信ユニット305とフロントエンド601の間のインターフェースにおける特性を示し得る。特に、特性は第一の通信ユニット305の送信出力の負荷、又は第一の通信ユニット305の受信入力における信号強度を示す特性であり得る。特に、送信出力若しくは受信出力における信号の特性が使用され得る。
特定の実施例として、第一の通信ユニット305の受信入力上の信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つが考慮され得る。例えば、測定電圧若しくは電流が基準電圧若しくは電流と所定量以上異なる(及びほとんどの実施形態において超える)場合、エンティティ検出が開始され得る。
代替的に若しくは付加的に、第一の通信ユニット305の送信出力上の信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つが考慮され得る。別の実施例として、フロントエンドの入力のインピーダンスが使用され得る。前記の通り、アンテナ109のインピーダンスは電磁環境における変化の関数として変化し得る。アンテナインピーダンスの変化は典型的にはフロントエンド601の入力におけるインピーダンスの変化にも反映し、従ってこの値は変化を検出するために評価され得る。
当然のことながら異なる実施形態において基準値は異なるときに生成され得る。
しかしながら、多くの実施形態において、基準プロセッサ307は電力伝送フェーズの初期化中に基準値を測定し記憶するように好都合に構成され得る。特に、基準値は電力伝送フェーズの開始前のときの特性を反映するように生成され得る。
一部の実施形態において、初期化は第一の通信ユニット305が通信する可能性がある他の通信ユニットがいくつ存在するかを推定するプロセスを含み得る。数が1に等しい場合、基準プロセッサ307は続けて現在の特性に基づいて基準値を生成し得る。これは基準値がただ一つの受電器のみが存在するシナリオを反映することを確実にし得る。
特に、NFCの実施例の場合、電力伝送フェーズの初期化はNFC通信の初期化を含み得る。この初期化は先と同様に技術検出、衝突解消及びデバイス起動などのNFC通信動作を含み得る。基準値の決定はかかるシナリオにおいて衝突解消に続き得る。
考えられるタイミングの特定の実施例が図7に示される。図示の通り、NFC衝突解消動作は送電器が電力伝送フェーズにおいて受電器へ送電を開始する前に実行される。パッシブ通信モードにおいて、この動作は送電器がただ一つの受電器と通信し送電しているか否かを決定することを可能にする。従って、衝突解消後、送電器は一つよりも多くの受電器がその通信範囲内に存在するかどうかがわかる。これが当てはまる場合、送電器は電力伝送フェーズへ進まず、基準値を決定しない。しかしながら、ただ一つの通信候補のみが存在する場合、送電器は続けて基準値を決定して記憶し、そしてこれは電力伝送フェーズ中に基準として使用される。
図7に図示の通り、このタスクは衝突解消動作終了直後に実行されることができ、有利には(多くのシナリオにおいて)電力伝送フェーズにおいて送電器が送電を開始する前に完了され得る。
電力伝送フェーズ中、電力伝送信号は高電力レベルを持つ可能性があり、これは測定値に影響を及ぼす可能性がある。従って、多くの実施形態において、測定値の決定中の条件が、基準値が決定されたときの条件にマッチすることが有利である。従って、測定条件と環境が基準値及び測定値決定にとって可能な限り類似することが望ましい。
これは例えば電力伝送フェーズ前、ただし電力伝送信号が受電器へ供給される時間間隔中に、基準値を決定することによって実現され得る。特に、基準値を生成するために使用される測定を実行するときに、送電器は電力伝送フェーズ中の予想電力レベルに対応する電力レベルで電力伝送信号をオンにし得る。
かかるアプローチは電力伝送信号が電力伝送フェーズ中に比較的一定レベルを持ち、電力伝送信号における変動が受電器からの電力制御に起因するシナリオにとって特に適切であり得る。
しかしながら、他の実施形態において、測定値の決定は特に電力伝送フェーズの電力が比較的低い時間間隔中に実行され得る。
実際、一部の実施形態において、電力伝送信号は周期変動電力を持ち、モニタ309は測定値の決定を電力伝送信号の電力が閾値を下回る時間間隔に同期させるように構成され得る。
