JP5867551B2 - 光位相同期ループ回路 - Google Patents

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Description

この発明は、コヒーレント光通信で用いて好適な、光位相同期ループ回路に関するものである。
昨今の光通信の大容量化に伴い、従来の強度変調と比べて多値化による帯域利用効率の向上が容易な、位相変調などを用いたコヒーレント通信が注目されている。位相変調を用いた通信では、位相に情報を重畳して送信する。
コヒーレント通信での受信方法には、ホモダイン検波による受信方法や、ヘテロダイン検波による受信方法がある。ホモダイン検波では、位相変調された受信信号の搬送波と周波数及び位相が一致した局部発振光を受信端で生成し、受信信号の搬送波と局部発振光とを干渉させることにより復調を行う。ヘテロダイン検波では、位相変調された受信信号の搬送波と、周波数がわずかに異なる局部発振光を受信端で生成し、受信信号の搬送波と局部発振光とを干渉させることによりダウンコンバートして復調を行う。ホモダイン検波及びヘテロダイン検波は、いずれも、受信信号と局部発振光の位相同期回路を用いて実現可能である。
このような位相同期技術を用いて位相変調(PSK:Phase Shift Keying)信号を復調するには、PSK信号に搬送波のスペクトル成分が含まれないため、PSK信号である受信信号の搬送波と局部発振光の位相誤差を抽出する手段が必要である。この位相誤差を抽出する手段として、逓倍法やコスタスループが知られている。
例えば、2値位相変調(BPSK:Binary Phase Shift Keying)信号では、搬送波に対して位相がπだけずれた2値で位相変調が施されている。搬送波を単純に逓倍する逓倍法を用いると、例えば2逓倍の場合、搬送波の位相0又はπが2逓倍されて、0又は2πとなって現れる。三角関数の周期性により、それぞれのタイムスロットでの波形は同形になるので、結果的に搬送波の2逓倍の周波数を持つ信号の抽出が可能になる。しかしながら、光信号を直接逓倍する手法が確立されていないため、逓倍法を光信号に適用することは困難である。
非特許文献1に開示されているコスタスループの場合、搬送波と局部発振光の位相誤差の2倍を抽出することが可能となる。このコスタスループでは、I軸信号はsin(θ+d)、Q軸信号は−cos(θ+d)となる。ここで、θは受信信号の搬送波と局部発振光との位相誤差を表す。また、dは、データ列を表し、タイムスロットごとに、π/2又は−π/2をとる。これらを乗算すると、データ列dの変化はキャンセルされ、sin2θが出力される。このため、この乗算信号を位相同期ループの制御信号とすることができる。この場合θが0になるようにフィードバック制御が施される。
非特許文献2又は3には、位相誤差を抽出した後に、位相誤差を示す位相誤差信号をVCO(Voltage Controlled Ocsillator)に入力し、VCOの出力により光位相変調器で周波数変調を施す技術が開示されている。
また、局部発振光に直接位相誤差をフィードバックさせることにより、搬送波周波数を制御し、周波数変調を施す技術も提案されている(例えば、非特許文献4参照)。
非特許文献2又は3に開示されている技術では、VCOの動作帯域が比較的大きいため、ランダムに変動する信号搬送波及び局部発振光の差周波数に対して、最適なループ設計を行えば、位相同期の維持が可能になる。
非特許文献4に開示されている技術は、半導体レーザに対して位相誤差信号の電流帰還により周波数変調を施す技術である。この技術は、広い周波数に対して一定かつ高い変調動作帯域を見込むことが難しい。このため、信号搬送波の大きな周波数ドリフトに対して、一定の特性で追従することが原理的に難しいと考えられる。
そこで、ここでは非特許文献2又は3に開示されている技術を前提に検討する。非特許文献2又は3に開示されている技術では、位相同期が確立された後、信号搬送波及び局部発振光の差周波数のランダムな変動に追従するためには、その変動を伴う位相誤差信号に対してVCOは発振周波数を変動させる必要がある。ここで、光源に半導体レーザを用いる場合、長期的に5GHz程度の周波数変動が生じるとの報告もある(例えば、非特許文献5参照)。
