JP5863833B2 - 脂肪酸エステルの蒸留のための方法 - Google Patents

脂肪酸エステルの蒸留のための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5863833B2
JP5863833B2 JP2013556997A JP2013556997A JP5863833B2 JP 5863833 B2 JP5863833 B2 JP 5863833B2 JP 2013556997 A JP2013556997 A JP 2013556997A JP 2013556997 A JP2013556997 A JP 2013556997A JP 5863833 B2 JP5863833 B2 JP 5863833B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixture
carbon atoms
dha
epa
cholesterol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013556997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014514264A (ja
Inventor
ホラッハー,ペーター
ヒーチュ,ディーター
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cognis IP Management GmbH
Original Assignee
Cognis IP Management GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=44259582&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP5863833(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Cognis IP Management GmbH filed Critical Cognis IP Management GmbH
Publication of JP2014514264A publication Critical patent/JP2014514264A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5863833B2 publication Critical patent/JP5863833B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C67/52Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation
    • C07C67/54Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by change in the physical state, e.g. crystallisation by distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/48Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C67/60Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by treatment giving rise to chemical modification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C69/52Esters of acyclic unsaturated carboxylic acids having the esterified carboxyl group bound to an acyclic carbon atom
    • C07C69/587Monocarboxylic acid esters having at least two carbon-to-carbon double bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11CFATTY ACIDS FROM FATS, OILS OR WAXES; CANDLES; FATS, OILS OR FATTY ACIDS BY CHEMICAL MODIFICATION OF FATS, OILS, OR FATTY ACIDS OBTAINED THEREFROM
    • C11C1/00Preparation of fatty acids from fats, fatty oils, or waxes; Refining the fatty acids
    • C11C1/08Refining
    • C11C1/10Refining by distillation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11CFATTY ACIDS FROM FATS, OILS OR WAXES; CANDLES; FATS, OILS OR FATTY ACIDS BY CHEMICAL MODIFICATION OF FATS, OILS, OR FATTY ACIDS OBTAINED THEREFROM
    • C11C3/00Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom
    • C11C3/003Fats, oils, or fatty acids by chemical modification of fats, oils, or fatty acids obtained therefrom by esterification of fatty acids with alcohols

