JP5868638B2 - 監視装置及び方法並びにプログラム、それを備えたガスタービン設備、及びガスタービン監視システム - Google Patents

監視装置及び方法並びにプログラム、それを備えたガスタービン設備、及びガスタービン監視システム Download PDF

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Description

本発明は、監視装置及び方法並びにプログラム、それを備えたガスタービン設備、及びガスタービン監視システムに関するものである。
一般的なガスタービン発電プラントでは、ガスタービンは圧縮機、燃焼器、タービン及び発電機を有しており、圧縮機において高圧にされた空気と、熱交換器により高温となった燃料ガスとが燃焼器に送られて燃焼し、その燃焼ガスによりタービンを駆動して発電機を運転している。また、圧縮機から冷却空気を抽気し、抽気された冷却空気によりタービン側を冷却している(例えば、特許文献1)。従来、こうしたガスタービンは、圧縮機へ流入される空気流量、圧縮機の効率、及びタービンを冷却する冷却空気の流量等によってガスタービン性能が判断されている。
また、特許文献2では、圧縮機の入口温度、圧縮機の入口圧力、圧縮機の出口温度、圧縮機の出口圧力に基づいて圧縮機効率を算出し、算出された圧縮機の効率を定格状態と比較することにより、圧縮機の損傷を判断し、圧縮機の効率を監視する方法が提案されている。
特開2010−38071号公報 特開平11−257240号公報
しかしながら、上記特許文献2の方法では、タービン冷却空気の流量が把握できないため、ガスタービン性能が正しく判断できないという問題があった。また、冷却空気の流路にオリフィス流量計等の流量計を取り付けることにより、冷却空気の流量を把握することもできるが、コストが増大するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、流量計や特殊な計測なしにタービン冷却空気量の変化量を計測できる監視装置及び方法並びにプログラム、それを備えたガスタービン設備、及びガスタービン監視システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、圧縮機の入口側から供給される吸気空気が、前記圧縮機において圧縮され圧縮空気となり燃焼器を介してタービンへ供給され、前記圧縮機から抽気された前記タービンを冷却する冷却空気が前記タービンへ供給されるガスタービンに適用される監視装置であって、ガスタービン吸気に取り付けられた差圧計から計測される差圧に基づいて、所定期間の前記吸気空気の流量変化量である圧縮機入口流量変化量を算出する第1算出手段と、前記圧縮機の出口圧力を計測する圧縮機出口圧力計により計測された圧縮機出口圧力に基づいて前記所定期間の圧縮機出口圧力変化量を算出し、該圧縮機出口圧力変化量に基づいて前記圧縮空気のタービン入口流量変化量を算出する第2算出手段と、計測によって得られる前記圧縮機入口流量変化量と計測によって得られる前記タービン入口流量変化量との差に基づいて、前記冷却空気の流量変化量であるタービン冷却空気量変化量を算出する第3算出手段とを備える監視装置を提供する。
このような構成によれば、圧縮機の入口側から供給される所定期間の吸気空気の流量の変化量が圧縮機入口流量変化量として算出され、所定期間の圧縮機出口圧力変化量に基づいて圧縮空気のタービン入口流量変化量が算出され、これら圧縮機入口流量変化量とタービン入口流量変化量との差を算出することにより、タービンに流入される冷却空気の変化量が算出される。
このように、タービンに供給される冷却空気の変化量を計測するための流量計や特殊な計測なしに、簡易的にタービンの冷却空気量を算出できる。また、タービン冷却空気量はガスタービンの性能を判断する1つのパラメータであるため、タービン冷却空気量を監視することによりガスタービンの性能の具合いを判断することができる。また、圧縮空気のタービン入口流量変化量とは、タービン入口に導入される圧縮空気の流量変化量のことである。タービン入口流量という場合には、タービン入口空気と燃料とが燃焼した燃料ガスを示すこともあるが、本発明においては異なる意味を有し、燃料を含まない空気の流量を示す。
