JP5860758B2 - ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

ゴム組成物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5860758B2
JP5860758B2 JP2012105427A JP2012105427A JP5860758B2 JP 5860758 B2 JP5860758 B2 JP 5860758B2 JP 2012105427 A JP2012105427 A JP 2012105427A JP 2012105427 A JP2012105427 A JP 2012105427A JP 5860758 B2 JP5860758 B2 JP 5860758B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
kneading
rubber composition
carbon atoms
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012105427A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013234212A (ja
Inventor
平田 成邦
成邦 平田
亮介 冨士
亮介 冨士
大場 丈司
丈司 大場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2012105427A priority Critical patent/JP5860758B2/ja
Publication of JP2013234212A publication Critical patent/JP2013234212A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5860758B2 publication Critical patent/JP5860758B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、低発熱性を向上する、無機充填材を含むゴム組成物の製造方法に関するものである。
近年、環境問題への関心の高まりに伴う世界的な二酸化炭素排出の規制の動きに関連して、自動車の低燃費化に関する要求が高まりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の低減が求められている。従来、タイヤの転がり抵抗を減少する手法として、タイヤ構造を最適化する手法も検討されてきたが、タイヤに適用するゴム組成物としてより発熱性の低いゴム組成物を用いることが、現在、最も一般的な手法として行われている。
このような発熱性の低いゴム組成物を得る方法として、充填材としてシリカ等の無機充填材を使用する方法が知られている。
しかし、無機充填材配合ゴム組成物において、シリカ等の無機充填材を配合する際には、無機充填材、特にシリカはゴム組成物中で凝集してしまうため(シリカ表面の水酸基が原因で凝集してしまうため)、凝集を防止するためにシランカップリング剤が用いられる。
従って、シランカップリング剤を配合して上記問題を好適に解決するために、シランカップリング剤のカップリング機能の活性を高める目的で種々の試みがなされている。
例えば、特許文献1では、基本成分として、少なくとも(i)1種のジエンエラストマー、(ii)補強性充填剤として白色充填剤、(iii)カップリング剤(白色充填剤/ジエンエラストマー)としてポリ硫化アルコキシシランを、(iv)エナミン及び(v)グアニジン誘導体と一緒に含むゴム組成物が提案されている。
また、特許文献2では、基本成分として、少なくとも(i)1種のジエンエラストマー、(ii)補強性充填剤として白色充填剤、(iii)カップリング剤(白色充填剤/ジエンエラストマー)としてポリ硫化アルコキシシランを、(iv)ジチオリン酸亜鉛及び(v)グアニジン誘導体と一緒に含むゴム組成物が開示されている。
特許文献3では、少なくとも、(i) ジエンエラストマー、(ii) 強化充填剤としての無機充填剤、(iii)(無機充填剤/ジエンエラストマー)カップリング剤としての多硫化アルコキシシラン(PSAS)をベースとし、(iv) アルジミン(R−CH=N−R)及び(v) グアニジン誘導体とが併用されているゴム組成物が記載されている。
さらに、特許文献4では、少なくとも:(i)ジエンエラストマー、(ii)補強フィラーとしての無機フィラー、(iii)カップリング剤としての多硫化アルコキシシランに基づき、(iv)1,2-ジヒドロピリジン及び(v)グアニジン誘導体を伴うゴム組成物が提案されている。
しかしながら、これらの発明は、混練条件についての考慮がなされていなかった。
また、混練条件を考慮して、シランカップリング剤のカップリング機能の活性を高める例としては、特許文献5が挙げられるが、シランカップリング剤のカップリング機能の活性を高める効果が他の配合剤により低減することを抑制する考慮がなされていなかった。
特表2002−521515号公報 特表2002−521516号公報 特表2003−530443号公報 特表2003−523472号公報 国際公開2008/123306号パンフレット
本発明は、このような状況下で、充填材、特に無機充填材の分散性を良好にし、カップリング機能の活性を高めて、低発熱性に優れるゴム組成物を得ることが可能な製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために、求核剤(D)を加える混練段階において該求核剤(D)を加えた後の混練条件を特定の範囲内とすることにより本発明の課題を解決し得ることを見出した。
即ち、本発明は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも1種からなるゴム成分(A)、無機充填材(B)を含む充填材、シランカップリング剤(C)及び求核剤(D)を含むゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物を複数段階で混練し、求核剤(D)を加える混練段階において該求核剤(D)を加えた後の混練の比エネルギーが0.05〜1.50kWh/kgであることを特徴とするゴム組成物の製造方法である。
[比エネルギーの測定方法
求核剤(D)を加える混練段階において該求核剤(D)を加えた後の混練装置の電動機消費電力量を該ゴム組成物全質量で除して求める。]
本発明によれば、充填材、特に無機充填材の分散性を良好にし、カップリング機能の活性を高めて、低発熱性に優れるゴム組成物を得ることが可能な製造方法を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明のゴム組成物の製造方法は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも1種からなるゴム成分(A)、無機充填材(B)を含む充填材、シランカップリング剤(C)及び求核剤(D)を含むゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物を複数段階で混練し、求核剤(D)を加える混練段階において該求核剤(D)を加えた後の混練の比エネルギーが0.05〜1.50kWh/kgであることを特徴とする。
ここで、比エネルギーとは、混練の特定の段階又はその段階の中の特定の過程において加えられる原材料の合計量であるゴム組成物全質量に対し、混練のその段階で行った仕事を単位ゴム組成物質量当たりで表した値、又はその過程で行った仕事を単位ゴム組成物質量当たりで表した値である。
また、比エネルギーの測定方法は、求核剤(D)を加える混練段階において該求核剤(D)を加えた後の混練装置の電動機消費電力量を該ゴム組成物全質量で除して求める。
求核剤(D)を加える混練段階における混練の比エネルギーが0.05kWh/kg以上であることを要するのは、0.05kWh/kg未満であるとフィラーが十分にゴム中に分散されず、エネルギーロス(tanδ)及び摩耗が悪化してしまうからであり、1.50kWh/kg以下であることを要するのは、1.50kWh/kgを超えるとゴムが劣化し摩耗が悪化してしまうからである。
