JP5872120B1 - 成形品の離型支援装置 - Google Patents

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Abstract

上方側を垂直部位とし下方側を傾斜スライド部位とし、水平貫通孔、水平部、棒状ピン部材固着部を形成した傾斜シャフトと、垂直部位と並行をなし傾斜シャフトと同じ長さであり、水平貫通孔の内壁面と棒状ピン部材の外周面との間の空間に挿通される筒状ピン部材を固着し、筒状ピン部材内部を棒状ピン部材が移動可能な貫通孔を形成した垂直シャフトと、を備え、垂直部位の成形品側は垂下部の形状に対応する形状に加工され、水平貫通孔の中心部には棒状ピン部材が挿通され、空間には筒状突起部の底辺から垂直シャフトの筒状ピン部材の先端部に接する位置まで筒状突起部の外周枠体が受容され、外周枠体先端部が接する位置から水平貫通孔の端部に至る空間には外周枠体と筒状ピン部材が挿通され、傾斜シャフトと垂直シャフトは同時に昇降運動し、傾斜シャフトの垂直シャフト側への接近移動に伴って、垂直部位が垂下部及び筒状突起部から離れ、棒状ピン部材は筒状突起部の中空部から抜け出し、筒状ピン部材先端は水平貫通孔から突き出て筒状ピン部材先端部が筒状突起部の外周枠体先端部に接触して筒状突起部が動かないように押え付け、円滑な離型を支援するように構成された成形品の離型支援装置。

Description

本発明は、各種プラスチック素材を原材料として製造される成形品の離型を円滑にする成形品の離型支援装置に関し、特に傾斜スライド機構を備えた金型におけるアンダーカット部として形成される筒状成形品の離型支援装置に関する。
各種プラスチック成形品は家電製品その他日用品、事務用品、各種産業用機械および装置類、自動車、鉄道、航空機等をはじめとする多くの運輸・輸送機関、等々極めて広範な分野に使用されておりその用途は益々拡大している。これらの製品に使用される各種プラスチック製品類は立体的ないし複雑な形状、構造のものが存在する。このような複雑な形状、構造の成形にあたっては、従来から型抜きが可能なパーツないし単位ごとに複数工程に分けて成形し、その後、それぞれのパーツ類を単位毎に組合せて接着、溶着、ねじ止めないし接続補助金具等の適宜手段を援用して所要形態の組立体として構成するような対策がとられている。
しかしながら、かかる複数の部材・パーツ等の組み合わせ作業を行うには製造工程が煩雑となる上、小型化並びに簡潔な構成による製作が困難であることが多い。成形過程の最終段階である離型工程が円滑に行われないことになると効率のよい成形は困難となり、さらに成形品を型から取り出す離型作業において障害となる成形品の凹凸部となるアンダーカット部の発生が不可避である場合にあっては作業効率が極端に低下することになる。
従来、筒状体(パイプ状体)は単体で製造されており金型による一体成形は殆ど必要とされない。なお、アンダーカット部として構成されず単に平板上に突出する筒状体は傾斜スライド機能を有しない通常の型抜き可能な金型によってスリーブピンとコアピンを使用して離型するものが存在し、このような金型では筒状体の中空部を保持するコアピンで保持された筒状体の離型処理において離型抵抗が大きくなるために離型を補助するためにスリーブピンで筒状体を押し上げることによって離型が行われている。
このような金型に関する先行文献として特許文献1が存在する。この文献は成形品の裏面側にリブやボス等の突部を一体成形する射出成形金型を開示するもので、ここでは、その先端部でボスの孔部を成形する入子となる中ピンと、その先端面でボスの突出端面を成形するように中ピンの外周に摺動自在に嵌合するスリーブピンで構成され、スリーブピンの先端面がボスの突出端面を押圧することにより、ボスの冷却固化に伴い成形品の表面側に発生するヒケ(シンクマーク)の未然防止を目的とするものである。この金型で成形されるボスはアンダ―カット部として形成されるものではない。
また、アンダーカット部の離型を確実に行うための傾斜スライド機構を備えた金型に関する先行文献として特許文献2が存在する。特許文献2は、樹脂成型品製造に使用される金型のキャビティ2及びこのキャビティに対して相対移動可能なコア3と、このコアの背部に設けられていて該コアに対して相対移動可能なイジェクタプレート4と、樹脂成形品のアンダーカット部を形成するために一端側に設けられた傾斜コア部21に接続され、かつ上記コア3に挿通された傾斜ピン22を有し、この傾斜ピン22の他端側をイジェクタプレート4に対して自在に滑動するスライドユニット23を備えた傾斜スライド6と、を併有する樹脂成型用金型装置を開示している。ここでは前記傾斜スライド6は、上記キャビティ2とコア3との離型時に前記イジェクタプレート4がコア3側に前進する距離と比較して、前記傾斜コア部21がコア3から突き出る量が小さくなるように前記傾斜ピン22を案内する突出量規制手段を備えている。特許文献2に開示された傾斜スライド機構では、特に薄くて細長い成形品の離型においてはアンダーカット部の折れ曲がり、破損等の発生を完全には防止できなかった。
