JP5871460B2 - 土壌無害化工法 - Google Patents

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Description

本発明は、シアン化合物を安定化して、シアン化合物で汚染された土壌を無害化する技術に関する。
鍍金工場や、電子部品工場、化学工場等において、シアン化カリウムやシアン化ナトリウムの様なシアン化物を用いる場合が多い。
また、製鉄所においてはコ−クス製造工程におけるコ−クス製造ガスや、石炭ガス製造工場の様に、意図せずにシアン化合物を発生している設備が存在する。
その様な設備の跡地等においては、土壌中にシアン化合物で汚染された土壌が存在する。
一般的に、シアン化合物は、シアン化カリウム(KCN)、シアン化ナトリウム(NaCN)等のシアン化物とフェロシアン化物等の金属シアノ錯体を含めてシアン化合物という。
シアン化物は、土壌中においてはフェロシアン化物やフェリシアン化物として安定に存在することが多い。
従来、シアン化合物で汚染された土壌を、酸化剤や微生物を用いて無害化する技術が存在する。
しかし、係る技術は、土壌が高濃度のシアン化合物で汚染されている場合や、シアン化合物の中でも、土壌中に多く存在するフェロシアン化物、フェリシアン化物を無害化するには、不適当であった。
ここで、pH11未満の環境下では、シアン化物(KCN、NaCN等)はシアン化水素(HCN)として一部が揮散する恐れがある。そして、シアン化水素として揮散しない条件であるpH11以上の安全な領域において、シアン化合物を無害化する技術は、未だに提供されてはいない。
その他の従来技術として、吸湿性シ−トを用いて汚染物質を回収する技術が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は地下水に包含されている汚染物質を除去することは出来ても、土壌そのものの汚染には対処することが出来ない。
また、汚染された地下水を浄化層に透過させて汚染物質の不溶化を行なう技術も提案されている(特許文献2参照)。
しかし、この技術(特許文献2)は汚染された地下水の浄化には適用することが出来ても、土壌そのものが汚染されている場合には適用することが出来ない。
さらに、汚染物質を金属錯イオンに変換し、当該錯イオンを汚染土壌中の微生物により生物学的に分解する技術も提案されている(特許文献3参照)。
先ず、微生物による分解生成物について炭酸ガスと窒素に分解したという証明はなされていない。中間体であるチオシアン酸イオン(SCNイオン)等のシアン化物イオンを発生する可能性は否定できない。
更に、係る従来技術(特許文献3)では、微生物については「分解細菌」としか特定されておらず、前記イオンを分解する細菌が具体化されていない。また、生物学的な分解による汚染土壌の浄化は浄化作用が一定しておらず、更に浄化完了まで年単位の長期間を必要としてしまう。
その他の従来技術として、シアン化合物により汚染された地下水に次亜塩素酸カルシウムを投入することにより、浄化する技術が知られている。
しかし、係る方法は地下水の浄化のみに有効であり、土壌自体がシアン化合物で汚染されている場合に、当該土壌に対して次亜塩素酸カルシウムを添加しても、シアン化合物を浄化することは出来ない。
上述した様に、現段階ではシアン化合物で汚染された土壌を浄化する有効な技術は提案されておらず、シアン化合物で汚染された土壌は焼却するか、専用の処分場に廃棄する以外に、処理する方法が存在しなかった。
特開2009−39693号公報 特開2004−261738号公報 特開2006−255572号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、シアン化合物で汚染された土壌を短期間で確実に無害化することが出来る土壌無害化工法の提供を目的としている。
本発明の土壌無害化工法によれば、シアン化合物で汚染された領域(CG)が存在する土壌(G)を掘削して前記領域(CG)の土壌に当該土壌の乾燥重量の少なくとも50%の水を添加し、処理するべき土壌の湿重量の少なくとも5%の生石灰を添加し、処理するべき土壌と水と生石灰を混合し、少なくとも3時間以上養生し、シアン化合物で汚染された汚染土壌を無害化する土壌無害化工法において、シアン化合物で汚染された土壌を撹拌槽(14)に投入し、前記撹拌槽(14)に投入された汚染土壌の重量を決定し、当該汚染土壌の重量と含水率から汚染土壌の乾燥重量を決定し、当該汚染土壌の乾燥重量と水の適正比率により前記撹拌槽(14)に供給するべき水量が汚染土壌の乾燥重量の50%以上となるように決定し、生石灰の適正比率と汚染土壌の重量から前記撹拌槽(14)に供給される生石灰量pH11以上となるように決定し、決定した供給量の生石灰と水とを前記撹拌槽(14)に投入して撹拌し、生石灰の反応による発熱で撹拌後加熱養生して土壌中の鉄、カリウムと反応させ不溶性のフェロシアン化カルシウムカリウムを生成し、水分を気化させ、汚染土壌の無害化後の処理を行うようになっている。
本発明において、生石灰を添加する工程における生石灰の添加量(処理するべき土壌の湿重量の少なくとも5%、好ましくは10%以上)は、添加された水と反応して処理するべき土壌を100℃程度に加熱するのに必要な量である。そして、生石灰と水の発熱反応により、養生する工程において、土壌中の水分を気化する程度の熱量を発生するのに必要な量である。
さらに、生石灰を添加した後、水と処理するべき土壌との混合物(例えば、スラリ−)がpH11以上(好ましくはpH12以上)の高pHにするのに必要な量である。
本発明の実施に際して、生石灰は粒径100メッシュ以上の微粉状であるのが好ましい。ただし、生石灰の添加後、生石灰が粉状になる様な場合には、添加する生石灰が粒径100メッシュ以上の微粉状である必要はない。
本発明の実施に際して、上述した方法(交差噴流で汚染土壌を切削、細分化しつつ、生石灰を噴射して混合する方法)を実施しない場合には、処理するべき土壌と生石灰を(均一に)混合する工程では、混合機を使用することも可能である。
土壌を微細化する機能を持つ混合機を使用すれば、生石灰と均一な混合が困難である場合でも、シアンにより汚染された土壌と生石灰とを均一に混合することが可能である。
土壌を微細化する機能を持つ混合機として、市販の混合機(例えば、コマツ製作所の商品名「リテラ」)を用いることが出来る。
本発明において、前記養生する工程における養生期間(少なくとも3時間以上、好ましくは1日間以上)は、水と生石灰が反応して処理するべき土壌を100℃程度まで加熱する時間と、不溶性のフェロシアン化カルシウムカリウム(CaK[Fe(CN)])を生成する時間と、水と生石灰の反応による発熱で水分を気化させる時間の総和である。
