以下、モータアクチュエータの一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すモータアクチュエータ1は、車両用空調装置に備えられて送風路切替ドア(各種ダンパ)を駆動するものである。このモータアクチュエータ1は、ハウジング10の内部に、複数(本実施形態では2つ)の出力グループ21,81(即ち第1出力グループ21及び第2出力グループ81)等を収容して形成されている。
図2に示すように、ハウジング10は、互いに重ね合わされる第1ケース11及び第2ケース12から構成され、中空の箱状をなしている。この第1ケース11及び第2ケース12は樹脂材料から形成されている。
図2及び図4に示すように、第1ケース11は、略四角形状の板状をなす底部11aと、該底部11aの外周縁に沿って立設された側壁部11bとを有し、皿状をなしている。そして、側壁部11bの外周面には、第1ケース11の外側に突出した複数(本実施形態では8個)の係合突起11cが形成されている。また、側壁部11bには、第1ケース11の外側に突出した第1コネクタ形成部11dが形成されている。第1コネクタ形成部11dは、該第1コネクタ形成部11dの先端側から見た形状が、第1ケース11の開口部側に開口するコ字状をなしている。
図2に示すように、前記第2ケース12は、前記第1ケース11の底部11aと対向する上底部12aと、該上底部12aの外周縁に沿って立設された側壁部12bとを有し、皿状をなしている。本実施形態では、第2ケース12の側壁部12bは、第1ケース11の側壁部11bよりも高さ(上底部12aからの高さ)が低く形成されており、第2ケース12は、第1ケース11よりも浅い皿状をなしている。そして、側壁部12bの外周面には、前記係合突起11cと同数(即ち8個)の係合片12cが形成されている。8個の係合片12cは、第1ケース11に形成された8個の係合突起11cと対向する位置に形成されており、上底部12aと反対側に延びている。また、側壁部12bには、第2ケース12の外側に突出した第2コネクタ形成部12dが形成されている。第2コネクタ形成部12dは、第1ケース11に形成された前記第1コネクタ形成部11dと対向する位置に形成されている。そして、第2コネクタ形成部12dは、該第2コネクタ形成部12dの先端側から見た形状が、第2ケース12の開口部側に開口する略コ字状をなしている。
第1ケース11と第2ケース12とは、互いの開口部が対向した状態で重ね合わされている。そして、第1ケース11の側壁部11bの先端部と、第2ケース12の側壁部12bの先端部とが当接しており、第1ケース11の開口部は第2ケース12によって閉塞されている。また、第1ケース11の8個の係合突起11cに、第2ケース12の8個の係合片12cがスナップフィット係合することにより、これらの係合突起11c及び係合片12cによって第1ケース11と第2ケース12とが締結固定されて一体化されている。更に、第1ケース11と第2ケース12とが重ね合わされることにより、第1コネクタ形成部11dと第2コネクタ形成部12dとは、互いの開口部が対向した状態で重ね合わされて、四角筒状のコネクタ部13を形成している。コネクタ部13は、その先端に、ハウジング10の外側に開口した矩形状の開口を有する。
図1に示すように、前記第1出力グループ21は、モータ22と、ウォーム23と、第1減速ギヤ24と、第2減速ギヤ25と、出力ギヤ26と、第1給電端子部27と、第1位置検出センサ28と、第1センサ信号ライン29とから構成されている。尚、ウォーム23、第1減速ギヤ24、第2減速ギヤ25及び出力ギヤ26は、何れも少なくとも一部がハウジング10の内部に配置されてモータ22の回転が伝達されるものであるとともに、何れもモータ22の回転を減速して出力するための減速ギヤである。
図1及び図3に示すように、モータ22は、両端が閉塞された円筒状のハウジングケース22aを有する。そして、このハウジングケース22aの軸方向の一端面の中央からモータ22の回転軸22bが突出するとともに、同ハウジングケース22aの軸方向の他端面には、電力の供給を受けるための一対のモータ側給電端子22cが設けられている。モータ22は、このモータ側給電端子22cから電力が供給されると回転軸22bを回転させる。また、ハウジングケース22aの軸方向の両端面の中央部には、同ハウジングケース22aの軸方向に突出した支持突起22dがそれぞれ形成されている。
