以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1は、本発明の実施の形態の遊技用システムの全体像を示すシステム構成図である。遊技用システムは、遊技場内に複数配置される各遊技島(図示略)に並設される遊技機であるカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2と、パチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対して1対1に対応設置され、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技機に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、遊技機における遊技に使用される遊技媒体であるパチンコ玉を貸し出すための処理や、対応するパチンコ機2における遊技にて獲得されたパチンコ玉を計数するとともに、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉の払出し(返却)を行うカードユニット3と、カードユニット3にて使用されるビジターカードや会員カード並びにカードユニット3の管理等を行うシステムコントローラ1100と、各カードユニット3において計数された計数済玉数の管理や、会員カードを所持する会員遊技者が再度の遊技に使用可能に所有する貯蓄玉数やビジターカードに記録された持玉数の管理を行う管理コンピュータ1150と、遊技場内に設置された各パチンコ機2の台データ等の遊技情報を管理する本発明の遊技情報管理装置となるホールコンピュータ1140と、遊技場内の景品カウンタの近傍位置等の遊技場内の所定位置に設けられ、会員カードの貯玉数やカードの持玉数を、他のビジターカード或いは会員カードに振分ける振分け装置1005と、遊技場内の景品カウンタに設けられて景品交換を行うための景品交換用POS端末170と、カードを受け付けて、該カードに記録された遊技用価値特定情報(プリペイド残額データ)から特定される有価価値の大きさ(プリペイド残額)に相当する貨幣を払い出して精算する精算装置1180と、から主に構成されている。
そして、これら本実施の形態の遊技用システムを構成する各装置は、図1に示すように、ハブ(HUB)1007並びに通信ケーブル1008を介して双方向のデータ通信が可能に接続されていて、各接続機器にはそれぞれローカルIPアドレスが付与されてローカルエリアネットワーク(LAN)が形成されており、該ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているこれら各装置には、当該装置を個々に識別可能な装置IDが付与されているとともに、各装置が装置(ユニット)IDとローカルIPアドレスとが対応付けられたIPアドレステーブルや後述するユニット管理テーブル等を有することで、該装置(ユニット)IDから特定される各ローカルIPアドレスを送信データに付与して送受信することにより、互いにデータの送受を実施できるようになっている。
なお、本実施の形態のシステムコントローラ1100は、上述したように、各会員カード並びに各ビジターカードに残存するプリペイド残額(遊技用価値)を管理しているとともに、通信回線1101を介して、これら会員カードやビジターカードを管理する遊技場外のカード管理会社に設置された管理サーバ1012と双方向のデータ通信を実施できるように接続されていて、これら管理サーバ1012に対してシステムコントローラ1100から、各種の管理情報が送信されることにより、カード管理会社は、該管理サーバ1012にて各遊技場の会員カード並びにビジターカードによる売り上げ等を把握できるようになっている。
また、本実施の形態のホールコンピュータ1140には、図1に示すように、遊技場内を監視するための監視カメラシステムが接続されており、該監視カメラシステムにて撮像された遊技場内の監視画像が、各パチンコ機2の台データ等とともに記憶、管理されるようになっている。なお、これらホールコンピュータ1140にて管理される各パチンコ機2の台データ等の遊技情報は、後述するように、各パチンコ機2に対応するカードユニット3から送信される送信データにより最新の情報に更新されるようになっている。
また、カードユニット3とパチンコ機2とは、図3に示す貸出関連データの送受信を行なっている。たとえば、払出単位として予め定められた複数個(本実施の形態では25個)のパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号、具体的には、パチンコ機2から出力される台端末貸出完了信号(EXS)や台READY信号(PRDY)、制御ユニット328より出力されるカードユニットREADY信号(BRDY)や台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)を送受可能に接続されている。さらに、該パチンコ機2から出力される後述する大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号が入力可能に接続されている。
次に、精算装置1180は、前述の如く、カード(ビジターカードまたは会員カード)を受け付けて、該カードに記録された遊技用価値特定情報(プリペイド残額データ)から特定される有価価値の大きさ(プリペイド残額)に相当する貨幣を払い出して精算するものである。具体的には、精算装置1180は、カードを受け付けると、該カードから読み取ったカードIDとプリペイド残額とを含む精算要求をシステムコントローラ1100に対して送信する。該精算要求を受信したシステムコントローラ1100は、該精算要求に含まれるプリペイド残額と該精算要求に含まれるカードIDに対応付けて会員カードテーブルまたはビジターカードテーブルで記憶しているプリペイド残額とが一致することを条件として、該記憶しているプリペイド残額を零にすると共に、精算許諾通知を精算装置1180に対して返信する。該精算許諾通知を受信した精算装置1180は、前記カードに記録されているプリペイド残額を零にして、該プリペイド残額に相当する貨幣を払い出す。そして精算装置1180は、会員カードは返却し、ビジターカードは、記録されている持玉数が零でなければ返却する一方、該持玉数が零であれば取り込む。
次に、図2を参照して、遊技場内に複数配置されている各遊技島(図示略)に遊技機の一例のカードリーダ式パチンコ機(以下パチンコ機と略称する)2が並設されており、そのパチンコ機2の所定側の側方位置に該パチンコ機2に対してカードユニット3が1対1に対応設置されている。このカードユニット3は、図4(a)および(b)に示すように、ユニットホルダ8に保持された状態で設置されている。このカードユニット3は、会員登録をしていない一般の遊技者に対して発行される遊技用記録媒体であるプリペイド機能を備えるビジターカードや、該遊技場に会員登録した会員遊技者に対して発行される遊技用記録媒体である会員カードを受付けて、パチンコ機2における遊技に使用される遊技媒体であるパチンコ玉を貸出すための処理や、対応するパチンコ機2における遊技にて獲得した獲得パチンコ玉を計数するとともに、該計数済みのパチンコ玉数の範囲内のパチンコ玉の払出(返却)を行なう機能(自台計数機能)を有する。
このカードユニット3とパチンコ機2とは、払出単位として予め定められた複数個(本実施の形態では25個)のパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号、具体的には、パチンコ機2から出力される台端末貸出完了信号(EXS)や台READY信号(PRDY)、制御ユニット328より出力されるカードユニットREADY信号(BRDY)や台端末貸出要求完了確認信号(BRQ)を送受信可能に接続されているとともに、該パチンコ機2から出力される後述する大当り信号、確変中信号、時短中信号、賞球信号、始動信号が入力可能に接続されている。
次に、本実施の形態に用いる遊技機の一例のパチンコ機2について、以下に簡単に説明する。パチンコ機2は、図2に示すように、前面がガラス扉で覆われた遊技盤26が設けられている。その遊技盤26の前面には遊技領域27が形成されている。パチンコ機2の下部表面には打球供給皿(上皿)23が設けられ、その打球供給皿23の下部には、打球供給皿23から溢れたパチンコ玉を貯留する下皿24と打球を発射する打球操作ハンドル(以下操作ノブ)25とが設けられている。遊技者がこの操作ノブ25を回動操作することにより、打球供給皿23内のパチンコ玉が遊技領域27内に弾発発射される。
このパチンコ機2は、いわゆる第1種のパチンコ機であり、図示を省略しているが、遊技領域27内に打込まれたパチンコ玉が入賞可能な始動入賞口、該始動入賞口に入賞した始動入賞玉の検出信号に基づいて変動表示する可変表示装置、該可変表示の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せ(たとえばぞろ目)になることにより開放する可変入賞球装置などが設けられている。
この可変入賞球装置が開放することにより大当り状態となる。また、可変表示装置の表示結果が大当り図柄の組合せ(ぞろ目)のうちの予め定められた特別の識別情報の組合せ(たとえば777等の確変図柄の組合せ)となることにより、確変大当り状態が発生し、それに伴う大当り状態の制御の終了後大当りの発生確率が向上した確率変動状態(確変状態)が発生する。
可変表示装置が大当り図柄の組合せで停止表示されて大当りが発生しその大当りの終了後に、可変表示装置の可変表示が所定回数に達するかあるいは次の大当りが発生するまでの間、可変表示装置における可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される時短状態となる。この時短状態中において、時短中信号が出力されて該時短状態の発生が外部に通知される。
さらに、前述した大当り状態となれば大当り中信号が出力状態となり、さらに前述した確変状態となれば確変中信号が出力状態となる。また始動入賞口に入賞したパチンコ玉が検出されて可変表示装置が変動表示されることにより、始動信号が出力状態となる。さらに、パチンコ玉が入賞することにより景品玉(賞球)が払出されるのであり、その際に賞球信号が出力状態となる。
本実施の形態のパチンコ機2には、該パチンコ機2における遊技を制御する遊技制御基板から、入賞に基づいて出力される賞球信号に基づいて所定数の賞球を計数して払出す制御を行なうとともに、カードユニット3により入出力される信号に基づいて、払出単位である25個のパチンコ玉を計数して貸出す制御を行なう図示しない賞球制御基板を備えており、該払出単位である25球の倍数にてパチンコ玉の貸出を実施できるようになっている。なお、1単位が25個なのは、1個単位で貸出すと、前述したカードユニット3とパチンコ機2との間でのパチンコ玉の貸出のための通信でやり取りする情報が多くなり、制御が複雑化するのであり、その不都合を回避するためである。
本実施の形態のカードユニット3は、図2および図4に示すように、カードユニット3本体がユニットホルダ8に保持されて遊技島に設置されている。ユニットホルダ8は、カードユニット3本体を前面方向に引出し可能に保持する。このカードユニット3は、計数払出ユニット29とその上部に位置する上部ユニット3aとから構成されている。計数払出ユニット29を下部ユニット3bとも言う。カードユニット3の背面の遊技島内側に解除操作部が設けられており、カードユニット3に対応するパチンコ機2を取外して遊技島内側から解除操作部を操作して施錠を解除することでカードユニット3における上部ユニット3aが引出しできるようになっている。上部ユニット3aが引出した状態で、後述するように、下部ユニット3bである計数払出ユニット29とユニットホルダ8との嵌合を解除することにより、計数払出ユニット29が引出しできるようになっている。
また、該ユニットホルダ8には、各種接続ケーブルを中継するためのコネクタが設けられており、制御ユニット328に接続される通信ケーブル等が、該ユニットホルダ8を介して中継接続されていて、これら通信ケーブル等が前記カードユニット3本体の引出し時に絡まって、カードユニット3本体が引出せなくなってしまうことがないように工夫されている。
図1および図4を参照して、本実施の形態のカードユニット3における上部ユニット3aの前面には、紙幣を挿入するための紙幣挿入口302、装置前面より装置前方方向に突出形成された突出部305、会員カードやビジターカードを挿入するためのカード挿入口309が設けられている。このカード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードがカードリーダライタ327(図4、図11参照)に受付けられて、それらカードに記録されている情報が読み取られる。前述の突出部305において、遊技者と対向する面には、各種情報を表示可能な表示部312と、会員カードを受付けた場合において、該会員カードに記録された会員カードIDならびに会員IDにより特定される貯玉数を用いた再プレイ遊技を実施するための再プレイボタン兼用の払出ボタン319と、遊技場の係員が所持するリモコン1010からの赤外線信号を受信して電子信号に変換して出力するIR受光ユニット315(図11参照)が設けられており、該表示部312の表面には、表示部312に表示された各表示項目を指でタッチすることにより入力可能とするための透明タッチパネル314が設けられている。
また、突出部305内部には、表示部312がなす後述する液晶表示器313が設けられている。また、パチンコ機2の下皿24の下方位置に、玉受皿ユニット4が設けられている。下皿24に貯留されているパチンコ玉がこの玉受皿ユニット4に放出されることにより、その放出されたパチンコ玉(返却玉)が玉受皿ユニット4内を流下して後述するように計数払出ユニット29に流入し、その返却玉が計数されてその計数済玉数が表示部312により表示されるように構成されている。
前述の再プレイボタン兼用の払出ボタン319が操作されたときには、計数済玉数がある場合にはその計数済玉数からのパチンコ玉の払出(返却)が行なわれ、計数済玉数がなくかつ前述の貯玉数がある場合にはその貯玉数からのパチンコ玉の払出が行なわれる。計数済玉数からのパチンコ玉の払出(返却)については後に詳しく説明する。
上部ユニット3aの上部位置に設けられた紙幣挿入口302に投入された紙幣を取り込んでその真贋や紙幣種別の識別を実施し、その識別結果を装置ほぼ中央部に設けられている後述する制御ユニット328に出力する紙幣識別ユニット(図示略)が設けられており、該紙幣識別ユニットにて各種紙幣(1万円、5千円、2千円、千円の各紙幣)の受付が可能とされている。
計数済玉数がある場合に払出ボタン319を操作することにより、前述したように計数済玉数の範囲内でパチンコ玉(返却玉)が払出される。その払出しに際しては、パチンコ機2側から打球供給皿23内に前述した払出単位である25個単位でパチンコ玉が払出される。そのために、25個に満たないたとえば24個等の計数済玉数は、パチンコ機2側から払出すことができないために、カードユニット3の計数払出ユニット29から玉受皿ユニット4のサブ皿部7に払出される。このサブ皿部7に払出される返却玉は、遊技島の玉供給樋から取込んで供給される。
図3(a)および図4を参照して、ユニットホルダ8には電源基板ボックス14が取付けられる。この電源基板ボックス14は、カードユニット3に所定電圧の電力を供給するためのものである。
ユニットホルダ8には、前述した遊技島の玉供給樋からパチンコ玉(返却玉)を取込んで流下させるための返却玉流下経路13が設けられている。また、ユニットホルダ8の背面側には、背面に張出したコの字形状の蛇行経路取付フレーム11が設けられており、この蛇行経路取付フレーム11内に蛇行経路(蛇腹とも言う)12が設けられている。蛇行経路12は、パチンコ玉を複数回蛇行させて流下させる形状に構成されており、その蛇行によって、流下するパチンコ玉の玉圧を軽減するものである。前述の返却玉流下経路13を流下してきたパチンコ玉(返却玉)が蛇行経路12に供給され、この蛇行経路12を経由して計数払出ユニット29に供給される。この蛇行経路12の蛇行によって、返却玉の流下圧力が軽減された状態で返却玉がスムーズに計数払出ユニット29に供給されることとなる。計数払出ユニット29は、カードユニット3の下方部に配置されている関係上、遊技島の玉供給樋からその計数払出ユニット29までの高さが比較的大きなものとなり、玉圧が高いものとなるが、この蛇行経路12により、その玉の流下圧力を有効に軽減できる利点がある。
この蛇行経路12は、蛇行経路取付フレーム11とともにユニットホルダ8に対して着脱自在に構成されており、さらに、返却玉流下経路13もユニットホルダ8に対して着脱自在に構成されている。蛇行経路12を計数払出ユニット29とは別体に構成しているために、前述したように、流下してきた返却玉の玉圧を有効に軽減するための高さ(蛇行経路12の上下方向の長さ)を確保しつつ計数払出ユニット2の小型化を実現できるという利点がある。なお図中16はコイルバネである。
蛇行経路12の下端部に、板部材280が設けられており、この板部材280に、返却玉供給口517と配線挿通口18と計数玉取込口19とが形成されている。返却玉供給口517は前述の蛇行経路12の下端が臨んでおり、蛇行経路12を経由して流下してきた返却玉がこの返却玉供給口517から計数払出ユニット29に供給される。また計数払出ユニット29に接続される配線が配線挿通口18から挿入される。さらに計数払出ユニット29が取込んだ計数玉が計数玉取込口19から取込まれて図示しない遊技島の玉回収樋に排出される。
図3(b)は図3(a)の返却玉供給口517近辺を拡大した図である。板部材280には、回動軸21により回動自在に返却玉シャッタ20が設けられている。回動軸21には捻りコイルバネ22が設けられており、捻りコイルバネ22の一端が返却玉シャッタ20に設けられたバネ留め用孔28に挿入され、捻りコイルバネ22の他端がユニットホルダ8の内壁に係止されている。この状態で、返却玉シャッタ20は捻りコイルバネ22の弾性力により図3bに示すように、返却玉供給口517を閉鎖する姿勢となるように付勢されている。
板部材280の上面は、嵌合板部32となっており、計数払出ユニット29をユニットホルダ8に挿入設置する際に、この嵌合板部32が図3(c)に示す嵌合片30と計数払出ユニット29との間の間隙に入り込み、計数払出ユニット29がユニットホルダ8側に連結固定されることとなる。その際に、図3(c)に示すように、係合片30の下端にシャッタ押さえ部31が形成されており、係合片30と計数払出ユニット29との隙間に嵌合板部32を嵌合させる際に、図3(b)の矢印で示すように、シャッタ押さえ部31により返却玉シャッタ20の頭部が下方に押さえ込まれる。その結果、返却玉シャッタ20は矢印方向に回動し、返却玉供給口517のシャッタが解除されて返却玉供給口517から返却玉が計数払出ユニット29側に流入可能となる。
このように、返却玉シャッタ20の働きにより、計数払出ユニット29が取付けられていない状態では返却玉供給口517が閉鎖されて返却玉がこぼれ出さないように構成されるとともに、計数払出ユニット29を取付けることにより、自動的に返却玉供給口517の閉鎖が解除されて返却玉が計数払出ユニット29に流下可能となるように構成されている。
なお、図3(c)中、142は上部ユニット3aを載置するための載置部材である。また33aは上部嵌合突起であり34は下部嵌合突起である。この上部嵌合突起33aは左右に一対設けられている。これら上部嵌合突起33a,33bと下部嵌合突起34とにより、玉受皿ユニット4が連結固定される。これについては、後に詳しく説明する。
以上説明したカードユニット3は、自台計数機能付のカードユニットを説明したが、自台計数機能が付いていないタイプのカードユニットの場合には、蛇行経路取付フレーム11、蛇行経路12および計数払出ユニット29が不要となる。計数払出ユニット29と電源基板ボックス14とは、その大きさが互いに同じとなるように構成されており、自台計数機能が付いていないタイプのカードユニットの場合には、計数払出ユニット29を取り除き、そこに電源基板ボックス14を配置する。そうすることにより、ユニットホルダ8の側方に電源基板ボックス14が張出すことがなくなる。
図5は、玉受皿ユニット4の分解斜視図である。図5を参照して、玉受皿ユニット4は、大きく分けて、玉受皿ユニット上部51と玉受皿ユニット下部52とから構成される。玉受皿ユニット上部51は、底面部67とその周辺の周囲壁部68とから構成された玉受皿部35が形成されている。底面部67は、前述したように、計数玉出口42a、42b側に下り傾斜しており、受入れた計数玉が流下するように構成されている。この底面部67の下り傾斜途中箇所から開口部69が形成されている。
また、この玉受皿部35に嵌め込まれるゴムシート39も、底面部70とその周辺の周囲壁部71とから構成されており、玉受皿部35に入れ込まれたときに玉受皿35の内面形状にフィットする形状に構成されている。さらにこのゴムシート39は、玉受皿部35に入れ込まれた状態で玉受皿35の開口部69と同じ箇所に開口部72が形成されている。この状態で、玉受皿ユニット上部51と玉受皿ユニット下部52とを合体することにより、開口部72、69の箇所にすのこ37からなる計数玉整列流下樋53が位置することとなる。
玉受皿ユニット上部51には、サブ皿部7用の周辺壁部74と開口75とが形成されている。玉受皿ユニット上部51と玉受皿ユニット下部52とを合体することにより、この開口75の箇所にすのこ38が位置することとなり、このすのこ38と周囲壁部74とにより、サブ皿部7が構成される。
周囲壁部74における接続部73側箇所に、返却玉出口40が形成されている。この返却玉出口40は、返却玉流入口41(図6参照)から流入した返却玉が放出される出口であり、返却玉出口40から放出された返却玉がサブ皿部7に貯留される。
計数払出ユニット29の返却玉供給口17(図7(a)(b)参照)から供給される返却玉を流下させるための返却玉流下通路64が流下樋取付部480に下方から取付けられる。返却玉流下通路64には、返却玉流下経路65が形成されており、この返却玉流下経路65の端部66が返却玉出口40に臨むように、返却玉流下通路64が流下樋取付部480にビス84で取付け固定される。
また図中49は発光部挿入溝であり、前述した樹脂製の発光部36がこの発光部挿入溝49に入れ込まれる。発光部36には、係合爪50が形成されており、発光部挿入溝49側に形成された爪受け部とこの係合爪50とが係合することにより、発光部36が発光部挿入溝49に取付け固定される。この状態で、返却玉が計数払出ユニット29からサブ皿部7に返却されるときに、後述のLED115a、115bが発光し、この発光部36が発光する。遊技者はその発光を見ることにより、返却玉がサブ皿部7に返却されたことを認識することができる。なお図中46は前述した窪み部である。
玉受皿ユニット下部52は、底面部76との周囲の周囲壁部77で構成されており、前述したすのこ38が形成されているとともに、流下樋用隆起部78が形成されている。この流下樋用隆起部78には、前述したすのこ37からなる計数玉整列流下樋53が形成されている。この計数玉整列流下樋53は、その流下樋に沿って仕切り壁54が設けられており、その仕切り壁54の両側に第1計数玉整列流下樋53aと第2計数玉整列流下樋53bとに分かれて2条に構成されている。その結果、計数玉は2条に分かれて流下し第1計数玉出口42a、第2計数玉出口42bから計数払出ユニット29の計数玉取込口19(図7(a)(b)参照)に導かれる。この計数玉整列流下樋53a、53bの所定箇所に玉ならし55が設けられる。この玉ならし55は、第1計数玉整列流下樋53aと第2計数玉整列流下樋53bとを流下する計数玉が上下に重ならないように1列にならすためのものである。この玉ならし55は中空状の筒状に形成されており、その筒内に支軸56が挿入された状態でその支軸56が孔57に挿入されるとともに嵌合部58に嵌合された状態で取付けられる。なお、支軸56の一端には抜け止め用のCリング57aが嵌め込まれている。この玉受皿ユニット下部52を玉受皿ユニット上部51に合体させることにより、嵌合部58の上面が封鎖され、Cリング57aと相まって支軸56の抜け落ちが防止される。
玉受皿ユニット下部52の底面部76には、さらに、レベルアジャスタ5を取付けるための筒部83が設けられている。この筒部83は、ボルト部80が挿入可能となるように筒状の形状に構成されており、筒部83の周囲3箇所に雌ねじ部98、99(3箇所目は図示略)が設けられている。この状態で、玉受皿ユニット下部52の底側からナット81を取付ける。ナット81には、座金82が一体形成されており、その座金82の3箇所にビス挿通孔93、94(3箇所目は図示略)が形成されている。この3箇所のビス挿通孔にビス90、91、92を挿通した状態で前述の3箇所の雌ねじ部98、99(3箇所目は図示略)にそれぞれのビスを捩じ込むことにより、ナット81が玉受皿ユニット下部52の底面側に取付け固定される。
レベルアジャスタ5のボルト部80には、ナット79が螺着されており、このナット79を回転させることにより、ボルト部80の先端側のナット79からの突出量を調整することができる。ナット79から突出したボルト部80をナット81に捩じ込むことにより、その突出量だけナット81にボルト部80が螺合することとなり、レベルアジャスタ5の高さを調整した状態でレベルアジャスタ5を玉受皿ユニット下部52に取付けることができる。
このレベルアジャスタ5は、玉受皿ユニット4を計数払出ユニット29に取付け固定した際に、玉受皿ユニット4を水平に調整するためにその高さ調整が行なわれる。
前述の接続部73の前面側には、接続用金具59が取付け固定される。この接続用金具59は、返却玉流入用切欠62と計数玉出口用切欠63とが形成されている。さらに、返却玉流入用切欠62の左右に、前述した嵌合用切欠部47a、47bが形成されている。また、接続用金具59の下端部が、屈曲形成されており、その屈曲形成された下端部に前述した嵌合用スリット48が形成されるとともに、ビス挿通孔61が形成されている。このビス挿通孔61にビス60を挿通した状態で接続用金具59を接続部73に装着してビス60によりビス止め固定する。
その状態の拡大図が、図6に示されている。図6に示すように、接続用金具59における、返却玉流入口41の左右箇所に嵌合用切欠部47a,47bが形成される。さらに返却玉流入口41の上方に前述したLED115a,115baの光を受光する受光部43が臨んでいる。また、第1計数玉出口42a、第2計数玉出口42bの上部に、前述した規制突片44が前方に突出しているとともに、その規制突片44の前方部分を下方に屈曲させた押込み用爪部45が形成されている。
図5に戻り、玉受皿ユニット下部52には、ビス止め用筒部95、96、97、ビス挿通孔401が形成されている。またビス85を挿入するためのビス挿通孔(図示略)も形成されている。これらビス止め用筒部95、96、97、ビス挿通孔401などに、それぞれビス88、89、87、86、85を挿入した状態で玉受皿ユニット下部52にそれらビスを捩じ込むことにより、玉受皿ユニット上部51と玉受皿ユニット下部52とが一体的に取付け固定される。