そこで、本発明者は特願2014−555013において、傾斜スライド機構を備えた金型において、ピン部材が挿通され自由移動可能な水平貫通孔を備えた傾斜シャフトと、ピン部材を備えた垂直シャフトとを配設して、離型の際にアンダ―カット部として形成される平板上に突設する突起部の離型を支援することによって、立体的ないし複雑な形状、構造の各種プラスチック製品類の金型成形を可能とする成形品の離型支援装置を提案している。しかしながら、この支援装置では、アンダ―カット部として形成される突起部であって、内部が空洞の筒状体の突起部(筒状突起部)の円滑な離型は不可能であった。
特開2004−188792号公報
特開平10−264217号公報
本発明の課題は、傾斜スライド機構を備えた金型におけるアンダーカット部として形成される筒状突起部が組合された樹脂成形品の離型を円滑にする成形品の離型支援装置を提供することである。本発明は、例えばエンジン部分等の車部品、配線部分等の通信機器類、家電製品等の複数部品から構成される複雑な各種製品を一体的かつ一回で製造する場合に、離型を円滑にして可能な限り少ない工程により製造可能な離型支援装置を提供するものである。
本発明者が特願2014−555013において提案した成形品の離型支援装置ではアンダ―カット部として形成される筒状突起部の円滑な離型が不可能であったために、発明者はさらに研究を重ね、筒状突起部が組合された立体的ないし複雑な形状、構造の各種プラスチック製品類の一体的な金型成形を可能とする本発明に至った。
本発明は、傾斜スライド機構を備えた金型における成形品の離型装置において、上端部付近における一部が垂直状の垂直部位11を形成し、当該垂直部位の下方側が外向き傾斜状に加工され傾斜スライド部位12となるように形成した傾斜シャフト10を成形品の下方に形成される垂下部51側に、垂直部位と全体が並行をなし該傾斜シャフトと垂直方向においてほぼ同じ長さに形成した垂直シャフト20を傾斜シャフトの後方側に、それぞれ備え前記傾斜シャフトは、垂直部位の内部に棒状ピン部材30が挿通される水平貫通孔13を、上辺に直角をなす水平部14を、水平部の垂直シャフト側の端部に棒状ピン部材30を水平方向に向けて後端部を固着する棒状ピン部材固着部15を、それぞれ形成し、前記垂直シャフトは、傾斜シャフトの水平貫通孔の内壁面113と棒状ピン部材の外周面31との間に形成される空間40に移動可能に挿通される筒状ピン部材21を水平方向に向けて後端部を固着し、当該筒状ピン部材内部を前記棒状ピン部材が移動可能な貫通孔22を形成し、前記傾斜シャフトの垂直部位11は、成形品側50が成形品の垂下部51の形状に対応する形状となるように加工され、垂直部位に形成される水平貫通孔13の中心部には、成形品を構成し傾斜シャフトの空間に形成され垂下部に突出する筒状突起部52の底辺に至るまで棒状ピン部材30が挿通され、当該水平貫通孔の前記空間40には当該筒状突起部の底辺から垂直シャフトの筒状ピン部材21の先端部に接する位置に至るまで、成形品を構成し傾斜シャフトの空間に形成され筒状突起部の外周を形成する所定厚さの外周枠体152が受容され、当該外周枠体の先端部が接する位置から水平貫通孔の端部に至る空間には外周枠体と略同一厚さの筒状ピン部材21が移動可能に挿通され、前記傾斜シャフト10と垂直シャフト20は同時に昇降運動し、傾斜シャフトの上昇運動の際の垂直シャフト側への接近移動に伴って、傾斜シャフトの垂直部位11が成形品の垂下部51及び筒状突起部52から離れ、前記棒状ピン部材30は筒状突起部の中空部154から抜け出し、前記空間40に挿通された筒状ピン部材先端は当該水平貫通孔13から突き出て、筒状ピン部材先端部が筒状突起部の外周枠体先端部に接触して筒状突起部が動かないように押え付け、円滑な離型を支援するように構成された成形品の離型支援装置である。
本発明においては、棒状ピン部材30が筒状突起部の底辺から棒状ピン部材の先端面32の間に一定間隔(一定幅)153を確保して水平貫通孔13に対し挿通されることを特徴とし、また傾斜シャフト10及び垂直シャフト20が水平方向に延伸され、水平貫通孔13、棒状ピン部材30、筒状ピン部材21、貫通孔22からなる一組の構成部分が成形対象とする筒状突起部の数に応じて対応する数だけ水平方向に配設され、棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動するように構成されることを特徴とする。また、水平貫通孔13、棒状ピン部材30、筒状ピン部材21、貫通孔22からなる一組の構成部分が成形対象とする筒状突起部の数に応じて対応する数だけ垂直方向に配設され、棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動するように構成されることを特徴とする。
本発明においては、上記した本発明に係る離型支援装置が同一方向に向けて複数配設され、前記棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動することを特徴とし、また本発明に係る離型支援装置が傾斜シャフト10側を対向させて配設され、前記棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動することを特徴とする。そして、本発明に係る水平貫通孔13、棒状ピン部材30、筒状ピン部材21および垂直シャフト内部に形成される貫通孔22の断面形状が、成形対象とする筒状突起部52の外周枠体152および/または筒状突起部の中空部154の断面形状に対応する形状に応じて決定され加工されることを特徴とする。
