本明細書は、次のような遊技機に係る発明も開示している。
(0) 遊技媒体を用いて遊技者に遊技を提供する遊技機において、
複数の図柄が表示されたリールを回動・停止する回動リール装置と、
表示画面に遊技演出を表示する画像表示装置と、
前記回動リール装置と前記画像表示装置とが配設されるベース体と、
を備え、
前記ベース体は、その前面側に、前記回動リール装置でのリール部分を視認させるための遊技領域と、前記画像表示装置の表示画面に表示される遊技演出を視認させるための演出領域とを備え、かつ、前記ベース体での前記遊技領域と前記演出領域との間の位置から当該ベース体の前方に離れた一点に前記遊技領域と前記演出領域とが向くように前記回動リール装置と前記画像表示装置との少なくとも一方を側面視で傾斜姿勢に配設している
ことを特徴とする遊技機。
前記(0)に記載の発明によれば、遊技媒体を用いて遊技者に遊技を提供する遊技機は、ベース体に回動リール装置と画像表示装置とが配設されている。回動リール装置は、複数の図柄が表示されたリールを回動・停止する。画像表示装置は、表示画面に遊技演出を表示する。ベース体は、その前面側に、回動リール装置でのリール部分を視認させるための遊技領域と、画像表示装置の表示画面に表示される遊技演出を視認させるための演出領域とを備え、かつ、ベース体での遊技領域と演出領域との間の位置から当該ベース体の前方に離れた一点に遊技領域と演出領域とが向くように回動リール装置と画像表示装置との少なくとも一方を側面視で傾斜姿勢に配設している。
したがって、遊技領域と演出領域とがベース体の前方の一点に向くように回動リール装置と画像表示装置とをベース体に配設しているので、遊技者からは遊技領域と演出領域とが見易くなっている。つまり、従来例では、遊技領域と演出領域とが同一方向を向いており、遊技者の視線方向と各領域面(遊技領域面と演出領域面)の垂線方向とのなす角(ずれ角)が大きく、遊技者が各領域面を見た場合に、遊技領域と演出領域との少なくとも一方に対して見辛いことや違和感を受けることがあった。これに対して、本発明では、遊技領域と演出領域とがベース体の前方の一点に向けられているので、遊技者の視線方向と各領域面(遊技領域面と演出領域面)の垂線方向とのなす角(ずれ角)が小さいあるいは無く、遊技者が各領域面を見た場合に、遊技領域や演出領域が見易く、これらの領域に対して違和感を受けることがない。
その結果、遊技領域および演出領域を見易くすることができる遊技機を提供することができる。
前記(0)に係る遊技機によれば、遊技領域と演出領域とがベース体の前方の一点に向くように回動リール装置と画像表示装置とをベース体に配設しているので、遊技者からは遊技領域と演出領域とが見易くなっている。つまり、従来例では、遊技領域と演出領域とが同一方向を向いており、遊技者の視線方向と各領域面(遊技領域面と演出領域面)の垂線方向とのなす角(ずれ角)が大きく、遊技者が各領域面を見た場合に、遊技領域と演出領域との少なくとも一方に対して見辛いことや違和感を受けることがあった。これに対して、本発明では、遊技領域と演出領域とがベース体の前方の一点に向けられているので、遊技者の視線方向と各領域面(遊技領域面と演出領域面)の垂線方向とのなす角(ずれ角)が小さいあるいは無く、遊技者が各領域面を見た場合に、遊技領域や演出領域が見易く、これらの領域に対して違和感を受けることがない。その結果、遊技領域および演出領域を見易くすることができる遊技機を提供することができる。
(1) 前記(0)に記載の遊技機において、
前記ベース体は、その前面側で、前記遊技領域および前記演出領域以外の所定領域を覆う薄板状のカバー部材を備え、前記ベース体の前面側に取り付けられる装飾部品によって前記カバー部材が当該ベース体の前面側に固定されることを特徴とする遊技機。
前記(1)に記載の発明によれば、ベース体は、その前面側で、遊技領域および演出領域以外の所定領域を覆う薄板状のカバー部材を備え、ベース体の前面側に取り付けられる装飾部品によってカバー部材がベース体の前面側に固定されるので、カバー部材を固定するための専用固定部品(ネジや止めピンなど)を不要とすることができ、その専用固定部品が少なくなった分だけ部品点数を少なくできる。
(2) 前記(1)に記載の遊技機において、
前記ベース体は、その前面側を窪んだ湾曲形状またはくの字形状としていることを特徴とする遊技機。
前記(2)に記載の発明によれば、ベース体は、その前面側を窪んだ湾曲形状またはくの字形状としているので、装飾部品によってカバー部材をベース体の前面側に固定することで、このカバー部材がベース体の湾曲面またはくの字面に沿うようにして変形して固定でき、カバー部材を予め湾曲形状またはくの字形状に成形加工する必要がないし、薄板状のカバー部材を使用しているので、そのもの自体に印刷等の装飾ができ、カバー部材を熱処理して湾曲形状またはくの字形状に変形加工する場合にその印刷面が変化するが、このような熱処理を行わないので印刷面の変化がおきない。
(3) 前記(1)または(2)に記載の遊技機において、
前記カバー部材は、その裏面側で外縁部分の所定箇所に当り代部を備え、
前記ベース体は、その前面側で、前記カバー部材の前記当り代部に対応する箇所に形成されて当該当り代部に当接支持する外縁支持部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(3)に記載の発明によれば、カバー部材の裏面側での外縁部分の所定箇所である当り代部が、ベース体の前面側での外縁支持部に当接して支持されるので、カバー部材の外縁がベース体に沈み込んだ状態とならず、好適に支持される。
(4) 前記(1)から(3)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記ベース体は、その正面視で上から順に前記画像表示装置と前記回動リール装置とが配設されており、前記遊技領域は、その垂線方向と前記一点から見下ろした方向とが一致するように配設されている
ことを特徴とする遊技機。
前記(4)に記載の発明によれば、ベース体は、その正面視で上から順に画像表示装置と回動リール装置とが配設されており、遊技領域は、その垂線方向と、前記一点から見下ろした方向とが一致するように配設されているので、遊技者の見下ろす方向に遊技領域が配設されており、遊技者に負担にならずに遊技領域を見ることができる。
(5) 前記(1)から(4)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記カバー部材は、前記遊技領域および前記演出領域に対応する箇所が除去された薄板状の部材であり、
前記装飾部品は、遊技領域の周囲を縁取る遊技領域用枠部品と、演出領域の周囲を縁取る演出領域用枠部品とである
ことを特徴とする遊技機。
前記(5)に記載の発明によれば、カバー部材は、遊技領域および演出領域に対応する箇所が除去された薄板状の部材である。装飾部品は、遊技領域の周囲を縁取る遊技領域用枠部品と、演出領域の周囲を縁取る演出領域用枠部品とである。したがって、遊技領域用枠部品によって遊技領域の周囲を縁取る装飾を実現できるとともに、カバー部材の遊技領域に対応する除去箇所の周囲を遊技領域用枠部品によって固定することができ、演出領域用枠部品によって演出領域の周囲を縁取る装飾を実現できるとともに、カバー部材の演出領域に対応する除去箇所の周囲を演出領域用枠部品によって固定することができる。
(6) 前記(5)に記載の遊技機において、
前記カバー部材は、前記遊技領域に対応する箇所が除去された遊技領域用除去箇所と、前記演出領域に対応する箇所が除去された演出領域用除去箇所とを備えた薄板状の部材であり、前記遊技領域用除去箇所の周縁部分の所定箇所と前記演出領域用除去箇所の周縁部分の所定箇所とに挟み代部を備え、
前記ベース体は、その前面側で、前記カバー部材の前記挟み代部に対応する箇所に形成されて当該挟み代部に当接支持する周縁支持部を備え、
前記遊技領域用枠部品および前記演出領域用枠部品は、前記周縁支持部とで前記カバー部材の前記挟み代部を挟むことで当該カバー部材を固定している
ことを特徴とする遊技機。
前記(6)に記載の発明によれば、カバー部材は、遊技領域に対応する箇所が除去された遊技領域用除去箇所と、演出領域に対応する箇所が除去された演出領域用除去箇所とを備えた薄板状の部材であり、遊技領域用除去箇所の周縁部分の所定箇所と演出領域用除去箇所の周縁部分の所定箇所とに挟み代部を備えている。ベース体は、その前面側で、カバー部材の挟み代部に対応する箇所に形成されて当該挟み代部に当接支持する周縁支持部を備えている。遊技領域用枠部品および演出領域用枠部品は、周縁支持部とでカバー部材の挟み代部を挟むことでこのカバー部材を固定している。したがって、カバー部材の遊技領域用除去箇所や演出領域用除去箇所を遊技領域用枠部品および演出領域用枠部品とベース体の周縁支持部とで挟んで支持することができ、カバー部材の中央部分をベース体の方にしっかりと固定できる。また、機種変更が生じた場合には、遊技領域用枠部品および演出領域用枠部品を取り外すことで、カバー部材の挟み固定が解除されるので、カバー部材を容易に取り外すことができるし、新たな機種用に印刷等されたカバー部材を遊技領域用枠部品および演出領域用枠部品とベース体とで挟んで支持することができ、カバー部材を交換するだけで機種変更にも対応できる。
