JP5863912B2 - ハトメ部材形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ボタン取付部材及びボタン取付部材形成方法、並びにハトメ部材及びハトメ部材形成方法に関し、更に詳しくは、雄スナップボタン、飾りボタン等のボタンを生地に取り付ける際に円筒状のポスト部を生地に貫通させる金属製のボタン取付部材、及びこのようなボタン取付部材を形成する方法と、生地に取り付ける際に円筒部を生地に貫通させる金属製のハトメ部材、及びこのようなハトメ部材を形成する方法に関する。
衣服の合わせ目等に多用されるスナップボタンの雄スナップボタン(雄スナップ)やジーンズのポケットの隅部等に取り付けられる飾りボタンとして、円板状のフランジ部と、フランジ部の中央から突出し、突端が閉じた凸部とを有するものが知られている。このような雄スナップや飾りボタンを生地に取り付ける場合、一枚の金属製の板を絞り加工して成り、ベース部と、ベース部の中央から突出するポスト部を有したボタン取付部材が一般的に使用される。すなわち、ボタン取付部材のポスト部を生地に貫通させた後、該ポスト部を雄スナップ又は飾りボタンの凸部の内側空間に受け入れ、変形させて係止することにより、雄スナップ等のボタンが生地に固定される。このようなボタン取付部材は、例えば米国特許第3,351,987号明細書等に開示されている。また、生地に取り付けられる通気、通水用等のハトメとして、金属製の板を絞り加工して成り、ベース部、及びベース部の中央から突出する円筒部を有するハトメ部材と、ハトメ部材の円筒部に外側から組み付ける有穴部材とを備えたものが知られている。
上記のように一枚の金属板から形成されるボタン取付部材のポスト部は、突出端面が上端開口として開放すると共に基端面が下端開口として開放している。そのため、ボタンを生地に取り付ける際、ポスト部が生地を貫通することによって生地から分離した生地屑が加締められたポスト部の突出側部分に引っ掛かったり、あるいは生地屑が生地から完全に分離しきらずに、ポスト部内に留まる場合ある。この場合、ボタン取付部材のベース部の裏側から下端開口を通じて生地屑が見え、見栄えが悪くなるため、生地屑を下端開口から排出させる生地屑除去作業が別途必要になる。更に、ボタン取付部材の下端開口から加締められたポスト部の突出側部分が見えるため、この場合も美観が損なわれる。なお、ポスト部の基端面が閉じたボタン取付部材も知られているが、このようなボタン取付部材は、一枚の金属板を絞り加工して得ることができず、下端開口に別部材を組み付けるアッセンブル工程が必要となるため、製品コストが高くなるという問題がある。また、上述した通気、通水用等のハトメは、ハトメ部材の他に有穴部材が必要であるため、その分材料費が嵩んだ。
米国特許第3,351,987号明細書
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボタンの生地への取り付け時に生地から分離して、もしくは分離しきらずにボタン取付部材のポスト部内に留まり得る生地屑や加締められたポスト部の突出端側部分がボタン取付部材の裏側から見えず、裏側から見た美観を向上させることができ、また、一枚の金属板からコスト的に有利に形成可能なボタン取付部材、及びこのようなボタン取付部材の形成方法を提供することにある。
別の本発明の目的は、コスト的に有利に形成可能な通気、通水用等のハトメ部材、及びこのようなハトメ部材の形成方法を提供することにある。
本発明によれば、上記課題を解決するため、ボタンを生地(織物、布、フェルト、不織布、皮、樹脂シートを含む。以下、同じ。)に取り付ける際に用いる金属製のボタン取付部材にして、板状のベース部と、ベース部の中央から突出する円筒状のポスト部とを備え、ポスト部の突出端面が上端開口として開放すると共に、ポスト部の基端面がベース部の中央において下端開口として開放するボタン取付部材において、前記ポスト部の内部の基端側を閉じる閉鎖部材を有するボタン取付部材が提供される。