玉受皿ユニット4は、図4に示されているように、一般的に前方に突出しているために、たとえば、上方からこぼれた水等の液体が侵入する虞があるり、仮に玉受皿ユニット4自体に計数センサ356a、356bや払出モータ353等の電気部品を設けた場合にはその電気部品が損傷する虞がある。しかし、上述したように、電気部品などは玉受皿ユニット4に設けることなく全て計数払出ユニット29側に設けたために、電気部品等の損傷を極力防止できる。また、前方に突出している玉受皿ユニット4に異物が衝突して玉受皿ユニット4自体が破損して玉受皿ユニット4を新しいものと交換しなければならない場合もある。しかし、計数センサ356a、356bや払出モータ353等の電気部品を玉受皿ユニット4に設けていないため、玉受皿ユニット4自体を安価に構成することができ、交換に伴う遊技場の経済的負担を極力軽減することができる。
次に、図7〜図10を参照して、計数払出ユニット29の構造および機能を説明する。計数払出ユニット29は、大きく分けて、片方が開放された金属製の筐体130(図8参照)内に、図7に示すように、上部計数払出ユニット29aと下部計数払出ユニット29bとが装着され、さらに筐体130の上部に、前述した載置部材142が設けられている。
図7を参照して、上部計数払出ユニット29aの下方部分の4箇所にフック状嵌合部112a、112b、112c、112d(112c、112dは図示略)が設けられている。一方、下部計数払出ユニット29bの上方部分の4箇所には、嵌合凹部113a、113b、113c、113d(113c、113dは図9参照)が形成されている。そして、この嵌合凹部113a〜113dのそれぞれに、前述のフック状嵌合部112a〜112dが嵌合することにより、上部計数払出ユニット29aと下部計数払出ユニット29bとが一体的に連結固定される。上部計数払出ユニット29aは、主に前述した計数済玉数から25個未満の端数玉(返却玉)を玉受皿ユニット4のサブ皿部7へ返却する機能を有している。一方、下部計数払出ユニット29bは、主に、玉受皿ユニット4の玉受皿部35に受入れられた計数玉を計数するための機能を有している。
筐体130の玉受皿ユニット4の取付け側には、前述した上部嵌合突起33a、33bと、下部嵌合突起34とが設けられている。また、返却玉供給口17の上方位置に、前述したLED115a、115bが臨んでいる。さらに、計数玉取込口19の上方部分に、ロック部材116が後述するように出退可能に臨んでいる。
また、筐体130の上方隅部分に、操作用切欠269が設けられており、その操作用切欠269に一端が露出するように、ロック解除レバー117が設けられている。
前述の載置部材142は、底部109の左右に側壁部110a、110bが形成されているとともに、奥側(玉受皿ユニット4が取付けられる側とは反対側)に、奥側壁部111が形成されている。この状態で、計数払出ユニット29よりも上方のカードユニット部分が側壁部110a、110bにガイドされてスライド挿入され、ユニットホルダ8に装着できるように構成されている。
また図中114は計数経路清掃用窓であり、計数玉が流下する経路(図9の第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440b)に沿って形成されている。この計数経路清掃用窓114から清掃用具を挿入して計数玉の流下する経路を清掃することが可能となる。なお、図中、602は筐体130のコの字切欠き部に形成された突片であり、227はアース用のL字部材227である。これらについては、後述する。
次に、図8と図9を参照して、上部計数払出ユニット29aの構造および機能を説明する。上部計数払出ユニット29aは、大きく分けて、返却側フレーム部材145、第1プレート部材129および第2プレート部材131が備えられており、それら部材によって各種返却玉払出用の部品が取付け固定された状態で、前述の筐体130に収納される。
筐体130は、前述したように、上方に載置部材142が設けられているとともに、玉受皿ユニット4の取付け側に、上部嵌合突起33a、33bと下部嵌合突起34とが形成されている。さらに、ビス165、166、167が挿通されるビス挿通孔174、175、176が設けられている。
返却側フレーム部材145は、大きく分けると、返却玉が流下する返却玉流下樋159を形成している部分と、制御基板143を載置する上面載置部分と、前述の返却玉流下樋159の下方において、払出モータ353や複数のギア133〜136、ロック用ソレノイド146等を収納配置する部分を含んでいる。
上面載置部分には、雌ねじ部184とピン201とが上方に突出する状態で設けられている。一方、第1プレート部材129にも、同様に雌ねじ部185とピン202とが上方に突出して設けられている。雌ねじ部185、184の高さと、ピン201、202における先端小径部分を除く円柱部分の高さとは、同じ高さとなるように構成されている。
そして、制御基板143には、ビス挿通孔172、173と挿入保持孔199、200とが設けられており、ビス挿通孔172、173を雌ねじ部184、185に合わせるとともに、挿入保持孔199、200にそれぞれピン201、202の先端小径部を挿入し、さらに制御基板143の上方にカバー部材144をかぶせた状態で、ビス163、164をそれぞれビス挿通孔172、173を通して雌ねじ部184、185に捩じ込むことにより、制御基板143とカバー144とがビス止め固定される。
返却側フレーム部材145に形成された返却玉流下樋159は、玉受皿ユニット4の接続側に向かって下り傾斜しており、返却玉供給口517(図3参照)から供給された返却玉が流下するように構成されている。この返却玉流下樋159の途中箇所には、スプロケット収納凹部160a、160bが形成されており、軸受部158に挿入された枢支軸141にスプロケット137が枢支された状態で、このスプロケット収納凹部160a、160b内でスプロケット137が回転自在に配置される。このスプロケット137は、後述するように、払出モータ353からの回転駆動力が伝達され、返却玉流下樋159を流下してきた返却玉を回転することにより1個ずつ前方に繰り出すように構成されている。
スプロケット収納凹部160a、160bのさらに前方位置には、挿入保持スペース155と挿入保持溝154とが形成されており、返却玉センサ151がこの挿入保持スペース155に挿入されて挿入保持溝154により保持された状態で取付け固定される。この状態で、スプロケット137が回転することによって1個ずつ繰り出された返却玉がこの返却玉センサ151により1個ずつ検出されることとなる。この返却玉センサ151にはコネクタ152が接続され、返却玉センサ151からの返却玉の検出信号がコネクタ152によって接続された配線により制御基板143に設けられた制御部350に伝送されることとなる。
さらに、返却側フレーム部材145の前方側上方部分に、基板挿入保持溝153a、153bが形成されており、この基板挿入保持溝153a、153bにLED基板149が挿入されて保持される。このLED基板149には、前述した2個のLED115a、115bが設けられている。そしてこのLED基板149には、コネクタ150が接続され、制御基板143に設けられた制御部350の制御に従って、LED115a、115bが点灯する。たとえば、前述したように、払出モータ353を駆動させてスプロケット137を回転駆動させて返却玉が払出されているときにLED115a、115bを点灯させ、前述した発光部36が発光するように制御する。
返却側フレーム部材145における前述の返却玉流下樋159の下方部分には、中継基板156が挿入保持されて取付け固定される。この中継基板156にはコネクタ157が接続される。
さらに、返却玉流下樋159の下方部分には、複数の軸受部410、411、412が設けられており、それぞれの軸受部410、411、412に枢支軸138、139、140が挿入されて取付けられる。これら枢支軸138、139、140の他方端は、組付け状態の第2プレート部材131から突出し、その各突出部に、それぞれ第2ギア133、第3ギア134、第4ギア135が取付けられる。さらに、前述の払出モータ353が設けられたモータ取付け基板161には、ビス挿通孔196、197が設けられており、そのビス挿通孔196、197にビス194、195を挿入した状態でそれらビス194、195を雌ねじ部192、198に捩じ込むことにより、払出モータ353およびモータ取付け基板161が組付け固定される。
払出モータ353の回転軸はモータ取付け基板161を貫通しており、その貫通した回転軸に第1ギア132が取付け固定されている。この状態で第2プレート部材131を組付けることにより、第1ギア132が第2プレート部材131から突出し、第1ギア132と第2ギア133とが噛合する状態となる。
また、枢支軸141に枢支されたスプロケット137のギア嵌合部413は、第5ギア136に嵌合して第5ギア136とともにスプロケット137が一体回転するように構成される。この状態で、払出モータ353が回転駆動することにより、その回転駆動力が第1ギア132、第2ギア133、第3ギア134、第4ギア135、第5ギア136に伝達され、第5ギア136の回転とともにスプロケット137も回転し、前述したように、返却玉が1個ずつ前方に繰り出される。
さらに、返却側フレーム部材145における前述したスプロケット収納凹部160bの下方位置に、ロック部材116が出退自在に収納保持される。またこの収納保持されたロック部材116の後方位置に、ロック用ソレノイド146が取付け固定される。ロック用ソレノイド146のプランジャ147は、ロック部材116に形成されたピン128が挿入される。プランジャ147は、コイルバネ148の付勢力によって通常時はソレノイド146から突出した状態となっており、その結果通常時はロック部材116が前方に突出した状態となっている(図7、図10参照)。
そして、ロック用ソレノイド146が励磁されることにより、プランジャ147が引込まれて、それに伴ってピン128を介してロック部材116も突出姿勢から奥に引込まれて退避姿勢となる。
第2プレート部材131には、ビス挿通孔180、181、182、183が設けられており、また第1プレート部材129のそれらビス挿通孔に対応する箇所に、それぞれビス挿通孔177、178、179、414が設けられている。これらビス挿通孔180〜183、177〜179、414に、ビス171、168、169、170を挿入した状態で、返却側フレーム部材145に形成された雌ねじ部189、193、190、191に捩じ込むことにより、第1プレート129および第2プレート131が返却側フレーム部材145にビス止め固定される。
また、第2プレート部材131には、回動軸124が設けられており、この回動軸124に前述したロック解除レバー117の軸挿通孔123が嵌合され、ロック解除レバー117が回動自在に取付けられる。組付け状態において、このロック解除レバー117の当接部126が、前述したロック部材116に設けられているピン127に当接する状態となる。ロック用ソレノイド146が非励磁の通常状態においては、コイルスプリング148の付勢力によってロック部材116が突出した状態となっている。その状態では、ピン127によってロック解除レバー117の当接部126が図8の左下方向に押された状態となる。そのロック解除レバー117の時計回り方向(図8参照)の回動を規制するストッパ125が第2プレート部材131に設けられている。そして、ロック解除レバー117を手動によって反時計回り方向(図8参照)に回動させることにより、当接部126によってピン127が押され、コイルバネ148の付勢力に抗してロック部材116を退避させた退避姿勢に切換えることができる。
このロック部材116の出退に伴う玉受皿ユニット4の連結ロック状態およびロック解除状態の仕組みを、図10に基づいて説明する。図10は、計数払出ユニットと玉受皿ユニット4とが連結されていない状態が示されている。この状態で、ロック用ソレノイド146が励磁されていない通常状態では、前述したようにコイルバネ148の付勢力によってロック部材116が突出姿勢になっている。
一方、玉受皿ユニット4に設けられた接続用金具59には、前述したように、規制突片44が下方に曲げられた押込み用爪部45が形成されている。このような接続用金具59が設けられた玉受皿ユニット4を計数払出ユニットに連結させるべく、図10の矢印に示すように、嵌合用切欠部47a、47bに上部嵌合突起33a、33bを挿入するように、接続用金具59を計数払出ユニット29側に押し付ける。すると、ちょうどロック部材116の先端に押込み用爪部45が当接し、押込み用爪部45によってロック部材116が押込められる。完全に押込められた状態で、玉受皿ユニット4を下方に落とし込むことにより、嵌合用切欠部47a、47bの上方側の接続用金具部分が上部嵌合突起33a、33bの奥側の窪み部に嵌合することとなる。さらに、接続用金具59の他方側に設けられた嵌合用スリット48(図5参照)に下部嵌合突起34が入り込んで嵌合されることとなる。すると、押込み用爪部45がロック部材116よりも下方に位置する状態となり、押込み用爪部45の押込みから開放されたロック部材116がコイルバネ148の付勢力により前方(接続用金具59側)に突出する状態となる。この状態で、規制突片44のすぐ上にロック部材116の先端が位置することとなり、玉受皿ユニット4を上方に持ち上げて計数払出ユニット29からの連結を解除しようとしても、規制突片44がロック部材116の先端に当接して玉受皿ユニット4を持ち上げることができず、連結状態を解除することができない。
このようなロック状態において、このロックを解除する方法として、リモコン操作等によってロック用ソレノイド146を励磁させる自動解除方法と、前述したロック解除レバー117を手動操作してロックを解除する手動解除方法との2種類がある。自動解除方法としては、遊技場の係員が所持しているリモコン1010を操作することにより、その操作に従って対応するカードユニット3の計数払出ユニット29に設けられたロック用ソレノイド146が励磁される。すると、前述したように、プランジャ147がピン128を引張りロック部材116が退避し、規制突片44との当接が解除されるために、玉受皿ユニット4を持ち上げて連結を解除することが可能となる。
一方、手動解除方法としては、計数払出ユニット29に設けられている操作用切欠269に臨んでいるロック解除レバー117の端部を遊技場の係員が回動操作することにより、回動軸124回りでロック解除レバー117が回動し、接部126によってピン127が押され、コイルバネ148の付勢力に抗してロック部材116が退避し、規制突片44への当接が解除されてロックが解除される。たとえば、停電時などではこの手動解除方法によるロック解除が行なわれる。
なお、計数払出ユニット29の上方には、前述したように上部ユニット3aが設けられているために、その計数払出ユニット29上方の上部ユニット3aを取外さない限り、操作用切欠269が露出せず、ロック解除レバー117による手動解除はできない。
図10中、115a、115bはLEDであり、43はその光を受光する受光部であり、その受光部43により受光した光によって発光部36が発光する。
図8に戻り、上部計数払出ユニット29aを筐体130に取付けるには、ビス165、166、167をビス挿通孔174、175、176に挿入した状態で雌ねじ部186、187、188にねじ込むことにより、可能となる。
第1プレート部材129の下端部分には、前述したフック状嵌合部112c、112dが形成されている。また、返却側フレーム部材145の下方位置にも、フック状嵌合部112a、112bが形成されている(図9参照)。上部計数払出ユニット29aを筐体130に組付けた状態では、制御基板143とカバー部材144とが載置部材142の下方に入り込んだ状態となる。これらカバー部材144および載置部材142は金属で構成されており、この載置部材142の上部ユニット3aを載置することにより、制御基板143に対するアースが、カバー部材144、載置部材142、その上部ユニット3aのケースによって構成され、制御基板143の良好なアースが可能となる。
なお、図8中の162は第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとの上方を覆うカバー部材であり、これについては後述する。
次に、返却側フレーム部材145の他方側面には、電波センサ207および玉受皿有無検知センサ270が搭載されたセンサ基板208と、フラット近接センサで構成された球切れ検出センサ204と、出退部材118とが組付けられる(図9を参照)。玉受皿有無検知センサ270は、上下方向の2箇所が突出したコの字状の投受光センサで構成されている。上下方向の一方の突出部に投光器が設けられ他方の突出部に受光器が設けられている。球切れ検出センサ204は、返却玉流下樋159を流下する返却玉の有無を検出するものであり、その検出信号がコネクタ205に接続された配線を介して制御基板143の制御部350に伝送される。
電波センサ207は、いわゆるゴト対策のためのセンサであり、電波を発信して不正を行なった場合にその不正電波を検出してエラー報知等を行なうためのものである。
出退部材118は、計数払出ユニット29に玉受皿ユニット4が接続されているか否かを検出するための部材である。出退部材118は、コイルバネ挿入部120が形成されており、このコイルバネ挿入部120内にコイルバネ119が挿入された状態で返却側フレーム部材145に摺動自在に設けられる。そして、このコイルバネ119の付勢力によって出退部材118が計数払出ユニット29の前方側(玉受皿ユニット4側)に突出した状態となっている(図7(a)参照)。
そして、計数払出ユニット29に玉受皿ユニット4を接続することにより、玉受皿4の接続用金具59によって出退部材118が奥側に押込まれる。すると、出退部材118に形成されている板状の突片121が玉受皿有無検知センサ270の投光器と受光器の間に挿入され、玉受皿有無検知センサ270によって玉受皿ユニット4が取付けられたことを検知することができる。
さらに、この返却側フレーム部材145の側面には、カバー部材209が設けられる。カバー部材209は、開口211が形成されているとともに、ビス挿通孔244、245、246、247が設けられている。一方、返却側フレーム部材145の側面には、雌ねじ部252、253、254、257が設けられており、ビス挿通孔244〜247にそれぞれビス230、231、232、233を挿入した状態で前述の雌ねじ部252〜255に捩じ込むことにより、カバー部材209が返却側フレーム部材145の側面にビス止め固定される。なお、カバー部材209には、電波センサ挿入切欠210が形成されており、カバー部材209の取付け状態で、電波センサ207がこの電波センサ挿入切欠210から露出した状態となる。
また、返却側フレーム部材145の側面には、さらに雌ねじ部255、256が設けられており、この雌ねじ部255、256にビス235、236を挿入して捩じ込むことにより、ロック用ソレノイド146が返却側フレーム部材145にビス止め固定される。
次に、図9を参照して、下部計数払出ユニット29bの構造および機能を説明する。下部計数払出ユニット29bは、主に、玉受皿ユニット4から取込まれた計数玉を流下させて計数するためのものである。下部計数払出ユニット29bは、計数側フレーム部材206に各種部品が組付けられて構成されている。計数側フレーム部材206は、計数玉取込口19から取込んだ計数玉を2条で流下させる第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとが形成されている。それら各流下経路440a、440bは、計数玉取込口19から奥方向に向かって下り傾斜している。各流下経路440a、440bの底面は、板状部材を立てて構成しており、その板状部材の峰部分を計数玉が流下する。その板状部材の両側には間隙が形成されており、各流下経路440a、440bからごみが下方に放出されるようにしている。
デュアルセンサからなる第1計数センサ356aおよび第2計数センサ356bが設けられた計数センサ356が計数側フレーム部材206に上方から取付けられることにより、第1計数玉流下経路440aの途中箇所に、第1計数センサ356aが配置されるとともに、第2計数玉流下経路440bの途中箇所に、第2計数センサ356bが配置される。計数センサ356には、ピン挿通保持孔225、226が設けられ、センサカバー部材222に突設されたピン223、224がそれぞれピン挿通保持孔225、226に挿入された状態で、計数側フレーム部材206に取付けられる。
これにより、第1計数玉流下経路440a、第2計数玉流下経路440bを流下する計数玉が1つずつ第1計数センサ356a、第2計数センサ356bにより検出され、その検出信号が制御基板143に設けられた制御部350に伝送される。制御部350では、その検出信号に基づいて計数済玉数を加算更新して記憶し、その計数済玉数を前述したように表示部312により表示させる。
計数側フレーム部材206の両側面には、第1計数玉流下経路440a、第2計数玉流下経路440bに沿って、前述した計数経路清掃用窓114が形成されている。
さらに、計数側フレーム部材206の計数玉取込口19側の上方部分を覆うためのプレート部材229が取付けられる。計数側フレーム部材206の計数玉取込口19側の上方部分には、嵌合凹部265、266、267、268が形成されており、プレート部材229の四隅に形成された嵌合凸部261、262、263、264がそれぞれ嵌合されることにより、プレート部材229が計数側フレーム部材206に取付けられる。
また、計数側フレーム部材206には、前述した嵌合凹部113a、113b、113c、113dが形成されており、上部計数払出ユニット29a側のフック状嵌合部112a、112b、112c、112dがそれぞれ嵌合するように構成されている。
前述のプレート部材229とセンサカバー部材222とカバー部材162(図8参照)とが、耐疲労性、耐摩耗性に優れた樹脂材料(たとえばジュラコン(登録商標))で構成されており、これら各部材229、222、162により、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとの上方が、耐疲労性、耐摩耗性に優れた樹脂材料(たとえばジュラコン)のカバーで覆われた状態となる。具体的には、カバー部材162はフック状嵌合部112a、112cの内側に設けられ、前述したように、嵌合凹部113a〜113dのそれぞれに、フック状嵌合部112a〜112dが嵌合することにより、上部計数払出ユニット29aと下部計数払出ユニット29bとが一体的に連結固定され、その状態で、カバー部材162が嵌合凹部113a、113cの内側に取付固定される。カバー部材162は、図8においての左下部分が切欠かれている。この切欠部分に計数センサ356の第1計数センサ356aの部分が入り込んで組合わされる。センサカバー部材222は、計数センサ356における下方に突出した第1計数センサ356aと第2計数センサ356bとを除く底面部分をカバーする形状に形成されている。そして、第1計数センサ356aと第2計数センサ356bとを除いてセンサカバー部材222端部とカバー部材162端部とが接触した状態になっている。また、センサカバー部材222の他方の端部とプレート部材229端部とが接触した状態になっている。さらに、プレート部材229底面とセンサカバー部材222底面とカバー部材162底面とが面一の状態となって、両計数玉流下経路440a、440bの流下下手側に向かうに従って下り傾斜するように、各部材229、222、162の肉厚が調整されて製作されている。
パチンコ玉が第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとを流下する途中で上方に跳ねて天井のカバー部材に衝突する場合あり、天井のカバー部材を一般的な硬い樹脂で構成するとカバー部材が割れる等の破損の虞がある。しかし、前述のように構成することにより、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとの上方がジュラコン等の耐疲労性、耐摩耗性に優れた樹脂材料で構成された各部材229、222、162でカバーされた状態となり、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとを流下する途中で上方に跳ね上がったパチンコ玉が衝突したとしても、破損を極力防止することができる。また、計数センサ356の底面部分がセンサカバー部材222で覆われることにより、上方に跳ね上がったパチンコ玉の衝突から計数センサ356を保護することができる。
また、計数側フレーム部材206の第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとの下方位置に、計数玉の流下をストップさせるシャッタ機構が配置される。
このシャッタ機構は、駆動源としてのシャッタソレノイド212およびそのシャッタソレノイド212の駆動力により起立姿勢(立上がり姿勢)となるシャッタ213a、213bを含んでいる。まず、駆動源としてのシャッタソレノイド212は、ソレノイド取付け部材217にビス237、238によってビス止め固定される。その状態で、ソレノイド取付部材217がビス239、260によって計数側フレーム部材206にビス止め固定される。その際、図7(b)に示したL字部材227も共にビス260によってビス止め固定される。つまり、L字部材227に設けられたビス挿通孔258とソレノイド取付部材217に設けられたビス挿通孔259とを連通状態にした上、ビス260を挿通し、そのビス260により共に計数側フレーム部材206にビス止め固定される。このL字部材227は金属で構成されておりアースの役目を果たす。このL字部材227は、組付け状態で筐体130のコの字切欠き部に形成された突片602に位置する(図7(b)参照)。突片602は筐体130に内側に少し屈曲しており、組付け状態のL字部材227と接触する。また、筐体130も金属性であり、シャッタソレノイド212の励磁や計数玉の流下に起因して発生した静電気を、L字部材227および筐体130を介してアースして放電することができる。
また、シャッタソレノイド212のプランジャ221の出退力をシャッタ213a、213bに伝達するためのスライド部材216も、計数側フレーム部材206にスライド可能に設けられる。このスライド部材216の側部にはコイルバネ係止片219aが設けられており、ソレノイド取付部材217に設けられたコイルバネ係止片219bと前記コイルバネ係止片219aとに亘って、コイルバネ218が引張り状態で掛け渡される。そして、シャッタソレノイド212が励磁されていない通常状態においては、シャッタソレノイド212のプランジャ221によりスライド部材216が押されており、コイルバネ218の引張り力に抗してスライド部材216が押出された状態になっている。
そして、シャッタソレノイド212が励磁されてプランジャ221が引込まれると、コイルバネ218の引張り力によりスライド部材216が引っ張られてソレノイド取付部材217側に移動する。
一方、両シャッタ213a、213bは、枢支軸挿入孔215a、215bに枢支軸214が挿入されており、両シャッタ213a、213bが枢支軸214を回動中心として一体的に回動するように構成されている。つまり、一方のシャッタ213bを起立姿勢に回動すると、もう一方のシャッタ213aも共に起立姿勢に回動する。そして、コイルバネ218の引張り力によりスライド部材216が引っ張られ、ソレノイド取付部材217側に移動すると、スライド部材216の傾斜部606によりシャッタ213bの下方突部604が押上げられ、両シャッタ213a、213bが起立姿勢(立上がり姿勢)となり、それによって、計数玉の流下が阻止される。具体的には、起立姿勢となったシャッタ213aにより第1計数玉流下経路440aでの計数玉の流下が阻止され、起立姿勢となったシャッタ213bにより第2計数玉流下経路440bでの計数玉の流下が阻止される。