また、差圧計から計測される差圧によって圧縮機入口流量変化量を簡便に計測することができる。
上記監視装置において、前記タービン冷却空気量変化量が所定の閾値を上回った場合には、タービン内のシールが劣化したこととして判定する劣化判定手段を備えることとしてもよい。
このように、タービン冷却空気量変化量に基づいてタービン内の所定部品(シール)の劣化が判定され、タービン性能を左右する情報を簡便に得ることができる。また、タービン冷却空気量変化量に基づいて劣化箇所を推定することができるので、顧客に対して推定される劣化箇所の部品交換等、より具体的な提案ができる。
本発明は、上記のいずれかに記載の監視装置とガスタービンとを備えたガスタービン設備を提供する。
本発明は、上記のいずれかに記載の監視装置とガスタービンとを備えたガスタービン監視システムであって、前記監視装置は、前記ガスタービンとネットワークを介して接続されており、前記ガスタービンが設けられる位置から遠隔地に備えられるガスタービン監視システムを提供する。
ガスタービンが発電所に設けられ、上記記載の監視装置がガスタービンの状態を監視する、発電所から遠隔の地にある管理会社に設けられる場合であっても、管理会社はネットワークを介してガスタービンの性能を判断できる情報を得ることができる。これにより、監視装置が備えられた管理会社は、ガスタービンを遠隔監視することができる。
本発明は、圧縮機の入口側から供給される吸気空気が、前記圧縮機において圧縮され圧縮空気となり燃焼器を介してタービンへ供給され、前記圧縮機から抽気された前記タービンを冷却する冷却空気が前記タービンへ供給されるガスタービンに適用される監視方法であって、ガスタービン吸気に取り付けられた差圧計から計測される差圧に基づいて、所定期間の前記吸気空気の流量変化量である圧縮機入口流量変化量を算出する第1算出過程と、前記圧縮機の出口圧力を計測する圧縮機出口圧力計により計測された圧縮機出口圧力に基づいて前記所定期間の圧縮機出口圧力変化量を算出し、該圧縮機出口圧力変化量に基づいて前記圧縮空気のタービン入口流量変化量を算出する第2算出過程と、計測によって得られる前記圧縮機入口流量変化量と計測によって得られる前記タービン入口流量変化量との差に基づいて、前記冷却空気の流量変化量であるタービン冷却空気量変化量を算出する第3算出過程とを有する監視方法を提供する。
本発明は、圧縮機の入口側から供給される吸気空気が、前記圧縮機において圧縮され圧縮空気となり燃焼器を介してタービンへ供給され、前記圧縮機から抽気された前記タービンを冷却する冷却空気が前記タービンへ供給されるガスタービンに適用される監視プログラムであって、ガスタービン吸気に取り付けられた差圧計から計測される差圧に基づいて、所定期間の前記吸気空気の流量変化量である圧縮機入口流量変化量を算出する第1算出処理と、前記圧縮機の出口圧力を計測する圧縮機出口圧力計により計測された圧縮機出口圧力に基づいて前記所定期間の圧縮機出口圧力変化量を算出し、該圧縮機出口圧力変化量に基づいて前記圧縮空気のタービン入口流量変化量を算出する第2算出処理と、計測によって得られる前記圧縮機入口流量変化量と計測によって得られる前記タービン入口流量変化量との差に基づいて、前記冷却空気の流量変化量であるタービン冷却空気量変化量を算出する第3算出処理とをコンピュータに実行させるための監視プログラムを提供する。
本発明は、流量計や特殊な計測なしにタービン冷却空気量の変化量を計測できるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係るガスタービン設備の概略構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る監視装置の概略構成を示した図である。 本発明の第1の実施形態に係る監視装置の機能ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るインデックス差圧を説明するための図である。 時間の経過に伴う流量変化の様子を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係るガスタービン監視システムの概略構成を示した図である。