これにより、両者の差周波は長期的にみると最大で10GHz程度にも及ぶことになる。この周波数変動に追従する方法として、発振周波数範囲が10GHz程度の超広帯域なVCOを適用することが考えられる。
Y.Chiou and L.Wang,"Effect of Optical Amplifier Noise on Laser Linewidth Requirements in Long Haul Optical Fiber Communication Systems with Costas PLL Receivers"Journal of Lightwave Technology,Vol.14,No.10,pp.2126−2134(1996) Takahide Sakamoto et al.,"Real−Time Homodyne Reception of 40−Gb/s BPSK Signal by Digital Optical Phase−Locked Loop" ECOC2010、19−23 September, 2010, Torino, Italy Takahide Sakamoto et al.,"Degital Optical Phase Locked Loop for Real−Time Coherent Demodulation of Multilevel PSK/QAM"、 OSA/OFC/NFOEC 2010 OMS5.pdf Akira Mizutori et al.,"12.5−Gbit/s BPSK Stable Optical Homodyne Detection Using 3−kHz Spectrall Linewidth External−Cavity Laser Diode"、 ECOC 2012、19 September, 2012, Amsterdam, the Netherlands 鈴木扇太 他,"光通信ネットワークの大容量化に向けたディジタルコヒーレント信号処理技術の研究開発"、電気情報通信学会誌 vol.95、No.12, 2012
しかしながら、超広帯域のVCOを用いる場合、ループフィルタがアナログで構成される場合に用いられるオペアンプによる雑音や、ループフィルタがデジタルで構成される場合に用いられるDAC(Digital Analog Converter)による雑音に対して過度の応答をするため、結果的に位相誤差の揺らぎを大きくする恐れがある。位相誤差の揺らぎが大きくなると、復調信号の品質が大幅に劣化すると考えられる。
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものである。この発明の目的は、超広帯域のVCOを用いることなく、信号搬送波及び局部発振光の差周波数の変動を抑圧する光位相同期ループ回路を提供することにある。
上述した目的を達成するために、この発明の光位相同期ループ回路は、干渉信号生成手段と、第1の変調電気信号生成手段と、第2の変調電気信号生成手段と、アナログ演算手段と、ループフィルタと、周波数追従機能付き光電圧制御発振器とを備える。また、周波数追従機能付き光電圧制御発振器は、局部発振制御信号を2分岐した一方が入力され、局部発振制御信号に応じて、自己の発振周波数を変更して発振信号を生成する電圧制御発振器と、局部発振制御信号を2分岐した他方と、発振信号とに基づいて周波数追従発振信号を生成する周波数追従手段と、周波数追従発振信号を用いて連続光を変調して、局部発振光を生成する局部発振光生成手段を備える。
また、周波数追従手段は、位相誤差信号を監視して位相同期が確立しているか否かを判定する位相同期監視手段と、位相誤差信号をサンプリングするアナログ−デジタル変換器と、位相同期が確立している場合に、サンプリングされた位相誤差信号にデジタルフィルタリングを施す計算手段と、デジタルフィルタリングされた位相誤差信号の周波数をステップ状に変更する周波数シンセサイザーと、ステップ状に変更された位相誤差信号と、局部発振制御信号とを乗算するミキサーとを備える。
ここで、周波数追従発振信号は、ミキサーの出力から抽出されて得られる。