一実施例として、一部の実施形態において、送電器は変動DC電力伝送信号から電力伝送信号を生成するように構成され得る。
かかるドライバの一実施例が図8に図示される。図9はドライバ301の信号に対する信号波形の実施例を図示する。
ドライバ301は電源信号を生成する電源801を有する。電源801は実施例において特にAC信号を受信して変動レベルでDC信号を生成するAC‐DC変換器である。
特定の実施例において、電源801は50Hz若しくは60Hzの周波数を持つ電源由来(mains derived)正弦波信号を受信する(図9のUmains)。電源801は正弦波信号の全波整流を実行する。従って図9のUdc_abs信号に対応する電源信号が生成される。
特定の実施例において、電源801はいかなる平滑コンデンサも含まず、従って電源信号は全波整流正弦波信号に対応する。しかしながら、他の実施形態において、電源801は整流信号を平滑化するコンデンサを有し、それによってレベル変動の少ない電源信号を生成し得る。しかしながら、ほとんどの実施形態においてコンデンサは比較的小さく、少なくとも一部の負荷について大幅に変動するレベルを持つ電源信号をもたらし得る。例えば、多くのシナリオにおいて、リップルは全負荷の少なくとも25%若しくは50%であり得る。
従って、可変電圧/振幅を持つDC電源信号が生成される。変動電圧/振幅はACレベルの変動に起因するので、DC電源信号は電源の周波数の二倍の周期、すなわち50Hz入力信号に対して10m秒の周期を持つ周期信号である。
電源801は電力伝送信号発生器803に結合され、これは電源信号を受信し、これから電力伝送信号発生器803に結合されるインダクタ103に対する駆動信号を生成する。
電力伝送信号発生器803は特に電力伝送信号の周波数よりも高くなるように駆動信号の周波数を生成するように構成される周波数変換器805を有する。周波数変換器は電力伝送信号に対して駆動信号の周波数を増加させ得る。インダクタ103は電源信号の周波数よりも実質的に高い周波数を持つ駆動信号によって駆動される。電源信号の周期は典型的には2.5m秒以上若しくは5m秒ですらある(それぞれ400Hz若しくは200Hzの周波数に対応する)。しかしながら、駆動信号は典型的には少なくとも20kHzから200kHzの周波数を持つ。電力伝送間隔中、駆動信号は特に
d(t)=p(t)・x(t)
で与えられ得る。p(t)は電源信号でありx(t)はp(t)よりも高い周波数、典型的にはかなり高い周波数(例えば典型的には100倍高いか若しくはそれ以上)を持つ信号である。損失を減らすために、x(t)は典型的にはAC信号であり、すなわちゼロの平均値を持つ。
x(t)は例えば正弦波であり得る。しかしながら、図8の実施例においてx(t)は方形波信号に対応する。周波数変換はこの実施例において乗算ではなくスイッチ動作によって実行される。特に、周波数変換器805はスイッチ回路を有し、これに電源信号が供給電圧として供給され、これはスイッチ素子を介してインダクタ103に結合し、電源信号と周波数変換信号x(t)の乗算に対応する結果をもたらす。
図8のシステムにおいて、周波数変換器805は供給電圧として使用される電源信号の変動DC電圧から交流信号を生成するインバータの形で駆動回路を含む。図10はハーフブリッジインバータの一実施例を示す。スイッチS1とS2は決して同時に閉じられないように制御される。交互にS1が閉じられる間にS2が開かれ、S2が閉じられる間にS1が開かれる。スイッチは所望の周波数で開閉され、それによって出力において交流信号を生成する。図11はフルブリッジインバータを示す。スイッチS1とS2は決して同時に閉じられないように制御される。同様に、スイッチS3とS4は決して同時に閉じられないように制御される。交互に、スイッチS1とS4が閉じられる間にS2とS3が開かれ、そしてS2とS3が閉じられる間にS1とS4が開かれ、それによって出力において方形波信号を生成する。スイッチは所望の周波数で開閉される。
得られる信号Uac_HFが図9に図示される。典型的に共振信号を含む、この信号の送電コイル103への印加は図9の信号Uac_TXをもたらす。
かかる実施例において、測定値を生成するために使用される測定は周期的振幅変動に同期され得る。特に、測定は周期的電力/振幅変動の最小値に同期され得る。従って、測定は電力伝送信号の振幅が所定レベルを下回る時間間隔中になされ得る。特に、測定はドライバに供給される入力供給電圧Umainsのゼロ交差に同期され得る。
