JP5862012B2 - ドライエッチング剤及びドライエッチング方法 - Google Patents

ドライエッチング剤及びドライエッチング方法 Download PDF

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Description

本発明は、フッ素化プロピン類の用途に関し、より詳しくはドライエッチング剤およびそれを用いた半導体のドライエッチング方法に関する。
今日、半導体製造においては、極めて微細な処理技術が求められており、湿式法に代わりドライエッチング法が主流になっている。ドライエッチング法は、真空空間において、プラズマを発生させて、物質表面上に微細なパターンを分子単位で形成させる方法である。
二酸化ケイ素(SiO)等の半導体材料のエッチングにおいては、下地材として用いられるシリコン、ポリシリコン、チッ化ケイ素等に対するSiOのエッチング速度を大きくするため、エッチング剤として、CF、CHF、C、C、C等のパーフルオロカーボン(PFC)類やハイドロフルオロカーボン(HFC)類が用いられてきた。しかしながら、これらのPFC類やHFC類は、いずれも 大気寿命の長い物質であり、高い地球温暖化係数(GWP)を有していることから京都議定書(COP3)において排出規制物質となっている。半導体産業においては、経済性が高い為、微細化が可能な低GWPの代替物質が求められてきた。
特許文献1には4〜7個の炭素原子を有するパーフルオロケトンを含有する反応性ガスをクリーニングガスやエッチングガスとして用いる方法が開示されている。しかしながら、これらのパーフルオロケトンの分解物質には少なからず高GWPのPFCが含まれることや、沸点が比較的高い物質が含まれることから、必ずしもエッチングガスとして好ましくなかった。
特許文献2には2〜6個の炭素原子を有するハイドロフルオロエーテル(HFE)をドライエッチングガスとして用いる方法が開示されている。
このような背景の下、更なる低GWPを有し、かつ工業的にも製造が容易な化合物の開発が求められてきており、分子内に二重結合、三重結合を有する不飽和フルオロカーボンを用いた、エッチング用途としての適用が検討されてきた。これに関連する従来技術として、特許文献3にはC2a+1OCF=CFを含むエーテル類の他、CFCF=CFH、CFCH=CF等のフッ素化オレフィン類をSi膜、SiO膜、Si膜、又は高融点金属シリサイト膜をエッチングする方法が開示されている。
また、特許文献4に、ヘキサフルオロ−2−ブチン、ヘキサフルオロ−1,3−ブタジエンおよびヘキサフルオロプロペン等をエッチングガスとして用いることを特徴とするプラズマエッチング方法が開示されている。
特許文献5には、a.ヘキサフルオロブタジエン、オクタフルオロペンタジエン、ペンタフルオロプロペン又はトリフルオロプロピンからなる群から選ばれる不飽和フルオロカーボン b.モノフルオロメタン又はジフルオロメタンからなる群から選ばれるヒドロフルオロメタン及びc.不活性なキャリアーガスを含む混合ガスを用いて、窒化物層からなる非酸化物層上の酸化物層をエッチングする方法が開示されている。
特許文献6には、炭素数5又は6の鎖状パーフルオロアルキンをプラズマ反応ガスとして用いることが開示されている。
特表2004−536448号公報 特開平10−140151号公報 特開平10−223614号公報 特開平9−192002号公報 特表2002−530863号公報 特開2003−282538号公報
PFC類やHFC類はGWPが高いため規制対象物質であり、それらの代替物質であるパーフルオロケトン類、ハイドロフルオロエーテル類やハイドロフルオロビニルエーテル類は、分解物質に少なからず高GWPのPFCが含まれることや製造が難しく経済的でないことから、地球環境に対する影響が小さく、かつ必要とされる性能を有するドライエッチング剤の開発が求められている。
エッチング性能については、プラズマエッチングの場合、例えばCFのガスからFラジカルを作り、SiOをエッチングすると等方性にエッチングされる。微細加工が要求されるドライエッチングにおいては、等方性よりも異方性エッチングに指向性をもつエッチング剤が好ましく、さらに地球環境負荷が小さく、かつ経済性の高いエッチング剤が望まれている。
また、これまでのエッチングガスを用いる技術では特許文献5に記載のような複雑な工程や装置、限られた温度条件や基板、ガスへの振動付加等の操作が必要であり、プロセスウインドウが狭いという問題があった。