この発明の光位相同期ループ回路によれば、局部発振制御信号の出力である発振信号に対し、局部発振制御信号とは周波数の異なるシンセサイザー出力信号とのミキシングを行う。ループフィルタの出力信号は、位相同期確立後は、直流成分近傍のみを含み、極めて緩慢な変化をたどる。従って、これらの成分を低速でサンプリングし、フィードバック制御することで、出力信号の周波数変動を良好な制度で追跡することができる。
光位相同期ループ回路を概略的に説明するための模式図である。 光VCOの模式図である。 各信号の周波数を説明するための模式図である。 位相同期時と位相非同期時の離散フーリエ変換の結果と閾値を示す模式図である。 計算手段を説明するための模式図である。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、各図は、この発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、以下、この発明の好適な構成例につき説明するが、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更又は変形を行うことができる。なお、各図において光信号を太線で示し、電気信号を細線で示してある。
(光位相同期ループ回路の概略)
図1〜5を参照して、この発明の光位相同期ループ回路の概略について説明する。図1は、光位相同期ループ回路を概略的に説明するための模式図である。
光位相同期ループ回路10は、90°ハイブリッドカプラ20、第1及び第2のバランス検波器22−1及び22−2、乗算器42、ループフィルタ24、周波数追従機能付き光電圧制御発振器(以下、単に光VCOとも称する。)50を備えて構成される。
光位相同期ループ回路10には、光位相変調信号(図中、矢印o12で示す。)として、例えば、2値位相変調(BPSK)信号が入力される。
干渉信号生成手段である90°ハイブリッドカプラ20は、非特許文献2と同様に構成でき、内部に、第1及び第2のビームコンバイナと、90°位相器とを備えている。なお、第1及び第2のビームコンバイナと、90°位相器の図示を省略している。
受信信号として入力されたBPSK信号o12は、90°ハイブリッドカプラ20に送られる。BPSK信号o12と、光VCO50で生成された局部発振光o16は、偏波面が一致した状態で、90°ハイブリッドカプラ20に入力される。90°ハイブリッドカプラ20は、BPSK信号o12と局部発振光o16とを干渉させて、両信号の位相差を反映した第1の干渉信号o18及び第2の干渉信号o20を生成する。なお、90°ハイブリッドカプラ20に入力されるBPSK信号o12と局部発振光o16の偏波面を一致させるために、従来周知の偏波面コントローラを用いることができるが、ここでは、説明及び図示を省略する。
第1のビームコンバイナは、BPSK信号o12と局部発振光o16とを合波することにより、第1の干渉信号o18として、これらの和成分と差成分を得る。また、第2のビームコンバイナは、BPSK信号o12と、局部発振光o16をπ/2(90°)だけ移相した光信号とを合波することにより、第2の干渉信号o20として、これらの和成分と差成分を得る。
90°ハイブリッドカプラ20で生成された第1の干渉信号o18及び第2の干渉信号o20は、それぞれ、第1及び第2のバランス検波器22−1及び22−2に送られる。
第1の変調電気信号生成手段としての第1のバランス検波器22−1は、第1の干渉信号o18から第1の変調電気信号e30を生成する。第1のバランス検波器22−1は、内部に2つのフォトディテクタを備えている。第1のバランス検波器22−1は、第1の干渉信号o18に含まれる和成分及び差成分をそれぞれ光電変換した後、和成分の光電変換信号から差成分の光電変換信号を減算した信号を、第1の変調電気信号e30として生成する。
第2の変調電気信号生成手段としての第2のバランス検波器22−2は、第2の干渉信号o20から第2の変調電気信号e36を生成する。第2のバランス検波器22−2は、内部に2つのフォトディテクタを備えている。第2のバランス検波器22−2は、第2の干渉信号o20に含まれる和成分及び差成分をそれぞれ光電変換した後、和成分の光電変換信号から差成分の光電変換信号を減算した信号を、第2の変調電気信号e36として生成する。