これらの観点から、好ましい比エネルギーは0.07〜1.00kWh/kgである。
本発明の製造方法の第1の好適な実施態様としては、混練の第一段階で前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(B)の全部又は一部、前記シランカップリング剤(C)の全部又は一部及び前記求核剤(D)を加えて混練し、且つ該第一段階において該求核剤(D)を加えた後の混練の比エネルギーが0.05〜1.50kWh/kgであることが好ましく、0.07〜1.00kWh/kgであることがより好ましい。
この好適な実施態様において、混練の第一段階で求核剤(D)を加えて混練するのは、シランカップリング剤(C)のカップリング機能の活性を高めるためである。
また、第一段階における混練の比エネルギーが0.05〜1.50kWh/kgであることが好ましく、0.07〜1.00kWh/kgであることがより好ましいのは、上記と同じ理由からである。
上記のシランカップリング剤(C)のカップリング機能の活性をより好適に高めるためには、求核剤(D)を加える混練段階、特に混練の第一段階において、求核剤(D)を加えた後の混練装置のブレード回転速度が、25〜100rpmであることが好ましい。混練装置のブレードは、混練装置のローターの回転翼とも呼称される。
本発明に係る混練装置は、特に限定されるものではないが、ロール、単軸及び二軸混練機、インターナルミキサー及び加圧ニーダーが好ましく、インターナルミキサーが更に好ましい。
インターナルミキサーの代表的例として、米国ファーレル社のバンバリーミキサー(接線式)や英国フランシス・ショウ社のインターミックス(噛合式)が挙げられる。
インターナルミキサー及び加圧ニーダーのいずれにおいてもローターにブレード(回転翼)が設置されており、このブレード(回転翼)がゴム組成物を混練する。
ブレード回転速度が、25rpm以上であれば、フィラーの分散が良好となるので好ましく、100rpm以下であれば、ゴムの劣化をより好適に抑制できるので好ましい。
更に好ましい回転速度は、30〜90rpmである。
上記のシランカップリング剤(C)のカップリング機能の活性をより好適に高めるためには、求核剤(D)を加える混練段階、特に混練の第一段階において、求核剤(D)を加えた後の混練時間が、30秒〜30分であることが好ましい。
混練時間が、30秒以上であれば、フィラーの分散が良好になるので好ましく、30分以下であればゴムの劣化をより好適に抑制できるので好ましい。更に好ましい混練時間は、1〜20分である。
上記のシランカップリング剤(C)のカップリング機能の活性をより好適に高めるためには、混練の第一段階におけるゴム組成物の最高温度が、120〜190℃であることが好ましく、130〜180℃であることがより好ましく、140〜175℃であることがさらに好ましい。
本発明の製造方法の第2の好適な実施態様としては、混練の第一段階において、前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(B)の全部又は一部及び前記シランカップリング剤(C)の全部又は一部を混練した後に該第一段階の途中で前記求核剤(D)を加えて、さらに混練することが好ましい。この場合、混練の第一段階で、該ゴム成分(A)、該無機充填材(B)の全部又は一部、及び該シランカップリング剤(C)の全部又は一部を加えた後、該第一段階の途中で該求核剤(D)を加えるまでの時間を10〜180秒とすることが好ましい。この時間の下限値は30秒以上であることがより好ましく、上限値は150秒以下であることがより好ましく、120秒以下であることが更に好ましい。この時間が10秒以上であれば(B)と(C)の反応を十分に進行させることができる。この時間が180秒を超えても(B)と(C)の反応は既に十分に進行しているので、更なる効果は享受しにくく、上限値を180秒とすることが好ましい。ただし、0秒{(C)と(D)との同時投入}であっても本発明の効果はある。また、シランカップリング剤を事前にシリカをはじめとするフィラー表面に処理することで、より効率的に効果を発揮する。
本発明の製造方法のゴム組成物の混練工程は、加硫剤を含まない混練の第一段階と、加硫剤を含む混練の最終段階の少なくとも2つの段階を含むものであり、必要に応じ、加硫剤を含まない混練の中間段階を含んでもよい。
尚、通常、最終段階での最高温度は80〜120℃程度であり、混練時間は50〜120秒程度である。
なお、本発明における混練の第一段階とは、ゴム成分(A)と無機充填材(B)とシランカップリング剤(C)とを混練する最初の段階をいい、最初の段階でゴム成分(A)と無機充填材(B)以外の充填材とを混練する場合やゴム成分(A)のみを予備練りする場合の段階は含まれない。
本発明の製造方法の第3の好適な実施態様としては、前記ゴム組成物を3段階以上の混練段階で混練し、混練の第一段階(X)で前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(B)の全部又は一部、及び前記シランカップリング剤(C)の全部又は一部を混練し、混練の第二段階以降でかつ最終段階より前の段階(Y)で該求核剤(D)を加えた後の混練の比エネルギーが0.05〜1.50kWh/kgの範囲内にて混練し、混練の最終段階(Z)で加硫剤を加えて混練することが好ましい。第1の好適な実施態様と同様に、段階(Y)で該求核剤(D)を加えた後の混練の比エネルギーが0.07〜1.00kWh/kgであることがより好ましい。
第3の好適な実施態様において、混練の段階(Y)で求核剤(D)を加えて混練するのは、シランカップリング剤(C)のカップリング機能の活性を高めるためである。
また、混練の段階(Y)における混練の比エネルギーが0.1〜0.7kWh/kgの範囲内であることが好ましい理由、混練装置のブレード回転速度が25〜100rpmであることが好ましく、30〜90rpmであることが更に好ましい理由、混練の段階(Y)における該求核剤(D)を加えた後の混練時間が30秒〜30分であることが好ましく、1〜20分であることが更に好ましい理由及び混練の段階(Y)におけるゴム組成物の最高温度が120〜190℃であることが好ましく、130〜180℃であることがより好ましく、140〜175℃であることが更に好ましい理由はいずれも上述の実施態様における理由と同じである。
以下、本発明のゴム組成物の製造方法に共通する内容について詳述する。
[シランカップリング剤(C)]
本発明のゴム組成物の製造方法に用いられるシランカップリング剤(C)は、下記一般式(I)〜(IV)で表わされる化合物からなる群から1種以上選択される化合物であることが好ましい。
本発明方法に係るゴム組成物は、このようなシランカップリング剤(C)を用いることにより、ゴム加工時の作業性に更に優れると共に、より耐摩耗性の良好な空気入りタイヤを与えることができる。
以下、下記一般式(I)〜(IV)を順に説明する。
Figure 0005860758
式中、R1は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状又は分枝のアルキル基、炭素数2〜8の直鎖又は分枝のアルコキシアルキル基及びシラノール基から選ばれる置換基であり、R2は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状又は分枝のアルキル基であり、R3は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖又は分枝のアルキレン基である。aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但しp及びrの双方が3であることはない。
上記一般式(I)で表わされるシランカップリング剤(C)の具体例として、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)トリスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)ジスルフィド等が挙げられる。
Figure 0005860758