本発明に係る成形品の離型支援装置は、傾斜スライド機構として機能する傾斜スライド部位及び水平貫通孔と棒状ピン部材を備えた垂直部位を形成した傾斜シャフトと、垂直部位と全体が並行をなし該傾斜シャフトと略同じ長さに形成されたシャフトであって棒状ピン部材が移動可能な貫通孔を形成し、傾斜シャフトの水平貫通孔の内壁面と棒状ピン部材の外周面との間に形成される空間に移動可能に挿通される筒状ピン部材を備えた垂直シャフトとを備えた簡潔な構造であり、製作精度は求められるものの低コストによる製造が可能となる。
そして、本発明においては傾斜シャフトの垂直部位の成形品側は成形品の垂下部の形状に対応した形状に加工され、垂直部位の水平貫通孔の中心部には棒状ピン部材が垂下部に突出する筒状突起部の底辺に至るまで挿通され、当該水平貫通孔の前記空間には所定の位置に至るまで所定厚さの筒状突起部の外周枠体が受容され、当該外周枠体の先端部が接する位置から水平貫通孔の端部に至る空間には外周枠体と略同一厚さの筒状ピン部材が移動可能に挿通される。
このような構成において、傾斜シャフトと垂直シャフトは同時に昇降運動し、傾斜シャフトは上昇運動と共に垂直シャフト側へ接近移動する。この傾斜シャフトの移動に伴って、傾斜シャフトの垂直部位が成形品の垂下部及び筒状突起部から離れ、棒状ピン部材は筒状突起部の中空部から抜け出し、前記した空間に挿通された筒状ピン部材先端は当該水平貫通孔から突き出て、筒状ピン部材先端部が筒状突起部の外周枠体先端部に接触して筒状突起部が動かないように押え付けるように作動する。そのため、外部の制御手段等を使用することなしに、成形品の下方にアンダーカット部として形成される筒状突起部の離型工程において発生しがちな変形、破損などを確実に防止して円滑な離型を補助、支援することができる。
本発明においては、棒状ピン部材を筒状突起部の底辺から棒状ピン部材の先端面の間に一定間隔(一定幅)を確保して水平貫通孔に対し挿通するように構成することにより、底辺側に一定厚さの底面を形成する有底筒状突起部を成形することができる。また、水平貫通孔、棒状ピン部材、筒状ピン部材、貫通孔からなる一組の構成部分を成形対象とする筒状突起部の数に応じて対応する数だけ水平方向に配設してピン部材の作動機構を同時に作動するように構成することにより横方向に複数個の筒状突起部が並んだ成形品を成形できる。前記一組の構成部分を垂直方向に配設することによって筒状突起部が上下に複数個連なって形成された成形品を成形できる。
また本発明においては、本発明に係る上記離型支援装置を、同一方向に向けて、または傾斜シャフト側を対向させて複数配設してピン部材の作動機構を同時に作動するように構成することにより、筒状突起部を縦方向に2列又は3列以上配置した成形品を成形することができる。
本発明においては、水平貫通孔、棒状ピン部材、筒状ピン部材および垂直シャフト内部に形成される貫通孔の断面形状を、成形対象となる筒状突起部の外周枠体および/または中空部の断面形状に対応する形状に応じて決定し加工することによって、様々な外周枠体および中空部の断面形状を有する筒状突起部の成形が可能となる。
本発明に係る離型支援装置の第1実施形態の構成例の主要部を示す概略断面図である。 第1実施形態に係る傾斜シャフトの水平貫通孔の内部構造並びに離型工程初期状態(A)と筒状突起部の離型状態(B)を説明するための概略断面図である。 第1実施形態に係る離型支援装置の離型工程における装置の動作・機能を説明するための図であり、(A)は離型工程の初期状態、(B)はシャフト上昇途中の作動状態、(C)は離型時の作動状態を示す図である。 本発明に係る離型支援装置の第2実施形態の構成例の主要部を示す概略断面図である。 第2実施形態の離型工程における初期状態(A)、シャフト上昇途中の作動状態(B)、離型時の作動状態(C)を示す図である。 本発明に係る離型支援装置の第3実施形態の構成例を示す概略斜視図である。 本発明に係る離型支援装置の第4実施形態の構成例の主要部を示す概略断面図である。 本発明に係る離型支援装置の第5実施形態の構成例の主要部を示す概略断面図である。 本発明に係る離型支援装置の第6実施形態の構成例の主要部を示す概略断面図である。 本発明に係る離型支援装置を適用した成形品の例を示す図であり、(A)は筒状突起部を1個、(B)は筒状突起部を縦横方向に6固、(C)は筒状突起部を縦横方向及び上下方向に連設した成形品を複数個形成した成形品の例を示す図である。 本発明に係る離型支援装置を適用した中空部の断面形状が円形の筒状突起部の例を示す図であり、(A)は外周枠体の断面形状を円形、(B)は外周枠体の断面形状を三角形、(C)は外周枠体の断面形状を四角形、(D)は外周枠体の断面形状を外周に突起部を形成する円形とした例を示す図である。 本発明に係る離型支援装置を適用した外周枠体の外周面断面形状が円形の筒状突起部の例を示す図であり、(A)は中空部の断面形状を菱形、(B)は中空部の断面形状を三角形、(C)は中空部の断面形状を四角形とした例を示す図である。 本発明に係る離型支援装置を適用した筒状突起部の中空部及び外周枠体の断面形状の例を示す図であり、(A)は中空部及び外周枠体の断面形状を菱形、(B)は中空部及び外周枠体の断面形状を三角形、(C)は中空部及び外周枠体の断面形状を四角形とした例を示す図である。 本発明に係る離型支援装置を適用した筒状突起部のサイズを説明するための図である。
