JP2018099936A - タイヤの性能評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】区間における物理量の線形性を判定することを基本として、タイヤの性能を短時間で精度よく評価する方法を提供する。【解決手段】実際の車両の走行履歴に基づいて加速度aの頻度分布を求める頻度計算ステップS1と、評価対象加速度の範囲を区間として設定する区間設定ステップS2と、区間における加速度aの最小値、中間値及び最大値を抽出する抽出ステップS3と、加速度aに基づいた物理量pを取得する物理量取得ステップS4と、区間における加速度aの最小値から最大値への変化に対して、物理量pが線形に変化するかを判定する線形性判定ステップS5と、物理量pが線形に変化していないと判定された区間を、複数の区間に分割する分割ステップS6とを含んでいる。分割された区間毎に、線形性判定ステップS5で物理量pが線形に変化すると判定されるまで、抽出ステップS3及び物理量取得ステップS4を繰り返している。【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤの性能を評価するための方法に関する。
従来、タイヤの性能を評価するために、実際の車両にタイヤを装着して走行させることなく、台上試験やコンピュータシミュレーションにより評価する方法が種々知られている。
例えば、下記特許文献1には、模擬路面上でタイヤを転動させてタイヤ摩耗を評価するタイヤの摩耗評価方法が提案されている。特許文献1のタイヤの摩耗評価方法では、走行モードを設定するために、まず、車両の実際の走行履歴に基づいて前後方向又は左右方向の加速度の頻度分布を求める。そして、この方法では、評価を簡易的に行うために、当該加速度を所定の区間に区分けし、各区間内に含まれる加速度について区間中央値で代表して、その区間中央値毎の頻度分布を算出している。
特開2007−139708号公報
しかしながら、上記特許文献1のタイヤの摩耗評価方法は、所定の区間を大きく設定すると、実際の車両の走行履歴の再現性が悪化し、精度よく評価できなかった。一方、この方法は、所定の区間を小さく設定すると、評価をするのに長い時間を要するという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、区間における物理量の線形性を判定することを基本として、タイヤの性能を短時間で精度よく評価する方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、タイヤの性能を評価するための方法であって、実際の車両の走行履歴に基づいて前後方向又は左右方向の少なくとも1方向の加速度の頻度分布を求める頻度計算ステップと、前記加速度の頻度分布の評価対象加速度の範囲を区間として設定する区間設定ステップと、前記区間における前記加速度の最小値、中間値及び最大値を抽出する抽出ステップと、前記加速度の最小値、中間値及び最大値に基づいた外的作用を擬似的に前記タイヤに適用し、かつ、前記タイヤから予め定められた物理量を取得する物理量取得ステップと、前記区間における前記加速度の最小値から最大値への変化に対して、前記物理量が線形に変化するか否かを判定する線形性判定ステップと、前記物理量が線形に変化していないと判定された前記区間に対して、当該区間を、複数の区間に分割する分割ステップとを含み、分割された前記区間毎に、前記線形性判定ステップで前記物理量が線形に変化すると判定されるまで、前記抽出ステップ及び前記物理量取得ステップを繰り返すことを特徴とする。
本発明に係るタイヤの性能評価方法において、前記物理量取得ステップは、有限要素法を用いたコンピュータシミュレーションにより実行されるのが望ましい。
本発明に係るタイヤの性能評価方法において、前記線形性判定ステップで前記物理量が線形に変化すると判定されると、前記区間の前記中間値を前記区間の代表値として設定するのが望ましい。
本発明に係るタイヤの性能評価方法において、前記分割ステップは、前記区間を3つの前記区間に分割するのが望ましい。
本発明に係るタイヤの性能評価方法において、前記物理量は、前記タイヤの摩耗に関するものであるのが望ましい。
本発明に係るタイヤの性能評価方法において、前記タイヤは、トレッドクラウン部とトレッドショルダー部とを有し、前記物理量が、前記トレッドクラウン部と前記トレッドショルダー部との摩耗エネルギーの差であるのが望ましい。
本発明のタイヤの性能評価方法は、加速度の頻度分布の評価対象加速度の範囲を区間として設定する区間設定ステップと、区間における加速度の最小値、中間値及び最大値を抽出する抽出ステップと、加速度の最小値、中間値及び最大値に基づいた外的作用を擬似的にタイヤに適用し、かつ、タイヤから予め定められた物理量を取得する物理量取得ステップと、前記区間における前記加速度の最小値から最大値への変化に対して、前記物理量が線形に変化するか否かを判定する線形性判定ステップと、前記物理量が線形に変化していないと判定された区間に対して、当該区間を、複数の区間に分割する分割ステップとを含んでいる。