ここで、フェロシアン化カルシウムカリウム(CaK[Fe(CN)])を生成する時間は、より詳細には、ケイ酸塩の一部を溶解して鉄(II又はIII)イオン及びカリウムイオンを生成する反応が進行する時間と、シアン化物イオン(CN)は鉄(II又はIII)イオンと反応してフェロシアン化鉄イオン([Fe(CN)4−)及び/又はフェリシアン化鉄イオン([Fe(CN)3−)を生成し、土壌中に元々存在するフェロシアン化鉄イオン及び/又はフェリシアン化鉄イオンと併せて、更にフェロシアン化鉄イオン及び/又はフェリシアン化鉄イオンが土壌から溶解したカリウムイオン及び生石灰からのカルシウムイオンと反応して、フェロシアン化カルシウムカリウム(CaK[Fe(CN)])を生成するのに必要な時間である。
また、本発明の土壌無害化工法において、処理するべき土壌がスラリ−状であり、相当量の水分を包含している(例えば、土壌乾燥重量の50%程度の水分を包含している)場合には、処理するべき土壌の重量(含水状態の重量:湿重量)の少なくとも5%(好ましくは10%以上)の生石灰(CaO)を添加して、混合機を用いて処理するべき土壌と生石灰を均一に混合して、少なくとも3時間以上(好ましくは1日間以上)養生すれば良い。その場合には、処理するべき土壌には、生石灰と反応するのに必要な水分量が、既に包含されている場合は、処理するべき土壌の乾燥重量の50%程度の水分を添加する工程を実行する必要はない。
対象とする汚染土壌に鉄含有率が低い場合及び/又はカリウム塩が少ない場合には、鉄化合物(鉄塩、鉄錯体等) 及び/又はカリウム化合物(カリウム塩等)を添加することで前記不溶性化合物(フェロシアン化カルシウムカリウム:CaK[Fe(CN)])を生成することができる。従って、対象土壌の土質に関わらず適用範囲を拡張できる。
上述する構成を具備する本発明によれば、水を添加する工程により、その後に添加される生石灰と反応して処理するべき土壌を100℃程度に加熱するのに必要な量の水が添加される。そして、水と生石灰との反応により生じた消石灰(Ca(OH))によりpH11以上(好ましくはpH12以上)の高pH状態となる。
水と生石灰との反応による発熱と、生成した消石灰により高pH環境となることにより、シアン化物イオン(CN)は鉄と反応してフェロシアン化物イオン([Fe(CN)4−)及び/又はフェリシアン化物イオン([Fe(CN)3−)を生成し、土壌中に元々フェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンとして存在するものと併せて、更に土壌中のカリウム及び生石灰からのカルシウムイオンと反応し、不溶性のフェロシアン化カルシウムカリウム(CaK[Fe(CN)])を生成する(図5)。
ここで、不溶性のフェロシアン化カルシウムカリウム(CaK[Fe(CN)])を生成する反応は、土中にシアン化物イオン(CN)単体が包含されている場合と、土中に、フェロシアン化物イオン、フェリシアン化物イオンは含まれているが、シアン化物イオン(CN)単体は含まれていない場合とでは、若干異なっている。
土中にシアン化物イオン(CN)単体が包含されている場合は、
土中のケイ酸塩から鉄イオン、カリウムイオンを生成する段階と、
シアン物イオンが鉄イオンと反応して、フェリシアン化鉄イオン、フェロシアン化鉄イオンを生成する段階と、
フェリシアン鉄イオン、フェロシアン化鉄イオンがカリウムイオン及び生石灰中のカルシウムと反応して、フェロシアン化カルシウムカリウムを生成する段階、
の3段階を含んでいる。
一方、土中に、フェロシアン化物イオン、フェリシアン化物イオンは含まれているが、シアン化物イオン(CN)単体は含まれていない場合には、
土中のケイ酸塩から鉄イオン、カリウムイオンを生成する段階と、
フェリシアン鉄イオン、フェロシアン化鉄イオンがカリウムイオン及び石灰中のカルシウムと反応して、フェロシアン化カルシウムカリウムを生成する段階、
の2段階になる。
本発明によれば、前記養生する工程において、水と生石灰(CaO)が反応して発生した熱と、生成物である消石灰(Ca(OH))による高pH状態(pH11以上、好ましくはpH12以上)とによって、シアン化物イオンはフェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンにする反応が行なわれる。
一般的には土壌中に、元々フェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンとして存在するものが多い。ここで、フェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンは、シアンと鉄の錯化合物であり、シアン化合物の中でも土壌中でかなり安定している。そのため従来技術では、フェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンを無害化することはできなかった。
これに対して本発明によれば、上述した様に、従来技術では無害化することができなかったフェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンが、土壌中のカリウム及び生石灰からのカルシウムイオンと反応し、不溶性のフェロシアン化カルシウムカリウム(CaK[Fe(CN)])を生成することにより、無害化することが出来る。
また本発明によれば、水と生石灰が反応して発生した熱と、生成物である消石灰(Ca(OH))による高pH状態(pH11以上、好ましくはpH12以上)とによって、土壌を構成しているケイ酸塩(KSiO3、FeSiO等)、アルミン酸塩の一部は溶解する。そして、鉄イオン、カリウムイオンを生成する。
ここで、シアン化物イオンはpH11未満ではシアン化水素として揮散する恐れがあり、危険な状態となる。本発明では、pH11以上、好ましくはpH12以上の高pH状態で上述した反応を行なうので、シアン化物イオンがシアン化水素として揮散する恐れを防止することが出来る。
また、前記養生する工程において、処理するべき土壌に添加された水は、水と生石灰の反応熱により、一部は消石灰として消費され、残りは蒸発する。
ここで、シアン化合物イオンは、生石灰との反応によりケイ酸塩(KSiO3、FeSiO等)の一部から生成した鉄イオン及びカリウムイオンと、反応することにより、非常に安定した不溶性化合物(フェロシアン化カルシウムカリウム:CaK[Fe(CN)])を生成する。