図1及び図4に示すように、ハウジング10の内部において、第1ケース11の底部11aには、モータ22を支持するための一対のモータ支持部11eが同底部11aと一体に形成されている。一対のモータ支持部11eは、第1ケース11の底部11a上で、該底部11aと直角をなすように立設されている。そして、対をなすモータ支持部11eは、ハウジングケース22aの軸方向の両端面間の距離と略等しい距離だけ離間している。また、各モータ支持部11eの先端部には、その先端から基端側に向かって支持凹部11fが凹設されている。そして、モータ22は、一対のモータ支持部11e間にハウジングケース22aが配置された状態で、ハウジングケース22aの軸方向の両端部に設けられた支持突起22dが一対のモータ支持部11eの支持凹部11fに挿入されることにより、モータ支持部11eによって支持されている。即ち、モータ22は、ハウジング10によって支持されている。尚、一対のモータ支持部11eは、モータ22の軸方向の移動及び径方向の移動を規制しつつ同モータ22を支持している。
モータ22の回転軸22bには、前記ウォーム23が該回転軸22bと一体回転可能に装着されている。そして、ハウジング10の内部において、このウォーム23の近傍に前記第1減速ギヤ24が配置されている。第1減速ギヤ24は、円板状をなす第1大径歯車24aと、該第1大径歯車24aと一体に形成された第1小径歯車24bとを有する。第1小径歯車24bは、第1大径歯車24aよりも直径が小さい円板状をなすとともに、第1大径歯車24aの軸方向の一端面に同第1大径歯車24aと同軸となるように一体に形成されている。
ハウジング10の内部において、ウォーム23の近傍には、第1軸支部11gが設けられている。第1軸支部11gは、第1ケース11の底部11aから同底部11aに対して垂直をなすように延びており、円柱状をなしている。そして、第1減速ギヤ24は、その径方向の中央部(即ち第1大径歯車24a及び第1小径歯車24bの径方向の中央部)に第1軸支部11gが挿入されることにより、該第1軸支部11gによって回転可能に支持されている。即ち、第1減速ギヤ24は、第1軸支部11gを有するハウジング10によって回転可能に支持されている。また、第1減速ギヤ24は、第1大径歯車24aと第1ケース11の底部11aとの間に第1小径歯車24bが配置されるように第1軸支部11gに外挿されている。そして、第1軸支部11gにて軸支された第1減速ギヤ24の第1大径歯車24aは、ウォーム23と噛合している。
ハウジング10の内部において、第1減速ギヤ24の近傍に前記第2減速ギヤ25が配置されている。第2減速ギヤ25は、円板状をなす第2大径歯車25aと、該第2大径歯車25aと一体に形成された第2小径歯車25bとを有する。第2小径歯車25bは、第2大径歯車25aよりも直径が小さい円板状をなすとともに、第2大径歯車25aの軸方向の一端面に同第2大径歯車25aと同軸となるように一体に形成されている。
ハウジング10の内部において、前記第1軸支部11gの近傍には、第2軸支部11hが設けられている。第2軸支部11hは、第1ケース11の底部11aから同底部11aに対して垂直をなすように延びており、円柱状をなしている。そして、第2減速ギヤ25は、その径方向の中央部(即ち第2大径歯車25a及び第2小径歯車25bの径方向の中央部)に第2軸支部11hが挿入されることにより、該第2軸支部11hによって回転可能に支持されている。即ち、第2減速ギヤ25は、第2軸支部11hを有するハウジング10によって回転可能に支持されている。また、第2減速ギヤ25は、第2小径歯車25bと第1ケース11の底部11aとの間に第2大径歯車25aが配置されるように第2軸支部11hに外挿されている。そして、第2軸支部11hにて軸支された第2減速ギヤ25の第2大径歯車25aは、前記第1減速ギヤ24の第1小径歯車24bと噛合している。
ハウジング10の内部において、第2減速ギヤ25の近傍に前記出力ギヤ26が配置されている。出力ギヤ26は、略円板状をなすとともに、その径方向の中央部に、出力軸26aが形成されている。出力軸26aは、出力ギヤ26の回転軸線L1方向に延びる円柱状をなしている。更に、図5に示すように、出力ギヤ26の径方向の中央部には、同出力ギヤ26の回転軸線L1方向に沿って出力軸26aと反対方向に延びる支持軸26bが形成されている。支持軸26bは、断面略D形状をなす柱状をなしている。