以下に、本発明に係る監視装置及び方法並びにプログラム、それを備えたガスタービン設備、及びガスタービン監視システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態について、図1を用いて説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係るガスタービン設備30は、ガスタービン20及び監視装置10を備えている。ガスタービン20は、圧縮機1、燃焼器2、タービン3、冷却空気配管5、回転軸6、発電機7、圧縮機出口圧力計8、及びインデックス差圧計DPを備えている。
圧縮機1の下流側は2つの経路に分岐されており、一方は燃焼器2を介してタービン3と接続され、他方はタービン3を冷却する冷却空気が流通する経路である冷却空気配管5によってタービン3と接続されている。タービン3は、内部で高温高圧ガスを膨張させることにより駆動され、発電機7を回して発電するように構成されている。
圧縮機1は、入口側から供給される吸気空気を圧縮して圧縮空気を生成し、圧縮空気を燃焼器2に供給する。圧縮機1は、タービン3とともに回転軸6に設けられ、タービン3により回転駆動される。また、圧縮機1は、タービン3を冷却する冷却空気が抽気され、冷却空気配管5を流通させて冷却空気をタービン3へ供給する。
なお、図1では冷却空気配管5は圧縮機1の出口部分から抽気される1系統として記載されているが、圧縮機1の中間段部分から抽気する系統など設けてもよく、特に限定されない。
圧縮機出口圧力計8は、圧縮機1の出口圧力を計測する。圧縮機1の吸入空気量が同じであっても、タービン3の冷却空気量が増加すればタービン3へ導入される圧縮空気量は減少し、その結果、圧縮機1の出口圧力は低下する。すわなち、圧縮機出口圧力である圧縮機出口圧力値を計測することにより、タービン3に導入される圧縮空気量の所定期間の変化量を把握することができる。なお、圧縮機出口圧力は、燃焼器2が収容される車室(図示せず)内の圧力として計測しても良い。
燃焼器2は、圧縮機1から供給された圧縮空気と燃料ガスとを混合させ、高温の燃焼排ガスを生成し、タービン3に供給する。
タービン3は、燃焼器2から供給された燃焼排ガスから回転駆動力を取り出し、駆動力を出力する。出力された回転駆動力は、同軸上に接続されている発電機7に伝達され、発電機7を発電させたり、タービン3と同軸に接続されている圧縮機1に伝達され、圧縮機1を駆動させる。
図2は、本実施形態に係る監視装置10の概略構成を示したブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係る監視装置10は、コンピュータシステム(計算機システム)であり、CPU(中央演算処理装置)101、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置102、補助記憶装置103、キーボードやマウスなどの入力装置104、及びディスプレイやプリンタなどの出力装置105、外部の機器と通信を行うことにより情報の授受を行う通信装置106などを備えている。
補助記憶装置103は、コンピュータ読取可能な記録媒体であり、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。この補助記憶装置103には、各種プログラム(例えば、監視プログラム)が格納されており、CPU101が補助記憶装置103から主記憶装置102にプログラムを読み出し、実行することにより種々の処理を実現させる。
次に、監視装置10が備える各部において実行される処理内容について図3を参照して説明する。図3は、監視装置10が備える機能を展開して示した機能ブロック図である。図3に示されるように、監視装置10は、第1算出部(第1算出手段)11、第2算出部(第2算出手段)12、第3算出部(第3算出手段)13、劣化判定部(劣化判定手段)14を備えている。
