JP5864244B2 - 真空吸着ノズル組み立て体 - Google Patents

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Description

本発明は、チップコンデンサやチップ抵抗器などのチップ状の電子部品を回路基板に実装するための電子部品装着機に好適に用いられる真空吸着ノズル組み立て体に関する。
従来、チップコンデンサやチップ抵抗器などのチップ状の電子部品は、電子部品装着機に具備された真空吸着ノズルの一端部の吸着面に吸引によって吸着された後、そのまま搬
送されて回路基板の所定の位置へ実装される。
このような吸着ノズルについて、例えば、特許文献1には、進退摺動自在の先端ノズルと先端ノズルを内部に収納するノズルケースとを備えた吸着ノズルが記載されている。また、特許文献1には、吸着ノズルのノズルケースと先端ノズルとの間に、電子部品に対する衝撃を緩和するためのバネと、先端ノズルに、吸引時に塵埃を除去するためのフィルタとを備えることが記載されている。
特開2003−170379号公報
しかしながら、フィルタの使用に伴ってフィルタに塵埃等が目詰まりすることで吸引力が弱まり、電子部品の吸着不良や、吸着した電子部品が搬送中に落下したりするため、電子部品の搬送作業が中断される場合がある。このような場合にはフィルタを新しい物に交換する必要があるが、例えば特許文献1に記載の吸着ノズルではフィルタの交換時期を適切に判断することが難しいという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するために案出されたものであり、容易にフィルタの交換時期を検知できる真空吸着ノズル組み立て体を提供することを目的とする。
本発明の真空吸着ノズル組み立て体は、内部を一端から他端に貫通する第1の貫通孔を有する真空吸着ノズルと、弾性を有する第1のフィルタと、収納部および該収納部に連通する第2の貫通孔をするフランジとを備え、前記収納部において、前記真空吸着ノズルは、前記第2の貫通孔、前記第1のフィルタおよび前記第1の貫通孔が連通するように、前記第1のフィルタを介しているとともに、前記第1のフィルタの伸縮に連動可能に収納されていることを特徴とするものである。
本発明の真空吸着ノズル組み立て体は、内部を一端から他端に貫通する第1の貫通孔を有する真空吸着ノズルと、弾性を有する第1のフィルタと、収納部および収納部に連通する第2の貫通孔をするフランジとを備え、収納部において、真空吸着ノズルは、第2の貫通孔、第1のフィルタおよび第1の貫通孔が連通するように、第1のフィルタを介しているとともに、第1のフィルタの伸縮に連動可能に収納されていることによって、吸着物との接触時における収納部より突出した真空吸着ノズルの一端部の長さに基づいて、フィルタの交換時期を容易に検知することができる。
本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体の一例を示す縦断面図である。 本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体の他の一例を示し、(a)は支持部材と収納部とが嵌合して固定された真空吸着ノズル組み立て体の縦断面図、(b)は支持部材と収納部とが螺合して固定された真空吸着ノズル組み立て体の縦断面図である。 本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体の他の一例を示し、フランジと第1のフィルタとの間に、前記第1のフィルタより圧縮硬さが大きい第2のフィルタが備えられている状態を示す縦断面図である。 本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体の他の一例を示す縦断面図である。 本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体を具備した電子部品装着機を示す概略図である。 本実施形態の真空吸着ノズルの先端と後端との間の抵抗値を測定する方法を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態の例を説明する。
図1は本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体の一例を示す縦断面図である。
図1に示す真空吸着ノズル組み立て体1は、内部を一端から他端に貫通する第1の貫通孔2aを有する真空吸着ノズル2と、真空吸着ノズル2をその一端部2cが突出するようにして収納するための収納部3aと、収納部3aと連通する第2の貫通孔3bとを有したフランジ3と、フランジ3と真空吸着ノズル2との間に配置された第1のフィルタ(以下、単に第1のフィルタ4という)とを備えている。このように、収納部3aにおいてフランジ3の第2の貫通孔3b側より、第1のフィルタ4と真空吸着ノズル2とがこの順に配置されているため、この第1のフィルタ4によって、真空吸着ノズル2から吸引される塵埃を捕集することができる。