式中、R4は−Cl、−Br、R9O−、R9C(=O)O−、R910C=NO−、R910CNO−、R910N−、及び−(OSiR910h(OSiR91011)から選択される一価の基(R9、R10及びR11は各々水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、hは平均値として1〜4である。)であり、R5はR4、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、R6はR4、R5、水素原子又は−[O(R12O)j]0.5 −基(R12は炭素数1〜18のアルキレン基、jは1〜4の整数である。)であり、R7は炭素数1〜18の二価の炭化水素基であり、R8は炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。
上記一般式(II)において、R8、R9、R10及びR11は同一でも異なっていてもよく、好ましくは各々炭素数1〜18の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基からなる群から選択される基であることが好ましい。また、R5が炭素数1〜18の一価の炭化水素基である場合は、直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基からなる群から選択される基であることが好ましい。R12は直鎖、環状又は分枝のアルキレン基であることが好ましく、特に直鎖状のものが好ましい。R7は例えば炭素数1〜18のアルキレン基、炭素数2〜18のアルケニレン基、炭素数5〜18のシクロアルキレン基、炭素数6〜18のシクロアルキルアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数7〜18のアラルキレン基を挙げることができる。前記アルキレン基及びアルケニレン基は、直鎖状、枝分かれ状のいずれであってもよく、前記シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、アリーレン基及びアラルキレン基は、環上に低級アルキル基等の置換基を有していてもよい。このR7としては、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、特に直鎖状アルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基を好ましく挙げることができる。
上記一般式(II)におけるR5、R8、R9、R10及びR11の炭素数1〜18の一価の炭化水素基の具体例としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,ビニル基,プロぺニル基,アリル基,ヘキセニル基,オクテニル基,シクロペンテニル基,シクロヘキセニル基,フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基,ベンジル基,フェネチル基,ナフチルメチル基等が挙げられる。
上記一般式(II)におけるR12の例としては、メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメチレン基,ドデカメチレン基等が挙げられる。
前記一般式(II)で表されるシランカップリング剤(C)の具体例としては、3−ヘキサノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリエトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリエトキシシラン、3−ヘキサノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリメトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらの内、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン[Momentive Performance Materials Inc. 製、商品名「NXTシラン」(登録商標)]が特に好ましい。
Figure 0005860758
式中、R13は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状又は分枝のアルキル基、炭素数2〜8の直鎖又は分枝のアルコキシアルキル基及びシラノール基から選ばれる置換基であり、R14は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状又は分枝のアルキル基であり、R15は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖又は分枝のアルキレン基である。R16は一般式
(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)から選ばれる二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、並びに硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基から選ばれる二価の置換基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。
上記一般式(III)で表わされるシランカップリング剤(C)の具体例として、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH210−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S3−(CH26−S3−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2.5−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S3−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S4−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH210−S2−(CH210−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(CH26−S4−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(CH26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33等で表される化合物が好適に挙げられる。
Figure 0005860758
式中、R23は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、複数あるGは同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、複数あるZaは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる官能基であり、かつ [−0−]0.5、[−0−G−]0.5及び[−O−G−O−] 0.5から選ばれる官能基であり、複数あるZbは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる官能基であり、かつ [−O−G−O−] 0.5で表される官能基であり、複数あるZcは同一でも異なっていてもよく、各々−Cl、−Br、−ORe、ReC(=O)O−、RefC=NO−、RefN−、Re−及びHO−G−O−(Gは上記表記と一致する。)から選ばれる官能基であり、Re及びRfは各々炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。m、n、u、v及びwは、1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0≦w≦1であり、かつ(u/2)+v+2w=2又は3である。A部が複数である場合、複数のA部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、B部が複数である場合、複数のB部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて、同一でも異なってもよい。
