JP5861717B2 - 情報処理装置,無線通信装置,及び情報処理方法 - Google Patents
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Description
本発明は、無線通信装置と、無線通信の管理に係る情報処理装置及び情報処理方法と、に関する。
近年、無線トラフィックが増加し続けており、周波数に対する需要が増え続けている。有限である周波数の有効使用を図る手段の一つとして、コグニティブ無線技術がある。コグニティブ無線技術は、周囲の電波環境を認知し、周波数や方式を適宜変えて通信を行う技術である。コグニティブ無線技術の一つに、各周波数帯域を優先的に使用するシステムからの無線信号に干渉することなく、時間、場所に応じて周波数帯域中の未使用帯域であるホワイトスペース(White Space:WS)を見つけて通信を行う、ホワイトスペース型コグニティブ無線技術がある。例えば、米国では、2010年9月にTVホワイトスペース(Television White Space:TVWS)の通信使用に関するルールが発表されている。
ホワイトスペース型コグニティブ無線技術では、周波数を使用する優先権のあるシステムは、プライマリシステム、又は、一次システムと称される。プライマリシステムに割り当てられている周波数帯域のホワイトスペースを見つけて使用するシステムは、セカンダリシステム、又は、二次システムと称される。また、ホワイトスペースを見つける方法として、例えば、センシング方式とデータベースアクセス方式とがある。
センシング方式では、セカンダリシステムの通信装置が、センシングデバイスを用いて、物理的にホワイトスペースを感知する。セカンダリシステムの通信装置の無線信号の感知方法(センシング方法)には、例えば、エネルギー検出(Energy Detection)、周期定常性検出(Cyclostationary Detection)、マッチドフィルタ(Matched Filter)、固有値解析(Eigenvalue Analysis)等がある。これらの方法による検出結果が基準閾値以下である周波数帯域は、ホワイトスペースと判定される。
また、データベースアクセス方式では、セカンダリシステムの通信装置がネットワーク上のデータベースにアクセスして、ホワイトスペースの情報を入手する。データベースは、プライマリシステムの送信局の位置,送信電力,送信周波数等の情報から計算されたホワイトスペースの情報を位置情報と関連付けて記憶している。例えば、データベースアクセス方式を使用するセカンダリシステムの通信装置は、ホワイトスペースを使用するために、1日に1回以上データベースにアクセスする。
FCC, "Second Memorandum Opinion and order" in ET Docket No.04-186, Sep. 23, 2010
データベースアクセス方式のWS型コグニティブ無線技術では、電波伝搬の測定結果から導き出した統計的なモデルを用いて地形や天気等による電波伝搬の変化を考慮して、ホワイトスペースが算出されている。しかしながら、データベースの計算はシミュレーション上のものであって、ホワイトスペースとして算出された周波数帯域が未使用帯域であることを保証するものではない。そのため、例えば、データベースの計算上ではプライマリシステムのサービスエリアに含まれないが、実際には、プライマリシステムからの電波を受信する位置も存在する。すなわち、セカンダリシステムの通信装置の位置によっては、データベースから得られたホワイトスペースの周波数帯域であっても、使用できない可能性がある。
一方、センシング方式のWSコグニティブ無線技術では、セカンダリシステムの通信装置が、ホワイトスペースを使用したい場所においてリアルタイムにホワイトスペースを検出するので、周辺環境の状態に柔軟に対応することができる。
しかしながら、センシング方式及びデータベースアクセス方式いずれのWS型コグニティブ無線技術においても、セカンダリシステムの通信装置は、プライマリシステムに適するセンシング方法について認識しない。プライマリシステムに適するセンシング方法とは、例えば、プライマリシステムからの無線信号の電界強度(又は受信電力)をより大きく感知可能なセンシング方法である。しかしながら、セカンダリシステムの通信装置は、プライマリシステムに適したセンシング方法について認識しないため、適したセンシング方法とは異なるセンシング方法でセンシングを行う場合がある。この場合には、適したセンシング方法によるセンシング処理を実行した場合と比べて、センシングに用いるパラメータやアンテナの向き等の電波の受信状態が適していないため、セカンダリシステムの通信装置において検出される電界強度は小さい値になる。そのため、セカンダリシステムの通信装置は、適正に無線信号の感知を行えないおそれがある。なお、通信装置が、感知可能な電界強度(又は受信電力)を、以降、センシング感度という。また、無線信号の感知の判定精度を、以降、センシング精度という。
セカンダリシステムの通信装置において、センシング感度及び精度を向上させるためには、例えば、ハードウェアをより高性能なものにすることが考えられる。しかしながら、セカンダリシステムの通信装置の種類は、様々であり、それぞれが備えるハードウェアも異なる。そのため、セカンダリシステム側に一様に高性能なハードウェア要件を規定することは難しい。
また、セカンダリシステムの通信装置において、処理対象となる受信信号の時間長(センシング時間)を長くすることによっても、センシング精度を向上させることができる。例えば、プライマリシステムから信号が届いていない場合でも、雑音の受信信号の電力が通常の雑音の受信信号の電力よりも大きくなることがある。したがって、センシング時間が短い場合には、通常よりも大きい電力の雑音の受信信号も感知してしまい、プライマリシステムからの無線信号と誤って感知する可能性が高くなる。その結果、プライマリシステムからの信号かどうかの判定精度、すなわち、センシング精度が低下する。センシング時間が長いと、例えば上記のような雑音による影響を低減することができ、センシング精度を向上させることができる。ただし、センシング時間を長くすることは、センシングの処理対象となる受信信号をより長く蓄積して計算することになるため、計算回路の規模の増加、または、消費電力の増加につながる。
本発明の一態様は、無線通信装置の無線信号の感知に係る処理効率を向上させる情報処理装置を提供することを目的とする。例えば、無線信号を感知する感度あるいは精度を向上させる情報処理装置を提供することを目的とする。また、例えば、無線信号の感知に要する時間を短縮させる情報処理装置を提供することを目的とする。
本発明の態様の一つは、情報処理装置である。この情報処理装置は、
第1の通信システムに割り当てられた第1の周波数帯域の情報を管理する情報処理装置であって、
前記第1の通信システムとは異なる第2の通信システムの通信装置が無線信号を感知する感知能力を示す能力情報を、前記第2の通信システムから受信する受信部と、
前記第1の周波数帯域の情報と前記能力情報とに基づいて、前記第1の周波数帯域に含まれる第2の周波数帯域で前記第1の通信システムの通信装置から送信された無線信号を感知するための感知方法に関する情報を、前記第2の通信システムの通信装置に対して送信する送信部と、
を備える。
第1の通信システムに割り当てられた第1の周波数帯域の情報を管理する情報処理装置であって、
前記第1の通信システムとは異なる第2の通信システムの通信装置が無線信号を感知する感知能力を示す能力情報を、前記第2の通信システムから受信する受信部と、
前記第1の周波数帯域の情報と前記能力情報とに基づいて、前記第1の周波数帯域に含まれる第2の周波数帯域で前記第1の通信システムの通信装置から送信された無線信号を感知するための感知方法に関する情報を、前記第2の通信システムの通信装置に対して送信する送信部と、
を備える。
本発明の他の態様の一つは、上述した情報処理装置が実行する情報処理方法である。また、本発明の他の態様の一つは、第1の周波数帯域が割り当てられた第1の通信システムとは異なる第2の通信システムの無線通信装置である。この無線通信装置は、
他の無線通信装置から送信された無線信号を感知する感知能力を示す能力情報を、前記第1の周波数帯域の情報を管理する情報処理装置へ送信する送信部と、
前記第1の周波数帯域の情報と前記能力情報とに基づいて前記情報処理装置から送信された、前記第1の周波数帯域に含まれる第2の周波数帯域で前記第1の通信システムの通信装置から送信された無線信号を感知するための感知方法に関する情報を受信する受信部と、
前記感知方法に関する情報に基づいて、前記第1の通信システムから前記第2の周波数帯域で送信された無線信号の感知を行う処理部と、
を備える。
他の無線通信装置から送信された無線信号を感知する感知能力を示す能力情報を、前記第1の周波数帯域の情報を管理する情報処理装置へ送信する送信部と、
前記第1の周波数帯域の情報と前記能力情報とに基づいて前記情報処理装置から送信された、前記第1の周波数帯域に含まれる第2の周波数帯域で前記第1の通信システムの通信装置から送信された無線信号を感知するための感知方法に関する情報を受信する受信部と、
前記感知方法に関する情報に基づいて、前記第1の通信システムから前記第2の周波数帯域で送信された無線信号の感知を行う処理部と、
を備える。
開示の情報処理装置及び情報処理方法によれば、無線通信装置の無線信号の感知にかかる処理効率を向上させることができる。例えば、無線通信装置の無線信号を感知する感度あるいは精度を向上させる。また、例えば、無線信号の感知に要する時間を短縮させることができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。以下の実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態におけるコグニティブ無線技術を実装するネットワークシステム
の構成例を示す図である。ネットワークシステムは、第1の通信システムと当該第1の通信システムとは異なる第2の通信システムを含む。また、第1の通信システムに割り当てられた周波数帯域を第1の周波数帯域、当該第1の周波数帯域に含まれる第1の周波数帯域の全て又は一部の帯域を第2の周波数帯域とする。以降では、プライマリシステムを上記第1の通信システムの一例、セカンダリシステムを上記第2の通信システムの一例として説明する。ネットワークシステムは、管理サーバ1,セカンダリシステム内の複数の通信装置2,プライマリシステムのデータベース3を含む。
図1は、第1実施形態におけるコグニティブ無線技術を実装するネットワークシステム
