JP5863263B2 - 多段圧縮機 - Google Patents

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本発明は、密閉ハウジング内に低段側圧縮機構および高段側圧縮機構が設けられている多段圧縮機に関するものである。
従来から、CO2冷媒を作動媒体とする超臨界冷凍サイクルに適用される多段圧縮機として、様々な構成の多段圧縮機が提案されている。例えば、特許文献1には、密閉ハウジング内の下方部位に低段側のロータリ圧縮機構を設け、その上方部位に高段側のスクロール圧縮機構を設けるとともに、低段側ロータリ圧縮機構で圧縮された中間圧ガスを密閉ハウジング内に吐き出し、密閉ハウジング内にインジェクションされた中間圧のガスと共に高段側スクロール圧縮機構に吸込ませ、吐出圧(高圧)まで圧縮した後、吐出チャンバを経て吐出管より外部に吐出するようにしたものが提案されている。
また、特許文献2には、密閉ハウジングの下方部位に上下2段に低段側ロータリ圧縮機構と高段側ロータリ圧縮機構とを設け、低段側ロータリ圧縮機構で圧縮された中間圧ガスを接続管により高段側ロータリ圧縮機構に導き、吐出圧(高圧)まで圧縮した後、密閉ハウジング内に吐き出し、吐出管を経て外部に吐出するようにした多段圧縮機が提示されている。更に、特許文献3には、密閉ハウジングの下方部位に上下2段に低段側ロータリ圧縮機構および高段側ロータリ圧縮機構を設け、低段側ロータリ圧縮機構で圧縮された中間圧ガスを密閉ハウジング内に吐き出し、この中間圧のガスを、アキュームレータを経て高段側ロータリ圧縮機構に吸入させ、吐出圧(高圧)まで圧縮した後、吐出管を経て外部に吐出するようにしたものが示されている。
特開2008−163894号公報(図2参照) 特開2007−187115号公報(図4参照) 特開2001−73976号公報(図1参照)
ところで、上記の多段圧縮機において、高段側圧縮機構により2段圧縮された高圧の冷媒ガスは、吐出チャンバ等に一端が接続され、他端が密閉ハウジングに貫通設置されているアウタ管を通して配管されたコネクタ管と、その外端部に接続されている吐出管とを介して圧縮機の外部、すなわち冷凍サイクル側に吐出されるように構成されている。このような構成の吐出配管系を備えた多段圧縮機を、CO2冷媒等の高圧冷媒を用いた超臨界冷凍サイクル用の多段圧縮機に適用した場合、吐出配管系の配管肉厚を厚くして耐圧強度を確保する必要があった。
これは、コネクタ管と吐出管との接続部が大気側に露出されているためであり、この点に関しては、上記特許文献1−3に示される密閉ハウジング内が中間圧雰囲気とされるタイプの多段圧縮機、密閉ハウジング内が高圧雰囲気とされるタイプの多段圧縮機のいずれの場合も同じであり、双方共に配管肉厚を厚くして強度を確保しなければならず、コストアップ要因となるとともに、コネクタ管と吐出管との接続部に高圧と大気圧との差圧がかかることから、ガス漏れのリスクが大きくなる等の課題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、CO2冷媒等の高圧冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルの圧縮機に適用した場合でも、吐出配管系の配管肉厚を極力薄肉化しながら耐圧強度を確保し、しかもガス漏れのリスクを軽減することができる多段圧縮機を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明の多段圧縮機は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる多段圧縮機は、密閉ハウジング内に低段側圧縮機構と高段側圧縮機構とが設けられており、前記低段側圧縮機構は、低圧ガスを吸入して中間圧まで圧縮し、前記高段側圧縮機構は、前記低段側圧縮機構で圧縮された中間圧ガスを高圧に2段圧縮して吐出チャンバ内に吐出し、該吐出チャンバ内の高圧ガスを、前記密閉ハウジングを貫通するコネクタ管および該コネクタ管に接続されている吐出管を経て外部に吐き出すとともに、前記密閉ハウジング内が中間圧雰囲気とされている多段圧縮機において、前記コネクタ管は、前記密閉ハウジングを貫通しその管内側が前記密閉ハウジング内と同じ中間圧雰囲気とされているアウタ管内に設けられ、該コネクタ管と前記吐出管との接続部が、前記アウタ管の密閉された外端部よりも管内側に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、高段側圧縮機構から吐出チャンバに吐出された高圧ガスが、中間圧雰囲気とされている密閉ハウジングを貫通しているコネクタ管および該コネクタ管に接続されている吐出管を経て外部に吐出されるように構成されている多段圧縮機において、コネクタ管が、密閉ハウジングを貫通しその管内側が密閉ハウジング内と同じ中間圧雰囲気とされているアウタ管内に設けられ、該コネクタ管と吐出管との接続部が、アウタ管の密閉された外端部よりも管内側に設けられているため、コネクタ管および該コネクタ管と吐出管との接続部は、それぞれアウタ管内側の中間圧雰囲気中に配置されることとなり、大気に晒されることがなくなる。従って、コネクタ管および該コネクタ管と吐出管との接続部にかかる圧力差は、高圧と中間圧との差圧となり、高圧と大気圧との差圧がかかるものに比べ小さくなることから、耐圧強度を低くしてコネクタ管の肉厚を薄くし、コスト低減を図ることができるとともに、コネクタ管と吐出管との接続部からのガス漏れに対するリスクを軽減し、製品の信頼性を向上することができる。
さらに、本発明の多段圧縮機は、上記の多段圧縮機において、前記アウタ管の前記外端部は、前記吐出管の外周面に密閉接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、アウタ管の外端部が、吐出管の外周面に密閉接続されているため、コネクタ管と吐出管との接続部にかかる圧力差を高圧と中間圧との差圧とすることができるだけでなく、アウタ管の外端部と吐出管との密閉接続部分にかかる圧力差を中間圧と大気圧との差圧とすることができる。従って、密閉接続部分にかかる差圧をも小さくし、ガス漏れリスクを軽減して製品の信頼性を向上することができる。
さらに、本発明の多段圧縮機は、上記の多段圧縮機において、前記アウタ管の前記外端部は、前記吐出管の外径と略同等径に絞られ、該絞り部が前記吐出管の外周面に密閉接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、アウタ管の外端部が、吐出管の外径と略同等径に絞られ、該絞り部が吐出管の外周面に密閉接続されているため、アウタ管の外端部が吐出管の外周面に密閉接続される部分の間隔を絞り部により狭くすることによって、ロウ付けにより密閉接続し易くすることができる。従って、ロウ付け精度を高め、密閉接続部分からのガス漏れリスクを軽減して製品の信頼性を向上することができる。
さらに、本発明の多段圧縮機は、上述のいずれかの多段圧縮機において、前記低段側圧縮機構は、前記密閉ハウジング内の下方部位に設置され、冷凍サイクル側から直接吸入した低圧ガスを中間圧まで圧縮して前記密閉ハウジング内に吐き出し、前記高段側圧縮機構は、前記密閉ハウジング内の上方部位に設置され、前記低段側圧縮機構から前記密閉ハウジング内に吐出された中間圧ガスを吸入して高圧に2段圧縮した後、前記吐出チャンバ内に吐出し、該吐出チャンバ内の高圧ガスが前記密閉ハウジングの頂部に設けられている前記コネクタ管および前記吐出管を経て前記冷凍サイクル側に吐出可能とされていることを特徴とする。
