JP5861384B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
中間転写ベルトをドラムから離す圧着解除動作時に、中間転写ベルトの端部の位置を検出するベルト端部検出センサと中間転写ベルトとの接触抵抗により、中間転写ベルトは、一時的に端部に反りが生じる。中間転写ベルトの端部に反りが生じると、ベルト端部検出センサは、誤った端部位置を検出する。ベルトステアリング制御で、この誤った端部位置の検出状況に基づいて中間転写ベルトの位置を補正するベルトステアリング制御が行われると、例えば適正な位置の中間転写ベルトを誤った位置に移動させる制御が行われ、ベルトステアリング制御状態が乱れてしまう。
ベルトステアリング制御状態が乱れると、画像形成動作の再開時に圧着動作が開始した際に、比較的大きなベルト位置補正処理が行われて、ベルト位置が安定するまでに時間がかかってしまう。このようにベルト位置が安定するまでに時間がかかって、ベルト位置補正が画像形成動作の開始までに間に合わない場合には、用紙に形成される画像に色ずれが発生する。
中間転写ベルト101の端部の位置を検出するベルト端部検出センサ110は、支点112を中心として回動するレバー111を備える。そして、ベルト端部検出センサ110のレバー111が中間転写ベルト101,102の端部と接した際の、レバー111の回動角度θ1を使った演算で、中間転写ベルト101,102の端部の位置が算出される。
図8において、横軸は時間であり、期間T1は画像形成動作中で中間転写ベルトが圧着動作している期間である。そして、期間T2に中間転写ベルトの圧着の解除動作が行われ、期間T3で中間転写ベルトが停止している状態となる。その後、画像形成が可能な状態に復帰する際には、期間T4で中間転写ベルトの搬送が開始され、中間転写ベルトとドラムとの速度合わせが行われる。この期間T4では、中間転写ベルトを圧着させる動作は行われず、解除状態で待機している。
期間T4での速度合わせが完了すると、中間転写ベルトを圧着位置とする期間T5に移る。この期間T5での圧着解除位置からの復帰動作が完了することで、期間T6に中間転写ベルトがドラムに圧着された圧着動作中となり、画像形成が可能な状態に復帰する。
説明は以下の順序で行う。
1.画像形成装置全体の構成例
2.中間転写ベルトのステアリング制御の説明
3.画像形成装置の動作(例1)
4.画像形成装置の動作(例2)
5.変形例
まず、画像形成装置の構成例について、図1を参照して説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一実施の形態の例を示す全体構成図である。
図1に示す画像形成装置1は、タンデム型カラー画像形成装置であり、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてカラー画像の形成を行う。
また、中間転写ベルト30は、圧着用ローラ32が圧着解除位置にあるとき、各画像形成部20Y,20M,20C,20Kの感光体ドラム21Y,21M,21C,21Kから離れる。圧着用ローラ32は、圧着解除部材である。この圧着用ローラ32は、中間転写ベルト30による用紙への画像形成動作が停止したときに、圧着解除位置に配置される。なお、単色モードとして、画像形成部20Y,20M,20Cのみ感光体ドラム21Y,21M,21Cから離れるように構成してもよい。
また、中間転写ベルト30の内周部は、ステアリングローラ33に接触している。このステアリングローラ33は、中間転写ベルト30の幅方向の位置を調整するステアリング調整を行うための部材である。圧着用ローラ32とステアリングローラ33の詳細構成は後述する。
用紙搬送装置70は、用紙Sの搬送方向を逆転するスイッチバックを行って、用紙Sの表裏を反転させる。
次に、図2及び図3を参照して、中間転写ベルト30のステアリング制御を行う構成について説明する。
図2は、無端状に形成された中間転写ベルト30の一部とステアリング制御について示した斜視図であり、図3は、図2の構成を側面から見た図である。