この状態で、シャッタソレノイドの励磁が解除されてプランジャ221が突出することにより、スライド部材216が押出され、それに伴って、傾斜部606による下方突部604の押上げがなくなり、両シャッタ213a、213bが倒伏姿勢に復帰する。
計数側フレーム部材206には、さらにプレート部材228が取付けられる。プレート部材228の四隅には、ビス挿通孔248、249、250、251が設けられており、それらビス挿通孔248〜251にそれぞれビス240、241、242、243が挿入された状態で、それらビスを計数側フレーム部材206に捩じ込むことにより、プレート部材228が計数側フレーム部材206にビス止め固定される。このプレート部材228は、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bの下方に位置し、第1計数玉流下経路440aと第2計数玉流下経路440bとから落ちてきたごみを、2条の切欠228a、228bから下方に落下させて排出できるように構成されている。
図11は、本実施の形態のカードユニット3の構成を示すブロック図である。カードユニット3における上部ユニット3aは、上述したように、主には、紙幣識別ユニット321と、カードリーダライタ327と、表示制御基板329と、計数払出ユニット29と、カードユニット3の各部の制御を制御プログラムにより実施して該カードユニット3の各種の機能を提供する制御ユニット328とから構成されており、紙幣識別ユニット321、カードリーダライタ327、計数払出ユニット29および表示制御基板329は制御ユニット328と接続されて各種データの送受が可能とされている。さらに、カードユニット3に設けられた電源基板ボックス14(図3参照)の電源回路基板14aから、各種回路や電気的装置に電力が供給される。
カードリーダライタ327は、カード挿入口309から挿入される会員カード並びにビジターカードに記録されている(会員)カードIDや、会員ID(会員カードのみ)、プリペイド残額データ等の記録情報の読み出し並びに書き込みを行う。なお、プリペイド残額は、会員カード並びにビジターカードに記録させることなく、システムコントローラ100などがカードIDに対応付けて記憶し、カードに対応するプリペイド残額を当該カードのカードIDから検索できるように管理してもよい。
次に、本実施の形態の制御ユニット328について説明すると、制御ユニット328は、図11に示すように、制御プログラムを実行可能な中央演算処理回路(CPU)328aや、カードリーダライタ327に受付け中のビジターカードや会員カードの(会員)カードID並びにプリペイド残額や、持玉数、貯玉数、来店ポイント数、対応するパチンコ機2の台データ、遊技中の会員の遊技情報等の各種のデータを記憶可能なRAM328bや、中央演算処理回路(CPU)328aが実行する制御プログラムや、当該カードユニット3の装置IDを含む設定情報を書き換え記憶可能な不揮発性メモリであるEEPROM328cを含み、RAM328bは図示しない電池によりバックアップされており、電源が遮断されても、所定期間において記憶されているデータが保持される。
本実施の形態の制御ユニット328は、前述したようにパチンコ玉の貸出に伴う各種の信号の授受を、パチンコ機2に設けられている図示しない賞球制御基板との間において実施可能に接続されているとともに、前述のように、信号ケーブルを介して、パチンコ機2の情報出力基板と接続されることで、大当り中信号等の各種の外部出力信号が入力可能とされている。
また、制御ユニット328は、対応するパチンコ機2の下方位置に設けられているアウト玉計数器16に接続されて該アウト玉計数器16による各計数信号が入力可能とされており、これらアウト玉計数器16からの計数信号の入力に応じて、後述する遊技情報テーブル(図13(b)参照)の総打込玉数の値に該計数信号に応じた所定数を加算更新する。
また、制御ユニット328は、計数払出ユニット29と接続されており、後述するように、該計数払出ユニット29から出力されてくる計数情報の受信に応じて、表示部312に表示している計数済玉数の値を更新することで、計数払出ユニット29にて計数された玉数の総数(その時点前に既にその当日に計数された玉数が存在する場合には、その合計となる持玉数)が計数済玉数として表示される。
また、制御ユニット328は、装置前面の突出部305の下方位置に設けられた払出ボタン319に対応する払出ボタンスイッチ311’に接続されており、払出ボタン319の操作に応じた信号が、該払出ボタンスイッチ311’から入力されることにより、払出ボタン319の操作の有無を把握し、払出ボタン319の操作があったときには後述する払出処理を実施することで、払出単位数(25個)のパチンコ玉の払出しを対応するパチンコ機2から実施させるとともに、払出単位数未満(24個以下)の端数のパチンコ玉の払出しを計数払出ユニット29から実施させる。
RAM328bには、遊技情報が格納されている。具体的には、対応するパチンコ機2から出力される前述した大当り中信号、確変中信号、時短中信号の入力状態に基づく現在の遊技状態(本日のみ)と、最新の遊技状態データ並びに前回の遊技状態データ(最新の遊技状態データに更新される前の遊技状態データ、本日のみ)、営業開始時点からの総打込玉数、総賞球数、差玉数(総打込玉数−総賞球数)、総始動回数、大当り状態の発生が識別される毎にリセットされて大当りの発生後からの始動回数である当り後始動回数、営業開始時点からの大当りの発生回数である大当り回数、営業開始時点からの確変状態の発生回数である確変回数と、営業開始時点からの時短状態の発生回数である時短回数と、通常遊技状態において発生した大当りから次に通常遊技状態となるまでに発生した大当りの回数である連荘回数からなる遊技情報が格納されており、これら遊技情報は、入力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号に基づいて最新の情報に更新される。
制御ユニット328は、リモコン1010からの送信に応じたIR受光ユニット315からの出力や突出部305に設けられている払出ボタン119の操作やタッチパネル314の操作に応じて表示制御基板329から入力される各種情報や、紙幣識別ユニット321による貨幣識別情報、並びにカードリーダライタ327からのカード挿入情報やビジターカードの貯留状態情報等を受けて、制御ユニット328に接続されている前記多機能ランプ内に設けられたフルカラーLED301a等の各LEDの点灯制御、カードリーダライタ327、表示制御基板329の制御、残額表示器の表示制御等、全体の動作制御、並びに、カード挿入口309に挿入された会員カードやビジターカードの利用の可/不可を判別するカード受付け処理や、受付け中の会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データに基づくプリペイド残額を使用した玉貸を行う貸出処理や、返却ボタンの操作により受付け中の会員カードやビジターカードの返却する返却処理や、貨幣の受付けに応じて、受付け中の会員カードやビジターカードに残存するプリペイド残額への入金、或いは新たなビジターカードにプリペイド残額を書き込んで発行する発行・入金処理や、払出ボタン319の操作の受付けによって、計数済玉数がある場合に計数済玉数(挿入されたビジターカード並びに会員カードにより特定されるものを含む)から払出し(返却し)て該払出した玉数を計数済玉数から減算更新する払出処理または貯玉数を用いた再プレイ処理等の各種処理を実行する。
また、制御ユニット328は、通信部334並びにHUB7を介して、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されているシステムコントローラ(図示略)、ホールコンピュータ(図示略)並びに管理コンピュータ(図示略)等とデータ通信可能に接続されており、これらの各コンピュータと各種データの送受が該通信部334を通じて可能とされている。
また、制御ユニット328に接続された表示制御基板329は、表示部312を成す液晶表示器313や、透明タッチパネル314や、IR受光ユニット315、LED320a(図2、図4では図示略)等の電子部品が接続されており、これら透明タッチパネル314の操作情報や、IR受光ユニット315から出力された出力信号に基づく情報が、表示制御基板329を介して制御ユニット328に出力される。
本実施の形態の表示制御基板329には、液晶表示器313の表示駆動を行う表示駆動回路(図示略)や、前記透明タッチパネル314からの出力信号に基づいて押圧操作された位置を特定して該特定した入力位置情報を出力する入力位置検出回路(図示略)や、表示部312に表示する表示映像に関する処理を行うVDP(図示略)や、メニュー表示等に使用する画像データ等を記憶するVROM(図示略)や、表示部312に表示する表示データを一時記憶するVRAM(図示略)や、制御ユニット328から独立して、各種スイッチ類やタッチパネル等の入力に伴う判断や処理を処理プログラムに基づいて実施する表示制御マイコン等が実装されており、制御ユニット328から出力される表示データ(ページデータ)等に基づいて、各種の表示画面を、表示部312を成す液晶表示器313に表示可能とされている。
また、制御ユニット328は、計数払出ユニット29と計数情報や端数払出要求等の各種のデータを、少ない通信線数にてデータの送受が可能なシリアル通信により送受可能に接続されている。
制御部352は、前述した計数センサ356a、356b、電波センサ207、球切れ検出センサ204、払出モータ353、玉受皿有無検知センサ270、シャッタソレノイド212、LED115a、115b、返却玉センサ151が接続されている。
前述したように、玉受皿部35に流入したパチンコ玉が計数玉取込口19に入り、計数センサ356a、356bにより検出させ、その計数玉の検出信号が制御部350に入力されてカウントされ、計数済玉数データに計数玉数が加算記録される。その計数済玉数が液晶表示器313により表示される。なお、制御部350は、計数センサ356a、356bの検出信号に基づいて玉の流れ方向を監視し、玉が逆流した場合には、計数玉のカウントをマイナスする。さらに、制御部350は、計数センサ356a、356bの検出信号に基づいて玉をカウントするスピードを監視し、規定以上の速度を検出した場合は計数異常1とする。逆に、カウントするスピードが遅すぎる場合でほぼ一定の周期で検出された場合にも、同様に計数異常1とする。また、2個の計数センサ356a、356bのうち片側しか検出されない場合は、玉詰まり異常(片流れ)とする。さらに、シャッタソレノイド212を励磁制御しているときに計数センサ356a、356bにより玉が検出された場合には、計数異常2とする。
電波センサ207による不正電波の検出信号が制御部350に入力され、フルカラーLED301aの点灯または点滅等によって異常が発生した旨を報知する制御がなされる。球切れ検出センサ204による球切れ検出信号が制御部350に入力され、返却玉がない状態であることが判別されてその旨の報知がなされるとともに、払出モータ353を停止させて返却玉の払出動作を中断させる。さらに、玉受皿有無検知センサ270からの検出信号に基づいて制御部350は、玉受皿ユニット4が接続されているか否かを判定し、接続されていないときにはその旨を報知する。
払出モータ353を回転駆動させて払出された返却玉が返却玉センサ151により検出される毎にその検出信号が制御部350に入力され、その検出信号に基づいて払出すべき返却玉数が所定個数に達したか否かの判断を制御部350が行なう。そして所定個数に達した段階で払出モータ353の駆動を停止させて払出を停止させる。
さらに、制御部350は、計数玉の流下を阻止する際にシャッタソレノイド212を励磁して計数玉の流下を停止させる。たとえば、制御部350は、制御ユニット328に対して通信不能状態になったときにシャッタソレノイド212を励磁して計数玉の流下を停止させる。また、返却玉の払出時に制御部350がLED115a、115bを発光させる制御を行なう。
また、制御部350は、ロック用ソレノイド146を励磁する制御を行なうことにより、前述したように計数払出ユニット29と玉受皿ユニット4とのロックを解除する。このロックの解除は、具体的には、次の手順で行なわれる。
先ず、システムコントローラ1100により各カードユニット3のグループIDが割振られる(詳しくは後述する)。このグループIDは、たとえば、同じ機種のパチンコ機2に対応して設置されているカードユニット3同士で同じグループが形成されるように設定される。一方、カードユニット3には当該カードユニット3を個々に識別可能な装置IDが付与されている。システムコントローラ1100は、遊技場に設置されている全カードユニット3の装置IDと割振ったグループIDとを対応付けて記憶している。
次に、或る機種のパチンコ機2の台交換や保守点検を行なう際には、作業の邪魔にならないようにパチンコ機2前面の玉受皿ユニット4を取外す必要がある。その場合には、遊技場の係員が作業対象のパチンコ機2のいずれかの所に行き、そのパチンコ機2に対応して設置されているカードユニット3に向けてリモコン1010を操作する。そのリモコン1010は、グループ解除ボタンと各ユニット毎に解除する個別解除ボタンと遊技場に設置された全てのカードユニット3の玉受皿ユニット4を一斉解除する一斉解除ボタンとの3種類の解除ボタンを選択操作できるように構成されている。玉受皿ユニット4を解除するときには、制御部350が、ロック用ソレノイド146を励磁制御して、前述したようロックを解除する。この玉受皿ユニット4の解除制御の詳細は、後述する。
図12は、前述した制御部350と制御ユニット328との間での通信の状態を説明するための図である。まず、計数玉の計数可能状態では、制御ユニット328から計数可信号が制御部350に送信される。制御部350では、計数玉を計数していない非計数時の場合には非計数時信号を制御ユニット328に返信する。この計数可信号の送信と非計数時信号の返信とを、500ms毎に繰返し実行する。そして、玉受皿ユニット4に玉が挿入されて計数センサ356a、356bにより計数されている状態になれば、制御部350は、計数可信号を受信したときの計数値(たとえば10個)を計数中信号として制御ユニット328に返信する。次の500ms経過後に制御ユニット328から制御部350に計数可信号が送信されてきたときに、その時点で計数している計数玉数(たとえば15個)を含む計数中信号を制御部350が制御ユニット328に返信する。さらに次の500ms経過後に制御ユニット328から計数可信号が送信されてきたときに、制御部350は、計数玉の計数が終了している場合には、その終了時点における最終的な計数個数(たとえば15個)を含む計数終了信号を制御ユニット328に返信する。
制御ユニット328では、計数中信号を受信している段階ではその計数中信号に含まれている計数個数の加算状態を液晶表示器313により表示する。また、制御部350から計数終了信号(15個)が返信されてきたときに、その最終個数である15個を液晶表示器313に確定個数として表示する制御を制御ユニット328が行なう。
次に、本実施の形態のRAM328bに記憶されている情報を説明する。RAM328bにはカードテーブルが記憶されており、そのカードテーブルには、図13(a)に示すように、カードリーダライタ327に挿入されたビジターカードや会員カードから読み出した(会員)カードIDや会員ID(会員カードのみ)、(会員)カードID並びにプリペイド残額データに基づくプリペイド残額、カードID若しくは(会員)カードIDと会員IDから特定される持玉数若しくは計数された持玉数、(会員)カードIDと会員IDから特定される貯玉数(会員のみ)、会員IDから特定される来店ポイント数(会員のみ)が記憶されるようになっている。
また、RAM328bに記憶されている本実施の形態の遊技情報テーブルには、図13(b)に示すように、本日を含む3日間の遊技情報、つまり、本日データ、前日データ、前々日データが記憶されている。なお、前日データ、前々日データは、EEPROM328cにも記憶されているが、これら前日データ、前々日データを表示する際に、EEPROM328cから読み出すよりも高速に処理できるようにするために、本実施の形態では、予めEEPROM328cより読み出した前日データ、前々日データをRAM328bに記憶されている遊技情報テーブルに記憶しておくようにしている。
この本実施の形態の遊技情報テーブルには、対応するパチンコ機2から出力される前述した大当り中信号、確変中信号、時短中信号の図示しない入力端子1〜3への入力状態に基づく現在の遊技状態(本日のみ)と、最新の遊技状態データ(左のビットから順に入力端子1〜入力端子3の入力状態、0:LOW/未接続、1:HIGH、本日のみ)並びに前回の遊技状態データ(最新の遊技状態データに更新される前の遊技状態データ、本日のみ)、営業開始時点からの総打込玉数、総賞球数、差玉数(総打込玉数−総賞球数)、総始動回数、大当り状態の発生が識別される毎にリセットされて大当りの発生後からの始動回数である当り後始動回数、営業開始時点からの大当りの発生回数である大当り回数、営業開始時点からの確変状態の発生回数である確変回数と、営業開始時点からの時短状態の発生回数である時短回数と、通常遊技状態において発生した大当りから次に通常遊技状態となるまでに発生した大当りの回数である連荘回数からなる遊技情報が格納されており、これら遊技情報は、入力端子に入力される大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号に基づいて最新の情報に更新される。
なお、これら遊技情報テーブルにおいて集計、管理されている本日の台データは、図14に示すように、その先頭に台データを含む送信データであることを示す特定のデータヘッダと、当該カードユニット3の装置IDと、モードの種別(通常モード、テストモード、消去モード)を特定可能なモードフラグとが付与された所定フォーマットの送信データ列として、ホールコンピュータ1140からの送信要求の受信に応じて(遊技状態の変更時には、その時点で)送信される。なお、図14のECCは、エラー訂正用コードである。
カードユニット3は、大きくは、営業中における各種処理を実施する際に移行される通常モードと、これら営業中における各種処理の動作確認(テスト)を行う際に移行されるテストモードと、これらテストモードにおいて使用されたビジターカードに記録された記録データを消去する際に移行される消去モードの3つのモードを有しており、これら各モードへの移行は、管理コンピュータ150からの各種モード移行要求の受信に応じて、受信したモード移行要求に該当する各モードに移行するようになっている。
また、RAM328bに記憶されている本実施の形態の会員遊技情報テーブルには、図13(c)に示すように、カードリーダライタ327に会員カードが挿入された時点からの遊技情報、つまり、該挿入された会員カードを所持する会員の遊技に関する遊技情報が格納されている。
具体的には、会員が遊技を開始した開始時間(会員カードの受付け時刻)、会員が遊技を終了した終了時間(会員カードの返却時刻)、会員の遊技時間、会員が遊技を開始してからの始動回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した大当り回数、会員が遊技を開始してから発生した確変回数、会員が遊技を開始してから獲得した獲得玉数(遊技開始時の計数済玉数からの差数)、会員が遊技に使用した支出金額と、会員が遊技を開始してから再プレイに使用した再プレイ玉数と、会員が遊技を開始してから使用した持玉数とが更新記憶されており、対応するパチンコ機2で遊技中の会員遊技者が遊技を開始してからの遊技情報(台データ)を把握できるようになっている。
次に、本実施の形態のシステムコントローラ1100について、図15に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いたシステムコントローラ1100は、図15に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス1101に、該システムコントローラ1100が実施する各種処理を行うCPU1102、ワークメモリ等として使用されるRAM1103、時刻情報やカレンダ情報を出力するRTC1104、ハードディスク等からなる記憶装置1105、キーボードやマウス等の入力装置1106、各種の画面を表示出力する表示装置1107、各種情報をプリント出力するプリンタ1108、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3(制御ユニット328)やカード発行・入金機等の各装置とのデータ通信を行う通信部1109、カード会社に設置された管理サーバ1012とのデータ通信を行うデジタルサービスユニット(DSU)1110が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置1105には、システムコントローラ1100において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードに残存するプリペイド残額を管理するための会員カードテーブルと、ビジターカードに残存するプリペイド残額を管理するためのビジターカードテーブルとが記憶されている。
会員カードテーブルには、各会員カードを個々に識別可能な会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者の会員IDと、プリペイド残額と、当該会員カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、プリペイド残額や当該会員カードの使用可否を特定できるようになっている。
また、ビジターカードテーブルには、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの状況(利用中であるか保管中であるか)と、当該プリペイドカードが発行された最新の日時である最新発行日時と、プリペイド残額と、当該カードが使用不可であるか否かを示す使用不可フラグとが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、プリペイド残額や当該ビジターカードの使用可否、並びに最新発行日時を特定できるようになっている。
なお、記憶装置1105には、図15に示すように、カードユニット3のテストモード中におけるカード利用に関する情報の管理に使用される会員カードテーブルとビジターカードテーブルとが格納されているテストモード用記憶領域と、カードユニット3の通常モード中におけるカード利用に関する情報の管理に使用される会員カードテーブルとビジターカードテーブルとが格納されている通常モード用記憶領域とが個別に設けられており、カードユニット3から送信される各種の要求や通知等の送信データに含まれるモードフラグがテストモードに該当するフラグである場合には、テストモード用記憶領域の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルが更新される一方、送信データに含まれるモードフラグが通常モードに該当するフラグである場合には、通常モード用記憶領域の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルが更新されることにより、テストモード中における情報と通常モード中における情報とが個別に記憶、管理されるようになっている。
本実施の形態のシステムコントローラ1100(CPU1102)は、カードユニット3における会員カードまたはビジターカードの受付けに応じて各カードユニット3から送信される、該カードユニット3の装置ID並びに該受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードID並びにプリペイド残額を含むカード受付け通知の受信に応じて、該会員カードまたはビジターカードの使用の可否を判定してカードユニット3に返信するカード受付け処理を実施する。
また、本実施の形態のシステムコントローラ1100(CPU1102)は、カードユニット3における貸出処理の実施に伴い送信される後述の貸出完了通知の受信に応じて、該受信した貸出完了通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額から、該貸出完了通知に含まれる税込使用額を減算更新する減算更新処理を行う。
また、本実施の形態のシステムコントローラ1100(CPU1102)は、カードユニット3或いはカード発行・入金機における発行・入金処理の実施に伴い送信される後述のカード入金通知の受信に応じて、該受信したカード入金通知に含まれる(会員)カードIDに対応して会員カードテーブル若しくはビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に、該カード入金通知に含まれる入金金額を加算更新する入金更新処理を行う。
また、本実施の形態のシステムコントローラ1100(CPU1102)は、カードユニット3におけるビジターカードの発行に伴って該カードユニット3から送信される発行通知の受信に応じて、該受信した発行通知に含まれるカードIDに対応してビジターカードテーブルに記憶されているプリペイド残額に「0」を記憶するとともに、状況と最新発行日時のデータを更新する更新処理を行う。
次に、本実施の形態の管理コンピュータ1150について、図16に基づき説明する。まず、本実施の形態に用いた管理コンピュータ1150は、図16に示すように、コンピュータ内部にてデータの送受を行うデータバス1151に、該管理コンピュータ1150が実施する各種処理を行う中央演算処理装置(CPU)1152、ワークメモリ等として使用されるRAM1153、時刻情報やカレンダ情報を出力するリアルタイムクロック(RTC)1154、ハードディスク等からなる記憶装置1155、キーボードやマウス等の入力装置1156、各種の画面を表示出力する表示装置1157、各種情報をプリント出力するプリンタ1158、ローカルエリアネットワーク(LAN)に接続されたカードユニット3や景品交換用POS端末1170とのデータ通信を行う通信部1159が接続された通常のコンピュータである。
記憶装置1155には、管理コンピュータ1150において実施される各種処理を行うための処理内容が記述された処理プログラムに加えて、会員カードを所持する会員遊技者が所有する貯蓄玉数である当日において当該会員遊技者により獲得された持玉数並びに当日前に当該会員遊技者により獲得された貯玉数を管理するための会員貯蓄管理テーブルと、ビジターカードに記録されている該ビジターカードを所持する遊技者により当日において獲得された持玉数を管理するためのビジター貯蓄管理テーブルと、遊技場内の各カードユニット3におけるその時点の計数済玉数と各カードユニット3に受付け中のカードとを管理するためのユニット管理テーブルと、会員カードを所有する会員遊技者に関する会員情報が格納される会員情報テーブルと、会員遊技者を特定可能な会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技情報を含む遊技履歴が格納される会員別遊技履歴テーブルとが記憶されている。