の構成例を示す図である。ネットワークシステムは、第1の通信システムと当該第1の通信システムとは異なる第2の通信システムを含む。また、第1の通信システムに割り当てられた周波数帯域を第1の周波数帯域、当該第1の周波数帯域に含まれる第1の周波数帯域の全て又は一部の帯域を第2の周波数帯域とする。以降では、プライマリシステムを上記第1の通信システムの一例、セカンダリシステムを上記第2の通信システムの一例として説明する。ネットワークシステムは、管理サーバ1,セカンダリシステム内の複数の通信装置2,プライマリシステムのデータベース3を含む。
プライマリシステムは、例えば、所定の周波数帯域を優先的に使用可能な通信システムである。プライマリシステムは、例えば、TV放送システム,ラジオ放送システム,防災無線システム等である。プライマリシステムが所定の周波数帯域を優先的に使用することを、以降、周波数帯域を一次的に使用する、又は、周波数帯域の一次使用と称する。プライマリシステムに割り当てられた使用周波数帯域が、「第1の周波数帯域」の一例である。
プライマリシステムのデータベース3は、例えば、行政管理機関のデータベース,プライマリシステムの管理者のデータベース,第三者機関のデータベース等である。プライマリシステムのデータベース3には、プライマリシステムの周波数使用情報が記憶されている。周波数使用情報は、プライマリシステムの通信特性に関する情報である。具体的には、周波数使用情報には、例えば、プライマリシステムの使用周波数帯域,使用時間帯,送信局の位置,送信電力,使用偏波方式,送信アンテナパターン,通信方式,プライマリシステムの送信局の移動速度等が含まれる。また、周波数使用情報には、プライマリシステムが送信する電波を受信するために受信局に要求される所定の条件も含まれてもよい。プライマリシステムが送信する電波を受信するための所定の条件には、例えば、受信局の位置,所要受信品質,受信アンテナパターン等が含まれる。送信又は受信アンテナパターンは、例えば、送信局又は受信局が備えるアンテナのゲインパターンである。所要受信品質は、例えば、プライマリシステムのサービスを享受するために好ましい受信電力対干渉電力比である。また、例えば、周波数使用情報には、異なる通信システムによる使用(二次使用)を許可しない帯域(二次使用不可帯域)についての情報が含まれてもよい。
セカンダリシステムは、プライマリシステムの無線信号との干渉を回避することを条件に、プライマリシステムが一次的に使用する所定の周波数帯域を使用する通信システムである。セカンダリシステムの通信装置2は、センシングデバイスを備える無線通信装置であって、例えば、センシングデバイスを備える、基地局,携帯電話端末,スマートフォン,携帯情報端末,カーナビゲーション等である。センシングデバイスは、無線信号を感知するためのデバイスである。セカンダリシステムの通信装置2は、通信開始前に、使用を所望する周波数帯域がプライマリシステムによって使用中でないことを確認するために、センシング処理を実行する。セカンダリシステムの通信装置2が実行するセンシング処理は、所定の周波数帯域において、無線信号の存在を感知するための処理である。具体的には、センシング処理は、所定の周波数帯域において、受信信号の電界強度に関する所定の計算を行い、計算結果が所定の閾値以上である場合に無線信号の存在を判定する処理である。受信信号の電界強度に関する所定の計算は、センシング方法に応じた計算である。以降、プライマリシステムが一次的に使用する周波数帯域を、プライマリシステムからの無線信号との干渉を回避することを条件に使用することを、二次的に使用する、又は、二次使用と称する。また、本明細書において、ホワイトスペースは、二次使用可能な周波数帯域とする。
管理サーバ1は、ホワイトスペースに関する情報を保持するサーバである。管理サーバ1は、例えば、インターネット,LAN(Local Area Network)等のネットワークを介してプライマリシステムのデータベース3にアクセス可能である。また、管理サーバ1は、無線又は有線のネットワークを通じて、セカンダリシステムの通信装置2にホワイトスペースに関する情報を送信する。管理サーバ1とセカンダリシステムの通信装置2との間の無線ネットワークには、例えば、携帯電話ネットワーク,無線LAN等がある。なお、管理サーバ1とセカンダリシステムの通信装置2とが無線ネットワークに接続している場合には、管理サーバ1とセカンダリシステムの通信装置2との間の通信は、例えば、予め決められた周波数を用いて行われる。
図1に示されるネットワークシステムにおいて、管理サーバ1と、セカンダリシステムの通信装置2とは、以下の動作を行う。
管理サーバ1は、例えば、所定の周期で、プライマリシステムのデータベース3にアクセスし、プライマリシステムの周波数使用情報を取得する。ただし、これに限られず、管理サーバ1は、所定のイベントをトリガとして、プライマリシステムのデータベース3にアクセスしてもよい。管理サーバ1は、取得したプライマリシステムの周波数使用情報から、二次使用可能な周波数帯域の情報と、二次使用可能な周波数帯域におけるプライマリシステムに関する情報とを算出し、記憶する。プライマリシステムに関する情報は、例えば、プライマリシステムが使用する無線信号のセンシング方法に係る情報である。以降、二次使用可能な周波数帯域の情報をホワイトスペース情報(WS情報)と称する。
セカンダリシステムの通信装置2は、自身の位置情報と、自身のセンシング能力情報とを、管理サーバ1に通知する。センシング能力情報には、通信装置2が備えるハードウェアの性能の情報や通信装置2が実行可能なセンシング方法の情報等が含まれる。具体的には、センシング能力情報には、通信装置2自身の通信特性である、例えば、センシング可能周波数帯域,センシング感度,周期定常性の検出の有効性,指向性センシングの有効性,対応できる偏波方式,送信電力等が含まれる。
通信装置2は、備えるハードウェアによって、例えば、エネルギー検出,周期定常性の検出,指向性センシング等の複数のセンシング方法を実行できる。まず、センシングデバイスを備える通信装置2であれば、エネルギー検出によるセンシングを実行することができる。エネルギー検出によるセンシングでは、通信装置2は、例えば、受信信号の受信電力を測定し、受信電力を換算して電界強度を求め、電界強度が所定の閾値以上である場合にプライマリシステムからの信号の存在を判定する。
周期定常性の検出によるセンシングでは、通信装置2は、受信する無線信号(例えば、振幅,位相等)に周期性があることを検出することで、所定のプライマリシステムからの信号であることを判定する。無線信号の周期定常性は、プライマリシステムにおいて、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)等の所定の変調方式で変調されることによって生じる。例えば、OFDMのように、ガードインターバルとしてCyclic Prefixが用いられる場合には、データを含むフレームの前後に振幅も位相も同一の信号(ガードインターバル)が送信される。すなわち、無線信号に周期定常性がある場合には、データを含むフレームの長さもガードインターバルの長さも予め決められているので、フレーム長とガードインターバル長とを合わせた所定の間隔tで、振幅と位相とが同一の信号が表れる。受信信号の周期定常性の検出は、例えば、受信信号と、所定の間隔tだけ遅らせた受信信号との自己相関値が1(相関が強い)となる区間が表れるか否かによって行われる。なお、時間方向の周期定常性を持つ信号もあれば、周波数方向の周期定常性を持つ信号もある。そのため、所定の間隔tは、時間長又は周波数である。所定の間隔tの値はプライマリシステム毎に異なるため、所定の間隔tで周期定常性が検出されれば、特定のプライマリシステムからの受信信号であることを判定できる。
指向性センシングは、特定の方向にアンテナの最大ゲイン方向を合わせてセンシングを行い、その結果得られた電界強度が所定の閾値以上であれば無線信号の存在を感知するセンシングである。指向性センシング検出は、通信装置2が指向性のアンテナを備える場合に有効である。また、指向性センシングは、他のセンシング方法と併用可能である。
通信装置2のセンシング感度は、センシング方法によって変わる。そのため、センシング能力情報としてセンシング感度が送信される場合には、対応するセンシング方法も併せてセンシング能力情報に含められる。
通信装置2は、1つのセンシング能力情報に自身のハードウェアのスペック情報や実行可能なセンシング方法の情報等をすべて含めてもよいし、1つのセンシング能力情報には1組の情報を含めて、複数のセンシング能力情報を送信してもよい。第1実施形態では、通信装置2は、1つのセンシング能力情報には1組の情報を含めて、複数のセンシング能力情報を送信することとする。1組の情報とは、例えば、センシング可能周波数,実行可能なセンシング方法とセンシング感度との組み合わせ,対応できる偏波方式等のそれぞれの情報である。例えば、通信装置2は、指向性センシング無効時のエネルギー検出によるセンシング感度を含むセンシング能力情報と、指向性センシング有効時のエネルギー検出によるセンシング感度を含むセンシング能力情報と、の両方を管理サーバ1に送信する。通信装置2が自身の位置情報とセンシング能力情報とを管理サーバ1に通知する処理は、例えば、通信装置2が端末装置である場合には、接続要求の送信の前後に実行される。
管理サーバ1は、セカンダリシステムの通信装置2から、位置情報とセンシング能力情報とを受信すると、これらの情報に基づいて、二次使用可能な周波数帯域を選択する。管理サーバ1は、選択した二次使用可能な周波数帯域と、自身が記憶する該周波数帯域におけるプライマリシステムに関する情報とに基づいて、該周波数帯域におけるセンシング方法に関する情報であるセンシング補助情報を生成する。センシング補助情報が、「無線信号を感知する感知能力を示す能力情報」の一例である。なお、管理サーバ1は、さらに、通信装置2から受信した通信装置2の位置情報とセンシング能力情報とに基づいて、通信装置2に適合させたセンシング補助情報を生成してもよい。管理サーバ1は、選択した二次使用可能な周波数帯域の情報であるホワイトスペース(WS)情報と生成したセンシング補助情報とを通信装置2に送信する。センシング補助情報には、例えば、プライマリシステムの無線信号の存在を感知するために通信装置2に求められるセンシング感度(以降、所要センシング感度),プライマリシステムの無線信号の周期定常性検出の有効性,指向性センシングの有効性,通信装置2に推奨される指向性アンテナの方向,プライマリシステムの無線信号の偏波方式等が含まれる。
セカンダリシステムの通信装置2は、管理サーバ1からWS情報とセンシング補助情報とを受信すると、これらの情報に基づいて、アンテナやセンシングデバイスの設定を行う。その後、通信装置2は、センシングを行ってホワイトスペースを検出し、検出したホワイトスペースを用いて通信を開始する。ホワイトスペースが、「第2の周波数帯域」の一例である。