さらに測定は通信が送電器と受電器の間で起こるタイムスロットに同期され得る。
これは、通信リンクに対する電力信号の干渉を低減するために電力信号の振幅が低い時間間隔中に通信タイムスロットが起こっている場合に特に適用可能である。
かかるアプローチは生成された測定値に対する電力伝送信号の影響を軽減し、電力伝送信号が存在しない(若しくは低振幅電力伝送信号が存在する)電力伝送フェーズの前に実行される基準値に対する測定により密接に対応する測定をもたらし得る。従って、検出プロセスの精度の増加が実現される。
通信のための個別通信信号の使用で直面する特定の問題は、これらが電力伝送信号によってしばしば影響され得ることである。特に、通信信号が電力信号の周波数と非常に異なるキャリア周波数を使用しない限り、電力伝送信号の近い存在と高い信号強度は通信信号に顕著な干渉を生じる可能性があり、エラーレートの増大をもたらし、若しくは実に信頼できる通信が実現不可能になり得る。一部の実施形態において、かかる問題は電力伝送信号と通信信号を、二つの信号を時間領域において分離するために時分割多重化を用いて操作することによって対処され得る。特に、通信はタイムフレームの専用タイムスロット中に実行され、電力伝送信号はこれら専用タイムスロット中に例えばオフにされる。
特に、一部の実施形態において、電力信号は繰り返し電力伝送信号タイムフレームの電力時間間隔において供給され、電力伝送信号タイムフレームは低電力時間間隔をさらに有する。かかる実施形態において、(NFC)通信が単に電力伝送から独立して実現され得るのでなく、動作は統合され互いに協調され得る。統合は電力伝送とNFC通信が同期された時分割多重化構成で動作するようになされ得る。
特に、電力伝送は連続電力伝送でなく、不連続電力伝送信号が使用されるように変更され得る。実際、電力伝送とNFC通信の両方が繰り返しタイムフレームに従って動作するように構成され得る。繰り返しタイムフレームは電力伝送が実行される少なくとも一つの時間間隔を有する。従ってこの時間間隔は電力時間間隔(若しくは電力伝送時間間隔)とよばれる。各タイムフレームは電力伝送信号の電力が削減される、典型的には実質的にゼロに削減される少なくとも一つの時間間隔をさらに有する。この時間間隔は従って低電力時間間隔とよばれる。
図12はかかるシステムのタイミング図の一実施例を図示する。
実施例において、各繰り返しタイムフレームは一つの電力時間間隔と一つの低電力時間間隔を有する。実施例において、電力伝送信号の電力は低電力時間間隔においてゼロに削減される。図12において電力時間間隔は"窓P"とよばれ、低電力時間間隔は"窓Z"とよばれる。
当然のことながら一部の実施形態若しくはシナリオにおいて、電力伝送信号の電力は低電力時間間隔においてゼロに削減されないかもしれないが、例えばNFC通信に生じる干渉が許容可能であるとわかっている電力レベルに電力レベルを制限することなどによって、電力時間間隔中の電力伝送信号の最大可能電力よりも低いレベルである低レベルに制限され得る。
かかるシステムにおいて、NFC通信は単にNFC通信規格に適合するように実行されるのみならず、電力伝送動作と統合されるようにも実行され、特にNFC通信は電力伝送信号のタイムフレームと同期して実行され、すなわち電力伝送信号の電力変動と同期される。
特に、第一の通信ユニット305は短距離(NFC)通信が低電力時間間隔に制限されるように短距離(NFC)通信を電力伝送信号タイムフレームに同期させるように構成され得る。
同様に、受電器105の通信ユニットは短距離(NFC)通信が低電力時間間隔に制限されるように短距離(NFC)通信を電力伝送信号タイムフレームに同期させるように構成され得る。
従って、第一及び第二の通信ユニット305,505は、NFC通信リンクを介した通信が低電力時間間隔に限られるように動作し得る。特に、データメッセージの送信は低電力時間間隔中にしか実行されず、これらの外側ではデータ送信が起こらない(ただし一部の実施形態では第一及び第二の通信ユニット305,505の一方のNFC送信器は例えばパッシブNFC通信ユニットに給電するために例えば連続的に非変調キャリアを送信し得る)。