Description

本発明は、EPAおよび/またはDHAの、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、他の脂肪酸の、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、および遊離コレステロールを含有する混合物をワークアップするための方法に関するものであって、その方法は、エステル交換触媒を混合物に添加すること、遊離コレステロールの少なくとも一部をエステル化コレステロールに変換すること、ならびにその後混合物を蒸留することを含んでなるが、この蒸留は、次のような生成物が得られるように実施されるものであって、その生成物はEPAおよび/またはDHAを、生成物中に存在する遊離もしくは結合型の全脂肪酸を基準として前記混合物より相対的に多量に、いずれも1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステルの形で含有する生成物である。さらに本発明は、本発明の方法で得られる生成物に関するが、この生成物は、10〜99.99重量%の、EPAおよび/またはDHAの、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、および0.0001〜最大0.3重量%までの遊離もしくは結合型のコレステロールを含有する。
エイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)は栄養補助食品および機能性食品に使用される。EPAおよびDHAはたとえば魚油から得られるが、魚油中でこれらはいずれもトリグリセリドの形で存在する。
魚油からEPAおよびDHAを濃縮するために、魚油は主に脂肪酸のトリグリセリドを含有するが、これをエステル交換して脂肪酸のエチルエステルを与えることができる。次に、脂肪酸のエチルエステルを蒸留により分離することができる。たとえば、EPAのエチルエステルおよびDHAのエチルエステルを濃縮することができる。これは既知である。他の脂肪酸のエチルエステルに比してEPAおよび/またはDHAのエチルエステルの濃縮を達成するために、蒸留がどのようにアレンジされるべきであるかも当業者に知られている。たとえば、2段階蒸留法を用いることができるが、その第1段階では、揮発しやすい不要成分を留去し、EPAおよび/またはDHAのエチルエステルは蒸留下相に残存する。その後、第2段階では、高真空および/または高温下でEPAおよび/またはDHAのエチルエステルを留去することが可能であり、この場合不要成分は蒸留下相に残存する。
この場合2つの問題が起こりうる。第1に、魚油は不要なコレステロールを含有する。これは、一部は遊離型で、また一部は脂肪酸とのエステルとして、すなわちコレステロールエステルとして存在する。遊離コレステロールは、EPAのエチルエステルおよびDHAのエチルエステルの沸点と同じような沸点を有する。したがって、EPAのエチルエステルおよびDHAのエチルエステルの濃縮において、遊離コレステロールが所望のエステル中に残留する。したがってこれは望ましくないが、それは特に、コレステロールが食品中で望ましくないと見なされることが多いためである。
WO 2004/007655は、エントレインメント蒸留によって魚油中の遊離コレステロールの含量を減少させるための方法を記載する。しかしながら、この方法は、魚油中で相対的に高沸点のコレステロールエステルの含量を減少させない。すなわち、EPAエチルエステルおよびDHAエチルエステルがその後蒸留によって濃縮可能となるエチルエステルへと魚油をエステル交換する前に、魚油中の遊離コレステロール含量が減少したとしても、コレステロールエステルは、エステル交換されるべき魚油中に残存する。そこで、エチルエステルを与える魚油のエステル交換の間に、遊離コレステロールが再びコレステロールエステルから遊離されるので、エチルエステルの蒸留において、得られるEPAおよびDHAのエステルがあいにく大量のコレステロールを含有するという問題は残ったままである。
さらに、エチルエステルを与える魚油のエステル交換は総じて、トリグリセリド型からエチルエステル型への脂肪酸の完全な変換をもたらさない。脂肪酸の一部は、グリセロールに結合したモノグリセリドの形で残る。これらのモノグリセリドも、EPAのエチルエステルおよびDHAのエチルエステルの蒸留による濃縮にとって問題である。ある種の脂肪酸モノグリセリド、たとえば、ヘキサデカン酸のモノグリセリドは、EPAのエチルエステルおよびDHAのエチルエステルの沸点と同じような沸点を有する。したがって、これらのモノグリセリドは、EPAのエチルエステルおよびDHAのエチルエステルの蒸留による濃縮において、濃縮された量のEPAのエチルエステルおよびDHAのエチルエステルを含有する生成物中に残存する。これもまた望ましくない。存在するいかなる不要なモノグリセリドも、その後、低温でそれらを析出させることによって部分的に除去することができる(脱ろうとよばれる)。
前節に記した問題は、EPAおよびDHAのエチルエステルのみならず、1〜6個の炭素原子を有する他の一価アルコールとのそれらのエステルの場合にも存在するが、それは同様の沸点を有するためである。
国際公開第2004/007655号パンフレット
したがって、本発明の目的は、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとの脂肪酸エステルの混合物であって、遊離コレステロールを含有し、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとEPAおよび/またはDHAのエチルエステルを含有する前記混合物を、結果として得られる生成物中のEPAおよび/またはDHAの割合が前記混合物と比べて増加するようにワークアップすることを可能にする方法を提供することであって、結果として得られる生成物中の遊離コレステロール含量は前記混合物より低くあるべきである。
この目的は、本発明の特許請求の範囲に記載の方法により達成される。