上述した様に、本発明によれば、シアン化合物イオンが非常に安定した不溶性化合物(フェロシアン化カルシウムカリウム:CaK[Fe(CN)])を生成することにより、シアン化合物で汚染されていた土壌が無害化される。
換言すれば、シアン化合物イオンが安定化して、環境基本法で定める土壌環境基準(以下、「環境基準」と呼ぶ)未満になり、その結果、シアン化合物により汚染されていた土壌の無害化が達成される。
より詳細には、本発明によれば、シアン化合物は、生石灰が反応し、溶解した一部のケイ酸塩から供給された鉄イオン及びカリウムイオンと反応して、非常に安定した不溶性化合物(フェロシアン化カルシウムカリウム:CaK[Fe(CN)])を生成することで、無害化されるのである。
また、シアン化合物イオンが当該不溶性化合物(フェロシアン化カルシウムカリウム:CaK[Fe(CN)])になるため、シアン化物イオン(CN)やフェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンとして遊離せず、シアン化合物が無害化されるのである。
本発明によれば、養生期間は3時間以上(好ましくは1日間以上)であり、生物学的な浄化方法に比較して、極めて短時間で、シアン化合物の無害化が実現出来る。
また、シアン化合物により汚染された土壌中にベンゼンが包含されていたとしても、本発明では、水と生石灰が反応した際の発熱により、当該ベンゼンを除去することが出来る。
シアン化合物は土壌粒子に付着しているので、シアン化合物を無害化する反応を土壌粒子表面で進行させるためには、土壌と生石灰を出来る限り均一に混合する状態にすることが好ましい。ここで、処理すべき土壌が塊状等の場合には、生石灰と均一な混合が困難である。
本発明において、交差噴流(J32−1、J32−2:J34−1、J34−2)によりシアンにより汚染された土壌(CG)を切削し細分化しつつ攪拌して、切削流体(例えば水)と混合し、生石灰を噴射して(J34−3)、切削されて細分化されて切削流体(例えば水)と混合された汚染土壌と生石灰とを攪拌して混合すれば、交差噴流により汚染土壌を切削して、細分化して、切削流体(例えば水)と混合、攪拌し、その状態で生石灰を供給して、さらに攪拌するので、細分化されて掘削流体(掘削水)と混合した土壌と生石灰とが均一に混合される。
その結果、シアン化合物を無害化する反応が個々の土壌粒子表面で好適に進行し、不溶性化合物(フェロシアン化カルシウムカリウム:CaK[Fe(CN)])が生成して、無害化される。
本発明の実施形態が施工された状態の概念図である。 実施形態のシアン化合物不溶化処理設備を示すブロック図である。 図1の処理設備におけるコントロ−ルユニットのブロック図である。 実施形態の手順を示すフローチャートである。 フェロシアン化カルシウムカリウムが生成された旨を示すX線回折結果を示す図である。 本発明の第2実施形態を示す説明図である。 図6のA−A矢視平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に図1〜図5を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1において、第1実施形態に係る土壌無害化工法が施工される土壌Gには、シアン化合物で汚染された領域CGが存在する。
係る汚染領域CGまで掘削孔Hを掘削して、シアン化合物で汚染された土壌(汚染領域CGの土壌)を、矢印Dで示すように、地上側のシアン化合物不溶化処理設備10に移送する。換言すれば、矢印Dは、シアン化合物で汚染された土壌(汚染領域CGの土壌)をシアン化合物不溶化処理設備10に移送する移送経路である。
掘削孔Hを掘削する方法(例えば、公知のボ−リング技術やバケットによる掘削技術)や、シアン化合物で汚染された土壌を地上側のシアン化合物不溶化処理設備10に移送する方法(例えば、公知のバケットを用いた搬送技術や、コンベアによる搬送技術、スラリ−移送技術)については、従来、公知の技術を適用すれば良い。
ここで、シアン化合物で汚染された土壌を移送する方法については、シアン化合物が揮発して大気中に拡散しない様にするのが好ましい。
地上側のシアン化合物不溶化処理設備10の詳細が、図2で示されている。
図2において、シアン化合物不溶化処理設備10はハウジング10Hで包囲されている。シアン化合物が揮発しても、大気中に拡散することを防止するためである。
シアン化合物で汚染された土壌は、移送経路D(図2では矢印Dとして示されている)を介して、シアン化合物不溶化処理設備10のホッパ12に投入される。
シアン化合物で汚染された土壌の投入量を計測するため、ホッパ12の底部には重量センサ(例えば、ロ−ドセル)13が設けられており、重量センサ13の計測結果は、計測信号出力装置13S、信号伝達ラインCL−1を介して、コントロ−ルユニット(制御装置)100に伝達される。
重量センサ13で投入量(重量)を計測された後、シアン化合物で汚染された土壌は混合攪拌槽14に投入される(矢印DA参照)。
混合攪拌槽14は攪拌装置16を有しており、攪拌装置16は駆動源である電動モ−タ16Mにより駆動する。そして、電動モ−タ16Mは、信号伝達ラインCL−2を介して、コントロ−ルユニット100から作動、停止に関する制御信号を受信する。
ここで、攪拌装置16を有する混合攪拌槽14に代えて、混合機を用いることが可能である。この場合、混合機としては、市販品(例えば、コマツ製作所の商品名「リテラ」)を適用可能である。
攪拌装置16を有する混合攪拌槽14或いは混合機としては、少なくとも、処理するべき土壌と生石灰を均一に混合する能力を有していることが必要である。
混合攪拌槽14は、水供給ラインL1を介して、図示しない水供給源(例えば、上水)と連通している。
水供給ラインL1には流量調整弁V1が介装されており、流量調整弁V1は、信号伝達ラインCL−3を介して、コントロ−ルユニット100から開閉制御信号を受信する。以って、混合攪拌槽14に投入された汚染土壌に対応した量の水が、混合攪拌槽14に供給される(矢印WA)。
生石灰貯蔵装置18が、生石灰供給ラインL2を介して、混合攪拌槽14に連通している。
生石灰供給ラインL2は、図示しない公知の搬送装置(例えば、スクリュ−コンベア)を備えており、生石灰貯蔵装置18内の生石灰を混合攪拌槽14に投入可能としている。
ここで、生石灰供給ラインL2には供給量調整弁V2が介装されており、供給量調整弁V2は、信号伝達ラインCL−4を介して、コントロ−ルユニット100から開閉制御信号を受信する。以って、混合攪拌槽14に、汚染された土壌に対応した量の生石灰が供給される(矢印CA)。