上記一般式(IV)で表わされるシランカップリング剤(C)の具体例として、化学式(IV−1)、化学式(IV−2)及び化学式(IV−3)が挙げられる。
Figure 0005860758
Figure 0005860758
Figure 0005860758
式中、Lはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、x=m、y=nである。
化学式(IV−1)で表されるシランカップリング剤としては、[Momentive Performance Materials Inc. 製、商品名「NXT Low−V Silane」(登録商標)]を市販品として入手できる。
また、化学式(IV−2)で表されるシランカップリング剤としては、[Momentive Performance Materials Inc. 製、商品名「NXT Ultra Low−V Silane」(登録商標)]を同様に市販品として入手することができる。
更に、化学式(IV−3)で表されるシランカップリング剤としては、[Momentive Performance Materials Inc. 製、商品名「NXT−Z」(登録商標)]を挙げることができる。
上記一般式(II)、化学式(IV−1)及び化学式(IV−2)で得られるシランカップリング剤は、保護されたメルカプト基を有するので、加硫工程以前の工程での加工中に初期加硫(スコーチ)の発生を防止することができるため、加工性が良好となる。
また、化学式(IV−1)、(IV−2)及び(IV−3)で得られるシランカップリング剤はアルコキシシラン炭素数が多いため、揮発性化合物VOC(特にアルコール)の発生が少なく、作業環境上好ましい。また、化学式(IV−3)のシランカップリング剤はタイヤ性能として低発熱性を得ることから更に好ましい。
本発明に係るシランカップリング剤(C)は、上記一般式(I)〜(IV)で表わされる化合物の内、上記一般式(I)で表わされる化合物が特に好ましい。求核剤(D)はゴム成分(A)と反応するポリスルフィド結合部位の活性化を起こし易いからである。
本発明においては、シランカップリング剤(C)は一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物のシランカップリング剤(C)の配合量は、質量比{シランカップリング剤(C)/無機充填材(B)}が(1/100)〜(20/100)であることが好ましい。(1/100)以上であれば、ゴム組成物の低発熱性向上の効果をより好適に発揮することとなり、(20/100)以下であれば、ゴム組成物のコストが低減し、経済性が向上するからである。更には質量比(3/100)〜(20/100)であることがより好ましく、質量比(4/100)〜(10/100)であることが特に好ましい。
[求核剤(D)]
本発明のゴム組成物の製造方法に用いられる求核剤(D)は、チオウレア類、チオアミド類、ジチオカルバミン酸類のアミン塩類及びシステイン類から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
シランカップリング剤(C)と同時に、好ましくはシランカップリング剤(C)を加えた後に、求核剤(D)を加えて混練りすることにより、充填材、特に無機充填材の分散性を良好にし、カップリング機能の活性を高めることができる。
本発明に係る求核剤(D)として用いられるチオウレア類としては、チオ尿素、N,N’−ジフェニルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿素、N,N’−ジメチルチオ尿素、N,N’−ジブチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、N,N’−ジイソプロピルチオ尿素、N,N’−ジシクロヘキシルチオ尿素、1,3−ジ(o−トリル)チオ尿素、1,3−ジ(p−トリル)チオ尿素、1,1−ジフェニル−2−チオ尿素、2,5−ジチオビ尿素、グアニルチオ尿素、1−(1−ナフチル)−2−チオ尿素、1−フェニル−2−チオ尿素、p−トリルチオ尿素及びo−トリルチオ尿素から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましく、これらの内、N,N’−ジエチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、N,N’−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジメチルチオ尿素及びチオ尿素から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが、反応性が高いのでさらに好ましい。
本発明に係る求核剤(D)として用いられるチオアミド類としては、チオアセトアミド、チオプロピオンアミド、チオアセトアニリド、4−クロロチオベンズアミド、4−ヒドロキシチオベンズアミド、ε−チオカプロラクタム、1−メチルピロリジン−2−チオン、N−フェニルチオベンズアミド、及びチオベンズアミドから選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。これらの内、チオアセトアミド、チオベンズアミド及び1-メチルピロリジン−2−チオンから選ばれる少なくとも1種の化合物であることが、シランカップリング剤(C)と相互作用し易くなるのでさらに好ましい。
本発明に係る求核剤(D)として用いられるジチオカルバミン酸類のアミン塩類としては、ジメチルジチオカルバミン酸ジメチルアンモニウム、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアンモニウム、ピペリジニウムペンタメチレンジチオカルバマート、1−ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリニウム及びヘキサメチレンアンモニウムヘキサメチレンジチオカルバマートから選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。これらの内、ジピペリジニウムペンタメチレンジチオカルバマート、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリニウム及びヘキサメチレンアンモニウムヘキサメチレンジチオカルバマートから選ばれる少なくとも1種の化合物であることが、シランカップリング剤(C)と相互作用し易くなるのでさらに好ましい。
本発明に係る求核剤(D)として用いられるシステイン類としては、L−システイン、D−システイン、及び下記一般式(V)で表わされるシステイン誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
Figure 0005860758
[式中、Xは直鎖のアルキレン基を有する炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、Y及びZはそれぞれ独立して単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基であり、Raは水素原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアルカリ金属から選ばれるものであり、Rb及びRcはそれぞれ独立して水素原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアシル基から選ばれるものであり、−COO部分はアミン類と塩を形成していてもよく、−NRbc部分は酸と塩を形成していてもよい。但し、Ra、Rb及びRcの全てが水素原子である場合は塩を形成していることを要し、塩を形成していない場合はRa、Rb及びRcの少なくとも1つは水素原子ではない。]
上記一般式(V)で表わされるシステイン誘導体は、システイン、特にL−システインから誘導される化合物である。
上記一般式(V)中、Xはメチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,2−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘキサン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,3−ジイル基、ヘキサン−1,2−ジイル基であることが好ましい。