このようなタイヤの性能評価方法は、物理量の線形性に基づき区間を分割するので、最小限の区間分割を容易に行うことができ、区間の設定に要する時間を短縮することができる。また、本発明のタイヤの性能評価方法は、物理量の変化について線形性を判定しているので、当該物理量が、例えば、タイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗エネルギーの差のような加速度に対する変化が非線形で予測困難な物理量であっても、精度の高い評価を効率的に行うことができる。さらに、本発明のタイヤの性能評価方法は、この区間の分割を自動的に最適化することも可能である。
本発明のタイヤの性能評価方法は、分割された区間毎に、線形性判定ステップで物理量が線形に変化すると判断されるまで、抽出ステップ及び物理量取得ステップを繰り返している。このようなタイヤの性能評価方法は、全ての区間の物理量が加速度に対して線形性を有する状態となるので、加速度に対する変化が予測困難な物理量であっても、より精度の高い評価を行うことができる。
本発明のタイヤの性能評価方法の一実施形態を示すフローチャートである。 区間の加速度と物理量との関係を示すグラフである。 分割された区間の加速度と物理量との関係を示すグラフである。 さらに分割された区間の加速度と物理量との関係を示すグラフである。 前後方向及び左右方向の加速度の頻度分布を示すグラフである。(a)は、比較例のグラフであり、(b)は、実施例のグラフである。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のタイヤの性能評価方法を示すフローチャートである。図1に示されるように、本実施形態のタイヤの性能評価方法は、コンピュータシミュレーションにより、トレッドクラウン部とトレッドショルダー部とを有するタイヤの摩耗を評価するための方法である。
本実施形態のタイヤの性能評価方法は、実際の車両の走行履歴に基づいて前後方向又は左右方向の少なくとも1方向の加速度aの頻度分布を求める頻度計算ステップS1を含んでいる。頻度計算ステップS1では、例えば、周知の加速度計が取り付けられた車両に評価基準となる基準タイヤが装着され、当該車両を既定のテストコースで走行させる。
そして、頻度計算ステップS1は、テストコースを走行したときの車両の加速度aを時系列的に計測して、実際の車両の走行履歴を求める。さらに、頻度計算ステップS1は、当該車両の走行履歴から、実際の車両がこのテストコースを走行したときの加速度aの頻度分布を取得する。
本実施形態のタイヤの性能評価方法は、頻度計算ステップS1で求められた加速度aの頻度分布の評価対象加速度の範囲を区間Aとして設定する区間設定ステップS2を含んでいる。区間Aとして設定される評価対象加速度の範囲は、計測された加速度aの95%以上を含む範囲であるのが望ましい。
図2は、区間Aの加速度aと物理量pとの関係を示すグラフである。図2の横軸は加速度aであり、縦軸は物理量pである。図1及び図2に示されるように、本実施形態のタイヤの性能評価方法は、区間設定ステップS2で設定された区間Aにおける加速度aの最小値a1、中間値a2及び最大値a3を抽出する抽出ステップS3を含んでいる。
本実施形態のタイヤの性能評価方法は、抽出ステップS3で抽出された加速度aの最小値a1、中間値a2及び最大値a3に基づき、物理量pを取得する物理量取得ステップS4を含んでいる。物理量取得ステップS4は、加速度aの最小値a1、中間値a2及び最大値a3に基づいた外的作用を擬似的にタイヤに適用し、かつ、タイヤから予め定められた物理量pを取得するのが望ましい。
本実施形態の物理量取得ステップS4は、有限要素法を用いたコンピュータシミュレーションにより実行される。このため、本実施形態の物理量取得ステップS4は、加速度aの最小値a1、中間値a2及び最大値a3に基づいた外的作用パラメータをタイヤモデルに適用し、かつ、タイヤモデルから予め定められた物理量pを取得している。なお、有限要素法を用いたコンピュータシミュレーションは、周知の方法が適宜採用される。
物理量取得ステップS4では、例えば、加速度aが最小値a1のときの第1物理量p1と、加速度aが中間値a2のときの第2物理量p2と、加速度aが最大値a3のときの第3物理量p3とを取得している。