図1、図4及び図5に示すように、ハウジング10の内部において、前記第2軸支部11hの近傍には、第3軸支部11kが設けられている。第3軸支部11kは、第1ケース11の底部11aから同底部11aに対して垂直をなすように突出しており、円環状をなしている。そして、出力ギヤ26は、第3軸支部11kの内側に支持軸26bの先端部が挿入されることにより、該第3軸支部11kによって回転可能に支持されている。即ち、出力ギヤ26は、第3軸支部11kを有するハウジング10によって回転可能に支持されている。そして、第3軸支部11kにて軸支された出力ギヤ26は、第2減速ギヤ25の第2小径歯車25bと噛合している。更に、出力軸26aは、第2ケース12の上底部12aを貫通してハウジング10の外部に突出している。ハウジング10の外部に突出した出力軸26aの先端部には、送風路切替ドアを作動させるリンク機構(図示略)が連結される。即ち、出力軸26aは、リンク機構を介して送風路切替ドアに連結される。
図1に示すように、ハウジング10の内部には、回路基板31が収容されている。回路基板31は、第1ケース11の底部11aよりも小さい平板状をなしている。そして、回路基板31は、第1ケース11の底部11aにおいてモータ22とコネクタ部13との間となる部分に配置され、同底部11aに固定されている。この回路基板31には、モータアクチュエータ1の制御を行う駆動IC32が搭載されている。更に、この回路基板31に前記第1給電端子部27が設けられている。第1給電端子部27は、一対の第1給電端子33と、一対の給電用コネクタ端子34とから構成されている。
図1及び図3に示すように、一対の第1給電端子33は、モータ22における一対のモータ側給電端子22cが設けられた側の軸方向の端部付近で回路基板31に立設されている。そして、一対の第1給電端子33は、一対のモータ側給電端子22cに圧接されることにより同モータ側給電端子22cに電気的に接続されている。
また、図1に示すように、回路基板31においてコネクタ部13の近傍となる部分に前記一対の給電用コネクタ端子34が設けられている。この一対の給電用コネクタ端子34は、モータアクチュエータ1への給電を行うためのものである。一対の給電用コネクタ端子34は、それぞれ棒状をなしており、その基端部が回路基板31に接続されるとともに、その先端部がコネクタ部13の内部に突出している。そして、一対の給電用コネクタ端子34は、回路基板31を介して前記一対の第1給電端子33と電気的に接続されている。
また、回路基板31においてコネクタ部13の近傍となる部分には、一対の給電用コネクタ端子34と平行に複数本(本実施形態では6本)の信号用コネクタ端子35が設けられている。これらの信号用コネクタ端子35は、車両に搭載された外部装置(図示略)との電気信号のやりとり等を行うためのものである。各信号用コネクタ端子35は、棒状をなしており、その基端部が回路基板31に接続されるとともに、その先端部がコネクタ部13の内部に突出している。
一対の給電用コネクタ端子34及び複数の信号用コネクタ端子35は、コネクタ部13に差し込まれる外部コネクタ(図示略)と電気的に接続される。この外部コネクタを介して、モータアクチュエータ1への給電及び外部装置(図示略)との電気信号のやりとり等が行われる。
また、前記出力ギヤ26には、該出力ギヤ26の回転位置を検出するための前記第1位置検出センサ28が装着されている。図6に示すように、第1位置検出センサ28は、保持部材41と、回転部材42と、端子部材43と、蓋部材44とから構成されている。
図5及び図6に示すように、保持部材41は、略有底円筒状の収容部41aと、該収容部に一体に形成された一対の被固定部41bとを有する。収容部41aの外径は、出力ギヤ26の外径よりも小さく形成されている。また、収容部41aの底部41cの中央には、該底部41cを軸方向に貫通する貫通孔41dが形成されている。貫通孔41dの内径は、出力ギヤ26の支持軸26bの外径よりも大きく形成されている。また、収容部41aの側壁41eには、該側壁41eの周方向の一部に切欠き部41fが形成されている。切欠き部41fは、収容部41aの軸方向に沿って延び側壁41eを軸方向に貫通するとともに、側壁41eを径方向に貫通している。また、収容部41aには、周方向の複数箇所に爪挿通孔41hが形成されている。