(7) 前記(6)に記載の遊技機において、
前記カバー部材は、前記演出領域用除去箇所の周縁箇所の所定箇所に切欠き部を備え、
前記演出領域用枠部品は、前記切欠き部に位置させる突起部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(7)に記載の発明によれば、カバー部材は、演出領域用除去箇所の周縁箇所の所定箇所に切欠き部を備えている。演出領域用枠部品は、切欠き部に位置させる突起部を備えている。したがって、カバー部材の演出領域用除去箇所を演出領域用枠部品とベース体の周縁支持部とで挟んで支持した状態で、カバー部材での演出領域用除去箇所の周縁箇所の切欠き部に、演出領域用枠部品の突起部が位置しており、カバー部材のベース体に対する取り付け位置を目的位置に規制でき、カバー部材のベース体への固定後もカバー部材がずれ落ちるなどの取り付け後の位置ずれを低減できる。
(8) 前記(6)に記載の遊技機において、
前記カバー部材は、前記遊技領域用除去箇所の周縁箇所の所定箇所に切欠き部を備え、
前記遊技領域用枠部品は、前記切欠き部に位置させる突起部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(8)に記載の発明によれば、カバー部材は、遊技領域用除去箇所の周縁箇所の所定箇所に切欠き部を備えている。遊技領域用枠部品は、切欠き部に位置させる突起部を備えている。したがって、カバー部材の遊技領域用除去箇所を遊技領域用枠部品とベース体の周縁支持部とで挟んで支持した状態で、カバー部材での遊技領域用除去箇所の周縁箇所の切欠き部に、遊技領域用枠部品の突起部が位置しており、カバー部材のベース体に対する取り付け位置を目的位置に規制でき、カバー部材のベース体への固定後もカバー部材がずれ落ちるなどの取り付け後の位置ずれを低減できる。
(9) 前記(6)から(8)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技領域用枠部品は、その上辺側の所定箇所に、前記ベース体の所定箇所に片掛けする片掛け爪部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(9)に記載の発明によれば、遊技領域用枠部品は、その上辺側の所定箇所に、ベース体の所定箇所に片掛けする片掛け爪部を備えているので、遊技領域用枠部品の片掛け爪部をベース体の所定箇所に片掛けした状態とすることで、この遊技領域用枠部品がベース体の前方方向へ倒れることを低減でき、取り付け作業性を向上させることができる。
(10) 前記(6)から(8)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記演出領域用枠部品は、その上辺側の所定箇所に、前記ベース体の所定箇所に片掛けする片掛け爪部を備えている
ことを特徴とする遊技機。
前記(10)に記載の発明によれば、演出領域用枠部品は、その上辺側の所定箇所に、ベース体の所定箇所に片掛けする片掛け爪部を備えているので、演出領域用枠部品の片掛け爪部をベース体の所定箇所に片掛けした状態とすることで、この演出領域用枠部品がベース体の前方方向へ倒れることを低減でき、取り付け作業性を向上させることができる。
(11) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(10)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機であることを特徴とする遊技機。
前記(11)に記載の遊技機によれば、遊技領域および演出領域を見易くすることができるパチンコ機を提供できる。なお、パチンコ機の基本構成としては操作ハンドルを備え、その操作ハンドルの操作に応じて遊技用媒体としての球を所定の遊技領域に発射し、球が遊技領域内の所定の位置に配設された作動口に入賞(または作動ゲートを通過)することを必要条件として、表示装置において動的表示されている識別情報(図柄等)が所定時間後に確定停止されるものが挙げられる。また、特別遊技状態の発生時には、遊技領域内の所定の位置に配設された可変入賞手段(特定入賞口)が所定の態様で開放されて球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへ書き込まれるデータ等も含む)が付与されるものが挙げられる。
(12) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(10)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はスロットマシンであることを特徴とする遊技機。
前記(12)に記載の遊技機によれば、遊技領域および演出領域を見易くすることができるスロットマシンを提供できる。なお、スロットマシンの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技用媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
(13) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(10)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させたものであることを特徴とする遊技機。
前記(13)に記載の遊技機によれば、遊技領域および演出領域を見易くすることができる、パチンコ機とスロットマシンとを融合させたものを提供できる。なお、この融合させたものの基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を動的表示した後に識別情報を確定表示する識別情報変動表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の動的表示が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、あるいは、所定時間経過することにより、識別情報の動的表示が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技用媒体として球を使用するとともに、前記識別情報の動的表示の開始に際しては所定数の球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの球が払い出されるように構成されている遊技機」となる。
(14) 前記(0)に記載の遊技機、または、前記(1)から(10)のいずれか一つに記載の遊技機において、
前記遊技機は、遊技者による始動操作に基づいて、複数の図柄を外周面に付した回転体の回転を開始させることで図柄の可変表示を開始し、前記回転体の回転停止時の図柄表示態様が所定の表示態様である場合に遊技球の払い出しが行われることを特徴とする遊技球使用の回胴遊技機。
前記(14)に記載の遊技機によれば、遊技領域および演出領域を見易くすることができる、遊技球使用の回胴遊技機を提供できる。
以下に、本発明の遊技機(例えば、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を行う、遊技球使用回胴遊技機)の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
実施例の遊技機を、図面に基づいて詳細に説明する。実施例の遊技機1は、遊技に際して所定数の遊技媒体(遊技価値)としての遊技球(例えばパチンコ機と同様の遊技球:パチンコ球)の取込を必要とし、所定条件が成立した場合には複数の遊技球、場合によっては大量の遊技球が払い出されるよう構成されている遊技球使用の回胴遊技機である。本遊技機1には、遊技ホール等においてパチンコ機と共通の遊技球供給システムから遊技球の供給がなされるようになっており、パチンコ機が設置される既存の島設備(パチンコ島)に本遊技機を設置することが可能となっている。つまり、上記のパチンコ機用の島設備を特段に変更することなく、当該島設備に設置されていたパチンコ機に替えて、本遊技機1(遊技球使用の回胴遊技機)を設置することができる。
まず、遊技機1の外観構成及び内部構造の概略を説明する。ここで、図1は遊技機1の全体を示す斜視図、図2は遊技機1の正面図、図3は及び図4は遊技機1の内部開放状態を示す斜視図、図5は遊技機1の背面図である。なお以下の説明においては、特に注記しない限りは、遊技機1の正面から見た状態を基準として左右上下などの方向を記載することとする。