管理サーバ1からセカンダリシステムの通信装置2にセンシング補助情報が送信されることによって、通信装置2は、センシング補助情報に基づいてセンシングを行う。これによって、通信装置2は、プライマリシステムに割り当てられている周波数帯域を二次的に使用する場合の、該当プライマリシステムおよび該当周波数帯域に適した状態(又はパラメータ)でセンシングを行うことができる。これによって、センシングに要する時間が短縮でき,センシング感度および精度が向上する。すなわち、管理サーバ1は、通信装置2のセンシングにおける処理効率を向上させることができる。
<装置構成>
<管理サーバ>
図2は、管理サーバ1のハードウェア構成の例を示す図である。管理サーバ1は、情報処理装置である。情報処理装置は、例えば、汎用のコンピュータ,又は、専用のサーバ用コンピュータである。管理サーバ1は、プロセッサ101,主記憶装置102,入力装置103,出力装置104,補助記憶装置105,可搬記録媒体駆動装置106,及びネットワークインタフェース107を備える。また、管理サーバ1では、これらがバス109により互いに接続されている。また、管理サーバ1は、例えば、基地局であってもよい。
<管理サーバ>
図2は、管理サーバ1のハードウェア構成の例を示す図である。管理サーバ1は、情報処理装置である。情報処理装置は、例えば、汎用のコンピュータ,又は、専用のサーバ用コンピュータである。管理サーバ1は、プロセッサ101,主記憶装置102,入力装置103,出力装置104,補助記憶装置105,可搬記録媒体駆動装置106,及びネットワークインタフェース107を備える。また、管理サーバ1では、これらがバス109により互いに接続されている。また、管理サーバ1は、例えば、基地局であってもよい。
ネットワークインタフェース107は、ネットワークとの情報の入出力を行うインタフェースである。ネットワークインタフェース107は、有線又は/及び無線のネットワークと接続し当該ネットワークとの間で信号を送受信する送信部又は受信部の一例である。管理サーバ1とセカンダリシステムの通信装置2との通信及び管理サーバ1とプライマリシステムのデータベース3との通信は、ネットワークインタフェース107を介して行われる。ネットワークインタフェース107は、例えば、SONET/SDH(Synchronous Optical NETwork/Synchronous Digital Hierarchy),ATM(Asynchronous Transfer Mode),NIC(Network Interface Card)等のインタフェースモジュールである。また、ネットワークインタフェース107は、アンテナ(図示せず)に接続され、アンテナから入力又は出力される無線信号を処理する回路であってもよい。ネットワークインタフェース107で受信されたデータ等は、プロセッサ101に出力される。
入力装置103は、例えば、キーボード,マウス等のポインティングデバイス,スキャナ等である。入力装置103から入力されたデータは、プロセッサ101に出力される。
主記憶装置102は、プロセッサ101に、補助記憶装置105に格納されているプログラムをロードする記憶領域および作業領域を提供したり、バッファとして用いられたりする。主記憶装置102は、例えば、RAM(Random Access Memory)のような半導体メモリである。
補助記憶装置105は、様々なプログラムや、各プログラムの実行に際してプロセッサ101が使用するデータを格納する。補助記憶装置105は、例えば、EPROM(Erasable Programmable ROM)、又はハードディスクドライブ(Hard Disc Drive)である。補助記憶装置105は、例えば、オペレーティングシステム(OS),コグニティブ無線に係る情報処理プログラム,その他様々なアプリケーションプログラムを保持する。
可搬記録媒体駆動装置106は、可搬記録媒体に記録されるプログラムや各種データを読出し、プロセッサ101に出力する。可搬記録媒体は、例えば、USB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリ,CD(Compact Disc),DVD(Digital Versatile Disk),フラッシュメモリカードのような記録媒体である。
プロセッサ101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ101は、補助記憶装置105又は可搬記録媒体に保持されたOSや様々なアプリケーションプログラムを主記憶装置102にロードして実行することによって、様々な処理を実行する。
例えば、管理サーバ1は、プロセッサ101が補助記憶装置105に保持されるコグニティブ無線に係る情報処理プログラムを主記憶装置102にロードして実行する。管理サーバ1は、コグニティブ無線に係る情報処理プログラムの実行を通じて、所定の周期でプライマリシステムのデータベース3にアクセスし、プライマリシステムの周波数使用情報を取得する。また、管理サーバ1は、コグニティブ無線に係る情報処理プログラムの実行を通じて、セカンダリシステムの通信装置2のセンシング能力情報に基づいて、WS情報とセンシング補助情報とを生成し、通信装置2に送信する。
出力装置104は、プロセッサ101の処理の結果を出力する。出力装置104は、ディスプレイ等を含む。
図3は、管理サーバ1の機能ブロックと、管理サーバ1が記憶する情報との例を示す図である。管理サーバ1のプロセッサ101は、補助記憶装置105に保持されるコグニティブ無線に係る情報処理プログラムを主記憶装置102にロードして実行する。このコグニティブ無線に係る情報処理プログラムの実行によって、管理サーバ1は、プライマリシステム情報取得部11,センシング方法判定部12,データベース管理部13,補助情報生成部14として動作する。また、このコグニティブ無線に係る情報処理プログラムのロード又は実行によって、主記憶装置102の記憶領域にプライマリシステムテーブル15,センシング補助情報データベース16が作成される。
プライマリシステム情報取得部11は、所定の周期でプライマリシステムのデータベース3にアクセスしてプライマリシステムの周波数使用情報を取得する。所定の周期は、例えば、1日に1回,12時間に1回等である。ただし、プライマリシステムのデータベース3へのアクセスの実行は、所定の周期に限られず、例えば、他の機能ブロックからの要求に応じても実行される。
プライマリシステム情報取得部11は、プライマリシステムから周波数使用情報を取得すると、今回取得した周波数使用情報に前回取得した該当プライマリシステムの周波数使用情報からの更新があるかどうかを確認する。今回取得した周波数使用情報に前回からの更新がない場合には、データベース管理部13に該当プライマリシステムの周波数使用情報を送信する。
今回取得した周波数使用情報に前回からの更新がある場合には、プライマリシステム情報取得部11は、今回取得した周波数使用情報をセンシング方法判定部12に送信する。なお、プライマリシステムの周波数使用情報の取得が初回の場合には、プライマリシステム情報取得部11は、周波数使用情報をセンシング方法判定部12に通知する。プライマリシステム情報取得部11が、「取得部」の一例である。
センシング方法判定部12は、プライマリシステム情報取得部11からプライマリシステムの周波数使用情報を受信し、周波数使用情報に基づいて、二次使用可能な周波数帯域の変更と、該当プライマリシステムに対するセンシング方法とを判定する。
例えば、センシング方法判定部12は、プライマリシステムの無線信号の存在を感知するために通信装置2に求められるセンシング感度(以下、所要センシング感度)を取得する。プライマリシステムの所要センシング感度は、例えば、電波管理機関や標準化機関等によって規定されている。センシング方法判定部12は、例えば、各プライマリシステムに規定された所要センシング感度をテーブル(図示せず)として記憶しており、このテーブルから周波数使用情報のプライマリシステムに規定された所要センシング感度を取得する。
例えば、センシング方法判定部12は、プライマリシステムの無線信号のセンシングにおいて、指向性センシングの有効性を判定する。送信局又は受信局が速い速度で移動する場合には、指向性の方向を予測したり捉えたりすることが難しくなるため、指向性センシングが有効ではなくなる。そのため、プライマリシステムに対する指向性センシングの有効性を判定する場合には、センシング方法判定部12は、プライマリシステムの送信局の移動速度が予め決められた閾値より大きいかどうかを判定する。プライマリシステムの送信局の移動速度が該閾値よりも大きい場合には、センシング方法判定部12は、該当プライマリシステムに対する指向性センシングが無効であると判定する。プライマリシステムの送信局の移動速度が該閾値以下である場合には、センシング方法判定部12は、該当プライマリシステムに対する指向性センシングが有効であると判定する。プライマリシステムの送信局の移動速度は、例えば、プライマリシステムから取得される周波数使用情報に含まれている。
また、例えば、センシング方法判定部12は、プライマリシステムで用いられる無線信号の周期定常性の検出によるセンシングの有効性を判定する。プライマリシステムで用いられる無線信号の周期定常性の検出によるセンシングの有効性を判定する場合には、センシング方法判定部12は、例えば、プライマリシステムにおいて使用される変調方式が、無線信号に周期定常性をもたらす変調方式であるか否かを判定する。無線信号に周期定常性をもたらす変調方式には、例えば、OFDM,QPSK(Quaternary Phase-Shift Keying)等がある。または、ネットワークの種類(例えばLTE(Long Term Evolution),無線LAN)によって用いられる変調方式が決まっているので、センシング方法判定部12は、プライマリシステムが用いるネットワークの種類によって、周期定常性の検出の有効性を判定してもよい。
プライマリシステムにおいて使用される変調方式が無線信号に周期定常性をもたらす変調方式でない場合には、センシング方法判定部12は、プライマリシステムにおいて周期定常性の検出によるセンシングが無効であることを判定する。プライマリシステムにおいて使用される変調方式が無線信号に周期定常性をもたらす変調方式である場合には、センシング方法判定部12は、プライマリシステムにおいて周期定常性の検出によるセンシングが有効であることを判定する。プライマリシステムで用いられる変調方式や、プライマリシステムが用いるネットワークの種類は、例えば、プライマリシステムの周波数使用情報に含まれている。
センシング方法判定部12は、プライマリシステムに対するセンシング方法の判定結果と周波数使用情報とをデータベース管理部13に送信する。なお、周波数使用情報はプライマリシステム情報取得部11からデータベース管理部13に送られてもよい。