例えば、NFC通信は、ターゲットがそれ自体に給電するための機能を持たないパッシブNFC通信エンティティである、パッシブモードで実行され得る。パッシブモードでは、イニシエータがRF場を生成し、ターゲットがこの場によって給電される。ターゲットは存在するRF場を変調することによって応答する。前述の通り、イニシエータは送電器側若しくは受電器側に設けられ得る。しかしながら、ターゲットが受電器側に置かれる場合、ターゲットはイニシエータから直接給電され得る。この解決法は受電器におけるキャリア信号の生成(すなわち局部発振器)及び内部電源(例えばバッテリ)の実装を防止し得る。
一部の実施形態において、第一の通信ユニット305と第二の通信ユニット505はデータメッセージの送信を低電力時間間隔に同期させるように構成される。同様に、一部の実施形態において、第一の通信ユニット305と第二の通信ユニット505はデータメッセージの受信を低電力時間間隔に同期させるように構成される。これは正確な時間間隔において送信されるデータメッセージのみが受信され得ることを確実にし得る。これは電力を削減し、及び/又は意図した受電器105以外のソースからデータメッセージが受信されるリスクをさらに低下させるために使用され得る。
ほとんどの実施形態において、各タイムフレーム内の電力時間間隔の持続期間(若しくは一つよりも多くある場合は電力時間間隔の総持続期間)は各タイムフレーム内の低電力時間間隔(若しくは一つよりも多くある場合は低電力時間間隔の総持続期間)よりも長い。多くの実施形態において、これは少なくとも2、3、5若しくはさらに10倍長い。各タイムフレームがただ一つの電力時間間隔と一つの低電力時間間隔のみを有する実施形態において、(低電力時間間隔に対する)デューティサイクルは典型的にはわずか20%、10%若しくは5%ですらある。
これは典型的には送電器に許容できない影響を及ぼすことなく十分な容量の通信チャネルを確立するために十分な時間を与えることによって好都合であり得る。
電力伝送信号を制御(例えばゲート)するために使用されるのと同じ時間基準が第一の通信ユニット305に供給され得るので、タイムフレームタイミングは典型的には送電器101において容易に利用可能になる。受電器105において、タイミングは(例えばシュミットトリガ回路を用いて)電力レベル変動に基づく電力時間間隔と低電力時間間隔の間の遷移の検出によって電力伝送信号自体から導出され得る。例えば、第一の位相同期ループは電力時間間隔から低電力時間間隔への遷移と同期される時間基準信号を生成するために立下りエッジ遷移(すなわち電力時間間隔から低電力時間間隔へ)に基づき得る。第二の位相同期ループは低電力時間間隔から電力時間間隔への遷移と同期される時間基準信号を生成するために立上りエッジ遷移(すなわち低電力時間間隔から電力時間間隔へ)に基づき得る。そして生成された二つの信号は例えば50%のデューティサイクルを持ち、(例えばOR若しくはAND関数を用いて)生成された二つの信号を結合することによって両遷移と同期される時間基準信号が生成され得る。
図12は同期されたNFC通信の一実施例をさらに図示する。実施例において、イニシエータ(異なる実施形態及びシナリオにおいて送電器若しくは受電器のいずれかであり得る)は第一の低電力時間間隔においてデータメッセージを送信する。ターゲット(異なる実施形態及びシナリオにおいて受電器若しくは送電器のいずれかであり得る)は第一の低電力時間間隔においてデータメッセージを受信する。その後の低電力時間間隔においてターゲットはイニシエータへ応答メッセージを送信することによって応答する。
従って、実施例において、通信ユニット305、505はデータメッセージに応答するように構成され、ここで応答はデータメッセージが受信される低電力時間間隔の後の低電力時間間隔において送信される。
従って実施例において、各低電力時間間隔は一方向の通信を提供する。データメッセージが一方向に送信された後、受信部が次の低電力時間間隔において応答メッセージを送信する。
電力伝送と多重化されるデータ交換動作の動作時間のために、データメッセージを送信するために利用可能な時間は限られる。これは送信され得るデータの量を、特に一つの低電力時間間隔内で送信され得るデータの量を削減し得る。各時間間隔において一方向のみの送信はしばしばより低いオーバーヘッドでより効率的な通信を提供し、それによってより高い総データレートを可能にし得る。