1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールは、本発明によれば、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、n-ブタノール、n-ペンタノール、およびn-ヘキサノールである。
エステル交換触媒は、本発明によれば、第2のアルコール存在下でカルボン酸と第1のアルコールとのエステルのエステル交換を触媒して、カルボン酸の第2のアルコールとのエステルを生じ、第1のアルコールを遊離させる任意の触媒である。詳細には、ここで言及できる触媒は、リパーゼ、アルカノールのアルカリ金属塩、たとえば、ナトリウムエタノラート(ナトリウムエチラートともよばれる)である。
さらに、好ましい実施形態において、本発明の目的は、混合物中に追加的に存在する可能性のあるモノグリセリドの、結果として得られる生成物中の含量が、前記混合物より低くなるような方法を提供することである。
この目的は、下記の第1の実施形態の中の一般的形態に記載の、本発明の方法によって達成される。
1.EPAおよび/またはDHAと1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、
他の脂肪酸と1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、および
遊離のコレステロール
を含有する混合物をワークアップするための方法であって、その方法は、
エステル交換触媒を混合物に添加すること、
遊離コレステロールの少なくとも一部をエステル化コレステロールに変換すること、ならびにその後
混合物を蒸留することを含んでなるが、
この蒸留は、次のような生成物が得られるように実施されるものであって、その生成物はEPAおよび/またはDHAを、生成物中に存在する遊離もしくは結合型の全脂肪酸を基準として前記混合物より相対的に多量に、いずれも1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステルの形で含有する生成物である、前記方法。
本発明の方法の好ましい実施形態は、下記の実施形態により説明される。
2. 1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールがエタノールである、実施形態1の方法。
3.エステル交換触媒が、リパーゼ、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールのアルカリ金属塩、およびナトリウムエタノラートからなる一群から選択される、実施形態1または2のいずれかの方法。
4.混合物が、好ましくは、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコール(好ましくはエタノール)とのエステル交換により、魚油から得られる、実施形態1〜3のいずれか1つに記載の方法。
5.混合物が10〜14重量%の、EPAおよび/またはDHAの、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、50〜90重量%の、他の脂肪酸の、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、および0.1〜1重量%の遊離コレステロールを含有する、実施形態1〜4のいずれか1つに記載の方法。
6.少なくとも一部の遊離コレステロールの、エステル化コレステロールへの変換と、混合物の蒸留との間に、好ましくは水による洗浄ステップ、および必要に応じてその後に、好ましくは真空乾燥による乾燥ステップが進行する、実施形態1〜5のいずれか1つに記載の方法。
7.混合物が2段階で蒸留される、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の方法であって、第1段階では、EPAおよび/またはDHAはいずれも、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステルの形で下相生成物として得られ、第2段階で下相生成物は蒸留に供せられるが、この蒸留において、EPAおよび/またはDHAはいずれも、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステルの形で塔頂生成物(オーバーヘッド生成物)として得られる、前記方法。
8.混合物が、脂肪酸のモノグリセリド、詳細には、脂肪酸が14〜18個の、特に16個の炭素原子を有する、脂肪酸のモノグリセリドをさらに含有し、これらのモノグリセリドが混合物中に、好ましくは1〜10重量%の量で存在する、実施形態1〜7のいずれか1つに記載の方法。
さらに、本発明の目的は、脂肪酸の、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステルの混合物を提供することであって、その混合物は、EPAおよび/またはDHAの、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステルを含有しており、それは遊離もしくは結合型のコレステロールを含有してはいるものの、小量しか含んでいない。
この目的は、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法によって得られる生成物によって達成されるが、この生成物は、10 〜99.99重量%、特に20〜99.9重量%、より詳細には30〜99重量%の、EPAおよび/またはDHAの、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、好ましくはエタノールとのエステル、ならびに0.0001〜最大0.3重量%、特に0.001〜最大0.1重量%、より詳細には0.002〜最大0.05重量%、なかでも0.002〜最大0.02重量%の遊離もしくは結合型のコレステロールを含有する。
さらに、本発明の目的は、好ましい実施形態において、脂肪酸の、1〜6個の炭素原子を含有する一価アルコールとのエステルの混合物を提供することであって、その混合物は、EPAおよび/またはDHAの、1〜6個の炭素原子を含有する一価アルコールとのエステルを含有しており、遊離コレステロールを含有するとはいえ、ごくわずかの量であり、混合物はさらにモノグリセリドを含有するとはいえ、これも同様に小量しか含まない。
