JP5859929B2 - 複数系統の電熱線を用いた成形機用ヒータ - Google Patents

複数系統の電熱線を用いた成形機用ヒータ Download PDF

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Description

本発明は、射出成形機や押出成形機に用いられるヒータに関する。
射出成形機の加熱シリンダ(樹脂溶融用バレル)にはバンドバスヒータが設けられ、ホッパから供給される樹脂を加熱シリンダ内で加熱溶融しノズルから射出する。成形品の品質を高めるには、加熱シリンダはできるだけ一定温度に維持されるのが好ましい。
特許文献1には、樹脂の導入に起因する加熱シリンダの温度低下を補償できるようにして、射出成形機の立上り安定に要する時間を短縮するために、補助ヒータをバンドヒータと共に2重構造にして加熱シリンダに装着する技術が開示されている。
特許文献2には、射出成形機の加熱シリンダの軸心方向に設定された各温調ゾーン毎に複数個取り付けられたシリンダ加熱用バンドヒータの接続を、設定温度に達した後から予め設定した一定時間後に、並列接続から直列接続に切り換える制御を行う射出成形機用温度調節装置が開示されている。図12は従来の温調方法を説明する図である。この図では、3つの領域で温度調節を行っている。温調領域1は温調領域1用ヒータ42、温調領域2は温調領域2用ヒータ43、温調領域3は温調領域3用ヒータ44で加熱制御される。温調領域1は熱電対41、温調領域2は熱電対41、温調領域3は熱電対41でそれぞれの温調領域の温度を検出している。
特開平4−67929号公報 特開平7−276458号公報
背景技術で説明したように、射出成形機や押出成形機(以下、これらをまとめて「成形機」と呼ぶ。)では通常、樹脂溶融用バレル及びノズルの軸方向に複数の温調領域が設定され、熱電対などの温度センサからの情報を基に温度調節が行われる。しかし、特に熱電対などの温度センサから離れた場所などで、局所的な熱量の過不足による温度ムラが発生し易く、成形不良や機械への負担の増大などの問題が引き起こされる。また、温調領域数の増加は機械のコスト及び成形技術者の負担を増大させる。
一方、1つの温調領域が広過ぎると、熱電対付近は設定温度に調節されるものの、熱電対から遠い領域で設定温度からの乖離が起こってしまうという問題点がある。例えば図13に示されるように、ウォータジャケット55で冷却され易い温調領域1のヒータ52の稼働率が高くなるため、温調領域1と温調領域2の境界部で温度が高くなり、温調領域2のヒータ53の稼働率が低くなるため、温調領域2と温調領域3の境界部で温度低下が起こってしまう場合がある。
そこで本発明は、温調領域数を増加させること無く、この温度ムラを解消することが可能な成形機用ヒータを提供することを課題とする。
本願の請求項1に係る発明は、成形機の樹脂溶融用バレル及びノズルを加熱する成形機用ヒータにおいて、1つの系統の電熱線から成る第1のヒータと、複数の系統の電熱線から成る第2のヒータとを有し、少なくとも2つ以上の前記第1のヒータと、前記第2のヒータとを前記樹脂溶融用バレル及びノズルの軸方向に分割した加熱領域に配置し、前記第1のヒータは、配置された加熱領域に設けられた温度検出器により検出された温度に応じて温度制御され、前記第2のヒータの少なくとも1つの系統は、一方の第1のヒータと同期して温度制御され、少なくとも他の1つの系統は他方の第1のヒータと同期して温度制御されることを特徴とする成形機用ヒータである。
請求項2に係る発明は、前記第2のヒータを平面状に展開した場合、前記複数の系統の電熱線が櫛歯状であり、かつ、該櫛歯状の電熱線が対向し互い噛み合うように配線したことを特徴とする請求項1に記載の成形機用ヒータである。
請求項3に係る発明は、前記第2のヒータの複数の系統の電熱線を螺旋状に多条に配線したことを特徴とする請求項1に記載の成形機用ヒータである。
請求項4に係る発明は、前記第2のヒータの複数の系統の電熱線が前記樹脂溶融用バレル及びノズルの径方向に重ねて配線されたとことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の成形機用ヒータである。
請求項5に係る発明は、前記第2のヒータの内側に配線される電熱線又は該電熱線周辺に用いる絶縁材料又はカバー材料の厚さを、外側に配置される該材料の厚さよりも薄くしたことを特徴とする請求項3または4の何れか1つに記載の成形機用ヒータである。