第1算出部11は、所定期間の吸気空気の流量変化量である圧縮機入口流量変化量Daを算出する。具体的には、第1算出部11は、ガスタービン吸気に取り付けられたインデックス差圧計から計測されるインデックス差圧に基づいて、圧縮機の吸気空気の入口流量である圧縮機入口流量及び所定期間の圧縮機入口流量である圧縮機入口流量変化量Daを算出する。より具体的には、第1算出部11は、インデックス差圧に対して入口流量を算出する第1対応情報(例えば、関係式)を有しており、インデックス差圧の情報が入力されると、第1対応情報に基づいて圧縮機1の入口流量(圧縮機入口流量)を算出する。また、第1算出部11は、第1対応情報に基づいて、所定期間における圧縮機入口流量の変化量を圧縮機入口流量変化量Daとして算出する。
インデックス差圧計DPは、図4に示されるように、圧縮機1に流入されるガスタービン吸気の流通する経路と圧縮機1の入口側とにおける圧力差を測定し、その測定値をインデックス差圧とし、インデックス差圧の情報を監視装置10に送信する。また、インデックス差圧は、増大すると圧縮機1の入口流量が大きくなる傾向があり、所定期間の変化量(経年変化)が把握できる。
第2算出部12は、圧縮機出口圧力に基づいて所定期間の圧縮機出口圧力変化量を算出し、圧縮機出口圧力変化量に基づいて圧縮空気のタービン入口流量変化量Dbを算出する。具体的には、第2算出部12は、圧縮機出口圧力計8によって計測された圧縮機出口圧力の情報が入力されると、圧縮機出口圧力の変化量に対してタービン入口流量変化量を算出する第2対応情報(例えば、関係式)を有しており、第2対応情報に基づいて所定期間における圧縮機出口圧力の変化量をタービン入口流量変化量Dbとして算出する。
第3算出部13は、圧縮機入口流量変化量Daとタービン入口流量変化量Dbとの差に基づいて、冷却空気の流量変化量であるタービン冷却空気量変化量Dcを算出する。また第3算出部13は、算出されたタービン冷却空気量変化量Dcを出力装置105等に出力する。
タービン冷却空気量変化量Dc=圧縮機入口流量変化量Da―タービン入口流量変化量Db・・・(1)
劣化判定部14は、タービン冷却空気量変化量Dcが所定の閾値Thを上回った場合に、タービン内のシールが劣化したこととして判定する。また、劣化判定部14は、判定結果を出力装置105等に出力させ、監視装置10を操作する操作員に対し、出力装置105等を介して劣化の有無を通知する。また、劣化判定部13は、シールの変化量と冷却空気の流量変化量との相関関係を設計或いは実験に基づいて求めておくことにより、閾値Thを設定することが好ましい。
ここで、上記所定期間とは、例えば、ガスタービン20が設置され運転開始した時点、ガスタービン20の部品交換や定期点検を行った時点等を運転基準点とし、その運転基準点からの所定の間隔(例えば、2年)である。
次に、上述したガスタービン設備30が備える各部において実行される処理内容について図1から図5を参照して説明する。なお、図3に示した各部により実現される後述の各種処理は、CPU101が補助記憶装置103に記憶されている監視プログラムを主記憶装置102に読み出して実行することにより実現されるものである。
ガスタービン20の運転が開始されると、吸気空気が、圧縮機1の入口側から供給され、圧縮機1において圧縮されて圧縮空気となる。圧縮空気は、燃焼器2に供給されると、燃焼器2において燃料ガスと混合され、高温の燃焼排ガスが生成されてタービン3に供給される。タービン3においては、燃焼器2から供給された燃焼排ガスから回転駆動力が生じ、この駆動力が同軸上に接続されている発電機7側へ出力される。一方、圧縮機1から抽気された冷却空気は、冷却空気配管5を流通しタービン3を冷却する。
このように、ガスタービン20の運転が開始され、吸気空気がタービン3に流通される場合における監視装置10の作用について説明する。