本発明は、ガスの分子構造及びガス組成を最適化することにより、プロセスウインドウが広く、特殊な装置を使用することなく良好な加工形状が得られるドライエッチング剤、及びそれを用いたドライエッチング剤を用いたドライエッチング方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、ドライエッチングにおいて異方性エッチングに好適で、かつ地球環境への影響がより小さい代替物質を見出した。
具体的には、3,3,3−トリフルオロプロピンであるCFC≡CHを用い、さらに、O、O、CO、CO、COCl、COF、H等のガス、もしくはハロゲンガスもしくはハロゲン化合物ガスを添加することを特徴とした混合ガス、もしくは、これらのガスとN、He、Ar等の不活性ガスを添加した混合ガスを用いることで良好な加工形状が得られることを特徴とするドライエッチング剤を提供するものである。
すなわち、本発明は、以下の[発明1]〜[発明]に記載の発明を提供する。
[発明1]
(A)3,3,3−トリフルオロプロピンと、(B)COCl 、及びCOF からなる群より選ばれる少なくとも1種のガス、とを含む、二酸化珪素及び窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種のシリコン系材料をエッチングするためのドライエッチング剤。
[発明2]
(A)3,3,3−トリフルオロプロピンと、(C) 、NF 、Br 、I 、及びYF (式中、YはCl、Br又はIを表す。nは整数を表し、1≦n≦5である。)からなる群より選ばれる少なくとも1種のガス、とを含む、二酸化珪素及び窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種のシリコン系材料をエッチングするためのドライエッチング剤。
[発明3]
(A)3,3,3−トリフルオロプロピンと、(D)CF 、C 、C H、C 、C 、C 、C ClF H、及びC からなる群より選ばれる少なくとも1種のガス、とを含む、二酸化珪素及び窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種のシリコン系材料をエッチングするためのドライエッチング剤。
[発明4]
さらに、不活性ガスキャリアーであるN、He、Ar、Ne、及びKrからなる群より選ばれる少なくとも1種のガスを含む、発明1乃至発明3の何れかに記載のドライエッチング剤。
[発明5]
3,3,3−トリフルオロプロピンの含有率が、5〜95体積%である発明1乃至発明4に記載のドライエッチング剤。
[発明6]
発明1乃至発明5の何れかに記載のドライエッチング剤をプラズマ化して得られるプラズマガスを用いて、二酸化珪素及び窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種のシリコン系材料を選択的にエッチングするドライエッチング方法。
本発明におけるドライエッチング剤は、分子内に1個の不飽和の三重結合を有するため、大気中での分解性があり、地球温暖化への寄与もCFやCFH等のPFC類やHFC類より格段に低いことから、ドライエッチング剤とした場合、環境への負荷が軽いという効果を奏す。
さらに、第二のガスとして、含酸素ガス、含ハロゲンガス、あるいは第三のガスとして不活性ガスと混合することにより飛躍的にプロセスウインドウを広げることができ、特殊な基板の励起操作等なしに高アスペクト比が要求される加工にも対応できる。
以下、本発明におけるドライエッチング剤について詳細に説明する。
本発明において使用するドライエッチング剤は、化学式CFC≡CHで表される3,3,3−トリフルオロプロピンを含む。具体的には、本発明に使用するCFC≡CHは、他の1種又は2種以上の有機化合物又は無機化合物と混合して用いることを特徴とする。
本発明においてドライエッチング剤として使用するCFC≡CHは、分子内に不飽和の三重結合を有するため、大気中での分解性があり、地球温暖化への寄与も現在ドライエッチング剤として使用されているCFやCFH等のPFC類やHFC類より格段に低い。
なお、本発明において用いる3,3,3−トリフルオロプロピンは、例えば、特開2008−285471等の従来公知の方法で製造入手することができる。 本発明に使用するCFC≡CHは、三重結合を分子中に有し、この三重結合が単結合によりトリフルオロメチル基(CF基)とつながっておりエッチング効率の高いCF イオンが高頻度で発生し、一方、三重結合部分はポリマー化して堆積するという特徴をもつ。
