JP5871227B2 - 抗アレルギー性皮膚炎外用剤 - Google Patents

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本発明は、安全で害が少ないと考えられる一方で優れた抗アレルギー作用を有する抗アレルギー剤に関するものである。
近年、アレルギー性疾患の問題が非常に顕著なものとなってきており、我国では、実に国民の3割が、アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息などのアレルギー性疾患に罹患しているといわれている。しかし、アレルギー性疾患には原因が明確にされていないものや有効な治療法が確立されていないものが多く、対応策が待ち望まれている。
例えば、アトピー性皮膚炎はアレルギー体質のヒトに生じる慢性の湿疹であり、激しい痒みを伴う上に、紅斑や痂皮の他、皮膚の肥厚や乾燥など外見的な病変が起こる。一方、その原因としては、環境因子、発汗、菌、抗原、ストレス、食物などが考えられるが、患者により原因や悪化因子は異なり、特定は難しい。また、治療手段としては、ステロイド剤、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などが用いられるが、重篤な副作用を示すというイメージからステロイド剤の使用は避けられる傾向にあり、また、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬には眠気などの副作用がある。しかも、従来の治療法では完治が難しいことがある。
花粉症などでも、その原因となる花粉は過去には問題とならなかったものであり、何故近年になって花粉が抗原となってアレルギー性疾患を引き起こすのか明らかでない面が多い。また、花粉症でも十分に有効な治療法は確立されていない。
アレルギー性疾患は慢性や季節性のものが多く、治療も継続的に行う必要がある。しかし、いわゆる合成医薬品には重篤な副作用を示すものがあり、恒常的な使用が困難な場合がある。そこで、副作用が比較的少ないと考えられる天然成分から抗アレルギー作用を有するものの探索が行われている。
例えば特許文献1には、カンキツ類の果皮からの抽出物を有効成分とするアラキドン酸代謝酵素阻害活性を示す組成物が開示されている。また、特許文献2には、ユズの果皮成分を有効成分とするNF−κB/Th2亢進抑制剤が開示されている。
特開平8−245412号公報 特開2008−273860号公報
上述したように、これまでにも抗アレルギー作用を示す天然成分の探索は行われている。しかし、その効果は必ずしも満足できるものではない。
そこで本発明が解決すべき課題は、安全であり毎日の使用も可能であって、アレルギー疾患を有意に抑制できる薬剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく種々検討を重ねた。その結果、ユズ由来のオイルの中でも、その種子由来のオイルが非常に優れた抗アレルギー作用を示し、アレルギー性疾患を実際に改善できることをin vivo実験で明らかにして、本発明を完成した。
本発明に係る抗アレルギー剤は、ユズ種子オイルを含むことを特徴とする。
上記ユズ種子オイルとしては、ユズ種子を圧搾して得られたものが好ましい。かかるユズ種子オイルの優れた抗アレルギー作用は、実験により確認されている。
本発明に係る抗アレルギー剤は、特に外用剤として有用であり、また、アレルギー性皮膚炎の抑制に効果的である。
本発明に係る抗アレルギー剤は、ユズ種子に含まれるオイルを主要な有効成分とするものであることから安全性に優れ、毎日の使用も可能である。その上、極めて優れた抗アレルギー作用を示す。従って、本発明に係る抗アレルギー剤は、近年問題となっているアレルギー性疾患の優れた抑制剤として、産業上極めて有用である。
図1は、本発明に係るユズ種子オイルのヒスタミン放出阻害作用を確認するための実験結果を示すグラフである。 図2は、アレルギー性皮膚炎のモデルマウスに対する本発明に係るユズ種子オイルの効果を示す患部写真である。 図3は、アレルギー性皮膚炎のモデルマウスに対する本発明に係るユズ種子オイルの効果を評価した臨床スコアを示すグラフである。 図4は、アレルギー性皮膚炎のモデルマウスに対する本発明に係るユズ種子オイルの効果を示す皮膚組織写真である。
本発明の抗アレルギー剤は、アレルギー性疾患を効果的に抑制することができる。なお、本発明において「抑制」とは、アレルギー症状を軽減する全ての態様を含む概念であり、例えば、治療のみならず予防も含まれる概念である。