この目的は、請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法で得られる生成物によって達成されるが、その生成物は、10〜99.99重量%、特に20〜99.9重量%、より詳細には30〜99重量%の、EPAおよび/またはDHAの、1〜6個の炭素原子を含有する一価アルコールとのエステル、好ましくはエタノールとのエステル、および0.0001〜最大0.3重量%、特に0.001〜最大0.1重量%、詳細には0.002〜最大0.05重量%、より詳細には0.002〜最大0.01重量%のコレステロールを遊離もしくは結合型として含有しており、この混合物はさらに0.01〜5重量%、特に0.02〜4重量%、詳細には0.03〜3重量%、より詳細には0.05〜1重量%の、脂肪酸のモノグリセリド、より詳細には14〜18個の、特に16個の炭素原子を有する脂肪酸のモノグリセリドを含有する。
(実施例)
パーセンテージは、特に指示のない限り、重量パーセントを示す。
(比較例)
エステル交換
400.0 gの魚油20/10(全脂肪酸を基準として20%EPAおよび10%DHAを含有する魚油)(総コレステロール含量:0.36重量%)を2 lの三ツ口フラスコに入れ、窒素ガスで不活性雰囲気とした。その後、120.0 g無水エタノールおよび12.5 gナトリウムエチラート(ナトリウムエトキシド)(エタノール中20重量%)を添加し、反応混合物を加熱して、還流条件下で2時間反応させた。過剰なエタノールを留去した後、相分離のために75℃で1時間、反応混合物を放置した。下相(グリセロール相)を分離して除き、上相を75℃の温水100 gで3回洗浄した。最後の洗浄後、水を分離して除き、バッチを90℃にて真空乾燥した(25 mbar)。
重量:416.0 g 魚油エチルエステル(魚油EE) 20/10、粗製(透明、オレンジ色)
魚油エチルエステルの組成(GC面積%):
モノグリセリド 5.8
ジグリセリド 2.8
トリグリセリド n.d.
エチルエステル 91.4
粗魚油EE 20/10中のEPA/DHA EEの濃縮は、以下に記載のように既知の方法で蒸留によって行われた。
蒸留1
416 gの魚油EE 20/10粗製品を下記の条件下で、実験室の短行程蒸留によって蒸留した:
油温 95℃、圧力 0.02 mbar、フィード 3.8 g/分、脱気装置 75℃、内部冷却装置40℃
留出物:245.4 g(実質的に無色、透明、59%)
残留物:170.6 g(オレンジ色、透明、41%)
蒸留2
蒸留1からの残留物を再度、短行程蒸留によって蒸留した:
油温180℃、圧力0.015 mbar、フィード2.7 g/分、脱気装置 75℃、内部冷却装置40℃
残留物:13.7 g(赤橙色、実質的に透明、8%)
留出物:156.9 g(淡黄色、透明、92%)
不溶性物質の分離
0℃にて不溶性の成分を分離除去するために、エチルエステル濃縮物(蒸留2の留出物)を0℃で一晩保存し、翌朝、Beco CP1 KS 4Lフィルタープレートを備え付けた実験用真空フィルターで濾過した。
濾液:140.0 g
濾過ケーキ:16.9 g (10.8%)
濾液の組成:
モノグリセリド(GC面積%) 10.0
エチルエステル(GC面積%) 90.0
コレステロール(重量%) 0.34
表に示すように、総コレステロール含量は、実質的に、初期値の0.36重量%に相当する。
(本発明による)
エステル交換
400.0 gの魚油20/10(総コレステロール含量:0.36重量%)を2 lの三ツ口フラスコに入れ、窒素ガスで不活性雰囲気とした。その後、120.0 g無水エタノールおよび12.5 gナトリウムエチラート(20%濃度)を添加し、反応混合物を加熱して、還流条件下で2時間反応させた。過剰なエタノールを留去した後、相分離のために75℃で1時間、反応混合物を放置した。下相(グリセロール相)を分離除去した。残留物に2.5 gのナトリウムエチラート(20%濃度)を添加した。その後、真空条件下(25 mbar)とし、バッチを110℃にて2時間撹拌した。次に、バッチを約80℃に冷却し、窒素を用いて大気圧を確立した。その後すぐに、実施例1に記載のようにバッチを水で3回洗浄し、ワークアップした。
重量:410.6 gの魚油EE 20/10、粗製(透明、オレンジ色)。
魚油エチルエステルの組成(GC面積%として):
モノグリセリド 2.9
ジグリセリド 2.2
トリグリセリド 14.3
エチルエステル 80.6
EPA/DHA EEは、実施例1に記載した方法と同様に、粗魚油EE 20/10中で濃縮された。0℃で不溶性の成分を分離除去するために、生成物(147.8 g)を一晩0℃で保存した。沈殿が形成されなかったので、濾過はなしで済ませ、したがって濾過ケーキも生じなかった。
生成物の組成:
モノグリセリド(GC面積%) 4.8
エチルエステル(GC面積%) 95.2
コレステロール(重量%) <0.01
表に示されるように、反応後に触媒(ナトリウムエチラート)を添加することで、総コレステロール含量を95%より大幅に減少させた。
(本発明による)
450 gの魚油EE 20/10(5.7%モノグリセリド、2.2%ジグリセリド、0.2重量%総コレステロール)を1 l三ツ口フラスコに入れ、窒素で不活性雰囲気とした。これに9.0 g Novozym(登録商標) 435 NG(リパーゼの固定化酵素)を添加した。バッチを77℃に加熱し、1 mbarの真空条件下とした。48時間の反応後、混合物を冷却し、固定化酵素を濾別した。
重量:421 g
EPA/DHA EEは、実施例1に記載の方法と同様に、粗魚油EE 20/10中で濃縮された。0℃で不溶性の成分を分離除去するために、生成物(121.8 g)を0℃にて一晩保存した。沈殿を形成しなかったので、濾過はなしで済ませ、したがって濾過ケーキも生じなかった。
生成物の組成
モノグリセリド(GC面積%) 0.1
エチルエステル(GC面積%) 99.9
コレステロール(重量%) 0.01