本発明によれば、低段側圧縮機構が密閉ハウジング内の下方部位に設置され、冷凍サイクル側から直接吸入した低圧ガスを中間圧まで圧縮して密閉ハウジング内に吐き出し、高段側圧縮機構が密閉ハウジング内の上方部位に設置され、低段側圧縮機構から密閉ハウジング内に吐出された中間圧ガスを吸入して高圧に2段圧縮した後、吐出チャンバ内に吐き出し、該吐出チャンバ内の高圧ガスが密閉ハウジングの頂部に設けられているコネクタ管および吐出管を経て冷凍サイクル側に吐出可能とされているため、密閉ハウジング内の下方部位に設置されている低段側圧縮機構により、冷凍サイクル側からダイレクトに低圧ガスを吸入して中間圧まで圧縮することができ、この中間圧ガスを密閉ハウジング内に吐出することにより、高段側圧縮機構では、中間圧ガスを密閉ハウジング内から直接吸入して高圧に2段圧縮し、その高圧ガスを、吐出チャンバを経てコネクタ管および吐出管より冷凍サイクル側へと吐き出すことができる。従って、低段側圧縮機構および高段側圧縮機構の吸入効率をそれぞれ向上することができるとともに、低圧ガスを高圧ガスに2段圧縮する過程での圧力損失を最小限に抑え、圧縮効率を向上することができる。
さらに、本発明の多段圧縮機は、上記の多段圧縮機において、前記冷凍サイクルは、CO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルとされ、前記多段圧縮機は、前記CO2冷媒に適応した高圧冷媒用多段圧縮機とされていることを特徴とする。
本発明によれば、冷凍サイクルが、CO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルとされ、多段圧縮機が、CO2冷媒に適応した高圧冷媒用多段圧縮機とされているため、HFC冷媒に比べて、運転圧力が数倍高くなるCO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルに適応する多段圧縮機の吐出配管系の配管肉厚を徒に厚くすることなく、耐圧強度を確保することができる。従って、CO2冷媒に適応する多段圧縮機でありながら、吐出配管系の配管肉厚を極力薄肉化し、コスト低減およびガス漏れリスクの軽減を図ることができる。
本発明によると、コネクタ管および該コネクタ管と吐出管との接続部は、それぞれアウタ管内側の中間圧雰囲気中に配置されることとなり、大気に晒されることがなく、このため、コネクタ管および該コネクタ管と吐出管との接続部にかかる圧力差は、高圧と中間圧との差圧となり、高圧と大気圧との差圧がかかるものに比べ小さくなることから、耐圧強度を低くしてコネクタ管の肉厚を薄くし、コスト低減を図ることができるとともに、コネクタ管と吐出管との接続部からのガス漏れリスクを軽減し、製品の信頼性を向上することができる。
本発明の第1実施形態に係る多段圧縮機の縦断面図である。 図1に示す多段圧縮機における吐出管接続部分の拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る多段圧縮機における吐出管接続部分の拡大断面図である。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1および図2を用いて説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に係る多段圧縮機の縦断面図が示され、図2には、その吐出管接続部分の拡大断面図が示されている。なお、本実施形態では、便宜上、低段側圧縮機構2にロータリ圧縮機構、高段側圧縮機構3にスクロール圧縮機構を用いた多段圧縮機1の例について説明するが、低段側圧縮機構2および高段側圧縮機構3は、これらの圧縮機構に限定されるものでないことはもちろんである。また、本実施形態の多段圧縮機1は、CO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルに適用して好適なものであり、以下で説明する冷媒は、CO2冷媒を指すものとする。
多段圧縮機1は、密閉ハウジング10を備えている。密閉ハウジング10内の略中央部には、ステータ5とロータ6とから構成される電動モータ4が固定設置され、該ロータ6には、回転軸(クランク軸)7が一体に結合されている。電動モータ4の下部には、低段側ロータリ圧縮機構2が設置されている。低段側ロータリ圧縮機構2は、シリンダ室20を備え、密閉ハウジング10に固定設置されたシリンダ本体21と、シリンダ本体21の上下に固定設置され、シリンダ室20の上部および下部を密閉する上部軸受22および下部軸受23と、回転軸7のクランク部7Aに嵌合され、シリンダ室20の内周面を回動するロータ24と、シリンダ室20内を吸入側と吐出側とに仕切る図示省略のブレードおよびブレード押えバネ等とを備えている。