なお、記憶装置1155には、図16に示すように、カードユニット3のテストモード中における情報の管理に使用される上記した各種テーブルが格納されているテストモード用記憶領域と、カードユニット3の通常モード中における情報の管理に使用される上記した各種テーブルが格納されている通常モード用記憶領域とが個別に設けられており、カードユニット3から送信される送信データに含まれるモードフラグがテストモードに該当するフラグである場合には、テストモード用記憶領域の該当データが更新される一方、送信データに含まれるモードフラグが通常モードに該当するフラグである場合には、通常モード用記憶領域の該当データが更新されることにより、テストモード中における情報と通常モード中における情報とが個別に記憶、管理されるようになっている。
会員貯蓄管理テーブルには、各会員カードIDに対応付けて、当該会員カードの発行を受けた会員遊技者を個々に識別可能な会員識別情報である会員IDと、当該会員遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数と、当該会員遊技者がその当日前において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である貯玉数とが記憶されており、会員カードに記憶されている会員カードID若しくは会員IDから、当該会員遊技者が所有する貯蓄玉数である持玉数や貯玉数を特定できるようになっている。
なお、会員貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、その当日のみ持玉数として管理されており、営業終了後の営業終了時処理(データ更新処理)において会員貯蓄管理テーブルに存在する持玉数は、貯玉数に加算更新された後、全てリセットされる。
また、ビジター貯蓄管理テーブルには、各ビジターカードを個々に識別可能なカードIDに対応付けて、当該ビジターカードの最新発行日時と、該ビジターカードを所持する遊技者がその当日において獲得した獲得玉数の合計であって遊技や景品交換に未使用の玉数である持玉数とが記憶されており、ビジターカードに記憶されているカードIDから、当該遊技者が所有する持玉数を特定できるようになっている。
なお、ビジター貯蓄管理テーブルに管理されている持玉数は、該持玉数が計数されたその当日のみ有効とされており、後述する営業終了後の営業終了時処理においてビジター貯蓄管理テーブルに存在する持玉数が全てリセットされることにより無効化される。また、ビジターカードに当日前の持玉数が記録されている場合には、該持玉数は無効として消去される。
ユニット管理テーブルには、遊技場内に設置された各カードユニット3に固有に付与された装置IDに対応付けて、カードユニット3のローカルIPアドレスが格納されるローカルIPと、当該カードユニット3が設置されている遊技島の島番号が格納される設置島と、当該カードユニット3がカードの受付中であるか待機中であるかが格納される状況と、当該カードユニット3が対応するパチンコ機2の台番号が格納される対応台番号と、受付け中の会員カードまたはビジターカードのカードIDが格納される受付IDと、その時点における各カードユニット3の計数済玉数とが記憶されており、これら計数済玉数のデータは、管理コンピュータ1150からの送信要求の受信に応じて定期的に各カードユニット3から送信されるとともに、計数済玉数の変更後の所定時間後(例えば5秒後)に、各カードユニット3から送信されることで、最新の計数済玉数が管理されるようになっている。なお、これら「状況」と、「受付ID」と、「計数済玉数」のデータは、通常モードまたはテストモードに移行する際にリセットされる。
会員情報テーブルには、会員カードを所持する会員遊技者の会員IDに対応付けて、本人確認のための暗証番号と、会員カードの受付けに応じて一日に1回所定の来店ポイントが加算更新される来店ポイントと、来店状況等に基づくランクと、会員の氏名(名字並びに名前)、性別、年齢、誕生日、職業、住所、電子メールアドレスからなる会員属性情報(個人情報)とが登録されている。
また、会員別遊技履歴テーブルには、会員ID毎に、当該会員遊技者の遊技履歴、具体的には、来店日、遊技を行ったパチンコ機2の台番号、機種名、遊技開始時間(時刻)、遊技終了時間(時刻)、遊技開始から終了までの間の遊技時間、始動回数、大当回数、確率変動回数(確変回数)、獲得玉数、支出金額、再プレイ玉数、使用持玉数からなる遊技履歴が格納されている。会員別遊技履歴テーブルの来店日には、RTC1154から出力されるカレンダ情報に基づく当該遊技履歴の記憶時点の年月日が格納されるとともに、遊技開始時間、遊技終了時間、遊技時間、始動回数、大当回数、確変回数、獲得玉数、支出金額の遊技履歴は、計数・払出ユニット4を介して会員カードの返却時にカードユニット3から送信される会員遊技履歴データに基づいて記憶される。
次に、本実施の形態のカードユニット3の動作について、図17〜図20を用いて説明する。
まず、カードユニット3の制御ユニット328は、カードユニット3への電源投入により起動されることで、Sb1の起動処理を実施して、各種テーブルの初期化並びに各部の接続状況の確認や、システムコントローラ1100やホールコンピュータ1140、管理コンピュータ1150への接続確認要求の送信、並びに該接続確認要求の送信に応じてシステムコントローラ1100、ホールコンピュータ1140、管理コンピュータ1150から返信される設定情報に基づく各設定データに初期値等の設定等を実施する。
そして、該起動処理の完了後においてSb2〜Sb10の処理を巡回実施することで、カード挿入口309への会員カード或いはビジターカードの挿入であるカード受付け、遊技者(会員またはビジター)による貸出ボタンの操作、紙幣挿入口302からの紙幣の投入による現金受付け、遊技者による返却ボタンの操作、払出ボタン311の操作、係員が所持するリモコンにおける離席操作(表示制御基板329からの離席操作情報の受信)、を検知する待機状態となる。
なお、制御ユニット328は、Sb1の起動処理の後、これら図17に示す通常処理と平行して、玉受皿ユニット4から送信されてくる計数情報の受信を監視する図18に示す計数情報処理や、リモコンにおける加算留保モード操作に応じて該リモコンから送信される加算留保要求の受信を監視する処理や、対応するパチンコ機2やアウト玉計数器16から出力される、大当り中信号、確変中信号、時短中信号、始動信号、賞球信号、アウト玉計数信号の入力や変化を監視する図示しない割込監視処理を、これら通常処理を実施する処理タスクとは個別の処理タスクに基づいて実施することで、各対象状態の発生を監視し、計数済玉数への加算更新や、加算留保モードへの移行やその解除、遊技情報の更新処理を、逐次実施できるようになっている。
パチンコ玉の計数を実施する場合には、遊技者は、パチンコ機2から払出しされて下皿24に貯留されているパチンコ玉を、該下皿24に設けられているレバーを操作して玉受皿部35に投入する。これによりパチンコ玉が取込まれて前述したように計数センサ356a、356bにより計数されて、各条について1球のパチンコ玉が検出される毎に、所定パルスの計数センサ信号が制御基板341(制御部350)に対して出力される。
これら計数情報の受信は、制御ユニット328が実施する図18に示す計数情報処理におけるSS1のステップにて計数情報の受信ありと判定されてSS2のステップに進み、玉受皿ユニット4に対して計数禁止指示を出力している計数禁止状態であるか否かを判定する。
計数禁止中である場合には、SS5のステップに進んで、計数エラーが発生したことを表示部312に表示するとともに、多機能ランプ301の点灯状態にて報知するエラー報知処理に移行する。
計数禁止中でない場合には、SS3のステップに進んで、係員が所持するリモコン10による加算留保モード中であるか否かを判定する。加算留保モード中でない場合には、SS4のステップに進んでカードテーブルの持玉数と表示部312の計数済玉数に、受信した計数情報に含まれるコマンドの種別に応じた玉数を加算更新してSS1のステップに戻る一方、加算留保モード中である場合には、SS4のステップを実施することなくSS1のステップに戻る。
つまり、玉受皿部35から流入口346を通じて計数流路347に流入したパチンコ玉は、1個づつ計数センサ356により検出されて持玉数と計数済玉数に加算されていく。
これら加算においては、加算終了を検知するための加算終了検知タイマ(本実施の形態では5秒が設定されている)が、加算の都度毎にリセットされ、該加算終了検知タイマがタイムアップした時点、つまり、最後の加算が実施されてから加算終了検知タイマに設定されている所定時間が経過した時点において、該カードユニット3の装置IDと、受付け中のカードのカードIDと該加算後の計数済玉数とを含む持玉数更新要求が管理コンピュータ1150に送信されることで、これら加算後の持玉数が管理コンピュータ1150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルの持玉数と、ユニット管理テーブルの計数済玉数とが、該持玉数更新要求に含まれる計数済玉数に遅滞なく更新される。
このように、本実施の形態においては加算更新処理をリアルタイムに行なっているが、加算更新処理は、必ずしもリアルタイムに行なわなくてもよい。たとえば、受付け中のカードの返却時に一括加算更新してもよい。
次に、上記したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が、ビジターカードまたは会員カードをカード挿入口309に挿入した場合には、該ビジターカード或いは会員カードの挿入に伴う挿入検知情報がカードリーダライタ327から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2においてカード受付け有りと判断してSb20のステップに進み、カード受付け処理を実施する。
このSb20における本実施の形態のカード受付け処理においては、カード挿入口309に挿入された会員カードまたはビジターカードの取り込み指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードをカードリーダライタ327のカードスロット(図示略)内に取り込んで、該会員カード或いはビジターカードに記憶されている記憶データ、具体的には、当該会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと会員ID(会員カードのみ)とプリペイド残額データ、持玉数データ(ビジターカードのみ)、テストフラグ等を読み出す。
そして制御ユニット328は、その時点のモードが通常モードであるときに、読み出したテストフラグが「1」であって、受付けたカードが会員カードであると読み出したカードIDから特定される場合には、該会員カードを排出して返却する。つまり、テストモードで使用できるように、テストモード用記憶領域の会員貯蓄管理テーブルや会員情報テーブルに記憶(登録)されている会員カードについては、通常モードでは受付けられることなく返却されテストモードのみにて使用されるようになっている。
なお、これらテストフラグが「1」が記録されている会員カードのプリペイド残額の消去は、後述する消去モードにおいてのみ可能とされているとともに、プリペイド残額以外の記録データであるテストフラグの消去や、当該会員カードの会員カードIDに対応付けて会員貯蓄管理テーブルや会員情報テーブルに記憶(登録)されている情報の消去については、管理コンピュータ1150において、所定の操作を実施することにより可能とされている。
また、制御ユニット328は、その時点のモードが通常モードであるときに、読み出したテストフラグが「1」であって、受付けたカードがビジターカードであると読み出したカードIDから特定される場合には、後述する消去モードと同じく、これら受付けたビジターカードに記録されている記録データ(プリペイド残額、持玉数、テストフラグ)のデータの消去要求を管理コンピュータ1150に送信し、消去許諾の受信に応じて記録データの消去を行う。
具体的には、受付けたビジターカードにプリペイド残額が存在する場合には、システムコントローラ1100に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、消去するプリペイド残額と、テストモードを示すモードフラグとを含む残額消去要求を送信することに応じて返信される残額消去許諾を受信したことにより、プリペイド残額を消去する。なお、残額消去許諾を受信しないとき(残額消去不可を受信したとき)には、プリペイド残額の消去は行わず、プリペイド残額エラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともに、該ビジターカードを排出する。
なお、システムコントローラ1100は、残額消去要求を受信したときには、該残額消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモード用記憶領域に記憶されているビジターカードテーブルに、該残額消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されているプリペイド残額と該残額消去要求に含まれるプリペイド残額とが一致することを条件に、該プリペイド残額を消去(「0」に更新)するともに残額消去許諾を返信し、一致しないときには残額消去不可を返信する。
また、受付けたビジターカードに持玉数が存在する場合には、管理コンピュータ1150に対し、受付けたビジターカードから読み出したカードIDと、持玉数、テストモードを示すモードフラグとを含む消去要求を送信することに応じて返信される消去許諾を受信したことにより、持玉数を消去する。なお、消去許諾を受信しないとき(消去不可を受信したとき)には、記録データの消去は行わず、記録データエラーを表示部312に表示してエラーを報知するとともに、該ビジターカードを排出する。
なお、管理コンピュータ1150は、消去要求を受信したことに応じて、該消去要求にテストモードを示すモードフラグが含まれていることから、テストモード用記憶領域に記憶されているビジター貯蓄管理テーブルに、該消去要求に含まれるカードIDに対応付けて記憶されている持玉数が、該消去要求に含まれる持玉数に一致するか否かを判定し、持玉数が一致していることを条件に該持玉数を消去するとともに消去許諾を返信し、持玉数が不一致である場合には、消去不可を返信する。
また、通常モード中において制御ユニット328は、読み出したテストフラグが「0」であるビジターカード並びに会員カードを受付けた場合には受付けを継続する。
また、制御ユニット328は、その時点のモードがテストモードであるときに、読み出したテストフラグが「0」であって、受付けたカードが会員カードであると読み出したカードIDから特定される場合には、該会員カードを排出して返却する。つまり、テストモード中に誤って正規の会員カードが受付けられた場合に、該会員カードのプリペイド残額や貯玉数や持玉数が使用されてしまうことを防止できるようになっている。
また、制御ユニット328は、その時点のモードがテストモードであるときに、読み出したテストフラグが「0」であって、受付けたカードがビジターカードであると読み出したカードIDから特定される場合には、プリペイド残額並びに持玉数が存在しない(0である)場合には受付けを継続する一方、プリペイド残額或いは持玉数が存在する(0でない)場合には、会員カードと同じく、該ビジターカードを排出して返却する。
なお、本実施の形態では、テストフラグが「0」であるビジターカードをテストモード中に受付けたときには、カードリーダライタ327の所定の読み取り位置に該ビジターカードを保持して受付けを継続するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらテストフラグが「0」であるビジターカードを、カード貯留部(図示略)に回収することで、受付けを継続する、つまり、テストモードにて使用できるようにしても良い。
また、テストモード中において制御ユニット328は、読み出したテストフラグが「0」であるビジターカード並びに会員カードを受付けた場合には受付けを継続する。
つまり、制御ユニット328は、受付けた会員カードまたはビジターカードのテストフラグとその時点のモードとが一致(テストフラグが「1」であればテストモード中、テストフラグが「0」であれば通常モード中)する場合、並びにテストモード中にプリペイド残額並びに持玉数が存在せず、テストフラグが「0」であるビジターカードを受付けた場合に受付けを継続する一方、テストモード中にテストフラグが「0」である会員カード或いはビジターカード(プリペイド残額または持玉数のいずれかが存在)を受付けた場合には、記録されているデータを消去することなく受付けた会員カード或いはビジターカードを返却し、通常モード中にテストフラグが「1」である会員カードを受付けた場合にはデータを消去することなく受付けた会員カードを返却し、通常モード中にテストフラグが「1」であるビジターカードを受付けた場合には、記録されているデータを消去して受付けたビジターカードを排出(返却)する。
すなわち、本実施の形態の通常モードは、後述するように、テストモードにて使用されたビジターカードの記録データを消去する消去モードの機能を有し、これら消去モードを兼ねたモードとされており、このようにすることで、これらテストモードにて使用されたビジターカードの記録データの消去を、遊技場内の全てのカードユニット3を後述するように消去モードに移行させることなく実施できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら通常モードが消去モードを兼ねていない構成としても良い。
なお、これら通常モードと後述する消去モードにおいては、テストフラグが「1」である会員カードを受付けた場合の処理内容が異なるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら会員カードについて消去モードにおける処理(プリペイド残額の消去)を同様に実施するようにしても良い。
そして制御ユニット328は、受付けを継続すると判定した場合(テストモード中にプリペイド残額並びに持玉数がないビジターカードを受付けた場合を除く)には、該受付けた会員カードまたはビジターカードから読み出した(会員)カードIDとプリペイド残額データと装置IDとモードフラグとを含む認証要求をシステムコントローラ1100に送信し、システムコントローラ1100からの認証結果を受信するカード認証処理を実施する。
この認証要求の受信に応じてシステムコントローラ1100は、受信した認証要求に含まれる(会員)カードIDが、受信した認証要求に含まれるモードフラグに対応する会員カードテーブルまたはビジターカードテーブル(モードフラグが通常モードに該当する値であれば通常モード用記憶領域の会員カードテーブルまたはビジターカードテーブル、モードフラグがテストモードに該当する値であればテストモード用記憶領域の会員カードテーブルまたはビジターカードテーブル)に存在するか否かとともに、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されているか否かを判定し、存在するとともに利用不可「1」が記憶されていない、つまり利用不可フラグに「0」が記憶されている場合には、該(会員)カードIDに対応付けて会員カードテーブルまたはビジターカードテーブルに記憶、管理されているプリペイド残額が、該受信した認証要求に含まれるプリペイド残額データ、すなわち、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出したプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に一致するか否かを判定し、一致することを条件に、認証結果として「認証OK」を返信する一方、会員カードテーブルまたはビジターカードテーブルに当該(会員)カードIDが存在しない場合や、利用不可フラグに利用不可「1」が記憶されている場合並びにプリペイド残額が一致しない場合には「認証NG」を返信する。但し、プリペイド残額が一致しない場合であって、認証要求に含まれるプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額の方が少額の場合には、会員カードテーブルまたはビジターカードテーブルにおけるプリペイド残額を、該少額の金額に更新するとともに、「認証OK」を返信して、当該会員カードまたはビジターカードの利用を許諾する。
なお、以下の説明においては、システムコントローラ1100並びに管理コンピュータ1150における各テーブルが通常モード用記憶領域のものであるか、テストモード用記憶領域のものであるかについては、特に明記しない場合には、送信される送信データ中のモードフラグに対応する記憶領域のものが使用されるものとする。
システムコントローラ1100から返信された認証結果が「認証NG」である場合にカードユニット3は、受付けた会員カード或いはビジターカードの排出指示をカードリーダライタ327に出力して、挿入された会員カード或いはビジターカードを返却させてカード受付け処理を終了する一方、返信された認証結果が「認証OK」である場合には、受付けたカードから読み出した(会員)カードIDと会員ID(会員のみ)とプリペイド残額とをカードテーブルに格納するとともに、管理コンピュータ1150に対して、受付けた会員カード或いはビジターカードから読み出した(会員)カードIDと装置IDと持玉数(ビジターカードのみ)とモードフラグとを含むカード受付け通知を送信する。
このカード受付け通知の受信に応じて管理コンピュータ1150は、まず、受信したカード受付け通知に含まれる持玉数が存在するか否かを判定し、存在する場合には、該持玉数を照合する照合処理を行う。
具体的には、ビジター貯蓄管理テーブルに、該カード受付け通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数と、受信したカード受付け通知に含まれる持玉数とが一致するか否かを判定する。
該照合判定において一致しない場合には、受信したカード受付け通知の送信元のカードユニット3に対し、持玉数の照合がNGである旨の照合エラー情報を返信することで、カードユニット3において該ビジターカードが返却される。
一方、該照合判定において一致する場合、或いは、受信したカード受付け通知に持玉数が含まれていない場合(会員カードの場合)には、通常受付け処理に進む。
通常受付け処理において管理コンピュータ1150は、まず、ユニット管理テーブルにおいて、該カード受付け通知に含まれる装置IDに対応する「状況」のデータを「受付中」に更新するとともに、該カード受付け通知に含まれる(会員)カードIDをユニット管理テーブルの「受付ID」の項目に格納する。
次いで、受信したカード受付け通知に含まれる(会員)カードIDに対応する持玉数、貯玉数(会員のみ)を、会員貯蓄管理テーブルまたはビジター貯蓄管理テーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されている各データから特定するとともに、該カードIDが会員カードIDである場合には、該会員カードIDに対応して会員情報テーブルに記憶されている暗証番号と来店ポイントを更に特定し、これら特定した持玉数、貯玉数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)と、(会員)カードIDとを含む受付け処理完了通知を、受信したカード受付け通知の送信元のカードユニット3に対して返信する。
この受付け処理完了通知の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、受信した受付け処理完了通知に含まれる持玉数、貯玉数(会員のみ)、来店ポイント(会員のみ)、暗証番号(会員のみ)を、カードテーブルに格納した後、カードテーブルに記憶されているプリペイド残額を対応するパチンコ機2の残額表示器に表示するとともに、カードテーブルに記憶されている持玉数を計数済玉数として表示部312に表示してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。なお、該受付け処理完了通知の受信時において、カードテーブルに持玉数が既に記憶されている場合、つまり、カードを使用せずに遊技を実施してパチンコ玉を獲得して計数した後にカードを挿入した場合(会員カードやビジターカードを挿入し忘れた場合等)には、受付け処理完了通知に含まれる持玉数が、既に記憶されている持玉数に加算更新される。
これら残額表示器にプリペイド残額が表示された後、遊技者が貸出ボタンの操作を実施した場合には、該遊技者による貸出ボタンの操作を検知するための貸出ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb2〜Sb10の待機状態におけるSb3のステップにおいて貸出ボタンの操作有りと判断してSb21のステップに進み、貸出処理を実施する。
この貸出処理では、たとえば5度数(=500円)の使用金額が使用されるので、この貸出処理において使用されるプリペイド残額は、必ず1度数(=100円)の整数倍である。従って、カードに記録されたプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額も、必ず1度数(=100円)の整数倍であって、100円未満の端数は生じない。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が紙幣挿入口302から現金(紙幣)を投入した場合には、該現金(紙幣)の投入に伴う貨幣識別情報が紙幣識別ユニット321から制御ユニット328に出力されることで、制御ユニット328は、Sb4のステップにおいて現金の受付け有りと判断してSb22のステップに進み、発行・入金処理を実施する。
この発行・入金処理においては、まず、入力された貨幣識別情報から投入された貨幣の投入金額を特定するとともに、カードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在するか否かを判定する。
そして、受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在しないとの判定の場合に制御ユニット328は、カード貯留部に収納されているビジターカードをカードリーダライタ327のカードスロット上の所定の読み取り位置に移動させて、当該ビジターカードのカードIDを読み出し、該読み出したカードIDと、投入金額と、モードフラグと、当該カードユニット3の装置IDとを含む発行要求をシステムコントローラ1100に送信する。
この発行要求の受信に応じてシステムコントローラ1100は、受信した発行要求に含まれるカードIDが、ビジターカードテーブル(この場合には、通常モード用記憶領域またはテストモード用記憶領域のいずれであっても良い)に存在するか否かを判定し、存在する場合には、該カードIDに対応するビジターカードテーブルの「状況」を「利用中」に更新し、RTC1104から出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、受信した投入金額を「残存金額」にプリペイド残額として格納して、「発行許諾」を該発行要求の送信元のカードユニット3に対して返信する。なお、受信したカードIDが、ビジターカードテーブルに存在しない場合には、「発行不可」が返信される。