しかしながら、一部の実施形態ではデータメッセージにより速い応答を持つことが望ましいことがある。
一部の実施形態において、通信ユニット305、505はデータメッセージが受信されるのと同じ低電力時間間隔においてデータメッセージに応答するように構成され得る。
かかる時分割法を用いて、通信信号に対する電力伝送信号の影響が軽減され、典型的には無視できるほどになり得る。しかしながら、一部の実施形態において、低下した電力に起因する低下した電力信号効率は不都合であるとみなされ得る。しかしながら、電力信号が変動振幅を持つ実施形態において、通信時間間隔は電力伝送信号の振幅が閾値を下回る瞬間に同期され、特に振幅(の絶対値)の最小値に同期され得る。
図9から11を参照して記載した送電器例のためのアプローチの一実施例が図13に示される。実施例において、電力伝送信号の振幅は供給電源電圧Umainsの絶対最小値/ゼロ交差に同期される繰り返し時間間隔においてゼロに削減される。これらの時間間隔中(信号On_Off_ZeroXで示される)に通信信号(信号Carrierで示される)が生成される(特に信号CarrierはNFC信号をあらわし得る)。
タイムフレームの正確なタイミングは個々の実施形態に依存し得る。しかしながら、典型的には通信間隔は比較的短く、例えば5m秒未満であることが多く、典型的には約2m秒である。
このように短い持続期間は他の通信候補の完全検出を実行することを実現困難にする。例えば、完全NFC衝突検出/解消を実行するために必要な時間は実質的に典型的な通信時間間隔の持続期間を超える。
前記の通り、一つよりも多くの通信候補の存在は望ましくない動作をもたらす可能性があり、従って他の通信候補の完全検出を実行する時間の不足は一部のシナリオにおいて問題となり得る。
しかしながら、本実施例は測定値を基準値に比較する前記アプローチを適用する。例えば、電力伝送初期化の一部として実行される完全NFC衝突解消の後、システムは通信信号の特性に対する基準値を記憶し得る。後続電力伝送フェーズの各通信時間間隔中にシステムは対応する測定値を生成してそれを記憶された基準値に比較し得る。この測定値は完全衝突検出アルゴリズムを要しないが、典型的には迅速かつ確実に、典型的には十分に通信時間間隔の持続期間内に決定されることができる。従って、高速だが恐らく精度の低い他の通信ユニットの検出が各通信時間間隔において実行され得る。別の通信ユニットが存在する可能性があり得ることを比較が示す場合、システムは続けて電力伝送フェーズを終了し完全NFC衝突検出/解消を開始し得る。
従って、上記アプローチは専用の(短い)通信時間間隔を持つタイムフレームの使用をサポートし容易にし、それによって依然としてロバストな動作を提供しながらより信頼できる通信を可能にする。
当然のことながら明確にするための上記記載は異なる機能回路、ユニット及びプロセッサに関して本発明の実施形態を記載している。しかし当然のことながら異なる機能回路、ユニット若しくはプロセッサ間での機能のいかなる適切な分散も、本発明を損なうことなく使用され得る。例えば、別々のプロセッサ若しくはコントローラによって実行されるように例示される機能が、同じプロセッサ若しくはコントローラによって実行されてもよい。従って、特定の機能ユニット若しくは回路への言及は厳密な論理的若しくは物理的構造若しくは機構を示すのではなく記載の機能を提供するための適切な手段への言及とみなされるに過ぎない。
本発明はハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア若しくはこれらの任意の組み合わせを含む任意の適切な形式で実現され得る。本発明は随意に一つ以上のデータプロセッサ及び/又はデジタル信号プロセッサ上で実行するコンピュータソフトウェアとして少なくとも部分的に実現され得る。本発明の実施形態の構成要素及び部品は任意の適切な方法で物理的に、機能的に及び論理的に実現され得る。実際、機能は単一ユニットにおいて、複数のユニットにおいて、若しくは他の機能ユニットの一部として実現され得る。従って、本発明は単一ユニットにおいて実現され得るか、又は異なるユニット、回路及びプロセッサ間に物理的に及び機能的に分散されてもよい。