Y及びZはそれぞれ独立して単結合又はメチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,3−ジイル基、ペンタン−1,2−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘキサン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,4−ジイル基、ヘキサン−1,3−ジイル基、ヘキサン−1,2−ジイル基であることが好ましい。ここで、Zが単結合であるとは、X,Y及びZの中心をなす炭素原子と窒素原子とが直接単結合で結合しているこという。Yが単結合である場合も同様である。
上記一般式(V)において、Ra、Rb及びRcが脂肪族炭化水素基である場合は、それぞれ独立して、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基であることが好ましく、脂環式炭化水素基である場合は、それぞれ独立して、シクロペンチル基、シクロヘキシル基であることが好ましく、芳香族炭化水素基である場合は、それぞれ独立して、フェニル基、ベンジル基、アルキル基置換フェニル基、アルキル基置換ベンジル基であることが好ましい。
aがアルカリ金属である場合は、リチウム、ナトリウム、カリウムが好ましい。
b及びRcがアシル基である場合は、それぞれ独立して、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基であることが好ましい。
−COO部分と塩を形成するアミン類としては、トリエチルアミン、ピリジン、トリメチルアミン、テトラメチルアンモニウム、メチルジエチルアミン、テトラエチルアンモニウム等が挙げられる。
−NRbc部分と塩を形成する酸としては、塩酸、硫酸、リン酸、スルホン酸、カルボン酸、ホウ酸、脂肪酸等が挙げられる。
上記一般式(V)で表わされるシステイン誘導体の具体例としては、以下の化合物(d−1)〜(d−4)が好適に挙げられる。
本発明に係る求核剤(D)として用いられるシステイン類としては、L−システイン及び以下の化合物(d−1)〜(d−4)から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが、シランカップリング剤(C)と相互作用し易くなるのでさらに好ましい。
Figure 0005860758
本発明に係る求核剤(D)を加える混練段階において、求核剤(D)が、質量比{求核剤(D)/シランカップリング剤(C)}として(2/100)〜(400/100)含まれることが好ましい。(2/100)以上であれば、シランカップリング剤(C)の活性化が十分に起こり、(400/100)以下であれば、加硫速度に大きな影響は与えないからである。求核剤(D)が、質量比{求核剤(D)/シランカップリング剤(C)}として(5/100)〜(200/100)含まれることが更に好ましい。
なお、求核剤(D)は、硫黄加硫の促進剤としても用いられる場合があるので、その場合は、混練の最終段階においても所望により適量を配合してもよい。
[ゴム成分(A)]
本発明のゴム組成物の製造方法に用いられるゴム成分(A)の合成ジエン系ゴムとしては、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン-プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)、エチレン−ブタジエン共重合体(EBR)、プロピレン−ブタジエン共重合体(PBR)等を用いることができ、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムは、1種単独でも、2種以上のブレンドとして用いてもよい。
[無機充填材(B)]
本発明のゴム組成物の製造方法に用いられる無機充填材(B)は、シリカ及び下記一般式(VI)で表される無機化合物を用いることができる。
dM1・xSiOy・zH2O ・・・(VI)
ここで、一般式(VI)中、M1は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり、d、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。
尚、一般式(VI)において、x、zがともに0である場合には、該無機化合物はアルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの金属、金属酸化物又は金属水酸化物となる。
本発明においては、上述の無機充填材(B)の内、低転がり性と耐摩耗性の両立の観点からシリカが好ましい。シリカとしては市販のあらゆるものが使用でき、なかでも湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカを用いるのが好ましく、湿式シリカを用いるのが特に好ましい。シリカのBET比表面積(ISO 5794/1に準拠して測定する)は40〜350m2/gであるのが好ましい。BET表面積がこの範囲であるシリカは、ゴム補強性とゴム成分中への分散性とを両立できるという利点がある。この観点から、BET表面積が80〜350m2/gの範囲にあるシリカが更に好ましく、BET表面積が120〜350m2/gの範囲にあるシリカが特に好ましい。このようなシリカとしては東ソー・シリカ社製、商品名「ニップシールAQ」(BET比表面積 =205m2/g)、「ニップシールKQ」、デグッサ社製商品名「ウルトラジルVN3」(BET比表面積 =175m2/g)等の市販品を用いることができる。
前記一般式(VI)で表わされる無機化合物としては、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al23)、ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO32]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO32]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩などが使用できる。また、前記一般式(VI)中のM1がアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。
一般式(VI)で表されるこれらの無機化合物は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。これらの無機化合物の平均粒径は、混練作業性、耐摩耗性及びウェットグリップ性能のバランスなどの観点から、0.01〜10μmの範囲が好ましく、0.05〜5μmの範囲がより好ましい。
本発明における無機充填材(B)は、シリカ単独で使用してもよいし、シリカと一般式(VI)で表される無機化合物の1種以上とを併用してもよい。
本発明に係るゴム組成物の充填材は、所望により、上述の無機充填材(B)に加えてカーボンブラックを含有してもよい。カーボンブラックを含有することにより、電気抵抗を下げて帯電を抑止する効果を享受できる。このカーボンブラックとしては、特に制限はなく、例えば高、中又は低ストラクチャーのSAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、FEF、GPF、SRFグレードのカーボンブラック、特にSAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、FEFグレードのカーボンブラックを用いるのが好ましい。窒素吸着比表面積(N2SA、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定する)が30〜250m2/gであることが好ましい。このカーボンブラックは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明において、カーボンブラックは無機充填材(B)に含まれない。
本発明に係るゴム組成物の無機充填材(B)は、ゴム成分(A)100質量部に対して、20〜120質量部使用することが好ましい。20質量部以上であれば、ウエット性能を確保する観点から好ましく、120質量部以下であれば、転がり抵抗低減の観点から好ましい。更には、30〜100質量部使用することがより好ましい。