遊技機1は、図1,3に示すように、本体枠としての外枠2と、この外枠2に対して前方に片開き可能に取り付けられた遊技機本体部3とを有する。
外枠2は、図1〜3に示すように、木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって、全体として矩形状をなしている。本遊技機1を遊技ホールに設置する際には、外枠2が島設備に取り付け固定される。なお、外枠2を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。図3等では隠れて図示されていないが、外枠2を構成する四辺の板材のうち右辺の板材には、その内側上下2箇所に、後述するドアブロック4に設けた施錠装置120(鉤金具123等を備える)を係止するための鉤受け部2a(図3参照)が設けられている。
遊技機本体部3は、図4に示すように、扉体ユニットであるドアブロック4と、このドアブロック4の背面側に設けられた遊技主要ブロック5とに大別される。以下に、ドアブロック4と遊技主要ブロック5とをその順に説明する。
図4に示すように、ドアブロック4には上下2箇所にヒンジ金具8が設けられており、このヒンジ金具8と外枠2側の上下2箇所の支持金具9とにより、ドアブロック4(遊技機本体部3)が外枠2に対して開閉可能に支持されている。この場合、遊技機1を正面から見て左側に開閉軸線が設けられる構成となっており、遊技機本体部3は正面から見て右側を開閉先端部として開放される。外枠2に対して遊技機本体部3が閉じた状態では、ドアブロック4の外周縁部の背面が外枠2の前面に当接するようになっている。
また、図4に示すように、ドアブロック4は、その背面側下部に、球受皿ユニットである受皿ブロック10が着脱可能に取り付けられている。
続いて、遊技主要ブロック5について説明する。この遊技主要ブロック5は、図4に示すように、絵柄表示ユニットである遊技盤ブロック6と、遊技球の払出ユニットである払出ブロック7とから構成されている。
具体的には、遊技盤ブロック6は、図4に示すように、ドアブロック4の背面側において受皿ブロック10の上方で片開き自在に取り付けられ、更に遊技盤ブロック6の背面側を覆うようにして払出ブロック7が取り付けられている。この遊技盤ブロック6と払出ブロック7とは、ドアブロック4の一端側(背面視で右端側)を開閉軸としてそれぞれ片開き自在に支持されている。つまり、遊技主要ブロック5(遊技盤ブロック6と払出ブロック7とからなる)は、外枠2に対してドアブロック4と一体で片開き自在となるとともに、ドアブロック4に対して遊技盤ブロック6と払出ブロック7とが各々個別に片開き自在となる構造を有する。
また、図3,図5に示すように、払出ブロック7は、その背面側下部に、払出制御装置157と電源装置156とが当該背面視で左から順に横並びに取り付けられている。
詳しくは、電源装置156は、電源基板(図示省略)と、この電源基板を収容する基板ボックス156aとを備えている。この基板ボックス156aは、例えば合成樹脂材料にて成形されており、特に内部(電源基板)を視認可能とすべく透明ボックスとされている。
また、払出制御装置157は、払出制御基板(図示省略)と、この払出制御基板を収容する基板ボックス157aとを備えている。この基板ボックス157aは、例えば合成樹脂材料にて成形されており、特に内部(払出制御基板)を視認可能とすべく透明ボックスとされている。
ここで、遊技機本体部3を構成する上記の各部材について相対的な位置関係と動作状態を簡単に説明する。図6は遊技機本体部3を模式的に示す図面であり、図6(a)は遊技機本体部3を背面側から見た図、図6(b),(c)はドアブロック4に対する遊技盤ブロック6と払出ブロック7の開放動作状況を示す図である。
図6(a)に示すように、ドアブロック4に対して遊技盤ブロック6や払出ブロック7を開放動作させるための軸線AX1は図の右側(正面から見ると左側)に設けられている。この軸線AX1は、遊技盤ブロック6を支持するための軸線と払出ブロック7を支持するための軸線とを兼ねるものとなっている。この場合、図示のM1,M2は遊技盤ブロック6を支持するための支持手段であり、M3,M4は払出ブロック7を支持するための支持手段である。つまり、遊技盤ブロック6用の支持手段M1,M2は同軸で上下一対に設けられている。また、払出ブロック7用の支持手段M3,M4は、支持手段M1,M2を挟むようにして同軸で上下一対に設けられており、更に支持手段M1,M2に対しても同軸となっている。
上記構成により、図6(b),(c)の各動作が可能となっている。図6(b)では、ドアブロック4に対して遊技盤ブロック6と払出ブロック7とを一体的に開放動作させている。また、図6(c)では、図6(b)の状態から遊技盤ブロック6に対して払出ブロック7を開放動作させている。つまり、ドアブロック4に対して遊技盤ブロック6を閉じた状態では、払出ブロック7を遊技盤ブロック6に閉じた状態で止めているレバーにアクセスできないことから、ドアブロック4に対して遊技盤ブロック6を開いた状態にしなければ、払出ブロック7を開放動作できないようになっている。
(ドアブロック4の説明)
次に、ドアブロック4を、図7〜図11を用いて詳細に説明する。ここで、図7,図8は、ドアブロック4を前方及び後方から見たそれぞれの分解斜視図である。また、図9,図10は、ドアブロック4を構成する前扉体11と背面枠12とを分離してそれらを前方から及び後方から見た斜視図である。図11は受皿ブロック10の斜視図である。
ドアブロック4において、前扉体11は、外枠2とほぼ同等の大きさ(縦寸法及び横寸法)を有し、その背面側に重なるようにして背面枠12が取り付けられている。背面枠12は、例えばアルミダイキャストにて成形されており、前扉体11を補強する役目を有する他、遊技主要ブロック5(遊技盤ブロック6と払出ブロック7とからなる)を支持する役目を有するものである。
(前扉体11の説明)
前扉体11は、図1に示すように、後述するリール図柄や液晶図柄等を視認可能とする図柄視認部(視認窓21)と、遊技に際し遊技者により手動操作される操作部30と、上皿部151で余剰となった遊技球などを貯留するための下皿71とを備える。
すなわち、図9等に示すように、前扉体11の上半部には、図柄視認部として略台形状をなす視認窓21が形成されている。この視認窓21には、平坦な透明板よりなる透明パネル22がはめ込まれており、この透明パネル22を介してその内方が視認可能となっている。透明パネル22は、後述する液晶表示装置(図13に示す液晶表示装置504)の前面と、後述するリール装置(図13に示すリール装置503)の前面とを覆うものであり、この透明パネル22を介して液晶表示装置504(図13参照)の表示画像やリール装置503(図13参照)の図柄が視認される。
こうした比較的大型に構成される視認窓21(透明パネル22)によれば、大型の液晶表示装置を用いた画像の表示演出によって遊技者に多大なインパクトを与えることが可能になることに加え、本遊技機1の主表示装置たるリール装置503(図13参照)の図柄の視認性が良好なものとなっている。
前扉体11の周縁部には、視認窓21を略囲むようにして、中央ランプ部24と左右一対の側方ランプ部25とが設けられるとともに、前扉体11の右上隅部及び左上隅部にスピーカ部26が設けられている。遊技に際しては、これらランプ部24,25やスピーカ部26により、その都度の遊技状況に応じたランプ演出や音声演出等が行われる。すなわち、ランプ部24,25による発光色や発光パターンを適宜変更したり、スピーカ部26による音声パターンを適宜変質したりすることで、役の成立等が遊技者に告知される。また、このランプ部24,25やスピーカ部26を用いて、エラー告知等を行うことも可能である。
ちなみに、視認窓21は、前扉体11の左右幅に対して左右の側方ランプ部25を除く範囲で設けられており、故に視認窓21は左右に幅広いものとなっている。また言い加えると、視認窓21は、後述するリール装置503(図13参照)や液晶表示装置504(図13参照)の横幅よりも幅広となっている。
視認窓21の下方には、遊技者により操作される各種操作部材等を配備した操作部30が設けられている。この操作部30は、全体として横長状をなしかつ僅かに弧状をなす前面板部31を有し、その前面板部31には、スタートレバー33が設けられるとともに、3連ボタンからなるストップスイッチ35,36,37が設けられている。また、前面板部31の上端部に位置するように、向かって左寄りの位置(概ねスタートレバー33と左側のストップスイッチ35との間)にベットスイッチ取付板部32が形成されており、その取付板部32にボタン状のベットスイッチ38が取り付けられている。