本発明では、上端開口及び下端開口を有するポスト部の内部の基端側に閉鎖部材を設けたことにより、ボタンの生地への取り付け時に生地から分離し得る生地屑や加締められたポスト部の突出端側部分が下端開口から見えない。ポスト部の内部の基端側とは、ポスト部の軸方向中間よりも基端側をいい、ボタンの生地への取り付け時にボタンから変形を受けない部分である。
ボタン取付部材の材質としては、アルミニウム合金、銅合金等の金属を好ましく挙げることができるが、他の金属であってもよい。
本発明の一実施形態において、前記閉鎖部材は、閉鎖部材の外周面とポスト部の内周面とが加圧接触することによってポスト部内に固定される。この場合、閉鎖部材の外径をポスト部の基端側の内径よりも僅かに大きくし、閉鎖部材をポスト部内の基端側に押し込むことにより、閉鎖部材の外周面とポスト部の内周面が加圧接触し、この摩擦により閉鎖部材が固定される。
本発明の一実施形態において、前記ポスト部は、内周面の基端側に内径が下方へと段状に縮小する段部を有し、前記閉鎖部材は段部上に固定される。この場合、閉鎖部材は段部に引っ掛かってポスト部の下端開口側へは移動不能となる。かかる段部は、後述する中間部材からボタン取付部材を加工する際、パンチがポスト部の内径を僅かに拡大させながらポスト部内を基端側まで移動して停止することにより、ポスト部の内周面基端側において拡径した部分と拡径せずに残った部分との境目に形成され得る。
本発明の一実施形態において、前記閉鎖部材は、ボタン取付部材へと加工される中間部材の半ポスト部の突出端面を閉じる閉鎖部を打ち抜いたものである。この場合、一枚の金属板から中間部材を形成し、中間部材の半ポスト部の突出端面を閉じる閉鎖部を打ち抜き、この打ち抜いた閉鎖部をボタン取付部材の閉鎖部材として利用すると共に、半ポスト部をボタン取付部材のポスト部に加工することにより、閉鎖部材のための材料は上記金属板以外必要ない。
本発明において、前記閉鎖部材は、例えば、円形、多角形、星形、花びら形状等に形成することができる。
本発明の一実施形態において、前記ポスト部の閉鎖部材に対応する部分は周方向複数箇所から半径方向内側に窪む。これにより、閉鎖部材の固定強度を高めることができる他、ポスト部の窪みを例えば周方向90度間隔で四箇所設けることにより、閉鎖部材の形状を略十字形状として、ボタン取付部材の裏側から下端開口を通じて見える美観を向上させることができる。
別の本発明によれば、ボタンを生地に取り付ける際に用いる金属製のボタン取付部材にして、板状のベース部と、ベース部の中央から突出する円筒状のポスト部とを備え、ポスト部の突出端面が上端開口として開放すると共に、ポスト部の基端面がベース部の中央において下端開口として開放し、かつ、前記ポスト部の内部の基端側を閉じる閉鎖部材を有するボタン取付部材を形成する方法であって、板状のベース部と、ベース部の中央から突出する円筒状の半ポスト部とを備える中間部材にして、半ポスト部の突出端面を閉じる閉鎖部を有し、かつ半ポスト部の基端面がベース部の中央において下端開口として開放する中間部材を準備する工程と、前記中間部材の半ポスト部の閉鎖部をパンチで打ち抜ぬく工程と、前記打ち抜いた閉鎖部をパンチにより半ポスト部の内部の基端側まで移動させて前記閉鎖部材とする閉鎖部移動工程とを含むボタン取付部材形成方法が提供される。
本発明では、上述したボタン取付部材を形成するに当たり、一枚の金属板から半ポスト部の突出端面が閉鎖部によって閉じられた中間部材を形成し、次いで、中間部材の閉鎖部をパンチにより打ち抜き、この打ち抜いた閉鎖部をパンチで半ポスト部内の基端側に移動させて閉鎖部材とすることができる。なお、パンチによる閉鎖部の打ち抜き及び移動に伴って、中間部材の半ポスト部はボタン取付部材のポスト部へと加工される。