なお、真空吸着ノズル2の後端2bと第1のフィルタ4とが接合され、第1のフィルタ4と収納部3aの第2の貫通孔3bが設けられた面3dとが接合されている。また、フランジ3は、外部から照射される光を反射するための反射部3eを有しており、フランジ3の上部は電子部品装着装置に備わる真空吸着ノズル組み立て体1のクランプ部(図示しない)に装着するための装着部3fとなる窪みを有している。
ここで、電子部品装着装置は真空吸着ノズル組み立て体1を上下左右方向に移動可能に支持し、真空吸着ノズル2の一端部2cと吸着物とを接触させて吸引することで吸着する。また、真空吸着ノズル組み立て体1は、真空吸着ノズル2を収納するための収納部3aが、真空吸着ノズル2が上下に移動可能な形状であり、吸着物を吸着するために真空吸着ノズル2が吸着物と接触した際の圧力によって、真空吸着ノズル2は収納部3aに押し上げられて、その一部が収納される。なお、真空吸着ノズル2と吸着物とを接触させるときの圧力は、真空吸着ノズル2が押し上げられても、一端部2cが収納部3aから突出する程度であることが好ましい。
本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体1は、内部を一端から他端に貫通する第1の貫通孔2aを有する真空吸着ノズル2と、真空吸着ノズル2をその一端部2cが突出するようにして収納するための収納部3aと収納部3aに連通する第2の貫通孔3bとを有したフランジ3と、第1のフィルタ4とを備え、収納部3aにおいてフランジ3の第2の貫通孔3b側より第1のフィルタ4と真空吸着ノズル2とがこの順に配置されているので、吸着物との接触のときに収納部3aより突出した一端部2cの長さに基づいて第1のフィルタ4の収縮の状態を検知することができ、第1のフィルタ4の交換時期を検知することができる。
そして、第1のフィルタ4は、真空吸着ノズル2から吸引された塵埃により目詰まりが生じて伸縮性が劣化するので、この劣化に伴い、真空吸着ノズル組み立て体1が吸着物と接触するとき真空吸着ノズル2が押し上げられにくくなる。つまり、第1のフィルタ4が目詰まりによって劣化してくると、吸着物との接触時における収納部3aより突出した一端部2cの長さが、劣化前のものより長くなる。したがって、真空吸着ノズル組み立て体1が吸着物と接触するときの、真空吸着ノズル2が収納部3aより突出した部分の長さを外部カメラ等によって測定することによって、第1のフィルタ4の劣化の度合いを検知することができる。なお、吸着物を吸着している状態での、真空吸着ノズル2が収納部3a
より突出した一端部2cの長さに基づいて、第1のフィルタ4の交換時期を検知することもできる。第1のフィルタ4の交換時期の判定方法としては、例えば、第1のフィルタ4としてポリエーテル系ウレタンフォーム(イノアックコーポレーション製CFH−40)を用いた場合、真空吸着ノズル組み立て体1を吸着物に接触させるときの力を一定とし、真空吸着ノズル組み立て体1が吸着物に接触したときの真空吸着ノズル2が収納部3aより突出した一端部2cの長さが25%増加したときを第1のフィルタ4の交換時期とすることができる。なお、第1のフィルタ4の交換時期については、第1のフィルタ4の種類に基づいて予め調査して設定しておくことが好ましい。
また、第1のフィルタ4が、真空吸着ノズル組み立て体1が吸着物に接触するときの衝撃を緩和するクッションとしての性能を有するので、吸着物との接触時に吸着物がずれたり、破損したりするのを抑制することができる。
なお、真空吸着ノズル2とフランジ3とを異なる色とすることで、真空吸着ノズル2が収納部3aより突出した部分を特定しやすくなるのでよい。
さらには、上記以外の判定方法として、電子部品装着機に歪センサを設けて、吸着物との接触時に真空吸着ノズル組み立て体1に生じる応力を測定することで、その測定値に基づいて第1のフィルタ4の交換時期を検知することもできる。
ここで、第1のフィルタ4は、ポリウレタン,ポリエチレン,ポリエステルおよびポリエーテル等より形成されることがよいが、耐水性,耐湿性,耐熱老化性の観点から、ポリウレタンがより好ましい。また、ポリウレタンはポリエーテル系とポリエステル系とに分類でき、第1のフィルタ4には、弾性に優れるポリエーテル系のポリウレタンを用いると、塵埃によって目詰まりしても、クッションとしての性能を高く維持できるのでよい。
さらに、弾性を有するフィルタの材質は、JIS K 6400:2004に準拠した方法で測定した際に、引張強さが140kPa以上220kPa以下、伸びが50%以上200%以下ならば
、長期使用における信頼性が高い。
またさらに、吸引力を保持した上に、塵埃を効率よく回収するには、第1のフィルタ4の、JIS K 6400:2004に準拠したセル数が20個以上70個以下であることが好ましい。
また、真空吸着ノズル2の後端2cと第1のフィルタ4との接合や、弾性を有する第1のフィルタ4と第2の貫通孔3bが設けられた面3dとの接合は、例えば、接着剤を用いればよい。