ベットスイッチ38は、遊技者によるベット(賭け数)の設定を行わせるものであり、その押し操作により上皿151に貯留された遊技球が所定個数分取り込まれる。本実施の形態では、ベットスイッチ38として、いわゆるMAXベットスイッチを設けており、有効な1回の押し操作により3ベット相当(15個分)の遊技球が取り込まれる。ベットスイッチ38は、投資価値としての遊技球の投入を指令する投入指令手段を構成する。なお、MAXベットスイッチとしてのベットスイッチ38の他に、本遊技機1では、視認窓21(透明パネル22)と操作部30との間に、左右方向に延びる長板状のサブパネル部50が設けられており、このサブパネル部50に1ベットスイッチ55を備えている。1ベットスイッチ55は、1回の押し操作により1ベット相当(5個分)の遊技球を取り込ませるためのベットスイッチである。また、2ベットスイッチを設ける構成としても良い。ちなみに、2ベットスイッチは、1回の押し操作により2ベット相当(10個分)の遊技球を取り込ませるためのベットスイッチである。なお、これらの1ベットスイッチ55や2ベットスイッチを備えない構成としてもよい。
スタートレバー33は、後述するリール装置503(図13参照)の各リール(回転体)を回転開始させるための操作部材であり、各リールを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段を構成する。
ストップスイッチ35〜37は、停止対象となるリール(左、中、右の三列のリール)に対応するよう設けられており、回転中の各リールを個別に停止させるために操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ35〜37は、各リールが定速回転となると停止させることが可能な状態となり、かかる状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、各リールの回転が停止すると消灯されるようになっている。
操作部30の後方には、図7,図9に示すように、前面板部31とほぼ同じ長さを有し上方に開口した横長状の開口部41が形成されている。この開口部41は、前扉体11に受皿ブロック10を装着した場合に上皿151を配するための開口領域であり,開口部41の左右方向の幅寸法は上皿151の左右方向の幅寸法に概ね合致し、開口部41の前後方向の幅寸法は上皿151の前後方向の幅寸法よりも若干短いものとなっている。
操作部30の前面板部31には、図7,図9に示すように、正面から見て右下部に切欠部42が形成されている。この切欠部42は、排出操作伝達装置(図示省略)の操作レバー188(図2参照)を設置するための設置スペースとなっている。
また、図1,図11に示すように、受皿ブロック10の右側上面部分には、貸球操作部52が設けられている。貸球操作部52は、例えば本遊技機1の側方(例えば左方)に配置された縦長のカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、球貸し操作、カード等の返却操作及び有効度数の確認を行うものであり、球貸しボタン56と返却ボタン57と度数表示部58とが一体的に並設されている。この場合、球貸しボタン56は、カード(記録媒体)等に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン57は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部58はカード等の残額情報を表示するものである。
さらに、サブパネル部50は、図2に示すように、例えば2個の演出切換ボタン59a,59bとを備えている。例えば、遊技者が演出切換ボタン59aを選択すると、第1種類の演出表示などが行われ、演出切換ボタン59bを選択すると、第2種類の演出表示などが行われるようになっている。
前扉体11において、サブパネル部50や貸球繰作部52の左右の側方部には、奥側に後退するようにして弧状の凹み部61が設けられており、その凹み部61には、外枠2に対する遊技機本体部3の施錠及び解錠を行うための施錠装置120の後述する背面枠12に設けたキーシリンダ錠125の前面側を露出して収納されるためのキーシリンダ設置穴62(図9参照)が設置されている。
図1等で確認できるとおり左右の凹み部61は、上皿151の両側で直ぐ上方に位置する。そのため、仮に遊技ホールにおいて球貸しユニットから延びる球貸しノズル(いわゆる象の鼻)を介して上皿151に遊技球が貸し出されるような場合にも、その球貸しノズルと前扉体11との干渉を回避することができる。故に、遊技ホールでの設置状況を考えても有益な構成となっている。
更に、図1に示すように、前扉体11において、操作部30の下方には、凹部61に連続するようにして膨出部70が形成されており、その膨出部70に囲まれるようにして下皿71と灰皿72が形成されている。図9に示すように、膨出部70に囲まれた奥壁部73には、下皿排出口74とスピーカ穴75とが形成されている。上皿151やその上流通路に遊技球が満タンに貯留されている状態であって更に払出装置(後述する図16の払出装置608)から遊技球が払い出される場合、或いは、上皿151内に貯留されている遊技球に対して球抜き操作が行われる場合には、下皿排出口74を介して下皿71に遊技球が排出される。
図9に示すように、下皿71の底部には開口が形成されており、その開口には開閉板76が設けられている。また、膨出部70の略中央部には下皿用の球抜き操作片77が設けられている。球抜き操作片77は、下皿71に貯留している遊技球を下皿71の下方に置かれた球収容箱(いわゆるドル箱)に排出するための操作片であり、図示する通常位置から左方に操作されることで開閉板76が開位置にスライド移動し、下皿71内の遊技球の排出が行われる。その他、膨出部70において下皿71の左右両側方には下皿ランプ部78が設けられている。
図10に示すように、前扉体11の背面側の構成として、視認窓21の左右両側には側方ランプ部25を収容するランプ収容部91が設けられている。
ここで透明パネル22の取り付け手順を説明する。視認窓21の下縁部にはパネル厚み分の幅でパネル受溝93が形成されている。透明パネル22は、前扉体11の後方から、その下端部がパネル受溝93に嵌め込まれるとともに、その上端部が前扉体11の背面部に当接される。そしてその状態で、透明パネル22の前扉体11への取り付けが完了する。
(背面枠12の説明)
図9や図10に示すように、背面枠12は、前扉体11と略相似形をなす矩形状をなしており、概ね等しい細幅の左枠部101、右枠部102及び上枠部103と、それらよりも広幅の下枠部104とを有する。これら各枠部101〜104に囲まれる部位が中央開口部105となっており、背面枠12の背面側には、下枠部104の上縁部の一部を除く範囲で中央開口部105を囲むようにして一定高さのリブ106が形成されている。また、背面枠12において、外周縁部には前方に直角に折れ曲がった返し部107(図9,図10参照)が形成されている。前扉体11に対して背面枠12を組み付けた際には、返し部107は前扉体11の外縁部の内側に重なり、それによって前扉体11と背面枠12との間に空間が形成される。そしてこの空間を利用してランプ装置等が配設されるようになっている。
前述したように本遊技機1は、正面から見て左側に開閉軸線が設けられる構成となっており、上枠部103と下枠部104には前述のヒンジ金具8が上下2箇所に取り付けられている。
また、左枠部101には、リブ106の先端部から後方に延びるようにして上下一対の軸金具110,111が所定間隔を隔てて取り付けられている。この軸金具110,111は、遊技盤ブロック6や払出ブロック7を回動可能に支持するための金具部材である。軸金具110,111は共に略コ字状をなしており、軸金具110には上下に軸受け部110a,110bが形成され、軸金具111には上下に軸受け部111a,111bが形成されている。これら軸金具110,111の各軸受け部110a,110b,111a,111bには軸孔が形成されており、軸金具110,111は全ての軸孔が何れも同一の軸線上に配置されるようリブ106に固定されている。
かかる場合、軸金具110の下側の軸受け部110bと軸金具111の上側の軸受け部111aとが遊技盤ブロック6を支持するための遊技盤ブロック支持手段(図6(a)の支持手段M1,M2)に相当し、軸金具110の上側の軸受け部110aと軸金具111の下側の軸受け部111bと払出ブロック7を支持するための払出ブロック支持手段(図6(a)の支持手段M3,M4)に相当する。
また、右枠部102には、図9,図10に示すように、ドアブロック4と遊技主要ブロック5とを個別に開放不能な施錠状態で保持するための施錠装置120が設けられている。