また、本発明に係るゴム組成物の充填材は、ゴム成分(A)100質量部に対して、20〜150質量部使用することが好ましい。20質量部以上であれば、ゴム組成物の補強性向上の観点から好ましく、150質量部以下であれば、転がり抵抗低減の観点から好ましい。
前記充填材中、無機充填材(B)が40質量%以上であることがウェット性能と転がり抵抗の両立の観点から好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。
本発明のゴム組成物の製造方法において、通常、ゴム組成物に配合される亜鉛華等の加硫活性剤、老化防止剤等の各種配合剤は、必要に応じ、混練の第一段階又は最終段階、あるいは第一段階と最終段階との間の中間段階において混練りされる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
なお、低発熱性(tanδ指数)を下記の方法により評価した。
(1)低発熱性(tanδ指数)
ゴム組成物を160℃で15分間加硫して得た加硫ゴムに対して、粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を使用し、温度60℃、動歪み5%、周波数15Hzでtanδを測定した。比較例1又は19のtanδの逆数を100として下記式にて指数表示した。指数値が大きい程、低発熱性であり、ヒステリシスロスが小さいことを示す。
低発熱性指数={(比較例1の加硫ゴム組成物のtanδ)/(供試加硫ゴム組成物のtanδ)}×100
(2)耐摩耗性
JIS K 6264−2:2005「改良ランボーン摩耗試験」に準拠し、室温(23℃)にてスリップ率が25%の摩耗量を測定し、比較例1の数値の逆数を100とし、指数表示した値について下記の基準で評価した。
◎: 比較例1対比105%以上である。
○: 比較例1対比100%以上105%未満である。
△: 比較例1対比90%以上100%未満である。
×: 比較例1対比90%未満である。
実施例1〜21及び比較例1〜3
第1表に示す配合処方及び混練方法により、バンバリーミキサーで混練し、24種類のゴム組成物を調製した。比較例1以外の全てのゴム組成物の混練の第一段階において、ゴム成分(A)、カーボンブラック、無機充填材(B)の全部、シランカップリング剤(C)、プロセスオイル、他の配合剤及び各種求核剤(D)を加えて混練した。ただし、実施例1、2及び比較例2においては、ゴム成分(A)、カーボンブラック、無機充填材(B)の全部、シランカップリング剤(C)、プロセスオイル及び他の配合剤を加えた後10秒後に各種求核剤(D)を加えて混練した。比較例1では、各種求核剤(D)を加えなかった。
得られた24種類のゴム組成物の低発熱性(tanδ指数)及び耐摩耗性を上記の方法により評価した。結果を第1表に示す。
Figure 0005860758
[注]
*1: SBR: JSR株式会社製乳化重合SBR、商品名「JSR1500」
*2: カーボンブラック N220: 旭カーボン株式会社製、商品名「#80」(登録商標)
*3: 東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニップシールAQ」(登録商標)、 BET表面積205m2/g
*4: ビス(3−トリエトシキシリルプロピル)ジスルフィド(平均硫黄鎖長:2.35)、Evonik社製シランカップリング剤、商品名「Si75」(登録商標)
*5: 三共油化工業株式会社製、商品名「A/Oミックス」(登録商標)
*6: N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック 6C」(登録商標)
*7: チオ尿素、東京化成工業株式会社製
*8: 大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーEUR」(登録商標)
*9: 三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーTMU」(登録商標)
*10: 大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーC」(登録商標)
*11: チオアセトアミド、東京化成工業株式会社製
*12: チオベンズアミド、東京化成工業株式会社製
*13: 1−メチルピロリジン−2−チオン、東京化成工業株式会社製
*14: ピペリジニウムペンタメチレンジチオカルバマート、東京化成工業株式会社製
*15: ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリニウム、東京化成工業株式会社製
*16: ヘキサメチレンアンモニウムヘキサメチレンジチオカルバマート、東京化成工業株式会社製
*17: L−システイン、東京化成工業株式会社製
*18: 化合物(d−1)、L−システインエチル塩酸塩、東京化成工業株式会社製
*19: 化合物(d−2)、L−システイン塩酸塩一水和物、東京化成工業株式会社製
*20: 化合物(d−3)、L−システインナトリウム、(東京化成工業株式会社製L-システインを水酸化ナトリウム水溶液に溶かし反応させ、水分を除去して作成した。)
*21: 化合物(d−4)、N−アセチル−L−システイン、東京化成工業株式会社製
*22: 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック224」(登録商標)
*23: 1,3−ジフェニルグアニジン、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラー D」(登録商標)
*24: ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラー DM」(登録商標)
*25: N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラー NS」(登録商標)
実施例22〜42及び比較例4、5
第2表に示す配合処方及び混練方法により、バンバリーミキサーで混練し、23種類のゴム組成物を調製した。全てのゴム組成物の混練の第一段階において、ゴム成分(A)、カーボンブラック、無機充填材(B)の全部及びシランカップリング剤(C)、プロセスオイル及び他の配合剤を混練した。
次に、混練の第二段階で各種求核剤(D)を加えて混練した。得られた23種類のゴム組成物の低発熱性(tanδ指数)及び耐摩耗性を上記の方法により評価した。結果を第2表に示す。
Figure 0005860758
[注]
*1〜*25は、第1表と同じである。
第1表及び第2表から明らかなように、実施例1〜42のゴム組成物は、比較例1〜5中の対比すべきゴム組成物と比較して、いずれも低発熱性(tanδ指数)が良好であり、耐摩耗性も比較例1と比較して同等以上であった。比較例2〜5のゴム組成物は、耐摩耗性が著しく低下していた。
本発明のゴム組成物の製造方法は、シランカップリング剤のカップリング機能の活性をさらに高めて、低発熱性に優れたゴム組成物を得ることができるので、乗用車用、小型トラック用、軽乗用車用、軽トラック用及び大型車両用(トラック・バス用、建設車両用等)等の各種空気入りタイヤの各部材、特に空気入りラジアルタイヤのトレッド用部材の製造方法として好適に用いられる。

Claims (15)

  1. 天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも1種からなるゴム成分(A)、無機充填材(B)を含む充填材、シランカップリング剤(C)及び求核剤(D)を含むゴム組成物の製造方法であって、該求核剤(D)が、チオウレア類、チオアミド類、ジチオカルバミン酸類のアミン塩類及びシステイン類から選ばれる少なくとも1種の化合物であり、該ゴム組成物を複数段階で混練し、求核剤(D)を加える混練段階において該求核剤(D)を加えた後の混練の比エネルギーが0.05〜1.50kWh/kgであることを特徴とするゴム組成物の製造方法。
    [比エネルギーの測定方法
    求核剤(D)を加える混練段階において該求核剤(D)を加えた後の混練装置の電動機消費電力量を該ゴム組成物全質量で除して求める。]