ここで、接着剤は導電性であることが好ましい。導電性の接着剤を用いることで、真空吸着ノズル2に帯電する静電気を、第1のフィルタ4およびフランジ3を経て電子部品装着装置を通してより除電できるので、真空吸着ノズル2が真空吸着する吸着物を静電気によって弾き飛ばしたり、真空吸着ノズル2から静電気が放電して吸着物や周囲の部品が放電破壊したりするのを抑制することができる。
さらに、塵埃が真空吸着ノズル2に付着しにくいため、真空吸着ノズル2の第1の貫通孔2aに塵埃が詰まりにくくなる。それにより、真空吸着ノズル2の製品寿命を延ばすこともできる。
ここで、真空吸着ノズル2は導電性を有するのが好ましいが、真空空着ノズル2を構成する材料が導電性付与材を含んで形成されることがより好ましい。
真空吸着ノズル組み立て体1の真空吸着ノズル2を構成するセラミックスに導電性付与材を含むことで、適度な抵抗値を有する真空吸着ノズルとすることができる。特に好ましい抵抗値の範囲は、10Ω以上1011Ω以下であり、この範囲とすることで、電子部品装着装置を通してより静電気を除電できるので、真空吸着ノズル2が真空吸着する吸着物を静電気によって弾き飛ばしたり、真空吸着ノズル2から静電気が放電して吸着物や周囲の部品が放電破壊したりすることをより抑制することができる。
図6は、真空吸着ノズル2の先端と後端との間の抵抗値を測定する方法を示す概略図であり、真空吸着ノズル2の先端となる一端部2cに一方の電極60aを接触させ、後端2bとなる端面に他方の電極60bを接触させた状態を示している。そして、これら電極60a・60bは電気抵抗測定器(図示せず)に接続されており、真空吸着ノズル2の一端部側と後端側との電極60a・60b間に任意の電圧を加えて真空吸着ノズル2の一端部側と後端側との間の抵抗値を測定すればよい。測定に際して加える電圧は真空吸着ノズル2の形状や材質および抵抗値などに合わせて設定すればよく、おおよそ10V以上1500V以下の範囲であれば問題はない。
また、この様な本実施形態の真空吸着ノズル2を作製する原料については、例えば、アルミナは絶縁性のセラミックスであるが、安価で耐摩耗性が優れているという特長があり、炭化チタンや窒化チタンなどの導電性付与材を添加すれば、耐摩耗性に優れ、適度な導電性も有する真空吸着ノズルとすることができる。同様に、ジルコニアは強度の高い材料であり、酸化鉄、酸化チタン,酸化亜鉛などの導電性付与材を添加すれば、細い形状でも折れにくくなり、適度な導電性も有する真空吸着ノズルを作製することができる。また、炭化珪素は炭素を添加することで抵抗値を調整した真空吸着ノズルとすることができる。
また、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体において、真空吸着ノズルにおける第1のフィルタとの接触する面である後端の算術平均粗さ(Ra)が0.25μm以上5.0μm以
下であることが好ましい。
真空吸着ノズル2の、第1のフィルタ4との接触する面である後端2bの算術平均粗さ(Ra)が0.25μm以上5.0μm以下であるときには、接着剤などによってより強固に接
合されやすくなり、振動が激しい環境の中でも真空吸着ノズル2の後端2bから第1のフィルタ4が外れにくくなる。それにより真空吸着ノズル2がスムーズに上下に移動でき電子部品が衝撃による破壊を低減できる。
また、第1のフィルタ4との接触しない面(例えば、フランジの収納部3aと摺動する真空吸着ノズル2の側面、後述する、支持部材5と摺動する真空吸着ノズル2の側面)の算術平均粗さ(Ra)が0.05μm以上0.2μm以下であることが好ましい。
第1のフィルタ4との接触しない面の算術平均粗さ(Ra)が0.05μm以上0.2μm以
下であるときには、真空吸着ノズル2が上下に移動することによってフランジ4および支持部材5を傷つけることが少なくなり、塵埃などが発生しにしにくくなるとどうじにフランジ3と真空吸着ノズルとの摺動する部分からの空気漏れの発生が少なく確実に電子部品を吸着できるとともに真空吸着ノズルがスムーズに動くことができる。
なお、算術平均粗さ(Ra)の測定は、一般的に使用される表面粗さ測定器を用いて、測定すればよい。
そして、本実施形態における真空吸着ノズル2を構成するセラミックスは黒色系セラミックスであることが好ましい。
真空吸着ノズルに黒色系セラミックスを用いると、真空吸着ノズルで吸着した吸着物をライトで照射してCCDカメラで撮影したときに、吸着物はライトの反射光で鮮明に写るが、吸着物の背景は真空吸着ノズルが黒色系セラミックスであるために照射光が吸収されて暗い状態で写るので、吸着物の輪郭が明瞭になる。それにより、画像解析装置は真空吸着ノズルに吸着された吸着物の形状を正確に認識できるので、回路基板に吸着物を実装する際の位置決め精度が高くなるという利点がある。
黒色系セラミックスとしては、黒色系の導電性付与材を添加したジルコニア,アルミナおよび炭化珪素などがある。なお、茶色系や青色系など黒色系以外の色調を有するセラミックスでも、濃い色調とすることにより黒色系セラミックスと同様の効果を得ることができる。
例えば、アルミナセラミックスに添加する導電性付与材としては、酸化鉄,酸化ニッケル,炭化チタン,窒化チタンなどが挙げられ、中でも酸化鉄,炭化チタンが黒色系セラミックスを得られる導電性付与材として好ましい。