但し、発行要求に含まれるカードIDが、モードフラグに対応する記憶領域と異なる記憶領域のビジターカードテーブルに記憶されている場合には、当該カードIDの記憶を、モードフラグに対応する記憶領域のビジターカードテーブルに移行して、移行元の記憶領域のビジターカードテーブルの記憶が削除される。
また、「発行許諾」の送信に伴いシステムコントローラ1100は、管理コンピュータ1150に対して、格納した最新発行日時と受信した発行要求に含まれるカードIDと装置IDと、受信した発行要求に含まれていたモードフラグと、を含む発行通知を管理コンピュータ1150に通知することで、管理コンピュータ1150は、受信した発行通知に含まれるカードIDに対応するビジター貯蓄管理テーブルの最新発行日時に、該受信した発行通知に含まれる最新発行日時を格納するとともに、受信した発行通知に含まれる装置IDに対応するユニット管理テーブルの「状況」を「受付け中」に更新するとともに、「受付ID」に当該受信したカードIDを格納してユニット管理テーブルを更新する。
上記した「発行許諾」の受信に応じてカードユニット3(制御ユニット328)は、カードリーダライタ327のカードスロットに移動させたビジターカードに、投入金額に相当するプリペイド残額とテストフラグ(テストモード中のみ)を書き込み記憶するとともに、カードテーブルに、該ビジターカードのカードIDと投入金額に相当するプリペイド残額とを記憶、並びに残額表示器に該プリペイド残額を表示した後、該発行・入金処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
なお、システムコントローラ1100から「発行不可」を受信した場合、並びに、カード貯留部にビジターカードが収納されていない場合には、紙幣挿入口302から投入された現金(紙幣)を返却するとともに、多機能ランプ301を所定のエラー報知態様にて点灯させるエラー報知処理を、該エラー状態が解消されるまで実施することで、エラーの発生を報知する。
一方、現金(紙幣)の投入時においてカードリーダライタ327のカードスロットに受付け中の会員カード或いはビジターカードが存在する場合には、上記にて特定した投入金額を、受付け中の会員カード或いはビジターカード並びにカードテーブルに記憶されているプリペイド残額データから特定されるプリペイド残額に加算して、これら各プリペイド残額データを加算後の新たなプリペイド残額を特定可能なプリペイド残額データに更新した後、該入金金額(投入金額に同じ)と当該カードユニット3の装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、モードフラグとを含むカード入金通知をシステムコントローラ1100に送信して、該システムコントローラ1100の会員カードテーブル或いはビジターカードテーブルにおいて該(会員)カードIDに対応して記憶されているプリペイド残額に該入金金額を加算更新させる。
そして、残額表示器に表示されているプリペイド残額を、加算更新後の新たな金額に更新表示して、該入金処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、遊技者が返却ボタンの操作を実施した場合には、遊技者による返却ボタンの操作を検知するための返却ボタンスイッチからの信号が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb5において返却ボタンの操作有りと判断してSb23に進み、返却処理を実施する。
この返却処理においては、図19に示すように、まず、S201で、カードリーダライタ327に受付け中のカード(会員カード或いはビジターカード)が有るか否かを判定する。受付中のカードがない(NO)と判定された場合には、S202で、前記Sb5で受け付けた返却操作を無効にして、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、S201でカードリーダライタ327に受付け中の会員カード或いはビジターカードが有る(YES)と判定された場合には、S203で、払出ボタン311の操作を無効とするとともに、玉受皿ユニット4に対して計数禁止指示を出力して、新たな計数を禁止する。
この計数禁止指示の出力によって計数払出ユニット29においては、シャッタソレノイド212が励磁されてシャッタ213a、213bの開放が禁止されることで、新たなパチンコ玉の計数が禁止される。
次にS204で、カードリーダライタ327にて受付中のカードが会員カードであるか否かを判定する。このS204で受付中のカードが会員カードである(YES)と判定された場合には、S210で、ホールコンピュータ1140に対して、当該会員カードの会員カードIDと、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データとを含む会員カード返却通知を送信するとともに、S211で、管理コンピュータ1150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、返却するカードのカードIDと、カードテーブルに記憶されている持玉数および貯玉数(会員のみ)と、モードフラグとを含む返却通知を送信して、S212で、ホールコンピュータ1140および管理コンピュータ1150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記会員カード返却通知を受信したホールコンピュータ1140は、会員別遊技履歴テーブルにおいて、受信した会員カード返却通知に含まれる会員カードIDに対応付けて、該会員カード返却通知に含まれる会員遊技情報データを記憶して、会員カード返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
また、前記会員カード返却通知を受信した管理コンピュータ1150は、会員貯蓄管理テーブルにおいて、受信した会員カード返却通知に含まれる(会員)カードIDに対応して記憶されている持玉数並びに貯玉数を、受信した会員カード返却通知に含まれる持玉数並びに貯玉数に更新するとともに、ユニット管理テーブルにおいて、受信した会員カード返却通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されている会員カードIDを削除して、該会員カード返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
S212で、ホールコンピュータ1140および管理コンピュータ1150から更新完了通知を受信した(YES)と判断すると、S213で、該会員カードにテストフラグ(テストモード中のみ)を記録した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カードをカード挿入口309から排出して返却し、S214で、カードテーブルおよび会員遊技情報テーブルをリセットし、S215で、払出ボタン311の操作無効と玉受皿ユニット4における計数禁止とを解除して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
すなわち、カードユニット3にて受付中の会員カードは、後述するビジターカードの場合とは異なり、プリペイド残額が零であるか否か、および持玉数が単位未満端数であるか否かに拘わらず、常に返却される。そして、該返却された会員カードのプリペイド残額が零でなければ、該プリペイド残額は、精算装置1180において精算可能である。
なお、返却するカードが会員カードである場合に制御ユニット328は、会員遊技情報テーブルに記憶されている会員遊技情報データとモードフラグとを含む返却通知を送信して該会員遊技情報テーブルをリセットすることで、該会員遊技情報データが会員別遊技履歴テーブルに登録される。
前記S204で受付中のカードがビジターカードである(NO)と判定された場合には、S220で、カードテーブルで記憶しているプリペイド残額(即ち該ビジターカードに記録されているプリペイド残額)が零であるか否かを判定する。このS220でプリペイド残額が零でない(NO)と判定された場合には、S221で、カードテーブルで記憶している持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このS221で持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定された場合には、S222で、該持玉数とテストフラグ(テストモード中のみ)をビジターカードに記録して、S216に進む。一方、S221で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定された場合には、S223で、該単位未満端数のパチンコ玉を払出モータ353を駆動して払い出して遊技者に返却するための単位未満払出処理を行い、持玉数(ここでは零)とテストフラグ(テストモード中のみ)をビジターカードに記録して、S216に進む。なおS221で持玉数が零であると判定された場合には、S223の処理を行わずに、S216に進む。
次にS216で、管理コンピュータ1150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDと、カードテーブルに記憶されている持玉数とを含むビジターカード返却通知を送信して、S217で、管理コンピュータ1150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記ビジターカード返却通知を受信した管理コンピュータ1150は、モードフラグに対応する記憶領域のビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信したビジターカード返却通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を、受信したビジターカード返却通知に含まれる持玉数に更新し、RTC1104から出力されるその時点の日時を最新発行日時に格納するとともに、モードフラグに対応する記憶領域のユニット管理テーブルにおいて、受信したビジターカード返却通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、ビジターカード返却通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
管理コンピュータ1150から更新完了通知を受信すると(S217でYES)、S218で、排出支持をカードリーダライタ327に出力して受付中のビジターカードをカード挿入口309から排出して返却し、S219で、カードテーブルをリセットして、前記S215に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零でない場合には、常に返却される。そして該返却されたビジターカードのプリペイド残額は、精算装置1180において精算可能である。
前記S220でプリペイド残額が零である(YES)と判定された場合には、S231で、前記S221と同様に、カードテーブルで記憶している持玉数が単位未満端数(本例では24玉以下)であるか否かを判定する。このS231で持玉数が単位未満端数でない(NO)、即ち持玉数が払出単位以上であると判定された場合には、S232で、前記S222と同様に、該持玉数をビジターカードに記録して、前記S216に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零である場合には、持玉数が零でないことを条件として、返却される。ここで返却されたビジターカードのプリペイド残額は零であるので、精算装置1180において精算不能である。
一方、S231で持玉数が単位未満端数である(YES)と判定された場合には、S233で、前記S223と同様に、該単位未満端数のパチンコ玉を払い出して遊技者に返却するための単位未満払出処理を行って、S240に進む。なおS231で持玉数が零であると判定された場合には、S233の処理を行わずに、S240に進む。
S240では、システムコントローラ1100に対して、当該ビジターカードのカードIDを含む取込通知を送信し、S241で、管理コンピュータ1150に対して、当該カードユニット3の装置IDと、当該ビジターカードのカードIDとを含む取込通知を送信して、S242で、システムコントローラ1100および管理コンピュータ1150から送信されてくる更新完了通知の受信を待機する。
前記取込通知を受信したシステムコントローラ1100は、ビジターカードテーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応する「状況」を「保管中」に変更して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。また前記取込通知を受信した管理コンピュータ1150は、ビジター貯蓄管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれるカードIDに対応して記憶されている持玉数を零に更新すると共に、ユニット管理テーブルにおいて、受信した取込通知に含まれる装置IDに対応する「状況」を「待機中」に変更し、「受付けID」に格納されているカードIDを削除して、取込通知の送信元のカードユニット3に対して更新完了通知を送信する。
システムコントローラ1100および管理コンピュータ1150から更新完了通知を受信すると(S242でYES)、S243で、受付中のビジターカードを取り込んでカード貯留部に貯留する取込処理を行って、前記S219に進む。即ちカードユニット3にて受付中のビジターカードは、プリペイド残額が零であり、かつ持玉数が単位未満端数である場合には、返却されずに取り込まれる。これによれば、少ない持玉数が記録されたビジターカードが返却されて捨てられることによる遊技場の損失を防止できる。
また、前述したSb2〜Sb10の待機状態において、払出ボタン311を操作した場合には、払出ボタンスイッチ311’からの操作信号が制御ユニット328に入力されることで、制御ユニット328は、Sb7において払出ボタン311の操作有りと判断してSb25に進み、図20に示す払出処理を実施する。なお、払出操作が無効とされている場合には、Sb25に進むことなく、Sb2〜Sb10の待機状態を継続する。
本実施の形態の払出処理においては、まず、図20に示すように、計数済玉数、つまり、カードテーブルの持玉数が存在するか否かを判定する(Sh1)。
このSh1のステップにおける判定において、計数済玉数(持玉数)が存在しない場合には、Sh6のステップに進んで、貯玉から払出しを行なう再プレイ処理を行ない、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
この再プレイ処理においては、まず、持玉数が「0」であるか否かを判定し、持玉数が「0」でない場合には、該操作を無効とするとともに、「持玉数が有りますので、払出ボタンを操作して下さい。」のメッセージを表示部312に表示した後、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る一方、持玉数が「0」である場合には、更に、RAM328b内に記憶されている暗証番号の照合済みの有無を示す照合済みフラグが、照合済みを示す「1」であるか否かを判定し、「1」でない場合(照合済みでない場合)には、暗証番号の受付け処理を実施する。
このように、本実施の形態では、当日において会員遊技者が獲得した持玉数(計数済玉数)は、貯玉数と異なり、手数料を必要とせずに払出しが実施されることから、先ず手数料がかからない持玉数(計数済玉数)を貯玉数よりも優先して使用させることにより、手数料がかからない持玉数(計数済玉数)が存在するにもかかわらず、手数料のかかる貯玉数が使用されてしまうことによる会員遊技者の不利益の発生を解消することができるようになっている。
本実施の形態の暗証番号の受付け処理においては、まず、テンキーを含む暗証番号の受付け画面並びに暗証番号の入力を促すアナウンス表示を表示部312に表示して、暗証番号の受付けを行う。
そして、受付けた暗証番号とカードテーブルに格納している暗証番号とを比較し、双方が一致した場合において、RAM328b内の所定領域の照合済みフラグを、照合済みを示す「1」に更新するとともに、カードテーブルに格納している貯玉数が所定の再プレイ単位玉数(135玉)以上であることを条件に、再プレイ玉貸処理を実施する。
一方、照合済みを示す「1」である場合には、さらに、LED320aが点灯状態であるか否か、つまり、貯玉数が所定の再プレイ単位玉数以上であるか否かを判定し、LED320aが点灯状態である場合には、カードテーブルに記憶されている貯玉数から、再プレイ単位数である135玉を減算更新し、再プレイ表示部320(LED320a)を消灯した後、再プレイ玉貸処理を実施する。この本実施の形態の再プレイ玉貸処理においては、再プレイ単位数(135玉)に対応するパチンコ玉数、具体的には、再プレイ単位数(135玉)から手数料10玉を除いた125玉のパチンコ玉の払出しを、上述した貸出処理の場合と同様に、対応するパチンコ機2における払出単位である25玉の払出を指示する信号を5回出力することでパチンコ機2に実施させる。
なお、再プレイ単位玉数の減算更新後の貯玉数が、再プレイ単位玉数以上である場合には、再プレイ玉貸処理の終了後において、再度、再プレイ表示部320(LED320a)が点灯状態とされる。
そして、管理コンピュータ1150に対して、カードテーブルに記憶されている会員カードID並びに会員IDと、貯玉数から減算した再プレイ単位数(135玉)と、モードフラグとを含む再プレイ完了通知を送信した後、該再プレイ処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
なお、再プレイ完了通知を受信した管理コンピュータ1150は、会員貯蓄管理テーブルにおいて、該再プレイ完了通知に含まれる会員カードID並びに会員IDに対応付けて記憶されている貯玉数から再プレイ単位数(135玉)を減算更新する。
一方、計数済玉数(持玉数)が存在する場合にはSh2のステップに進み、計数済玉数が、予め設定されている所定の払出設定数である5度数に相当する125玉以上であるか否かを判定する。
該判定において125玉以上である場合には、Sh8に進み、払出設定数払出処理を実施する。
具体的に、該払出設定数払出処理においては、前述した使用度数貸出処理の場合と同じく、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがLOWであることを条件に、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ちの状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替えることにより、1払出単位である1度数に相当する25玉のパチンコ玉の払出しを実施させ、EXSのHIGHの検出待ちの状態となる。
次いで、パチンコ機2における1払出単位の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を払出設定数である5度数に相当する5回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が5度数に一致しない場合には、再び前述の1度分の払出処理を実施するようになっており、前記した比較においてカウントしたBRQの回数が払出設定数である5度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとする。
そして、制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから125玉の玉数を減算更新するとともに、管理コンピュータ1150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、払出した玉数(125玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ1150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から払出した玉数(125玉)を減算更新させた後、Sh20のカード回収判定処理に進む。
このカード回収判定処理においては、受付け中のカードが、減算更新後の計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードであるか否かを判定し、計数済玉数(持玉数)が「0」であるビジターカードである場合には、さらに、プリペイド残額も「0」であることを条件に、前述の貸出処理におけるプリペイド残額が「0」である場合と同じく、当該ビジターカードを回収した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
一方、Sh2のステップにおける判定結果が、払出設定数以上でないとの判定結果である場合には、Sh3のステップに進んで、計数済玉数が対応するパチンコ機2における払出単位数である25玉以上であるか否かを判定する。
該判定において25玉以上でないと判定された場合、例えば、計数済玉数が20玉である場合には、Sh5のステップに進んで、端数払出処理を行なう。この端数払出処理は、Sh3によりYESの判断がなされている場合には、Shにより特定された端数を払出す処理であり、Sh3によりNOの判断がなされている場合には、現在の計数済玉数の全てを払出す処理である。具体的には、それらいずれかの払出玉数を含む端数払出要求を制御部350に対して送信する。
この端数払出要求の受信に応じて制御部350は、払出モータ353を作動させることにより、指定された払出玉数分のパチンコ玉を払出す。
そして、端数払出要求に基づくパチンコ玉の払出しが完了した段階において制御部350は、制御ユニット328に対して端数払出完了通知を送信する。
この端数払出完了通知の受信に応じて制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから、払出した玉数を減算更新する。これにより、計数済玉数および持玉数は「0」となる。
そして、管理コンピュータ1150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、返却した払出玉数と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ1150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から返却した払出玉数を減算更新させて「0」とした後、上述したSh20のカード回収判定処理を実施した後、該払出処理を終了してSb2〜Sb10の待機状態に戻る。
計数済玉数(持玉数)が払出単位である1度数に対応する25玉未満の端数である場合には、遊技者が払出ボタン311を操作することにより、該端数のパチンコ玉が遊技島の玉供給樋から取込んで返却玉流下経路13を経由して払出されることで遊技者に返却されるようになっている。
一方、Sh3における判定において、計数済玉数(持玉数)が25玉以上であると判定された場合には、Sh9のステップに進んで、該計数済玉数の範囲において払出が可能な最大払出単位と払出単位未満の端数とを特定した後、Sh10のステップに進むことで、該特定した最大払出単位の玉数を対応するパチンコ機2から払出させるとともに、上述したSh5のステップを実施することで、特定した端数のパチンコ玉が玉受皿ユニット4のサブ皿部7に払出される。
具体的に、例えば、持玉数(計数済玉数)が110玉である場合であれば、Sh9のステップにおいては、持玉数である110玉を払出単位である25玉で除した値の整数値である4を最大払出単位に相当する払出度数として特定するとともに、該払出単位である25玉で除した値の余りとなる払出単位未満の10玉を端数として特定する。
そして、Sh10において、パチンコ機2より出力されるPRDYのHIGH/LOWを判定し、PRDYがLOWであることを条件に、BRDYをLOWに切替えた後、BRQをLOWとして、パチンコ機2からのEXSのHIGHの検出待ち状態となり、該EXSのLOWの検出に基づきBRQをHIGHに切替えることにより、1払出単位である1度数に相当する25玉のパチンコ玉の払出しを実施させ、EXSのHIGHの検出待ち状態となる。
次いで、パチンコ機2における1払出単位の払出が完了され、EXSのHIGHを検出すると、制御ユニット328は、BRQの回数をカウントし、該カウントしたBRQの回数を、Sh8のステップにて特定した払出度数である4度数に相当する4回と比較する。
この比較において前記カウントしたBRQの回数が4度数に一致しない場合には、再び前述の1度分の払出処理を実施する一方、前記した比較においてカウントしたBRQの回数が払出設定数である4度数に一致した場合には、BRDYをHIGHとする。
そして、制御ユニット328は、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)とから、払出した4度数に相当する100玉を減算更新するとともに、管理コンピュータ1150に対して、当該カードユニット3に固有に付与された装置IDと、受付け中の会員カード或いはビジターカードの(会員)カードIDと、払出した玉数(100玉)と、モードフラグとを含む払出完了通知を送信して、管理コンピュータ1150の会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルにて該(会員)カードIDに対応付けて記憶されている持玉数から払出した玉数(100玉)を減算更新させた後、Sh4とSh5のステップを実施することで、残りの端数である10玉(計数済玉数が10玉に満たない場合は全計数済玉数)のパチンコ玉が、玉受皿ユニット4のサブ皿部7に払出されるとともに、これら払出された端数の玉数が減算更新されて、表示部312の計数済玉数とカードテーブルの持玉数(受付け中のカードがビジターカードである場合には、該受付け中のビジターカードの持玉数)が全て「0」とされるとともに、管理コンピュータ1150における当該受付け中のカードの持玉数も「0」とされる。
つまり、計数済玉数(持玉数)が、払出単位である1度数に相当する25玉以上であって、払出設定数に対応する125玉未満であり、端数が存在する場合には、これら端数を払出すために、個別に払出ボタン311を操作することなく、該端数のパチンコ玉が遊技島の玉供給樋から取込んで返却玉流下経路13を経由してサブ皿部7に払出されることで遊技者に返却されるようになっている。なお、これら端数の払出しが実施された場合にも、前述したように、該端数の払出玉数を含む払出完了通知が管理コンピュータ1150に送信されることにより、該払出完了通知に基づいて、貯留・払出履歴テーブルにおいて、該装置IDに対応する貯留・払出履歴として、「払出」の種別と該払出玉数とを含む貯留・払出履歴が登録される。
また、遊技者が所用で離席したい場合には、係員を呼んで、該係員が所持するリモコンにおいて離席操作を実施してもらい、離席モードに移行させることが必要となる。
このリモコンにおいて離席操作があった場合には、該リモコンから離席操作に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて離席操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、離席操作があった旨の離席操作情報が出力される。