  2. 混練の第一段階で前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(B)の全部又は一部、前記シランカップリング剤(C)の全部又は一部及び前記求核剤(D)を加えて混練し、且つ該第一段階において該求核剤(D)を加えた後の混練の比エネルギーが0.05〜1.50kWh/kgであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物の製造方法。
    [比エネルギーの測定方法
    混練の第一段階において該求核剤(D)を加えた後の混練装置の電動機消費電力量を該ゴム組成物全質量で除して求める。]
  3. 前記求核剤(D)を加える混練段階において、該求核剤(D)を加えた後の混練装置のブレード回転速度が、25〜100rpmである請求項1又は2に記載のゴム組成物の製造方法。
  4. 前記求核剤(D)を加える混練段階において、該求核剤(D)を加えた後の混練時間が、30秒〜30分である請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
  5. 前記シランカップリング剤(C)が、下記一般式(I)〜(IV)で表わされる化合物からなる群から1種以上選択される化合物である請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
    Figure 0005860758


    (式中、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状又は分枝のアルキル基、炭素数2〜8の直鎖又は分枝のアルコキシアルキル基及びシラノール基から選ばれる置換基であり、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状又は分枝のアルキル基であり、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖又は分枝のアルキレン基である。aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但しp及びrの双方が3であることはない。)
    Figure 0005860758

    [式中、Rは−Cl、−Br、RO−、RC(=O)O−、R10C=NO−、R10CNO−、R10N−、及び−(OSiR10(OSiR1011)から選択される一価の基(R、R10及びR11は各々水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、hは平均値として1〜4である。)であり、RはR、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、RはR、R、水素原子又は−[O(R12O)]0.5 −基(R12は炭素数1〜18のアルキレン基、jは1〜4の整数である。)であり、Rは炭素数1〜18の二価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。]
    Figure 0005860758

    [式中、R13は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状又は分枝のアルキル基、炭素数2〜8の直鎖又は分枝のアルコキシアルキル基及びシラノール基から選ばれる置換基であり、R14は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状又は分枝のアルキル基であり、R15は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖又は分枝のアルキレン基である。R16は一般式
    (−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)から選ばれる二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、並びに硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基から選ばれる二価の置換基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。]
    Figure 0005860758

    [式中、R23は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、複数あるGは同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる官能基であり、かつ [−0−]0.5、[−0−G−]0.5及び[−O−G−O−] 0.5から選ばれる官能基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる官能基であり、かつ [−O−G−O−] 0.5で表される官能基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々−Cl、−Br、−OR、RC(=O)O−、RC=NO−、RN−、R−及びHO−G−O−(Gは上記表記と一致する。)から選ばれる官能基であり、R及びRは各々炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。m、n、u、v及びwは、1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0≦w≦1であり、かつ(u/2)+v+2w=2又は3である。A部が複数である場合、複数のA部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、B部が複数である場合、複数のB部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なってもよい。]
  6. 前記シランカップリング剤(C)が、上記一般式(I)で表わされる化合物である請求項に記載のゴム組成物の製造方法。
  7. 前記無機充填材(B)がシリカである請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
  8. 前記充填材がカーボンブラックを含む請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
  9. 前記充填材中、前記無機充填材(B)が40質量%以上である請求項1〜のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
  10. 前記チオウレア類が、チオ尿素、N,N’−ジフェニルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿素、N,N’−ジメチルチオ尿素、N,N’−ジブチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、N,N’−ジイソプロピルチオ尿素、N,N’−ジシクロヘキシルチオ尿素、1,3−ジ(o−トリル)チオ尿素、1,3−ジ(p−トリル)チオ尿素、1,1−ジフェニル−2−チオ尿素、2,5−ジチオビ尿素、グアニルチオ尿素、1−(1−ナフチル)−2−チオ尿素、1−フェニル−2−チオ尿素、p−トリルチオ尿素及びo−トリルチオ尿素から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
  11. 前記チオアミド類が、チオアセトアミド、チオプロピオンアミド、チオアセトアニリド、4−クロロチオベンズアミド、4−ヒドロキシチオベンズアミド、ε−チオカプロラクタム、1−メチルピロリジン−2−チオン、N−フェニルチオベンズアミド及びチオベンズアミドから選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
  12. 前記ジチオカルバミン酸類のアミン塩類が、ジメチルジチオカルバミン酸ジメチルアンモニウム、ジエチルジチオカルバミン酸ジエチルアンモニウム、ピペリジニウムペンタメチレンジチオカルバマート、1−ピロリジンカルボジチオ酸アンモニウム、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリニウム及びヘキサメチレンアンモニウムヘキサメチレンジチオカルバマートから選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