施錠装置120は、図1〜図4に示すように、操作キーが挿入される鍵穴125aを備え、この鍵穴125aに挿入された操作キーが第1の方向(例えば時計方向)に回動操作されることで遊技機本体部3を解錠するとともに、鍵穴125aに挿入された操作キーが第1の方向とは異なる第2の方向(例えば反時計方向)に回動操作されることで遊技主要ブロック5を解錠するものである。
下枠部104には、図9,図10に示すように、前扉体11に設けた下皿排出口74に連通する連通口131が設けられるとともに、スピーカ穴75から前方に露出するスピーカ132が設けられている。
背面枠12の背面側には、遊技主要ブロック5の固定手段、つまり、操作キーを反時計周りに回動操作にかかわらず遊技主要ブロック5のドアブロック4への固定を維持するための後述するロック部材627(図3参照)が係止する鉤金具137が設けられている。
背面枠12は、前扉体11に対してネジ等の締結具を用いて取り付け固定される。
(受皿ブロック10の説明)
次に、受皿ブロック10について説明する。受皿ブロック10は、図11に示すように、順次に取打込まれる遊技球を一時的に貯留する機能を有する上皿151と、払出装置(後述する図16の払出装置608)などから供給される遊技球を上皿151や下皿71などに流通させる機能を有する球通路形成体152と、遊技球の取込機能を有する取込ユニット153(図7参照)とを備えるものである。
(受皿ブロック10としての動作説明)
上記の如く構成される受皿ブロック10において、上皿151に多数の遊技球が貯留されている状態では、遊技球は上皿151の最下流部での三列に分岐した案内通路(図示省略)で各一列に整列され、その整列状態での遊技球が取込ユニット153の三個の取込装置(図示省略)で並列的に取り込まれる。この取り込まれた遊技球は、所定通路で流れて外部(遊技ホールの島設備)に排出される。また、遊技球排出時(球抜き時)には、遊技球が、三個の取込装置(図示省略)の排出通路に流れて最終的に下皿71に排出される。
一方、後述する図16の払出装置608等から遊技球分配部材(図示省略)に遊技球が供給されると、この遊技球分配部材(図示省略)に設けられた各通路(図示省略)による振り分けによって、遊技球が上皿151、下皿排出通路(図示省略)、外部排出通路(図示省略)のいずれかに分配される。
(遊技盤ブロック6の説明)
次に、遊技盤ブロック6について図12〜図15を用いて説明する。図12は遊技盤ブロック6の後方斜視図である。図13は遊技盤ブロック6の分解斜視図である。図14は、前面枠体501とリール装置503との斜視図である。
遊技盤ブロック6は、図12,図13に示すように、合成樹脂製の前面枠体501と、図柄表示装置としてのリール装置503と、補助演出装置としての液晶表示装置504と、遊技に関わる主たる各種制御を実施する主制御装置505と、主制御装置505からの指令に基づく従たる表示制御等を実施するサブ制御装置506とを備えている。この場合、遊技盤ブロック6は、本遊技機1の遊技内容を決定する主要部品を全て備える構成となっており、仮に遊技ホール等において機種入替を行う場合には、この遊技盤ブロック6を現機種のものから新たな機種のものに入れ替えることで機種入替を行うことができるようになっている。すなわち、遊技盤ブロック6は機種入替時などにおける交換ユニットとなっている。
(前面枠体501の説明)
図13に示すように、前面枠体501は、いずれも横長の矩形状をなす上下2つの開口が設けられており、それぞれ上側表示窓513、下側表示窓514となっている。上側表示窓513は、液晶表示装置504が装着され、液晶表示装置504による表示画像を表示するための液晶画像表示部に相当し、下側表示窓514は、リール装置503が装着され、リール装置503の外周に付されたリール図柄を表示するためのリール図柄表示部に相当する。
図14に示すように、前面枠体501は、背面視で右側に、支持金具533が取り付けられている。支持金具533には上下一対の支軸534a,534bが設けられている。支持金具533の支軸534a,534bは、遊技盤ブロック6をドアブロック4に回動可能に支持するための支持手段を構成するものであり、この支軸534a,534bがドアブロック4に設けられた軸金具110,111の軸受け部110b,111aの軸孔(図8等参照)に差し入れられるようになっている。なお、ドアブロック4側の軸受け部110b,111aと遊技盤ブロック6側の支軸534a,534bとが図6に示す「遊技盤ブロック6用の支持手段M1,M2」に相当する。
遊技盤ブロック6をドアブロック4に装着した状態を想定すると、上側表示窓513の周囲部分は正面視で透明パネル22の上側部分に位置し若干下方を向くように設けられ、下側表示窓514の周囲部分は、正面視で同透明パネル22の下側部分に位置し上方を向くようにして設けられることとなる。
(リール装置503の説明)
リール装置503は、金属製のケース部材540と、そのケース部材540に収容される左・中・右の3つのリール541,542,543とを具備している。ケース部材540は、その内部に3つのリール541〜543を回転可能に収容し、かつ、リール541〜543の一部を前方に現出させるものとなっている。ケース部材540において上面部の前側端部には、上方に折り曲げて形一成された支持固定部545が設けられ、下面部の前側端部には、下方に折り曲げて形成された支持固定部546が設けられている。これら支持固定部545,546は、リール装置503を前面枠体501の背面側に取り付けるための取付手段を構成するものである。
支持固定部545,546にはそれぞれ左右2カ所に孔部545a,546aが設けられており、本リール装置503の前面枠体501への取り付け固定は、各孔部545a,546aに挿通させたネジを前面枠体501のネジ穴にネジ止めさせることにより行われている。
各リール541〜543の構成について周知であり、ここでは詳細な図示を省略するが、その構成を簡単に説明する。各リール541〜543は、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材と、その外周に巻回された帯状のベルトとを備えている。ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている(例えば21図柄)。各リール541〜543の中央部には、駆動源としてのステッピングモータが設けられており、該ステッピングモータの駆動により各リール541〜543が個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動される。リール装置503には、その他の構成として、各リール541〜543の回転位置を検出するためのリールインデックスセンサ(回転位置検出センサ)が設置されている。また、各リール541〜543の内周側には、蛍光ランプ等よりなるバックライト(後方発光手段)が設けられており、このバックライトにより、リール外周面に付された各図柄が後方より明るく照らされるようになっている。バックライトの発光によって、リール外周面に付された各図柄の視認性の向上や、遊技に際し補助的な演出の多様化を図ることができる。
(主制御装置505等の説明)
次に、主制御装置505やサブ制御装置506等の構成を、図13等を用いて説明する。
主制御装置505は、CPUやメモリ等の電子部品が実装された主制御基板561と、この主制御基板561を収容するための略直方体形状のケース部材(ケース台562及びケースカバー563)と、主制御基板561を収容したケース部材が取り付けられる取付台564とから構成されている。ケース台562及びケースカバー563は透明な合成樹脂材料にて成形されており、この透明なケース台562及びケースカバー563によってその内部の主制御基板561が視認可能となっている。
なお、ケース台562及びケースカバー563には、これら各部材を連結する封印手段としての図示しない封印部(いわゆるカシメ部)が設けられている。封印部は、破壊等を伴うことでケース部材を開封可能とするものであり、開封後には破壊などがなされた部材が開封履歴として残るため、その開封履歴によって開封事実の確認が可能となっている。これにより、仮にケース部材が不正に開封された場合などにおいては、封印部の確認によって不正行為の発見が可能となっている。
サブ制御装置506は、CPUやメモリ等の電子部品が実装されたサブ制御基板571と、このサブ制御基板571を収容するための略直方体形状のケース部材(ケース台572及びケースカバー573)とから構成されている。ケース台572及びケースカバー573は透明な合成樹脂材料にて成形されており、この透明なケース台572及びケースカバー573によってその内部のサブ制御基板571が視認可能となっている。
液晶表示装置504は、液晶パネル581と、この液晶パネル581を駆動する液晶ドライバ582とにより構成されている。