Claims (8)

  1. EPAおよび/またはDHAと1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、
    他の脂肪酸と1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、および
    遊離コレステロール
    を含有する混合物中のEPAおよび/またはDHAを増加させ、且つコレステロールを減少させるための方法であって、該方法は、
    エステル交換触媒を混合物に添加すること、
    過剰量の1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールが存在しない条件下で混合物中の遊離コレステロールの少なくとも一部をエステル交換触媒によってエステル化コレステロールに変換すること、ならびにその後
    混合物を蒸留すること
    を含んでなるが、
    ここで該蒸留は、生成物中に存在する遊離もしくは結合型の全脂肪酸を基準として前記混合物より相対的に多量に、EPAおよび/またはDHAを1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステルの形で含有する生成物が得られるように実施されるものである、前記方法。
  2. エステル交換触媒が、リパーゼ、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールのアルカリ金属塩、およびナトリウムエタノラートからなる一群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 混合物が、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル交換により、魚油から得られる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 混合物が、エタノールとのエステル交換により、魚油から得られる、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 混合物が10〜40重量%の、EPAおよび/またはDHAと1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、
    50〜90重量%の、他の脂肪酸と1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステル、および
    0.1〜1重量%の遊離コレステロール
    を含有する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法。
  6. 少なくとも一部の遊離コレステロールの、エステル化コレステロールへの変換と、混合物の蒸留との間に、水による洗浄ステップ、ならびに続いて真空乾燥による乾燥ステップを行う、請求項1〜5のいずれか1つに記載の方法。
  7. 混合物が2段階で蒸留される、請求項1〜6のいずれか1つに記載の方法であって、第1段階では、EPAおよび/またはDHAはいずれも、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステルの形で下相生成物として得られ、第2段階で下相生成物は蒸留に供せられるが、この蒸留において、EPAおよび/またはDHAはいずれも、1〜6個の炭素原子を有する一価アルコールとのエステルの形で塔頂生成物として得られる、前記方法。
  8. 混合物が脂肪酸のモノグリセリドをさらに含有する、請求項1〜7のいずれか1つに記載の方法。
JP2013556997A 2011-03-08 2012-03-03 脂肪酸エステルの蒸留のための方法 Active JP5863833B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201161450158P 2011-03-08 2011-03-08
US61/450,158 2011-03-08
EPEP11157277 2011-03-08
EP11157277 2011-03-08
PCT/EP2012/000967 WO2012119745A1 (de) 2011-03-08 2012-03-03 Ein verfahren zur destillation von fettsäureestern