この低段側ロータリ圧縮機構2は、公知のものでよく、吸入管25を介してシリンダ室20内に低圧の冷媒ガス(作動ガス)を吸入し、この冷媒ガスをロータ24の回動によって中間圧まで圧縮した後、吐出チャンバ26を経て密閉ハウジング2内に吐き出すように構成されている。この中間圧冷媒ガスは、電動モータ4のロータ6に設けられているガス通路孔6A等を流通して電動モータ4の上部空間に流動し、更に高段側スクロール圧縮機構3へと吸入されて2段圧縮されるようになっている。
高段側スクロール圧縮機構3は、回転軸7を支持する軸受30が設けられ、密閉ハウジング2に固定設置された支持部材31(フレーム部材または軸受部材とも云う。)と、各々端板32A,33A上に立設された渦巻き状ラップ32B,33Bを備え、渦巻き状ラップ32B,33Bを互いに噛み合わせて支持部材31上に組み付けることにより一対の圧縮室34を構成する固定スクロール部材32および旋回スクロール部材33と、旋回スクロール部材33と回転軸7の軸端に設けられた偏心ピン7Bとを結合し、旋回スクロール部材33を公転旋回駆動させる旋回ボス部35と、旋回スクロール部材33と支持部材31との間に設けられ、旋回スクロール部材33をその自転を阻止しつつ公転旋回させるオルダムリング等の自転阻止機構36と、固定スクロール部材32の背面に設けられた吐出弁40と、固定スクロール部材32の背面に固定設置され、固定スクロール部材32との間に吐出チャンバ41を形成する吐出カバー42等とを備えている。
上記高段側スクロール圧縮機構3は、公知のものでよく、低段側ロータリ圧縮機構2により圧縮されて密閉ハウジング10内に吐き出された中間圧の冷媒ガスを圧縮室34内に吸込み、それを旋回スクロール部材33の公転旋回駆動により吐出圧(高圧)まで圧縮した後、吐出弁40を経て吐出チャンバ41に吐き出すように構成されている。この高圧冷媒ガスは、吐出チャンバ41から吐出管43を経て圧縮機外部、すなわち冷凍サイクル側に吐出されるようになっている。また、高段側スクロール圧縮機構3を構成する上記支持部材31は、密閉ハウジング10内に設けられたブラケット44にネジによって固定設置されている。
また、回転軸(クランク軸)7の最下端部位と低段側ロータリ圧縮機構2の下部軸受23との間には、公知の容積形給油ポンプ11が組み込まれている。この容積形給油ポンプ11は、密閉ハウジング10の底部に充填されている潤滑油12を汲み上げ、回転軸7内に設けられている給油孔13を介して低段側ロータリ圧縮機構2および高段側スクロール圧縮機構3の軸受部等の所要潤滑箇所に潤滑油12を強制給油するものである。更に、電動モータ4を構成しているロータ6の上端側には、ロータ6と一体に回転される油分離板45が設けられている。
この油分離板45は、ロータ6の上端に設けられたバランスウェイト46に設置(バランスウェイトがない場合は、間座等を介して設置)された円板により構成され、その外径は、電動モータ4のステータコイルエンド5Aの内周と僅かな隙間を保つ程度の大きさとされている。油分離板45には、中心部に回転軸7が貫通する貫通孔(図示省略)が設けられている。なお、この貫通孔は、内周端がロータ6に設けられているガス通路孔6Aよりも中心側に位置される大きさで、かつ回転軸7の外周面との隙間が出来る限り小さくされることが望ましい。
さらに、吐出チャンバ41に吐き出された高圧冷媒ガスを圧縮機の外部、すなわち冷凍サイクル側に吐出する吐出管43は、図1,図2に示されるように、一端が吐出チャンバ41に接続されるとともに、他端が密閉ハウジング10を貫通して該密閉ハウジング10の外部に突出されているコネクタ管47の外端側に内挿され、その端部においてロウ付け部(密閉接続部)48を介して密閉接続されている。このコネクタ管47は、密閉ハウジング10を貫通するように設けられているアウタ管49の管内に配設されている。