図2において、符号24は入力手段であり、入力手段24は信号伝達ラインCL−7を介して、コントロ−ルユニット100に対して、シアン化合物で汚染された土壌(図1で示す領域CGの土壌)の含水率を入力する。
係る含水率は、例えば、第1実施形態に係る土壌無害化工法が施工される以前の段階で、土壌Gの試掘等(図示せず)により求められる。そして、係る含水率を用いることにより、混合攪拌槽14に投入されたシアン化合物で汚染された土壌の乾燥重量(ドライ重量)を決定することが出来る。
そして、汚染土壌の乾燥重量に基き、水供給ラインL1を介して混合攪拌槽14に供給される水量が決定される。
また、土壌Gを試掘した際に汚染土壌をサンプリングして、サンプリングされた汚染土壌の重量と、当該汚染土壌と水との混合物(例えばスラリ−)がpH11以上(好ましくはpH12以上)にするのに必要な生石灰量(含水状態の土壌の重量、湿重量、の少なくとも5%、好ましくは10%以上)との比を求め、当該比率を適正な生石灰の比率(適正比率)として、入力手段24により、信号伝達ラインCL−7を介して、コントロ−ルユニット100に入力するのが好ましい。
コントロ−ルユニット100の詳細について、図3を参照して説明する。
図3において、コントロ−ルユニット100は、汚染土壌重量決定ブロック102、水供給量決定ブロック104、生石灰供給量決定ブロック106、デ−タ記憶ブロック112、制御信号出力ブロック114、各ブロック間でデ−タ信号の授受を行なうための信号伝達ラインCL−11〜CL−21、CL−20A〜CL−22Aを備えている。
シアン化合物で汚染された土壌の重量が重量センサ13で計測されると、その計測結果は、信号伝達ラインCL−1を介して、汚染土壌重量決定ブロック102に送られる。
そして、汚染土壌重量決定ブロック102において、混合攪拌槽14に投入されたシアン化合物で汚染された土壌の重量(水分を含んだ重量)が決定される。
当該汚染土壌の重量は、信号伝達ラインCL−11を介して水供給量決定ブロック104に送信され、信号伝達ラインCL−12を介して生石灰供給量決定ブロック106に送信される。
水供給量決定ブロック104には、信号伝達ラインCL−16を介して、デ−タ記憶ブロック112から、シアン化合物で汚染された土壌の含水率と、土壌の乾燥重量(ドライ重量)に対する好適な水の重量の比率(適正比率)が送られる。
水供給量決定ブロック104では、含水率に基いて土壌の乾燥重量(ドライ重量)を演算する。そして、演算により得られた土壌の乾燥重量と、デ−タ記憶ブロック112から送信された好適な水の重量の比率(適正比率)により、水供給ラインL1を介して混合攪拌槽14に供給するべき水量を演算する。
水供給量決定ブロック104で演算された水量のデ−タは、信号伝達ラインCL−20を介して制御信号出力ブロック114に送られて、流量調整弁V1の制御信号に変換される。そして、当該制御信号は、信号伝達ラインCL−20A、CL−3を介して流量調整弁V1に送られる。
生石灰供給量決定ブロック106には、信号伝達ラインCL−17を介して、デ−タ記憶ブロック112から、汚染土壌の重量に対して適正な生石灰の比率(適正比率)が送信される。
生石灰供給量決定ブロック106では、適正な生石灰の比率(適正比率)と、汚染土壌重量決定ブロック102から送信された当該汚染土壌の重量から、混合攪拌槽14に供給するべき生石灰の量、具体的には、処理するべき土壌の重量(含水状態の重量:湿重量)の少なくとも5%(好ましくは10%以上)に相当する生石灰量を演算する。
生石灰供給量決定ブロック106で演算された生石灰供給量のデ−タは、信号伝達ラインCL−21を介して制御信号出力ブロック114に送られて、供給量調整弁V2の制御信号に変換される。そして、当該制御信号は、信号伝達ラインCL−21A、CL−4を介して供給量調整弁V2に送られる。
ここで、供給量調整弁V2の制御信号に加えて、電動モ−タ16Mの駆動信号も制御信号出力ブロック114から出力される。電動モ−タ16Mの駆動信号は、信号伝達ラインCL−22Aを経由し、信号伝達ラインCL−2を介して電動モ−タ16Mに送信される。
信号伝達ラインCL−22Aを介して送信される電動モ−タ16Mの駆動信号は、図3では明示されていない遅延回路を経由して、生石灰が混合攪拌槽14に供給された後に、電動モ−タ16Mへ送信される。
ここで、図3で示す構成に代えて、コントロ−ルユニット100を制御盤で構成し、当該制御盤を作業者が操作することも可能である。
次に、主として図4を参照して、第1実施形態に係る土壌無害化工法の施工手順を説明する。
それと共に、水、生石灰の供給量についても説明する。
先ず、土壌Gの汚染された領域CGの汚染土壌(シアン化合物で汚染された土壌)を掘削して、シアン化合物不溶化処理設備10の混合攪拌槽14(のホッパ12)に投入する(ステップS1)。
ここで、汚染土壌の掘削(ステップS1)に先立って試掘を行い、領域CGの汚染土壌の含水率を計測して、含水率入力手段24により計測された含水率を入力する。或いは、汚染土壌を掘削する(ステップS1)際に、その一部をサンプリングして含水率を計測し、その計測結果を含水率入力手段24によりコントロ−ルユニット100に入力しても良い。
次に、重力センサ13により、ホッパ12に投入された汚染土壌の重量を計測する(ステップS2)。
そしてステップS3で、水ラインL1を介して、混合攪拌槽14に水が供給される。
ここで、ステップS1において、ホッパ12に投入された汚染土壌は、水分を包含した状態である。ステップS3では、上述した含水率を用いて、当該汚染土壌の乾燥重量(ドライ重量)を演算する。そして、デ−タ記憶ブロック112から送信された水の重量の比率(適正比率)により、水供給ラインL1を介して混合攪拌槽14に供給するべき水量を演算する。
ここで、水の適正比率は、汚染土壌の乾燥重量の50%以上である。
浄化するべきシアンとして、土中に、シアン化物イオン(CN)が単体で存在する場合と、シアン化物イオン(CN)は単体では土中に存在せず、フェロシアン化物イオン、フェリシアン化物イオンとして存在する場合の双方において、シアン化物イオンをフェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンにする反応と、ケイ酸塩の一部が溶解する反応が進行するには、水が必要である。同様に、係る反応を進行するためには、100℃程度に加熱することも必要である。
