JP5860898B2 - ウェッジとバネハンドルインターフェースとを備える動力歯ブラシ用のブラシヘッド - Google Patents

Description

この発明は、一般的には、動力歯ブラシ用のブラシヘッドに関し、より具体的には、歯ブラシのブラシヘッドとハンドル部分との間の機械的インターフェースに関する。

動力歯ブラシの移動可能な、即ち、往復運動するブラシヘッドとハンドル部分との間のインターフェース構成は、歯ブラシの適切な動作のために本質的である。インターフェースは、使用中にブラシヘッドを保持するために所要の軸方向保持力をもたらさなければならないが、ブラシヘッドが寿命に達したときに、或いは、ハンドルを洗浄しなければならないときに、或いは家族構成員のために他のブラシヘッドを使用しなければならないときにブラシヘッドを交換し得るよう、ブラシヘッドが使用者によって便利に取り外されるのを許容しなければならない。加えて、インターフェースは、ハンドルから延びる歯ブラシの駆動シャフトとブラシヘッドとの間の効果的なトルク移転をもたらさなければならない。駆動シャフトの動作と対応するブラシヘッドの動作との間のあらゆる運動損失は、非効率的な動作、不十分な歯ブラシ効率、及び雑音を引き起こす。

更に、軸方向保持力及びトルク移転特性がブラシヘッド毎に一貫性を有するように、機械的インターフェースを合理的な製造交差及び材料変動に順応するよう設計しなければならない。例えば、材料の相違は、動作中に特定のブラシヘッドが外れる事態を招くが、それは望ましくない。また、インターフェースは、効率的且つ効果的であるために、ブラシヘッドの往復運動中に生成される慣性力の全てに反作用し得なければならない。例えば、機械的インターフェースの一部がバネであるならば、バネ剛性は特定のレベルになければならない。バネ剛性が低いならば、トルク移転の効率は有意に減少させられ、ブラシ動作振幅の減少及び不十分な臨床効能を招く。

従って、インターフェース組立体が、厳格な製造公差の要求を伴わずに、確実で一貫性のある軸方向保持力並びに効率的なトルク移転をもたらすことが望ましい。

従って、ここに開示されるのは、動力歯ブラシ及び動力歯ブラシ用のブラシヘッドであって、ブラシヘッドアセンブリを歯ブラシのハンドル部分から取り外し且つハンドル部分に挿入可能であり、ハンドル部分は、そこから延びる駆動シャフトを含み、駆動シャフトは、ウェッジ形状（楔形状）自由端部と、バネ部材の一部を受け入れるよう、その外表面にある周辺凹部とを有し、ブラシヘッドは、伸長するネック部分の遠位端部に取り付けられる歯を洗浄するためのブラシ部材を含み、ネック部分は、ハンドル部分からの駆動シャフトを受け入れるよう、その近位端部からのその長さの一部に亘って中空であり、ネック部分は、その中空部分の内表面に周辺凹部を含み、周辺凹部は、ブラシヘッドアセンブリがハンドル上に動作的に位置付けられるときに、駆動シャフトの凹部と位置合わせされ、凹部内には、駆動シャフト上でブラシヘッドアセンブリの確実な軸方向保持をもたらすよう、円形バネ部材が受け入れられ、ネックの中空部分は、駆動シャフトとブラシヘッドアセンブリとの間の効率的なトルク移転をもたらすよう十分に緊密な関係において駆動シャフトのウェッジ形状（楔形状）端部を協働的に受け入れるよう、中空部分の上方端部に嵌合いウェッジ形状（楔形状）凹部を含む。

ここに開示するブラシヘッド／ハンドルインターフェースを含む動力歯ブラシを概略的に示す分解図である。 図１のブラシヘッド／ハンドルインターフェース構成をより詳細に示す分解図であり、インターフェースを特に断面で示している。 図１のブラシヘッド／ハンドルインターフェースを示す直交断面図である。 図１のブラシヘッド／ハンドルインターフェースを示す直交断面図である。