ユズ(Citrus junos)はミカン科ミカン属に属する植物であり、柑橘類の中では比較的寒さに強いため、日本各地で栽培されている。その果実は、ビタミンC、クエン酸、酒石酸などを含み、酸味が強くそのままでは食材に向かないが、独特で良好な香りにより、主に調味料として香味や酸味を加えるために用いられる。具体的には、果汁は焼き魚などへの香味付けのために用いられ、また、果皮は細切りして汁物などに加えられる。その他、果皮を砂糖漬けにすることもある。
上記のとおり、ユズの果実はその果汁や果皮が利用され、種子の有効利用はされてきておらず、種子はかえって廃棄されていた。本発明では、この種子を利用する。
本発明に係る抗アレルギー剤は、ユズ種子オイルを有効成分として含む。
ユズ種子オイルとは、ユズの種子に含まれる疎水性成分をいう。当該オイルがグリセライドであるか、脂肪酸エステルであるか、或いは炭化水素類などであるかは不明であるが、本発明では複数の有効成分が複合的に作用して抗アレルギー作用を発揮していると考えられる。
本発明に係るユズ種子オイルとしては、ユズ種子の圧搾オイルが好ましい。ユズ種子オイルはユズ種子から有機溶媒により抽出することも考えられるが、疎水性の高い有機溶媒は有害性が高く、残留の懸念がある。また、エタノールなど有害性の比較的低い有機溶媒を用いることも考えられるが、親水性の高い有機溶媒では疎水性のオイル成分を十分に抽出できないと考えられる。
本発明に係るユズ種子オイルは、ユズ種子圧搾オイルをさらに蒸留やクロマトグラフィなどで処理したものであってもよい。蒸留の圧力や温度は、例えば、5Pa以上、0.1MPa以下の減圧下、10℃以上、200℃以下の範囲で適宜決定すればよい。
ユズ種子圧搾オイルには様々な有効成分が含まれており、それぞれが単独で、或いは他の成分と協同的に抗アレルギー作用を発揮している可能性がある。よって、ユズ種子圧搾オイルからさらに分離したものを用いることによって、より優れた抗アレルギー作用が発揮される可能性がある。例えば、ユズ種子の圧搾オイルを減圧蒸留して得られるものは、アレルギー性皮膚炎の治療効果が極めて高いことがin vivo実験により直接確認されている。また、ユズ種子圧搾オイルのうち上記成分以外の成分、即ちユズ種子の圧搾オイルを減圧蒸留した残渣オイルは、肥満細胞の脱顆粒阻害作用やヒスタミンの放出阻害作用に極めて優れることから、特にI型アレルギーの抑制に有効であり、例えば、蕁麻疹、PIE症候群、食物アレルギー、花粉症、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーショックなどの治療や予防に有用である。
以下、本発明に係る抗アレルギー剤の製法につき説明する。
原料であるユズ種子は、洗浄した後、水分の混入をできる限り抑えるために乾燥することが好ましい。但し、有効成分の分解などを避けるため、加熱温度は必要以上に上げるべきではない。よって、常温で風乾するか、60℃以下で乾燥すべきである。また、ユズ種子の水分含量は、10%以下にすることが好ましい。
ユズ種子からオイルを圧搾する方法としては、特に制限はされないが、上記のとおり温度を過剰に上げるべきではないため、スクリュープレスやフィルタープレスなどを用いたコールドプレス法、遠心分離機、デカンテーションなどを用いることが好ましい。なお、本発明においては、ユズ種子を粉砕する際に与えられる圧力により染み出るオイルも圧搾オイルに含まれるものとする。
スクリュープレスは、一組以上の雄螺子と雌螺子をフレーム内で回転させることにより加圧力を発生させる形式のプレス機械である。スクリュープレスを用いれば、乾燥されたユズ種子を特別に処理することなく直接圧搾できる利点がある。スクリュープレス機は様々なものが販売されていることから、ユズ種子の大きさや実施規模に応じたものを選択して用いることができる。
フィルタープレスとは、ポンプで濾板と濾布を重ねたものの中に原液を圧入して強制的に濾過を行う装置である。よって、先ずはユズ種子を粉砕し、固形分からオイル分を圧搾する必要がある。粉砕手段は特に制限されないが、例えば、ボールミル、ハンマーミル、ローラーミル、ロッドミル、サンプルミル、スタンプミル、エヒスインテグレーター、冷却装置付きブレンダーなどを用いることができる。
また、ユズ種子を粉砕することにより固形分からオイル分を圧搾した場合、当該オイル分は遠心分離機やデカンテーションなどにより分離することができる。
得られたユズ種子圧搾オイルは、上述したように、さらなる活性向上のためや所望の作用効果向上のため、さらに精製してもよい。精製手段としては、蒸留やクロマトグラフィを挙げることができる。