物理量pは、例えば、タイヤの摩耗に関するものである。本実施形態の物理量pは、タイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗エネルギーの差である。このような物理量pは、タイヤの偏摩耗性能を評価するのに有用であるものの、一般的に、加速度aに対する変化が非線形で予測困難な場合が多い。
本実施形態のタイヤの性能評価方法は、物理量取得ステップS4で取得された物理量pが、区間Aにおける加速度aの最小値a1から最大値a3への変化に対して、線形に変化するか否かを判定する線形性判定ステップS5を含んでいる。このようなタイヤの性能評価方法は、物理量pの変化について線形性を判定しているので、当該物理量pが、例えば、タイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗エネルギーの差のような加速度aに対する変化が非線形で予測困難な物理量であっても、精度の高い評価を効率的に行うことができる。
例えば、図2の物理量pは、加速度aが最小値a1から中間値a2へ変化するときに第1物理量p1から第2物理量p2に増加している。一方、この物理量pは、加速度aが中間値a2から最大値a3へ変化するときに第2物理量p2から第3物理量p3に減少している。この場合、線形性判定ステップS5は、この物理量pが、区間Aにおける加速度aの最小値a1から最大値a3への変化に対して、線形に変化していないと判定する。
本実施形態のタイヤの性能評価方法は、線形性判定ステップS5で物理量pが線形に変化していないと判定された区間Aに対して、当該区間Aを、複数の区間B〜Dに分割する分割ステップS6を含んでいる。このようなタイヤの性能評価方法は、物理量pの線形性に基づき区間を分割するので、最小限の区間分割を容易に行うことができ、区間の設定に要する時間を短縮することができる。さらに、本実施形態のタイヤの性能評価方法は、この区間の分割を自動的に最適化することも可能である。
図3は、分割された区間B〜Dの加速度aと物理量pとの関係を示すグラフである。図3の横軸は加速度aであり、縦軸は物理量pである。図3に示されるように、分割ステップS6は、区間Aを3つの区間B〜Dに分割するのが望ましい。このような分割ステップS6は、区間Aの加速度aの屈曲点である中間値a2を含む区間Cを設定することができる。このため、本実施形態のタイヤの性能評価方法は、中間値a2近傍で変化する物理量pをより正確に取得することができる。
図1及び図3に示されるように、本実施形態のタイヤの性能評価方法は、分割ステップS6で区間Aが分割されると、分割された区間B〜D毎に、抽出ステップS3、物理量取得ステップS4及び線形性判定ステップS5が行われる。
以下、区間Bについて、繰り返される各ステップS3〜S5が説明される。本実施形態の区間Bは、区間Aの加速度aの最小値a1を含む区間である。このため、区間Bの抽出ステップS3では、区間Bにおける加速度aの最小値a1、中間値a4及び最大値a5を抽出している。
区間Bの物理量取得ステップS4では、例えば、加速度aが最小値a1のときの第1物理量p1と、加速度aが中間値a4のときの第4物理量p4と、加速度aが最大値a5のときの第5物理量p5とを取得している。なお、第1物理量p1は、既に取得しているので、改めて取得する必要はない。
区間Bの線形性判定ステップS5は、物理量pが、区間Bにおける加速度aの最小値a1から最大値a5への変化に対して、線形に変化するか否かを判定している。
例えば、図3の区間Bの物理量pは、加速度aが最小値a1から中間値a4へ変化するときに第1物理量p1から第4物理量p4に増加している。また、この物理量pは、加速度aが中間値a4から最大値a5へ変化するときに第4物理量p4から第5物理量p5に増加している。この場合、区間Bの線形性判定ステップS5は、この物理量pが、区間Bにおける加速度aの最小値a1から最大値a5への変化に対して、線形に変化していると判定する。
本実施形態のタイヤの性能評価方法は、線形性判定ステップS5で物理量pが線形に変化すると判定されると、当該区間Bの中間値a4を区間Bの代表値として設定する代表値設定ステップS7を含んでいる。代表値設定ステップS7では、また、代表値である中間値a4に対応する第4物理量p4を代表物理量に設定している。このような代表値設定ステップS7は、当該区間を代表するのに適切な代表値及び代表物理量の設定を容易に行うことができる。
本実施形態のタイヤの性能評価方法は、代表値設定ステップS7で代表値及び代表物理量が設定された後に、他の全ての区間C,Dが線形性を有しているのか判定する全区間判定ステップS8を含んでいる。タイヤの性能評価方法は、全区間判定ステップS8で、例えば、区間C,Dの線形性の判定をしていないと判定された場合に、当該区間C,Dについて、抽出ステップS3、物理量取得ステップS4及び線形性判定ステップS5が行われる。