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014514264A JP2014514264A (ja) 2014-06-19
JP5863833B2 true JP5863833B2 (ja) 2016-02-17

Family

ID=44259582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013556997A Active JP5863833B2 (ja) 2011-03-08 2012-03-03 脂肪酸エステルの蒸留のための方法

Country Status (11)

Country Link
US (1) US8889895B2 (ja)
EP (1) EP2673254B1 (ja)
JP (1) JP5863833B2 (ja)
KR (1) KR101605595B1 (ja)
CN (1) CN103415499B (ja)
AU (1) AU2012224893B2 (ja)
CA (1) CA2827612C (ja)
DK (1) DK2673254T3 (ja)
ES (1) ES2661234T3 (ja)
PE (1) PE20150462A1 (ja)
WO (1) WO2012119745A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8889895B2 (en) 2011-03-08 2014-11-18 Cognis Ip Management Gmbh Process for the distillation of fatty acid esters
CN105566103B (zh) * 2014-10-13 2019-02-19 浙江医药股份有限公司新昌制药厂 一种甘油酯型多不饱和脂肪酸的制备方法
JP6889700B2 (ja) 2015-05-13 2021-06-18 エーパックス ノルウェー アクスイェ セルスカプ 天然油由来の超長鎖多価不飽和脂肪酸
WO2017003992A1 (en) * 2015-07-02 2017-01-05 Stepan Company Method for preparing 2-monoacylglycerides
EP3358960A4 (en) * 2015-10-05 2019-07-03 DSM IP Assets B.V. OIL COMPOSITIONS AND METHOD OF PREPARING THEREOF
US10196586B1 (en) * 2018-02-14 2019-02-05 Golden Omega S.A. Feed ingredient
NO20181574A1 (en) * 2018-12-06 2020-06-08 Epax Norway As Very long chain fatty acids
FR3108622A1 (fr) 2020-03-27 2021-10-01 Polaris Procédé de fractionnement d’acides gras à deux carbones de différence par distillation moléculaire