この離席操作情報の出力は、前述したSb2〜Sb10の待機状態におけるSb8において検知されることで離席操作有りと判断され、Sb26に進んで離席処理を実施する。
この離席処理において制御ユニット328は、まず、全ての操作を無効とするとともに、計数払出ユニット29(制御部350)に対して計数禁止指示を出力して、新たなパチンコ玉の計数を禁止する。
そして制御ユニット328は、カードリーダライタ327に受付け中の(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数とを、長い電源遮断等によりRAM328bのカードデータが消失しても、これらの(会員)カードID並びに会員IDの記憶が残るように、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した後、排出指示をカードリーダライタ327に出力して受付け中の会員カード或いはビジターカードをカード挿入口309から排出させ、機能ランプ301の点灯状態を、離席中を示す黄色の点灯状態とし、表示部312に「離席中」の表示と経過時間(所定の離席時間の残り時間)の表示を開始するとともに、カード挿入可能化指示をカードリーダライタ327に出力することにより、該排出に伴って、シャッタ用ソレノイド(図示略)によりカード挿入口309のシャッタが没状態とされることで、カード挿入口309からのカード挿入のみを許可する離席モードに移行する。
なお、本実施の形態では、前述したように、制御ユニット328のRAM328bは、電池によりバックアップされているため、(会員)カードID並びに会員ID(会員のみ)を離席モードの解消対象とするカードの情報として、RAM328b内の所定領域に改めて記憶しても良いし、或いは、本実施の形態のように、会員カード或いはビジターカードの受付け時においてカードテーブルに(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が既に記憶されている場合には、これら新たな(会員)カードID並びに会員IDの記憶の実施を省略して、該カードテーブルに既に記憶されている(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を利用するようにしても良い。
遊技者は、カード挿入口309から排出された会員カード或いはビジターカードを持参して離席すれば良い。
なお、上述した離席モードへの移行に際して制御ユニット328は、装置IDと排出したカードの(会員)カードIDとモードフラグとを含む離席通知をシステムコントローラ1100並びに管理コンピュータ1150に送信することで、これら(会員)カードIDが離席カードとして登録されることにより、これら排出したカードが他のカードユニット3や景品交換用POS端末170において受付けられても、該カードに使用が不可とされて返却されるようになっている。
そして、遊技者が所用を終えて遊技を再開する場合には、離席時に排出された会員カードまたはビジターカードをカード挿入口309に挿入すれば良く、該会員カードまたはビジターカードの挿入があった場合に制御ユニット328は、挿入された会員カードまたはビジターカードから(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を読み出して、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と一致するか否かを判定する。
(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致しない場合には、挿入された該会員カードまたはビジターカードを排出して離席モードを継続する一方、(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)が一致した場合には、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)を消去するとともに、該離席モードの移行において実施した操作の禁止と計数禁止とを解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻る。
なお、離席した遊技者が所定の離席時間を経過しても戻らない場合等においては、離席モードを強制的に解除することができるようになっており、このように、離席モードの強制解除を行う場合において係員は、所持しているリモコンに設けられている強制解除ボタンを操作すれば良く、該強制解除ボタンの操作により、該リモコンから強制解除ボタンの操作(強制解除操作)に応じた所定の赤外線信号が出力されることで、該赤外線信号がIR受光ユニット315にて該強制解除操作を特定可能な所定の電気信号に変換されて表示制御基板329に出力されることで、表示制御基板329から制御ユニット328に対し、強制解除操作があった旨の強制解除操作情報が出力される。
これら離席モード中において該強制解除操作情報の入力があった場合において制御ユニット328は、EEPROM328cの所定記憶領域に記憶した(会員)カードID並びに会員ID(会員カードのみ)と持玉数のデータを、強制解除履歴データとしてEEPROM328cの他の所定領域に記憶した後、該データを消去するとともに、カードテーブルをリセットする。
そして、離席モードの移行において実施した操作の禁止と計数禁止を解除することで、離席モードから通常モードに移行して、Sb2〜Sb10の待機状態に戻り、新たな会員カード或いはビジターカード並びに紙幣の受付けが可能とされる。
また、強制解除履歴データは、システムコントローラ1100並びに管理コンピュータ1150からの送信要求に応じて、或いは営業終了時の締め関連処理においてシステムコントローラ1100並びに管理コンピュータ1150の双方に送信され、該システムコントローラ1100並びに管理コンピュータ1150にて記憶・管理されることで、離席者によるクレームがあった場合でも、これらシステムコントローラ1100或いは管理コンピュータ1150に記憶・管理されている強制解除履歴データにより、システムコントローラ1100或いは管理コンピュータ1150のいずれかに障害が発生しても、当該離席者が所有する持玉数を確実に保証することができるようになっている。
次に、本実施の形態のシステムコントローラ1100にて実施可能なグループ設定について、図23に基づいて説明すると、本実施の形態のシステムコントローラ1100では、複数のカードユニット3の各々について、玉受皿ユニット4のロックを解除するためのグループの何れに属させるかの割り振りをする設定が、図23に示すように表示装置107に表示されるグループ設定画面において可能とされている。
このグループ設定画面は、カードユニット3の装置IDと当該遊技場の店内構成とをシステムコントローラ1100の製造会社に送信することにより、その製造会社側で作成されて当該遊技場のシステムコントローラ1100に返信されてくる。システムコントローラ1100は、その返信されてきたグループ設定画面を表示装置1107で表示する。なお、遊技場側において、カードユニット3の装置IDと当該遊技場の店内構成とをシステムコントローラ1100に入力してグループ設定画面を作成してもよい。
このグループ設定画面では、まず図23(a)に示すように、設定するグループを特定可能なグループ特定情報であるグループIDの入力欄が表示されると共に、遊技場内におけるカードユニット3の配置状況を示す店内配置マップとが表示される。この店内配置マップでは、各遊技島におけるカードユニット3の配置状況が升目で示されると共に、各升目において当該カードユニット3に対応するパチンコ機2の台番号が表示される。
この図23(a)に示すグループ設定画面において、グループのグループIDを入力欄に入力すると共に、店内配置マップから、カードユニット3の配置状況に基づいて、当該グループに割り振るカードユニット3を選択して、設定ボタンを操作すると、図24(b)に示すように、店内装置構成テーブルXにおいて、前記店内配置マップで選択されたカードユニット3の装置IDに対応付けて、前記ラジオボタンで選択された営業中グループまたは締め処理時グループのグループIDが登録されることによりグループ設定が行われる。ここでグループIDは、配置が変動しない電源基板ボックス14で記憶されている装置IDに対応付けて設定されるので、営業中の故障に伴う交換や新台入替に伴う配置箇所の変更等によってカードユニット3が替わっても、装置IDとグループIDとの対応関係が不変である点に特徴がある。従って、カードユニット3が替わっても、グループの設定変更を行う必要がないため、該変更に伴う煩わしさがないと共に、間違ったグループを設定することもないため、店員の意に反するカードユニット3の玉受皿ユニット4のロックが解除されてしまうということもない。
このようにしてグループ設定が行われると、図23(b)に示すように、グループ設定画面において、店内配置マップで、該グループ設定が行われたカードユニット3の升目に当該グループのグループIDが表示される。このグループ設定の操作を繰り返すことにより、全てのカードユニット3をいずれかのグループに割り振る。
図25は、カードユニットにおける玉受皿解除処理を示すフローチャートである。このカードユニット3の制御ユニット328は、リモコン1010から送信されてきた認証情報である4桁の暗証番号を記憶している。さらに制御ユニット328は、当該遊技場における営業時間も記憶している。
この図25に示す玉受皿解除処理では、玉受皿の解除を行なう権限を有する遊技場の店員により操作されるリモコン1010から送信されてくる玉受皿解除処理要求,暗証番号,解除要求(個別解除要求またはグループ解除要求または一斉解除要求)の受信に基づいて処理が進行するので、まず図26を参照して、該リモコン1010による玉受皿ユニット解除操作時の表示内容について説明する。リモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、該リモコン1010に設けられる玉受皿ユニット解除ボタンを操作すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、玉受皿解除処理要求が送信されて、D4がディスプレイに表示される。
このD4では、4桁の暗証番号の入力を促す旨が表示される。ここでリモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、該リモコン1010に設けられるテンキーを操作して、暗証番号を1桁ずつ入力すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、暗証番号が1桁ずつ送信され、4桁の暗証番号の入力が終了すると、D5がディスプレイに表示される。
このD5では、リモコン1010に設けられる個別解除ボタンまたはグループ解除ボタンまたは一斉解除ボタンの操作を促す旨が表示される。ここで個別解除ボタンは、リモコン1010を向けているカードユニット3のみの玉受皿ユニット4を解除する場合に操作するボタンであり、グループ解除ボタンは、リモコン1010を向けているカードユニット3および当該カードユニット3が属するグループの他のカードユニット3すべてにおける玉受皿ユニット4を解除する場合に操作するボタンであり、一斉解除ボタンは、遊技場に設置されているカードユニット3すべてにおける玉受皿ユニット4を解除する場合に操作するボタンである。
ここでリモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、個別解除ボタンを操作すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、当該カードユニット3のみの玉受皿ユニット4の解除を要求する個別解除要求が送信される。一方、リモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、グループ解除ボタンを操作すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、当該カードユニット3および当該カードユニット3が属する他のカードユニット3すべてにおける玉受皿ユニット4の解除を要求するグループ解除要求が送信される。また、リモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、一斉解除ボタンを操作すると、当該遊技場に設置されたすべてのカードユニット3における玉受皿ユニット4の解除を要求する一斉解除要求が送信される。このように、解除要求に個別解除要求とグループ解除要求と一斉解除要求とがあるので、各カードユニット3の玉受皿ユニット4を個別に解除したい場合とグループに属する全カードユニット3の玉受皿ユニット4を一斉に解除したい場合と遊技場に設置されたすべてのカードユニット3の玉受皿ユニット4を一斉に解除したい場合とのそれぞれに対応することができる。
なお営業中においては、さらにD6で、リモコン1010に設けられるロック解除ボタンの操作を促す旨が表示され、リモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、ロック解除ボタンを操作すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、当該カードユニット3の玉受皿ユニット4のロックの解除を要求するロック解除要求が送信される。
図25に戻り、カードユニット3は、SX201で、リモコン1010から送信されてくる玉受皿解除処理要求の受信を待機しているとともに、SX202で、システムのコントローラ1100から送信されてくる解除要求(後述するS4またはS5)の受信を待機している。
SX201でリモコン1010から玉受皿解除処理要求の受信があると(YES)、SX211で、リモコン1010から送信されてくる暗証番号の受信を待機し、1桁ずつ送信されてくる該暗証番号を4桁すべて受信すると(YES)、SX212で、リモコン1010から送信されてくる解除要求(個別解除要求またはグループ解除要求または一斉解除要求)の受信を待機し、該解除要求の受信があると(YES)、SX213で、予め記憶している暗証番号に基づいて前記SX212にて受信した暗証番号を認証し、SX214で、該暗証番号の認証がOKであるか否か判定し、認証OK(YES:すなわち暗証番号が一致)ならば、SX215に進み、認証NG(NO:すなわち暗証番号が不一致)ならば、この玉受皿解除処理を終了する。これによれば、カードユニット3において、玉受皿の解除を行なう権限を有する遊技場の店員により操作されるリモコン1010から暗証番号を受信し、該暗証番号に基づいて認証が取れなければ、当該カードユニット3における玉受皿の解除が可能な状態とならず、またグループ解除要求および一斉解除要求にも応じないために、玉受皿の解除を行なう権限を有する遊技場の店員以外の不正者による解除を防止できる。SX215では、前記S212にて受信した解除要求が個別解除要求であるか否かを判定する。このSX215で個別解除要求である(YES)と判定された場合には、SX221以下に進んで、当該カードユニット3における玉受皿4を解除可能な状態となる。一方、SX215で個別解除要求でない(NO)と判定された場合には、SX215aで、一斉解除要求であるか否かの判断がなされる。一斉解除要求でない(NO)、すなわちグループ解除要求であると判定された場合には、SX217で、当該カードユニット3が記憶している装置IDを含むグループ解除要求をシステムコントローラ1100に送信する処理が行なわれて、制御がSX221へ移行する。
一方、SX215aにより一斉解除要求であると判定された場合には、SX215bへ進み、一斉解除要求をシステムコントローラ1100に送信する処理が行なわれ、この玉受皿解除処理が終了する。
SX221では、予め記憶している営業時間とRTC1104が出力する時刻情報とに基づいて、営業中であるか否かを判定する。このSX221で営業中である(YES)と判定された場合には、SX221aに進み、システムコントローラ確認処理が実行される。このシステムコントローラ確認処理は、システムコントローラ1100に予め玉受皿解除を行なってよい旨の登録がなされているか否かを確認するための処理である。詳しくは、後述するが、営業中において玉受皿の解除を行なう場合には、予め解除対象となるカードユニット3を特定してシステムコントローラ1100に入力して登録しておく必要がある。このシステムコントローラ確認処理においてシステムコントローラ1100で確認がとれた場合には、制御がSX222へ進み、リモコン1010からロック解除要求を受信したら玉受皿ユニット4のロックを解除するロック解除状態となって、該ロック解除状態である旨を示す待機フラグを記憶するとともに、該ロック解除状態である旨を多機能ランプ301の点灯により報知して、SX223で、リモコン1010から送信されてくるロック解除要求の受信を待機する。
SX223でロック解除要求の受信があると(YES)、SX224で、玉受皿ユニット4のロックを解除するロック解除指令を制御ユニット328が制御部350へ送信する。それを受けた制御部350は、ロック用ソレノイド146を励磁してロックを解除する制御を行なう。この制御に関しては、後述する。
玉受皿ユニット4のロックが解除されることにより、玉受皿ユニット4を取外して、その保守点検等を行なうことができるとともに、パチンコ機2の新台入替えを行なう際にも玉受皿ユニット4が邪魔になることなく作業を行なうことができる。このような作業を終了した段階で、遊技場の係員は、図10で説明したように、玉受皿ユニット4を計数払出ユニット29に再装着してロックをかける。すると、玉受皿有無検知センサ270が玉受皿ユニット4を検知してその検知信号を制御部350に出力し、制御部350から再装着通知の信号が送られてくる(S307参照)。すると、制御ユニット328は、SX225により、玉受皿再装着があったと判断し(YES)、SX225aにより、再装着が完了した旨の報知を多機能ランプ301により行なわせる制御を実行した後、SX222にて記憶した待機フラグを消去する処理を行ない、この玉受皿解除処理を終了する。
前記SX221で営業中でない(NO)と判定された場合には、SX231で、玉受皿ユニット4のロック解除指令を制御ユニット328が制御部350へ送信する処理が行なわれる。これにより、前述と同様に制御部350の制御により玉受皿ユニット4のロックが解除されて取外しが可能となり、取外した状態で保守点検や新台入替え作業を行なった後、その取外した玉受皿ユニット4を再装着する作業が遊技場の係員により行なわれる。再装着された段階でSX233によりYESの判断がなされ、SX238により、前述と同様に再装着完了報知の制御が行なわれて、この玉受皿解除処理が終了する。
前記SX202でシステムコントローラ1100から解除要求(S4またはS5)の受信があると(YES)、SX221へ制御が移行し、前述と同様にSX221以降の制御が実行される。
図27は、システムコントローラ1100側における玉受皿解除処理の制御を示すフローチャートである。まずS1により、玉受皿解除要求を受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはこの玉受皿解除処理が終了する。前述したSX215bまたはSX217により、カードユニット3から一斉解除要求あるいは装置IDを含むグループ解除要求が送信されてくれば、S1によりYESの判断がなされてS2へ進み、送信されてきた解除要求がグループ解除要求であるか否かの判断がなされる。グループ解除要求でない場合(NO)、すなわち一斉解除要求の場合には、S5により、当該遊技場に設置されたすべてのカードユニット3に対して解除要求を送信する処理が行なわれて玉受皿解除処理が終了する。
一方、グループ解除要求であった場合(S2によりYES)、制御がS3へ進み、そのグループ解除要求に含まれている装置IDに基づいて店内装置構成テーブルX(図24参照)を検索して玉受皿解除グループID(玉受皿グループIDともいう)を割り出す処理が行なわれる。
たとえば、図24(b)を参照して、装置IDがたとえばCU−001であった場合には、それに対応する玉受皿解除グループIDは、「θ」となる。
図27に戻り、次に制御がS4へ進み、割り出された玉受皿グループIDに属する装置IDのうち、グループ解除要求に含まれている装置IDを除くカードユニットのみに解除要求を送信する処理が行なわれる。たとえば、図24(b)を参照して、割り出された玉受皿グループIDが「θ」の場合に、そのθの玉受皿解除グループ内に属する装置IDであるCU−001〜CU−008のうち、グループ解除要求に含まれている装置IDすなわちCU−001を除くカードユニット(CU−002〜CU−008の装置IDのカードユニット)のみに解除要求信号が送信される。
その結果、θの玉受皿解除グループに属するすべてのカードユニット3の玉受皿の解除処理が実行される一方でθ以外の玉受皿解除グループに属するカードユニット3の玉受皿ユニット4は解除状態とはならない。
図28は、図25のSX221aに示したシステムコントローラ確認処理の具体的制御を示すフローチャートである。図28を参照して、まずシステムコントローラ1100において、S12により、営業中に玉受皿解除を行なうカードユニットの指定操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS16へ進む。一方、システムコントローラ1100のキーボード等からなる入力装置1106を遊技場の係員が操作して、営業中に玉受皿解除を行ないたいカードユニット3の指定操作(たとえば装置IDの入力操作)が行なわれた場合には、S12によりYESの判断がなされて制御はS13へ進み、その指定されたカードユニットの装置IDを玉受皿解除用記憶エリアに記憶する処理がなされてS16へ進む。これによって、システムコントローラ1100における玉受皿解除用記憶エリアに、予め営業中に玉受皿の解除を行なうカードユニットを登録しておく。
次に、カードユニット3において、記憶している装置IDと玉受皿ユニット解除の通知をシステムコントローラ1100に対して行なう。すると、システムコントローラ1100では、S16により、受信した装置IDが玉受皿解除用記憶エリアに記憶されているか否かの判断がなされる。S12に説明した事前の登録入力操作によって事前に玉受皿解除用記憶エリアに記憶されている場合には、YESの判断がなされて許可信号がカードユニット3へ返信される一方、記憶されていない場合にはNG信号がカードユニット3に返信される。そして、システムコントローラ1100では、受信した装置IDが玉受皿解除用記憶エリアに記憶されている場合には、その記憶されている当該装置IDを記憶から削除する制御を行なう。
一方、システムコントローラ1100から返信信号を受信したカードユニット3では、S17により、その返信結果が「許可」であるか否かの判断を行ない、許可でない場合すなわちNGの場合には、S18によりNG表示を行なって図25のSX226のステップの後に復帰する。その結果、SX222以降の玉受皿解除処理が実行されない。このNG表示は、多機能ランプ301により点灯表示する。一方、返信結果が「許可」の場合には、システムコントローラ確認処理が終了し、図25のSX222のステップに復帰する。その結果、「許可」であった場合には、SX222以降の玉受皿解除処理が実行されることとなる。
図29は、計数払出ユニット29の制御部350における玉受皿解除処理を示すフローチャートである。S300により、玉受皿ユニット4のロック解除指令を受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはこの玉受皿解除処理が終了する。一方、図25のSX224のステップに従って玉受皿ユニット4のロック解除指令が制御ユニット328から制御部350へ送信されてきた場合には、S300によりYESの判断がなされ、S301により、シャッタソレノイド212を励磁してシャッタ213a、213bを起立姿勢に切換え、取込玉が取込まれない状態にする。次にS302により、ロック用ソレノイド146を励磁し、ロック部材116を退避させてロックを解除する(図10参照)。この状態で、遊技場の係員が玉受皿ユニット4を計数払出ユニット29から取外すことにより、玉受皿有無検知センサ270がONからOFFに切換わる。玉受皿ユニット4を取外して、保守点検や前述した新台入替え等の作業を行なった後、遊技場の係員がその玉受皿ユニット4を再び計数払出ユニット29に装着すると、玉受皿有無検知センサ270がOFFからONに切換わる。S303では、その玉受皿有無検知センサ270がOFFからONに切換わることを待機している。そして、切換わった段階で、制御がS304へ進み、確認タイマがタイムアップしたか否かの判断がなされる。この確認タイマは、玉受皿有無検知センサ270がOFFからONに切換わったときから1秒程度の時間を計時するものである。ノイズや異物の接触等によって瞬間的に玉受皿有無検知センサ270がOFFからONに切換わる場合もあり、そのようなノイズや異物の接触等による誤判定を防止するために、このS304のタイムアップの判定ステップが設けられている。S304により未だタイムアップしていないと判断された場合には、S305により、玉受皿有無検知センサがONになっているか否かの判断がなされる。そして、確認タイマがタイムアップしないうちに玉受皿有無検知センサ270がOFFになった場合には、ノイズや異物の接触により瞬間的に玉受皿有無検知センサ270がOFFからONになったと考えられるために、制御が再びS303へ移行する。一方、確認タイマがタイムアップするまでの間(たとえば1秒間)継続して玉受皿有無検知センサ270がONになっている場合には、玉受皿ユニット4が確実に再装着されたと判断できるために、制御がS306へ進み、ロック用ソレノイド146の励磁を解除して、ロック部材116を突出させてロック状態にする(図10参照)。次にS307により、再装着の通知を行なう。この通知は、多機能ランプ301により行なわれる。そして、S308により、シャッタソレノイド212の励磁を解除する。これにより、起立姿勢となっているシャッタ213a、213bが倒伏姿勢に切換わり、取込玉が取込まれる状態に復帰する。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態を説明する。この第2の実施の形態は、前述した第1の実施の形態に比べて、主に次の点が相違する。図23に示した玉受皿グループ設定ばかりでなく貨幣回収を行なう際のグループ設定も行なわれ、その貨幣回収を行なう際のグループ設定の設定内容が、図31に示すように、店内装置構成テーブルYとしてシステムコントローラ1100に記憶される。そして、各カードユニット3がどの玉受皿解除グループおよび貨幣回収グループに属するかのグループIDの設定結果が対応する各カードユニット3に送信される。各カードユニット3は、その送信されてきたグループIDを記憶し、グループを指定した玉受皿の解除要求(グループ解除要求)あるいはグループを指定した貨幣回収要求(グループ回収要求)を受けたカードユニット3は、記憶している自己のグループIDを含むグループ解除要求を他のカードユニット3に送信し、他のカードユニット3では、それを受けて送信されてきたグループIDと自己が記憶しているグループIDとが一致する場合に、玉受皿の解除処理あるいは貨幣回収処理を実行する。
次に、本実施の形態のシステムコントローラ1100にて実施可能なグループ設定について、図30に基づいて説明すると、本実施の形態のシステムコントローラ1100では、複数のカードユニット3の各々について、紙幣を回収するためのグループの何れに属させるかの割り振りをする設定が、図30に示すように表示装置107に表示されるグループ設定画面において可能とされている。