以下に本発明に係る成形品の離型支援装置(以下、単に「本装置」ともいう)の構成例並びに離型の際の装置の動作及び機能等について添付図を参照しながら説明する。図1は本装置の第1実施形態の構成例の主要部を示す概略断面図であり、図2は傾斜シャフトの水平貫通孔の内部構造並びに離型工程初期状態(A)と筒状突起部の離型状態(B)を説明するための概略断面図である。図に示すように、本装置は傾斜スライド機構を備えた金型における成形品の離型装置において傾斜スライド機能を発揮する傾斜シャフト10と垂直シャフト20とにより構成される簡潔な構造である。
傾斜シャフト10は、上端部付近における一部を垂直状の垂直部位11とし、垂直部位の下方側が外向き傾斜状になるように曲げ加工された傾斜スライド部位12となっている。傾斜角度は厳密に規定されたものではない。垂直部位には水平貫通孔13が開口されており、上辺には直角をなす水平部14を形成し、水平部の上面は上方に位置する成形品となるキャビティプレートと接する。後端部には棒状ピン部材30を水平方向に向けて固着する棒状ピン部材固着部15を形成している。
垂直シャフト20は、垂直方向全体が傾斜シャフトの垂直部位11と並行をなしており、傾斜シャフトと略同じ長さに形成されている。垂直シャフトには筒状ピン部材21が水平方向に向けて固着されており、内部に貫通孔22が形成されている。筒状ピン部材の内側には棒状ピン部材が挿通され、筒状ピン部材は水平貫通孔の内壁面113と棒状ピン部材の外周面31との間に形成される空間40に移動可能に挿通される。貫通孔22には、筒状ピン部材21内部を棒状ピン部材が移動可能な状態で挿通されており、棒状ピン部材は垂直シャフトの貫通孔22及び筒状ピン部材21内部を通って水平貫通孔の中心部に挿通される。
棒状ピン部材及び筒状ピン部材の固着手段としてはネジ込みや溶接等の慣用の手段を採用することができる。傾斜シャフト、垂直シャフトおよびピン部材は金属製であることが好ましく、硬質の金属製であることがさらに好ましい。なお、図では傾斜シャフトの垂直部位の垂直シャフト側を垂直面としているが、本発明においては垂直部位の内側面は傾斜面とすることができ、傾斜スライド部位の傾斜面と同一の傾斜面としてもよい。
傾斜シャフトの垂直部位11の成形品側は、成形品の下方に形成される垂下部51の形状に応じて対応する形状となるように加工され、垂下部の幅、長さ等のサイズ、形状は垂直部位の成形品側の垂下部に接する部分の形状の加工によって任意に変更可能である。
垂直部位に形成される水平貫通孔13の中部には棒状ピン部材30が垂下部に突出する筒状突起部52の底辺に至るまで移動しない状態で挿通されており、水平貫通孔の内壁面と棒状ピン部材の外周面との間に形成される空間40には筒状突起部の底辺から筒状ピン部材21の先端部に接する位置41に至るまで所定厚さの筒状突起部の外周枠体152が受容されている。そして、外周枠体の先端部が接する位置41から水平貫通孔の端部に至る空間には外周枠体と略同一厚さの筒状ピン部材21が移動可能に挿通されている。
なお、図では筒状ピン部材21は、水平貫通孔の内壁面と棒状ピン部材の外周面との間に形成される空間40に挿通される構成としているが、本装置の設計製作の精度を向上させることによって、離型工程の初期状態においては、筒状突起部の外周枠体を水平貫通孔の後端部まで受容して、筒状ピン部材を水平貫通孔の後端部に接する位置に設置して外周枠体の流出を遮断しておき、離型工程の進行に伴って上記空間40の内部に挿入するように構成することができる。
射出成形機から射出された溶融樹脂は、キャビティプレートから垂下部51を通って、水平貫通孔の内壁面と中心部に挿通されている棒状ピン部材の外周面との間に形成される空間に対して、空間に挿通される筒状ピン部材21の先端部に接する位置41まで充填され、垂下部に突出する成形品としての筒状突起部の外周枠体152が成形される。すなわち、水平貫通孔の内壁面と棒状ピン部材の外周面との間の筒状ピン部材の先端面までの空間が、筒状突起部の外周枠体となる部分の溶融素材充填空間を形成することになる。
次に、図1、2及び図3を参照して本装置の第1実施形態の動作及び機能について説明する。図3は第1実施形態に係る本装置の離型工程における装置の動作・機能を説明するための図であり、離型工程の初期状態(A)、シャフト上昇途中の作動状態(B)、離型時の作動状態(C)を示している。傾斜シャフト10と垂直シャフト20とは同期状態で同時に昇降運動する。傾斜シャフトは傾斜スライド機構の機能を有して傾斜スライド運動を実行するもので、傾斜スライド部位12の傾斜スライド機構の動作により垂直部位11が垂直シャフト側へ接近移動することになる。離型工程が進行すると、U方向へ上昇すると共にH方向に水平移動して垂直シャフト側へ接近する。垂直シャフトは傾斜シャフトと同時に昇降運動のみを行い水平方向の移動運動は行わない。そのため、離型工程の開始から離型工程が進行してシャフトが上昇しても、筒状ピン部材の先端部が筒状突起部52の先端部と接している状態がそのまま維持されることになる。
図1、2及び図3(A)に示すように、離型工程の初期状態においては、前述したように、垂直部位の成形品側は垂下部51に接触しており、水平貫通孔13の中心部には棒状ピン部材30が挿通され、空間40には所定位置まで筒状ピン部材21が挿通されており、筒状ピン部材の先端部に接する位置41まで筒状突起部の外周枠体152となる溶融樹脂が充填されている。溶融樹脂の冷却固化後に離型工程が開始されることになる。