本発明では、前記閉鎖部移動工程において、前記パンチは半ポスト部の内径を拡大させながら閉鎖部を移動させることができる。この場合、パンチが半ポスト部の内径を僅かに拡大させながら半ポスト部内を基端側まで移動して停止することにより、半ポスト部の内周面基端側において拡径した部分と拡径せずに残った部分との境目に段部が形成され、閉鎖部は閉鎖部材として段部上に固定され得る。
別の本発明によれば、生地に取り付けてハトメとする金属製のハトメ部材にして、板状のベース部と、ベース部の中央から突出する円筒部とを備え、円筒部の突出端面が上端開口として開放すると共に、円筒部の基端面がベース部の中央において下端開口として開放するハトメ部材において、前記円筒部の内部の基端側を閉じる閉鎖部材を有するハトメ部材が提供される。
本発明では、円筒部の突出端面を打ち抜いて閉鎖部材とすることにより、コスト的に有利にハトメ部材を形成することができる。
本発明の一実施形態において、前記閉鎖部材は、閉鎖部材の外周面と円筒部の内周面とが加圧接触することによって円筒部内に固定される。この場合、閉鎖部材の外径を円筒部の基端側の内径よりも僅かに大きくし、閉鎖部材を円筒部内の基端側に押し込むことにより、閉鎖部材の外周面と円筒部の内周面が加圧接触し、この摩擦により閉鎖部材が固定される。
本発明の一実施形態において、前記円筒部は、内周面の基端側に内径が下方へと段状に縮小する段部を有し、前記閉鎖部材は段部上に固定される。この場合、閉鎖部材は段部に引っ掛かって円筒部の下端開口側へは移動不能となる。かかる段部は、後述する中間部材からハトメ部材を加工する際、パンチが円筒部の内径を僅かに拡大させながら円筒部内を基端側まで移動して停止することにより、円筒部の内周面基端側において拡径した部分と拡径せずに残った部分との境目に形成され得る。
本発明の一実施形態において、前記閉鎖部材は、ハトメ部材へと加工される中間部材の円筒部の突出端面を閉じる閉鎖部を打ち抜いたものである。この場合、一枚の金属板から中間部材を形成し、中間部材の円筒部の突出端面を閉じる閉鎖部を打ち抜き、この打ち抜いた閉鎖部をハトメ部材の閉鎖部材として利用すると共に、中間部材の円筒部をハトメ部材の円筒部に加工することにより、閉鎖部材のための材料は上記金属板以外必要ない。
本発明の一実施形態において、前記閉鎖部材は複数の穴を有する。かかる穴を通じて空気、水等が出入りし得る。
別の本発明によれば、生地に取り付けてハトメとする金属製のハトメ部材にして、板状のベース部と、ベース部の中央から突出する円筒部とを備え、円筒部の突出端面が上端開口として開放すると共に、円筒部の基端面がベース部の中央において下端開口として開放し、かつ、前記円筒部の内部の基端側を閉じる閉鎖部材を有するハトメ部材を形成する方法であって、板状のベース部と、ベース部の中央から突出する円筒部とを備える中間部材にして、円筒部の突出端面を閉じる閉鎖部を有し、かつ円筒部の基端面がベース部の中央において下端開口として開放する中間部材を準備する工程と、前記中間部材の円筒部の閉鎖部をパンチで打ち抜ぬく工程と、前記打ち抜いた閉鎖部をパンチにより円筒部の内部の基端側まで移動させて前記閉鎖部材とする閉鎖部移動工程とを含むハトメ部材形成方法が提供される。
本発明では、上述したハトメ部材を形成するに当たり、一枚の金属板から円筒部の突出端面が閉鎖部によって閉じられた中間部材を形成し、次いで、中間部材の閉鎖部をパンチにより打ち抜き、この打ち抜いた閉鎖部をパンチで円筒部内の基端側に移動させて閉鎖部材とすることができる。なお、パンチによる閉鎖部の打ち抜き及び移動に伴って、中間部材の円筒部はハトメ部材のポスト部へと加工される。