以下の説明では、第1の変調電気信号e30をI軸信号と称し、第2の変調電気信号e36をQ軸信号と称することもある。ここでは、I軸信号e30は2分岐され、その一方が復調信号e32として、光位相同期ループ回路10から出力される。
I軸信号e30が2分岐された他方は、乗算器42に送られる。また、Q軸信号e36も、乗算器42に送られる。
アナログ演算手段としての乗算器42は、I軸信号e30とQ軸信号e36を乗算した信号を、位相誤差信号e42として生成する。乗算器42で生成された位相誤差信号e42は、ループフィルタ24に送られる。ループフィルタ24は、位相誤差信号e42から局部発振制御信号e44を生成する。
図2を参照して光VCOについて説明する。図2は、光VCOの模式図である。光VCO50は、電圧制御発振器(VCO)52、周波数追従手段60、高周波増幅器90及び局部発振光生成手段91を備えて構成される。周波数追従手段60は、さらに、DFT(Dicrete Fourier Transfarmation)手段68、LPF(Low−pass Filter)70、ADC(Analog Digital Converter)72、計算手段80、周波数シンセサイザー66、ミキサー62及びBPF(Band−pass Filter)64を備えている。局部発振光生成手段91は、連続光光源92、マッハツェンダ型強度変調器94及び光バンドパスフィルタ96を備えている。
ループフィルタ24の出力である局部発振制御信号e44は2分岐される。2分岐された一方はVCO52に送られ、VCO52の出力は周波数追従手段60に送られる。VCO52は局部発振制御信号e44に応じて、自己の発振周波数を変更して発振信号を生成する。周波数追従手段60は、局部発振制御信号e44が2分岐された他方と、VCO52が生成した発振信号とに基づいて周波数追従発振信号を生成する。ミキサー62には、VCO52の出力に加えて、周波数シンセサイザー66の出力が入力される。この周波数シンセサイザー66については後述する。ミキサー62は、VCO52と周波数シンセサイザー66の出力を乗算して出力する。ミキサー62の出力はBPF64に送られる。ミキサー62での乗算の結果、ミキサー62の出力信号には、VCO52の出力と周波数シンセサイザー66の出力の和周波及び差周波が含まれている。これら和周波及び差周波のいずれか一方を抽出するためにBPF64が用いられる。
BPF64の出力である周波数追従発振信号は、高周波増幅器90で増幅された後、マッハツェンダ型強度変調器94に送られる。マッハツェンダ型強度変調器94は、連続光光源92から出力された連続光を、高周波増幅器90の出力で変調する。マッハツェンダ型強度変調器94の出力は光バンドパスフィルタ96を経て局部発振光として90°ハイブリッドカプラ20に送られる。この、連続光光源92、マッハツェンダ型強度変調器94及び光バンドパスフィルタ96で構成される局部発振光生成手段91は、従来公知のPLL回路と同様に構成できるので、ここでは、詳細な説明を省略する。
図3を参照して、各信号の周波数について説明する。図3は、各信号の周波数を説明するための模式図である。
図3(A)は、VCO52の出力周波数fと周波数シンセサイザー66の出力周波数fを示している。図3(B)は、ミキサー62の出力を示している。上述のようにミキサー62の出力信号には、VCO52の出力と周波数シンセサイザー66の出力の和周波f+f及び差周波f−fの成分が出力される。ここでは、BPF64において、和周波f+fの成分を抽出するものとする。図3(C)は、マッハツェンダ型強度変調器94の出力を示している。ミキサー62の出力信号の和周波成分で連続光を周波数変調すると、局部発振光の周波数fLOに対し、fLO+f+fとfLO−f−fの2つの成分が出力される。この構成例では、光バンドパスフィルタ96はfLO+f+fを光VCO50の出力信号として出力する。このfLO+f+fは、搬送波周波数fsと一致する。
ここで、ミキサーのない従来の構成では、fs及びfLOの変動に追従するようにfが制御され、fLO+fがfsに一致するように制御される。この場合、fs及びfLOの変動が発振周波数fの制御可能範囲を超えてしまった場合は、制御不能となる。そこで、fs及びfLOの変動量を打ち消すようにfを制御し、fが制御可能範囲を逸脱しないようにしている。