図１は、動力歯ブラシ（電動歯ブラシ）を概ね番号１０で示している。動力歯ブラシは、ハンドル部分１２を含み、ハンドル部分１２は、ハンドルの頂部から延びる駆動シャフト１４を備える。駆動シャフト１４は、典型的には充電可能な電池１８によって電力供給される、ハンドル内の駆動アセンブリ１６の一部である。オン／オフスイッチが歯ブラシの動作を制御する。駆動アセンブリ１６は様々な形態を取り得る。１つの実施態様において、駆動アセンブリ１６は、例えば、５〜２０°の範囲内の、好ましくは、約１１°の選択的な角度を通じて、２００〜３００Ｈｚの範囲内の、好ましくは、約２６０Ｈｚの周波数で、駆動シャフトを往復運動させる電磁モータである。これらの仕様は、典型的には、効果的な洗浄をもたらす。しかしながら、他の駆動構成も使用し得ることが理解されるべきである。

歯ブラシ１０は、ブラシヘッドアセンブリ部分２４も含む。ブラシヘッドアセンブリ部分２４は、歯と接触して歯を洗浄するための従来的なブラシ部材２６と、ネック部分２８とを含む。剛毛部材２６は、ネック部分２８の遠位端部に取り付けられる。ネック部分２８は、ブラシヘッド／ハンドルインターフェースを通じて、ハンドル部分１２と嵌り合う。ブラシヘッド／ハンドルインターフェースは、ブラシヘッド２４のネック部分２８内に特定の機械特性を含み、それはブラシヘッド２４と駆動シャフト１４との間の確実な接続をもたらす。

次に、図２、３、及び４を参照すると、ブラシヘッドアセンブリ部分２４は、バネ構成／部材３２によって駆動シャフト１４上に保持され且つ駆動シャフト１４から取り外し可能である。図示の実施態様において、バネ部材３２は、円形に形成される螺旋巻きを有するバネであるコイルバネである。例えば、巻きバネの２つの端部を一体に溶接して所望の寸法の円を形成し得る。１つのそのようなバネがBal Seal Engineering, Inc.から入手可能である。図示の歯ブラシの実施態様において、コイル自体の直径３３は、数ミリメートル、即ち、１／２〜３ｍｍである。駆動シャフト１４の外表面３５とブラシヘッドアセンブリ２４のネック部分２８との間に適合するバネ３２の直径３３（図４）は、５〜１０ｍｍの間である。

駆動シャフトの外表面３５と、下方領域において中空であるブラシヘッドアセンブリのネック部分の内表面３７とは、凹部３６，３８をそれぞれ含み、凹部３６，３８は、図３及び４におけるその構成に最も明らかに示されているように、ブラシヘッドがハンドル上に動作的に位置付けられるときに位置合わせされる。

図示の実施態様において、螺旋コイルバネの大きさ及び直径は、歯ブラシの実施態様のために適合される。歯ブラシ以外のパーソナルケア器具のためのような特定の用途に依存して、異なるバネサイズ、即ち、異なるコイル直径及び異なるバネ直径が可能である。それぞれの凹部３６，３８の深さは、コイル直径の約１／４〜１／２である。典型的には、ネック部分２８の凹部は、駆動シャフトの凹部よりも深い。何故ならば、ブラシヘッドが駆動シャフトから取り外され或いは駆動シャフト上に挿入されるときには、バネがネック部分内に保持されるのがより望ましいのが典型的であるからである。しかしながら、それは逆であってもよい。即ち、ブラシヘッドの取外し及び挿入中に、バネが駆動シャフト上に保持されるよう、駆動シャフトの凹部がより深くてもよい。このバネ／凹部構成は、確実な軸方向保持力をもたらす。図示の実施態様において、軸方向保持力は、５〜１５ニュートンの間であるのが典型的である。この保持力は、歯ブラシの動作中、（ブラシヘッドアセンブリ２４が動作中に「立ち去る」(“walk off”)ことがないよう）ブラシヘッドアセンブリ２４を駆動シャフト３４上に維持するが、新しい又は異なるブラシヘッドとの交換のために或いはハンドルの洗浄のために、ブラシヘッドが典型的な使用者によって便利に取り外されるのを可能にする。