本発明に使用するCFC≡CHは、分子中のF/C比が1と小さく、被エッチング材の側壁がポリマーの堆積により保護されるため、Fラジカルによる等方的エッチングを防止し、異方性エッチングを可能にする。
本発明のエッチング方法は、各種ドライエッチング条件下で実施可能であり、対象膜の物性、生産性、微細精度等によって、種々の添加剤を加えることが好ましい。
本発明において使用する3,3,3−トリフルオロプロピンは、5〜95体積%含むことが好ましい。また、3,3,3−トリフルオロプロピンと添加ガス(なお、ここで言う「添加ガス」とは、O、F等の酸化性ガス、又はH、CO等の還元性ガスを示す。なお、本明細書で当該ガスを「酸化性ガス」、「含酸素ガス」、「含ハロゲンガス」、「還元性ガス」と言うことがある。)との混合物を使用する場合、3,3,3−トリフルオロプロピンを20〜90体積%程度、添加ガスの少なくとも1種を10〜80体積%程度にすることが特に好ましい。 生産性を上げるために、エッチング速度を上げたい時は、酸化性のガスの添加が好ましい。具体的には、O、O、CO、CO、COCl、COF、等の含酸素ガス、F、NF、Cl、Br、I、YFn(式中、YはCl、Br又はIを表し、nは整数を表し、1≦n≦5である。)等のハロゲンガスが例示される。さらに、O、CO、COF、F、NF、Clが特に好ましい。なお、当該ガスについては、1種類、もしくは2種類以上を混合して添加することもできる。
酸化性ガスの添加量は出力等の装置の形状、性能や対象膜特性に依存するが、通常、流量の1/20から30倍である。好ましくは、3,3,3−トリフルオロプロピンの流量の1/10から10倍である。
もし、これ以上添加した場合は、3,3,3−トリフルオロプロピンの優れた異方性エッチング性能が損なわれることがある。特に、酸素を添加すると選択的に金属のエッチングレートを加速することが可能となる。すなわち、酸化物に対する金属のエッチング速度の選択比を著しく向上でき、金属の選択エッチングが可能となる。
なお、本願発明のエッチング剤は、所望により、酸化性ガスと同時に、N、He、Ar、Ne、Kr等の不活性ガスの添加も可能である。
これら不活性ガスは希釈剤としても使用可能であるが、特にArは3,3,3−トリフルオロプロピンとの相乗効果によって、より高いエッチングレートが得られる。
不活性ガスの添加量は出力、排気量等の装置の形状、性能や対象膜特性に依存するが、3,3,3−トリフルオロプロピンの流量の1/10から30倍が好ましい。
等方的なエッチングを促進するFラジカル量の低減を所望するときは、CH、C,C,C、C、C、C、HI、HBr、HCl、CO、NO、NH、Hに例示される還元性ガスの添加が有効である。
還元性ガスの添加量は、3,3,3−トリフルオロプロピン:還元性ガス(モル比)=10:1〜1:5、好ましくは5:1〜1:1である。添加量が多すぎる場合には、エッチングに働くFラジカルが著しく減量し、生産性が低下することがある。前述の還元性ガスのうち、特に、H、Cを添加するとSiOのエッチング速度は変化しないのに対してSiのエッチング速度は低下し、選択性が高くなることから、その結果、下地のシリコンに対してSiOを選択的エッチングすることが可能となる。
なお、トリフルオロプロピン等のフッ素化プロピンだけでも十分な効果はあるが、異方性エッチングを更に高めることができるよう、CF、CHF、CH、CHF、C、C、CH、C、CH、CClFH等のガスを加えることができる。
これらのガスの添加量は3,3,3−トリフルオロプロピンに対し10倍以下が好ましい。10倍以上では3,3,3−トリフルオロプロピンの優れたエッチング性能が損なわれることがある。
本発明において使用する3,3,3−トリフルオロプロピンCFC≡CHと添加ガスとを混合する場合の好ましいエッチングガス及びその体積%を以下に示す。なお、各ガスの体積%の合計は100%である。
例えば、CFC≡CH:含酸素ガスもしくは含ハロゲンガス(O、CO、COF、F、Cl等)の場合には、体積%は5〜95%:5〜95%とすることが好ましく、さらに、20〜80%:20〜80%とすることが特に好ましい。
また、CFC≡CH:含酸素ガス又は含ハロゲンガス(O、CO、COF、F、Cl等):不活性ガス(Ar等)の場合には、体積%は5〜95%:1〜50%:4〜94%とすることが好ましく、さらに、5〜80%:10〜40%:10〜85%とすることが特に好ましい。
CFC≡CH:含酸素ガスもしくは含ハロゲンガス(O、CO、COF、F、Cl等):還元性ガス(H等)の場合には、体積%は5〜95%:1〜50%:4〜94%とすることが好ましく、さらに、10〜80%:10〜40%:10〜80%とすることが特に好ましい。