(遊技盤ブロック6として完成状態の説明)
遊技盤ブロック6の完成状態を図12を用いて説明する。遊技盤ブロック6としては、前面枠体501に、その背後からリール装置503が取り付けられ、同じく前面枠体501の背後でリール装置503の上方に液晶表示装置504が取り付けられている。また、リール装置503の側方に主制御装置505が取り付けられるとともに、同リール装置503の上方にサブ制御装置506が取り付けられている。
遊技盤ブロック6において、前面枠体501の上側表示窓513からは液晶パネル581のパネル面全体が視認できる。また,同前面枠体501の下側表示窓514からはリール装置503の各リール541〜543の一部が視認できる。このとき、各リール541〜543の外周に付された多数(本実施の形態では21個)の図柄のうち、リール毎に3つずつの図柄が下側表示窓514を通じて視認できるようになっている。
(払出ブロック7の説明)
次に、払出ブロック7について図15,図16を用いて説明する。図15は払出ブロック7の斜視図、図16は払出ブロック7の背面図である。
払出ブロック7は、合成樹脂材料にて一体成形された裏カバー部材601と、遊技球を払い出すための払出機構602とが一体化されることにより構成されている。裏カバー部材601は、略平坦状のベース部603と、後方(遊技機1の後方)に突出し略直方体形状をなす保護カバー部604とを有する。保護カバー部604は左右及び上下の各面と背面とが閉鎖された形状をなし、少なくとも遊技盤ブロック6の背面側構成(主制御装置505とリール装置503とサブ制御装置506)を収容するのに十分な大きさを有する。なお、保護カバー部604の背面には、図15,図16に示すように、多数の通気孔が設けられている。
払出機構602は、保護カバー部604を迂回するようにして裏カバー部材601のべース部603に取り付けられている。すなわち、裏カバー部材601の最上部には上方に開口したタンク605が設けられており、タンク605には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク605の下方には、例えば横方向2列(2条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール606が連結され、タンクレール606の下流側には上下方向に延びるケースレール607が連結されている。
払出装置608はケースレール607の最下流部に設けられ、受皿ブロック10に設けた払出制御装置157からの制御信号により払出ソレノイド609が駆動されて必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。払出装置608より払い出された遊技球は払出通路〈図示省略〉等を通じて上皿151に供給される。図示は省略するが、ケースレール607の上流部には、タンク605やタンクレール606から供給される遊技球の有無を検出するタンク球無しセンサが設けられている。また、払出装置608には、遊技球を払い出す払出ソレノイド609と、その払い出される遊技球数をカウントする払出カウントスイッチとが設けられている。
払出機構602には、払出制御装置157から払出装置608への払出指令の信号を中継する払出中継基板611が設置されている。その他、払出機構602には、外部より主電源を取り込むための電源スイッチ基板(図示省略)が設置されている。
払出機構602におけるタンクや通路部材類はいずれも導電性を有する合成樹脂材料、例えば導電性ポリカーボネート樹脂にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
裏カバー部材601には、図15に示すように、背面側から見て右端部に上下一対の支軸621a,621bが設けられている。この支軸621a,621bは、払出ブロック7をドアブロック4に回動可能に支持するための支持手段を構成するものであり、この支軸621a,621bがドアブロック4に設けられた軸金具110,111の軸受け部110a,111bの軸孔(図10等参照)に差し入れられるようになっている。なお、ドアブロック4側の軸受け部110a,111bと払出ブロック7側の支軸621a,621bとが図6に示す「払出ブロック7用の支持手段M3,M4」に相当する。
また、図3に示すように、払出ブロック7の裏面視で右上隅箇所と下端中央箇所(図示省略)の箇所には、遊技主要ブロック5をドアブロック4に装着した状態で固定するための装着固定手段(ロック部材627)がそれぞれ設けられている。つまり、図3に示すように、遊技機本体部3が外枠2に対して片開きされた状態において、両方のロック部材627を解除することで、ドアブロック4の鉤金具137との固定が解除され、ロック部材627による遊技主要ブロック5のドアブロック4への固定を解除することができるので、後述するように施錠装置120に操作キーを挿入し、反時計周りに回動させることで、遊技主要ブロック5をドアブロック4に対して片開き状態とすることができる。つまり、予めロック部材627を解除し、操作キーを時計周りに回動操作して施錠装置120による遊技主要ブロック5のドアブロック4への施錠を解除することで、遊技主要ブロック5をドアブロック4に対して片開き状態とすることができる。
なお、この片開き状態において遊技主要ブロック5を高さ方向に上げることで、遊技盤ブロック6の支軸534a,534bのドアブロック4の軸受け部110b,111aへの軸支が解除され、かつ、裏カバー部材601の支軸621a,621bのドアブロック4の軸受け部110a,111bへの軸支が解除され、遊技主要ブロック5がドアブロック4から取り外しできるようになっている。
また、図4に示すように、遊技盤ブロック6の裏面視で左上隅と左下隅の箇所には、払出ブロック7を当該遊技盤ブロック6に装着した状態で固定するための装着固定手段(ロック部材625)がそれぞれ設けられている。つまり、図4に示すように、遊技主要ブロック5がドアブロック4に対して片開きされた状態において、ロック部材625を解除することで、払出ブロック7の鉤金具626との固定が解除され、払出ブロック7を遊技盤ブロック6に対して片開き状態とすることができる。
なお、この片開き状態において払出ブロック7を高さ方向に上げることで、裏カバー部材601の支軸621a,621bのドアブロック4の軸受け部110a,111bへの軸支が解除され、払出ブロック7が遊技盤ブロック6から取り外しできるようになっている。また、払出ブロック7を遊技盤ブロック6に対して閉じた状態にしてロック部材625でロックする、つまりロック部材625を鉤金具626に係止させることで、払出ブロック7を遊技盤ブロック6に装着した状態で固定することができる。
次に、本実施例の遊技機1のさらなる特徴部分の構成について説明する。
本実施例の遊技機1は、図4を用いて前述したように、外枠2と、この外枠2の前面側で当該外枠2に対して開閉可能に支持されるドアブロック4と、このドアブロック4の裏面側に設けられて当該ドアブロック4に対して開閉可能に支持される遊技主要ブロック5とを備えている。
また、遊技主要ブロック5を構成する遊技盤ブロック6は、図12に示すように、複数の図柄(例えば、遊技者に大当たりの有無を知らせるための各種の図柄)が表示されたリール541〜543(図14参照)を回動・停止するリール装置503と、このリール541〜543の回動などと連動して遊技表示演出を表示する液晶表示装置504とが取り付けられ、かつ、図13に示すように、その前面側から液晶表示装置504の表示画面とリール装置503のリール541〜543の部分とが視認可能となっており、図14に示すように、裏面視でその周縁部分のうちで少なくとも液晶表示装置504の周囲での所定箇所が裏面側の方に延出した延出縁630を備えている。
具体的には、実施例1での遊技盤ブロック6の前面枠体501は、図14に示すように、裏面視でその周縁部分でのほぼ全箇所に、裏面側の方に延出した延出縁630を備えている。この延出縁630は、図14に示すように、前面枠体501の前面側に近い第1延出縁631と、この第1延出縁631から前面枠体501の裏面側に向けて一段上る上り段差延出縁633とを有する二段構造となっている。
ドアブロック4は、図3,図4に示すように、遊技盤ブロック6を閉じた状態で当該遊技盤ブロック6の延出縁630を覆うリブ655を備えている。
ドアブロック4は、図1,図2に示すように、リール装置503でのリール541〜543(図14参照)が視認可能な視認窓21を備え、かつ、遊技に関する固定情報(例えば、名称、キャラクタまたは遊技説明の少なくとも一つ)を表示するサブパネル部50を視認窓21の以外の箇所(具体的には、視認窓21の下方箇所)に備えている。
ここで、遊技盤ブロック6の構成について、図17〜図28を用いて説明する。