本発明では、前記閉鎖部移動工程において、前記パンチは円筒部の内径を拡大させながら閉鎖部を移動させることができる。この場合、パンチが円筒部の内径を僅かに拡大させながら円筒部内を基端側まで移動して停止することにより、円筒部の内周面基端側において拡径した部分と拡径せずに残った部分との境目に段部が形成され、閉鎖部は閉鎖部材として段部上に固定され得る。
本発明に係るボタン取付部材及びボタン取付部材形成方法では、上端開口及び下端開口を有する円筒状のポスト部内の基端側に閉鎖部材を設けることにより、ボタンの生地への取り付け時に生地から分離して、もしくは分離しきらずにポスト部内に留まり得る生地屑、あるいはボタンから変形を受けたポスト部の突出端側部分がボタン取付部材の裏側から下端開口を通じて見えないため、美観が向上する。また、生地屑をボタン取付部材の下端開口から外部に排出させる生地屑除去作業が必要ない。更に、閉鎖部材を含むボタン取付部材を一枚の金属板から効率よくコスト的に有利に形成することができる。
本発明に係るハトメ部材及びハトメ部材形成方法では、上端開口及び下端開口を有する円筒部内の基端側に閉鎖部材を設けることにより、閉鎖部材を含むハトメ部材を一枚の金属板から効率よくコスト的に有利に形成することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るボタン取付部材を一部断面して示す斜視説明図である。 図2は、図1のボタン取付部材の縦断面図である。 図3は、ボタン取付部材を仕上げ加工する際に用いるパンチと、ボタン取付部材となる中間部材の上下方向における配置状態を示す縦断面説明図である。 図4は、中間部材からボタン取付部材への仕上げ加工の完了状態を示す縦断面説明図である。 図5は、図1等のボタン取付部材を用いて雄スナップボタンを生地に取り付けた状態を示す縦断面説明図である。 図6は、図1等のボタン取付部材を用いて飾りボタンを生地に取り付けた状態を示す縦断面説明図である。 図7は、中間部材の上端面を打ち抜く形状の別の例を便宜的に示す、ポスト部の上半部の破断斜視図である。 図8は、図7の中間部材から得たボタン取付部材を下方から見た部分底面図である。 図9は、ボタン取付部材を更に加工する例を破断して示す縦断面図である。 図10は、図9のA−A線断面図である。 図11は、別の本発明の一実施形態に係るハトメ部材を一部破断して示す斜視説明図である。 図12は、図11のハトメ部材の縦断面図である。 図13は、ハトメ部材を仕上げ加工する際に用いるパンチと、ハトメ部材となる中間部材の配置状態を示す縦断面説明図である。 図14は、パンチによりハトメ部材を仕上げ加工した状態を示す縦断面説明図である。 図11等のハトメ部材を生地に取り付けた状態を示す縦断面説明図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るボタン取付部材10を一部破断して示す斜視説明図であり、図2はボタン取付部材10の縦断面図である。ボタン取付部材10は、銅合金製の板素材を絞り加工して中間部材10’(図3参照)を形成した後、後述するように仕上げ加工して成り、円板状のベース部11と、ベース部11から上方(ボタン取付部材の上下方向は図2に基づく)にベース部11と同心状に突出する円筒状のポスト部12とを備える。ポスト部12は、上端面が上端開口13として開放すると共に、下端面がベース部11の中央において下端開口14として開放する。また、ポスト部12は、上方へと厚さが次第に薄くなり、上端部12aが半径方向外側に開くように拡張し、先端(上端)12cが鋭利となっている。上端部12aを除き、ポスト部12の外径はほぼ一定であり、内径は後述する段部15から上方へと次第に僅かに拡大する。ポスト部12の内部の下端側には円板状の閉鎖部材20が設けられる。