本発明は一部の実施形態に関して記載されているが、本明細書に記載の特定の形式に限定されないことが意図される。むしろ、本発明の範囲は添付の請求項にのみ限定される。付加的に、ある特徴は特定実施形態に関して記載されるように見えるかもしれないが、当業者は記載の実施形態の様々な特徴が本発明に従って組み合され得ることを認識するだろう。請求項において、有するという語は他の要素若しくはステップの存在を除外しない。
さらに、個別に列挙されるが、複数の手段、要素、回路若しくは方法ステップは例えば単一の回路、ユニット若しくはプロセッサによって実現され得る。付加的に、個々の特徴が異なる請求項に含まれ得るが、これらは場合により好都合に組み合わされてもよく、異なる請求項への包含は特徴の組み合わせが実現可能及び/又は好都合でないことを示唆しない。請求項の一つのカテゴリへの特徴の包含もこのカテゴリへの限定を示唆せず、むしろ特徴が必要に応じて他の請求項カテゴリに等しく適用可能であることを示す。さらに、請求項における特徴の順序は特徴が実施されなければならないいかなる特定の順序も示唆せず、特に方法の請求項における個々のステップの順序はステップがこの順序で実行されなければならないことを示唆しない。むしろ、ステップはいかなる適切な順序で実行されてもよい。加えて、単数形の参照は複数を除外しない。従って"a"、"an"、"first"、"second"などの参照は複数を除外しない。請求項における参照符号は単に明確にする実施例として与えられるに過ぎず、決して請求項の範囲を限定するものと解釈されてはならない。

Claims (34)

  1. 送電器と受電器を含む無線電力伝送システムのための当該送電器であって、前記送電器は電力伝送フェーズ中に前記受電器に給電するための電力伝送信号を生成するように構成され、前記送電器は、
    前記受電器の受電コイルへ前記電力伝送信号を送信する送電コイルと、
    個別のアンテナを介する通信信号を用いて前記受電器の第二の通信ユニットと通信するための第一の通信ユニットと
    前記受電器以外のエンティティから前記通信信号の特性への影響がないと考えられるときに、前記通信信号の特性に対する基準値を測定し記憶するための基準プロセッサと、
    前記電力伝送フェーズ中に前記通信信号の特性に対する測定値を決定するための測定ユニットと、
    前記測定値を前記基準値に比較するためのコンパレータと、
    前記測定値と前記基準値が類似基準を満たさないことを前記比較が示す場合にエンティティ検出プロセスをトリガするためのイニシエータであって、前記エンティティ検出プロセスが前記電力伝送フェーズ中の前記受電器以外のエンティティの存在を検出するように構成される、イニシエータと
    を有する、送電器
  2. 前記エンティティ検出プロセスを実行するように構成される検出器をさらに有し、前記エンティティ検出プロセスが前記受電器以外のエンティティの第三の通信ユニットの検出を有する、請求項1に記載の送電器
  3. 前記基準プロセッサが前記電力伝送フェーズの初期化中に前記基準値を測定し記憶するように構成される、請求項1に記載の送電器
  4. 前記エンティティ検出プロセスによって前記第一の通信ユニットによって通信可能な候補通信ユニットの数を検出するように構成される通信候補検出器である検出器をさらに有し、前記基準プロセッサは前記候補通信ユニットの数が1に等しい場合のみ前記基準値を記憶するように構成される、請求項1又は3に記載の送電器
  5. 前記第一の通信ユニットが短距離通信を用いて前記第二の通信ユニットと通信するように構成され、前記短距離通信が30cmを超えない距離を持つ、請求項1に記載の送電器
  6. 前記短距離通信が近距離無線通信である、請求項5に記載の送電器
  7. 前記基準値が近距離無線通信衝突解消/検出後に測定される、請求項6に記載の送電器。
  8. 前記電力伝送信号が周期変動電力を持ち、前記測定ユニットが前記測定値の決定を前記電力伝送信号の電力が閾値を下回る時間間隔に同期させるように構成される、請求項1に記載の送電器
  9. 記特性が前記通信信号の負荷を反映する、請求項1に記載の送電器
  10. 前記特性が前記通信信号の信号強度を示す、請求項1に記載の送電器
  11. 前記受電器以外のエンティティの存在を検出すること、及び前記測定値と前記基準値が前記類似基準を満たないことを前記比較が検出することの少なくとも一つに応じて、前記電力伝送信号の電力レベルを制限するための電力制限器をさらに有する、請求項1に記載の送電器