また、上記アウタ管49は、コネクタ管47の外周を取り囲むように、密閉ハウジング10に貫通設置されている管体であり、密閉ハウジング10の外部に突出されている外端部は、吐出管43とコネクタ管47との密閉接続部(ロウ付け部)48の外側まで延長され、吐出管43の外周面にロウ付け部50を介してロウ付けされることにより密閉されている。これによって、コネクタ管47および吐出管43とコネクタ管47との密閉接続部(ロウ付け部)48は、アウタ管49の外端部よりも管内側に設けられるように構成されている。
以上に説明の構成により、本実施形態によると、以下の作用効果を奏する。
吸入管25を介して低段側ロータリ圧縮機構2のシリンダ室20に直接吸入された低圧の冷媒ガスは、ロータ24の回動により中間圧まで圧縮された後、吐出チャンバ26に吐き出される。この中間圧冷媒ガスは、吐出チャンバ26から電動モータ4の下部空間内に吐き出された後、電動モータ4のロータ6に設けられているガス通路孔6A等を流通して電動モータ4の上部空間に流動される。
電動モータ4の上部空間に流動した中間圧の冷媒ガスは、高段側スクロール圧縮機構3を構成する支持部材31と密閉ハウジング2との間の隙間等を通り固定スクロール部材32に設けられている高段側スクロール圧縮機構3の吸入口に導かれ、圧縮室34内に吸入される。この中間圧の冷媒ガスは、高段側スクロール圧縮機構3により高圧に2段圧縮された後、吐出弁40から吐出チャンバ41内に吐き出され、コネクタ管47および吐出管43を介して圧縮機の外部、すなわち冷凍サイクル側に導出される。
上記の2段圧縮過程で、低段側のロータリ圧縮機構2の潤滑に供された潤滑油12の一部は、冷媒ガス中に溶け込み、中間圧の冷媒ガスと共に密閉ハウジング10内に吐き出される。更に、この中間圧の冷媒ガスには、高段側スクロール圧縮機構3に給油孔13を介して給油され、高段側スクロール圧縮機構3を潤滑した後、密閉ハウジング10の底部に向って流下される潤滑油12の一部が巻き込まれる。しかるに、この潤滑油12は、中間圧の冷媒ガスがロータ6のガス通路孔6A内を流通して電動モータ4の上部空間に流動する際に、ロータ6と共に回転している油分離板45に衝突し、その遠心分離作用によって中間圧冷媒ガス中から分離される。
冷媒ガス中から分離された潤滑油12は、電動モータ4のステータコイルエンド5Aの隙間を通ってその外周側に導かれ、密閉ハウジング10の内周面に沿って底部へと流下される。また、潤滑油12が分離された中間圧の冷媒ガスは、油分離板45の外周隙間から電動モータ4の上部空間に流動され、そこから高段側スクロール圧縮機構3の吸入口へと導かれ、圧縮室34内に吸入されて2段圧縮される。これにより、冷凍サイクル側に循環される潤滑油12の油循環率(OCR)[全質量流量(冷媒流量+潤滑油流量)に対する潤滑油の質量流量の比]を低減し、システム効率を向上させることができるとともに、圧縮機における潤滑油不足の発生を解消することができる。
一方、高段側スクロール圧縮機構3により2段圧縮され、吐出チャンバ41に吐き出された高圧ガスは、コネクタ管47および吐出管43を介して圧縮機の外部、すなわち冷凍サイクル側に吐出されるようになっているが、コネクタ管47は、密閉ハウジング10を貫通しているアウタ管49内に設けられており、このコネクタ管49と吐出管43との密閉接続部(ロウ付け部)48が、アウタ管49の外端部よりも管内側に設けられた構成とされている。このため、コネクタ管47および該コネクタ管47と吐出管43との密閉接続部(ロウ付け部)48は、それぞれアウタ管49の管内側の中間圧雰囲気中に配置されることとなり、大気に晒されることがなくなる。
従って、コネクタ管47および該コネクタ管47と吐出管43との密閉接続部(ロウ付け部)48にかかる圧力差は、高圧と密閉ハウジング10内の中間圧との差圧となり、高圧と大気圧との差圧がかかるものに比べ小さくなることから、耐圧強度を低くしてコネクタ管47の肉厚を薄くし、コスト低減を図ることができるとともに、コネクタ管47と吐出管43との密閉接続部からのガス漏れリスクを軽減し、製品の信頼性を向上することができる。