図3(B)に示すように離型工程が開始され、進行するに連れて両シャフトはU方向に上昇運動し、上昇運動に伴い傾斜シャフトは垂直シャフト側への接近移動運動も併せて行う。これらの運動によって、傾斜シャフトの上昇運動の際の垂直シャフト側への接近移動に伴って、傾斜シャフトの垂直部位は成形品の垂下部51及び筒状突起部52から離れ、傾斜シャフトの棒状ピン部材固着部15に固着されている棒状ピン部材30は傾斜シャフトの垂直シャフト側への接近移動と一緒に移動して筒状突起部52の中空部154から抜け出す。
空間40に挿通されている筒状ピン部材先端は水平貫通孔13から突き出て、離型工程が進行しシャフトが最大上昇した時においても離れることなく、筒状ピン部材先端部が筒状突起部の外周枠体先端部に接触して筒状突起部が動かないように押え付けている(図2(B)、図3(C)参照)。筒状突起部が傾斜シャフトの垂直部位に接触していれば筒状突起部が傾斜シャフトの上昇及び水平運動と一緒に運動することになる。筒状ピン部材先端部が筒状突起部の外周枠体先端部に接触して筒状突起部が動かないように押え付けることによって筒状突起部が傾斜シャフトと一緒に運動することを阻止することができる。
両シャフトが最大まで上昇した状態においては、図2(B)及び図3(C)に示すように垂直部位は垂下部51及び筒状突起部52から離れ、棒状ピン部材30は筒状突起部52の中空部154から抜け出している。筒状ピン部材先端部は筒状突起部の外周枠体先端部に接触して筒状突起部が動かないように押え付けている。筒状ピン部材先端部の筒状突起部先端への接触とは、筒状ピン部材側から押圧力を与えるものではなく、単に触れる程度であって、筒状突起部が動かないように押さえ付けている状態である。その後、筒状ピン部材先端部が筒状突起部を押さえ付けながら成形品が上方に突き上げられて離型工程が完了する。このような動作及び機能によって、本離型支援装置は離型処理が円滑に実施されるように補助、支援することになる。
このような離型支援動作を実行するタイミングは、原材料である使用プラスチックの種類並びに使用副資材の影響、成形体の構造、周囲温度等々の諸条件を考慮して過不足のない適正処理時間を考慮して決定すべきである。なお、傾斜シャフト及び垂直シャフトの下方側から貫通可能にそれぞれを受容する案内孔を有する昇降案内部が金型内に固着して配設されており、昇降案内部の案内に従って傾斜シャフトの垂直シャフト側への水平移動並びに傾斜シャフト及び垂直シャフトの同時昇降運動は確実に実行される。
図1、2、3では、筒状突起部の形成及び離型時に必要な要素となる水平貫通孔、棒状ピン部材、筒状ピン部材、垂直シャフトに形成される貫通孔からなる一組の構成部分を1個配設しており、第1実施形態を適用した場合の成形品は図10(A)に示す1個の筒状突起部が形成された成形品を成形することになる。なお、後述するように上記一組の構成部分を水平方向、垂直方向に複数個配設することにより、また本装置を複数個設置することにより複数個の筒状突起部が形成された成形品を成形することができる(図10B、C参照)。
本装置の第2の実施形態について図4、5を参照して説明する。図4は第2の実施形態の構成例の主要部を示す概略断面図であり、図5は第2の実施形態の離型工程における初期状態(A)、シャフト上昇途中の作動状態(B)、離型時の作動状態(C)を示している。本装置の第2の実施形態は図4、5に示すように、傾斜シャフトの垂直部位に形成される水平貫通孔13に対し、筒状突起部52の底辺から棒状ピン部材の先端面32の間に一定間隔(一定幅)153を確保して棒状ピン部材30を挿通するように構成するものである。このような構成により成形品となる筒状突起部に底面が形成されることになる。両シャフトが最大まで上昇した状態においては、図5(C)に示すように棒状ピン部材30は水平貫通孔13の先端面から一定間隔分だけ凹んだ状態となる。
前述した図1〜3に示す第1の実施形態の構成では、成形対象となる筒状突起部を両端部共に開放された中空筒状体とし、棒状ピン部材が垂下部に突出する筒状突起部の底辺に至るまで挿通されて棒状ピン部材の先端部が筒状突起部の中空部を貫通している。これに対して第2の実施形態の構成例では棒状ピン部材を筒状突起部の底辺から一定間隔をおいて挿通するように構成することにより成形対象とする筒状突起部の一端側に底面を形成する有底筒状体とすることができる。
筒状突起部の底辺側を底面とし、底面の厚さは棒状ピン部材の先端面と筒状突起部の底辺との間隔幅により任意に決定される。底面を厚くする場合は棒状ピン部材の先端面を筒状突起部底辺からの間隔を広くして挿入し、薄くする場合は当該先端面を底辺に接近して挿入することにより所望の底面厚さとすることができる。なお、他の構成部分、本装置の動作及び機能等の説明は前述したのでここでは省略する。