本発明に係る抗アレルギー剤は、非常に優れた抗アレルギー作用を示す。その一方で、食用にも利用されているユズの成分を有効成分としているために、安全性が非常に高く、恒常的な使用も可能であると考えられる。よって、例えば慢性疾患であるアトピー性皮膚炎などに対して、一日当たり複数回の使用も、また、長期にわたる使用も可能であり、さらに、例えば花粉症などの発症前に恒常的に使用することにより発症を予防することも可能であり得る。
本発明に係る抗アレルギー剤の使用量は、患者の重篤度、その他の状態、年齢、性別などに応じて適宜調整すべきであり、特に制限されない。例えば、外用剤の場合、片方の手掌分(約150cm2)の広さの患部に対して、有効成分であるユズ種子オイル換算で0.05mL以上、5mL以下程度を1日当たり1回以上、4回以下程度塗布することができる。また、内服剤の場合、有効成分であるユズ種子オイル換算で1日当たり5mg以上、20g以下程度を1回で、或いは2回から4回に分けて服用することができる。
本発明に係る抗アレルギー剤の剤形は特に制限されないが、例えば、軟膏剤、貼付剤、パップ剤、液剤、ローション剤、エアゾール剤などの外用剤;錠剤、カプセル剤、液剤、シロップ剤、エアゾール剤などの内服剤;エアゾール剤などの吸入剤;注射剤;坐剤などとすることができる。
本発明に係る抗アレルギー剤は、剤形に応じて様々な添加成分を配合してもよい。例えば、基材、賦形剤、着色剤、滑沢剤、矯味剤、乳化剤、増粘剤、湿潤剤、安定剤、保存剤、溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、抗酸化剤、佐薬、緩衝剤、pH調整剤、甘味料、香料などを添加することができる。また、これら添加剤の配合量は、本願発明の作用効果を妨げない様な量で有る限り、必要に応じて適宜設定することができる。さらに、他の薬効成分を添加してもよい。
本発明の抗アレルギー剤は、アレルギー性疾患の抑制、即ち予防や治療に適用することができる。本発明にかかる抗アレルギー剤の治療対象であるアレルギー性疾患は、アレルギーが関与するものである限り特に制限されないが、例えば、アトピー性皮膚炎、蕁麻疹、PIE症候群、花粉症、食物アレルギー、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎、気管支喘息、アナフィラキシーショックを挙げることができる。また、本発明の抗アレルギー剤は安全性が高いので、上記疾患の予防剤として、或いは上記疾患の予防効果を有する健康食品または健康飲料として、恒常的に継続して服用することができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1 ユズ種子オイルの製造
先ず、ユズ果実から種子を分離した。具体的には、十分に熟したユズ果実の表面を水で洗浄した後、下部に切れ込みを入れ、キャタピラ式果実搾汁機(井河鉄工所社製,製品名「果汁搾汁機」)を用いて圧搾することにより、種子を含む果汁を得た。次いで、100メッシュの振動篩を用い、種子を果汁から分離した。得られた種子を50℃以下の温度で水分含量が10%以下になるまで乾燥した。
上記乾燥ユズ種子をスクリュープレス(Reinartz社製,製品名「Screwpress type AP 10/06」)で搾油し、ユズ種子の圧搾オイルを得た。以下、ここで得られたオイルを「未処理ユズ種子圧搾オイル」という。
次いで、得られた未処理ユズ種子圧搾オイルの一部を減圧蒸留した。以下、得られたオイルを「蒸留ユズ種子圧搾オイル」という。
実施例2 肥満細胞腫からのヒスタミン放出阻害試験
アレルギー性疾患の原因となるヒスタミンの放出量に関するユズ種子オイルの効果を確認した。
詳しくは、10%(V/V)ウシ胎児血清、ペニシリンG(100unit/ml)およびストレプトマイシン(100μg/ml)を含むRPMI−1640培地中、5%CO2下、P815細胞(マウス肥満細胞腫)を37℃で前培養した。実施例1の未処理ユズ種子圧搾オイルを同量のDMSOに溶解した。U底96穴細胞培養プレートに、1穴当たり2×106cells/200μlのP815細胞を播種し、さらに、各オイルの量が1穴当たり5μlとなるように上記溶液を添加した。また、コントロールとして、当該溶液と同量のDMSOを添加した。
3時間、6時間または16時間培養した後、細胞懸濁液に終濃度10μMのカルシウムイオノフォアA23187を添加し、37℃で15分間インキュベートすることにより、P815細胞からのヒスタミン放出を誘導した。反応後、直ちに1500rpm、4℃で5分間遠心分離し、100μlの上清を回収した。PBSに溶解したトリパンブルーを残った細胞へ添加し、顕微鏡で観察することにより、細胞の生存を確認した。得られた上清中のヒスタミン量をELISA法で測定した。結果を図1に示す。なお、ELISAキットの検出限界(0.5ng/ml)以下は、N.D.(not detected)と表した。