ガスタービン設備30の運転が開始され、圧縮機1の入口側から吸気空気が供給されると、インデックス差圧計DPによって圧縮機1の入口側のインデックス差圧が計測され、計測されたインデックス差圧の計測値が、監視装置10に送信される。圧縮機1から排出される圧縮空気は、燃焼器2に供給されると、圧縮機出口圧力計8において圧縮機出口圧力が計測され、計測された圧縮機出口圧力値の情報が監視装置10に送信される。
第1算出部11において、第1対応情報に基づいて、取得したインデックス差圧の計測値に対応する圧縮機1の吸気空気の入口流量が算出される(図5時刻t1)。また、第2算出部12において、第2対応情報に基づいて、圧縮機出口圧力値に対応するタービン3の圧縮空気の入口流量が算出される(図5時刻t1)。
時刻t1から所定期間経過後の時刻t2において、第1算出部11の第1対応情報に基づいて、時刻t2におけるインデックス差圧の計測値に対応する圧縮機1の吸気空気の入口流量が算出され(図5時刻t2の点A´)、所定期間t1−t2間における圧縮機入口流量変化量Daが算出される。また、第2算出部12の第2対応情報に基づいて、時刻t2における圧縮機出口圧力値に対応するタービン3の圧縮空気の入口流量が算出され(図5時刻t2の点B´)、所定期間t1−t2間におけるタービン入口流量変化量Dbが算出される。図5に示されるように、ラインAは圧縮機入口流量の推移を示し、ラインBはタービン入口流量の推移を示す。
続いて、第3算出部13において、上記(1)式に基づいて冷却空気の流量変化量であるタービン冷却空気量変化量Dcが算出され、タービン冷却空気量変化量Dcが出力装置105に出力される。また、圧縮機1の吸気空気は、燃焼器2に供給される圧縮空気と冷却空気配管5を流通する冷却空気とに分配されるので、例えば、図5のように、所定期間経過(経年変化)により圧縮機入口流量が低下している場合に、圧縮機入口流量変化量Daよりタービン入口流量変化量Dbが大きくなる(タービン入口流量の低減量が、圧縮機入口流量の低減量より大きく低減する)と、所定期間で冷却空気量が増大していることがわかる。
このように、本実施形態においては、冷却空気配管5に流量計を配置したり、特殊な計測をしたりすることなく、タービン冷却空気量変化量Dcを算出するので、流量計等の配置によるコスト増大を抑え、簡便にガスタービンの性能を把握することができる。
さらに、タービン冷却空気量変化量Dcが、所定の閾値Thより大きく(図5のラインAとラインBとの差が所定の閾値Thより大きく)なった場合には、劣化判定部14によって、シールの劣化があると判定され、その判定結果が出力装置105に出力される。
監視装置10を操作する操作員は、出力装置105を確認することにより、タービン冷却空気量変化量Dcの状況、及びシール劣化が生じている状況を把握することができる。これにより、操作員は簡便にガスタービンの性能の低下を把握できるとともに、ガスタービン20を保有する顧客に対し、シール劣化が推定される場合には対応策(例えば、シール交換等)を提案する等、具体的な提案ができる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る監視装置10及び方法並びにプログラム、ガスタービン設備30によれば、圧縮機1の入口側から供給される所定期間の吸気空気の流量の変化量が圧縮機入口流量変化量Daとして算出され、所定期間の圧縮機出口圧力変化量Dbに基づいて圧縮空気のタービン入口流量変化量Dbが算出され、圧縮機入口流量変化量Daとタービン入口流量変化量Dbとの差を算出することにより、タービン3に流入される冷却空気の変化量であるタービン冷却空気量変化量Dcが算出される。
このように、タービン3に供給される冷却空気の変化量を計測するための流量計や特殊な計測なしに、簡便にタービン冷却空気量変化量Dcを算出できる。また、タービン冷却空気量はガスタービンの性能を判断する1つのパラメータであるため、タービン冷却空気量を監視することにより、ガスタービンの性能の具合いを判断することができる。