データベース管理部13は、プライマリシステムテーブル15及びセンシング補助情報データベース16の、管理及びデータの読み出しを行う。データベース管理部13は、プライマリシステム情報取得部11またはセンシング方式判定部12からプライマリシステムの周波数使用情報を受信すると、例えば、センシング補助情報データベース16に格納する。また、データベース管理部13は、例えば、所定の周期や周波数使用情報を受信したタイミングで、周波数使用情報に含まれる周波数帯域について、受信した周波数使用情報に含まれる使用時間帯と現在時刻とを比較して、二次使用の可否を判定する。該当の周波数帯域が二次使用可能な場合には、該当周波数帯域をプライマリシステムテーブル15に登録又は該当するエントリを更新する。また、データベース管理部13は、例えば、センシング方法判定部12からプライマリシステムに対するセンシング方法の判定結果を受信すると、センシング補助情報データベース16(後述)に登録、又は、該当のエントリを更新する。センシング補助情報データベース16のエントリには有効期限を設定することができる。データベース管理部13は、例えば、プライマリシステム情報取得部11から、プライマリシステムの周波数使用情報の受信を通知された場合や、エントリを更新した場合に、該当のエントリの有効期限をリセットする。また、センシング補助情報データベース16のエントリの有効期限が切れた場合には、データベース管理部13は、該当エントリを無効にする。
補助情報生成部14は、セカンダリシステムの通信装置2からセンシング能力情報を受信すると、受信したセンシング能力情報に応じて二次使用可能な周波数帯域を通信装置2に通知する周波数帯域として選択し、WS情報を生成する。
例えば、通信装置2から受信したセンシング能力情報が、通信装置2にはセンシング能力がないことを示す場合には、補助情報生成部14は、静的なホワイトスペースの周波数帯域を選択する。静的なホワイトスペースとは、いずれのプライマリシステムにも使用されない周波数帯域のことである。また、例えば、通信装置2から受信したセンシング能力情報が、通信装置2のセンシング可能周波数帯域に関する情報を示す場合には、補助情報生成部14は、通信装置2のセンシング可能周波数帯域に含まれる二次使用可能な周波数帯域を選択する。また、例えば、通信装置2から受信したセンシング能力情報が、通信装置2は周期定常性検出によるセンシングが有効であるという情報を示す場合には、補助情報生成部14は、周期定常性検出のセンシングが有効である、二次使用可能な周波数帯域を選択する。周期定常性検出によるセンシングの方が、周期定常性検出によらない場合よりも、プライマリシステムが周波数帯域を使用しているか否かを判定しやすいからである。また、例えば、通信装置2から受信したセンシング能力情報が、通信装置2は指向性センシングが有効であるという情報を示す場合には、補助情報生成部14は、指向性センシングが有効である、二次使用可能な周波数帯域を選択する。指向性センシングの方が、無指向性のセンシングよりも感度を高めて、プライマリシステムが使用する周波数帯域を判定できるからである。補助情報生成部14は、選択した二次使用可能な周波数帯域をWS情報に含めて、通信装置2に送信する。
また、補助情報生成部14は、例えば、WS情報に含まれる周波数帯域を使用するプライマリシステムの情報を保持するセンシング補助情報データベース16,通信装置2からのセンシング能力情報,通信装置2の位置情報等に基づいて、センシング補助情報を生成する。
例えば、補助情報生成部14は、センシング補助情報に、WS情報に含まれる周波数帯域を使用するプライマリシステムの所要センシング感度の情報を含める。なお、各プライマリシステムの所要センシング感度の情報は、例えば、センシング補助情報データベース16に記憶されている(後述)。また、例えば、センシング補助情報には、WS情報に含まれる周波数帯域において、プライマリシステムによって使用される帯域幅の情報が含まれる。プライマリシステムによって使用される帯域幅の情報とは、例えば、300MHz−400MHzにおいて10MHz間隔(単位)で使用される、といった情報である。
例えば、WS情報に含まれる周波数帯域を使用するプライマリシステムにおいて周期定常性の検出によるセンシングが有効である場合には、センシング補助情報には、以下の情報が含まれる。センシング補助情報には、WS情報に含まれる周波数帯域を使用するプライマリシステムにおいて周期定常性の検出によるセンシングの有効性,周期定常性があるのは時間方向,周波数方向,自己相関の大きさ,位相,分散等のいずれかであること,周期定常性のパターン(周期,時間長等)等が含まれる。周期定常性のパターンの情報は、例えば、ガードインターバルの区間が6MHz×100μsであり、所定間隔tが900μsである、という情報である。
例えば、WS情報に含まれる周波数帯域を利用するプライマリシステムにおいて、指向性センシングが有効である場合には、センシング補助情報には、以下の情報が含まれる。補助情報生成部14は、WS情報に含まれる周波数帯域におけるプライマリシステムとセカンダリシステムの通信装置2との位置関係からセンシングに推奨されるアンテナの設定パラメータの値を計算する。アンテナの設定パラメータは、例えば、信号の到来方向,仰角等である。補助情報生成部14は、算出したセンシングに推奨されるアンテナの設定パラメータの値をセンシング補助情報に含める。
例えば、WS情報に含まれる周波数帯域を利用するプライマリシステムにおいて、マッチドフィルタによるセンシングが有効である場合には、センシング補助情報には、使用している系列,時間長,伝送レート等の信号パターンに関する情報が含まれる。また、例えば、WS情報に含まれる周波数帯域を利用するプライマリシステムにおいて、固有値解析によるセンシングが有効である場合には、センシング補助情報には、プライマリシステムが使用する信号の数が含まれる。例えば、MIMO(Multiple Input Multiple Output)通信等で複数の信号の送信が行われるからである。例えば、WS情報やセンシング補助情報に時間制限が設けられている場合には、補助情報生成部14は、有効時間に関する情報をセンシング補助情報に含める。また、例えば、補助情報生成部14は、WS情報に含まれる二次使用可能な周波数帯域のプライマリシステムが該当周波数帯域を使用しない時間帯が判明している場合には、該当周波数帯域の二次使用可能な時間帯を含めても良い。
補助情報生成部14により生成したWS情報とセンシング補助情報とは、ネットワークインタフェース107を介してセカンダリシステムの通信装置2に送信される。
図4Aは、プライマリシステムテーブル15の一例である。プライマリシステムテーブル15には、ホワイトスペースである可能性のある周波数帯域(二次使用可能な周波数帯域)と、該周波数帯域に割り当てられているプライマリシステムとが記憶されている。周波数帯域へのプライマリシステムの割り当ては、例えば、地域ごとに、行政機関によって決められている。また、図4Aに示される例では、プライマリシステムは、識別番号によって識別される。例えば、図4Aに示される周波数fd−feの周波数帯域には、該当周波数帯域を一次的に使用するプライマリシステムとして、TV放送のシステム3001とラジオマイクのシステム3002とが登録されている。このように、複数のプライマリシステムで、時間方向又は周波数方向に、共用される周波数帯域も存在する。
プライマリシステムテーブル15のエントリは、プライマリシステム情報取得部11によって取得される周波数使用情報に基づいて、データベース管理部13によって登録され,さらに更新される。
図4Bは、センシング補助情報データベース16に記憶される情報の一例である。センシング補助情報データベース16は、プライマリシステムに対するセンシング方法に関する情報が記憶される。図4Bに示されるセンシング補助情報データベース16の一例には、センシング能力情報の送信元である通信装置2に二次使用可能な周波数帯域として通知するか否かの判定基準となる項目が記憶されている。具体的には、図4Bに示されるセンシング補助情報データベース16の一例には、各プライマリシステムにおける所要センシング感度,周期定常性検出によるセンシングの有効性,指向性センシングの有効性,有効期限が記憶されている。ただし、図4Bに示されるセンシング補助情報データベース16は、一例であり、センシング補助情報データベース16に記憶される情報はこれに限られない。センシング補助情報データベース16には、図4Bで示される情報の他に、通信装置2に通知する二次使用可能な周波数帯域を選択するための判定基準となる項目が含まれてもよい。例えば、センシング補助情報データベース16には、偏波方式,プライマリシステムの送信局の位置情報等の項目が記憶されてもよい。また、センシング補助情報データベース16には、例えば、各プライマリシステムにおける使用周波数帯域,使用する帯域幅の単位,各センシング方法におけるパラメータの値、等のセンシング時にセカンダリシステムの通信装置2が知っておくと有益な情報が記憶されていてもよい。また、センシ
ング補助情報データベース16には、プライマリシステム情報取得部11によって取得された周波数使用情報が記憶されてもよい。
ング補助情報データベース16には、プライマリシステム情報取得部11によって取得された周波数使用情報が記憶されてもよい。
図5は、プライマリシステムテーブル15とセンシング補助情報データベース16との管理に係る処理のフローチャートの一例を示す図である。図5のフローチャートの処理の主体は、情報処理プログラムを実行するプロセッサ101である。ただし、便宜上、以下では、プロセッサ101による情報処理プログラムの実行によって実現される機能ブロックの一つである、プライマリシステム情報取得部11,センシング方法判定部12,データベース管理部13を処理の主体として説明する。図5に示されるフローチャートの処理は、プライマリシステム情報取得部11がプライマリシステムの周波数使用情報を取得すると開始される。
OP1では、プライマリシステム情報取得部11は、プライマリシステムの周波数使用情報の取得が初回であるか、又は、取得したプライマリシステムの周波数使用情報が前回取得したものから更新されているか否かを判定する。プライマリシステムの前回取得した周波数使用情報は、例えば、センシング補助情報データベース16に格納されている。プライマリシステムの周波数使用情報の取得が初回である、又は、取得したプライマリシステムの周波数使用情報が前回から更新されている場合には(OP1:Yes)、プライマリシステム情報取得部11は、周波数使用情報をセンシング方法判定部12に送信する。その後、処理がOP2に進む。取得したプライマリシステムの周波数使用情報が前回から更新されていない場合には(OP1:No)、プライマリシステム情報取得部11は、周波数使用情報をデータベース管理部13に送信する。その後、処理がOP4に進む。