この紙幣回収グループ設定画面では、まず図30(a)に示すように、グループ種別として、営業中に紙幣を回収するための営業中グループ,または締め処理時に紙幣を回収するための締め処理時グループの何れかを設定するためのラジオボタンと、設定するグループを特定可能なグループ特定情報であるグループIDの入力欄とが表示されると共に、遊技場内におけるカードユニット3の配置状況を示す店内配置マップとが表示される。この店内配置マップでは、各遊技島におけるカードユニット3の配置状況が升目で示されると共に、各升目において当該カードユニット3に対応するパチンコ機2の台番号が表示される。
この図30(a)に示す紙幣回収グループ設定画面において、営業中グループまたは締め処理時グループのいずれかのラジオボタンを選択し、グループのグループIDを入力欄に入力すると共に、店内配置マップから、カードユニット3の配置状況に基づいて、当該グループに割り振るカードユニット3を選択して、設定ボタンを操作すると、図31(b)に示すように、店内装置構成テーブルにおいて、前記店内配置マップで選択されたカードユニット3の装置IDに対応付けて、前記ラジオボタンで選択された営業中グループまたは締め処理時グループのグループIDが登録されることによりグループ設定が行われる。ここでグループIDは、配置が変動しない電源基板ボックス14で記憶されている装置IDに対応付けて設定されるので、営業中の故障に伴う交換や新台入替に伴う配置箇所の変更等によってカードユニット3が替わっても、装置IDとグループIDとの対応関係が不変である点に特徴がある。従って、カードユニット3が替わっても、グループの設定変更を行う必要がないため、該変更に伴う煩わしさがないと共に、間違ったグループを設定することもないため、回収者の意に反するカードユニット3から紙幣が回収可能になって該紙幣が盗まれてしまうということもない。
このようにしてグループ設定が行われると、図30(b)に示すように、紙幣回収グループ設定画面において、店内配置マップで、該グループ設定が行われたカードユニット3の升目に当該グループのグループIDが表示される。このグループ設定の操作を繰り返すことにより、全てのカードユニット3をいずれかのグループに割り振る。
ここで各グループに属するカードユニット3の台数は、図31(b)に示すように、営業中グループについては比較的少数(本例では4台)とするのが好ましい一方、締め処理時グループについては営業中グループよりも多数(本例では8台)としても差し支えない。営業中グループについて多数のカードユニット3を割り振ることにより、該営業中グループに属する各カードユニット3が紙幣を回収可能な状態とされると、遊技者により紙幣を盗まれてしまう可能性が生ずる一方、締め処理時グループについて多数のカードユニット3を割り振っても、かかる問題は生じないからである。
また各グループに属するカードユニット3は、図31(b)に示すように、配置状況に基づいて、効率的に紙幣を回収できるように割り振るのが好ましく、本例では、遊技島間の通路を挟んで対向するカードユニット3(例えばグループIDがβの締め処理時グループについて、台番号011,012,013,015,021,022,023,025のカードユニット3)を割り振っている。
次に、図32に基づいて、電源投入時におけるカードユニット3の制御ユニット328,システムコントローラ1100のCPU102,精算装置1180の制御部が行う処理について説明する。まずシステムコントローラ1100は、各カードユニット3において電源が投入された状態で、S101で、通信部109から各カードユニット3に対して認証コマンドを送信し、通信部334で該認証コマンドを受信した各カードユニット3は、S102で、通信部334からシステムコントローラ1100に対して認証レスポンスを返信する。この認証コマンドおよび認証レスポンスの送受信が行われることにより、カードユニット3とシステムコントローラ1100との間における通信が確立されたことになる。通信部109で認証レスポンスを受信したシステムコントローラ1100は、S103で、通信部109から各カードユニット3に対して、当該カードユニット3の装置IDに対応付けて店内装置構成テーブルY(図31)で記憶している貨幣回収グループID(営業中グループIDおよび締め処理時グループID)を送信し、通信部334で該グループIDを受信したカードユニット3は、S104で、当該グループIDをRAM328bで記憶して、S105で、通信部334からシステムコントローラ1100に対して記憶完了通知を返信する。
さらに、システムコントローラ1100は、S106で、通信部109から各カードユニット3に対して、当該カードユニット3の装置IDに対応付けて店内装置構成テーブルX(図24)で記憶している玉受皿解除グループIDを送信し、通信部334で該グループIDを受信したカードユニット3は、S107で、当該グループIDをRAM328bで記憶して、S105で、通信部334からシステムコントローラ1100に対して記憶完了通知を返信する。
これによれば、システムコントローラ1100において、各カードユニット3が属するグループが設定されて、各カードユニット3との間における通信が確立されたことに基づいて該設定されたグループのグループIDが当該各カードユニット3に対して送信され、カードユニット3において、該グループIDが記憶されるので、各カードユニット3が属するグループを確実に設定することができる。即ち営業中の故障に伴う交換や新台入替に伴う配置箇所の変更等によってカードユニット3が替わっても、該替わったカードユニット3の電源が投入されてシステムコントローラ1100との間における通信が確立すると、当該カードユニット3が属するグループのグループID(即ち当該カードユニット3が設置されるユニットホルダ31’で記憶されている装置IDに対応付けて店内装置構成テーブルX、Y(図24、図31)で記憶しているグループID)が送信されて、当該カードユニット3において該グループIDが記憶されるので、グループの設定変更が煩わしいということがなく、また間違ったグループを設定することもないので、店員の意に反した玉受皿ユニット4のロックが解除されることがなく、また、店員の意に反するカードユニット3から紙幣が回収可能となって、特に営業中であると該紙幣が盗まれてしまうということもない。
またシステムコントローラ1100は、精算装置1180において電源が投入された状態で、S111で、通信部109から精算装置1180に対して認証コマンドを送信し、該認証コマンドを受信した精算装置1180は、S112で、システムコントローラ1100に対して認証レスポンスを返信する。この認証コマンドおよび認証レスポンスの送受信が行われることにより、精算装置1180とシステムコントローラ1100との間における通信が確立されたことになる。通信部109で認証レスポンスを受信したシステムコントローラ1100は、S113で、精算装置1180に対して、店内装置構成テーブルX、Y(図24、図31)で記憶している装置ID,島番号,および台番号の対応付けを店内装置構成データとして送信し、該店内装置構成データを受信した精算装置1180は、S114で、システムコントローラ1100に対して受信通知を送信すると共に、S115で、管理コンピュータ1150に対して、該店内装置構成データを送信する。この店内装置構成データを受信した管理コンピュータ1150は、該店内装置構成データと、各カードユニット3から送信されてくる装置IDおよび計数玉数とに基づいて、各カードユニット3における計数玉数を集計して把握することができる。これによれば、従来は管理コンピュータ1150において店内装置構成データを手入力していたために手間が掛かっていたという課題を解決して、該手入力を行うことなく店内装置構成データを入手して、各カードユニット3における計数玉数を集計することができるという効果を奏する。
図33は、第2の実施の形態におけるカードユニット3の玉受皿解除処理を示すフローチャートである。図25に示した第1の実施の形態における玉受皿解除処理と比べて相違する点を主に説明する。SX215aにより一斉解除要求であると判断された場合には、SX215cにより、一斉解除要求を他のカードユニット3すべてに送信する処理が行なわれてこの玉受皿解除処理が終了する。一方、SX215aにより一斉解除要求でない(NO)、すなわちグループ解除要求であると判断された場合には、制御がSX217aへ進み、当該カードユニット3が記憶している玉受皿グループID(S107で記憶)を含むグループ解除要求を他のカードユニット3すべてに送信する処理を行ない、制御がSX221へ移行する。
一方、カードユニット3では、リモコンから玉受皿解除処理要求を受信していない場合(SX201によりNO)には、SX202aにより、他のカードユニット3からのグループ解除要求の受信があったか否かの判断がなされ、ない場合には、SX202bにより、他のカードユニット3からの一斉解除要求の受信があったか否かの判断がなされ、ない場合にはこの玉受皿解除処理が終了する。
そして、前述したSX215cに従って一斉解除要求が他のカードユニット3に送信された場合に、その一斉解除要求を受信したカードユニット3では、SX202bによりYESの判断を行ない、制御がSX221へ移行し、玉受皿の解除処理が実行される。
一方、前述したSX217aにより、玉受皿グループIDを含むグループ解除要求が他のカードユニット3へ送信され、それを受けたカードユニット3では、SX202aによりYESの判断を行ない、SX219により、グループIDが一致したか否かの判断を行なう。これは、当該カードユニット3が記憶しているグループID(S107で記憶した玉受皿解除グループID)とSX202aにより受信したと判断されたグループ解除要求に含まれる玉受皿解除グループIDとが一致するか否かの判断である。一致しない場合には玉受皿解除処理が終了し、何ら玉受皿の解除制御は行なわれない。一方、SX219によりグループIDが一致したと判断された場合には、制御がSX221へ移行し、以降の玉受皿の解除処理が実行される。
前述した第1の実施の形態では、グループ解除要求や一斉解除要求がカードユニット3から一旦システムコントローラ1100へ送信され、そのシステムコントローラ1100を経由して該当するカードユニット3に対して解除要求が送信されるのであるが、この第2の実施の形態においては、システムコントローラ1100を経由することなく、カードユニット3から他のカードユニット3へ直接グループ解除要求や一斉解除要求が送信される。
次に図34を参照して、本実施の形態のカードユニット3の制御ユニット328が実行する、貨幣回収処理について説明する。なお制御ユニット328は、前述の如く、図32のSY104で、システムコントローラ1100から送信されてきた貨幣回収グループIDを記憶している(S104参照)。また制御ユニット328は、リモコン1010から送信されてきた認証情報である4桁の暗証番号を記憶している。さらに制御ユニット328は、営業時間も記憶している。
この図34に示す貨幣回収処理では、紙幣を回収する権限を有する遊技場の店員により操作されるリモコン1010から送信されてくる貨幣回収処理要求,暗証番号,回収要求(個別回収要求または一斉回収要求)の受信に基づいて処理が進行するので、まず図36を参照して、該リモコン1010による貨幣回収操作時の表示内容について説明する。リモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、該リモコン1010に設けられる貨幣回収ボタンを操作すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、貨幣回収処理要求が送信されて、D1がディスプレイに表示される。
このD1では、4桁の暗証番号の入力を促す旨が表示される。ここでリモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、該リモコン1010に設けられるテンキーを操作して、暗証番号を1桁ずつ入力すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、暗証番号が1桁ずつ送信され、4桁の暗証番号の入力が終了すると、D2がディスプレイに表示される。
このD2では、リモコン1010に設けられる個別回収ボタンまたはグループ回収ボタンまたは一斉回収ボタンの操作を促す旨が表示される。ここで個別回収ボタンは、リモコン1010を向けているカードユニット3のみから紙幣を回収する場合に操作するボタンであり、グループ回収ボタンは、リモコン1010を向けているカードユニット3および当該カードユニット3が属するグループの他のカードユニット3全てから紙幣を回収する場合に操作するボタンであり、一斉回収ボタンは、当該遊技場に設置された全カードユニット3から紙幣を回収する場合に操作するボタンである。
ここでリモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、個別回収ボタンを操作すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、当該カードユニット3のみから紙幣の回収を要求する個別回収要求が送信される。一方、リモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、グループ回収ボタンを操作すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、当該カードユニット3および当該カードユニット3が属するグループの他のカードユニット3全てから紙幣の回収を要求する一斉回収要求が送信される。リモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、一斉回収ボタンを操作すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、当該カードユニット3および当該カードユニット3以外の遊技場に設置された全てのカードユニット3から紙幣の回収を要求する一斉回収要求が送信される。このように、回収要求に個別回収要求とグループ回収要求と一斉回収要求とがあるので、各カードユニット3から個別に紙幣を回収したい場合とグループに属する全カードユニット3から一斉に紙幣を回収したい場合と遊技場の全てのカードユニット3から一斉に紙幣を回収したい場合とのそれぞれに対応することができる。
なお営業中においては、さらにD3で、リモコン1010に設けられるロック解除ボタンの操作を促す旨が表示され、リモコン1010をカードユニット3のIR受光ユニット315に向けた状態で、ロック解除ボタンを操作すると、該リモコン1010からIR受光ユニット315に対して、当該カードユニット3の紙幣識別ユニット321のロックの解除を要求するロック解除要求が送信される。
図45に戻り、カードユニット3は、SY201で、リモコン1010から送信されてくる貨幣回収処理要求の受信を待機していると共に、SY202で、他のカードユニット3から送信されてくるグループ回収要求(後述するSY217またはSY218)の受信を待機しており、さらに、SY202aで、他のカードユニット3から送信されてくる一斉回収要求(後述するSY215b)の受信を待機しているいる。
SY201でリモコン1010から貨幣回収処理要求の受信が有ると(YES)、SY211で、リモコン1010から送信されてくる暗証番号の受信を待機し、1桁ずつ送信されてくる該暗証番号を4桁全て受信すると(YES)、SY212で、リモコン1010から送信されてくる回収要求(個別回収要求または一斉回収要求)の受信を待機し、該回収要求の受信が有ると(YES)、SY213で、予め記憶している暗証番号に基づいて前記SY212にて受信した暗証番号を認証し、SY214で、該暗証番号の認証がOKであるか否かを判定し、認証OK(YES:即ち暗証番号が一致)ならば、SY215に進み、認証NG(NO:即ち暗証番号が不一致)ならば、貨幣回収処理を終了する。これによれば、カードユニット3において、紙幣を回収する権限を有する遊技場の店員により操作されるリモコン1010から暗証番号を受信し、該暗証番号に基づいて認証がとれなければ、当該カードユニット3において紙幣を回収可能な状態とならず、またグループ回収要求(後述するSY217またはSY218)や一斉回収要求(後述するSY215b)が他のカードユニット3に対して送信されないので、紙幣を回収する権限を有する遊技場の店員以外の不正者による紙幣の回収を防止できる。
SY215では、前記SY212にて受信した回収要求が個別回収要求であるか否かを判定する。このSY215で個別回収要求である(YES)と判定された場合には、SY221以下に進んで、当該カードユニット3において紙幣を回収可能な状態となる。一方、SY215で個別回収要求でない(NO)と判断され場合には、SY215aで、一斉回収要求であるか否かを判定する。このSY215aで一斉回収要求である(YES)と判定された場合には、SY215bに進んで、一斉回収要求を他の全てのカードニット3に送信した後、この貨幣回収処理が終了する。SY215aで一斉回収要求でない(NO)と判定された場合、即ちグループ回収要求であると判定された場合には、SY216で、予め記憶している営業時間とRTC104が出力する時刻情報とに基づいて、営業中であるか否かを判定する。このSY216で営業中である(YES)と判定された場合には、SY217で、SY104にて記憶した営業中グループIDを含むグループ回収要求を他の全てのカードユニット3に対して送信して、SY221以下に進む。一方、SY216で営業中でない(NO)と判定された場合にはSY218で、S104にて記憶した締め処理時グループIDを含むグループ回収要求を他の全てのカードユニット3に対して送信して、SY221以下に進む。
SY221では、前記SY216と同様にして営業中であるか否かを判定する。このSY221で営業中である(YES)と判定された場合には、SY221bのシステムコントローラ確認処理を行なう。この処理は、前述した図25のSX221aと類似する処理であり、詳しくは図35で後述する。SY222で、リモコン1010からロック解除要求を受信したら紙幣識別ユニット321のロックを解除するロック解除状態となって、該ロック解除状態である旨を示す待機フラグを記憶すると共に、該ロック解除状態である旨を多機能ランプ301の点灯により報知して、SY223で、リモコン1010から送信されてくるロック解除要求の受信を待機する。この待機フラグの記憶が有る場合には、前述の如く、現金の受付が有っても(Sb4でYES)、発行・入金処理を行われずに、受け付けた現金は返却されるが、該発行・入金処理以外の通常処理(即ち計数処理、カード受付け処理,貸出処理,返却処理,再プレイ処理,払出処理,離席処理,振分け処理,およびメニュー表示処理)は通常通りに行われるので、遊技者に対する利便性の低下や売上および稼働の低下を最小限に抑えることができる。
SY223でロック解除要求の受信が有ると(YES)、SY224で、紙幣識別ユニット321のロックを解除することにより、前記図21または図22に示すように紙幣識別ユニット321が前方に突出して、該紙幣識別ユニット321に収納されている紙幣を回収可能な状態となる。この状態で店員は、収納扉321aを開放して紙幣を回収する。そして収納扉321aを閉鎖して紙幣識別ユニット321を後方に押し込むと、ロックが掛かって、初期状態(即ち紙幣を回収不能な状態)となる。このように、営業中においては、回収要求の受信に基づいてロック解除待機状態となり、該状態でロック解除要求を受信したことに基づいて貨幣回収可能状態となるようにしたので、遊技者が紙幣を盗むことを防止できる。
SY225では、紙幣識別ユニット321が突出中であるか否か、即ち突出検知センサ(図示略)から突出中である旨の信号を受信しているか否かを判定し、突出中でない(NO)、即ち突出検知センサから突出中でない旨の信号を受信していると判定された場合には、店員による紙幣の回収が完了したものとして、SY226で、前記SY222にて記憶した待機フラグを消去して、貨幣回収処理を終了する。
前記SY221で営業中でない(NO)、即ち締め処理時の回収であると判定された場合には、SY231で、紙幣識別ユニット321のロックを解除することにより、前記図21または図22に示すように紙幣識別ユニット321が前方に突出して、該紙幣識別ユニット321に収納されている紙幣を回収可能な状態となる。このように、締め処理時においては、遊技者が紙幣を盗むことはないので、リモコン1010によるロック解除要求の送信無しで貨幣回収可能状態となるようにして、店員による紙幣の回収の利便性を向上している。
SY232では、制御ユニット328に設けられ、紙幣回収可能状態とされたことに基づいて計時を開始する計時手段であるタイマによるカウントを開始し、SY233で、該計時手段による計時時間が予め定められた満了時間に達したことに基づいて計時満了(タイムアップ)と判定する。
SY234では、紙幣識別ユニット321が突出中であるか否か、即ち突出検知センサから突出中である旨の信号を受信しているか否かを判定する。このSY234で突出中である(YES)と判定された場合には、SY234aで、紙幣識別ユニット321内に紙幣が残存中であるか否か、即ち収納検知センサ321cから残存中である旨の信号を受信しているか否かを判定する。このSY234aで残存中である(YES)と判定された場合には、店員が紙幣を回収し忘れたものとして、SY235aで、その旨を多機能ランプ301の点灯により報知する第1の回収不良報知を行って、貨幣回収処理を終了する。一方、SY236で残存中でない(NO)、即ち残存中でない旨の信号を受信していると判定された場合には、紙幣を回収したが紙幣識別ユニット321を初期状態に戻し忘れているものとして、SY235bで、その旨を多機能ランプ301の点灯により報知する第2の回収不良報知を行って、貨幣回収処理を終了する。前記SY234で突出中でない(NO)、即ち突出検知センサから突出中でない旨の信号を受信していると判定された場合には、SY236で、紙幣識別ユニット321内に紙幣が残存中であるか否か、即ち収納検知センサ321cから残存中である旨の信号を受信しているか否かを判定する。このSY236で残存中である(YES)と判定された場合には、SY237で、紙幣識別ユニット321のロックを解除することにより、紙幣回収可能状態とし、店員が紙幣を回収せずに紙幣識別ユニット321を初期状態に戻したものとして、SY235cで、その旨を多機能ランプ301の点灯により報知する第3の回収不良報知を行って、貨幣回収処理を終了する。一方、SY236で残存中でない(NO)、即ち残存中でない旨の信号を受信していると判定された場合には、店員による紙幣の回収が完了したものとして、SY238で、その旨を多機能ランプ301の点灯により報知して、貨幣回収処理を終了する。なお多機能ランプ301によるSY235a,SY235b,SY235c,およびSY238の点灯態様は、各々異なる(例えば色が異なる)ものである。
ここでSY234,SY234a,およびSY236の処理を行う制御ユニット328は、計時満了と判定したことに基づいて、紙幣回収可能状態が維持されているか否か(前記突出中であるか否か)、および、紙幣が回収されているか否か(前記残存中であるか否か)を判定する回収不良判定手段として機能するものであり、SY235a,SY235b,およびSY235cの処理を行う制御ユニット328と多機能ランプ301は、該回収不良判定手段にて、紙幣回収可能状態が維持されている(前記突出中である)、または、紙幣が回収されていない(前記残存中である)と判定されたことを条件として報知を行う回収不良報知手段として機能するものである。これによれば、カードユニット3において、紙幣を回収可能な状態とされてから計時満了後に、該状態が維持されているか、または、紙幣が回収されていないことを条件として報知が行われるので、紙幣の回収し忘れや、紙幣の回収は行われているが紙幣回収可能状態が維持されていることを店員に把握させることができる。
前記SY202で他のカードユニット3から送信されてくるグループ回収要求(SY217またはSY218)の受信が有ると(YES)、SY219で、該グループ回収要求に含まれるグループIDと前記S104にて記憶したグループIDとが一致するか否かを判定する。ここで一致しない(NO)と判定された場合には、貨幣回収処理を終了する。一方、一致すると判定された場合には、SY221以下に進んで、当該カードユニット3において紙幣を回収可能な状態となる。
ここで図34で説明した貨幣回収処理における一斉回収を、図31(b)に示す店内装置構成テーブルを参照して、具体的に説明する。例えば装置IDがCU−001のカードユニット3に対して、営業中に一斉回収要求を送信すると、当該CU−001のカードユニット3がロック解除待機状態になると共に、グループID「A」を含むグループ回収要求が全てのカードユニット3に対して送信される。そして全てのカードユニット3においてSY219の判定が行われることにより、同一のグループ「A」に属する他のカードユニット3であるCU−002,003,および004は一斉にロック解除待機状態になるが、それ以外のカードユニット3はロック解除待機状態にならない。
また装置IDがCU−001のカードユニット3に対して、締め処理時に一斉回収要求を送信すると、当該CU−001のカードユニット3が紙幣回収状態になると共に、グループID「α」を含むグループ回収要求が全てのカードユニット3に対して送信される。そして全てのカードユニット3においてSY219の判定が行われることにより、同一のグループ「α」に属する他のカードユニット3であるCU−002,003,004,005,006,007,および008は一斉に紙幣回収可能状態になるが、それ以外のカードユニット3は紙幣回収可能状態にならない。
これによれば、カードユニット3において、回収要求信号を受信すると、記憶しているグループIDを含むグループ回収要求が他のカードユニット3に対して送信され、当該他のカードユニット3において、該グループ回収要求に含まれるグループIDと前記記憶しているグループIDとが一致すると判定されると、紙幣が回収可能な状態になるので、設定された各グループに属する各カードユニット3から貨幣を回収することができる。
図35は、第2の実施の形態におけるSX221bで示されたシステムコントローラ確認処理のサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。第1の実施の形態における図28との相違点を主に説明する。この第2の実施の形態におけるシステムコントローラ確認処理では、玉受皿ユニット4の解除を行なうカードユニット3の指定ばかりでなく、貨幣回収を行なうカードユニット3の指定も行なわれ、営業中において、玉受皿ユニット4の解除ばかりでなく貨幣の回収も、システムコントローラ1100の確認を条件として実行される。まず、システムコントローラ1100において、S10により、営業中に貨幣回収を行なうカードユニット3の指定操作があったか否かの判断がなされる。ない場合にはS12により、営業中に玉受皿解除を行なうカードユニット3の指定操作があったか否かの判断がなされる。ない場合には制御がS16へ移行する。