図17は、遊技盤ブロック6の前方斜視図である。図18は、遊技盤ブロック6の前面側のシート体660などを分解した状態の斜視図である。図19は、遊技盤ブロック6を構成する前面枠体501の正面図である。図20(a),(b)は、順に図19での前面枠体501のA−A線、B−B線断面図である。図21は、前面枠体501の前面側構成品の分解斜視図である。図22は、前面枠体501に演出領域用フレーム680を取り付ける様子を示す図およびその要部拡大図である。図23は、前面枠体501の前方斜視図およびその要部拡大図である。図24は、前面枠体501の前面側構成品の分解斜視図およびその要部拡大図である。図25は、前面枠体501に遊技領域用フレーム670を取り付ける様子を示す図およびその要部拡大図である。図26は、前面枠体501での遊技領域用フレーム670の取り付け部分の拡大図である。図27は、シート体660が演出領域用フレーム680で前面枠体501に固定される様子を示す図である。図28は、シート体660が遊技領域用フレーム670で前面枠体501に固定される様子を示す図である。図29は、図19での前面枠体501のC−C線断面図である。
前述したように遊技盤ブロック6は、図17に示すように、複数の図柄が表示されたリール541〜543を回動・停止するリール装置503と、表示画面に遊技演出を表示する液晶表示装置504と、リール装置503と液晶表示装置504とが配設される前面枠体501とを備えている。
この前面枠体501は、図19に示すように、その前面側に、リール装置503でのリール部分を視認させるための遊技領域E1と、液晶表示装置504の表示画面に表示される遊技演出を視認させるための演出領域E2とを備え、かつ、図20に示すように、この前面枠体501での遊技領域E1と演出領域E2との間の位置から当該前面枠体501の前方に離れた一点に遊技領域E1と演出領域E2とが向くようにして、リール装置503と液晶表示装置504とを側面視で傾斜姿勢に配設している。
つまり、この実施例では、図20に示すように、前面枠体501での遊技領域E1は上向きで、演出領域E2はやや下向きに形成されている。
また、この実施例では、前記一点は遊技者の視点よりもさらに遊技機から離れた点としているが、例えば、仮想基準遊技者の視点や平均的遊技者の視点などと一致するようにしてもよい。
また、前面枠体501は、その前面側で、遊技領域E1および演出領域E2以外の所定領域を覆う薄板状のシート体660を備えている。前面枠体501の前面側に取り付けられる装飾部品(後述する遊技領域用フレーム670や演出領域用フレーム680)によって、シート体660が当該前面枠体501の前面側に固定されるようになっている。
この実施例では、図18,図20に示すように、薄板状のシート体660を採用しているが、薄板状のカバー体やフィルム体など種々の薄板状部材を採用してもよい。
遊技領域用フレーム670は、図18,図21に示すように、遊技領域E1の周囲を縁取る部品である。つまり、遊技領域用フレーム670は、図25に示すように、正面視で矩形状でその中央部分が開口された枠状部品である。
演出領域用フレーム680は、図18,図21に示すように、演出領域E2の周囲を縁取る部品である。つまり、演出領域用フレーム680は、図22に示すように、正面視で矩形状でその中央部分が開口された枠状部品である。
前面枠体501は、図20(a)に示すように側面視した状態で、その前面側を窪んだ「くの字形状」としている。
また、シート体660は、図18,図21に示すように、その裏面側で、かつ、その外縁部分の所定箇所に当り代部661を備えている。この実施例では、図18,図21に示すように、シート体660の裏面側で、かつ、その外縁部分である上側縁部分と両側縁部分と下側縁部分との箇所に当り代部661を備えている。
前面枠体501は、図21に示すように、その前面側で、シート体660の当り代部661に対応する箇所、つまり、第1延出縁631の内周面側に沿って形成されて当該当り代部661に当接支持する外縁支持部691を備えている。なお、図21では、前面枠体501での外縁支持部691の一部を拡大して図示しているが、この図21からもわかるように、前面枠体501でのシート体660の当り代部661に対応する箇所にわたって外縁支持部691が形成されている。
前面枠体501は、図17に示すように、その正面視で上から順に液晶表示装置504とリール装置503とが配設されており、遊技領域E1は、その垂線方向と、前記一点(前面枠体501での遊技領域E1と演出領域E2との間の位置から当該前面枠体501の前方に離れた一点)から見下ろした方向とが一致するように配設されている。
シート体660は、図18,図21に示すように、遊技領域E1および演出領域E2に対応する箇所が除去された薄板状の部材としている。このシート体660は、遊技領域E1に対応する箇所が除去された遊技領域用除去箇所663と、演出領域E2に対応する箇所が除去された演出領域用除去箇所665とを備えている。
このシート体660の前面側には、例えば、遊技機の名称やキャラクタなどの遊技に関する文字や、種々の模様や絵などのデザインが施された印刷面を有している。
シート体660は、図18に示すように、遊技領域用除去箇所663の周縁部分の所定箇所と、演出領域用除去箇所665の周縁部分の所定箇所とに、挟み代部667を備えている。
前面枠体501は、図27〜図29に示すように、その前面側で、シート体660の挟み代部667に対応する箇所に形成されて当該挟み代部667に当接支持する周縁支持部693を備えている。図29に示すように、前面枠体501の周縁支持部693と、遊技領域用フレーム670および演出領域用フレーム680とで、シート体660の挟み代部667が挟まれて支持されていることがわかる。
遊技領域用フレーム670および演出領域用フレーム680は、図27〜図29に示すように、周縁支持部693とでシート体660の挟み代部667を挟むことで当該シート体660を固定している。
さらに、シート体660は、図27に示すように、演出領域用除去箇所665の周縁箇所の所定箇所に切欠き部669を備えている。演出領域用フレーム680は、図27に示すように、切欠き部669に位置させる突起部683を備えている。
遊技領域用フレーム670は、図28に示すように、その上辺側の所定箇所に、前面枠体501の所定箇所に片掛けする片掛け爪部673を備えている。
なお、上述したリール装置503は本発明の回動リール装置に相当し、上述した液晶表示装置504は本発明の画像表示装置に相当し、上述した前面枠体501は本発明のベース体に相当し、上述したシート体660は本発明のカバー部材に相当し、上述した遊技領域用フレーム670および演出領域用フレーム680は本発明の装飾部品に相当する。
ここで、シート体660を前面枠体501に取り付ける手順について説明する。
図21,図22に示すように、シート体660を前面枠体501の前面側に位置させる。具体的には、図21に示すように、シート体660の裏面側で、かつ、その外縁部分の当り代部661を、前面枠体501の前面側で、かつ、その第1延出縁631の内周面側に沿って形成された外縁支持部691に当接支持させるようにして、シート体660シート体660を前面枠体501の前面側に位置させる。
またこのとき、図22,図27,図28に示すように、前面枠体501の周縁支持部693には、シート体660の裏面側の挟み代部667が当接支持されている。
続いて、図23,図27に示すように、演出領域用フレーム680を、シート体660を挟んだ状態で前面枠体501の前面側に取り付けた状態とし、図23に示すように、演出領域用フレーム680は、その裏面側の略四隅に形成されたネジ穴に、前面枠体501の裏面側の貫通穴に挿入されたネジをネジ止めすることで、前面枠体501に締結されるようになっている。
なお、図27に示すように、シート体660での演出領域用除去箇所665の周縁箇所の略四隅に形成された切欠き部669に、演出領域用フレーム680の突起部683が位置しており、このシート体660が下方にずれ落ちることがない。
続いて、図25に示すように、遊技領域用フレーム670を、シート体660を挟んだ状態で前面枠体501の前面側に取り付ける。具体的には、図25に示すように、遊技領域用フレーム670は、その裏面側で上辺側の片掛け爪部673を、前面枠体501の遊技領域E1の上辺側の所定箇所に片掛けされた状態とし、図25,図26,図28に示すように、遊技領域用フレーム670の裏面側で下辺側の角部箇所に形成されたネジ穴に、前面枠体501の裏面側の貫通穴に挿入されたネジをネジ止めすることで、前面枠体501に締結されるようになっている。
こうすることで、シート体660が前面枠体501の前面側に演出領域用フレーム680および遊技領域用フレーム670によって固定される。このとき、シート体660は、図17,図20(a)に示すように、前面枠体501の前面側で窪んだ「くの字形状」に取り付けられた状態となっている。