また、ジルコニアセラミックスに添加する導電性付与材としては、酸化鉄,酸化チタン,酸化コバルト,酸化クロム,酸化ニッケルなどが挙げられ、中でも酸化鉄が黒色系セラミックスを得られる導電性付与材として好ましい。
一般的に、吸着物は色合いが白色系,銀色系あるいは灰色系のものが多く、そのために真空吸着ノズルの色合いとしては黒色系などの濃色系の色合いが求められることが多い。このような黒色系の色合いの真空吸着ノズルを得るためには、例えば、ジルコニアが65質量%に酸化鉄を30質量%,酸化コバルトを3質量%,酸化クロムを2質量%の組成としたものが好適である。また、吸着物が銀色系のときは、真空吸着ノズルの色合いは濃い黒色系を用いるのが好ましいが、これは、酸化鉄を25質量%以上とすることによって得ることができる。
また、炭化珪素セラミックスは、炭素を含有させて導電性を付与したものが黒色系セラミックスとして好ましい。
さらに、本実施形態における真空吸着ノズル2を構成するセラミックスは、安定化剤を含むジルコニアセラミックスであることがより好ましい。
真空吸着ノズル2に用いるセラミックスに安定化剤を含むジルコニアセラミックスより構成することが好ましいのは、セラミックスとしての機械的強度が高いためである。特に、図1に示す真空吸着ノズル組み立て体1のように、真空吸着ノズル2の一端部2cが円筒で、その径が細い形状の場合には、吸着物と真空吸着ノズル2の一端部2cとが接するときに真空吸着ノズル2の一端部2cが破損するおそれがあるため、セラミックスとして強度の高いジルコニアセラミックスを使用することが好適である。
このときのジルコニアセラミックスに添加する安定化剤にはイットリア,セリア,マグネシアなどを用いればよく、これら安定化剤を2〜8モル%程度含んでいれば実使用上で強度的に十分なジルコニアとなる。また、ジルコニアの平均結晶粒子径は3μm以下のものが好ましい。平均結晶粒子径を3μm以下とすることで、真空吸着ノズルの作製や補修の際に吸着面に対して研削加工や鏡面加工をするときに、結晶粒子が脱落しにくくなることから吸着面に欠けが生じることを抑制できる。
ここで、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体1は、フランジ3は作業者が手で真空
吸着ノズル組み立て体を保持するときに視認好適な色とすればよい。
また、フランジ3は金属,セラミックスまたは樹脂を用いて作製すればよいが、中でもコストおよび加工性の観点から樹脂がよい。また、樹脂の中でも、導電性を備えたものがよく、特にカーボンが含まれている樹脂がよい。カーボンが含まれている樹脂ならば、真空吸着ノズルおよび第1のフィルタ4における磨耗が軽減され、信頼性が大幅に向上する。
さらに、フランジ3の反射部3eは任意の形状であればよく、適宜用途に合わせて設計すればよい。真空吸着ノズル組み立て体1は、反射部3eを有することによって、吸着物に向けて照射された光が反射部3eの表面で跳ね返り、吸着物の背面から吸着物を照射することとなり、CCDカメラに正確な陰影を写し出すことができる。
またさらに、フランジ3は上部に装着部3fを備えている。装着部3fは、電子部品装着装置に備わる真空吸着ノズル組み立て体のクランプ部(図示しない)に係合できる形状である。
図2は本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体の一例を示す、(a)は支持部材と収納部とが嵌合して固定された真空吸着ノズル組み立て体の縦断面図、(b)は支持部材と収納部とが螺合して固定された真空吸着ノズル組み立て体の縦断面図である。
なお、図2において、図1にて説明したのと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
図2(a)に示す真空吸着ノズル組み立て体12は、真空吸着ノズル2の一端部2cが所定の長さだけ突出するように保持するための支持部材5を具備している。なお、支持部材5は、フランジ3と嵌合することによって固定されている。
図2(b)に示す真空吸着ノズル組み立て体13は、真空吸着ノズル2の一端部2cが所定の長さだけ突出するように保持するための支持部材5を具備している。なお、支持部材5は、フランジ3と螺合することによって固定されている。
本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体12は、真空吸着ノズル2の一端部2cが収納部3aから所定の長さだけ突出するように保持するための支持部材5を具備していることが好ましい。
また、支持部材5は、フランジ3と嵌合または螺合することによって固定されていることが好ましい。
真空吸着ノズル2の一端部2cが収納部3aから所定の長さだけ突出するように保持することで、真空吸着ノズル2の後端2bと第1のフィルタ4、および第1のフィルタ4と収納部3aの第2の貫通孔3bが設けられた面3dとを接着剤等を用いて接合する必要もなく、容易に第1のフィルタ4を交換することができる。つまり、第1のフィルタ4を交換するときは、支持部材5を外して、収納部3aから真空吸着ノズル2および第1のフィルタ4を取り出し、次に、新しい第1のフィルタ4、真空吸着ノズル2の順に収納部3aに収納して、最後に支持部材5を取り付けるという単純な作業で、容易に第1のフィルタ4を交換できる。