図2に示すように、中間転写ベルト30は、圧着用ローラ32、ステアリングローラ33及びその他のローラ(不図示)によって張架されている。ステアリングローラ33の一端側33aは、支持部材39に支持されており、他端側33bは、不図示の駆動機構に接続されている。駆動機構は、ステアリングローラ33の一端側33aを支点として円を描く回動方向θ10(図2)に、他端側33bを可動させる。この他端側33bの可動により、中間転写ベルト30の幅方向W1の位置を移動させるステアリング調整が行われる。
例えば、ステアリングローラ33を回動方向θ10に沿って一方に傾斜させると、中間転写ベルト30の位置が、奥側(一端側33a)に移動する。また、ステアリングローラ33を回動方向θ10に沿って他方に傾斜させると、中間転写ベルト30の位置が、手前側(他端側33b)に移動する。このステアリングローラ33の傾斜角度は、制御部90により制御される。制御部90は、ステアリング制御を実行するコントローラである。制御部90によるステアリングローラ33の傾斜角度の制御は、後述するベルト端部検出センサ34による中間転写ベルト30の端部位置の検出に基づいて行われる。
ベルト端部検出センサ34は、2つのレバー35,36を備え、レバー35で中間転写ベルト30の一方の端部30aの位置を検出し、レバー36で中間転写ベルト30の他方の端部30bの位置を検出する。レバー35は、支点部35aを中心として回動し、接触部35bが中間転写ベルト30の一方の端部30aと接触するように、バネなどの機構で付勢させてある。そして、レバー35の回動角度θ11で、中間転写ベルト30の端部30aの位置を検出する。すなわち、ベルト端部検出センサ34には、中間転写ベルト30の端部30aが適正位置であるときのレバー35の回動角度θ11が設定してあり、その適正位置での回動角度から回動角度θ11が変化したとき、中間転写ベルト30の端部30aが適正位置でないと判定する。そして、そのときの角度の変化量を端部30aの位置の動き量に換算して、端部30aの検出位置の情報を得る。なお、レバー35の接触部35bは、図3に示すように、圧着状態の中間転写ベルト30(実線で示す位置)と、圧着解除状態の中間転写ベルト30′(破線で示す位置)のいずれでも接触して検出できる長さに形成されている。
次に、図4〜図5を参照して、本例の画像形成装置の動作について説明する。ここでは、中間転写ベルト30を圧着状態から圧着解除状態に変化させ、さらに圧着解除状態から圧着状態に戻すまでの動作を説明する。
中間転写ベルト30は、用紙Sへの画像形成動作中に、感光体ドラム21と圧着状態となり、用紙Sへの画像形成動作が停止しているときに、感光体ドラム21から離れた圧着解除状態となる。
ステップS13の判断で、現在のベルト位置が第1の閾値Waの範囲内であると判断した場合には、さらに制御部90は、現在の中間転写ベルト30のステアリング制御が平衡状態にあるか否かを判断する(ステップS14)。このステアリング制御が平衡状態にあることの判断は、ベルト端部検出センサ34が検出したベルト位置が、一定時間T0内に継続して、予め設定された閾値(第2の閾値Wb)の範囲内であることから判断する。なお、第2の閾値Wbは、第1の閾値Waよりもベルト目標位置に近い範囲内にある閾値である。また、一定時間T0は、中間転写ベルト30の変動状態が判るように、例えば1秒から数秒程度の時間である。
ステップS37で圧着駆動が完了したと判断すると、制御部90は、圧着動作を停止し、ステップS11のステアリング制御の実行状態に戻る。
図5において、横軸は時間であり、期間T11は中間転写ベルト30の圧着動作が行われて、画像形成が可能な期間である。そして、期間T12に中間転写ベルト30の圧着の解除動作が行われ、期間T13で中間転写ベルト30が停止している状態となる。その後、期間T14で中間転写ベルト30とドラム21との速度合わせが行われ、期間T15で中間転写ベルト30をドラム21に圧着させる圧着動作が行われ、期間T16で中間転写ベルト30の圧着動作中となり、画像形成可能に復帰する状態となる。
そして、圧着解除状態で停止している状態から復帰する速度合わせの期間T14になっても、ステアリング制御が行われず、ベルト端部検出センサ34で検出されるベルト位置B1に変化がない。
なお、図5に破線で示したベルト位置Baは、従来例として図7に示したベルト位置の例である。