本装置の第3の実施形態について図6を参照して説明する。図6は第3実施形態の構成例を示す概略斜視図である。本装置の第3の実施形態は図6に示すように、水平部14と棒状ピン部材固着部15を形成した傾斜シャフト10および垂直シャフト20を水平方向に延伸して、筒状突起部の形成及び離型工程に必要な要素となる水平貫通孔13、棒状ピン部材30、筒状ピン部材21、垂直シャフトに形成される貫通孔22からなる一組の構成部分(以下、単に「一組の構成部分」という)を、成形対象とする筒状突起部の数に応じて対応する数だけ水平方向に配設し、棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構を同時に作動するように構成される。
図6では一組の構成部分を3個配設している。この構成により図10(B)に示すような横方向に3個の筒状突起部が並んだ成形品が成形される。図では一組の構成部分を3個配設しているが、本発明では一組の構成部分を2個又は4個以上の任意の数を配設することができる。一組の構成部分の配設個数は金型の規模、傾斜シャフトの長さ(高さ)、幅、傾斜スライド部位の傾斜角度などを総合的に調整して決定されることになる。なお、一組の各構成部分、本装置の動作及び機能等の説明は前述したのでここでは省略する。
本装置の第4の実施形態について図7を参照して説明する。図7は第4実施形態の構成例の主要部を示す概略断面図である。第3の実施形態が一組の構成部分を水平方向に複数個配設しているのに対して、本装置の第4の実施形態は図7に示すように一組の構成部分を垂直方向に複数個配設するものであり、一組の構成部分を成形対象とする筒状突起部の数に応じて対応する数だけ垂直方向に配設し、かつ棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構を同時に作動するように構成される。
図7に示すように、成形品の垂下部51及びこれに突出する筒状突起部52がそれぞれ2個形成され、各垂下部には傾斜シャフトの垂直部位の一端が接しており、各筒状突起部の中空部には棒状ピン部材30がそれぞれ挿通され、各空間40には筒状ピン部材21がそれぞれ挿通され、筒状突起部の先端部が筒状ピン部材の各先端部にそれぞれ接触しており、棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動するように構成されている。
図7では一組の構成部分を垂直方向に2個配設した構成を示している。この構成によれば図10(C)の前列に示す筒状突起部が上下に2個連なって形成された成形品が成形される。図では垂直方向に2個配設した例を示しているが、本発明においては一組の構成部分を垂直方向に3個以上の任意の数配設することができる。3個配設した構成によれば図10(C)の後列に示す筒状突起部が上中下に3個連なって形成された成形品が成形される。なお、一組の構成部分の配設個数は金型の規模などを総合的に調整して決定されることになる。なお、一組の各構成部分、本装置の動作及び機能等の説明は前述したのでここでは省略する。
第1の実施形態の構成では、成形対象を1個の垂下部に突出した1個の筒状突起部としているが、第3及び第4の実施形態の構成では一組の構成部分を水平方向、垂直方向に増設し、成形対象とする筒状突起部の成形数を横方向に所望する数だけ増やすことができ、上下方向に所望する数だけ連なって成形することができる。前述したように、それぞれの筒状ピン部材先端部が、成形品が上方に突き上げられて離型が実施されるまでそれぞれの筒状突起部を動かないように押さえ付けているので、複数の筒状突起部を形成した成形品の離型処理であっても円滑に実施されるように補助、支援することになる。
本装置の第5の実施形態について図8を参照して説明する。図8は第5の実施形態の構成例の主要部を示す概略断面図である。第5の実施形態は図8に示すように、傾斜シャフト10および垂直シャフト20を備えた第1〜4の実施形態に係るいずれかの離型支援装置を同一方向に向けて複数配設し、棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動するように構成されている。図8では本装置を同一向きにして2個配設しているが、本発明においては本装置を3個以上配設することができる。本装置の配設数は金型の規模などを総合的に調整して決定されることになる。
本装置の第6の実施形態について図9を参照して説明する。第5の実施形態が本装置を同一方向に向けて複数配設しているのに対して、第6の実施形態は図9に示すように、傾斜シャフトおよび垂直シャフトを備えた第1〜4の実施形態に係るいずれかの離型支援装置を傾斜シャフト側が対向するように配設し、棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動するように構成される。図9では本装置の傾斜シャフト側が対向するように2個配設しているが、本装置の傾斜シャフトの棒状ピン部材固着部15側が対向するように2個配設することもできる。本装置の並べ方は金型の規模などを総合的に調整して決定されることになる。
第5、6の実施形態において装置を2個配設した構成によれば、図10(B)、(C)に示すように縦方向に前後2列に配置した成形品を成形することができる。この図では成形品を縦方向に前後2列に配置しているが、本装置を3個以上配設することにより成形品を縦方向に3列以上配置することもできる。なお、本装置の構成部分、動作及び機能等の説明は前述したのでここでは省略する。