OP2では、センシング方法判定部12が、受信した周波数使用情報に基づいて、プライマリシステムのセンシング方法の判定を行う。センシング方法の判定では、上述の通り、プライマリシステムの所要センシング感度の取得,周期定常性の検出によるセンシングの有効性の判定,指向性センシングの有効性の判定,等が行われる。センシング方法判定部12は、プライマリシステムのセンシング方法の判定結果と、周波数使用情報とをデータベース管理部13に送信する。次に、処理がOP3に進む。
OP3では、データベース管理部13は、センシング方法判定部12から受信したプライマリシステムのセンシング方法の判定結果と周波数使用情報とをセンシング補助情報データベース16に格納、又は、更新する。また、例えば、データベース管理部13は、周波数使用情報に含まれる、プライマリシステムの使用周波数帯域について、現在時刻と周波数使用情報に含まれる使用時間帯とから、二次使用の可否を判定する。プライマリシステムの使用周波数帯域が二次使用可能な場合にはプライマリシステムテーブル15に登録又は更新する。次に、処理がOP4に進む。
OP4では、データベース管理部13は、受信した周波数使用情報に該当するセンシング補助情報データベース16のエントリの有効期限をリセットする。その後、図5に示されるフローチャートの処理が終了する。
ただし、プライマリシステムテーブル15及びセンシング補助情報データベース16の管理に係る処理は、図5に示される処理に限定されない。例えば、プライマリシステムテーブル15とセンシング補助情報データベース16とは、管理サーバ1の管理端末から管理者によって入力されたプライマリシステムに関する情報を記憶してもよい。
図6A,図6Bは、補助情報生成部14に係る処理のフローチャートの一例である。図6Aおよび図6Bの処理の主体は、情報処理プログラムを実行するプロセッサ101である。ただし、便宜上、以下では、プロセッサ101による情報処理プログラムの実行によって実現される機能ブロックの一つである補助情報生成部14を処理の主体として説明する。図6Aに示されるフローチャートの処理は、補助情報生成部14がセカンダリシステムの通信装置2からセンシング能力情報を受信すると開始される。
OP11では、補助情報生成部14は、受信したセンシング能力情報の中に、通信装置2のセンシング可能周波数帯域の情報を含むセンシング能力情報があるか否かを判定する。通信装置2のセンシング可能周波数帯域の情報を含むセンシング能力情報がある場合には(OP11:Yes)、処理がOP12に進む。通信装置2のセンシング可能周波数帯域の情報を含むセンシング能力情報がない場合には(OP11:No)、処理がOP13に進む。
OP12では、補助情報生成部14は、プライマリシステムテーブル15から、通信装置2のセンシング可能周波数帯域と一部又は全部が重複する周波数帯域のエントリを抽出する。補助情報生成部14は、抽出したプライマリシステムテーブル15のエントリに1から順に番号を付与する。次に処理がOP14に進む。
OP13では、管理サーバ1は、通信装置2のセンシング可能周波数帯域を含むセンシング能力情報を受信していないので、補助情報生成部14は、プライマリシステムテーブル15の全エントリを抽出する。補助情報生成部14は、抽出したプライマリシステムテーブル15のエントリに1から順に番号を付与する。次に処理がOP14に進む。
OP14では、補助情報生成部14は、変数kを初期値である1に設定する。変数kは、プライマリシステムテーブル15から抽出された処理対象のエントリを示すポインタであり、1≦k≦Kの範囲の値を取る。Kは、プライマリシステムテーブル15から抽出されたエントリの総数であり、0を含まない自然数である。以降、プライマリシステムテーブル15のエントリの周波数帯域は、周波数帯域Fk(kは変数)と表記する。
OP15では、補助情報生成部14は、周波数帯域Fkの通知判定処理を実行する。周波数帯域Fkの通知判定処理は、周波数帯域FkをWS情報に含めて通信装置2に通知するか否かを判定する処理である。周波数帯域Fkの通知判定処理の詳細は、図6Bにおいて後述される。
OP16では、補助情報生成部14は、変数kが定数Kと同じ値か否かを判定する。すなわち、OP16では、補助情報生成部14は、プライマリシステムテーブル15から抽出した全エントリ(周波数帯域)について、通知判定処理を実行したか否かを判定する。変数kと定数Kとが同じ値である場合には(OP16:Yes)、処理がOP18に進む。変数kと定数Kとが同じ値でない場合には(OP16:No)、処理がOP17に進む。
OP17では、補助情報生成部14は、変数kに1を加算して、変数kを更新する。その後、プライマリシステムテーブル15から抽出した全エントリ(周波数帯域)について、通知判定処理が実行されるまで、OP15からOP17の処理が繰り返される。
OP18では、補助情報生成部14は、WS情報とセンシング補助情報とを生成する。WS情報は、通知リスト(後述)に含まれる、OP15における通知判定処理によって通信装置2に通知可能と判定された周波数帯域を含めて、生成される。なお、このとき、通信装置2に通知可能と判定された周波数帯域であって、通信装置2のセンシング可能周波数帯域と一部重複する周波数帯域については、補助情報生成部14は、通信装置2のセンシング可能周波数帯域と重複する部分をWS情報に含めるようにしてもよい。
また、補助情報生成部14は、OP15における通知判定処理によって通信装置2に通知可能と判定された周波数帯域を一次的に使用するプライマリシステムに関する情報に基づいて、センシング補助情報を生成する。センシング補助情報には、例えば、プライマリシステムテーブル15に登録される情報等の管理サーバ1が記憶する情報であって、通信装置2に通知可能と判定された周波数帯域を一次的に使用するプライマリシステムに関する情報が含まれる。また、例えば、補助情報生成部14は、受信したセンシング能力情報に応じて、管理サーバ1が記憶する、通信装置2に通知可能と判定された周波数帯域を一次的に使用するプライマリシステムに関する情報を選択して、センシング補助情報に含めても良い。また、補助情報生成部14は、センシング補助情報に、通信装置2又はプライマリシステムによって変動するパラメータの値を含める場合には、センシング能力情報,通信装置2の位置情報,プライマリシステムの情報等から、該当パラメータの値を算出する。例えば、センシング補助情報に指向性センシングに関する情報が含まれる場合には、補助情報生成部14は、通信装置2と該当プライマリシステムの送信局の位置情報とから、通信装置2のアンテナの設定情報(信号の到来方向,仰角等)を算出してセンシング補助情報に含める。次に、処理がOP19に進む。
OP19では、補助情報生成部14は、生成したWS情報とセンシング補助情報とを出力する。その後、図6Aのフローチャートの処理が終了する。
図6Bは、図6Aにおける、周波数帯域Fkの通知判定処理のフローチャートの例である。図6Bに示されるフローチャートの処理は、図6AのOP14の処理が終了すると開始される。
OP21では、補助情報生成部14は、変数mを初期値の1に設定する。変数mは、1≦m≦Mの範囲の値を取る。定数Mは、プライマリシステムテーブル15において周波数帯域Fkに割り当てられているプライマリシステムの総数である。変数mは、プライマリシステムテーブル15において周波数帯域Fkのエントリに割り当てられているプライマリシステムのポインタである。変数mは、例えば、ランダムに、又は、プライマリシステ
ムテーブル15の登録順にセンシング能力情報を指し示す。次に処理がOP22に進む。
ムテーブル15の登録順にセンシング能力情報を指し示す。次に処理がOP22に進む。
複数のプライマリシステムが時間方向または周波数方向に周波数帯域Fkを共用している場合には、通信装置2は周波数帯域Fkを共用する全てのプライマリシステムと干渉を回避することを条件に周波数帯域Fkを二次使用する。例えば、TV放送システムとラジオマイクが共用している周波数帯域Fkにおいては、通信装置2は、それぞれのシステムについてセンシング処理を実行し、いずれのプライマリシステムにも使用されていない周波数,時間において二次使用を行う。そのために、管理サーバ1では、プライマリシステムテーブル15から抽出された周波数帯域Fkのエントリに割り当てられているプライマリシステムが複数ある場合には、各プライマリシステムについて、周波数帯域Fkの通知判定処理を実行する。
OP22では、補助情報生成部14は、変数nを初期値である1に設定する。変数nは、1≦n≦Nの範囲の値をとる。定数Nは、セカンダリシステムの通信装置2から受信したセンシング能力情報の件数である。変数nは、セカンダリシステムの通信装置2から受信したセンシング能力情報を示すポインタである。変数nは、例えば、ランダムに、又は、受信順にセンシング能力情報を指し示す。次に処理がOP23に進む。
OP23では、補助情報生成部14は、n件目のセンシング能力情報に含まれる通信装置2のセンシング感度が、センシング補助情報データベース16に記憶されるm番目のプライマリシステムの所要センシング感度を満たすか否かを判定する。具体的には、補助情報生成部14は、n件目のセンシング能力情報に含まれる通信装置2のセンシング感度が、センシング補助情報データベース16に記憶されるm番目のプライマリシステムの所要センシング感度より大きいか否かを判定する。n件目のセンシング能力情報に含まれる通信装置2のセンシング感度が、m番目のプライマリシステムの所要センシング感度を満たす場合には(OP23:Yes)、処理がOP24に進む。n件目のセンシング能力情報に含まれるセンシング感度がm番目のプライマリシステムの所要センシング感度を満たさない場合には(OP23:No)、処理がOP29に進む。また、n件目のセンシング能力情報に通信装置2のセンシング感度の情報が含まれていない場合には、処理がOP29に進む。
OP24では、補助情報生成部14は、n件目のセンシング能力情報に含まれるセンシング感度が、エネルギー検出以外のセンシング方法によるものであるか否かを判定する。エネルギー検出によるセンシング方法以外のセンシング方法には、例えば、周期定常性の検出,マッチドフィルタ,固有値解析等である。また、OP24では、指向性センシングは他のセンシング方法と併用可能であるため、補助情報生成部14は、指向性センシング有効時のエネルギー検出によるセンシング感度も、エネルギー検出以外のセンシング方法によるものと判定する。n件目のセンシング能力情報に含まれるセンシング感度が、エネルギー検出以外のセンシング方法によるものである場合には(OP24:Yes)、処理がOP25に進む。n件目のセンシング能力情報に含まれるセンシング感度が、指向性センシング無効時のエネルギー検出によるセンシング方法によるものである場合には(OP24:No)、処理がOP26に進む。