また、圧縮機入口流量及び圧縮機入口流量変化量Daは、圧縮機1の入口側に設けられたインデックス差圧計DPから計測されるインデックス差圧に基づいて、簡便に計測することができる。さらに、劣化判定部14においては、タービン冷却空気量変化量Dbに基づいてタービン内の所定部品(シール)の劣化の有無が判定されるので、顧客に対して推定される劣化箇所の部品交換の提案等、より具体的な提案ができる。
なお、本実施形態においては、インデックス差圧計DPが計測した計測値をインデックス差圧計DPが監視装置10に出力することとして説明していたが、これに限定されない。例えば、監視装置10側から、インデックス差圧計DPに対して、インデックス差圧の計測値の情報を取得するような通信が開始されることにより、監視装置10がインデックス差圧の計測値を得ることとしてもよい。
また、本実施形態においては、圧縮機出口圧力値を圧縮機出口圧力計8が監視装置10に出力することとして説明していたが、これに限定されない。例えば、監視装置10側から、圧縮機出口圧力計8に対して、圧縮機出口圧力値を取得するような通信が開始されることにより、監視装置10が圧縮機出口圧力値を得ることとしてもよい。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る監視装置について、図6を用いて説明する。本実施形態の監視装置が第1の実施形態と異なる点は、ガスタービン20と監視装置10とがネットワーク9を介して接続されており、監視装置10は、ガスタービン20が設けられる位置から遠隔地に備えられ、ガスタービン監視システム40を構成している点である。以下、本実施形態のガスタービン監視システム40について、第1の実施形態と共通する点については説明を省略し、異なる点について主に説明する。
本実施形態においては、図6に示されるように、発電所にガスタービン20が設けられ、ネットワーク9を介して発電所から遠隔に位置する管理会社の監視室に監視装置10が備えられている。
ネットワーク9は、ガスタービン管理用に標準規格化された通信プロトコル(例えば、TCP/IP)を使用したネットワークであり、LAN(Local Area Network)であってもよいし、光回線やVPN(Virtual Private Network)等の公衆回線或いは専用回線を利用したWAN(Wide Area Network)であってもよく、特に限定されない。
インデックス差圧計DPは、ネットワーク9を介してインデックス差圧の計測値の情報を監視装置10に出力する。
圧縮機出口圧力計8は、ネットワーク9を介して圧縮機出口圧力の測定値の情報を監視装置10に出力する。
監視装置10は、インデックス差圧計DPから取得したインデックス差圧の計測値に基づいて圧縮機入口流量変化量Daを算出し、圧縮機出口圧力計8から取得した圧縮機出口圧力の計測値(車室圧力値)に基づいてタービン入口流量変化量Dbを算出する。
第1算出部11は、監視装置10とは遠隔の発電所内のガスタービン20に備えられたインデックス差圧計DPから出力されたインデックス差圧の計測値に基づいて、圧縮機入口流量変化量Daを算出する。
第2算出部12は、監視装置10とは遠隔の発電所内のガスタービン20に備えられた圧縮機出口圧力計8から出力された圧縮機出口圧力値に基づいて、タービン入口流量変化量Dbを算出する。
第3算出部13は、圧縮機入口流量変化量Daとタービン入口流量変化量Dbとに基づいて、タービン冷却空気量変化量Dcを算出し、算出結果を出力装置105等に出力する。
このように、本発明におけるガスタービン監視システム40によれば、ガスタービン20が発電所に設けられ、監視装置10がガスタービン20が発電所から遠隔の地にある管理会社に設けられる場合であっても、管理会社はネットワーク9を介してガスタービン20の性能を判断する情報を得ることができる。これにより、操作員は管理会社に居ながら、管理会社とは遠隔の発電所に備えられるガスタービン20を遠隔監視することができる。さらに、シールの劣化等、所定箇所の損耗も情報として得られるので、ガスタービン20を有する顧客に対し、遠隔にいながらシール交換等の具体的な提案を行うことができる。
1 圧縮機
2 燃焼器
3 タービン
5 冷却空気配管
8 圧縮機出口圧力計
10 監視装置
11 第1算出部(第1算出手段)