次に、図10を参照して本発明に係る離型支援装置を適用して成形した成形品の例を説明する。図10(A)は第1の実施形態を適用して成形した成形品例であり、筒状突起部を1個成形した成形品の例を示している。図10(B)は第3及び第5又は第6の実施形態を適用して成形した成形品例であり、横方向に3個並んだ筒状突起部が前列と後列の2列にそれぞれ配置されている。図10(C)は第3、第4並びに第5又は第6の実施形態を適用して成形した成形品例であり、前列に上下2個連なって形成された3個の筒状突起部が、後列に上中下3個連なって形成された3個の筒状突起部がそれぞれ横方向に配置されている。なお、ここに示した成形品は一例であり、これらに限定されるものではなく本発明に係る離型支援装置を適用した成形品は様々な形状とすることができる。
本発明においては、水平貫通孔13、棒状ピン部材30、筒状ピン部材21および垂直シャフト内部に形成される貫通孔22の断面形状を、成形対象とする筒状突起部の外周枠体又は中空部の断面形状、あるいは筒状突起部の外周枠体と中空部双方の断面形状に対応した形状に加工することによって所望形状の筒状突起部を成形可能である。図1〜10では成形対象とする筒状突起部の外周枠体152および中空部154の断面形状を円形とした円筒形状としているが、本発明においては水平貫通孔、棒状ピン部材等を適宜加工することによって筒状突起部の外周枠体、中空部の断面形状を円形のみならず三角形、四角形、菱形、花柄模様その他各種形状とすることができる。
これらの断面形状は水平貫通孔の内壁面と棒状ピン部材の外周面との間の空間の断面形状により決定されるため、空間の形状を変更するために必要な構成部分となる水平貫通孔、棒状ピン部材、筒状ピン部材および垂直シャフトに形成される貫通孔の断面形状を対応する形状に加工することにより所望の形状の筒状突起部を成形することができる。図11〜13に例示するように本発明を適用した成形品の筒状突起部の外周枠体152および中空部154の断面形状を様々な形状とすることができる。
図11は中空部の断面形状を円形とした筒状突起部52の例を示す図であり、(A)は外周枠体152の断面形状を円形とした例、(B)は外周枠体の断面形状を三角形とした例、(C)は外周枠体の断面形状を四角形とした例、(D)は外周枠体の断面形状を外周に突起部を形成する円形とした例を示している。図12は外周枠体152の外周面の断面形状が円形の筒状突起部の例を示す図であり、(A)は中空部154の断面形状を菱形とした例、(B)は中空部の断面形状を三角形とした例、(C)は中空部の断面形状を四角形とした例を示している。図13は筒状突起部の中空部154と外周枠体152双方の断面形状の例を示す図であり、(A)は中空部及び外周枠体の断面形状を菱形とした例、(B)は中空部及び外周枠体の断面形状を三角形とした例、(C)は中空部及び外周枠体の断面形状を四角形とした例を示している。なお、これらの形状は例示でありこれらに限定されるものではない。
本発明においては、図14に示すように、成形対象とする筒状突起部52の外径D1、内径D2、長さLならびに筒状突起部の外周枠体152の厚さTそれぞれのサイズに対応するように、水平貫通孔13の内径、棒状ピン部材30の直径(太さ)、水平貫通孔の内壁面113と棒状ピン部材の外周面31との間に形成される空間40における筒状突起部の底辺から筒状ピン部材端面に至る長さ、ならびに空間40の断面径(厚さ)のそれぞれを決定し加工することによって所望サイズの筒状突起部を成形可能である。したがって、本装置は電気電子機器等に広く使用される様々な形状、サイズの各種成形品に適用でき幅広い製品への対応が可能となる。
本発明においては、上記したように水平貫通孔の内径等を適宜変更することにより、成形対象とする筒状突起部の外径、内径、長さ、筒状突起部の外周枠体の厚さのそれぞれの任意サイズが決定される。特に、筒状突起部の長さ(高さ)サイズは、空間40における筒状突起部の底辺から筒状ピン部材端面に至る長さの他に、傾斜シャフトの垂直部位の幅、傾斜スライド部位の傾斜角度、傾斜シャフトの長さ(高さ)を総合的に調整して決定されることになる。
また、本発明においては、本装置を囲むように底面を開放し4側面となるリブを成形することにより、1面が開放されたリブが外枠となるケース内部に任意の数、形状、サイズの筒状突起部が突出した極めて複雑な形状、構造のプラスチック製品を一回で一体成形できる。さらに、前述した本発明者が提案した成形品の離型支援装置(特願2014−555013)と本装置とを適宜組み合わせて適用することにより、筒状突起部に加えて筒状でない突起部が結合されたさらに複雑な形状、構造のプラスチック製品の一体成形が可能となる。
本発明によればアンダーカット部として形成される様々な形状やサイズの筒状突起部を有する成形品の円滑な離型を実行できるので、成形対象となるプラスチック製品形状のバリエーションが増え、エンジン部分などの車部品、配線器具などの通信機器類、家電製品等の複数部品から構成される製品を金型成形により一体的かつ一回で成形できることになる。またプラスチック成形品は、家電製品その他日用品、事務用品、各種産業用機械および装置類、自動車、鉄道、航空機等の運輸・輸送機関等々広範な分野において使用されており、本発明はこのような分野における成形品の製造に利用されるものであり広い産業分野への貢献が期待される。
10 傾斜シャフト
11 垂直部位
12 傾斜スライド部位
13 水平貫通孔
14 水平部
15 棒状ピン部材固着部