第1実施形態では、水を添加した後、生石灰を添加することにより、水と生石灰の発熱反応によって、必要な発熱量を得ている。そして、後述の実験例から明らかなように、汚染土壌の乾燥重量の少なくとも50%であれば、水と生石灰の発熱反応に必要な水の量と、ケイ酸塩の一部が溶解して、シアン化物イオンをフェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンにする反応に必要な量の水が確保出来るのである。
次に、ステップS3で、生石灰供給ラインL2を介して、混合攪拌槽14に生石灰(CaO)が投入される。
ここで、生石灰の供給量は、生石灰投入後、汚染土壌と水と生石灰との混合物がpH11以上になる量、例えば、処理するべき土壌の含水状態の重量(湿重量)の少なくとも5%(好ましくは10%以上)である。
土壌の含水状態の重量(湿重量)の少なくとも5%の生石灰を添加しないと、pH11以上とならず、シアン化水素(HCN)が揮散して危険である。
また、シアン化合物イオンが非常に安定した不溶性化合物を生成する反応が十分に進行せず、シアン化合物で汚染されていた土壌の無害化が不十分となる。
なお、pH11以上になる程度まで生石灰を投入すれば、例えば、汚染土壌にシアン化合物のみならず、芳香族炭化水素(ベンゼン)が含有されていたとしても、水と生石灰との反応で生じた発熱により、ベンゼンを除去することが出来る。
ここで、生石灰の供給量を決定するに際して、汚染土壌をサンプリングして、生石灰投入後、汚染土壌と水と生石灰との混合物がpH11(好ましくはpH12)以上となる様な比率(汚染土壌に対する生石灰供給量の比率:適正比率)を予め求めておけば良い。
或いは、過去の施工実績から、確実にpH11(好ましくはpH12)以上となる様な生石灰供給量、或いは、汚染土壌に対する生石灰供給量の比率を、デ−タ記憶ブロック112に記憶させても良い。
ステップS4で生石灰を投入した後、電動モ−タMを作動して、攪拌装置16により、汚染土壌、水、生石灰を均一に混合、攪拌する(ステップS5)。
攪拌装置16により混合攪拌槽14を混合、攪拌した後、所定期間が経過するまで静置或いは養生させる(ステップS5がNO、ステップS6のル−プ)。
ステップS5における「所定時間」としては、3時間以上で設定される。後述するように、特に24時間(1日)以上に亘って養生させることが好ましい。
少なくとも3時間以上に亘って養生させなければ、水と生石灰が反応して処理するべき土壌を100℃程度まで加熱する反応と、ケイ酸塩の一部を溶解して鉄イオン及びカリウムイオンを生成する反応、シアン化物イオンをフェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンにする反応、フェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンが溶解したカルシウムイオン及びカリウムイオンと反応して非常に安定した不溶性化合物(フェロシアン化カルシウムカリウム:CaK[Fe(CN)])を生成する反応、水と生石灰の反応に伴う発熱による水分の気化等の反応が十分に進行しないからである。
なお、図示はされていないが、第1実施形態において、混合攪拌槽14が加熱手段及び/又は加圧手段を有しており、養生時間(ステップS5がNO、ステップS6のル−プ)中に、混合攪拌槽14内における汚染土壌、水、生石灰の混合物(例えば、スラリ−)が加熱及び/又は加圧されるのであれば、当該養生時間を短縮することが可能である。
攪拌装置16により混合攪拌槽14を混合、攪拌した後、所定の養生時間が経過したならば(ステップS5がYES)、ステップS7に進み、無害化された後の処理を行なう。
ステップS7における「無害化後の処理」としては、例えば、セメント材料としてセメント工場に搬出し、或いは、原位置(図1における汚染領域CG)に埋め戻すことが出来る。
[実験例1]
実験例1では、シアン化合物を含有する試料50gに対して、フェリシアン化カリウム26mgを添加し、3時間後、生石灰5g(処理するべき土壌の湿重量の10%)と適宜量の水(処理するべき土壌の乾燥重量の50%の水)を添加して混合攪拌した後、2日間養生させた。
実験例1では、溶出試験方法は環境省告示第18号(平成15年3月6日)に基いて行なった。
実験例1における溶出試験(告示第18号の溶出試験)の結果を、環境基準値と比較して、下表1で示す。
表1
Figure 0005871460
ここで、環境基準は0.1mg/L未満であり、溶出量が0.1mg/Lを下回っていれば、シアン化合物が溶出する恐れがなく、浄化或いは無害化が達成されたと認定される。
表1で示すように、実験例1では溶出量が0.03mg/Lであり、環境基準値である0.1mg/L未満の1/3の低い数値になっている。従って、実験例1に係る処理により、シアン化合物の不溶化が達成されたことが明らかである。
ここで、実験例1に係る処理では、試料と生石灰と水の混合物(スラリ−)はpH11であることが確認されている。そして、実験例1ではシアン化水素は揮散せず、処理に際して実験者や作業者に危険はないことが分った。
[実験例2]
実験例1における処理では生石灰は生石灰5g(処理するべき土壌の湿重量の10%)が用いられた。これに対して、実験例2では、生石灰の量を2.5g(処理するべき土壌の湿重量の5%)、0.5g(処理するべき土壌の湿重量の1%)、0.25g(処理するべき土壌の湿重量の0.5%)にした。
実験例2における生石灰添加量以外の実験条件は、実験例1と同じである。
実験例2の結果を、下表2で示す。
表2
Figure 0005871460
実験例1に関連して述べたように、環境基準値は0.1mg/L未満である。表2から、溶出量が係る基準値未満になるのは、生石灰の添加量が処理するべき土壌の湿重量の5%(実験例2では2.5g)の場合と、生石灰の添加量が処理するべき土壌の湿重量の10%(5.0g)の場合である。ここで、生石灰の添加量が処理するべき土壌の湿重量の10%(5.0g)の場合とは、実験例1に他ならない。
実験例2より、生石灰の添加量は、処理するべき土壌の湿重量の少なくとも5%以上であり、好ましくは10%以上であることが理解される。
[実験例3]
実験例3では、実験例1と同一の試験条件で、実験試料と添加する水との重量比を変化して、処理後のシアン化合物の溶出量を計測した。
実験例3において、試料と添加する水との重量比は、処理するべき土壌(試料)の乾燥重量に対する水の重量比を30%〜100%の範囲で、10%ずつ変化させた。
実験例3の結果を、下表3で示す。
表3
Figure 0005871460