図1のとおり、未処理ユズ種子圧搾オイルを含む培地で肥満細胞を16時間培養した場合、ヒスタミンの放出をほぼ100%阻害することができた。この結果は、ユズ種子オイルがヒスタミンの放出を阻害し、痒み、くしゃみ、鼻水などのアレルギー症状を軽減できることを示唆している。また、かかる効果を生じさせるためには比較的長い時間が必要であったことから、ユズ種子オイルは単に肥満細胞の脱顆粒を抑制したのではなく、他の機序で作用した可能性が高い。
実施例3 アレルギー性皮膚炎モデルマウスの作製とユズ種子オイルの塗布
高知大学動物実験委員会の審査と承認を得た後、法令および学内規則を遵守して本実験を遂行した。マウスはSLC社よりHos:HR−1マウス、4週齢の雄を購入して実験に供した。実験期間中、マウスは高知大学付属動物実験施設内のSPFエリアで維持した。
当該マウスの頭部から上背部にかけて、7%(W/V) 2,4,6−trinitrochlorobenzene(TNCB)アセトン溶液を塗布して感作することにより、アレルギー性皮膚炎モデルとした。感作後7日目から実験終了まで、2日毎に2%TNCBアセトン溶液を背部に連続塗布することで惹起を行った。惹起開始と同時にユズ種子オイルの塗布を開始した。ユズ種子オイルは、感作部8cm2の範囲に対して、ユズ種子オイル50μLを、TNCB塗布と12時間以上の間隔を空けて塗布した。また、コントロールとして、ユズ種子オイルを塗布しない以外は同様の処置を行った。感作開始から15日目と25日目における患部の写真を図2に示す。
図2のとおり、アレルギー発症初期の15日目では、特に蒸留ユズ種子圧搾オイルで顕著な改善効果が認められ、腫れの軽減が認められた。また、25日目では未処理のユズ種子圧搾オイルでも効果が認められ、両方のユズ種子圧搾オイルによりほぼ完治が認められた。本実験において、未処理ユズ種子圧搾オイルと蒸留ユズ種子圧搾オイルとで異なった病態改善効果が認められたことから、ユズ種子オイルには複数の抗アレルギー物質が含まれており、それらが相乗的に作用し、また、両者には異なった抗アレルギー物質が含まれている可能性が高いといえる。
また、上記アレルギーモデルマウスの病態について、1)紅斑と発赤、2)浮腫、3)痂皮と乾燥、4)組織剥離の四項目を、無症状(スコア0)、軽度(スコア1)、中等度(スコア2)、高度(スコア3)の四段階で評価し、その合計を臨床スコアとした。評価は、感作開始から15日目と25日目に行った。なお、各群で5例ずつ評価し、その平均を算出した。結果を図3に示す。
病巣部を直接観察した結果と同様に、初期(15日目)には蒸留ユズ種子圧搾オイルが最も良好な改善効果を示した。また、25日目には、両オイルでもアレルギー症状の顕著な改善効果が認められた。有意差検定としてはT検定を行い、15日目での未処理ユズ種子圧搾オイル塗布群のp値は0.11413、蒸留ユズ種子圧搾オイル塗布群のP値は0.03335、25日目ではそれぞれ0.00117と0.00001であった。
さらに、上記実験後、マウスを安楽死させた後、耳介を切除した。得られた耳介を10%中性ホルマリン溶液中で固定した。固定後、常法に従って耳介をパラフィンに包埋し、厚さ4μmの切片を作製した。キシレンを用いて当該切片に脱パラフィン処理を施した後、ヘマトキシリン−エオジン(HE)染色した。結果を図4に示す。
図4のとおり、コントロールの病巣部では、著しい肥厚と好中球の浸潤が認められた。一方、本発明に係るユズ種子オイルを塗布した場合では、未処理オイルでも蒸留オイルであっても組織の修復が完了しており、正常に近い状態であった。
以上の結果のとおり、本発明に係るユズ種子オイルは、アレルギー症状を改善できることが明らかにされた。

Claims (4)

  1. ユズ種子オイルを含むことを特徴とする抗アレルギー性皮膚炎外用剤。
  2. ユズ種子オイルがユズ種子を圧搾して得られたものである請求項1に記載の抗アレルギー性皮膚炎外用剤。
  3. 150cm 2 の広さの患部に対して、ユズ種子オイル換算で0.05mL以上、5mL以下塗布されるものである請求項1または2に記載の抗アレルギー性皮膚炎外用剤。
  4. 1日当たり1回以上、4回以下塗布されるものである請求項1〜3のいずれかに記載の抗アレルギー性皮膚炎外用剤。
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