またCFC≡CH:含酸素ガスもしくは含ハロゲンガス(O、CO、COF、F、Cl等):還元性ガス(H等):不活性ガス(Ar等)の場合には、体積%は5〜95%:1〜50%:1〜50%:3〜93%とすることが好ましく、さらに、5〜80%:5〜40%:5〜40%:10〜85%とすることが特に好ましい。
次に、本願発明におけるドライエッチング剤を用いたエッチング方法について説明する。
本発明のドライエッチング剤は、各種の被加工物に適用可能であり、シリコンウエハ、金属板、硝子、単結晶、多結晶等の基板上に重層した、B、P、W、Si、Ti、V、Nb、Ta、Se、Te、Mo、Re、Os、Ru、Ir、Sb、Ge、Au、Ag、As、Cr及びその化合物、具体的には、酸化物、窒化物、炭化物、フッ化物、オキシフッ化物、シリサイド及びこれらの合金のエッチング等各種の被加工物に適用可能である。
特に、半導体材料に対して有効に適用でき、半導体材料として、特にシリコン、二酸化珪素、窒化珪素、炭化珪素、酸化フッ化シリコン又は炭化酸化珪素のシリコン系材料、タングステン、レニウム、それらのシリサイド、チタンあるいは窒化チタン、ルテニウムあるいはルテニウムシリサイド、ルテニウムナイトライド、タンタル、タンタルオキサイド、オキシタンタルフルオリド、ハフニウム、ハフニウムオキサイド、オキシハフニウムシリサイド、ハフニウムジルコニムオキサイドを挙げることができる。
また、本発明のドライエッチング剤を用いたエッチング方法は、反応性イオンエッチング(RIE)、電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマエッチング、マイクロ波エッチング等のエッチング手法や反応条件は特に限定せず用いることができる。
本発明で用いるエッチング方法は、エッチング処理装置内で対象とするプロペン類のプラズマを発生させ、装置内にある対象の被加工物の所定部位に対してエッチングすることにより行う。例えば半導体の製造において、シリコンウェハ上にシリコン系酸化物膜又は窒化珪素膜等を成膜し、特定の開口部を設けたレジストを上部に塗布し、シリコン系酸化物又は窒化珪素膜を除去するようにレジスト開口部をエッチングする。
エッチングを行う際、圧力は異方性エッチングを行うために、ガス圧力は0.133〜133Paの圧力で行うことが好ましい。0.133Paより低い圧力ではエッチング速度が遅くなり、一方、133Paを超える圧力ではレジスト選択比が損なわれることがある。
エッチングを行う際のCFC≡CH、及び、含酸素ガス、還元性ガス又は含ハロゲンガス(O、CO、H、COF、F、Cl等)、不活性ガス(Ar等)、それぞれの体積流量比率は、前述した体積%と同じ比率でもってエッチングを行うことができる。
使用するガス流量は、エッチング装置の反応器容量、ウエハサイズにもよるが、10SCCM〜10000SCCMの間の流量が好ましい。
また、エッチングする温度は300℃以下が好ましく、特に異方性エッチングを行うためには240℃以下とすることが望ましい。300℃を超える高温では等方的にエッチングが進行する傾向が強まり、必要とする加工精度が得られないこと、また、レジストが著しくエッチングされるために好ましくない。
エッチング処理を行う反応時間は、特に限定はされないが、概ね5分〜30分程度である。しかしながらエッチング処理後の経過に依存する為、当業者がエッチングの状況を観察しながら適宜調整するのが良い。
水素又は水素含有化合物ガスと混合して使用することや圧力、流量、温度等を適性化することにより、例えばコンタクトホールの加工時のシリコンとシリコン酸化膜とのエッチング速度の選択性を向上させたりすることができる。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
本発明のドライエッチング剤をコンタクトホール加工に適用し、層間絶縁膜(SiO)又は層間絶縁膜(窒化珪素)をエッチングした例を[実施例6]、[実施例7]、[実施例9]、[実施例10]、[実施例11]、[実施例13]に示す。また、比較例としてCF4、C(CF=CF−CF=CF),3,3,3−トリフルオロプロピンCFC≡CHそれぞれ単独で使用した場合を[比較例1]、[比較例2]、[比較例3]とし、3,3,3−トリフルオロプロピンCFC≡CHとArを混合して使用した場合を[比較例4]として示す。
本実施例に用いる実験装置の概略図を図1に示す。