上述の各ステップと同様であるため詳細な説明は省略されるが、区間Cの抽出ステップS3は、区間Cに対し、加速度aの最小値a5、中間値a2及び最大値a6を抽出し、区間Cの物理量取得ステップS4は、それらに対応する第5物理量p5、第2物理量p2及び第6物理量p6を取得している。なお、既に取得している物理量pは、改めて取得する必要はない。
そして、本実施形態の区間Cの線形性判定ステップS5は、図3の区間Cの物理量pが、区間Cにおける加速度aの最小値a5から最大値a6への変化に対して、線形に変化していないと判定する。このため、区間Cは、分割ステップS6が行われる。区間Cの分割ステップS6は、当該区間Cを、さらに複数の区間E〜G(図4に示す)に分割している。
同様に、区間Dの抽出ステップS3は、区間Dに対し、加速度aの最小値a6、中間値a7及び最大値a3を抽出し、区間Dの物理量取得ステップS4は、それらに対応する第6物理量p6、第7物理量p7及び第3物理量p3を取得している。なお、既に取得している物理量pは、改めて取得する必要はない。
そして、本実施形態の区間Dの線形性判定ステップS5は、図3の区間Dの物理量pが、区間Dにおける加速度aの最小値a6から最大値a3への変化に対して、線形に変化していると判定する。このため、区間Dは、代表値設定ステップS7が行われる。区間Dの代表値設定ステップS7は、当該区間Dの中間値a7を区間Dの代表値として設定し、中間値a7に対応する第7物理量p7を代表物理量に設定している。
図4は、区間Cがさらに分割された区間E〜Gの加速度aと物理量pとの関係を示すグラフである。図4の横軸は加速度aであり、縦軸は物理量pである。図1及び図4に示されるように、区間Cの分割ステップS6は、区間Cを3つの区間E〜Gに分割するのが望ましい。このような区間Cの分割ステップS6は、区間Cの加速度aの中間値a2を含む区間Fを設定することができ、中間値a2近傍の変化を確認することができる。
本実施形態のタイヤの性能評価方法は、区間E〜Gについても、区間E〜G毎に、線形性判定ステップS5で物理量pが線形に変化すると判定されるまで、抽出ステップS3及び物理量取得ステップS4を繰り返している。
上述の各ステップと同様であるため詳細な説明は省略されるが、本実施形態の区間E〜Gの抽出ステップS3は、それぞれ、区間E〜Gに対し、加速度aの最小値、中間値及び最大値を抽出し、区間E〜Gの物理量取得ステップS4は、それらに対応する各物理量pを取得している。なお、既に取得している物理量pは、改めて取得する必要はない。
そして、本実施形態の区間E〜Gの線形性判定ステップS5は、それぞれ、図4の区間E〜Gの物理量pが、区間E〜Gおける加速度aの最小値から最大値への変化に対して、線形に変化していると判定する。このため、区間E〜Gは、代表値設定ステップS7が行われる。区間E〜Gの代表値設定ステップS7は、それぞれ、当該E〜Gの中間値を各区間の代表値として設定し、当該中間値に対応する物理量pを代表物理量に設定している。
そして、タイヤの性能評価方法は、例えば、各区間の代表物理量とその区間の加速度aの頻度分布とにより、タイヤの性能を評価することができる。このようなタイヤの性能評価方法は、全ての区間の物理量pが加速度aに対して線形性を有する状態となるので、加速度aに対する変化が予測困難な物理量pであっても、より精度の高い評価を行うことができる。
また、本実施形態のタイヤの性能評価方法は、異なるタイヤの評価をするときにも、例えば、そのサイズ、内圧及び荷重等の使用条件が類似する場合には、上述の方法で設定された代表値に対応する物理量pを取得するだけで、精度の高い評価を短時間で行うことができる。
なお、上述の物理量取得ステップS4は、コンピュータシミュレーションにより実行されていたが、物理量取得ステップS4は、台上試験により実行されてもよい。
また、上述の物理量pは、タイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗エネルギーの差であったが、物理量pは、例えば、タイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗エネルギーの比であってもよい。さらに、物理量pは、タイヤに作用する横力、応力又は歪等であってもよい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施し得る。
前後方向加速度及び左右方向加速度が発生したときのタイヤの摩耗性能が評価された。図5は、前後方向及び左右方向の加速度の頻度分布を示すグラフである。図5の横軸は左右方向加速度であり、縦軸は前後方向加速度である。また、図5において、加速度の頻度分布が、濃淡により示されている。図5(a)は、比較例として、従来の方法により、評価対象加速度の範囲を9分割したグラフである。また、図5(b)は、実施例として、図1の方法により、評価対象加速度の範囲を各区間が線形となるまで分割したグラフである。