12 第2算出部(第2算出手段)
13 第3算出部(第3算出手段)
14 劣化判定部(劣化判定手段)
20 ガスタービン
30 ガスタービン設備
40 ガスタービン監視システム
DP インデックス差圧計

Claims (6)

  1. 圧縮機の入口側から供給される吸気空気が、前記圧縮機において圧縮され圧縮空気となり燃焼器を介してタービンへ供給され、前記圧縮機から抽気された前記タービンを冷却する冷却空気が前記タービンへ供給されるガスタービンに適用される監視装置であって、
    ガスタービン吸気に取り付けられた差圧計から計測される差圧に基づいて、所定期間の前記吸気空気の流量変化量である圧縮機入口流量変化量を算出する第1算出手段と、
    前記圧縮機の出口圧力を計測する圧縮機出口圧力計により計測された圧縮機出口圧力に基づいて前記所定期間の圧縮機出口圧力変化量を算出し、該圧縮機出口圧力変化量に基づいて前記圧縮空気のタービン入口流量変化量を算出する第2算出手段と、
    計測によって得られる前記圧縮機入口流量変化量と計測によって得られる前記タービン入口流量変化量との差に基づいて、前記冷却空気の流量変化量であるタービン冷却空気量変化量を算出する第3算出手段と
    を備える監視装置。
  2. 前記タービン冷却空気量変化量が所定の閾値を上回った場合には、前記タービン内のシールが劣化したこととして判定する劣化判定手段を備える請求項1に記載の監視装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の監視装置とガスタービンとを備えたガスタービン設備。
  4. 請求項1または請求項2に記載の監視装置とガスタービンとを備えたガスタービン監視システムであって、
    前記監視装置は、前記ガスタービンとネットワークを介して接続されており、前記ガスタービンが設けられる位置から遠隔地に備えられるガスタービン監視システム。
  5. 圧縮機の入口側から供給される吸気空気が、前記圧縮機において圧縮され圧縮空気となり燃焼器を介してタービンへ供給され、前記圧縮機から抽気された前記タービンを冷却する冷却空気が前記タービンへ供給されるガスタービンに適用される監視方法であって、
    ガスタービン吸気に取り付けられた差圧計から計測される差圧に基づいて、所定期間の前記吸気空気の流量変化量である圧縮機入口流量変化量を算出する第1算出過程と、
    前記圧縮機の出口圧力を計測する圧縮機出口圧力計により計測された圧縮機出口圧力に基づいて前記所定期間の圧縮機出口圧力変化量を算出し、該圧縮機出口圧力変化量に基づいて前記圧縮空気のタービン入口流量変化量を算出する第2算出過程と、
    計測によって得られる前記圧縮機入口流量変化量と計測によって得られる前記タービン入口流量変化量との差に基づいて、前記冷却空気の流量変化量であるタービン冷却空気量変化量を算出する第3算出過程と
    を有する監視方法。
  6. 圧縮機の入口側から供給される吸気空気が、前記圧縮機において圧縮され圧縮空気となり燃焼器を介してタービンへ供給され、前記圧縮機から抽気された前記タービンを冷却する冷却空気が前記タービンへ供給されるガスタービンに適用される監視プログラムであって、
    ガスタービン吸気に取り付けられた差圧計から計測される差圧に基づいて、所定期間の前記吸気空気の流量変化量である圧縮機入口流量変化量を算出する第1算出処理と、
    前記圧縮機の出口圧力を計測する圧縮機出口圧力計により計測された圧縮機出口圧力に基づいて前記所定期間の圧縮機出口圧力変化量を算出し、該圧縮機出口圧力変化量に基づいて前記圧縮空気のタービン入口流量変化量を算出する第2算出処理と、
    計測によって得られる前記圧縮機入口流量変化量と計測によって得られる前記タービン入口流量変化量との差に基づいて、前記冷却空気の流量変化量であるタービン冷却空気量変化量を算出する第3算出処理と
    をコンピュータに実行させるための監視プログラム。
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