請求項6に係る発明は、前記第2のヒータの内側に配線される電熱線、又は該電熱線周辺に用いる絶縁材料又はカバー材料の熱伝導率が、外側に配置される該材料の熱伝導率よりも高い材質を用いたことを特徴とする請求項3または4の何れか1つに記載の成形機用ヒータである。
請求項7に係る発明は、前記第2のヒータの夫々の系統の電熱線をユニットとして構成し、前記第1のヒータに取付け、取外し可能としたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1つに記載の成形機用ヒータである。
請求項8に係る発明は、前記第2のヒータの各系統の電熱線にコネクタを設けたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1つに記載の成形機用ヒータである。
請求項9に係る発明は、前記成形機から得られる温度情報、圧力情報、モータトルク情報、消費電力、稼動状態又は成形条件の何れか、あるいは2つ以上の組み合わせに基づいて前記第2のヒータの各系統の前記第1のヒータへの接続/切断あるいは接続先の選択を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1つに記載の成形機用ヒータである。
請求項10に係る発明は、1つのヒータの内部に前記第1のヒータ及び第2のヒータを構成する回路を設けたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1つに記載の成形機用ヒータである。
請求項11に係る発明は、前記第2のヒータが配置される前記加熱領域を更に複数の領域に分け、前記電熱線のワット密度を該領域毎に異なるようにしたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1つに記載の成形機用ヒータである。
請求項12に係る発明は、前記第2のヒータの各系統の電熱線にかける電圧値又は電流値を調整する調整手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1つに記載の成形機用ヒータである。
本発明により、温調領域数を増加させること無く、この温度ムラを解消することが可能な成形機用ヒータを提供できる。
第2のヒータであるバンドヒータ内部の配線を説明する図である(配線例1)。 第2のヒータであるバンドヒータ内部の配線を説明する図である(配線例2)。 第2のヒータであるバンドヒータ内部の配線を説明する図である(配線例3)。 第2のヒータにおいて系統ごとに分解できるヒータを説明する図である(構成例1)。 第2のヒータにおいて系統ごとに分解できるヒータを説明する図である(構成例2)。 本発明に係るヒータの使用例を説明する図である(使用例1)。 本発明に係るヒータの使用例を説明する図である(使用例2)。 本発明に係るヒータの使用例を説明する図である(使用例3)。 本発明に係るヒータの使用例を説明する図である(使用例4)。 本発明に係るヒータの使用例を説明する図である(使用例5)。 本発明に係る第1ヒータ及び第2ヒータと同等の回路を1つのヒータ内部に有することで、同等の効果を得るヒータを説明する図である(構成例3)。 従来の温調方法を説明する図である。 従来の温調方法を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。なお、従来技術と同一または類似する構成は同じ符号を用いて説明する。
例えば、射出成形機の樹脂溶融用の射出シリンダ(バレル)の軸方向に分割された加熱領域において、複数系統の電熱線を内部に有するヒータを用い、その各系統の電熱線を、前後の複数の温調領域に用いられる複数ヒータとそれぞれ並列接続することにより、該ヒータは並列接続された複数ヒータの中間的な稼働率を取るため、該加熱領域においては、温調を行わなくても他領域間を滑らかな温度変化で接続することができる。本発明の成形機用ヒータには、バンドヒータの他、セラミックヒータ、コイルヒータ、シーズヒータなど、ヒータの種類を問わず適用可能である。また、本発明の成形機用ヒータは、成形機のバレル部、ノズル部、ノズルアダプタ部など、使用箇所も問わない。
なお、下記の各実施形態の説明において、本発明に係る第1のヒータは、射出成形機あるいは押出成形機に従来から用いられているバンドヒータを用いることができるので、本明細書の実施形態1〜3では配線例についての説明を略する。