閉鎖部材20は、詳しくは後述するが、ボタン取付部材10を用いて雄スナップボタン40(図5参照)又は飾りボタン50(図6参照)を生地1、2に取り付ける際に生地1、2から分離して生じる生地屑1’、2’がポスト部12の内部に留まっても、生地屑1’、2’を下端開口14から見えなくする。ポスト部12の内周面の下端側には、内径が下方へと段状に縮小する段部15が形成され、閉鎖部材20は段部15上に配置される。段部15の内径は閉鎖部材20の外径より僅かに小さいため、閉鎖部材20は段部15に引っ掛かって下方への移動が阻止される。また、閉鎖部材20の外周面がポスト部12の内周面と加圧接触し、この摩擦力によって閉鎖部材20はポスト部12内の上方へも変位不可とされている。
図3は、ボタン取付部材10となる中間部材(半製品)10’と、中間部材10’をボタン取付部材10に加工するために用いる鋼製のパンチ30との上下方向の配置状態を示し、パンチ30は中間部材10’の上方に同心状に置かれる。中間部材10’は、金属板を絞り加工し成り、ベース部11(ボタン取付部材10と実質的に共通するため同じ参照番号を付す)と、ベース部11の中央から突出する半ポスト部12’とを備える。半ポスト部12’の上端面は円板状の閉鎖部20’によって閉じられている。また、半ポスト部12’は、ボタン取付部材10のポスト部12の上端部12aのように半径方向外側に拡径する上端部を有さず、外径が上方へと直線状に僅かに縮小し、内径がほぼ一定である。そのため、半ポスト部12’の内外径はポスト部12に比べ上方へと僅かに縮小している。
パンチ30は、図示しないプレス機の昇降部に連結される破断して示されるパンチ基部31と、パンチ基部31から外径が縮小して下方に突出し、中間部材10’の半ポスト部12’内に押し込むほぼ円柱状のインサート部32とを含む。インサート部32は、パンチ基部31から下方(パンチの上下方向は図3に基づく)へと外径が湾曲状に縮小して湾曲面32a’を規定するインサート基端部32aと、インサート基端部32aから下方へと外径が直線状に僅かに縮小するインサート本体32bとを含む。インサート部32の下端面32cの直径は半ポスト部12’の内径よりも僅かに大きく、また、インサート部32の軸方向長さは半ポスト部12’の軸方向長さよりも若干短い。
次に、本発明に係るボタン取付部材形成方法の一実施形態として、中間部材10’からボタン取付部材10を得る工程を説明する。中間部材10’をボタン取付部材10へと仕上げ加工するに当たり、図3の状態からパンチ30を降下させると、パンチ30が中間部材10’の半ポスト部12’の上端面を閉じている閉鎖部20’を円形状に打ち抜き、次いで、パンチ30のインサート部32が半ポスト部12’の内部を下方に移動し、打ち抜かれた閉鎖部20’をインサート部32の下端面32cで押し下げ、図4に示す状態でパンチ30の降下が停止することにより、中間部材10’からボタン取付部材10への加工が完了する。なお、説明の便宜のため、図4におけるボタン取付部材10のポスト部12及び閉鎖部材20を中間部材10’の半ポスト部12’及び閉鎖部20’ともいう。半ポスト部12’内におけるインサート部32の降下中、インサート本体32b及び打ち抜かれた閉鎖部20’が半ポスト部12’の内径を半径方向外側へと僅かに拡大するように変形させ、閉鎖部20’がボタン取付部材10の閉鎖部材20として静止する半ポスト部12’内の下端付近位置より下方の半ポスト部12’の内径は変形しないまま残る。そのため、閉鎖部20’の静止位置に対応する半ポスト部12’の内径部分には、下方へと段状に縮径する段部15ができ、段部15上において閉鎖部材20の外周面が半ポスト部12’の内周面と加圧接触し、この摩擦力によって閉鎖部材20が固定される。また、パンチ30の降下の最終段階において、インサート基端部32aの湾曲面32a’が半ポスト部12’の上端部を半径方向外側に拡張させてポスト部12の上端部12aを形成する。以上のように、一枚の金属板から形成した中間部材10’を、閉鎖部材20を含むボタン取付部材10へと仕上げ加工することができるため、閉鎖部材20のための別の材料を用いることがなく、材料の効率が良い。