20 垂直シャフト
21 筒状ピン部材
22 貫通孔
30、30−1、30−2、30−3 棒状ピン部材
31 棒状ピン部材外周面
32 棒状ピン部材先端面
40 空間(溶融樹脂充填空間、筒状ピン部材挿通空間)
41 筒状突起部外周枠体と筒状ピン部材先端部が接する位置
50 成形品(キャビティプレート)
51 垂下部
52 筒状突起部
113 水平貫通孔内壁面
152 筒状突起部外周枠体
153 筒状突起部底辺と棒状ピン部材先端面との間隔(幅)
154 筒状突起部中空部
D1 筒状突起部外径
D2 筒状突起部内径
L 筒状突起部長さ
T 筒状突起部外周枠体の厚さ
U 上昇移動方向
H 水平移動方向

Claims (7)

  1. 傾斜スライド機構を備えた金型における成形品の離型装置において、
    上端部付近における一部が垂直状の垂直部位を形成し、当該垂直部位の下方側が外向き傾斜状に加工され傾斜スライド部位となるように形成した傾斜シャフトを成形品の下方に形成される垂下部側に、垂直部位と全体が並行をなし該傾斜シャフトと垂直方向においてほぼ同じ長さに形成した垂直シャフトを傾斜シャフトの後方側に、それぞれ備え
    前記傾斜シャフトは、垂直部位の内部に棒状ピン部材が挿通される水平貫通孔を、上辺に直角をなす水平部を、水平部の垂直シャフト側の端部に棒状ピン部材を水平方向に向けて後端部を固着する棒状ピン部材固着部を、それぞれ形成し、
    前記垂直シャフトは、傾斜シャフトの水平貫通孔の内壁面と棒状ピン部材の外周面との間に形成される空間に移動可能に挿通される筒状ピン部材を水平方向に向けて後端部を固着し、当該筒状ピン部材内部を前記棒状ピン部材が移動可能な貫通孔を形成し、
    前記傾斜シャフトの垂直部位は、成形品側が成形品の垂下部の形状に対応する形状となるように加工され、垂直部位に形成される水平貫通孔の中心部には、成形品を構成し傾斜シャフトの空間に形成され垂下部に突出する筒状突起部の底辺に至るまで棒状ピン部材が挿通され、当該水平貫通孔の前記空間には当該筒状突起部の底辺から垂直シャフトの筒状ピン部材の先端部に接する位置に至るまで、成形品を構成し傾斜シャフトの空間に形成され筒状突起部の外周を形成する所定厚さの外周枠体が受容され、当該外周枠体の先端部が接する位置から水平貫通孔の端部に至る空間には外周枠体と略同一厚さの筒状ピン部材が移動可能に挿通され、
    前記傾斜シャフトと垂直シャフトは同時に昇降運動し、傾斜シャフトの上昇運動の際の垂直シャフト側への接近移動に伴って、傾斜シャフトの垂直部位が成形品の垂下部及び筒状突起部から離れ、前記棒状ピン部材は筒状突起部の中空部から抜け出し、前記空間に挿通された筒状ピン部材先端は当該水平貫通孔から突き出て、筒状ピン部材先端部が筒状突起部の外周枠体先端部に接触して筒状突起部が動かないように押え付け、円滑な離型を支援するように構成されたことを特徴とする成形品の離型支援装置。
  2. 前記棒状ピン部材が、筒状突起部の底辺から棒状ピン部材の先端面の間に一定間隔を確保して水平貫通孔に対し挿通される、ことを特徴とする請求項1に記載の成形品の離型支援装置。
  3. 前記傾斜シャフト及び垂直シャフトが水平方向に延伸され、水平貫通孔、棒状ピン部材、筒状ピン部材、貫通孔からなる一組の構成部分が成形対象とする筒状突起部の数に応じて対応する数だけ水平方向に配設され、棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動するように構成される、ことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の成形品の離型支援装置。
  4. 前記水平貫通孔、棒状ピン部材、筒状ピン部材、貫通孔からなる一組の構成部分が成形対象とする筒状突起部の数に応じて対応する数だけ垂直方向に配設され、棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動するように構成される、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成形品の離型支援装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の離型支援装置が同一方向に向けて複数配設され、前記棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動する、ことを特徴とする成形品の離型支援装置。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の離型支援装置が傾斜シャフト側を対向させて配設され、前記棒状ピン部材及び筒状ピン部材を作動させるための機構が同時に作動する、ことを特徴とする成形品の離型支援装置。
  7. 前記水平貫通孔、棒状ピン部材、筒状ピン部材および垂直シャフト内部に形成される貫通孔の断面形状が、成形対象とする筒状突起部の外周枠体および/または筒状突起部の中空部の断面形状に対応する形状に応じて決定され加工される、ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の成形品の離型支援装置。
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