図２乃至４を依然として参照すると、駆動シャフト１４は、その上方端部にウェッジ形状（楔形状）部分４０を含む。図示の実施態様において、ウェッジ部分長さは、約５〜１５ｍｍ、好ましくは、１０ｍｍである。ウェッジ部分の遠位端部４０は、２〜４ｍｍの長さ及び１〜２ｍｍの幅である。典型的には、遠位端部４０の縁は丸められる。ウェッジ部分の角度は、５〜３０°の範囲内にあり、好ましくは、約２０°である。

ネック部分２８の中空部分は、駆動シャフト１４のウェッジ形状部分４０を受け入れるよう、その上方端部に嵌合いウェッジ形状（楔形状）凹部４４を含む。ウェッジ形状凹部４４の構造は、駆動シャフト１４のウェッジ形状部分４０に密接に一致するのが典型的であるが、２つの凹部の角度は僅かに、例えば、数度異なり得る。その結果得られるウェッジ形状の組合せ（駆動シャフト部分及びネック凹部）は、駆動シャフト１４とブラシヘッド２４との間の確実で高効率のトルク移転をもたらす。２つの凹部３６，３８内のコイルバネ及びウェッジ組合せの組合せは、インターフェースの様々な構成部品の合理的な範囲の寸法公差に対して、効果的な、即ち、頑強（ロバスト）なインターフェースももたらす。即ち、インターフェースは、駆動シャフトとネック部分との間の寸法における幾らかの相違と材料組成における幾らかの相違とに順応し得る。ウェッジ形状駆動シャフト及びネック部分の嵌合いウェッジ形状凹部の構成は、嵌合い表面が協働して直接的に接触し、２つの素子の間には如何なる間隙もない。コイルバネは、２つの凹部内に位置付けられるとき、駆動シャフトの外径及び／又はネックの中空部分の内径における夫々の公差を取り除き、２つの素子の間の如何なる運動／遊びをも排除する。

よって、上記の構成は、確実で低変動の軸方向保持力並びに効率的なトルク移転を伴う、駆動シャフトとブラシヘッドアセンブリとの間の構造的に簡単であるが頑強なインターフェースをもたらす。

例示の目的のために好適実施態様を開示したが、後続の請求項によって定められる本発明の精神から逸脱することなく、好適実施態様において様々な変更及び変形及び置換を行い得ることが理解されるべきである。

Claims (13)