<実施形態1>
図1はヒータ内部に2系統の電熱線を配置する第2のヒータの例(配線例1)である。図1に示される第2のヒータは、円筒形状をしたマイカなどから構成される可撓性を有する絶縁板13などの展開した平面上に、幅広形状の第1電熱線11aと第2電熱線12aを交互に配置した形態である。第1電熱線11aと第2電熱線12aは幅広の電熱線である。このヒータの形態は、絶縁板13を筒形状としたときに、第1電熱線11aと第2電熱線12aとが螺線状(ヘリカル状)に配置される。なお、第1電熱線11aの配線を第1系統、第2電熱線12aの配線を第2系統という。このように本発明に係る第2のヒータは複数の系統の電熱線を有する。他の実施形態も同様である。
<実施形態2>
図2はヒータ内部に2系統の電熱線を配置する第2のヒータの例(配線例2)である。図2に示される第2のヒータは、円筒形状をしたマイカなどから構成される可撓性を有する絶縁板13などの展開した平面上に、線状の第1電熱線11bと第2電熱線12bとを櫛歯状に形成し、それぞれの櫛歯状の電熱線11b,12bとが対向し互いに噛み合うように配置されている。
<実施形態3>
図3はヒータ内部に2系統の電熱線を配置する第2のヒータの例(配線例3)である。図3に示される第2のヒータは、絶縁板23を介してヒータの内側と外側に重ねて電熱線を配置した例である。高い熱伝導率を有するマイカなどから構成される絶縁板23の裏面に第1電熱線21を配置し、表面に第2電熱線12を配置する。第2のヒータは、第1,第2電熱線11,12を貼り付けた絶縁板23がステンレスなどで構成されるカバー24で覆われた構成を有する。
<実施形態4>
図4は第2のヒータにおいて系統ごとに分解できるヒータを説明する図である(構成例1)。図4に示される第2のヒータは、系統ごとにユニットとして取付け・取外しができるヒータの例である。内側の二重ヒータ31は、軸方向にスリットを有するステンレスなどのカバーによって電熱線が覆われた構成を有している。内側の二重ヒータ31は弾力性が有しており、スリット幅が広げるようにして内側の二重ヒータ31を射出シリンダに装着することができる。外側の二重ヒータ32は、軸方向にスリットを有し、スリットを形成する両端部は鍔部35が形成され、該鍔部にはボルト孔(図示せず)が設けられている。例えば、射出シリンダに装着された内側の二重ヒータ31に外側の二重ヒータ32を径方向に重ねて取り付ける。あるいは、内側の二重ヒータ31と外側の二重ヒータとを径方向に重ねて射出シリンダに取り付けられたノズル部に装着してもよい。外側の二重ヒータ32は、鍔部に設けられたボルト孔にボルト36を挿入して、外側の二重ヒータ32を樹脂溶融バレルあるいはノズルを締め付けて固定することができる。
内側の二重ヒータ31に重ねて取り付けられる外側の二重ヒータ32は鍔部に設けられたボルト孔にボルト挿入し、スリット幅を小さくするようにボルト締めを行う。内側の二重ヒータ31を覆うカバーの厚さを外側の二重ヒータ32のカバーの厚さより薄くすることで、電熱線の発熱を効果的に射出シリンダ(バレル)内部まで伝えることができる。
この実施形態では、内側の二重ヒータ31と外側の二重ヒータ32とは独立した2つのユニットとして構成されており、これらのヒータは、ユニットの組み合わせを変更できることや、1系統のヒータ構造が単純で保守が容易であることが利点である。
<実施形態5>
図5は第2のヒータにおいて、系統ごとにユニットとして取付け・取外しができるヒータの例である(構成例2)。図4は各ユニットを重ねて使用する例であり、図5は螺旋状のユニットを組み合わせて使用する例である。これらのヒータは、ユニットの組み合わせを変更できることや、1系統のヒータ構造が単純で保守が容易であることが利点である。
第2のヒータは、第1コイルヒータ33と第2コイルヒータ34とから形成されている。第1コイルヒータ33と第2コイルヒータ34は、弾性を有するパイプ状部材の中に電熱線を備え、螺線(ヘリカル)形状をなしている。第1コイルヒータ33と第2コイルヒータ34とを図示されるように絡み合わせることで第2のヒータを構成することができる。
実施形態3(図3参照),実施形態4(図4参照)で示したように、各系統(第1電熱線21と第2電熱線22、内側の二重ヒータ31と外側の二重ヒータ32)の電熱線を重ねて使用する場合には、外側の電熱線よりバレル側に用いる絶縁板23やヒータ31をできる限り薄くすること、又は熱伝導率の高い素材(例えば銅、アルミニウム及びその合金など)を用いることで、ヒータに内蔵された電熱線からの発熱を効果的に射出シリンダ(バレル)内部まで伝えることができる。