比較例の方法と、実施例の方法とでタイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗エネルギーの比が評価され、実際のテスト車両を走行させて計測されたタイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗量の比と比較された。各評価の共通仕様及び評価方法は、以下の通りである。
前輪タイヤサイズ:275/80R22.5
設定内圧:900kPa
設定荷重:3550kg
<比較例>
図5(a)に示されるように、評価対象加速度の範囲を9分割した各区間において、黒丸で示される加速度の代表値が設定された。加速度の代表値に対応する代表摩耗エネルギーが取得され、この代表摩耗エネルギーと当該区間の加速度の頻度分布とにより、タイヤモデルの各部の摩耗エネルギーが求められた。求められた各部の摩耗エネルギーより、タイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗エネルギーの比が取得された。
<実施例>
図5(b)に示されるように、左右方向の加速度及び前後方向の加速度のそれぞれにおいて、図1の方法により、17分割された各区間において、黒丸で示される加速度の代表値が設定された。加速度の代表値に対応する代表摩耗エネルギーが取得され、この代表摩耗エネルギーと当該区間の加速度の頻度分布とにより、タイヤモデルの各部の摩耗エネルギーが求められた。求められた各部の摩耗エネルギーより、タイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗エネルギーの比が取得された。
<計測値>
供試タイヤが装着されたテスト車両にて、ドライ路面のテストコースを走行し、タイヤの各部の摩耗量が計測された。計測された各部の摩耗量より、タイヤのトレッドクラウン部とトレッドショルダー部との摩耗量の比が計算された。
テストの結果は、以下のとおりである。
比較例:1.00
実施例:1.11
計測値:1.23
テストの結果、実施例の方法は、比較例に対して、実際のテスト車両を走行させて計測された結果に近く、評価の精度が向上していることが確認できた。
S1 頻度計算ステップ
S2 区間設定ステップ
S3 抽出ステップ
S4 物理量取得ステップ
S5 線形性判定ステップ
S6 分割ステップ
a 加速度
p 物理量

Claims (6)

  1. タイヤの性能を評価するための方法であって、
    実際の車両の走行履歴に基づいて前後方向又は左右方向の少なくとも1方向の加速度の頻度分布を求める頻度計算ステップと、
    前記加速度の頻度分布の評価対象加速度の範囲を区間として設定する区間設定ステップと、
    前記区間における前記加速度の最小値、中間値及び最大値を抽出する抽出ステップと、
    前記加速度の最小値、中間値及び最大値に基づいた外的作用を擬似的に前記タイヤに適用し、かつ、前記タイヤから予め定められた物理量を取得する物理量取得ステップと、
    前記区間における前記加速度の最小値から最大値への変化に対して、前記物理量が線形に変化するか否かを判定する線形性判定ステップと、
    前記物理量が線形に変化していないと判定された前記区間に対して、当該区間を、複数の区間に分割する分割ステップとを含み、
    分割された前記区間毎に、前記線形性判定ステップで前記物理量が線形に変化すると判定されるまで、前記抽出ステップ及び前記物理量取得ステップを繰り返すことを特徴とするタイヤの性能評価方法。
  2. 前記物理量取得ステップは、有限要素法を用いたコンピュータシミュレーションにより実行される請求項1に記載のタイヤの性能評価方法。
  3. 前記線形性判定ステップで前記物理量が線形に変化すると判定されると、前記区間の前記中間値を前記区間の代表値として設定する請求項1又は2に記載のタイヤの性能評価方法。
  4. 前記分割ステップは、前記区間を3つの前記区間に分割する請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤの性能評価方法。
  5. 前記物理量は、前記タイヤの摩耗に関するものである請求項1乃至4のいずれかに記載のタイヤの性能評価方法。
  6. 前記タイヤは、トレッドクラウン部とトレッドショルダー部とを有し、
    前記物理量が、前記トレッドクラウン部と前記トレッドショルダー部との摩耗エネルギーの差である請求項5に記載のタイヤの性能評価方法。
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