JP5865716B2 - 引張荷重測定装置 - Google Patents
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Description
そこで、上記構成によれば、繋ぎ部材が車両の重心より車両の走行方向の前方で車両に取り付けられているため、測定手段が引張荷重を測定する際、車両は、当該車両の重心より車両の走行方向の前方に荷重が多く掛かった状態で前のめりに走行することになる。すなわち車両としてトラクターショベルを使用する場合等、実使用時の状態を再現して、引張荷重を測定することができるため、測定した引張荷重に基づいて、実使用時に近いタイヤの牽引力を正確に算出することができる。
図1は、第1実施形態に係る引張荷重測定装置を示す図である。
このバネ26Bは、タイヤ22の牽引力よりも大きい力に耐えられるものであればよく、例えば本実施形態ではタイヤ22の牽引力の2.5倍の力に耐えられるもの、一例として引張コイルバネを用いている。
なお、上記「伸縮」の「伸張」とは、y軸に荷重としx軸を伸び率としてこれらの関係をグラフにしたとき傾きが約0度超90度未満であることを意味し、上記「非伸縮」の「非伸張」とは、y軸に荷重としx軸を伸び率としてこれらの関係をグラフにしたとき傾きが約90度であることを意味する。例えば、本実施形態の「伸張」は、荷重10kNに対して繋ぎ部材26(バネ26B)の伸び率が1%以上の特性を指すことが好ましく、「非伸張」は、荷重10kNに対して繋ぎ部材26(バネ26B)の伸び率が0%以上1%未満の特性を指すことが好ましい。繋ぎ部材26Bは、伸張長さに制限があって、最大ストロークだけ伸張した後は、伸張荷重が一定(最大荷重)となり、タイヤ22の牽引力がそのまま後述するロードセル28に伝わるようにしてもよいが、タイヤ22のスリップに至る牽引力は、この最大荷重以下に設定してもよい。
なお、タイヤ22の牽引力の算出は、ノートPC30のCPUやメモリ、プログラムを含む演算手段で算出してもよく、またユーザ自身で算出してもよい。
また、繋ぎ部材26の中間部は、伸縮するバネ26Bで構成されているため、ロードセル28による引張荷重の測定が終わった後、繋ぎ部材26を弛めると、伸張していたバネ26Bが元の長さまで縮小するので、以降の引張荷重の測定にも繋ぎ部材26を再利用することができる。
図3は、第2実施形態に係る引張荷重測定装置を示す図である。
図5は、本発明の第3実施形態に係る引張荷重測定装置を示す図である。
第3実施形態の構成とすれば、ロードセル28が引張荷重を測定する際、車両14は、当該車両14の重心より車両14の走行方向Pの前方に荷重が多く掛かった状態で前のめりに走行することになる。すなわち車両14としてトラクターショベルを使用する場合等、実使用時の状態を再現して、引張荷重を測定することができるため、測定した引張荷重の履歴に基づいて、実使用時に近いタイヤ22の牽引力を正確に算出することができる。
なお、実使用時にトラクターショベルのバケットに荷を積載していない場合でも、トラクターショベルは、バケットある分だけ前のめりに走行するので、第3実施形態の構成とすれば、実使用時に近いタイヤ22の牽引力を正確に算出することができる。
図6は、第4実施形態に係る引張荷重測定装置を示す図である。
これにより、ロードセル28が路面12と接触することを回避できるため、ロードセル28が破損することを抑制できる。
図7は、第5実施形態に係る引張荷重測定装置を示す図である。
これにより、ロードセル28が路面12と接触することを回避できるため、ロードセル28が破損することを抑制できる。
以上、第4実施形態及び第5実施形態では、ロードセル28が車両14又は板壁24への取り付けられる場合を説明したが、車両14又は板壁24への取り付け場所と、走行する車両14の地面から距離は同程度であることが望ましい。
図8は、第6実施形態に係る引張荷重測定装置を示す図である。
これにより、ロードセル28が路面12と接触する場合があっても、保護部材50を介して路面12と接触するようになり、ロードセル28が破損することを抑制できる。
なお、第1実施形態の繋ぎ部材26の各構成とロードセル28の順は、車両14側から順に、スリング26A、ロードセル28、バネ26B、スリング26Aであったが、第6実施形態のように、車両14側から順に、スリング26A、バネ26B、ロードセル28、スリング26Aの順であってもよい。
図9は、第7実施形態に係る引張荷重測定装置を示す図である。
これにより、バネ26B全体の耐久性やばね定数を高めることができる。
図10は、第8実施形態に係る引張荷重測定装置を示す図である。