  12. 前記第二の通信ユニットと通信するための通信アンテナをさらに有し、前記測定値が前記通信アンテナのアンテナ信号の電圧、電流、及び位相の少なくとも一つを示す、請求項1に記載の送電器
  13. 前記第二の通信ユニットと通信するための通信アンテナをさらに有し、前記測定値が前記通信アンテナのインピーダンス及びインダクタンスの少なくとも一つを示す、請求項1に記載の送電器
  14. 前記第二の通信ユニットと通信するための通信アンテナと、前記第一の通信ユニットを前記通信アンテナに結合するためのフロントエンドをさらに有し、前記測定値が前記第一の通信ユニットと前記フロントエンドの間のインターフェースにおける通信信号の特性を示す、請求項1に記載の送電器
  15. 前記通信信号の特性が、
    前記フロントエンドのインピーダンス、
    前記第一の通信ユニットの受信入力上の信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つ、並びに
    前記第一の通信ユニットの送信出力上の信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つ
    の少なくとも一つである、請求項14に記載の送電器
  16. 前記電力伝送信号が繰り返し電力伝送信号タイムフレームの電力時間間隔において供給され、前記電力伝送信号タイムフレームが低電力時間間隔をさらに有し、前記第一の通信ユニットが、前記短距離通信が前記低電力時間間隔に制限されるように前記通信を前記電力伝送信号タイムフレームに同期させるように構成される、請求項1に記載の送電器
  17. 送電器と受電器を含む無線電力伝送システムのための動作方法であって、前記送電器が電力伝送フェーズ中に前記送電器の送電コイルと前記受電器の受電コイルとを介して前記受電器に給電するための電力伝送信号を生成するように構成され、前記方法は、
    前記送電器の第一の通信ユニットが個別のアンテナを介する通信信号を用いて前記受電器の第二の通信ユニットと通信するステップと
    前記受電器以外のエンティティから前記通信信号への影響がないと考えられるときに、前記通信信号の特性に対する基準値を測定し記憶するステップと、
    前記電力伝送フェーズ中に前記通信信号の特性に対する測定値を決定するステップと、
    前記測定値を前記基準値に比較するステップと、
    前記測定値と前記基準値が類似基準を満たさないことを前記比較が示す場合にエンティティ検出プロセスをトリガするステップであって、前記エンティティ検出プロセスは前記電力伝送フェーズ中の前記受電器以外のエンティティの存在を検出するように構成される、ステップと
    を有する、方法。
  18. 送電器と受電器を含む無線電力伝送システムのための当該受電器であって、前記送電器は電力伝送フェーズ中に前記受電器に給電するための電力伝送信号を生成するように構成され、前記受電器は、
    前記送電器の送電コイルから前記電力伝送信号を受信する受電コイルと、
    個別のアンテナを介する通信信号を用いて前記送電器の第二の通信ユニットと通信するための第一の通信ユニットと、
    前記送電器以外のエンティティから前記通信信号への影響がないと考えられるときに、前記通信信号の特性に対する基準値を測定し記憶するための基準プロセッサと、
    前記電力伝送フェーズ中に前記通信信号の特性に対する測定値を決定するための測定ユニットと、
    前記測定値を前記基準値に比較するためのコンパレータと、
    前記測定値と前記基準値が類似基準を満たさないことを前記比較が示す場合にエンティティ検出プロセスをトリガするためのイニシエータであって、前記エンティティ検出プロセスが前記電力伝送フェーズ中の前記送電器以外のエンティティの存在を検出するように構成される、イニシエータと
    を有する、受電器。
  19. 前記エンティティ検出プロセスを実行するように構成される検出器をさらに有し、前記エンティティ検出プロセスが前記送電器以外のエンティティの第三の通信ユニットの検出を有する、請求項18に記載の受電器。
  20. 前記基準プロセッサが前記電力伝送フェーズの初期化中に前記基準値を測定し記憶するように構成される、請求項18に記載の受電器。