爪挿通孔41hは、側壁41eの外周側で収容部41aの周方向に等角度間隔となる4箇所に形成されている。各爪挿通孔41hは、収容部41aを軸方向に貫通している。また、前記一対の被固定部41bは、収容部41aの底部41cから収容部41aの直径方向の両側に延設されている。そして、各被固定部41bには、被固定部41bを収容部41aの軸方向に貫通する固定孔41gが形成されている。各固定孔41gは、収容部41aの直径方向に長く形成されるとともに、その径方向内側の端部における円弧状をなす部分を除き周方向の幅が収容部41aの直径方向に沿って一定に形成されている。
前記回転部材42は、円環状の板状をなす信号生成部42aと、該信号生成部42aに一体に形成された連結筒部42bとから構成されている。信号生成部42aには、パルス信号を発生させるための導電パターン42cが形成されている。この信号生成部42aの外径は、収容部41aの内径よりも小さく形成されている。また、連結筒部42bは、信号生成部42aの内周縁から該信号生成部42aの軸方向の一方側に突出した円筒状をなしている。そして、連結筒部42bの内周面は、前記支持軸26bの外周面に対応した断面略D形状をなしている。この回転部材42は、連結筒部42bの先端が収容部41aの開口部側を向いた状態で同収容部41a内に収容されることにより、保持部材41によって保持されている。また、収容部41aの内部で底部41c上に配置された回転部材42は、周方向に回転可能である。
図6に示すように、前記端子部材43は、絶縁性の樹脂材料から形成された端子保持部45と、該端子保持部45にて保持された複数本(本実施形態では3本)のセンサ端子46とから構成されている。端子保持部45は、略円環状の板状をなす支持板45aと、該支持板45aから延設された埋設保持部45bとから構成されている。支持板45aの外径は、前記収容部41aの開口部における内径と略等しく形成されている。更に、支持板45aの内径は、前記連結筒部42bの外径よりも大きく形成されている。また、埋設保持部45bは、支持板45aの外周縁の一部分から軸方向の一方側(収容部41aの底部41c側)に延びている。この埋設保持部45bの軸方向の長さは、収容部41aの軸方向の長さと略等しく形成されている。また、埋設保持部45bの径方向の厚さは、収容部41aの側壁41eの径方向の厚さと略等しく形成されている。更に、埋設保持部45bの周方向の幅は、前記切欠き部41fの周方向の幅と等しく形成されている。
各前記センサ端子46は、導電性を有する金属板材から形成され、帯状をなしている。そして、3本のセンサ端子46は、センサ端子46同士の電気絶縁性を確保するべく互いに離間した状態で埋設保持部45bに埋設されて保持されている。詳しくは、各センサ端子46は、その長手方向の中央部が埋設保持部45b内に埋設されている。その一方で、各センサ端子46の長手方向の両端部は、埋設保持部45bの外部に突出している。3本のセンサ端子46において埋設保持部45b内に埋設された部分は、周方向に並ぶとともに、それぞれ支持板45aの軸方向に沿って延びている。また、各センサ端子46において埋設保持部45bの基端側から突出した摺接部46aは、各センサ端子46における埋設保持部45b内に埋設された部分に対して埋設保持部45bの基端部において略直角に屈曲されており、支持板45aの内周側に向かって支持板45aの軸方向と略直交する方向に沿って延びている。また、各センサ端子46において埋設保持部45bの先端部から突出したセンサ側接続部46bは、各センサ端子46における埋設保持部45b内に埋設された部分に対して埋設保持部45bの先端部において直角に屈曲されており、支持板45aの外周側に向かって支持板45aの軸方向と直交する方向に沿って延びている。