図5は、ボタン取付部材10によって雄スナップボタン(以下単に「雄スナップ」ともいう)40を生地1に取り付けた状態を示す縦断面説明図である。雄スナップ40は、フランジ部41と、フランジ部41の中央において上方に突出する、図示しない雌スナップボタンの凹部に着脱させる突端が閉じた凸部42とを備え、凸部42の内部に、ボタン取付部材10のポスト部12を受け入れ、変形させて係止するためのポスト係止部43が規定される。雄スナップ40をボタン取付部材10を用いて生地1に取り付ける際、ボタン取付部材10のポスト部12は、生地1を打ち抜いた後、ポスト係止部43に入り込むが、ポスト部12の生地1の打ち抜きにより、円形状の生地屑1’が生地1から分離する。生地屑1’は、ポスト部12がポスト係止部43内で変形する際、ポスト部12の突出側部分に引っ掛かる等により、ポスト部12内に留まり得る(生地1から分離しきらない生地屑がポスト部12内に留まる場合もある)。なお、図5(及び図6)では便宜的に生地屑1’を上端開口13からポスト部12の内部に取り込まれた状態で表している。このようなポスト部12内に留まった生地屑1’あるいは変形したポスト部12の突出側部分は、ポスト部12内の下端付近にある閉鎖部材20により、下端開口14からは見えない。
図6は、ボタン取付部材10によって飾りボタン50を生地2に取り付けた状態を示す縦断面説明図である。飾りボタン50は、フランジ部51と、フランジ部51の中央において上方に突出する突端が閉じた凸部52とを備え、凸部52の内部に、ボタン取付部材10のポスト部12を受け入れ、変形させて係止するためのポスト係止部53が規定される。飾りボタン50をボタン取付部材10を用いて生地2に取り付ける際、ボタン取付部材10のポスト部12は、生地2を打ち抜いた後、ポスト係止部53に入り込むが、ポスト部12の生地2の打ち抜きにより、円形状の生地屑2’が生地2から分離する。生地屑2’は、ポスト部12がポスト係止部53内で変形する際、ポスト部12内に留まり得る(生地2から分離しきらない生地屑がポスト部12内に留まる場合もある)。このようにポスト部12内に留まった生地屑2’あるいは変形したポスト部12の突出端側部分は、ポスト部12内の下端付近にある閉鎖部材20により、下端開口14からは見えない。
上記実施形態では、中間部材10’の上端面すなわち閉鎖部20’をパンチ30により円形状に打ち抜いてボタン取付部材10の閉鎖部材20を円形状とする例を挙げたが、本発明はこれに限らず、中間部材の上端面を円形以外の形状で打ち抜き、ボタン取付部材の閉鎖部材を円形以外の形状にすることができる。例えば、図7は、中間部材60’の半ポスト部62’の上端面すなわち閉鎖部(70’)を、五つの半長円形花びら片が放射状となる花びら形状に打ち抜いた状態を示す。なお、説明の便宜のため、図7の中間部材60’は、パンチによる打ち抜き加工のみを表し、パンチ部による半ポスト部62’の拡径加工や半ポスト部62’の上端部の拡張加工は表していない。また、パンチとしては、図示はしないが、パンチ30のインサート部32の下端部に花びら形状の凸部を設けたものが使用される。図8は、打ち抜いた花びら形状の閉鎖部70’をボタン取付部材60の閉鎖部材70としてポスト部62内の下端付近に固定した状態を下方から見た部分底面図である。ボタン取付部材60を用いて雄スナップ40や飾りボタン50を生地1、2に取り付けた場合、生地1、2の裏側から下端開口64を通じて花びら形の閉鎖部材70が見えることにより、美観が向上する。