  21. 前記エンティティ検出プロセスによって前記第一の通信ユニットによって通信可能な候補通信ユニットの数を検出するように構成される通信候補検出器である検出器をさらに有し、前記基準プロセッサは前記候補通信ユニットの数が1に等しい場合のみ前記基準値を記憶するように構成される、請求項18又は20に記載の受電器。
  22. 前記第一の通信ユニットが短距離通信を用いて前記第二の通信ユニットと通信するように構成され、前記短距離通信が30cmを超えない距離を持つ、請求項18に記載の受電器。
  23. 前記短距離通信が近距離無線通信である、請求項22に記載の装置。
  24. 前記基準値が近距離無線通信衝突解消/検出後に測定される、請求項23に記載の受電器。
  25. 前記電力伝送信号が周期変動電力を持ち、前記測定ユニットが前記測定値の決定を前記電力伝送信号の電力が閾値を下回る時間間隔に同期させるように構成される、請求項18に記載の受電器。
  26. 前記特性が前記通信信号の負荷を反映する、請求項18に記載の受電器。
  27. 前記特性が前記通信信号の信号強度を示す、請求項18に記載の受電器。
  28. 前記送電器以外のエンティティの存在を検出すること、及び前記測定値と前記基準値が前記類似基準を満たないことを前記比較が検出することの少なくとも一つに応じて、前記電力伝送信号の電力レベルを制限するための電力制限器をさらに有する、請求項18に記載の受電器。
  29. 前記第二の通信ユニットと通信するための通信アンテナをさらに有し、前記測定値が前記通信アンテナのアンテナ信号の電圧、電流、及び位相の少なくとも一つを示す、請求項18に記載の受電器。
  30. 前記第二の通信ユニットと通信するための通信アンテナをさらに有し、前記測定値が前記通信アンテナのインピーダンス及びインダクタンスの少なくとも一つを示す、請求項18に記載の受電器。
  31. 前記第二の通信ユニットと通信するための通信アンテナと、前記第一の通信ユニットを前記通信アンテナに結合するためのフロントエンドをさらに有し、前記測定値が前記第一の通信ユニットと前記フロントエンドの間のインターフェースにおける通信信号の特性を示す、請求項18に記載の受電器。
  32. 前記通信信号の特性が、
    前記フロントエンドのインピーダンス、
    前記第一の通信ユニットの受信入力上の信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つ、並びに
    前記第一の通信ユニットの送信出力上の信号の電圧、電流及び位相の少なくとも一つ
    の少なくとも一つである、請求項31に記載の受電器。
  33. 前記電力伝送信号が繰り返し電力伝送信号タイムフレームの電力時間間隔において供給され、前記電力伝送信号タイムフレームが低電力時間間隔をさらに有し、前記第一の通信ユニットが、前記短距離通信が前記低電力時間間隔に制限されるように前記通信を前記電力伝送信号タイムフレームに同期させるように構成される、請求項18に記載の受電器。
  34. 送電器と受電器を含む無線電力伝送システムのための動作方法であって、前記送電器が電力伝送フェーズ中に前記送電器の送電コイルと前記受電器の受電コイルとを介して前記受電器に給電するための電力伝送信号を生成するように構成され、前記方法は、
    前記受電器の第一の通信ユニットが個別のアンテナを介する通信信号を用いて前記送電器の第二の通信ユニットと通信するステップと、
    前記送電器以外のエンティティから前記通信信号への影響がないと考えられるときに、前記通信信号の特性に対する基準値を測定し記憶するステップと、
    前記電力伝送フェーズ中に前記通信信号の特性に対する測定値を決定するステップと、
    前記測定値を前記基準値に比較するステップと、
    前記測定値と前記基準値が類似基準を満たさないことを前記比較が示す場合にエンティティ検出プロセスをトリガするステップであって、前記エンティティ検出プロセスは前記電力伝送フェーズ中の前記送電器以外のエンティティの存在を検出するように構成される、ステップと
    を有する、方法。
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