図7に示すように、各センサ端子46のセンサ側接続部46bには、該センサ側接続部46bを屈曲した第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dが形成されている。第1屈曲部46cは、センサ側接続部46bを埋設保持部45bの基端側に向けて略直角に屈曲している部分である。即ち、第1屈曲部46cは、第1位置検出センサ28の軸方向と直交する平面に対して略直角をなす方向にセンサ側接続部46bを屈曲している。また、第2屈曲部46dは、第1屈曲部46cよりもセンサ側接続部46bの先端側となる位置で同センサ側接続部46bの先端が支持板45aの外周側を向くように同センサ側接続部46bを略直角に屈曲している部分である。即ち、第2屈曲部46dは、第1屈曲部46cよりもセンサ側接続部46bの先端側となる位置で第1位置検出センサ28の軸方向と平行をなす平面に対して略直角をなす方向にセンサ側接続部46bを屈曲している。この第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dを有することにより、各センサ側接続部46bは、クランク形状をなしている。また、各センサ側接続部46bにおいて、第1屈曲部46cよりも基端側の部分(第1屈曲部46cよりも埋設保持部45bの先端部寄りの部分)と、第2屈曲部46dよりも先端側の部分とは、平行をなしている。尚、各センサ側接続部46bにおいて第2屈曲部46dよりも先端側の部分は、センサ側接合部46eとなっている。
図6に示すように、上記のような端子部材43の支持板45aは、回転部材42の連結筒部42bに外挿された状態で、収容部41aの開口部に嵌合されている。更に、同端子部材43の埋設保持部45bは切欠き部41fに嵌合されている。このように保持部材41に端子部材43が組み付けられることにより、3本のセンサ端子46が端子部材43を介して保持部材41にて保持される。また、3本のセンサ端子46の摺接部46aが、回転部材42の信号生成部42aに摺接可能に押圧接触される。
前記蓋部材44は、円環状の板状をなす閉塞部44aと、該閉塞部44aの外周縁に一体に形成された複数(本実施形態では4個)の固定爪44bとから構成されている。閉塞部44aの外径は、収容部41aの外径よりも若干小さく形成されるとともに、同閉塞部44aの内径は、連結筒部42bの外径と略等しく形成されている。また、4個の固定爪44bは、閉塞部44aの外周縁において周方向に等角度間隔となる4箇所から延設されており、収容部41aの軸方向の長さよりも長い帯状をなしている。そして、蓋部材44は、4個の固定爪44bを収容部41aの4個の爪挿通孔41hに挿通しつつ、閉塞部44aにて収容部41aの開口部を略閉塞している。各固定爪44bの先端部は、爪挿通孔41hを通って収容部41aを軸方向に貫通した後に同収容部41aの底部41c側で内周側に折り曲げられている。このように、蓋部材44は、固定爪44bによって保持部材41に対して固定されている。また、閉塞部44aの内側に連結筒部42bの先端部が配置されている。
図1及び図9に示すように、第1位置検出センサ28の3本のセンサ端子46には、それぞれ前記第1センサ信号ライン29が接続される。3本の第1センサ信号ライン29は、第1ケース11の底部11aにおいて回路基板31よりも出力ギヤ26側となる部分に配置されている。また、各第1センサ信号ライン29は、導電性を有する金属板材から形成されており、細長い帯状をなしている。
図9に示すように、3本の第1センサ信号ライン29は、絶縁性の樹脂材料から形成された絶縁部材51にて一体的に構成されている。3本の第1センサ信号ライン29は、絶縁部材51等の樹脂材料からなる部材によって前記第1給電端子部27と一体的に構成されず、別体で構成されている。絶縁部材51は、基部52と、該基部52から枝分かれした第1分岐部53及び第2分岐部54とから構成されている。基部52は、略長方形の板状をなしており、該基部52の長手方向の一端部に第1分岐部53及び第2分岐部54が一体に形成されている。図7及び図9に示すように、第1分岐部53の先端部には、第1位置検出センサ28が載置される第1センサ支持部53aが形成されている。第1センサ支持部53aは四角形の枠状をなしている。この第1センサ支持部53aの幅(第1センサ支持部53aの内側に突出した第1センサ信号ライン29の突出方向と直交する方向の幅)は、収容部41aの外径より若干小さく形成されている。