ここで、支持部材5の材質は、加工性の観点から金属およびプラスチックなどがよいが、中でも外部の磁場によって磁化されない、非磁性の性質を持つ、アルミニウム、銅、ス
テンレス鋼、黄銅および高硬度なプラスチック(エンジニアリングプラスチック)などが好ましい。
本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体は、フランジと第1のフィルタとの間に、第1のフィルタより圧縮硬さが大きい第2のフィルタが備えられていることが好ましい。
図3は、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体の一例を示し、フランジと第1のフィルタとの間に、第1のフィルタより圧縮硬さが大きい第2のフィルタが備えられている状態を示す縦断面図である。
また、図3において、図1および2に示す真空吸着ノズル組み立て体1,12および13と同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
図3に示す、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体14は、フランジ3と第1のフィルタ4との間に、第1のフィルタ4より圧縮硬さが大きい第2のフィルタ6が備えられ、フランジ3の第2の貫通孔3b側より、第2のフィルタ6,第1のフィルタ4,真空吸着ノズル2の順に配置されている。
図3に示す真空吸着ノズル組み立て体14は、第1のフィルタ4より圧縮硬さの値が大きい第2のフィルタ6(以下、単に第2のフィルタ6という)を具備するので、吸着物を真空吸着ノズル2にて吸着した際、第1のフィルタ4が収縮しても第2のフィルタ6は収縮しにくいため、適度な吸引力を保つことができる上に、塵埃などを捕集することができる。また、真空吸着ノズル2の第1の貫通孔2aに近いほどフィルタの目詰まりの度合いが大きくなる傾向があるので、収納部3aにおいてフランジ3の第2の貫通孔3b側より、第2のフィルタ6,第1のフィルタ4,真空吸着ノズル2の順に配置されることが好ましい。このように真空吸着ノズル2の第1の貫通孔2a側に第1のフィルタ4を具備しているので、効果的に第1のフィルタ4の交換時期を把握することができる。なお、第1のフィルタ4および第2のフィルタ6の種類および組み合わせによって、第1のフィルタ4および第2のフィルタ6の交換時期は異なるので、予め適度な交換時期となる条件を調査して設定することが好ましい。
なお、第2のフィルタ6の平均気孔径が真空吸着ノズル2の第1の貫通孔2側に第1のフィルタ4の孔の平均気孔径以下であると、より効率よく塵埃を捕集することができる。
第2のフィルタ6の圧縮硬さは、例えば、JIS K 6767:2004に準拠した方法で測定したとき、第1のフィルタ4の圧縮硬さより1.5倍以上大きいことが好ましい。また、
第2のフィルタ6圧縮硬さは、吸着物の吸着時に生じる押圧で変形しない程度が特に好ましい。
ここで、収納部3aにおいてフランジ3の第2の貫通孔3b側より、第1のフィルタ4,第2のフィルタ6,真空吸着ノズル2の順に配置されていても構わない。
第2のフィルタ6の材質は、金属、セラミックス、樹脂などがあるが、中でも耐久力の観点からセラミックスがよい。また、第2のフィルタ6の材質がセラミックスであった場合、塵埃などによって、目詰まりが生じた際には、第2のフィルタ6を取り出し、有機物を燃焼する程度の温度で加熱することによって再び利用することが可能となる。
また、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体は、真空吸着ノズルの熱伝導率が第1のフィルタより高いことが好ましい。
真空吸着ノズル2の熱伝導率が第1のフィルタ4より高いことによって、第1のフィルタ4が繰り返し伸縮することによって発生する熱を、第1のフィルタ4から真空吸着ノズル2を経由して大気中に熱を放散することができ、第1のフィルタ4の熱による劣化を抑制することができるので、真空吸着ノズル組み立て体1として第1のフィルタ4の交換時期を延ばすことができる。
さらに、真空吸着ノズル組み立て体を構成する部材において、第1のフィルタ以外の部材の熱伝導率が、第1のフィルタの熱伝導率よりも高いことが好ましい。
第1のフィルタ4以外の構成する部材の熱伝導率が、第1のフィルタ4の熱伝導率よりも高いことによって、第1のフィルタ4が繰り返し伸縮することによって発生する熱が、第1のフィルタ4から第1のフィルタ4と接触する真空吸着ノズル2、フランジ3、第2のフィルタ6を経由して、大気と接触する真空吸着ノズル2、フランジ3、支持部材5から大気中に熱を放散することができ、第1のフィルタ4の熱による劣化をさらに抑制することができる。それにより第1のフィルタ4の製品寿命を延ばすことができる。