OP25では、補助情報生成部14は、周波数帯域Fkのm番目のプライマリシステムにおいて、n件目のセンシング能力情報に含まれるエネルギー検出以外のセンシング方法が有効であるか否かを判定する。周波数帯域Fkのm番目のプライマリシステムにおいて、n件目のセンシング能力情報に含まれるエネルギー検出以外のセンシング方法が有効である場合には(OP25:Yes)、処理がOP26に進む。周波数帯域Fkのm番目のプライマリシステムにおいて、n件目のセンシング能力情報に含まれるエネルギー検出以外のセンシング方法が無効である場合には(OP25:No)、処理がOP29に進む。
OP26では、補助情報生成部14は、変数mに1を加算して、変数mを更新する。OP27では、補助情報生成部14は、変数mが定数Mより大きいか否かを判定する。変数mが定数Mより大きい場合には(OP27:Yes)、プライマリシステムテーブル15から抽出された周波数帯域Fkに割り当てられた全てのプライマリシステムについて、通知判定処理が完了したため、処理がOP28に進む。変数mが定数M以下である場合には(OP27:No)、プライマリシステムテーブル15から抽出された周波数帯域Fkに割り当てられたプライマリシステムのうち、通知判定処理が未実行のプライマリシステムがあるため、処理がOP22に戻る。その後、次のプライマリシステムについてOP22−OP27が実行される。
OP28では、補助情報生成部14は、周波数帯域Fkを通知リストに追加する。通知リストは、通知判定処理によって、通信装置2に通知可能と判定された周波数帯域が含まれるリストである。その後、処理が図6AのOP16に進む。
OP29では、補助情報生成部14は、変数nが定数Nと同じ値であるか否かを判定する。変数nが定数Nと同じ値である場合には(OP29:Yes)、周波数帯域Fkの通知判定処理の結果、周波数帯域Fkはいずれのセンシング能力情報にも合致しないため、周波数帯域Fkは、通知不可と判定される。したがって、変数nが定数Nと同じ値である場合には、周波数帯域Fkは通知リストには含まれず、WS情報にも含まれない。その後、処理が図6AのOP16に進む。変数nが定数Nと異なる値である場合には(OP29:No)、処理がOP30に進む。
OP30では、補助情報生成部14は、変数nに1を加算して、変数nを更新する。その後、処理がOP23に戻り、次のセンシング能力情報について、OP23−OP25の処理が繰り返し実行される。
図6A及び図6Bに示されるフローチャートの処理の実行によって、管理サーバ1は、センシング能力情報に含まれる通信装置2のセンシング可能周波数帯域に一部又は全部が重複する各周波数帯域Fkについて、通知判定処理を実行する。図6Bにおいては、管理サーバ1は、通信装置2から受信した各センシング能力情報について、周波数帯域Fkの通知可否を判定する。周波数帯域Fkが合致するセンシング能力情報が一つでもある場合には、周波数帯域Fkは通知可能と判定され、通知リストに登録される。
ただし、周波数帯域の通知判定処理は、図6Bに示されるフローチャートの処理に限られない。例えば、補助情報生成部14は、図6Bに示されるフローチャートの処理の実行によって生成される通知リストに含まれる周波数帯域の中から、所定のルールに基づいて、さらに、通信装置2に通知する周波数帯域を抽出してWS情報に含めて通信装置2に送信してもよい。所定のルールは、例えば、通知リストから周波数帯域を選択するためのパラメータである。このパラメータは、周波数帯域を二次使用する場合の使用しやすさを表すパラメータである。このパラメータには、例えば、各プライマリシステムの平均占有率,所要センシング感度,占有/非占有の切り替え周期等がある。
また、例えば、通知リストから周波数帯域を選択するためのパラメータとしてプライマリシステムの平均占有率を用いる場合には、プライマリシステム情報取得部11が、周波数使用情報の一つとして、各プライマリシステムの平均占有率を取得する。取得した各プライマリシステムの平均占有率は、センシング補助情報データベース16に格納される。補助情報生成部14は、通知リストに含まれる通信装置2に通知可能な周波数帯域の中から、プライマリシステム平均占有率の低い順に所定数の周波数帯域を抽出して、WS情報に含めて通信装置2に送信する。なお、平均占有率には、周波数帯域における時間方向の占有率、周波数方向の占有率、又は、両方を併せた占有率のいずれかが用いられる。また、各セカンダリシステムの通信装置2から、管理サーバ1に対して、周波数選択用のパラメータをセンシング能力情報に含めて指定することも可能である。
図6Bの周波数帯域Fkの通知判定処理では、複数のセンシング能力情報を受信した場合、いずれのセンシング能力情報も平等に扱われ、変数nによって順番に処理対象に選択されていた。これに限らず、例えば、センシング方法によって優先度を設けておき、変数nは、優先度の高いセンシング方法に関する情報を含むセンシング能力情報から、指し示すようにしてもよい。例えば、より高いセンシング感度又は精度で無線信号を検出可能なセンシング方法の情報を含むセンシング能力情報に対して、優先度を高く設定する。例えば、周期定常性の検出によるセンシングに他のセンシング方法に比べて高い優先度が設定されている場合には、補助情報生成部14は、周期定常性の検出によるセンシングに関する情報を含むセンシング能力情報から通知判定処理を行う。これによって、より高いセンシング感度又は精度で無線信号を感知可能なセンシング方法が有効となる周波数帯域が、通知可能と判定される。また、センシング補助情報には、より高いセンシング感度又は精度で無線信号を感知可能なセンシング方法が有効であるプライマリシステムに対するセンシング方法に関する情報が含まれる。通信装置2は、この生成されたセンシング補助情報に従ってセンシングを行うことによって、より高いセンシング感度又は精度で無線信号を感知可能なセンシング方法によってセンシングを行うことができる。
管理サーバ1は、センシング補助情報データベース16に各プライマリシステムの位置情報を記憶し、周波数帯域Fkの通知判定処理を行うプライマリシステムを、通信装置2の位置情報を用いて抽出してもよい。例えば、周波数帯域Fkを使用するプライマリシステムが複数ある場合には、補助情報生成部14は、通信装置2の位置情報と各プライマリシステム位置情報とを比較する。通信装置2の位置がプライマリシステムの無線信号の伝搬範囲から十分に離れている場合には、該当のプライマリシステムとの干渉が発生しないため、通信装置2は該当のプライマリシステムに対するセンシングを実行しなくてよい。そのため、補助情報生成部14は、周波数帯域Fkの通知判定処理の対象から該当プライマリシステムを除外し、それ以外のプライマリシステムを抽出する。
<セカンダリシステムの通信装置>
図7は、セカンダリシステムの通信装置2のハードウェア構成の例を示す図である。セカンダリシステムの通信装置2は、例えば、無線基地局,携帯情報端末,携帯電話端末,スマートフォン,カーナビゲーション,汎用のコンピュータ,専用のサーバ用コンピュータ等の情報処理装置、又は、これらの装置に備えられるセンシングデバイスである。通信装置2は、センシングデバイスと通信デバイスとが分離していてもよいし、一体になっていてもよい。図7では、通信装置2のセンシングデバイスと通信デバイスとが分離している場合の、センシングデバイスに係る構成の例を示す。通信装置2は、プロセッサ201,主記憶装置202,対送信デバイスインタフェース204,ROM205,アンテナ206,信号処理回路207を備える。また、通信装置2では、これらがバス209により互いに接続されている。
図7は、セカンダリシステムの通信装置2のハードウェア構成の例を示す図である。セカンダリシステムの通信装置2は、例えば、無線基地局,携帯情報端末,携帯電話端末,スマートフォン,カーナビゲーション,汎用のコンピュータ,専用のサーバ用コンピュータ等の情報処理装置、又は、これらの装置に備えられるセンシングデバイスである。通信装置2は、センシングデバイスと通信デバイスとが分離していてもよいし、一体になっていてもよい。図7では、通信装置2のセンシングデバイスと通信デバイスとが分離している場合の、センシングデバイスに係る構成の例を示す。通信装置2は、プロセッサ201,主記憶装置202,対送信デバイスインタフェース204,ROM205,アンテナ206,信号処理回路207を備える。また、通信装置2では、これらがバス209により互いに接続されている。
アンテナ206によって受信された無線信号は、信号処理回路207によって処理される。信号処理回路207には、例えば、フィルタやアンプなどの回路が含まれている。信号処理回路207によって処理された信号は、プロセッサ201に送信される。なお、アンテナ206は、通信装置2のセンシングデバイス固有に備えられるものであってもよいし、通信デバイスと共用のものであってもよい。管理サーバ1と通信装置2との通信がセンシングデバイスに備えられるアンテナ206を介して行われる場合には、信号は、プロセッサ201の指示に従って信号処理回路207に入力され、信号処理回路207によって処理されて、アンテナ206から出力される。管理サーバ1と通信装置2との通信がセンシングデバイスに備えられるアンテナ206を介して行われるのは、例えば、アンテナ206が通信デバイスと共用のものであり、且つ、通信装置2が管理サーバ1と無線ネットワークを介して通信を行う場合である。アンテナ206は、管理サーバ1と通信装置2との通信がセンシングデバイスに備えられるアンテナ206を介して行われる場合における、「無線通信装置」の「送信部」又は「受信部」の一例である。
対送信デバイスインタフェース204は、通信装置2内の送信デバイスとのインタフェースである。対送信デバイスインタフェース204は、管理サーバ1と通信装置2との通信がセンシングデバイスとは分離している通信デバイスに備えられるネットワークインタフェースによって行われる場合における、「無線通信装置」の「送信部」又は「受信部」の一例である。管理サーバ1と通信装置2との通信が通信デバイスに備えられるネットワークインタフェースによって行われるのは、例えば、管理サーバ1と通信装置2とが有線ネットワークを介して通信する場合や、通信装置2の通信デバイスとセンシングデバイスとで別々にアンテナを有しており管理サーバ1との通信は通信デバイスが行う場合である。
ROM205は、例えば、センシングのためのセンシングプログラムを格納する。主記憶装置202は、プロセッサ201に、プログラムをロードする記憶領域および作業領域を提供したり、バッファとして用いられたりする。主記憶装置202は、例えば、RAMのような半導体メモリである。
プロセッサ201は、例えば、ネットワークプロセッサ,CPU等である。プロセッサ201は、主記憶装置202にロードされたセンシングプログラムを実行することによって、例えば、センシング処理を実行する。
図8は、通信装置2の機能ブロックの一例を示す図である。通信装置2のプロセッサ201は、主記憶装置202にロードされたセンシングプログラムを実行する。センシングプログラムの実行によって、通信装置2は、アンテナ制御部21,センシング管理部22として動作する。