このため、圧着解除動作中に発生する中間転写ベルト30の端部の反りの影響を超えるベルト位置変動がある状態では、中間転写ベルト30を平衡状態に戻すためのステアリング制御が圧着解除動作中や圧着動作中にも行われ、中間転写ベルト30の位置が比較的大きく適正位置から外れている場合における、平衡状態に戻るまでの時間を短縮することができる。なお、図5に示した第1の閾値Wa,第2の閾値Wb,一定時間T0は、それぞれ図4のフローチャートのステップS13で判断する第1の閾値Waと、ステップS14で平衡状態を判断する第2の閾値Wbと一定時間T0の例を示したものである。
次に、図6のフローチャートを参照して、中間転写ベルト30を圧着解除状態から圧着状態に戻す際の別の処理について説明する。この図6のフローチャートにおいて、ステップS11〜S21、及びステップS31〜S36の処理は、図4のフローチャートで説明した処理と同じであり、その説明は省略する。
そして、図6のフローチャートの処理例では、ステップS20で圧着用ローラ32を圧着位置に移動させる圧着動作を実行した後、ステップS21で圧着駆動が完了したか否かを判断し、圧着駆動が完了したと判断したとき、制御部90は、一定時間Ta待機する(ステップS23)。一定時間Taは、例えば1秒程度の時間であり、この時間は、中間転写ベルト30の端部に発生した反りを、確実に元の状態に戻し、ベルト端部検出センサ34の誤検知によるステアリング制御の誤動作を防止するためである。そして、その一定時間Taが経過した後、制御部90は、ベルト端部検出センサ34の出力に基づいて、ステアリングローラ33の傾斜角度を制御するステアリング制御を開始し(ステップS24)、ステップS11のステアリング制御の実行状態に戻る。
なお、図1〜図3に示した画像形成装置の構成は、一例を示したものであり、図示の構成に限定されるものではない。
また、図2に示したベルト端部検出センサ34は、中間転写ベルト30の一方の端部30aと他方の端部30bの双方を検出する構成とした。これに対して、例えば一方のレバー35で、回動角度θ11から中間転写ベルト30の端部30aの正確な位置検出を行い、他方のレバー36で、回動角度θ12がリミット値を超えるか否かだけの検出を行う構成のベルト端部検出センサでもよい。あるいは、ベルト端部検出センサ34として、一方のレバー35だけを備えて、他方のレバー36を省略した構成で中間転写ベルトの位置を検出してもよい。
また、図2に示したベルト端部検出センサ34のようなベルト端部をレバーの回動角度で検出するセンサ以外のベルト位置検出部で、ベルトの位置を検出してもよい。例えば、光学的にベルトの位置を検出するベルト位置検出部を備えた構成でもよい。
Claims (4)
- 回転する感光体と、
前記感光体上のトナー画像を担持して搬送するベルトと、
前記ベルトを前記感光体に接触させる圧着動作と、前記ベルトを前記感光体から離す解除動作を行う圧着解除機構と、
前記ベルトと接触し、前記ベルトの搬送方向と直交する幅方向の位置を検出するベルト位置検出部と、
前記ベルト位置検出部が検出したベルト位置に基づいて、前記ベルトを張架するステアリングローラの傾斜角度を変更して、前記ベルトの幅方向の位置を調整するステアリング動作の制御を行うステアリング制御部と、を備え、
前記ステアリング制御部は、前記圧着動作中及び前記解除動作中において、前記ステアリングローラの傾斜角度を一定に保つようにして、前記ステアリングローラの傾斜角度の変更によるステアリング動作を行わないことを特徴とする画像形成装置。 - さらに前記ステアリング制御部は、画像形成のための圧着動作が終了後についても、圧着動作が終了してから一定期間が経過する間、前記ステアリングローラの傾斜角度を一定に保つ制御を行う
請求項1記載の画像形成装置。 - 前記ステアリング制御部は、前記圧着動作及び前記解除動作を開始する際に、前記ベルト位置検出部が検出したベルト位置が、所定の閾値を超えた場合には、前記圧着動作及び前記解除動作中に、前記ステアリングローラの傾斜角度を一定に保つ制御を行わず、前記ステアリング動作を行う
請求項1記載の画像形成装置。 - 前記ステアリング制御部は、前記解除動作を行う前に前記ベルト位置検出部が検出したベルト位置から、平衡状態でないと判断した場合、前記圧着動作及び前記解除動作中に、前記ステアリング動作を行わない状態とせずに、前記ステアリング動作を行う状態に変更する
請求項1記載の画像形成装置。
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