また、熱伝導率の測定方法は、緻密体に関してはレーザフラッシュ法、多孔体に関しては定常法によって測定すればよい。また、測定用試料については、XRF(蛍光X線分析)法、ICP発光分光分析法、XRD(X線回折)法などの既知の組成分析および構造分析を用いて組成および構造を分析し、それと同じ組成および構造をもった試験形状の測定用試料を作製すればよい。
本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体は、第1のフィルタが、平面視したときに真空吸着ノズルの第1の貫通孔の内側に位置する第3の貫通孔を有することが好ましい。
図4は、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体の一例を示す縦断面図である。
また、図4において、図1〜図3にて説明したのと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
図4に示す、真空吸着ノズル組み立て体15は、第1のフィルタ4は、第2の貫通孔3bと同軸上に第3の貫通孔4aが設けられている。
真空吸着ノズル組み立て体15は、第1のフィルタ4が、平面視したときに真空吸着ノズルの第1の貫通孔2aの内側に位置する第3の貫通孔4aを有している。つまり、第1のフィルタ4は、真空吸着ノズルの第1の貫通孔2aの同軸上に、真空吸着ノズル2の第1の貫通孔2aの最小径より小さい径の第3の貫通孔4aを有していることによって、電子部品を吸引する力を大きくすることができる上に、吸着物を真空吸着ノズル2にて吸着したとき、収縮した第1のフィルタ4に一定以上の吸引する力を確保することができるため、信頼性を上げることができる。
また、第3の貫通孔4aの径は、例えば、真空吸着ノズル2の第1の貫通孔の最小径1/2以下であれば、フィルタとしての機能をより高く維持することができる。
さらに、複数の第3の貫通孔4aを設けてもよく、複数の第3の貫通孔4aは、真空吸着ノズル2の同軸上以外の場所に設けてもかまわない。
また、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体は、真空吸着ノズルの後端の形状が、第1のフィルタが嵌合できる形状であることが好ましい。
真空吸着ノズル2の後端2bの形状が、第1のフィルタ4が嵌合できるような形状であることにより、第1のフィルタ4が接着材等を用いて固定しなくても後端面2bに固定され第1のフィルタを容易に取り替えることができる。また、伸縮を繰り返した際でも第1のフィルタ4の位置がずれることがなくなり、特に、図4に示す様に、第1のフィルタ4が第3の貫通孔4aを有するときには、振動の多い環境でも、一定の吸引力を得ることができる。
さらに、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体は、真空吸着ノズルと接触する支持部材との間に、リング状の緩衝部材を備えることが好ましい。
真空吸着ノズル2と接触する支持部材5との間に、リング状の緩衝部材7を備えることによって、真空吸着ノズル2が支持部材5と接触する際の衝撃を和らげることができる。それにより、真空吸着ノズル2が破損しにくくなるとともに使用中の衝撃によって支持部材5が外れにくくなるので、真空吸着ノズル組み立て体1が破損しにくくなる。なお、緩衝部材7は、具体的には、樹脂またはゴムのリングが好ましい。
図5は、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体を具備した電子部品装着機を用いた、チップ状の電子部品を回路基板に実装する電子部品装着装置の構成を示す概略図である。
図5に示す電子部品装着装置50は、電子部品装着機51に具備された真空吸着ノズル組み立て体1と、電子部品を並べたトレイと、真空吸着ノズル組み立て体1に吸着された電子部品に向けて光を照射するライト54と、電子部品52からの反射光を受光するためのCCDカメラ55と、真空吸着ノズル2が収納部3aより突出した部分を撮影するための外部カメラ56と、CCDカメラ55で受光した反射光データおよび外部カメラ56で撮影した映像を画像処理するための画像解析装置57とで構成されている。
そして、この電子部品装着装置50は、真空吸着ノズル組み立て体1がトレイまで移動し、トレイ上に並べられた電子部品を吸着すると、ライト54が真空吸着ノズル組み立て体1に吸着された電子部品へ向けて光を照射し、この光が電子部品の本体や電極に当たって反射する反射光をCCDカメラ55で受光し、CCDカメラ55で受光した画像データを基に画像解析装置57によって電子部品52の位置を測定して、そのデータを基に回路基板(図示せず)の所定の位置に電子部品52を吸着した真空吸着ノズル組み立て体1を移動させて、回路基板53上に電子部品52を実装する。電子部品を吸着する際、外部カメラ56によって、真空吸着ノズル2が収納部3aより突出した部分を撮影して、その画像データを基に画像解析装置57によって突出した部分の長さを算出しているので、第1のフィルタ4の交換時期を、その長さに基づいて検知することができる。