チャンバー1上部に取り付けたサファイア管7内で、高周波電源3(13.56MHz、2.2W/cm)を用いて第1ガス導入口4、第2ガス導入口5、又は第3ガス導入口6より導入されたガスを励起させ生成した活性種を、試料ホルダ10に設置した試料11に供給し、チャンバーのガス圧を1.33Paに設定し、エッチングを行った。基板温度を200℃としエッチングを行った。
試料11としては、単結晶シリコンウエハ上にSiO又は窒化珪素層間絶縁膜が形成し、さらに該SiO又は窒化珪素のエッチングマスクとして開口部を設けたレジスト・マスクを形成したものを用いた。
エッチングを行い、レジスト開口部周辺の加工形状、SiO又は窒化珪素エッチング速度の対レジスト比の測定を実施した。その結果を表1に示す。
Figure 0005862012
[参考例1]〜[参考例4]、[実施例6]、[実施例11]、[参考例12]、[実施例13]、[参考例14]、[参考例15]より、本発明におけるドライエッチング剤は、酸化性のガスを加えることによって、[比較例1]や[比較例4]の酸化性のガスを使用しない場合に比べて、エッチング速度、対レジスト選択比又はアスペクト比が大きく、良好なコンタクトホール加工形状が得られている。
[実施例7]、[実施例9]、[実施例10]より、CF、C、Cの添加ガスを加えることによっても実用上十分に使用可能なエッチング速度、対レジスト選択比、アスペクト比であり、良好なコンタクトホール加工形状が得られている。
[参考例5]、[参考例8]より、第2ガスとしてCOを、第3ガスとしてArを添加することにより、エッチング速度、対レジスト選択比、アスペクト比がともに大きく、良好なコンタクトホール加工形状が得られている。また、[参考例2]、[参考例3]、[参考例15]より、H2を加えることによって良好な対レジスト選択比が得られている。
さらに、[参考例14]、[参考例15]より層間絶縁膜として窒化珪素を用いた場合にも、良好なコンタクトホール加工形状が得られている。


本発明で用いたリモートプラズマ装置の概略図の一例である。
1.チャンバー
2.アース
3.高周波電源装置
4.第一ガス導入口(表1のガス1、CFC≡CHをマスフローコントローラーで制御して導入)
5. 第二ガス導入口(表1のガス2、O、CO、COF、F、Cl、 NFをマスフローコントローラーで制御して導入)
6. 第三ガス導入口(表1のガス2又は3、Ar、CHF、CF、C、C、Hをマスフローコントローラーで制御して導入)
7. サファイア管
8. 電子式圧力計
9. 排ガスライン
10. 試料ホルダ
11. 試料

Claims (6)

  1. (A)3,3,3−トリフルオロプロピンと、(B)COCl 、及びCOF からなる群より選ばれる少なくとも1種のガス、とを含む、二酸化珪素及び窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種のシリコン系材料をエッチングするためのドライエッチング剤。
  2. (A)3,3,3−トリフルオロプロピンと、(C) 、NF 、Br 、I 、及びYF (式中、YはCl、Br又はIを表す。nは整数を表し、1≦n≦5である。)からなる群より選ばれる少なくとも1種のガス、とを含む、二酸化珪素及び窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種のシリコン系材料をエッチングするためのドライエッチング剤。
  3. (A)3,3,3−トリフルオロプロピンと、(D)CF 、C 、C H、C 、C 、C 、C ClF H、及びC からなる群より選ばれる少なくとも1種のガス、とを含む、二酸化珪素及び窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種のシリコン系材料をエッチングするためのドライエッチング剤。
  4. さらに、不活性ガスキャリアーであるN、He、Ar、Ne、及びKrからなる群より選ばれる少なくとも1種のガスを含む、請求項1乃至請求項3の何れかに記載のドライエッチング剤。
  5. 3,3,3−トリフルオロプロピンの含有率が、5〜95体積%である請求項1乃至請求項4に記載のドライエッチング剤。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れかに記載のドライエッチング剤をプラズマ化して得られるプラズマガスを用いて、二酸化珪素及び窒化珪素からなる群より選ばれる少なくとも1種のシリコン系材料を選択的にエッチングするドライエッチング方法。
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