センシング管理部22は、例えば、通信装置2の通信デバイスによって接続要求が発行される場合に、通信装置2のセンシング能力情報を管理サーバ1に送信する。また、センシング管理部22は、管理サーバ1からのWS情報とセンシング補助情報とを受信して、センシング補助情報に従ってセンシング処理を実行する。また、センシング処理において、センシング管理部22は、アンテナ制御部21に対してアンテナ制御に関する指示を行う。センシング管理部22は、「無線通信装置」の「処理部」の一例である。
アンテナ制御部21は、センシング管理部22からの指示に従って、アンテナ206の制御をおこなう。例えば、指向性センシングが実行される場合には、センシング管理部22は、管理サーバ1から受信したセンシング補助情報に含まれるアンテナの設定に関する情報をアンテナ制御部21に送信する。アンテナ制御部21は、センシング管理部22から受信したアンテナの設定に関する情報に従って、アンテナ206の向き,仰角,受信周波数帯域の調節を設定する。
センシング管理部22は、管理サーバ1からWS情報とセンシング補助情報とを受信すると、例えば、以下のような処理を実行する。
例えば、センシング管理部22は、センシング補助情報によって通知される、センシング対象の周波数帯域を一次使用するプライマリシステムの所要センシング感度に応じて、実行するセンシング方法を選択する。例えば、通信装置2がエネルギー検出によるセンシングと周期定常性検出によるセンシングとを実行可能であり、センシング処理対象の周波数帯域のプライマリシステムは周期定常性検出が有効であることがセンシング補助情報によって通知された場合を例とする。センシング処理対象の周波数帯域のプライマリシステムの所要センシング感度が緩い(値が大きい)場合には、センシング管理部22は、エネルギー検出によるセンシングを実行する。センシング処理対象の周波数帯域のプライマリシステムの所要センシング感度が厳しい(値が小さい)場合には、センシング管理部22は、周期定常性検出によるセンシングを実行する。このようにすることで、エネルギー検出によるセンシングは、周期定常性検出によるセンシングよりも処理が簡単で消費電力が小さいため、消費電力という観点において、最適化することができる。
また、例えば、センシング管理部22は、管理サーバ1から受信したセンシング補助情報と、自身のセンシング能力とに応じて、WS情報に含まれる周波数帯域の中からセンシング処理対象の周波数帯域をとセンシング方法とを選択する。例えば、センシング管理部22は、WS情報に含まれる全周波数帯域について、センシングと通信を行った場合の消費電力の見積を算出し、一番消費電力の小さい周波数帯域とセンシング方法とを選択する。また、消費電力の他に、例えば、二次使用可能な時間長,見込みスループット等も周波数帯域の選択基準となる。なお、周波数帯域の二次使用可能な時間長は、センシング補助情報に含まれてもよい。また、例えば、センシング管理部22が、過去の使用履歴から使用頻度の高い周波数帯域を選択してもよい。
なお、通信装置2が、管理サーバ1から受信するWS情報とセンシング補助情報とから、センシング対象の周波数帯域とセンシング方法とを選択する処理は、上記に限られない。例えば、所定の周波数帯域に対して、管理サーバ1からのセンシング補助情報の内容の信頼性が高い(例えば、標準規格に則った情報である等)場合には、センシング補助情報に含まれる情報の通りにセンシングを実行してもよい。
<具体例>
第1実施形態を、より具体的な例で説明する。本具体例では、プライマリシステム1001,2001,3001の3つのプライマリシステムが存在する。まず、各プライマリシステムの周波数使用情報は、以下の通りである。なお、各プライマリシステムにおける周波数帯域等の数値は、説明の便宜上設定されたものであって、実際に運用されるシステムに則したものではない。
第1実施形態を、より具体的な例で説明する。本具体例では、プライマリシステム1001,2001,3001の3つのプライマリシステムが存在する。まず、各プライマリシステムの周波数使用情報は、以下の通りである。なお、各プライマリシステムにおける周波数帯域等の数値は、説明の便宜上設定されたものであって、実際に運用されるシステムに則したものではない。
(プライマリシステム1001)
・TV放送システム
・使用周波数帯域:470MHz−710MHz
・使用する帯域幅の単位:470MHzから6MHz単位
・変調方式:OFDM
・周期定常性検出:有効
:周期定常性に関する情報(定常性の内容:時間方向の
自己相関が1、関連パラメータ:900μs遅延での
自己相関が100μsに渡って1)
・指向性付きセンシング:有効
・所要センシング感度(1MHz当たり):+50dBμV/m
(プライマリシステム2001)
・自家用無線システム
・使用周波数帯域:920MHz−950MHz
・使用する帯域幅の単位:920MHzから10MHz単位
・変調方式:OFDM
・周期定常性検出:有効
:周期定常性に関する情報(定常性の内容:時間方向の
自己相関が1、関連パラメータ:2000μs遅延で
の自己相関が300μsに渡って1)
・指向性付きセンシング:無効
・所要センシング感度(1MHz当たり):+60dBμV/m
(プライマリシステム3001)
・レーダー自家用無線システム
・使用周波数帯域:960MHz−1.2GHz
・使用する帯域幅の単位:960MHzから40MHz単位
・変調方式:FM変調
・周期定常性検出:無効
・指向性付きセンシング:有効
・所要センシング感度(1MHz当たり):+35dBμV/m
・TV放送システム
・使用周波数帯域:470MHz−710MHz
・使用する帯域幅の単位:470MHzから6MHz単位
・変調方式:OFDM
・周期定常性検出:有効
:周期定常性に関する情報(定常性の内容:時間方向の
自己相関が1、関連パラメータ:900μs遅延での
自己相関が100μsに渡って1)
・指向性付きセンシング:有効
・所要センシング感度(1MHz当たり):+50dBμV/m
(プライマリシステム2001)
・自家用無線システム
・使用周波数帯域:920MHz−950MHz
・使用する帯域幅の単位:920MHzから10MHz単位
・変調方式:OFDM
・周期定常性検出:有効
:周期定常性に関する情報(定常性の内容:時間方向の
自己相関が1、関連パラメータ:2000μs遅延で
の自己相関が300μsに渡って1)
・指向性付きセンシング:無効
・所要センシング感度(1MHz当たり):+60dBμV/m
(プライマリシステム3001)
・レーダー自家用無線システム
・使用周波数帯域:960MHz−1.2GHz
・使用する帯域幅の単位:960MHzから40MHz単位
・変調方式:FM変調
・周期定常性検出:無効
・指向性付きセンシング:有効
・所要センシング感度(1MHz当たり):+35dBμV/m
上記各プライマリシステムの周波数使用情報に加えて、本具体例では、710MHz−920MHz、950MHz−960MHzは、二次使用不可帯域とする。管理サーバ1のプライマリシステム情報取得部11は、プライマリシステムのデータベースから、上記各プライマリシステムの周波数使用情報と、二次使用不可帯域とを取得する。
図9は、本具体例における管理サーバ1のプライマリシステムテーブル15である。また、図10は、本具体例における管理サーバ1のセンシング補助情報データベース16である。図10では、図4Bに示されるセンシング補助情報データベース16の例に沿って作成されたセンシング補助情報データベース16が示されている。ただし、図10に示される情報に加えて、管理サーバ1は、上記各プライマリシステムの周波数使用情報を記憶する。
本具体例におけるセカンダリシステムの通信装置2のセンシング能力は以下の通りである。
(セカンダリシステムの通信装置)
・センシング可能周波数:600MHz−1GHz
・指向性センシング無効時エネルギー検出のセンシング感度(1MHz当たり):+60dBμV/m
・指向性センシング有効時エネルギー検出のセンシング感度(1MHz当たり):+52dBμV/m
・指向性センシング無効時周期定常性検出のセンシング感度(1MHz当たり):+40dBμV/m
・指向性センシング有効時周期定常性検出のセンシング感度(1MHz当たり):+34dBμV/m
(セカンダリシステムの通信装置)
・センシング可能周波数:600MHz−1GHz
・指向性センシング無効時エネルギー検出のセンシング感度(1MHz当たり):+60dBμV/m
・指向性センシング有効時エネルギー検出のセンシング感度(1MHz当たり):+52dBμV/m
・指向性センシング無効時周期定常性検出のセンシング感度(1MHz当たり):+40dBμV/m
・指向性センシング有効時周期定常性検出のセンシング感度(1MHz当たり):+34dBμV/m
セカンダリシステムの通信装置2は、上記のセンシング能力情報を管理サーバ1に送信し、管理サーバ1は、通信装置2からセンシング能力情報を受信する。
図11は、本具体例において管理サーバ1が受信するセンシング能力情報を示す。管理サーバ1は、図6A及び図6Bのフローチャートの処理を実行し、WS情報とセンシング補助情報とを生成して、通信装置2に送信する。
本具体例におけるプライマリシステムテーブル15の全エントリの周波数帯域は、通信装置2のセンシング可能周波数と一部又は全部が重複するため、図6A及び図6Bのフローチャートの処理における周波数帯域Fkとして抽出される。以降、周波数帯域F1=470HMz−710MHz、周波数帯域F2=920MHz−950MHz,周波数帯域F3=960MHz−1.2Gとする(図9参照)。この周波数帯域F1−F3について、図6Bのフローチャートの処理が実行される。
周波数帯域F1は、プライマリシステム1001によって一次的に使用される。プライマリシステム1001については、n=4のセンシング能力情報(図11)が合致するので、周波数帯域F1は、通信装置2に通知可能な周波数帯域として通知リストに追加される。
周波数帯域F2は、プライマリシステム2001によって一次的に使用される。プライマリシステム2001については、n=2のセンシング能力情報(図11)が合致するので、周波数帯域F2は、通信装置2に通知可能な周波数帯域として通知リストに追加される。
周波数帯域F3は、プライマリシステム3001によって一次的に使用される。プライマリシステム3001についは、n=1からn=5のいずれのセンシング能力情報も合致しないため、周波数帯域F3は、通信装置2に通知可能な周波数帯域として通知可能リストに追加されない。
以上より、本具体例において、管理サーバ1からセカンダリシステムの通信装置2に送信されるWS情報及びセンシング補助情報は、以下の通りである。
(WS情報)
・二次使用可能周波数帯域1:602MHz−710MHz
・二次使用可能周波数帯域2:920MHz−950MHz
(センシング補助情報)
・二次使用可能周波数帯域1