次に、本実施形態の真空吸着ノズル組み立て体の製造方法を説明する。
まず、真空吸着ノズル2となるセラミックスを作製するための原料を準備する。ジルコニアの場合には、安定化剤としてイットリアを含むジルコニアを選択し、黒色化してカメラの視認性を高めるための着色剤として酸化鉄,酸化コバルト,酸化クロム,酸化ニッケルをジルコニア100質量%に対して合計5質量%以上30質量%以下添加すればよい。また
、アルミナの場合には、着色剤として酸化鉄,酸化チタン,酸化ニッケル,炭化チタン,窒化チタンをアルミナ100質量%に対して合計5質量%以上30質量%以下添加すればよい
。また、炭化珪素の場合には、導電性付与剤として炭素を炭化珪素100質量%に対して合
計1質量%以上10質量%以下添加すればよい。
次に、上述の原料に水を加えてボールミルで粉砕・混合してスラリーを作製し、これら
のスラリーをスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥し、それぞれの顆粒を作製した。
そして、この顆粒100質量%に対してエチレン酢酸ビニル共重合体,ポリスチレン,ア
クリル系樹脂を合計20質量%加えてニーダに投入し、約150℃の温度に保ちながら混練し
て坏土を作製した。次に、得られた坏土をペレタイザーに投入してインジェクション成形用の原料となるペレットを作製した。そして、このペレットを公知のインジェクション成形機に投入し、真空吸着ノズル組み立て体1,12,13,14および15に用いる真空吸着用ノズル2となる成形体を作製する。なお、真空吸着ノズル2の後端2bに第1のフィルタ4が嵌合するための凹みを設けてもよい。
この成形体を乾燥機に入れて乾燥した後、ジルコニアの場合には、大気雰囲気中での焼成で最高温度を1250〜1450℃の範囲とし、アルミナの場合には、大気雰囲気中での焼成で最高温度を1450〜1650℃の範囲とし、最高温度での保持時間を1〜5時間として焼結体とした。また、炭化珪素の場合には、真空雰囲気もしくは不活性ガス中での焼成で最高温度を1900〜2050℃の範囲とし、最高温度での保持時間を1〜5時間として焼結体とした。
そして、この焼結体を表面加工することによって、真空吸着ノズル2を得ることができる。この表面加工はバレル研磨やブラス加工等を用いて実施すればよく加工条件を調整することによって真空吸着ノズル2の表面粗さを調整し、電子部品を確認するために照射した光の一部が真空吸着ノズル2の表面に当たっても乱反射させ電子部品の位置を確認し易くすることができる。第1のフィルタ4との接触する面である後端2bは焼き肌面でもよいが、公知のブラスト加工などを行なうことによって、算術平均粗さ(Ra)を0.25μm以上5.0μm以下に調整してもよい。
また、フランジ3は、金属,セラミックスまたは樹脂を公知のインジェクション成形で作製するとよい。また、このフランジ3の端部に、支持部材5と嵌合または螺合するための部位を設けてもよい。なお、この部位を作製するには、旋盤を用いて加工しても、インジェクション成形自体で設けてもよい。
また、第1のフィルタ4は、ポリウレタン,ポリエチレン,ポリエステルおよびポリエーテルを収納部3aに入る形状にカットしたものを用いる。そして、第1のフィルタ4に第3の貫通孔4aを設ける場合には、フランジの第2の貫通孔3bよりも小さな径になるように、レーザや針状のもので空けるとよい。
さらに、第2のフィルタ6を用いる場合は、第1のフィルタ4の圧縮硬さより硬い樹脂などをカットしたものを用いる。
そして、支持部材5は、金属または樹脂を公知のインジェクション成形で作製するとよい。また、この支持部材5の端部に、フランジ3と嵌合または螺合するための部位を設けた。なお、この部位を作製するには、旋盤を用いて加工しても、インジェクション成形自体で設けてもよい。
以下、本発明の実施例を説明する。
まず、セラミックスとして、安定化剤としてイットリアを3モル%含むジルコニアを選択し、黒色化してカメラの視認性を高めるための着色剤として酸化鉄,酸化コバルト,酸化クロム,酸化ニッケルをジルコニア100質量%に対して合計10質量%添加した原料に水
を加えてボールミルで粉砕・混合してスラリーを作製し、これらのスラリーをスプレードライヤーを用いて噴霧乾燥し、それぞれの顆粒を作製した。
そして、この顆粒100質量%に対してエチレン酢酸ビニル共重合体,ポリスチレン,ア
クリル系樹脂を合計20質量%加えてニーダに投入し、約150℃の温度に保ちながら混練し
て坏土を作製した。次に、得られた坏土をペレタイザーに投入してインジェクション成形用の原料となるペレットを作製した。そして、このペレットを公知のインジェクション成形機に投入し、図2(b)に示す、真空吸着ノズル組み立て体13の真空吸着用ノズル2となる成形体を作製した。なお、真空吸着ノズル2は全長が9.2mmで後端2bの外径がφ2.8mm,内径がφ1.2mm、一端部2cを円筒状にし、その寸法は、長さが3.2mm,外径が0.8mm,内径が0.2mmとなるように作製した。
この成形体を乾燥機に入れて乾燥した後、大気雰囲気中での焼成で最高温度を1250〜1350℃の範囲とし、最高温度での保持時間を1〜5時間として焼結体とした。