  13. 前記システイン類が、L−システイン、D−システイン及び下記一般式(V)で表わされるシステイン誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
    Figure 0005860758

    [式中、Xは直鎖のアルキレン基を有する炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、Y及びZはそれぞれ独立して単結合又は炭素数1〜10のアルキレン基であり、Rは水素原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアルカリ金属から選ばれるものであり、R及びRはそれぞれ独立して水素原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びアシル基から選ばれるものであり、−COO部分はアミン類と塩を形成していてもよく、−NR部分は酸と塩を形成していてもよい。但し、R、R及びRの全てが水素原子である場合は塩を形成していることを要し、塩を形成していない場合はR、R及びRの少なくとも1つは水素原子ではない。]
  14. 前記第一段階において、前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(B)の全部又は一部及び前記シランカップリング剤(C)の全部又は一部を混練した後に該第一段階の途中で前記求核剤(D)を加えて、さらに混練する請求項2〜13のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
  15. 前記ゴム組成物を3段階以上の混練段階で混練し、混練の第一段階(X)で前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(B)の全部又は一部、及び前記シランカップリング剤(C)の全部又は一部を混練し、混練の第二段階以降でかつ最終段階より前の段階(Y)で該求核剤(D)を加えた後の混練の比エネルギーが0.05〜1.50kWh/kgの範囲内にて混練し、混練の最終段階(Z)で加硫剤を加えて混練することを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物の製造方法。
    [比エネルギーの測定方法
    混練の段階(Y)において該求核剤(D)を加えた後の混練装置の電動機消費電力量を該ゴム組成物全質量で除して求める。]
JP2012105427A 2012-05-02 2012-05-02 ゴム組成物の製造方法 Active JP5860758B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012105427A JP5860758B2 (ja) 2012-05-02 2012-05-02 ゴム組成物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012105427A JP5860758B2 (ja) 2012-05-02 2012-05-02 ゴム組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013234212A JP2013234212A (ja) 2013-11-21
JP5860758B2 true JP5860758B2 (ja) 2016-02-16

Family

ID=49760579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012105427A Active JP5860758B2 (ja) 2012-05-02 2012-05-02 ゴム組成物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5860758B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5977502B2 (ja) * 2011-11-22 2016-08-24 株式会社ブリヂストン ゴム組成物の製造方法
WO2016009776A1 (ja) * 2014-07-15 2016-01-21 住友ゴム工業株式会社 タイヤ用ゴム組成物の製造方法および空気入りタイヤ
CN112135738B (zh) * 2018-04-11 2022-09-09 埃克森美孚化学专利公司 用于改进的轮胎胎面性能的基于丙烯的聚合物添加剂

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2623553B1 (en) * 2010-10-01 2017-08-02 Bridgestone Corporation Method for manufacturing rubber composition

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013234212A (ja) 2013-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5883438B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5740406B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5736384B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP6010662B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5838095B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5845247B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5683597B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5977517B2 (ja) ゴム組成物の製造方法、そのゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP5696157B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP6031506B2 (ja) ゴム組成物およびゴム組成物の製造方法
JP6561847B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物の製造方法および空気入りタイヤ
JP2017039824A (ja) ゴム組成物及びその製造方法
JP5860758B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5957210B2 (ja) ゴム組成物及びその製造方法
JP5592219B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP6614528B2 (ja) タイヤ用ゴム組成物及びその製造方法
JP5809045B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5977502B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5649515B2 (ja) ゴム組成物の製造方法
JP2013159669A (ja) ゴム組成物の製造方法
JP5869850B2 (ja) ゴム組成物及びその製造方法
JP5764036B2 (ja) ゴム組成物及びその製造方法
JP2015098553A (ja) ゴム組成物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5860758

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250