・602MHzから6MHz単位
・所要センシング感度:+50dBμV/m
・周期定常性に関する情報
・定常性の内容:時間方向の自己相関が1
・関連パラメータ:900μs遅延での自己相関が100μsに渡って1
・指向性センシングに関する情報
・到来方向:真北から240°、角度広がり10°
・仰角:水平から+30°、角度広がり5°
・二次使用可能周波数帯域2
・920MHzから10MHz単位
・所要センシング感度:+60dBμV/m
・周期定常性に関する情報
・定常性の内容:時間方向の自己相関が1
・関連パラメータ:2000μs遅延での自己相関が300μsに渡って1
・指向性センシングに関する情報:無効
・二次使用可能周波数帯域1:602MHz−710MHz
・二次使用可能周波数帯域2:920MHz−950MHz
(センシング補助情報)
・二次使用可能周波数帯域1
・602MHzから6MHz単位
・所要センシング感度:+50dBμV/m
・周期定常性に関する情報
・定常性の内容:時間方向の自己相関が1
・関連パラメータ:900μs遅延での自己相関が100μsに渡って1
・指向性センシングに関する情報
・到来方向:真北から240°、角度広がり10°
・仰角:水平から+30°、角度広がり5°
・二次使用可能周波数帯域2
・920MHzから10MHz単位
・所要センシング感度:+60dBμV/m
・周期定常性に関する情報
・定常性の内容:時間方向の自己相関が1
・関連パラメータ:2000μs遅延での自己相関が300μsに渡って1
・指向性センシングに関する情報:無効
上記センシング補助情報の二次使用可能周波数帯域1には、プライマリシステム1001に対するセンシング方法に関する情報が含まれる。上記センシング補助情報の二次使用可能周波数帯域2には、プライマリシステム2001に対するセンシング方法に関する情報が含まれる。また、上記WS情報に含まれる二次使用可能周波数帯域1は、周波帯域F1(470MHz−710MHz)のうち、通信装置2のセンシング可能周波数帯域(600MHz−1GHz)と重複する部分を含んでいる。また、二次使用可能周波数帯域1の始まりが602MHzであるのは、プライマリシステム1001では6MHz単位で周波数が使用されるためである。
上記センシング補助情報の指向性センシングに関する情報については、管理サーバ1の補助情報生成部14が、プライマリシステム1001の位置情報,送信アンテナパターン等の情報と、通信装置2の位置情報とから算出する。
<第1実施形態の作用効果>
第1実施形態では、セカンダリシステムの通信装置2は、自身のセンシング能力情報を管理サーバ1に通知する。管理サーバ1は、通知されたセンシング能力情報に応じて二次使用可能な周波数帯域を選択し、二次使用が可能な周波数帯域と、該周波数帯域におけるセンシング方法に関するセンシング補助情報とを通信装置2にフィードバックする。
第1実施形態では、セカンダリシステムの通信装置2は、自身のセンシング能力情報を管理サーバ1に通知する。管理サーバ1は、通知されたセンシング能力情報に応じて二次使用可能な周波数帯域を選択し、二次使用が可能な周波数帯域と、該周波数帯域におけるセンシング方法に関するセンシング補助情報とを通信装置2にフィードバックする。
例えば、センシング補助情報には、周期定常性に関する情報として、遅延時間や自己相関が1となる区間長等のパラメータが含まれるため、通信装置2はこれらのパラメータを自身で検出しなくてもよく、センシング時間を短縮することができる。これによりセカンダリシステムの通信装置2は自身で上記パラメータを検出する場合に比べて消費電力を低減することができる。
また、センシング補助情報がセカンダリシステムの通信装置2に通知されることによって、センシング対象の周波数帯域やセンシング方法が絞りこまれる。そのため、センシング対象の周波数帯域やセンシング方法を絞りこむ処理にかかる消費電力が低減される。
また、センシング補助情報がセカンダリシステムの通信装置2に通知されることによって、センシング対象の周波数帯域やセンシング方法が絞りこまれる。そのため、センシング対象の周波数帯域やセンシング方法を絞りこむ処理にかかる消費電力が低減される。
さらに、エネルギー検出によるセンシングと周期定常性検出によるセンシングを比較した場合、エネルギー検出によるセンシングの場合には、受信信号の受信電力は雑音電力を含むため、プライマリシステムからの信号の受信電力が雑音電力よりも小さい場合には、判定精度が悪くなる。一方、周期定常性検出によるセンシングの場合には、周期定常性のある信号の自己相関は1となり、雑音の自己相関は0となり、エネルギー検出によるセンシングよりもプライマリシステムからの信号の感知を判定しやすい。よって、WS情報で通知される周波数帯域において周期定常性検出によるセンシングが有効であることを通知されることによって、通信装置2は周期定常性検出によるセンシングを実行し、よりセンシングの精度を高めることができる。
通信装置2が指向性センシングを行う場合には、プライマリシステムからの信号の到来方向に指向性(アンテナゲインが最大となる方向)を向けるため、アンテナゲインにより高い受信電力が得られるようになり、センシング感度が向上する。反対に、指向性センシングを行わない場合、又は、指向性の方向を間違えた場合には、受信電力が低下する。したがって、センシング補助情報に指向性センシングに関する情報として、信号の到来方向や仰角等が含まれることによって、通信装置2は、より高い受信電力を得られるようにアンテナを設定することができ、センシング感度が向上する。
また、プライマリシステムが間欠的に信号を送信する場合には、通信装置2は、二次使用中に、干渉を避けるため、プライマリシステムの送信開始を迅速に検出し、信号送信を停止するため、センシング時間を短縮することが望ましい。この場合、センシング補助情報にプライマリシステムの送信パターンを含めるようにすれば、通信装置2は、プライマリシステムの送信パターンに合わせて通信の開始および停止を行うことができる。例えば、プライマリシステムが1秒単位で送信したりしなかったりする場合には、セカンダリシステムの通信装置2は、この1秒の区間の先頭においてプライマリシステムによる送信の有無を判定する。このとき、プライマリシステムによる送信がない場合には、1秒の区間の残り時間内で通信装置2は通信を行う。センシング補助情報によってプライマリシステムに対するセンシング方法に関する情報が通知されることによって、プライマリシステムによる送信の有無の判定に要する時間(センシング時間)を短縮することができ、通信装置2が通信可能な時間を長くすることができる。
以上より、センシング補助情報をセカンダリシステムの通信装置2に送信することによって、ハードウェアの変更なく、セカンダリシステムの通信装置2のセンシング精度又は感度の向上、又は、センシング時間の短縮することができる。
1 管理サーバ
2 通信装置
3 プライマリシステムのデータベース
11 プライマリシステム情報取得部
12 センシング方法判定部
13 データベース管理部
14 補助情報生成部
15 プライマリシステムテーブル
16 センシング補助情報データベース
21 アンテナ制御部
22 センシング管理部
2 通信装置
3 プライマリシステムのデータベース
11 プライマリシステム情報取得部
12 センシング方法判定部
13 データベース管理部
14 補助情報生成部
15 プライマリシステムテーブル
16 センシング補助情報データベース
21 アンテナ制御部
22 センシング管理部
Claims (7)
- 第1の通信システムに割り当てられた第1の周波数帯域の情報を管理する情報処理装置であって、
前記第1の通信システムとは異なる第2の通信システムの通信装置が無線信号を感知する感知能力を示す能力情報を、前記第2の通信システムから受信する受信部と、
前記第1の周波数帯域の情報と前記能力情報とに基づいて、前記第1の周波数帯域に含まれる第2の周波数帯域で前記第1の通信システムの通信装置から送信された無線信号を感知するための感知方法に関する情報を、前記第2の通信システムの通信装置に対して送信する送信部と、
を備える情報処理装置。 - 前記能力情報は、前記第2の通信システムの通信装置の通信特性に応じた情報を含み、
前記送信部は、前記第1の通信システムの通信装置の通信特性と前記第2の通信システムの通信装置の通信特性とに基づく前記感知方法に関する情報を送信する、
請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記第2の通信システムの通信装置の通信特性は、前記第2の通信システムが対応する通信方式を含み、
前記送信部は、前記第1の通信システムの通信装置が対応する通信方式と前記第2の通信システムの通信装置が対応する通信方式とに基づく前記感知方法に関する情報を送信する、
請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記第1の周波数帯域を取得する取得部と、
前記第1の通信システムの通信特性を基に、前記感知方法を判定する判定部と、
をさらに備える請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。 - 第1の周波数帯域が割り当てられた第1の通信システムとは異なる第2の通信システムの無線通信装置であって、
他の無線通信装置から送信された無線信号を感知する感知能力を示す能力情報を、前記第1の周波数帯域の情報を管理する情報処理装置へ送信する送信部と、
前記第1の周波数帯域の情報と前記能力情報とに基づいて前記情報処理装置から送信された、前記第1の周波数帯域に含まれる第2の周波数帯域で前記第1の通信システムの通信装置から送信された無線信号を感知するための感知方法に関する情報を受信する受信部と、
前記感知方法に関する情報に基づいて、前記第1の通信システムから前記第2の周波数帯域で送信された無線信号の感知を行う処理部と、
を備える無線通信装置。 - 前記能力情報は、自装置が対応する通信方式に応じた情報を含み、
前記受信部は、前記第1の通信システムの通信装置が対応する通信方式と前記自装置が対応する通信方式とに基づく、前記感知方法に関する情報を受信する、
請求項5に記載の無線通信装置。 - 第1の通信システムに割り当てられた第1の周波数帯域の情報を管理する情報処理装置が、
前記第1の通信システムとは異なる第2の通信システムの通信装置が無線信号を感知する感知能力を示す能力情報を、前記第2の通信システムから受信し、
前記第1の周波数帯域の情報と前記能力情報とに基づいて、前記第1の周波数帯域に含まれる第2の周波数帯域で前記第1の通信システムの通信装置から送信された無線信号を感知するための感知方法に関する情報を、前記第2の通信システムの通信装置に対して送信する、
情報処理方法。
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