また、フランジ3は、既製のカーボンファイバー含有のポリカーボネイト樹脂(例えば住友ダウ株式会社製のCF5301V等)のペレットを使い、このペレットを公知のインジェクション成形機に投入し、図2(b)に示す、フランジ3の成形体を作製した。なお、フランジの収納部は内径φ4mm、深さは10mmとなるように作製した。また、このフランジ3の端部に、支持部材5と螺合するための部位を設けた。なお、この部位を作製するには、旋盤を用いて加工しても、インジェクション成形自体で設けてもよい。
また、第1のフィルタ4は、既製のポリエーテル系ウレタンフォーム(イノアックコーポレーション製CFH−40等)のφ3mmの円柱体を長さ5mmにカットしたものを用いて作製した。
そして、支持部材5は、既製のカーボンファイバー含有のポリカーボネイト樹脂(例えば住友ダウ株式会社製のCF5301V等)のペレットを使い、このペレットを公知のインジェクション成形機に投入し、図2(b)に示す、支持部材5となる成形体を作製した。また、この支持部材5の端部に、フランジ3と螺合するための部位を設けた。なお、この部位を作製するには、旋盤を用いて加工しても、インジェクション成形自体で設けてもよい。
以上のように作製した、真空吸着ノズル2,フランジ3,第1のフィルタ4および支持部材5を組み立てて、図2(b)に示す、真空吸着ノズル組み立て体13を作製した。
まず、作製した真空吸着ノズル組み立て体13を図5に示す電子部品装着機50に装着し、真空吸着ノズル組み立て体13を吸着物に接触させるときの力を30gfに設定し、0603サイズの電子部品について、電子部品の吸着、着脱を繰り返し行なった。また、電子部品の吸着を最初に行なったときの真空吸着ノズル組み立て体13が吸着物に接触したときの真空吸着ノズル2が収納部3aより突出した一端部2cの長さL1(以下、単に長さL1という)を外部カメラ56によって撮影して、その画像データから測定した。
次に、電子部品の吸着、着脱を繰り返しているうちに、電子部品が落下したときの真空吸着ノズル組み立て体13が吸着物に接触したときの真空吸着ノズル2が収納部3aより突出した一端部2cの長さL2(以下、単に長さL2という)を測定して、長さL1に対する増加率L3={(L2−L1)/L1}×100を求めた。この試行を第1のフィルタ4を
交換せずに繰り返して、電子部品が1回目〜4回目に落下したときのそれぞれの増加率L3を求めた。また、1回目に電子部品が落下するまでに要した吸着の回数、1回目から2回目の落下までに要した吸着の回数、2回目から3回目の落下までに要した吸着の回数、3回目から4回目の落下までに要した吸着の回数をそれぞれ測定した。
結果を表1に示す。
Figure 0005864244
この結果、増加率L3が大きくなるにつれて、電子部品が落下する頻度が高くなっており、また、その落下までに要する吸着の回数が少なくなっている。したがって、この増加率L3を予め求めておけば許容できる落下回数を基準に増加率L3の値を選択することができる。つまり、一度も電子部品を落下しないようにするためには、増加率L3が26%になる前に第1のフィルタ4を交換すればよく、また、電子部品が任意の回数落下してもかまわないのであれば、その任意の回数に応じて表1のL3の値26%,30%,34%および36%を目安にして第1のフィルタ4を交換すればよい。
1,12,13,14,15:真空吸着ノズル
2:真空吸着ノズル
2a:第1の貫通孔
2b:真空吸着ノズルの後端
2c:真空吸着ノズルの一端部
3:フランジ
3a:収納部
3b:第2の貫通孔
3d:貫通孔3bが設けられた面
3e:反射部
3f:装着部
4:第1のフィルタ
4a:第の貫通孔
5:支持部材
6:第2のフィルタ
7:緩衝部材
50:電子部品装着装置
51:電子部品装着機
52:電子部品
53:トレイ
54:ライト
55:CCDカメラ
56:外部カメラ
57:画像解析装

Claims (4)

  1. 内部を一端から他端に貫通する第1の貫通孔を有する真空吸着ノズルと、弾性を有する第1のフィルタと、収納部および該収納部に連通する第2の貫通孔をするフランジとを備え、前記収納部において、前記真空吸着ノズルは、前記第2の貫通孔、前記第1のフィルタおよび前記第1の貫通孔が連通するように、前記第1のフィルタを介しているとともに、前記第1のフィルタの伸縮に連動可能に収納されていることを特徴とする真空吸着ノズル組み立て体。
  2. 前記第2の貫通孔と前記第1のフィルタとの間に、前記第1のフィルタより圧縮硬さが大きい第2のフィルタが備えられていることを特徴とする請求項1に記載の真空吸着ノズル組み立て体。
  3. 前記真空吸着ノズルの熱伝導率が第1のフィルタより高いことを特徴とする請求項1に記載の真空吸着ノズル組み立て体。
  4. 前記第1のフィルタが、平面視したときに前記第1の貫通孔の内側に位置する第3の貫通孔を有することを特徴とする請求項1または請求項3に記載の真空吸着ノズル組み立て体。
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