次に、本発明に係るヒータの使用例を説明する。
<使用例1>
図6は本発明に係るヒータの使用例を説明する図である。従来、3つの温調領域で温度調節を行っていたのに対し(図12参照)、従来技術における中間領域(温調領域2用ヒータ)のヒータ43(図12参照)を本発明に係るヒータ45(第2のヒータ)に置き換え、隣接する温調領域1用ヒータ42,温調領域3用ヒータ44とそれぞれ並列接続することで、ヒータ45は温調領域1用ヒータ42と温調領域3用ヒータ44の中間的な稼働率となり、滑らかな温度変化で温調領域1と3を接続できると共に、熱電対41などのセンサで温度を検出して温度制御する温調領域を1つ減らすことによるコストダウンが実現される。なお、ヒータ45としては、実施形態1〜5に示される第2のヒータを使用することができる。
<使用例2>
発明が解決しようとする課題で説明したように、一般に、1つの温調領域が広過ぎると、熱電対付近は設定温度に調節されるものの、熱電対から遠い領域で設定温度からの乖離が起こってしまうという問題点がある。例えば図13に示されるように、ウォータジャケット55で冷却され易い温調領域1のヒータ52の稼働率が高くなるため、温調領域1と温調領域2の境界部で温度が高くなり、温調領域2のヒータ53の稼働率が低くなるため、温調領域2と温調領域3の境界部で温度低下が起こってしまう場合がある。
そのような場合には、図7に示すように、温調領域1用ヒータ52,温調領域2用ヒータ53,温調領域3用ヒータ54の加熱領域を狭め、温調領域1用ヒータ52と温調領域2用ヒータ53の中間に、両ヒータと一部並列接続することで各ヒータ52,53の中間的な稼働率をとる本発明に係るヒータ57(第2のヒータ)を、同じく温調領域2用ヒータヒータ53,温調領域3用ヒータ54の中間に両ヒータと一部並列接続した本発明に係るヒータ58(第2のヒータ)を設置する。
これにより、各温調領域のヒータ稼働率の変化が平均化されるため、設定温度からの乖離を低減することができる。例えば、温調領域1用ヒータ52が80%、温調領域2用ヒータ53が20%の稼働率であった場合、その中間に稼働率50%程度のヒータ57が挿入されることで、樹脂の温度変化は滑らかになる。なお、ヒータ57,58としては、実施形態1〜5に示される第2のヒータを使用することができる。
<使用例3>
本発明の実施形態によれば、第2のヒータに備わった各系統の電熱線のワット密度比を任意に設定することができる。このため、並列接続するそれぞれのヒータから受ける影響の割合を変化させることができる。図1,図2に示した実施形態1と実施形態2の配線例(配線例1,配線例2)では、2系統の電熱線を等しく配置することで、それぞれのワット密度比が50:50であるため、ヒータ稼働率は並列接続した2つのヒータ稼働率の平均値となる。
一方、図8に示すヒータ64(第2のヒータ)は、ヒータ61(稼働率x),ヒータ62(稼働率y)と並列接続する電熱線65,66のワット密度比を75:25に設定した例であり、ヒータ64の稼働率zは、
z = 0.75x + 0.25y
と表され、ヒータ61の影響をより強く受けることになる。
同様に、1つ以上の系統の電熱線にかける電圧値又は電流値を調節することにより、各ヒータから受ける影響力の割合を調節することも可能である。本発明にかかるヒータを射出成形機や押出成形機械に装着したときに、ヒータを構成する各系統の電熱線にかける電圧の値や電流の値を調整する温度制御装置を用いてもよい。
なお、補足すると、図8では、ヒータ61とヒータ64の一つの系統の電熱線である高密度内部電熱線65とが並列接続され、ヒータ62とヒータ64の他の一つの系統の電熱線である低密度内部電熱線66とが並列接続されていることが図示されている。
並列接続は、電力線を分岐させて作製することも可能であるが、図8のようにコネクタを利用すると、容易に並列接続状態を変更できるという利点がある。例えば、接続先を隣接するヒータ62から、離れたヒータ63に変更したり、高密度内部電線用コネクタ67と低密度内部電線用コネクタ68を入れ替え、ヒータ61よりヒータ62の影響を強く受けるように変更したりすることができる。