1. 動力歯ブラシのためのブラシヘッドアセンブリであって、
   当該ブラシヘッドアセンブリを前記動力歯ブラシのハンドル部分から取り外し且つ前記ハンドル部分に挿入可能であり、
   前記ハンドル部分は、そこから延びる駆動シャフトを含み、該駆動シャフトは、ウェッジ形状自由端部と、バネ部材の一部を受け入れるよう、その外表面にある円周凹部とを有し、
   当該ブラシヘッドアセンブリは、伸長するネック部分の遠位端部に取り付けられる歯を洗浄するためのブラシ部材を含み、前記ネック部分は、前記ハンドル部分からの前記駆動シャフトを受け入れるよう、その近位端部からのその長さの一部に亘って中空であり、前記ネック部分は、その中空の部分の内表面に円周凹部を含み、該円周凹部は、当該ブラシヘッドアセンブリが前記ハンドル部分上に動作的に位置付けられるときに、前記駆動シャフトの前記円周凹部と位置合わせされ、前記円周凹部内には、前記駆動シャフト上での前記ブラシヘッドアセンブリの確実な軸方向保持をもたらすよう、前記バネ部材が受け入れられ、前記ネック部分の前記中空の部分は、前記駆動シャフトと当該ブラシヘッドアセンブリとの間の効率的なトルク移転をもたらすよう十分に緊密な関係において前記駆動シャフトの前記ウェッジ形状自由端部を協働的に受け入れるよう、前記中空の部分の上方端部に嵌合いウェッジ形状凹部を含む、
   ブラシヘッドアセンブリ。
2. 前記駆動シャフトの前記ウェッジ形状自由端部と前記ネック部分の前記嵌合いウェッジ形状凹部との間の前記関係は、前記駆動シャフトと当該ブラシヘッドアセンブリとの間の実質的に全ての遊びを取り除くのに十分な程に緊密である、請求項１に記載のブラシヘッドアセンブリ。
3. 前記バネ部材は、円形に構成される螺旋バネである、請求項１に記載のブラシヘッドアセンブリ。
4. 当該ブラシヘッドアセンブリが前記駆動シャフトから取り外されるときに前記バネ部材が前記ネック部分内に保持されるよう、当該ブラシヘッドアセンブリの前記ネック部分の前記円周凹部は、前記駆動シャフトの前記円周凹部よりも深い、請求項１に記載のブラシヘッドアセンブリ。
5. 前記嵌合いウェッジ形状凹部の角度は、５°〜３０°の範囲内にある、請求項１に記載のブラシヘッドアセンブリ。
6. 前記嵌合いウェッジ形状凹部の角度は、前記駆動シャフトの前記ウェッジ形状自由端部の角度と実質的に同じである、請求項１に記載のブラシヘッドアセンブリ。
7. 前記嵌合いウェッジ形状凹部の上方端部は、１〜２ｍｍの範囲内の幅と、２〜４ｍｍの間の長さとを有し、前記ウェッジ形状凹部の前記長さは、５〜１５ｍｍの範囲内にある、請求項５に記載のブラシヘッドアセンブリ。
8. ハンドル部分と、ブラシヘッドと、バネ部材とを含む、動力歯ブラシであって、
   前記ハンドル部分は、ウェッジ形状自由端部を備える伸長する駆動シャフトを備える駆動装置アセンブリを有し、前記駆動シャフトは、その外表面に円周凹部を含み、
   前記ブラシヘッドは、歯の洗浄のためのブラシ部材と、伸長するネック部分とを有し、前記ブラシ部材は、その遠位端部で前記ネック部分に取り付けられ、前記ネック部分は、その近位端部からのその長さの一部に亘って中空であり、前記ハンドル部分からの前記駆動シャフトを受け入れるよう適合され且つ構成され、前記ネック部分の前記中空の部分の内表面に円周凹部を含み、該円周凹部は、前記ブラシヘッドが前記ハンドル部分上に動作的に位置付けられるときに、前記駆動シャフトの前記円周凹部と位置合わせされ、前記ネック部分の前記中空の部分は、前記駆動シャフトと前記ブラシヘッドとの間の効率的なトルク移転をもたらすよう十分に緊密な関係において前記駆動シャフトの前記ウェッジ形状自由端部を協働的に受け入れるよう、その遠位端部に嵌合いウェッジ形状凹部を含み、
   前記バネ部材は、前記駆動シャフトの前記円周凹部及び前記ネック部分の前記円周凹部内に嵌るよう適合され且つ構成され、前記駆動シャフトの前記円周凹部及び前記ネック部分の前記円周凹部は、前記ブラシヘッドが前記ハンドル部分上に動作的に位置付けられるときに位置合わせされ、前記駆動シャフト上で前記ブラシヘッドの確実な軸方向保持をもたらす、
   動力歯ブラシ。
9. 前記バネ部材は、円の形態の螺旋コイルバネである、請求項８に記載の動力歯ブラシ。
10. 前記ブラシヘッドが前記ハンドル部分から取り外されるときに前記バネ部材が前記ネック部分内に保持されるよう、前記ネック部分の前記円周凹部は、前記駆動シャフトの前記円周凹部よりも深い、請求項８に記載の動力歯ブラシ。
11. 前記駆動シャフトの前記ウェッジ形状自由端部は、前記駆動シャフトの軸に対して直角である前方縁部を有し、前記駆動シャフトの前記ウェッジ形状自由端部は、互いに向かって内向きに角度付けられる対向する表面を有し、前記ネック部分の前記嵌合いウェッジ形状凹部の角度と実質的に同じである、請求項８に記載の動力歯ブラシ。
12. 前記角度は、５°〜３０°の範囲内にある、請求項１１に記載の動力歯ブラシ。
13. 前記駆動シャフトの前記ウェッジ形状自由端部の幅及び前記ネック部分の前記ウェッジ形状凹部の幅は、両方とも実質的に同じ１〜２ｍｍであり、前記長さは、両方とも実質的に同じ２〜４ｍｍであり、前記ウェッジ形状自由端部の前記長さ及び前記ウェッジ形状凹部の前記長さは、両方とも実質的に同じ５〜１５ｍｍである、請求項８に記載の動力歯ブラシ。

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