3本の第1センサ信号ライン29は、基部52及び第1分岐部53に埋設されて保持されている。3本の第1センサ信号ライン29は、一定の間隔を空けて離間した状態で基部52及び第1分岐部53にて保持されており、互いの電気絶縁性が確保されている。そして、3本の第1センサ信号ライン29の長手方向の一端部は、基部52における第1分岐部53と反対側の端部から突出している。そして、各第1センサ信号ライン29において、基部52の第1分岐部53と反対側の端部から突出した端部は、基板側接続部61となっている。また、3本の第1センサ信号ライン29の長手方向の他端部は、第1センサ支持部53aから第1センサ支持部53aの内側に突出している。各第1センサ信号ライン29において、第1センサ支持部53aの内側に突出した部分は、ライン側接続部62となっている。ライン側接続部62は、第1センサ支持部53aの内側で、第1位置検出センサ28の3本のセンサ側接合部46eと同じ間隔で平行に延びている。
図9及び図10に示すように、第1位置検出センサ28は、第1センサ支持部53a上に載置されている。第1センサ支持部53a上に載置された第1位置検出センサ28の3つのセンサ側接続部46bは、それぞれ接続される第1センサ信号ライン29の方へ延びており、3つのライン側接続部62に重ね合わされている。各センサ側接合部46eは、それぞれ接続されるライン側接続部62の先端部に、第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dよりも先端側のセンサ側接合部46eが重ね合わされている。そして、図8に示すように、互いに重ね合わされたセンサ側接続部46b(センサ側接合部46e)とライン側接続部62とは、溶接により接合されている。センサ側接続部46bとライン側接続部62とが互いに重ね合わされて接合された接合部63は、第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dと、第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dを有するセンサ側接続部46bの先端との間に設けられている。このように、センサ側接合部46eとライン側接続部62とが接合されることにより、第1位置検出センサ28の3本のセンサ端子46と3本の第1センサ信号ライン29とが電気的及び機械的に接続されている。
図5に示すように、ハウジング10には、第1位置検出センサ28を固定するための第1センサ固定部71が設けられている。第1センサ固定部71は、第1ケース11に一体に形成された一対のセンサ受部73と、第2ケース12に一体に形成された一対の固定突起74とから構成されている。
一対のセンサ受部73は、第1ケース11の底部11aにおいて、第3軸支部11kの直径方向の両側となる2箇所に形成されている。そして、各センサ受部73は、第1ケース11の底部11aに対して直角をなすように同第1ケース11の内側に延びる円柱状をなしている。各センサ受部73の外径は、第1位置検出センサ28の保持部材41に設けられた前記固定孔41gの周方向の幅よりも大きく形成されている。また、対をなすセンサ受部73間の間隔は、第1位置検出センサ28における一対の固定孔41g間の間隔と略等しく形成されている。
また、一対の固定突起74は、第2ケース12の上底部12aにおいて、一対のセンサ受部73と対向する位置に形成されている。各固定突起74は、第2ケース12の上底部12aに対して直角をなすように同第2ケース12の内側(ハウジング10の内側)に延びる円柱状をなしている。そして、各固定突起74の外径は、前記固定孔41gの周方向の幅よりも大きく形成されている。また、各固定突起74の先端部には、該固定突起74の先端に向かうに連れて小径となる円錐形状をなす押潰し部74aが形成されている。
ここで、第1位置検出センサ28のハウジング10への組付け手順について説明する。図1及び図10に示すように、まず、第1位置検出センサ28は、複数の第1センサ信号ライン29を一体的に構成して保持した絶縁部材51の第1センサ支持部53a上に載置された状態で、第1センサ信号ライン29及び絶縁部材51と共に第1ケース11の底部11a上に配置される。第1ケース11の底部11a上に配置された第1センサ信号ライン29の基板側接続部61は、回路基板31に接続される。これにより、3本の第1センサ信号ライン29は、回路基板31を介して対応する信号用コネクタ端子35に電気的に接続される。尚、第1給電端子部27と第1センサ信号ライン29とは、樹脂材料によって一体的に構成(電気的絶縁性を確保して一体的に構成)されてはいない。また、第1給電端子部27が設けられた回路基板31と、絶縁部材51にて保持された第1センサ信号ライン29とは、樹脂材料によって一体的に構成されてはいない。そのため、第1給電端子部27が設けられた回路基板31と第1センサ信号ライン29とは、別々に第1ケース11の底部11aに組み付けられる。即ち、回路基板31と第1センサ信号ライン29とは、第1ケース11に組み付けられた後に、第1センサ信号ライン29を回路基板31に接続できる構成となっている。