位相同期監視手段であるDFT手段68は、位相誤差信号を監視して位相同期が確立しているか否かを判定する、すなわち位相同期を検出する機能を有する。DFT手段68は、ループフィルタ24からの出力信号を周期的に監視し、位相同期の確立を検出する。一般に、位相同期が実現されていない場合、ループフィルタ24のカットオフ周波数より低周波の部分に干渉雑音の影響により複数の周波数成分が存在する。一方、位相同期が実現されている場合は、直流成分近傍の成分しか存在せず、余分な成分は抑圧される。従って、ループフィルタ24の出力信号を用いて、カットオフ周波数より低周波の部分に複数の周波数成分が存在するか否かを識別することにより、位相同期を検出することができる。
具体的には、ループフィルタ24の出力を適当なサンプリング周波数により離散化し、離散フーリエ変換を施し、各成分の強度が有る閾値を超えたか否かを監視し、閾値を超えていない場合に、位相同期を検出することが可能である。図4は、離散フーリエ変換の結果と閾値を示している。図4(A)は位相非同期時を示し、図4(B)は位相同期時を示している。
このDFT手段68として、例えば、市販されている電気信号用スペクトルアナライザを用いることができる。あるいは、ADCを用いてサンプリングを行い、ソフトウェアかハードウェアの何れかにより離散フーリエ変換を施しても良い。
アナログ―デジタル変換器であるADC72は、デジタル演算を施すための前処理となる離散化を実施する。ADC72は位相誤差信号を低速サンプリングする。サンプリング周波数は例えば、50Hz程度とする。なお、このサンプリング周波数は、計算手段80のコントローラのカットオフ周波数に依存する。
また、このカットオフ周波数は、周波数シンセサイザー66の周波数を変更した際の、出力が安定するまでに要する整定時間に依存する。
例えば、市販の可変周波数シンセサイザーには、周波数を変更した際の整定時間が10msec程度のものがある。この場合、周波数シンセサイザーの周波数変更を10msecよりも短い時間で実施することは無意味であるので、例えば、整定時間の2倍の20msecごとに周波数可変命令を送出するとする。このことから、サンプリング周期は20msecとなり、サンプリング周波数は50Hzとなるので、コントローラのカットオフ周波数は、50Hzよりも十分小さく設定する必要がある。例えば、サンプリング周波数の1/10の5Hzを制御部のカットオフ周波数として設定することができる。
このカットオフ周波数を大きくすると安定しないため、カットオフ周波数は小さくする必要がある。
なお、ADC72のサンプリング周波数よりも高周波の成分は、ADC72の前段に設けられたLPF70で除去される。このLPF70は、任意好適な従来公知のもので実現できる。
次に、図5を参照して、デジタル演算を行う計算手段80について説明する。図5(A)及び(B)は、計算手段80を説明するための模式図である。図5(A)は、計算手段を示し、図5(B)は、コントローラ84を示している。計算手段80は、データ受信部81、同期判定部82、信号判定部83、コントローラ84、データ変換部88を備えている。
データ受信部81は、DFT手段68から離散フーリエ変換の結果を周期的に受信する。同期判定部82は、離散フーリエ変換の結果から上述した閾値判定を行い、位相同期の確立を検出する。位相同期が検出された場合は、信号判定部83に対して、後段への信号の出力を指示する。
信号判定部83には、ADC72の出力が入力され、同期判定部82の指示に従い、ADC72の出力をコントローラ84に送る。すなわち、位相同期が確立している場合は、ADC72の出力がコントローラ84に送られ、位相同期が確立していない場合は、ADC72の出力はコントローラ84に送られない。
コントローラ84は、いわゆるデジタルフィルタとしての機能を有している。コントローラのパラメータであるαやβは、コントローラのカットオフ周波数、フィードバックに対する遅延時間などから好適な値に設定すればよい。コントローラとして、PID(Proportional Integral Derivative)コントローラを用いることができる。