表3において、「○」は、処理(実験例3の処理)後のシアン化合物の溶出量が、環境基準の0.1mg/Lを下回っていることを意味しており、「×」は当該基準値以上であることを意味している。
表3から明らかなように、試料の乾燥重量に対する水の重量比が50%以上(50%〜100%)であれば、シアン化合物で汚染された土壌を無害化できる。これに対して、試料の乾燥重量に対する水の重量比が30%、40%では、無害化されていない。
水の量が試料の乾燥重量に対して30%、40%の場合には、ケイ酸塩の一部を溶解して鉄イオン及びカリウムイオンを生成する反応とシアン化物イオンをフェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンにする反応、更には不溶性化合物(フェロシアン化カルシウムカリウム:CaK[Fe(CN)])を生成する反応が十分に進行せず、また、係る反応を進行するために必要な反応熱(生石灰と水との発熱反応により生じる熱)も不十分となるものと推定される。
[実験例4]
実験例4では、水及び生石灰を添加した混合、攪拌した後における養生時間を変動し、その他の条件を実験例1と同様にして、処理後(実験例7の処理)のシアン化合物の溶出量を計測した。
養生時間は、1時間〜5日間(120時間)の範囲で、下表4で示すように変化させた。
実験例4の結果を、下表4で示す。
表4
Figure 0005871460
表4においても、「○」は、処理(実験例4の処理)後のシアン化合物の溶出量が、環境基準値0.1mg/Lを下回っていることを意味しており、「×」は当該基準値以上であることを意味している。
表4から、養生時間が3時間であれば、溶出量は環境基準値0.1mg/Lを下回り、シアン化合物で汚染された土壌を無害化できる。
シアン化物が非常に安定した不溶性化合物になる反応は、瞬時に反応が終了するタイプの反応ではないと推定される。そのため、不溶性化合物を生成するには、少なくとも3時間が必要であり、本発明では、少なくとも3時間の養生期間が必要であることが理解される。
なお、実験例4では、常温、大気圧の下で行なわれているが、加圧下、加熱下では、養生期間が短縮することを付記する。
[実験例5]
上述した様に、シアン化合物を無害化するために、図示の実施形態では、当該シアン化合物から不溶性のフェロシアン化カルシウムカリウム(CaK[Fe(CN)])を生成している。
出願人は、実験例5として、土中のシアンからフェロシアン化カルシウムカリウムが生成されるか否かを確認するための訂正実験を行なった。
実験例5においては、先ず、フェロシアン化カリウムを水に溶かすことにより、図示の実施形態で無害化するべき土中のシアンに相当するフェロシアン化物イオンを生成した。そして、フェロシアン化カリウムを溶かした水、換言すれば、フェロシアン化物イオンが存在する水に、生石灰を混合した試料を作成した。
そして、当該試料(フェロシアン化物イオンが存在する水に、生石灰を混合した試料)を、X線回析した。
X線回析した結果が、図5で示されている。
図5で示すX線回析結果では、横軸に位置(°2θ:°2Theta)を示し、縦軸にX線強度(cps)を示している。
図5で示すX線回析結果から、前記試料(フェロシアン化物イオンが存在する水に、生石灰を混合した試料)中に、フェロシアン化カルシウムカリウム(CaK[Fe(CN)])が生成していることが、定性的に確認された。図5のX線回析結果において、所定の3つの位置において、X線強度(cps)のピークが存在するからである。
換言すれば、実験例5の結果から、本発明によれば、土中に存在するシアンから、不溶性のフェロシアン化カルシウムカリウム(CaK[Fe(CN)])が生成されることが確認された。
図1〜図5を参照して説明した第1実施形態では、シアン化合物汚染土壌を地上側に取り出して無害化している。しかし、シアン化合物汚染土壌を地上側に取り出さずに、原位置にて無害化することが可能である。
換言すれば、本発明によれば、土壌G中のシアン化合物で汚染された領域CGに水及び生石灰を供給することにより、シアン化合物汚染土壌(領域CGの土壌)を地上側に取り出さずに、原位置にて無害化することが出来る。
土壌G中のシアン化合物で汚染された領域CGに水及び生石灰を供給することにより、シアン化合物汚染土壌(領域CGの土壌)を地上側に取り出さずに、原位置にて無害化する実施形態が、図6、図7で示されている。
次に、図6、図7を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
上述した通り、図6、図7の第2実施形態では、比較的低圧の粉体噴流と、高圧水の交差噴流とを用いて、シアン化合物で汚染された領域CGを無害化している。
図6において、土壌G中のシアン化合物で汚染された領域CGを無害化するための施行現場には、土壌無害化用機械(全体は図示せず)が設置されている。当該土壌無害化用機械は、2本の攪拌用ロッド32、34を有しており、攪拌用ロッド32、34の各々の先端(図6では下端部)には、土壌掘削用ビット36、38が取り付けられている。
攪拌用ロッド32、34には、垂直方向に間隔を空けて、複数(図6では5箇所に2枚ずつ、合計で20枚)の攪拌翼40−1〜40−5、42−1〜42−5が設けられている。図7で示すように、攪拌翼40−1〜40−5、42−1〜42−5は、各々が、攪拌用ロッド32、34を中心に、半径方向外方へ延在する2本の攪拌翼から構成されており、当該2本の攪拌翼は直線上に配置されている。
ここで、垂直方向に隣接する攪拌翼同士は、その延在する方向が90°ずつずれている。
攪拌用ロッド32、34を回転することにより、攪拌翼40−1〜40−5、42−1〜42−5は、例えば時計方向(図7の矢印R方向)に回転して、土壌を攪拌する。
図6において、攪拌用ロッド32の一番下側の攪拌翼40−5と同一の垂直方向位置には、高圧水噴流をJ32−1を噴射するノズルN32−1が設けられている。そして、ノズルN32−1よりも上方の位置には、高圧水噴流をJ32−2を噴射するノズルN32−2が設けられている。
一方、攪拌用ロッド34の一番下側の攪拌翼42−5と同一の垂直方向位置には、高圧水噴流をJ34−1を噴射するノズルN34−1が設けられている。そして、ノズルN34−1よりも上方の位置であって、ノズルN32−1と同一の垂直方向位置には、高圧水噴流をJ34−2を噴射するノズルN34−2が設けられている。なお、図6の例では、ノズルN34−2の垂直方向位置と、攪拌翼42−4の垂直方向位置とが同一である。