なお、上記では、演出領域用フレーム680の取り付け後に遊技領域用フレーム670を取り付けているが、その逆の順序で取り付けてもよい。また、シート体660の交換や機種変更などの場合には、上述の取り付け手順とは逆の手順で取り外すようにすればよい。
上述したように、本実施例の遊技機1によれば、複数の図柄が表示されたリール541〜543を回動・停止するリール装置503と、表示画面に遊技演出を表示する液晶表示装置504と、リール装置503と液晶表示装置504とが配設される前面枠体501と、を備え、この前面枠体501は、その前面側に、リール装置503でのリール部分を視認させるための遊技領域E1と、液晶表示装置504の表示画面に表示される遊技演出を視認させるための演出領域E2とを備え、かつ、前面枠体501での遊技領域E1と演出領域E2との間の位置から当該前面枠体501の前方に離れた一点に遊技領域E1と演出領域E2とが向くようにリール装置503と液晶表示装置504とを側面視で傾斜姿勢に配設している。
したがって、遊技領域E1と演出領域E2とが前面枠体501の前方の一点に向くようにリール装置503と液晶表示装置504とを前面枠体501に配設しているので、遊技者からは遊技領域E1と演出領域E2とが見易くなっている。つまり、従来例では、遊技領域E1と演出領域E2とが同一方向を向いており、遊技者の視線方向と各領域面(遊技領域面と演出領域面)の垂線方向とのなす角(ずれ角)が大きく、遊技者が各領域面を見た場合に、遊技領域E1と演出領域E2との少なくとも一方に対して見辛いことや違和感を受けることがあった。これに対して、本実施例では、遊技領域E1と演出領域E2とが前面枠体501の前方の一点に向けられているので、遊技者の視線方向と各領域面(遊技領域面と演出領域面)の垂線方向とのなす角(ずれ角)が小さいあるいは無く、遊技者が各領域面を見た場合に、遊技領域E1や演出領域E2が見易く、これらの領域に対して違和感を受けることがない。
その結果、遊技領域E1および演出領域E2を見易くすることができる遊技機を提供することができる。
また、前面枠体501は、その前面側で、遊技領域E1および演出領域E2以外の所定領域を覆う薄板状のシート体660を備え、前面枠体501の前面側に取り付けられる装飾部品によってシート体660が前面枠体501の前面側に固定されるので、シート体660を固定するための専用固定部品(ネジや止めピンなど)を不要とすることができ、その専用固定部品が少なくなった分だけ部品点数を少なくできる。
また、前面枠体501は、その前面側を窪んだ「くの字形状」としているので、装飾部品によってシート体660を前面枠体501の前面側に固定することで、このシート体660が前面枠体501の「くの字面」に沿うようにして変形して固定でき、シート体660を予め「くの字形状」に成形加工する必要がないし、薄板状のシート体660を使用しているので、そのもの自体に印刷等の装飾ができ、シート体660を熱処理して「くの字形状」に変形加工する場合にその印刷面が変化するが、このような熱処理を行わないので印刷面の変化がおきない。
また、シート体660の裏面側での外縁部分の所定箇所である当り代部661が、前面枠体501の前面側での外縁支持部691に当接して支持されるので、シート体660の外縁が前面枠体501に沈み込んだ状態とならず、好適に支持される。
また、前面枠体501は、その正面視で上から順に液晶表示装置504とリール装置503とが配設されており、遊技領域E1は、その垂線方向と前記一点(前面枠体501での遊技領域E1と演出領域E2との間の位置から当該前面枠体501の前方に離れた一点)から見下ろした方向とが一致するように配設されているので、遊技者の見下ろす方向に遊技領域E1が配設されており、遊技者に負担にならずに遊技領域E1を見ることができる。
また、シート体660は、遊技領域E1に対応する箇所が除去された遊技領域用除去箇所663と、演出領域E2に対応する箇所が除去された演出領域用除去箇所665とを備えた薄板状の部材であり、装飾部品は、遊技領域E1の周囲を縁取る遊技領域用フレーム670と、演出領域E2の周囲を縁取る演出領域用フレーム680とであるので、遊技領域用フレーム670によって遊技領域E1の周囲を縁取る装飾を実現できるとともに、シート体660の遊技領域E1に対応する除去箇所の周囲を遊技領域用フレーム670によって固定することができ、演出領域用フレーム680によって演出領域E2の周囲を縁取る装飾を実現できるとともに、シート体660の演出領域E2に対応する除去箇所の周囲を演出領域用フレーム680によって固定することができる。
また、シート体660は、遊技領域E1に対応する箇所が除去された遊技領域用除去箇所663と、演出領域E2に対応する箇所が除去された演出領域用除去箇所665とを備えた薄板状の部材であり、遊技領域用除去箇所663の周縁部分の所定箇所と演出領域用除去箇所665の周縁部分の所定箇所とに挟み代部667を備え、前面枠体501は、その前面側で、シート体660の挟み代部667に対応する箇所に形成されて当該挟み代部667に当接支持する周縁支持部693を備え、遊技領域用フレーム670および演出領域用フレーム680は、周縁支持部693とでシート体660の挟み代部667を挟むことで当該シート体660を固定しているので、シート体660の遊技領域用除去箇所663や演出領域用除去箇所665を遊技領域用フレーム670および演出領域用フレーム680と前面枠体501の周縁支持部693とで挟んで支持することができ、シート体660の中央部分を前面枠体501の方にしっかりと固定できる。また、機種変更が生じた場合には、遊技領域用フレーム670および演出領域用フレーム680を取り外すことで、シート体660の挟み固定が解除されるので、シート体660を容易に取り外すことができるし、新たな機種用に印刷等されたシート体660を遊技領域用フレーム670および演出領域用フレーム680と前面枠体501とで挟んで支持することができ、シート体660を交換するだけで機種変更にも対応できる。
また、シート体660は、演出領域用除去箇所665の周縁箇所の所定箇所に切欠き部669を備え、演出領域用フレーム680は、切欠き部669に位置させる突起部683を備えているので、シート体660の演出領域用除去箇所665を演出領域用フレーム680と前面枠体501の周縁支持部693とで挟んで支持した状態で、シート体660での演出領域用除去箇所665の周縁箇所の切欠き部669に、演出領域用フレーム680の突起部683が位置しており、シート体660の前面枠体501に対する取り付け位置を目的位置に規制でき、シート体660の前面枠体501への固定後もシート体660がずれ落ちるなどの取り付け後の位置ずれを低減できる。
また、遊技領域用フレーム670は、その上辺側の所定箇所に、前面枠体501の所定箇所に片掛けする片掛け爪部673を備えているので、遊技領域用フレーム670の片掛け爪部673を前面枠体501の所定箇所に片掛けした状態とすることで、この遊技領域用フレーム670が前面枠体501の前方方向へ倒れることを低減でき、取り付け作業性を向上させることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、図20に示すように、前面枠体501での遊技領域E1と演出領域E2との間の位置から当該前面枠体501の前方に離れた一点に遊技領域E1と演出領域E2とが向くようにリール装置503と液晶表示装置504とを側面視で傾斜姿勢に配設しているが、前記一点に遊技領域E1と演出領域E2とが向くようにリール装置503または液晶表示装置504の一方を側面視で傾斜姿勢に配設するようにしてもよい。
(2)上述した実施例では、前面枠体501は、図20(a)に示すように、その前面側を窪んだ「くの字形状」としているが、その前面側を窪んだ湾曲形状としてもよい。
(3)上述した実施例では、図27に示すように、シート体660は、演出領域用除去箇所665の周縁箇所の所定箇所に切欠き部669を備え、演出領域用フレーム680は、切欠き部669に位置させる突起部683を備えているが、シート体660は、遊技領域用除去箇所663の周縁箇所の所定箇所に切欠き部669を備え、遊技領域用フレーム670は、その切欠き部669に位置させる突起部683を備えるようにしてもよい。
(4)上述した実施例では、図27に示すように、遊技領域用フレーム670は、その上辺側の所定箇所に、前面枠体501の所定箇所に片掛けする片掛け爪部673を備えているが、演出領域用フレーム680は、その上辺側の所定箇所に、前面枠体501の所定箇所に片掛けする片掛け爪部673を備えるようにしてもよい。
(5)上述した実施例では、遊技球使用の回胴遊技機を例に挙げて説明してきたが、パチンコ機やスロットマシンやこれらを融合させた遊技機などに適用可能である。