図5に示すように、第1センサ支持部53a上に載置された状態で第1ケース11の底部11aに配置された第1位置検出センサ28の一対の被固定部41bは、一対のセンサ受部73上に配置される。この状態では、一対の被固定部41bの固定孔41gと一対のセンサ受部73の先端面とが、第1ケース11の底部11aと第2ケース12の上底部12aとの対向方向に並ぶ。そして、連結筒部42bに出力ギヤ26の支持軸26bが挿入されて、回転部材42と出力ギヤ26とが一体回転可能に連結されるとともに、支持軸26bの先端部が第3軸支部11kに内挿されて出力ギヤ26が同第3軸支部11kによって軸支される。
この状態で、第1ケース11に第2ケース12が重ね合わされて、第1ケース11の8個の係合突起11cに第2ケース12の8個の係合片12cがスナップフィット係合される。それと同時に、一対の固定突起74の押潰し部74aが、対向する固定孔41gに挿入されるとともに、対向するセンサ受部73の先端面に押し付けられて押し潰される。そして、対向するセンサ受部73の先端部と固定突起74の先端部との間に被固定部41bが挟み込まれる。即ち、対向するセンサ受部73と一対の固定突起74とは、第1ケース11と第2ケース12との組付け方向に被固定部41bを挟み込んで固定する。これにより、一対のセンサ受部73と一対の固定突起74とによって保持部材41が支持される。そして、保持部材41は、ハウジング10の内部で、一対のセンサ受部73及び一対の固定突起74からなる第1センサ固定部71によって出力ギヤ26の周方向の回転が阻止される。このようにして、第1位置検出センサ28は、第1センサ固定部71によってハウジング10に固定される。
図1に示すように、上記のような第1出力グループ21では、モータ22が作動すると、回転軸22bの回転がウォーム23に伝達される。ウォーム23に伝達された回転は、第1減速ギヤ24、第2減速ギヤ25、出力ギヤ26の順に減速されながら伝達されていく。そして、出力ギヤ26に伝達された回転は出力軸26aから出力され、出力軸26aに連結されたリンク機構を介して送風路切替ドアが駆動される。
また、出力ギヤ26が回転されると、第1位置検出センサ28の回転部材42が該出力ギヤ26と同軸で一体回転する。すると、出力ギヤ26の回転位置に応じた電気信号である第1位置検出信号(位置検出信号)が第1位置検出センサ28のセンサ端子46から出力される。この第1位置検出信号は、第1センサ信号ライン29を介して駆動IC32側に伝達される。そして、駆動IC32は、外部コネクタを介して外部装置から入力される電気信号、並びに第1位置検出信号に基づいてモータ22への給電を制御する。
前記第2出力グループ81は、モータ82と、ウォーム83と、出力ギヤ84と、センサ出力軸85と、第2給電端子部86と、第2位置検出センサ87と、第2センサ信号ライン88とから構成されている。尚、ウォーム83、出力ギヤ84及びセンサ出力軸85は、何れも少なくとも一部がハウジング10の内部に配置されてモータ82の回転が伝達されるものであるとともに、何れもモータ82の回転を減速して出力するための減速ギヤである。
図1及び図3に示すように、モータ82は、前記第1出力グループ21を構成するモータ22と同じ形状をなしている。即ち、モータ82は、両端が閉塞された円筒状のハウジングケース82aを有する。そして、このハウジングケース82aの軸方向の一端面の中央からモータ82の回転軸82bが突出するとともに、同ハウジングケース82aの軸方向の他端面には、電力の供給を受けるための一対のモータ側給電端子82cが設けられている。モータ82は、このモータ側給電端子82cから電力が供給されると回転軸82bを回転させる。また、ハウジングケース82aの軸方向の両端面の中央部には、同ハウジングケース82aの軸方向に突出した支持突起82dがそれぞれ形成されている。