また、ヒータ64に3系統の電熱線を有するヒータを用いて、ヒータ61,62,63の3つのヒータと並列接続することも可能である。2系統の場合に比べて、外因要素や樹脂のせん断発熱等により、上記3つのヒータの何れかが特異的に高い、又は低い稼働率をとるような場合でも、該ヒータからヒータ64が受ける影響は少なくなり、安定した加熱が可能となる場合がある。
<使用例4>
また、1つ以上の系統の電熱線ワット密度を、領域ごとに変化させることで、ヒータ内部で各系統の電熱線のワット密度比を変化させることができる。図9に示す使用例4は、ヒータ71に近い領域Aではヒータ71の影響を強く受け、ヒータ72に近い領域Cではヒータ72から強く影響を受けるように、2系統の電熱線のワット密度比が設定されており、より滑らかな温度変化を実現するものである。
本発明に係る第2のヒータに対応するヒータ73には、二つの系統のヒータ内部電熱線74a,74bが配線されている。図9において、ヒータ内部電熱線74aは領域Aが高密度に配線され領域Cに向かって疎密度に配線されている。ヒータ71と並列接続されている。また、ヒータ内部電熱線74bは領域Cが高密度に配線され領域Aに向かって疎密度に配線されている。これによって、ヒータ71に近い領域Aではヒータ71の影響を強く受け、ヒータ72に近い領域Cではヒータ72の影響を強く受けるように、2系統の電熱線のワット密度比が設定されており、より滑らかな温度変化を実現するものである。
<使用例5>
本発明に係るヒータを用いた場合、熱電対で実際の樹脂温度を監視しないため、樹脂温度が理想温度から離れてしまう場合がある。例えば、樹脂のせん断発熱により、樹脂が周辺領域より高温になってしまう場合などが考えられる。
そのため、成形機から得られる情報(温度情報、圧力情報、モータトルク情報、消費電力、稼働状態、または、成形条件の何れか、あるいは2つ以上の情報の組み合わせた情報)を基に樹脂状態を判別し、並列接続の接続/切断あるいは接続先の選択を自動で行うシステムが有効である。例えば、図7に示される使用例2において、ヒータ54の稼働率が低すぎる場合、樹脂のせん断発熱により本発明に係るヒータ58(第2のヒータ)の領域で樹脂の過熱が起こっていることが想定される。このため、ヒータ58とヒータ53の接続を切断するなど、ヒータ58の稼働率を下げることが望ましい。他にも、射出ピーク圧やスクリュ回転軸トルクが高すぎる場合は樹脂温度が低下していることが想定されるし、クッション量や計量時間のばらつきから成形安定性を監視することも可能である。
図10は本発明に係るヒータの使用例を説明する図であり(使用例5)、自動でヒータの並列接続状態を変更するシステムの例である。ヒータ81,82はそれぞれ熱電対89,90の温度情報を基に、温度制御部91により制御されるスイッチ87,88のオン・オフ制御によって温度調節が行われる。本発明に係るヒータ83(第2のヒータ)の内部の2系統の電熱線(第1電熱線83a,第2電熱線83b)は、成形機93からの成形機情報を基に、接続状態制御部92によって制御されるスイッチ85,86によって、ヒータ81,82の何れかと並列接続するか、あるいはどちらとも接続しないか、最適な接続状態が自動で選択される。
使用例5では、2系統(第1電熱線83a,第2電熱線83b)とも同じヒータに接続することで通常の(内部に1系統の電熱線のみ有する)並列ヒータと同様に使用することや、1つの系統のみヒータと接続し、容量の小さいヒータとして使用すること、あるいはどちらの系統も接続せずに電源オフ状態にすることも可能である。
同様に、成形機から得られる情報を基に、インバータを用いて少なくとも1つの系統の電熱線にかかる電圧値又は電流値を制御することによって、本発明ヒータの発熱量を操作することも可能である。
<構成例3>
図11は、1つのヒータの内部に、図6に示す第1ヒータ42,44及び第2ヒータ45の3つのヒータと同等の回路を形成した例である。電熱線102aはヒータ42(図6参照)相当分であり、電熱線103aはヒータ44(図6参照)相当分であり、102aと並列接続された電熱線102b及び、103aと並列接続された電熱線103bはヒータ45(図6参照)内部の電熱線に相当する。上記3つのヒータと同等の能力を1つのヒータで形成することにより、取付け・取外しなどの保守が容易になることや、ヒータ3つ作製する場合に比べてコストを削減できることなどの利点がある。
11a,11b 第1電熱線
12a,12b 第2電熱線
13 絶縁板