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57149400A (en) * 1981-03-12 1982-09-14 Kureha Chemical Ind Co Ltd Manufacture of high purity long chain highly unsaturated fatty acid ester
JPS57187397A (en) * 1981-05-15 1982-11-18 Nippon Suisan Kaisha Ltd Manufacture of eicosapentaenoic acid or ester of same
JPS588037A (ja) * 1981-07-03 1983-01-18 Nippon Suisan Kaisha Ltd エイコサペンタエン酸またはそのエステルの製法
JPS59113099A (ja) * 1982-12-20 1984-06-29 高尾 正保 高度不飽和油組成物
JPS61261398A (ja) * 1985-05-15 1986-11-19 株式会社日立製作所 魚油精製方法
NO157302C (no) * 1985-12-19 1988-02-24 Norsk Hydro As Fremgangsmaate for fremstilling av et fiskeoljekonsentrat.
IT1205043B (it) * 1987-05-28 1989-03-10 Innova Di Ridolfi Flora & C S Procedimento per l'estrazione di esteri di acidi grassi poliinsaturi da olii di pesce e composizioni farmaceutiche e dietetiche contenenti detti esteri
EP2295529B2 (en) * 2002-07-11 2022-05-18 Basf As Use of a volatile environmental pollutants-decreasing working fluid for decreasing the amount of pollutants in a fat for alimentary or cosmetic use
NO319194B1 (no) * 2002-11-14 2005-06-27 Pronova Biocare As Lipase-katalysert forestringsfremgangsmate av marine oljer
US20070254026A1 (en) * 2006-05-01 2007-11-01 Forbes Medi-Tech Inc. Softgel capsules
JP5324772B2 (ja) * 2007-10-31 2013-10-23 株式会社日本触媒 高品質な脂肪酸アルキルエステルおよび/またはグリセリンの製造方法
JP5454835B2 (ja) * 2007-11-05 2014-03-26 国立大学法人東京工業大学 固体酸触媒による脂肪酸モノエステル化物の製造方法
EP2241631B1 (en) * 2007-12-14 2015-04-15 Kansai Chemical Engineering Co. Ltd Continuous production of biodiesel fuel by enzymatic method
JP2010229351A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Nippon Shokubai Co Ltd 脂肪酸アルキルエステルおよび/またはグリセリンの製造方法
WO2011095284A1 (de) 2010-02-02 2011-08-11 Cognis Ip Management Gmbh Anreicherung von mehrfach ungesättigten fettsäuren
CN105432793A (zh) 2010-02-06 2016-03-30 考格尼斯知识产权管理有限责任公司 饮料
US20130292242A1 (en) 2010-10-13 2013-11-07 Cognis Ip Management Gmbh Device and method for distilling temperature-sensitive substances
US8889895B2 (en) 2011-03-08 2014-11-18 Cognis Ip Management Gmbh Process for the distillation of fatty acid esters

Also Published As

Publication number Publication date
PE20150462A1 (es) 2015-04-06
JP2014514264A (ja) 2014-06-19
EP2673254A1 (de) 2013-12-18
US20130331588A1 (en) 2013-12-12
CA2827612A1 (en) 2012-09-13
KR20130127528A (ko) 2013-11-22
CA2827612C (en) 2018-02-27
CN103415499A (zh) 2013-11-27
AU2012224893B2 (en) 2015-07-23
CN103415499B (zh) 2016-06-01
ES2661234T3 (es) 2018-03-28
EP2673254B1 (de) 2017-12-27
US8889895B2 (en) 2014-11-18
WO2012119745A1 (de) 2012-09-13
AU2012224893A1 (en) 2013-09-19
KR101605595B1 (ko) 2016-03-22
DK2673254T3 (en) 2018-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5863833B2 (ja) 脂肪酸エステルの蒸留のための方法
EP1894913A1 (en) Production of esters of fatty acids and lower alcohols
EP1560803B1 (en) Lipase-catalysed esterification of marine oil
RU2422498C2 (ru) Способ получения диолеоил пальмитоил глицерида
JP2006506483A5 (ja)
WO2016136751A1 (ja) 油脂の製造方法
EP1892232A1 (en) Production of esters of fatty acids and lower alcohols
US6762313B2 (en) Processes for preparing linoleic acid raw materials for subsequent conjugation
JPWO2006016492A1 (ja) バイオディーゼル燃料用組成物の製造方法およびバイオディーゼル燃料製造装置
JP6194908B2 (ja) 油脂の製造方法
KR101583407B1 (ko) 잣기름 지방산으로부터 농축된 피놀렌산을 회수하는 방법
JP2017145354A (ja) 油脂の製造方法
KR20140003437A (ko) 다중불포화 지방산을 금속 수소화물로 안정화시키는 방법
JP2021132566A (ja) β位パルミチン酸含有油脂の製造方法
EP1838656B1 (en) Process for preparing an acetoglyceride composition comprising high amounts of monoacetyl monoacyl glycerides

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20140502

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140502

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141007

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20141216

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20141224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150304

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151008

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20151019

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5863833

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250