これにより、バネ26Bとスリング26Aを結ぶ手間を省くことができる。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであり、例えば上述の複数の実施形態は、適宜、組み合わせて実施可能である。また、以下の変形例同士を、適宜、組み合わせてもよい。
さらに、履歴作成手段としてノートPC30を用いる場合を説明したが、このノートPC30を含め履歴作成手段は省略することもできる。この場合、例えば測定者がロードセル28により測定された引張荷重を直接見るようにする。このように履歴作成手段を省略しても、各実施形態の構成によれば、車両14が走行して繋ぎ部材26が張ったときに、少なくとも一部が伸張して繋ぎ部材26に掛かる負荷が次第に増え、車両14のタイヤ22にも激力としてではなく次第に力が加わるため、路面状態が柔らかくてもタイヤ22がスリップし難くなり、タイヤ22がスリップするまでの引張荷重を測定する時間を長く確保することができる。この結果、路面状態に係らず、引張荷重の測定結果に基づいて、タイヤ22の牽引力を正確に算出することができる。
実施例では、図1で説明した引張荷重測定装置において、繋ぎ部材として、引張強さが603kNで、例えば荷重10kNに対して伸び率が約12.5%の特性を有し、全体が伸張するスリング(紐部材)を用いた。車両には、内圧500kPaとした試験タイヤAを装着させた。路面は、砂路面とした。そして、引張荷重測定装置を用いて第1実施形態で説明した引張荷重測定方法を実施して得られた引張荷重の履歴に基づいて、試験タイヤAの牽引力を算出した。
また、車両のタイヤを、試験タイヤAから当該試験タイヤAとは別種類の試験タイヤBに変えて、上記同様に引張荷重測定方法を実施して得られた引張荷重の履歴に基づいて、試験タイヤBの牽引力を算出した。
比較例では、図1で説明した引張荷重測定装置において、繋ぎ部材として、引張強さが603kNで、例えば荷重10kNに対して伸び率が約0%の特性を有し、全体が伸張しないスリング(紐部材)を用いた。車両には、内圧500kPaとした試験タイヤAを装着させた。路面は、砂路面とした。そして、引張荷重測定装置を用いて第1実施形態で説明した引張荷重測定方法を実施して得られた引張荷重の履歴に基づいて、試験タイヤAの牽引力を算出した。
また、車両のタイヤを、試験タイヤAから試験タイヤBに装着し直して、上記同様に引張荷重測定方法を実施して得られた引張荷重の履歴に基づいて、試験タイヤBの牽引力を算出した。
以下、表1に実施例と比較例の試験結果を示す。なお、表中の各牽引力は、比較例にて得られたタイヤAの牽引力を基準「100」とした相対値である。
12 路面(路面、非舗装路面)
14 車両
22 タイヤ
24 板壁(荷重受け手段)
26B バネ(弾性部材)
26 繋ぎ部材
28 ロードセル(測定手段)
30 ノートPC(履歴作成手段)
40 引張荷重測定装置
42 アンカー車両(荷重受け手段、可動式物体)
50 保護部材
60 紐部材
P 走行方向
Claims (6)
- 路面に設けられる荷重受け手段と、
前記荷重受け手段とタイヤで走行する車両とを繋ぎ、少なくとも一部が伸張する繋ぎ部材と、
前記路面を走行する車両により前記繋ぎ部材に負荷された引張荷重を測定する測定手段と、
を備え、
前記繋ぎ部材は、前記車両の重心より前記車両の走行方向の前方で前記車両に取り付けられている、
引張荷重測定装置。 - 前記測定手段は、前記車両又は前記荷重受け手段に取り付けられている、
請求項1に記載の引張荷重測定装置。 - 前記測定手段は、保護部材で覆われている、
請求項1に記載の引張荷重測定装置。 - 前記繋ぎ部材は、弾性部材を有する、
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の引張荷重測定装置。 - 前記繋ぎ部材は、編みこまれた編み目が伸張する紐部材を有する、
請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の引張荷重測定装置。 - 前記測定手段から前記引張荷重の情報を受け取り、前記引張荷重の履歴を作成する履歴作成手段、
をさらに備える請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の引張荷重測定装置。
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JP2012013280A JP5865716B2 (ja) | 2012-01-25 | 2012-01-25 | 引張荷重測定装置 |
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