また、アウタ管49の外端部が、吐出管43の外周面にロウ付け部50を介してロウ付けされている。このため、コネクタ管47と吐出管43との密閉接続部(ロウ付け部)48にかかる圧力差を高圧と中間圧との差圧とすることができるだけでなく、アウタ管49の外端部と吐出管43とのロウ付け部50にかかる圧力差を中間圧と大気圧との差圧とすることができる。従って、ロウ付け部50にかかる差圧をも小さくし、ガス漏れリスクを軽減して製品の信頼性を向上することができる。
さらに、本実施形態では、低段側ロータリ圧縮機構2が密閉ハウジング10内の下方部位に設置され、冷凍サイクル側から直接吸入した低圧ガスを中間圧まで圧縮して密閉ハウジング10内に吐き出し、高段側スクロール圧縮機構3が密閉ハウジング10内の上方部位に設置され、低段側ロータリ圧縮機構2から密閉ハウジング10内に吐出された中間圧の冷媒ガスを吸入して高圧に2段圧縮した後、吐出チャンバ41内に吐き出し、該吐出チャンバ41内の高圧冷媒ガスが密閉ハウジング10の頂部に設けられているコネクタ管47および吐出管43を経て冷凍サイクル側に吐出可能な構成とされている。
このため、密閉ハウジング10内の下方部位に設置されている低段側ロータリ圧縮機構2により、冷凍サイクル側からダイレクトに低圧ガスを吸入して中間圧まで圧縮することができ、この中間圧の冷媒ガスを密閉ハウジング10内に吐出することにより、高段側スクロール圧縮機構3では、中間圧の冷媒ガスを密閉ハウジング10内から直接吸入して高圧に2段圧縮し、その高圧ガスを、吐出チャンバ41を経てコネクタ管47および吐出管43より冷凍サイクル側へと吐き出すことができる。従って、低段側ロータリ圧縮機構2および高段側スクロール圧縮機構3の吸入効率を向上することができるとともに、低圧ガスを高圧ガスに2段圧縮する過程での圧力損失を最小限に抑え、圧縮効率を向上することができる。
また、上記冷凍サイクルが、CO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルとされ、多段圧縮機1が、CO2冷媒に適応した高圧冷媒用多段圧縮機1とされているため、HFC冷媒に比べ、運転圧力が数倍高くなるCO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルに適応する多段圧縮機1の吐出配管系の配管肉厚を徒に厚くすることなく、耐圧強度を確保することができる。従って、CO2冷媒に適応する多段圧縮機1でありながら、吐出配管系の配管肉厚を極力薄肉化し、コスト低減およびガス漏れリスクの軽減を図ることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図3を用いて説明する。
本実施形態は、上記した第1実施形態に対して、アウタ管49の外端部に絞り部を設けている点が異なる。その他の点は第1実施形態と同様であるので説明は省略する。
本実施形態においては、図3に示されるように、アウタ管49の外端部に、吐出管43の外径と略同等径となる絞り部51を設け、該絞り部51によりアウタ管49の外端部を吐出管43の外周面にロウ付け部50を介して密閉接続した構成としている。
上記のように、本実施形態では、アウタ管49の外端部が、吐出管43の外径と略同等径に絞られ、その絞り部51が吐出管43の外周面にロウ付け部50によりロウ付けされるようにしているため、アウタ管49の外端部が吐出管43の外周面にロウ付けされる部分の間隔を絞り部51によって狭くし、ロウ付けし易くすることができる。従って、ロウ付け精度を高め、ロウ付け部50からのガス漏れリスクを軽減して製品の信頼性を向上することができる。