コントローラ84の出力は、データ変換部88に送られる。データ変換部88は、周波数シンセサイザー66で設定可能な周波数のうち、コントローラ84から送られた数値に最も近い周波数を選択する。すなわち、データ変換部88は、コントローラ84の出力を所定のフォーマットに変換し、周波数シンセサイザー66に合わせて値を丸めて、その結果を周波数シンセサイザー66に送る。周波数シンセサイザー66はデジタルフィルタリングされた位相誤差信号の周波数をステップ状に変更する。例えば、分解能が10kHzで、10GHzの設定範囲を持つ場合は、コントローラ84から得られた値を、10000で割り、最も近い値に周波数を設定することが可能である。
上述した構成によれば、VCO52の出力に対し、ミキサー62を設置し、周波数シンセサイザー66の出力とのミキシングを行う。ループフィルタの出力信号は、位相同期確立後は、直流成分近傍のみを含み、極めて緩慢な変化をたどる。従って、これらの成分を低速でサンプリングし、フィードバック制御することで、出力信号の周波数変動を良好な制度で追跡することができる。
ここでは、BPSK信号に対する光位相同期を説明したが、これに限定されない。例えば乗算器42をアナログ演算手段として、sin4θを抽出する構成にすればQPSK信号に対しても適用可能である。
10 光位相同期ループ回路
20 90°ハイブリッドカプラ
22 バランス検波器
24 ループフィルタ
42 乗算器
50 光VCO
52 VCO
60 周波数追従手段
62 ミキサー
64 BPF
66 周波数シンセサイザー
68 DFT手段
70 LPF
72 ADC
80 計算手段
81 データ受信部
82 同期判定部
83 信号判定部
84 コントローラ
88 データ変換部
90 高周波増幅器
91 局部発振光生成手段
92 連続光光源
94 マッハツェンダ型強度変調器
96 光バンドパスフィルタ

Claims (3)

  1. 入力された光位相変調信号と局部発振光を干渉させて、両信号の位相差を反映した第1及び第2の干渉信号を生成する干渉信号生成手段と、
    前記第1の干渉信号から、第1の変調電気信号を生成する第1の変調電気信号生成手段と、
    前記第2の干渉信号から、第2の変調電気信号を生成する第2の変調電気信号生成手段と、
    前記第1及び第2の変調電気信号から、位相誤差信号を生成するアナログ演算手段と、
    前記位相誤差信号から局部発振制御信号を生成するループフィルタと、
    前記局部発振制御信号から局部発振光を生成する、周波数追従機能付き光電圧制御発振器と
    を備え、
    前記周波数追従機能付き光電圧制御発振器は、
    前記局部発振制御信号を2分岐した一方が入力され、前記局部発振制御信号に応じて、自己の発振周波数を変更して発振信号を生成する電圧制御発振器と、
    前記局部発振制御信号を2分岐した他方と、前記発振信号とに基づいて周波数追従発振信号を生成する周波数追従手段と、
    前記周波数追従発振信号を用いて連続光を変調して、前記局部発振光を生成する局部発振光生成手段
    を備え、
    前記周波数追従手段は、
    前記位相誤差信号を監視して位相同期が確立しているか否かを判定する位相同期監視手段と、
    前記位相誤差信号をサンプリングするアナログ−デジタル変換器と、
    位相同期が確立している場合に、前記サンプリングされた位相誤差信号にデジタルフィルタリングを施す計算手段と、
    前記デジタルフィルタリングされた位相誤差信号の周波数をステップ状に変更する周波数シンセサイザーと、
    前記ステップ状に変更された位相誤差信号と、前記発振信号とを乗算するミキサーと
    を備え
    前記周波数追従発振信号は、前記ミキサーの出力から抽出されて得られる
    ことを特徴とする光位相同期ループ回路。
  2. 前記サンプリングは、前記周波数シンセサイザーの整定時間に依存するサンプリング周波数で行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の光位相同期ループ回路。
  3. 前記サンプリングは、前記周波数シンセサイザーの整定時間の2倍の周期で与えられるサンプリング周波数で行われる
    ことを特徴とする請求項1に記載の光位相同期ループ回路。
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