図9は、中間部材10’をパンチ30でボタン取付部材10に加工した後、更に、ボタン取付部材10のポスト部12の閉鎖部材20に対応する部分を、一例として周方向90度間隔の四箇所から図示しない押圧部材で半径方向内側に押圧して窪むように塑性変形させた状態を示す。なお、変形後のポスト部12及び閉鎖部材20をそれぞれ参照番号12”及び20”で表す。図10は図9のA−A線断面図である。このような追加加工により、ポスト部12の下端付近が縮径して閉鎖部材20”の固定強度が高まると共に、閉鎖部材20が略十字形状に変形し、この場合も生地1、2の裏側からの美観が向上する。本例では、閉鎖部材20を略十字形に変形させたが、これに限らず、ポスト部12の周方向における押圧箇所を増減するなどして他の形状にすることができる。
図11は、別の本発明の一実施形態に係るハトメ部材80を一部破断して示す斜視説明図であり、ハトメ部材80は生地3(図15参照)に取り付けられることにより、通気、通水用等の開口を構成するものである。図12はハトメ部材80の縦断面図である。ハトメ部材80は、銅合金製の板素材を絞り加工して中間部材80’(図13参照)を形成した後、後述するように仕上げ加工して成り、円板状のベース部81と、ベース部81から上方(ハトメ部材の上下方向は図14に基づく)にベース部81と同心状に突出する円筒部82とを備える。円筒部12は、上端面が上端開口83として開放すると共に、下端面がベース部81の中央において下端開口84として開放する。また、円筒部82は、上方へと厚さが次第に薄くなり、円筒部82の外径はほぼ一定であり、内径は後述する段部85から上方へと次第に僅かに拡大する。円筒部82の内部の下端側には円板状の閉鎖部材90が設けられ、閉鎖部材90は、一例として七つの円形の通気用、通水用等の穴91を有する。円筒部82の内周面の下端側には、内径が下方へと段状に縮小する段部85が形成され、閉鎖部材90は段部85上に配置される。段部85の内径は閉鎖部材90の外径より僅かに小さいため、閉鎖部材90は段部85に引っ掛かって下方への移動が阻止される。また、閉鎖部材90の外周面が円筒部82の内周面と加圧接触し、この摩擦力によって閉鎖部材90は円筒部82内の上方へも変位不可とされている。
図13は、ハトメ部材80となる中間部材(半製品)80’と、中間部材80’をハトメ部材80に加工するために用いる鋼製のパンチ100との上下方向の配置状態を示し、パンチ100は中間部材80’の上方に同心状に置かれる。中間部材80’は、金属板を絞り加工し成り、ベース部81(ハトメ部材80と実質的に共通するため同じ参照番号を付す)と、ベース部81の中央から突出する円筒部82’とを備える。円筒部82’の上端面は円板状の閉鎖部90’によって閉じられている。閉鎖部90’にはパンチ100による仕上げ加工前に七つの円形の穴91(閉鎖部材90の穴91と実質的に同じものであるため同じ参照番号を付す)が形成される。円筒部82’は、外径が上方へと直線状に僅かに縮小し、内径がほぼ一定である。そのため、円筒部82’の内外径は円筒部82に比べ上方へと僅かに縮小している。
パンチ100は、図示しないプレス機の昇降部に連結される破断して示されるパンチ基部101と、パンチ基部101から外径が縮小して下方に突出し、中間部材80’の円筒部82’内に押し込むほぼ円柱状のインサート部102とを含む。インサート部102は、外径がパンチ基部101から下方へと直線状に僅かに縮小し、下端面102’の直径が円筒部82’の内径よりも僅かに大きく、また、軸方向長さが円筒部82’の軸方向長さよりも若干短い。