高圧水噴流J32−1、J32−2は一対の交差噴流を構成し、高圧水噴流J34−1、J34−2も一対の交差噴流を構成する。
図7で示すように、ノズルN32−1、ノズルN32−2は、攪拌用ロッド32を中心として点対称に配置されている。従って、ノズルN32−1から噴射される高圧水噴流をJ32−1と、ノズルN32−2から噴射される高圧水噴流J32−2も、攪拌用ロッド32を中心として対称になっている。
同様に、ノズルN34−1、ノズルN34−2も、攪拌用ロッド34を中心として点対称に配置されており、ノズルN34−1から噴射される高圧水噴流J34−1と、ノズルN34−2から噴射される高圧水噴流J34−2も、攪拌用ロッド34を中心として対称になっている。
図6において、攪拌用ロッド32の一番下側の攪拌翼40−5の地中側の側面に接触するように、粉体噴射用ノズルN32−3が設けられている。ここで、粉体噴射用ノズルN32−3は、ノズルN32−1、ノズルN32−2と同様に、攪拌用ロッド32の外周面に形成されている。
同様に、攪拌用ロッド34の一番下側の攪拌翼42−5の地中側の側面に接触するように、粉体噴射用ノズルN34−3が設けられている。ここで、粉体噴射用ノズルN34−3は、ノズルN34−1、ノズルN34−2と同様に、攪拌用ロッド34の外周面に形成されている。
粉体噴射用ノズルN34−3から、粉末状生石灰の噴流(或いは、粉末状生石灰と低圧の水から成る噴流)J34−3(図7)が低圧で噴射される。同様に、粉体噴射用ノズルN32−3からも、粉末状生石灰の噴流が低圧で噴射される。ただし、粉体噴射用ノズルN32−3から噴射される生石灰の噴流は、図示されていない。
なお、粉体噴射用ノズルN32−3、N34−3も、各々2つずつ設けられており、攪拌用ロッド32、34を中心として対称に配置されている。
図7で示すように、高圧水噴流J34−1、J34−2の噴射方向は、攪拌翼42−1〜42−5が延在する方向に対して、45°ずれている。
図示はしないが、高圧水噴流J32−1、J32−2の噴射方向も、攪拌翼40−1〜40−5が延在する方向に対して、45°ずれている。
一方、粉体噴射用ノズルN34−3から噴射される低圧の生石灰噴流J34−3は、最下方の攪拌翼42−5と平行に噴射される。図示はされていないが、粉体噴射用ノズルN32−3から噴射される低圧の生石灰噴流も、最下方の攪拌翼40−5と平行に噴射される。
図6、図7で示す構成により、土壌G中のシアン化合物で汚染された領域CGを原位置にて無害化するに際しては、攪拌用ロッド32、34を回転し、先端の掘削用ビット36、38で掘削しつつ、高圧水交差噴流J32−1、J32−2とJ34−1、J34−2により、攪拌翼40−1〜40−5、42−1〜42−5の軌跡と同一径の領域の土壌を切削する。
そして、シアン化合物で汚染された領域CGに到達したならば、粉体噴射用ノズルN32−3、N32−3から粉末状生石灰の噴流(或いは、粉末状生石灰と低圧の水から成る噴流)が噴射される。攪拌用ロッド32、34を回転し、高圧水交差噴流J32−1、J32−2とJ34−1、J34−2により、シアン化合物で汚染された土壌CGを切削、細分化しつつ攪拌して、切削流体である水と混合する。そして、切削、細分化されて、水と混合した汚染土壌に、粉末状生石灰の噴流(或いは、粉末状生石灰と低圧の水から成る噴流)を噴射することにより、粉末状生石灰は、切削され、微細片に細分化されて、水と混合している汚染土壌CGと均一に混合される。
[実験例6]
図6、図7で示す構成により、土壌と生石灰とが均一に混合されるか否かについて、実験例6により検証した。
図6、図7を参照して説明したのと同様に、高圧水の交差噴流を噴射して土壌を切削すると共に、低圧の粉末状生石灰の噴流を噴射しつつ、噴射ノズルを回転して、土壌と生石灰とを混合した場合と、土壌中に粉体のみを噴射して(土壌と)混合した場合と、水平方向に高圧水を噴射して土壌を切削すると共に、低圧の粉末状生石灰の噴流を噴射しつつ、噴射ノズルを回転して、土壌と生石灰とを混合した場合とで、生石灰と土壌との混合の程度を判定した。
生石灰と土壌とが均一に混合したか否かについては、生石灰と土壌とを混合すれば、土壌が固化するので、試料採取率(土壌が試料として採取できる割合)が向上するという性質を利用した。すなわち、生石灰と土壌とが均一に混合しているほど、試料採取率は高くなる。
また、生石灰と反応するフェノールフタレインが、採取された試料に対して反応する反応率を計測した。生石灰と土壌とが均一に混合していれば、試料には満遍なく生石灰が存在するので、フェノールフタレインの反応率が高くなるからである。
ここで、試料採取率は、施工して改良された範囲において、ボーリングマシンで試料採取を行い、ボーリング長さに対して採取された試料の長さを%で表している。例えば、コアボーリング長さが3mであって、採取された試料の長さが3m(全て採取)であれば試料採取率は100%であり、採取された試料の長さが1.5mであれば試料採取率は50%であり、試料が採取できなければ0%となる。
土壌が生石灰との反応により固化していなければ、ボーリングマシンにより試料として採取することが出来ないので、上述した様に、生石灰と土壌とが均一に混合しているほど、試料採取率は高くなる。
フェノールフタレインをエタノールに溶かし、水で希釈したものは酸塩基指示薬としてアルカリ性の検出に用いられる。pH<8.3の酸性側領域では当該指示薬は無色であるが、pH>10.0の塩基性側では、赤紫色を示す。
上述したフェノールフタレインの反応率は、施工して改良された範囲において、ボーリングマシンで試料採取を行い、採取された試料に対してフェノールフタレインを散布し、試料のアルカリによる変色を確認することにより行なう。採取された試料の長さに対して、変色した試料の長さを%で表している。例えば、採取された3mの試料が全て赤色に変色していればフェノールフタレインの反応率は100%であり、採取された3mの試料のうち、1.5mの長さの分だけ変色している場合には、フェノールフタレイン反応率は50%となる。
例えば、コアボーリング長さが3mであって、採取された試料の長さが3m(全て採取)であり、フェノールフタレインにより1.5mの長さの分だけ変色している場合には、試料採取率は100%であるが、フェノールフタレイン反応率は50%となる。
また、採取された試料の長さが1.5mであり、その全てがフェノールフタレインにより変色している場合には、試料採取率は50%であるが、フェノールフタレイン反応率は100%となる。
実験例6では、生石灰(CaO)の添加量(添加率)の添加率が4%のサンプル(No.1、No.2)、8%のサンプル(No.3、No.4)、10%のサンプル(No.5〜No.8)を用意した。