遊技場の係員が、営業中に貨幣回収を行ないたいカードユニット3のたとえば装置IDをシステムコントローラ1100の入力装置1106から入力した場合には、S10によりYESの判断がなされて、S11により、その入力指定されたカードユニット3の装置IDを貨幣回収用記憶エリアに記憶する処理がなされた後、制御をS16へ移行する。
一方、営業中に玉受皿ユニット4の解除を行ないたいカードユニットがある場合に遊技場の係員がそのカードユニット3の装置IDをシステムコントローラ1100の入力装置1106から入力すれば、制御はS13へ進み、その入力指定されたカードユニット3の装置IDを玉受皿解除用記憶エリアに記憶する処理がなされた後に、S16へ進む。
一方、カードユニット3において図33に示す玉受皿解除処理のフローチャートにおけるSX221bのシステムコントローラ確認処理が実行されている場合には、S14により玉受皿ユニットの解除であると判断され(YES)、制御がS15へ進み、そのカードユニット3の装置IDと玉受皿ユニット解除の通知がシステムコントローラ1100に送信される。システムコントローラ1100は、S16により、その受信した装置IDが玉受皿解除用記憶エリア(S13参照)に記憶されているか否かの判断を行なう。記憶されている場合には、許可信号をカードユニット3に返信する一方、記憶されていない場合にはNG信号をカードユニット3に返信する。そして、システムコントローラ1100では、受信した装置IDが玉受皿解除用記憶エリアに記憶されている場合には、S19により、その記憶されている当該装置IDを玉受皿解除用記憶エリアから削除する処理を行なった後に、S21へ進む。
一方、カードユニット3では、システムコントローラ1100からの返信があった場合に、その返信結果が「許可」であったか否かの判断をS17により行なう。NG信号であった場合には、S18により、NG表示を行なう。このNG表示は、多機能ランプ301により実行する。このS18の処理の後、制御が図33のSX226のステップの後に復帰する。その結果、玉受皿の解除処理は行なわれない。
一方、システムコントローラ1100から返信されてきた信号が「許可」の場合には、S17によりYESの判断がなされて制御が図33のSX222へ復帰する。その結果、SX222以降の玉受皿の解除処理が実行される。
一方、図34に示す貨幣回収処理のフローチャートにおけるS221bのステップにおいてシステムコントローラ確認処理が実行された場合には、貨幣回収処理であるために、S14によりNOの判断がなされてS20により、当該カードユニット3が記憶している装置IDと貨幣回収の通知がシステムコントローラ1100に送信される。システムコントローラ1100では、それを受けて、S21により、受信した装置IDが貨幣回収用記憶エリア(S11参照)に記憶されているか否かの判断を行なう。記憶されている場合には許可信号をカードユニット3に返信する一方、記憶されていない場合にはNG信号をカードユニット3へ返信する。そして、受信した装置IDが貨幣回収用記憶エリアに記憶されている場合には、S24により、その記憶されている当該装置IDを貨幣回収用記憶エリアから削除する処理がS24により行なわれる。
一方、カードユニット3では、システムコントローラ1100から返信されてきた信号が「許可」であるか否かの判断をS22により行なう。NG信号であった場合には、制御がS23へ進み、NG表示を行なう。このNG表示は、多機能ランプ301により行なわれる。そしてS23の後制御が図34のS226のステップの後に復帰する。その結果、貨幣回収処理は何ら行なわれない。一方、システムコントローラ1100から返信されてきた信号が「許可」であった場合にはS22によりYESの判断がなされて、制御が図34のS222に復帰する。その結果、S222以降の貨幣回収処理が実行されることとなる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態を説明する。この第3の実施の形態は、前述した第2の実施の形態に類似しているものである。相違点としては、図32で説明したように、各カードユニット3は、システムコントローラ1100から送信されてきた貨幣回収グループIDと玉受皿解除グループIDとを各々記憶しており、リモコン1010から一斉解除要求を受けた場合の一斉解除要求とリモコン1010からグループ解除要求を受けた場合の玉受皿グループIDを含むグループ解除要求とを、他のカードユニット3に直接送信するのではなく、システムコントローラ1100を経由して他のカードユニット3に送信する点である。また、この第3の実施の形態では、前述した第1の実施の形態と同様に、貨幣回収についての制御は省略している。
図37のカードユニット3における玉受皿解除処理のフローチャートにおいて、第2の実施の形態における図33のフローチャートとの相違点を主に説明する。SX215aにより一斉解除要求を受信したと判断した場合には、SX215cにより、その一斉解除要求をシステムコントローラ1100に送信した後、玉受皿解除処理が終了する。一方、リモコン1010からグループ解除要求の操作があった場合には、SX215aによりNOの判断がなされてSX217bへ進み、当該カードユニット3が記憶している玉受皿グループIDを含むグループ解除要求をシステムコントローラ1100に送信する処理が行なわれた後、制御がSX221へ移行する。
一方、システムコントローラ1100では、図38に示す玉受皿解除処理が実行される。まずS30により、一斉解除要求を受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合には、S32により、グループ解除要求を受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合には玉受皿解除処理が終了する。
そして、図38のSX215cにより一斉解除要求がカードユニット3からシステムコントローラ1100へ送信されてきた場合には、S30によりYESの判断がなされて制御がS31へ進み、その受信した一斉解除要求を当該遊技場に設置された全カードユニット3に送信する処理を行なう。
一方、図37のSX217bにより、玉受皿グループIDを含むグループ解除要求がカードユニット3からシステムコントローラ1100へ送信されてきた場合には、S32によりYESの判断がなされて制御がS33へ進み、グループ解除要求の送信元のカードユニット3を除く全てのカードユニット3にグループ解除要求を送信する処理を行なう。
図37に戻り、カードユニット3では、SX201により、リモコン1010から玉受皿解除処理要求を受信していないと判断された場合には、SX202aに進み、システムコントローラ1100からグループ解除要求を受信したか否かの判断を行ない、受信していない場合にはSX202bにより、システムコントローラ1100から一斉解除要求を受信したか否かの判断を行ない、受信していない場合には玉受皿解除処理を終了する。
そして、図38のS31のステップに従ってシステムコントローラ1100から一斉解除要求がカードユニット3に送信されてくれば、SX202bによりYESの判断がなされて制御がSX221へ移行する。そして、SX221以降の玉受皿解除処理が実行される。一方、図38のS33のステップに従ってシステムコントローラ1100からグループ解除要求がカードユニット3に送信されてくれば、SX202aによりYESの判断がなされてSX219へ進み、グループIDが一致しているか否かの判断を行なう。この判断は、図32のS107により記憶している玉受皿解除グループIDとSX202aで受信したグループ解除要求に含まれているグループIDとが一致するか否かを判断するものである。一致していないと判断された場合にはこの玉受皿解除処理が終了する。したがって、玉受皿の解除処理は行なわれない。一方、SX219によりグループIDが一致していると判断された場合には制御がSX221に移行し、SX221以降の玉受皿の解除処理が実行される。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態を説明する。この第4の実施の形態では、各カードユニット3がシステムコントローラ1100との間で通信が可能なオンライン状態であるか通信不能なオフライン状態であるかを判定する機能を有している。このオフライン(通信不能)の検知として、制御ユニット328は、オンライン確認要求の受信が所定時間を経過してもない場合には、システムコントローラ1100に対してオンライン確認要求を送信し、該オンライン確認要求の送信に応じたオンライン確認応答の返信がないときに、オフライン状態が発生したと判定する。同様に、システムコントローラ1100においても、オンライン確認応答が返信されないカードユニット3に対して再度オンライン確認要求を送信し、該再度のオンライン確認要求に対してもオンライン確認応答が返信されてこないときに、オフライン状態が発生したと判定するようになっている。
そして、オンライン状態のときには、カードユニット3から送信されてきた玉受皿解除要求をシステムコントローラ1100が受信し、システムコントローラ1100側においてすべてのカードユニットに解除要求を送信したり、あるいはグループ解除要求に含まれている装置IDに基づいて割り出された玉受皿グループIDに属するカードユニット3に解除要求を送信する。一方、オフラインの場合には、第2実施の形態における図33で説明したように、一斉解除要求や玉受皿グループIDを含むグループ解除要求をシステムコントローラ1100を経由することなく他のカードユニット3に対して直接送信し、他のカードユニットがそれを受けて自己のグループIDと送信されてきた玉受皿グループIDとが一致するか否かを判定して一致する場合に玉受皿の解除処理を実行する。そのために、この第4の実施の形態においては、各カードユニット3は、図32に示したように、システムコントローラ1100から送信されてきた玉受皿解除グループIDを記憶している(S107参照)。
まず図39を参照して、前述した第1の実施の形態と第2の実施の形態とに比べて相違する点を主に説明する。図39のSX215により個別解除要求でないと判断した場合には、制御が図40(a)のSX250に移行し、オフライン中であるか否かの判断を行なう。オフライン中でない場合すなわちオンライン中の場合には、SX315aにより、一斉解除要求であるか否かの判断を行ない、一斉解除要求である場合には、SX315bにより、一斉解除要求をシステムコントローラ1100に送信する処理が行なわれた後に、玉受皿解除処理が終了する。一方、一斉解除要求でないすなわちグループ解除要求であると判断された場合には(SX315aでNO)、SX317に進み、当該カードユニット3が記憶している玉受皿グループIDを含むグループ解除要求をシステムコントローラ1100へ送信する処理が行なわれた後玉受皿解除処理が終了する。
このSX315bのステップに従って一斉解除要求がカードユニット3からシステムコントローラ1100へ送信されてきた場合には、システムコントローラ1100は、図40(b)のS1によりYESの判断を行ない、S2によりNOの判断を行なって、S5により、当該遊技場に設置されたすべてのカードユニット3に対して解除要求を送信する処理を行なう。
それを受けたカードユニット3では、図39のS220により、システムコントローラから解除要求の受信があったか否かの判断を行なってYESの判断を行なう。その結果、制御がSX221に移行して、SX221以降の解除処理が実行される。
一方、図40(a)のSX317のステップに従って、玉受皿グループIDを含むグループ解除要求がシステムコントローラ1100に送信された場合には、システムコントローラ1100では、図40(b)のS1によりYESの判断を行なってS2によりYESの判断を行なって、S6により、グループ解除要求に含まれている玉受皿グループIDに属する装置IDのカードユニット3うち、グループ解除要求元のカードユニット3を除く全カードユニット3に解除要求を送信する処理を行なう。それを受けたカードユニット3では、図39のSX220によりYESの判断を行ない、SX221以降の解除処理を実行する。
一方、図40(a)のSX250によりオフラインであると判断された場合には、SX215aに進み、一斉解除要求であるか否かの判断を行ない、一斉解除要求の場合にはSX215cにより、一斉解除要求を他の全てのカードユニット3に送信する処理が行なわれる。
その玉受皿グループIDを含むグループ解除要求を受けた他のカードユニット3では、図39のSX202aによりYESの判断を行ない、SX219により、グループIDが一致するか否かの判断を行なう。この判断は、図32のシステムコントローラ1100から送信されてきた玉受皿解除グループIDをS107により記憶しているその玉受皿解除グループIDとSX202aにより受信したと判断された解除要求に含まれているグループIDとが一致するか否かの判断である。一致しないと判断された場合には(NO)、玉受皿解除処理が終了する。その結果、SX221以降の玉受皿解除処理は実行されない。一方、一致すると判断された場合には制御がSX221に移行し、SX221以降の玉受皿解除処理が実行される。
次に、図39のSX221cに示したシステムコントローラ確認処理のサブルーチンプログラムのフローチャートを図41に示す。この図41の制御は、前述した第1の実施の形態における図28の制御と殆ど同じであり、相違点としては、S14のステップによりオフラインであるか否かの判断がなされる点である。そして、オフラインでないすなわちオンライン状態(通信可能状態)であると判断されたときに、S15、S16、S17等の確認処理が実行されるが、オフラインであると判断された場合には、このシステムコントローラ確認処理が終了し、S15、S16、S17等のシステムコントローラ1100に問合せて確認する処理が何ら行なわれない。これにより、オフライン状態となっている場合には、確認処理を行なうことなく制御が図39のSX222へ復帰し、確認処理を行なうことなくSX222以降の玉受皿解除処理が実行されることとなる。これにより、オフラインとなった場合においても、システムコントローラに対する確認処理は省かれるものの、玉受皿の解除処理を実行することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
前述した実施の形態においては、以下の構成を含む発明が開示されている。
遊技媒体の計数を規制するか否かを制御する計数規制制御手段(シャッタソレノイド212を励磁制御してシャッタ213a、213bを起立姿勢に制御する制御部350)と、
遊技媒体受入部と記録媒体ユニット部との組付け位置状態に異常がないかを判定する組付け状態判定手段(玉受皿有無検知センサ270の検知信号に基づいて玉受皿が正常に組付けられているか否かを判定する制御部350)と、
前記遊技媒体受入部を前記記録媒体ユニット部から取外せるか否かのロック状態を検知するロック状態検知手段(S302〜S305)とを備え、
前記計数規制制御手段は、遊技用装置が解除要求を受付けたことを条件に遊技媒体の計数を規制する制御を行ない(S300、S301)、
前記遊技媒体受入部が取外された後、再び装着された場合に、前記組付け状態判定手段が異常がないと判定するとともに前記ロック状態検知手段がロック状態を検知したことを条件に(S304によりYESの判断がなされたことを条件に)、前記計数規制制御手段による計数規制制御を解除することを特徴とする(S308)、遊技用装置。
なお、計数規制制御手段としては、シャッタ213a、213bを起立姿勢にしてパチンコ玉が取込まれないようにしているが、これに限定されるものではなく、たとえば、取込んだ計数玉の計数を無効にする制御を行なってもよい。
また、貨幣回収のグループ設定は、前述の第2の実施の形態のみで行なうようにしているが、この貨幣回収のグループ設定を第1の実施の形態、第3の実施の形態、第4の実施の形態においても行なうようにしてもよい。
また、前述の実施の形態においては、貨幣回収のグループ設定の場合には、営業中グループと締め処理時グループとの2種類のグループ設定を行ない、玉受皿解除のグループ設定の場合には営業中および締め処理時の区別をすることなく1種類のグループ設定を行なうものを示した。しかし、それに代えて、玉受皿解除のグループ設定も、貨幣回収のグループ設定と同様に、営業中グループと締め処理時グループとの2種類のグループ設定を行なうようにしてもよい。
さらに、玉受皿解除のグループ設定の結果を記憶している店内装置構成テーブルXと貨幣回収のグループ設定の設定結果を記憶している店内装置構成テーブルYとのテーブルデータに基づいて、システムコントローラ1100の表示装置1107により店内装置のグループ設定の状況を表示するようにしてもよい。そして、いずれか一方のグループ設定の状況を見ながら、それを参考にして他方のグループ設定を行なうことができるようにしてもよい。
前述の実施の形態においては、SX221a、SX221b、SX221cによりシステムコントローラ確認処理を行なうようにしたが、このシステムコントローラ確認処理のステップを省いてもよい。
さらに、前述の実施の形態においては、リモコン1010を操作してカードユニット3に対して玉受皿解除要求や貨幣回収要求を入力するようにしたが、それに代えてまたはそれに加えて、入力装置1106の操作等によりシステムコントローラ1100に直接玉受皿解除要求や貨幣回収要求を入力できるようにしてもよい。
さらに、システムコントローラ1100の入力装置1106を操作して、グループ解除要求やグループ回収要求の際の解除対象グループを直接システムコントローラ1100に入力するようにしてもよい。
前述の実施の形態では、玉受皿解除要求または貨幣回収要求を行なう遊技場の係員の認証を行なうに際して、暗証番号による認証を行なうものを示した。しかし、暗証番号の入力および暗証番号による認証による遊技場の係員の認証を行なわないようにしてもよい。さらに、遊技場の係員の認証を行なう場合の暗証番号による認証に代えてまたはそれに加えて、指紋や静脈等を利用した生体認証を行なうようにしてもよい。さらには、各係員それぞれで異なる暗証番号に代えて、遊技場の係員共通のパスワードを設定して、そのパスワードの入力により認証してもよい。さらに、それら認証のための入力方法としては、リモコン1010の入力に代えてまたはそれに加えて、テンキーを操作して入力したり、タッチパネル314を操作して入力したり、あるいは、有機ELのタッチパネルによるタッチ操作で入力してもよい。
前述の実施の形態では、玉受皿解除グループIDや貨幣回収グループIDをシステムコントローラ1100からカードユニット3が受信して、カードユニット3のRAM328bにより記憶するものを示した。しかし、それに代えて、各カードユニット3にグループ設定用のディップスイッチを設け、そのディップスイッチにより玉受皿解除グループIDや貨幣回収グループIDを設定して記憶しておくようにしてもよい。
さらに、前述の第1実施の形態、第3実施の形態および第4実施の形態では、グループ解除要求(またはグループ回収要求)があったときに、その要求を受けたカードユニット3はシステムコントローラ1100からの解除要求を受けることなく自ら解除制御を行なっている(SX217→SX221、SX217b→SX221、SX217a→SX221、SX317→SX221)。しかし、それに代えて、システムコントローラ1100側のS4の処理を、「割出された玉受皿グループIDに属する装置IDのカードユニット全てに解除要求を送信する」に変更し、かつ、S33の処理を、「全カードユニットにグループ解除要求を送信」に変更し、カードユニット3側において、システムコントローラ1100から送られてくる解除要求を待って解除制御を行なうようにしてもよい。
前述した実施の形態においては、返却玉の有無を検出する球切れ検出センサ204を計数払出ユニット29に設けた。しかし、それに代えて、蛇行経路12に球切れ検出センサ204を設けてもよい。なお、球切れ検出センサ204を計数払出ユニット29に設けた方が、自台計数機能が付いていないタイプのカードユニットから自台計数機能付のカードユニットに変更する際の、蛇行経路12への球切れ検出センサ204の取付作業が不要になる利点がある。
さらに、前述した実施の形態においては、開錠対象となるグループに属する全てのカードユニット3を一斉開錠する方法として、カードユニット3側において、管理コンピュータから送信されてきたグループ番号と記憶しているグループ番号とを照合し、一致するか否か判定するものを示した。しかし、それに代えて、管理コンピュータ側において、開錠対象となるグループに属するカードユニット3の装置IDを割出し、その割出された装置IDのカードユニット3にのみ、ロック解除指令を送信して開錠させるように制御してもよい。
前述した実施の形態においては、遊技場の営業中(営業時間内)において玉受皿ユニット4のロック解除を行なう場合には、リモコン1010の解除ボタン(個別解除ボタン、グループ解除ボタン、一斉解除ボタンのいずれか)の操作に加えて、ロック解除ボタンを操作しなければロック解除が行なわれないものを示した(図26、図25のSX222〜SX224)。しかし、これに限らず、営業中においても、解除ボタン(個別解除ボタン、グループ解除ボタン、一斉解除ボタンのいずれか)の操作だけでロック解除が行なわれるように制御してもよい。その場合には、図25のSX222およびSX223のステップが不要となる。
また、前述した実施の形態においては、遊技場の営業中(営業時間内)において貨幣の回収を行なう場合には、リモコン1010の回収ボタン(個別回収ボタン、グループ回収ボタン、一斉回収ボタンのいずれか)の操作に加えて、ロック解除ボタンを操作しなければ貨幣の回収が行なわれないものを示した(図36、図34のSY222〜SY224)。しかし、これに限らず、営業中においても、回収ボタン(個別回収ボタン、グループ回収ボタン、一斉回収ボタンのいずれか)の操作だけで貨幣の回収が行なわれるように制御してもよい。図34のSY222およびSY223のステップが不要となる。
さらに、前述の実施の形態では、リモコン1010の玉受皿解除ボタンを操作することにより、玉受皿解除処理要求がカードユニット3に送信されるものを示した(図26、図25のSX201)。しかし、これに限らず、玉受皿解除ボタンをなくして、解除ボタン(個別解除ボタン、グループ解除ボタン、一斉解除ボタンのいずれか)の操作により玉受皿解除処理要求がカードユニット3に送信されるようにしてもよい。また、解除ボタン(個別解除ボタン、グループ解除ボタン、一斉解除ボタンのいずれか)の操作の後、暗証番号を入力するようにしてもよい。その場合には、図25のSX211〜SX214の処理をSX215でのYESの後、SX215aでのYESおよびNOの後に実行することになる。
また、前述の実施の形態では、リモコン1010の貨幣回収ボタンを操作することにより、貨幣回収処理要求がカードユニット3に送信されるものを示した(図36、図34のSY201)。しかし、これに限らず、貨幣回収ボタンをなくして、回収ボタン(個別回収ボタン、グループ回収ボタン、一斉回収ボタンのいずれか)の操作により貨幣回収処理要求がカードユニット3に送信されるようにしてもよい。また、回収ボタン(個別回収ボタン、グループ回収ボタン、一斉回収ボタンのいずれか)の操作の後、暗証番号を入力するようにしてもよい。その場合には、図34のSY211〜SY214の処理をSY215でのYESの後、SY215aでのYESおよびNOの後に実行することになる。
また、前述の実施の形態では、図18のSS4による加算後の計数済玉数がリアルタイムで管理コンピュータ1150に送信されて会員貯蓄管理テーブル或いはビジター貯蓄管理テーブルの持玉数と、ユニット管理テーブルの計数済玉数とが、その計数済玉数にリアルタイムで更新されるものを示した。しかし、これに限定されるものではなく、この加算更新処理をリアルタイムでは行なわず、たとえば、受付け中のカードの返却時に一括加算更新してもよい。
また、前述の実施の形態では、電源基板ボックス14がカードユニット3とは別体に設けられているため(図3(a)、図4)カードユニット3を交換しても電源基板ボックス14の配置が変動せず、その配置が変動しない電源基板ボックス14により装置IDが記憶されているために、営業中の故障に伴う交換や新台入替に伴う配置箇所の変更等によってカードユニット3が替わっても、装置IDとグループIDとの対応関係が不変であるという利点がある。しかし、必ずしも電源基板ボックス14に記憶されている装置IDでなくてもよく、たとえば、カードユニット3自体に記憶させたカードユニットIDを用いてもよく、また、パチンコ機2に記憶されているパチンコ機ID(台番号等)をカードユニット3経由でシステムコントローラ1100に送信して、そのパチンコ機IDを用いるようにしてもよい。
さらに、前述した実施の形態では、遊技島の玉供給樋からパチンコ玉を取込んで流下させて計数払出ユニット29に供給する際の流下玉圧を軽減する流下圧軽減手段として、蛇行経路12を用いている。しかし、流下圧軽減手段としては蛇行経路12に限定されるものではない。たとえば、流下筒内に螺旋部材を挿入し、パチンコ玉が流下筒内を螺旋状に周回しながら流下する螺旋状流下経路等、種々のものが考えられ、流下玉圧を軽減できるものであれば、どのようなものであってもよい。
また、前述した実施の形態では、カードユニット3として、遊技者の支払い代金の対価としてのカード残額が記録された遊技用のカードを受付け、該遊技用のカードに記録されているカード残額を用いて対応するパチンコ機2での遊技を可能にするいわゆるCRユニットを示した。しかし、これに限らず、たとえば、会員カードを受付て該会員カードにより特定される貯玉(遊技者が獲得した遊技媒体のうち遊技場に預け入れられた遊技媒体)を使用して遊技を行なうという、貯玉での遊技のみを可能にするものでもよい。さらには、たとえば、遊技者が獲得した獲得玉を取込んで計数した計数玉数を記録している遊技用のカードを受付け、該カードに記録されている計数玉数を払出して遊技を可能にするという、計数玉での遊技のみを可能にするものでもよい。つまり、遊技を可能にするために使用される有価価値は、カード残額、貯玉、あるいは計数玉等どのようなものでもよく、遊技用のカードを受付けて何らかの有価価値を使用して遊技機での遊技を可能にするものであれば、どのようなものであってもよい。
つまり、本発明でいう「遊技用装置」とは、遊技を可能にするために使用される有価価値は、カード残額、貯玉、あるいは計数遊技媒体等どのようなものでもよく、遊技用記録媒体を受付けて何らかの有価価値を使用して遊技機での遊技を可能にするものであれば、すべて含まれる。
なお、「貯玉」とは、前述したように遊技場に預け入れられた遊技媒体であり、一般的に当該遊技場に設置された管理コンピュータにより管理される。一方、「計数遊技媒体数」とは、遊技用装置の自台計数機能により計数された遊技媒体数であって、未だに遊技場に預け入れられていない遊技媒体数のことである。一般的には、各遊技用装置で管理され、遊技終了時に遊技用記録媒体に記録されて排出されるが、当該遊技用記録媒体に記録された計数遊技媒体数を用いて再度遊技する場合には、その計数遊技媒体数が遊技用装置に読込まれて当該遊技用装置で管理される。なお、この計数遊技媒体数を遊技場に設置された計数遊技媒体管理用の管理装置で管理してもよい。要するに、「貯玉」と「計数遊技媒体数」の違いは、遊技場に預け入れるための貯玉操作を行なって遊技場に預け入れられた遊技媒体であるか、あるいは、未だに遊技場に預け入れられていない段階の遊技媒体であるかの点である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。