次に、本発明に係るハトメ部材形成方法の一実施形態として、中間部材80’からハトメ部材80を得る工程を説明する。中間部材80’をハトメ部材80へと仕上げ加工するに当たり、図13の状態からパンチ100を降下させると、パンチ100が中間部材80’の円筒部82’の上端面を閉じている閉鎖部90’を円形状に打ち抜き、次いで、パンチ100のインサート部102が円筒部82’の内部を下方に移動し、打ち抜かれた閉鎖部90’をインサート部102の下端面102’で押し下げ、図14に示すようにパンチ基部101が円筒部82’の上端に接してパンチ100の降下が停止することにより、中間部材80’からハトメ部材80への加工が完了する。なお、説明の便宜のため、図14におけるハトメ部材80の円筒部82及び閉鎖部材90を中間部材80’の円筒部82’及び閉鎖部90’ともいう。円筒部12’内におけるインサート部102の降下中、インサート部102及び打ち抜かれた閉鎖部90’が円筒部82’の内径を半径方向外側へと僅かに拡大するように変形させ、閉鎖部90’がハトメ部材80の閉鎖部材90として静止する円筒部82’内の下端付近位置より下方の円筒部82’の内径は変形しないまま残る。そのため、閉鎖部90’の静止位置に対応する円筒部82’の内径部分には、下方へと段状に縮径する段部85ができ、段部85上において閉鎖部材90の外周面が円筒部82’の内周面と加圧接触し、この摩擦力によって閉鎖部材90が固定される。以上のように一枚の金属板から形成した中間部材80’を、閉鎖部材90を含むハトメ部材80へと仕上げ加工することができるため、閉鎖部材90のための別の材料を用いることがなく、材料の効率が良い。
図15は、ハトメ部材80を生地3に取り付けた状態を示す縦断面説明図であり、参照番号110は、生地3の表側(上方面側)に配置する環状の座金である。ハトメ部材80を生地3に取り付ける際、ハトメ部材80の円筒部82は、生地3を打ち抜いた後、図示しない上方金型により半径方向外側へと縦断面C字状に湾曲されて、座金110上に受け止められる。
1、2、3 生地
1’、2’ 生地屑
10 ボタン取付
10’、60’ 中間部材
11 ベース部
12、12”、62 ポスト部
12’、62’ 半ポスト部
13 上端開口
14、64 下端開口
15 段部
20、20”、70 閉鎖部材
20’、70’ 閉鎖部
30、100 パンチ
40 雄スナップボタン
50 飾りボタン
80 ハトメ部材
80’ 中間部材
81 ベース部
82 円筒部
82’ 円筒部
83 上端開口
84 下端開口
85 段部
90 閉鎖部材
90’ 閉鎖部
91 穴

Claims (2)

  1. 生地(3)に取り付けてハトメとする金属製のハトメ部材(80)にして、板状のベース部(81)と、ベース部(81)の中央から突出する円筒部(82)とを備え、円筒部(82)の突出端面が上端開口(83)として開放すると共に、円筒部(82)の基端面がベース部(81)の中央において下端開口(84)として開放し、かつ、前記円筒部(82)の内部の基端側を閉じる閉鎖部材(90)を有するハトメ部材を形成する方法であって、
    板状のベース部(81)と、ベース部(81)の中央から突出する円筒部(82’)とを備える中間部材(80’)にして、円筒部(82’)の突出端面を閉じる閉鎖部(90’)を有し、かつ円筒部(82’)の基端面がベース部(81)の中央において下端開口(84)として開放する中間部材(80’)を準備する工程と、
    前記中間部材(80’)の円筒部(82’)の閉鎖部(90’)をパンチ(100)で打ち抜ぬく工程と、
    前記打ち抜いた閉鎖部(90’)をパンチ(100)により円筒部(82’)の内部の基端側まで移動させて前記閉鎖部材(90)とする閉鎖部移動工程とを含むハトメ部材形成方法。
  2. 前記閉鎖部移動工程において、前記パンチ(100)は円筒部(82’)の内径を拡大させながら閉鎖部(90’)を移動させる請求項1のハトメ部材形成方法。
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