実験例6の結果を、以下の表5で示す。
表5
Figure 0005871460
表5において、備考欄に「クロスジェット+DJM」と標記しているのは、図6、図7を参照して説明された工法、すなわち、高圧水の交差噴流を噴射して土壌を切削すると共に、低圧の粉末状生石灰の噴流を噴射しつつ、噴射ノズルを回転して、土壌と生石灰とを混合した場合のサンプルであり、試料No.1〜No.8が該当する。
また、「ジェットクリート+DJM」と標記しているのは、水平方向に高圧水噴流を噴射すると共に、低圧の粉末状生石灰噴流を噴射しつつ、噴射ノズルを回転して、土壌と生石灰とを混合した場合のサンプルであり、試料No.9、No.11、No.13が該当する。
さらに、「DJM」と標記しているのは、低圧の粉末状生石灰噴流を水平方向に噴射しつつ、噴射ノズルを回転して、土壌と生石灰とを混合した場合のサンプルであり、試料No.10、No.12、No.14、No.15が該当する。
また、表5において、「羽切回数」は、土中で強制的に攪拌する羽或いは翼が、深さ1mの範囲を攪拌する「延べ回数」を示している。下式で計算される。
「羽切回数」=「攪拌翼のついているロッドの回転数(rpm)」÷「引上速度(m/min)」×「攪拌翼枚数」
表5において、評価として「○」、「△」、「×」の3種類がある。
試料採取率が100%で、且つ、フェノールフタレイン反応率も100%である場合に、評価が「○」である。
試料採取率が90%以上で、且つ、フェノールフタレイン反応率も90%以上である場合は、評価は「△」となる。この場合には、基本的に、本発明のシアンで汚染された土壌の無害化工法を実施するには不適当と判断される。
上述した以外の場合には、全て評価は「×」である。この場合は、本発明のシアンで汚染された土壌の無害化工法を実施するには、不適当である。
表5において、試料No.1〜No.8と、試料No.9〜No.15とを比較すれば明らかな様に、図6、図7を参照して説明された工法(クロスジェット+DJM)によって土壌と生石灰とを攪拌、混合した場合の方が、水平方向に高圧水噴流を噴射して低圧の粉末状生石灰噴流を噴射する工法(ジェットクリート+DJM)、或いは、低圧の粉末状生石灰噴流を噴射する工法(DJM)を用いた場合よりも、試料採取率及びフェノールフタレインの反応率が高く、評価も良好である。
このことから、図6、図7を参照して説明された工法であれば、土壌と生石灰とが、良好に(或いは均一に)攪拌、混合されること明らかになった。
また、図6、図7を参照して説明された工法で土壌と生石灰が攪拌、混合された試料(No.1〜No.8)については、表5で示すように、生石灰(CaO)の添加量が10%のサンプル(サンプルNo.5〜No.8)では、試料採取率及びフェノールフタレインの反応率が共に100%であり、評価は「○」である。
それに対して、生石灰(CaO)の添加量が4%のサンプル(サンプルNo.1、No.2)、8%のサンプル(サンプルNo.3、No.4)では、試料採取率は90%以上ではあるが100%には到達しておらず、フェノールフタレインの反応率も90%以上ではあるが100%には到達していない(評価「△」)。
ここで、サンプルNo.1〜No.4と、サンプルNo.5〜No.8では、生石灰(CaO)の添加量以外に、加水量、羽切回数が相違しているが、表5で示すように、有意な差異ではない。
表5の結果から、図6、図7で示す構成により土壌と生石灰を攪拌、混合するのであれば、生石灰(CaO)の添加量(添加率)は少なくとも10%とするべきことが判明した。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない。
例えば、図6、図7では、2本の攪拌用ロッド32、34が配置されているが、1本の攪拌用ロッドから高圧水の交差噴流と低圧の生石灰噴流を噴射しても良い。或いは、3本以上の攪拌用ロッドの各々から、高圧水の交差噴流と低圧の生石灰噴流を噴射しても良い。
G・・・土壌無害化工法が施工される土壌
CG・・・シアン化合物で汚染された領域
H・・・掘削孔
D・・・シアン化合物で汚染された土壌の移送経路
10・・・シアン化合物不溶化処理設備
12・・・ホッパ
13・・・重量センサ
13S・・・計測信号出力装置
14・・・混合攪拌槽
16・・・攪拌装置
16M・・・電動モ−タ
18・・・生石灰貯蔵装置
24・・・入力手段
32、34・・・攪拌用ロッド
36、38・・・土壌掘削用ビット
40−1〜40−5、42−1〜42−5・・・攪拌翼
J32−1、J32−2、J34−1、J34−2・・・高圧水噴流
N32−1、N32−2、N34−1、N34−2・・・高圧水噴射用ノズル
N32−3・・・粉体噴射用ノズル
J34−3・・・生石灰噴流
100・・・コントロ−ルユニット
102・・・汚染土壌重量決定ブロック
104・・・水供給量決定ブロック
106・・・生石灰供給量決定ブロック
112・・・デ−タ記憶ブロック
114・・・制御信号出力ブロック
L1・・・水供給ライン
L2・・・生石灰供給ライン
V1・・・流量調整弁
V2・・・供給量調整弁
CL−1〜CL−21、CL−20A〜CL−22A・・・信号伝達ライン

Claims (1)

  1. シアン化合物で汚染された領域(CG)が存在する土壌(G)を掘削して前記領域(CG)の土壌に当該土壌の乾燥重量の少なくとも50%の水を添加し、処理するべき土壌の湿重量の少なくとも5%の生石灰を添加し、処理するべき土壌と水と生石灰を混合し、少なくとも3時間以上養生し、シアン化合物で汚染された汚染土壌を無害化する土壌無害化工法において、シアン化合物で汚染された土壌を撹拌槽(14)に投入し、前記撹拌槽(14)に投入された汚染土壌の重量を決定し、当該汚染土壌の重量と含水率から汚染土壌の乾燥重量を決定し、当該汚染土壌の乾燥重量と水の適正比率により前記撹拌槽(14)に供給するべき水量が汚染土壌の乾燥重量の50%以上となるように決定し、生石灰の適正比率と汚染土壌の重量から前記撹拌槽(14)に供給される生石灰量pH11以上となるように決定し、決定した供給量の生石灰と水とを前記撹拌槽(14)に投入して撹拌し、生石灰の反応による発熱で撹拌後加熱養生して土壌中の鉄、カリウムと反応させ不溶性のフェロシアン化カルシウムカリウムを生成し、水分を気化させ、汚染土壌の無害化後の処理を行うことを特徴とする土壌無害化工法。
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