21 第1電熱線
22 第2電熱線
23 絶縁板

31 内側の二重ヒータ
32 外側の二重ヒータ

33 第1コイルヒータ
34 第2コイルヒータ

35 鍔部
36 ボルト

41 熱電対
42 温調領域1用ヒータ
43 温調領域2用ヒータ
44 温調領域3用ヒータ
45 ヒータ

51 熱伝対
52 温調領域1用ヒータ
53 温調領域2用ヒータ
54 温調領域3用ヒータ
55 ウォータジャケット
56 ノズル
57 ヒータ
58 ヒータ

61 ヒータ
62 ヒータ
63 ヒータ
64 ヒータ
65 高密度内部電熱線
66 低密度内部電熱線
67 高密度内部電線用コネクタ
68 低密度内部電線用コネクタ
71 ヒータ
72 ヒータ
73 ヒータ
74 ヒータ内部電熱線

81 ヒータ
82 ヒータ
83 ヒータ
83a 第1電熱線
83b 第2電熱線
84 ヒータ電源
85 ヒータ接続状態制御スイッチ
86 ヒータ接続状態制御スイッチ
87 ヒータオン・オフ制御スイッチ
88 ヒータオン・オフ制御スイッチ
89 熱電対
90 熱電対
91 温度制御部
92 接続状態制御部
93 成形機

101 ヒータ
102a 第1電熱線
102b 第1電熱線(102aと並列接続部分)
103a 第2電熱線
103b 第2電熱線(103aと並列接続部分)
104 熱電対用穴

Claims (12)

  1. 成形機の樹脂溶融用バレル及びノズルを加熱する成形機用ヒータにおいて、
    1つの系統の電熱線から成る第1のヒータと、
    複数の系統の電熱線から成る第2のヒータとを有し、
    少なくとも2つ以上の前記第1のヒータと、前記第2のヒータとを前記樹脂溶融用バレル及びノズルの軸方向に分割した加熱領域に配置し、
    前記第1のヒータは、配置された加熱領域に設けられた温度検出器により検出された温度に応じて温度制御され、
    前記第2のヒータの少なくとも1つの系統は、一方の第1のヒータと同期して温度制御され、少なくとも他の1つの系統は他方の第1のヒータと同期して温度制御されることを特徴とする成形機用ヒータ。
  2. 前記第2のヒータを平面状に展開した場合、前記複数の系統の電熱線が櫛歯状であり、かつ、該櫛歯状の電熱線が対向し互い噛み合うように配線したことを特徴とする請求項1に記載の成形機用ヒータ。
  3. 前記第2のヒータの複数の系統の電熱線を螺旋状に多条に配線したことを特徴とする請求項1に記載の成形機用ヒータ。
  4. 前記第2のヒータの複数の系統の電熱線が前記樹脂溶融用バレル及びノズルの径方向に重ねて配線されたとことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載の成形機用ヒータ。
  5. 前記第2のヒータの内側に配線される電熱線又は該電熱線周辺に用いる絶縁材料又はカバー材料の厚さを、外側に配置される該材料の厚さよりも薄くしたことを特徴とする請求項3または4の何れか1つに記載の成形機用ヒータ。
  6. 前記第2のヒータの内側に配線される電熱線、又は該電熱線周辺に用いる絶縁材料又はカバー材料の熱伝導率が、外側に配置される該材料の熱伝導率よりも高い材質を用いたことを特徴とする請求項3または4の何れか1つに記載の成形機用ヒータ。
  7. 前記第2のヒータの夫々の系統の電熱線をユニットとして構成し、前記第1のヒータに取付け、取外し可能としたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1つに記載の成形機用ヒータ。
  8. 前記第2のヒータの各系統の電熱線にコネクタを設けたことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1つに記載の成形機用ヒータ。
  9. 前記成形機から得られる温度情報、圧力情報、モータトルク情報、消費電力、稼動状態又は成形条件の何れか、あるいは2つ以上の組み合わせに基づいて前記第2のヒータの各系統の前記第1のヒータへの接続/切断あるいは接続先の選択を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至8の何れか1つに記載の成形機用ヒータ。
  10. 1つのヒータの内部に前記第1のヒータ及び第2のヒータを構成する回路を設けたことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1つに記載の成形機用ヒータ。
  11. 前記第2のヒータが配置される前記加熱領域を更に複数の領域に分け、前記電熱線のワット密度を該領域毎に異なるようにしたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1つに記載の成形機用ヒータ。
  12. 前記第2のヒータの各系統の電熱線にかける電圧値又は電流値を調整する調整手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至11の何れか1つに記載の成形機用ヒータ。
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