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、低段側にロータリ圧縮機構2を用い、高段側に圧縮漏れの少ないスクロール圧縮機構3を用いた多段圧縮機1の例について説明したが、本発明は、このような圧縮機構の組み合わせに限定されるものではなく、低段側および高段側の圧縮機構の様式については、何ら制約されるものではない。また、上記では、CO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルに適用した多段圧縮機1について説明したが、本発明の多段圧縮機1は、HFC冷媒を用いたヒートポンプや冷凍機の冷凍サイクルに適用してもよいことは云うまでもない。
また、上記実施形態では、密閉ハウジング10の中央部の電動モータ4を配置し、その上下に低段側圧縮機構2と高段側圧縮機構3を配置した多段圧縮機1の例について説明したが、電動モータ4の下部側または上部側に上下2段に低段側圧縮機構2および高段側圧縮機構3を配置した構成としてもよい。また、上記実施形態では、低段側圧縮機構2で圧縮した中間圧ガスを密閉ハウジング10内に吐き出すようにした多段圧縮機1の例について説明したが、密閉ハウジング10内に冷凍サイクル側から抽出した中間圧のガスをインジェクションするガスインジェクション方式の多段圧縮機としてもよい。
さらに、上記構成のガスインジェクション方式に限らず、低段側圧縮機構2で圧縮した中間圧のガスを、そのまま高段側圧縮機構3に吸込ませるとともに、密閉ハウジング10内に冷凍サイクル側から抽出した中間圧のガスをインジェクションする構成とし、密閉ハウジング10内を中間圧雰囲気としている多段圧縮機等に対しても同様に適用することができるものである。
1 多段圧縮機
2 低段側圧縮機構(低段側ロータリ圧縮機構)
3 高段側圧縮機構(高段側スクロール圧縮機構)
10 密閉ハウジング
41 吐出チャンバ
43 吐出管
47 コネクタ管
48 密閉接続部(ロウ付け部)
49 アウタ管
50 ロウ付け部
51 絞り部

Claims (5)

  1. 密閉ハウジング内に低段側圧縮機構と高段側圧縮機構とが設けられており、
    前記低段側圧縮機構は、低圧ガスを吸入して中間圧まで圧縮し、
    前記高段側圧縮機構は、前記低段側圧縮機構で圧縮された中間圧ガスを高圧に2段圧縮して吐出チャンバ内に吐出し、
    該吐出チャンバ内の高圧ガスを、前記密閉ハウジングを貫通するコネクタ管および該コネクタ管に接続されている吐出管を経て外部に吐き出すとともに、前記密閉ハウジング内が中間圧雰囲気とされている多段圧縮機において、
    前記コネクタ管は、前記密閉ハウジングを貫通しその管内側が前記密閉ハウジング内と同じ中間圧雰囲気とされているアウタ管内に設けられ、該コネクタ管と前記吐出管との接続部が、前記アウタ管の密閉された外端部よりも管内側に設けられていることを特徴とする多段圧縮機。
  2. 前記アウタ管の前記外端部は、前記吐出管の外周面に密閉接続されていることを特徴とする請求項1に記載の多段圧縮機。
  3. 前記アウタ管の前記外端部は、前記吐出管の外径と略同等径に絞られ、該絞り部が前記吐出管の外周面に密閉接続されていることを特徴とする請求項2に記載の多段圧縮機。
  4. 前記低段側圧縮機構は、前記密閉ハウジング内の下方部位に設置され、冷凍サイクル側から直接吸入した低圧ガスを中間圧まで圧縮して前記密閉ハウジング内に吐き出し、前記高段側圧縮機構は、前記密閉ハウジング内の上方部位に設置され、前記低段側圧縮機構から前記密閉ハウジング内に吐出された中間圧ガスを吸入して高圧に2段圧縮した後、前記吐出チャンバ内に吐出し、該吐出チャンバ内の高圧ガスが前記密閉ハウジングの頂部に設けられている前記コネクタ管および前記吐出管を経て前記冷凍サイクル側に吐出可能とされていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の多段圧縮機。
  5. 前記冷凍サイクルは、CO2冷媒を用いた超臨界冷凍サイクルとされ、前記多段圧縮機は、前記CO2冷媒に適応した高圧冷媒用多段圧縮機とされていることを特徴とする請求項4に記載の多段圧縮機。

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