図1及び図4に示すように、ハウジング10の内部において、第1ケース11の底部11aには、モータ82を支持するための一対のモータ支持部11mが同底部11aと一体に形成されている。モータ支持部11mは、前記モータ支持部11eと同様の形状をなしている。即ち、一対のモータ支持部11mは、第1ケース11の底部11a上で、該底部11aと直角をなすように立設されている。そして、対をなすモータ支持部11mは、ハウジングケース82aの軸方向の両端面間の距離と略等しい距離だけ離間している。また、各モータ支持部11mの先端部には、その先端から基端側に向かって支持凹部11nが凹設されている。そして、モータ82は、一対のモータ支持部11m間にハウジングケース82aが配置された状態で、ハウジングケース82aの軸方向の両端部に設けられた支持突起82dが一対のモータ支持部11mの支持凹部11nに挿入されることにより、モータ支持部11mによって支持されている。即ち、モータ82は、ハウジング10によって支持されている。尚、一対のモータ支持部11mは、モータ82の軸方向の移動及び径方向の移動を規制しつつ同モータ82を支持している。
モータ82の回転軸82bには、前記ウォーム83が該回転軸82bと一体回転可能に装着されている。そして、ハウジング10の内部において、このウォーム83の近傍に前記出力ギヤ84が配置されている。出力ギヤ84は、円板状をなす大径歯車84aと、該大径歯車84aと一体に形成された小径歯車84bとを有する。小径歯車84bは、大径歯車84aよりも直径が小さい円板状をなすとともに、大径歯車84aの軸方向の一端面に同大径歯車84aと同軸となるように一体に形成されている。
ハウジング10の内部において、ウォーム83の近傍には、第4軸支部11pが設けられている。第4軸支部11pは、第1ケース11の底部11aから同底部11aに対して垂直をなすように延びており、円柱状をなしている。そして、出力ギヤ84は、その径方向の中央部(即ち大径歯車84a及び小径歯車84bの径方向の中央部)に第4軸支部11pが挿入されることにより、該第4軸支部11pによって回転可能に支持されている。即ち、出力ギヤ84は、第4軸支部11pを有するハウジング10によって回転可能に支持されている。また、出力ギヤ84は、小径歯車84bと第1ケース11の底部11aとの間に大径歯車84aが配置されるように第4軸支部11pに外挿されている。そして、第4軸支部11pにて軸支された出力ギヤ84の大径歯車84aは、ウォーム83と噛合している。図2に示すように、出力ギヤ84の小径歯車84bは、第2ケース12の上底部12aを貫通してハウジング10の外部に突出している。
図1に示すように、ハウジング10の内部において、出力ギヤ84から離間した位置に前記センサ出力軸85が配置されている。センサ出力軸85は、略円板状をなすとともに、その径方向の中央部に連結軸85aが形成されている。連結軸85aは、センサ出力軸85の軸方向に延びる回転軸線L2方向に延びる柱状をなしている。更に、センサ出力軸85の径方向の中央部には、同センサ出力軸85の回転軸線L2方向に沿って連結軸85aと反対方向に延びる支持軸(図示略)が形成されている。この支持軸は、前記出力ギヤ26の支持軸26bと同様の形状をなしており、断面略D形状をなす柱状をなしている。
図1及び図4に示すように、ハウジング10の内部において、第4軸支部11pから離間した位置に第5軸支部11qが設けられている。第5軸支部11qは、第1ケース11の底部11aから同底部11aに対して垂直をなすように突出しており、円環状をなしている。そして、センサ出力軸85は、第5軸支部11qの内側に支持軸の先端部が挿入されることにより、該第5軸支部11qによって回転可能に支持されている。即ち、センサ出力軸85は、第5軸支部11qを有するハウジング10によって回転可能に支持されている。尚、センサ出力軸85の回転軸線L2は、前記第1出力グループ21の出力ギヤ26の回転軸線L1と平行をなしている。
第5軸支部11qにて軸支されたセンサ出力軸85は、図2に示すように、第2ケース12の上底部12aを貫通してハウジング10の外部に突出している。そして、図1に示すように、ハウジング10の外部に突出した連結軸85aには、送風路切替ドアを作動させるリンク機構を構成するリンク部材91が連結される。リンク部材91は円形の歯車状をなしている。このリンク部材91は、その径方向の中央部において連結軸85aに連結されており、センサ出力軸85と同軸で一体回転する。センサ出力軸85に連結されたリンク部材91は、ハウジング10の外部に配置されるとともに、ハウジング10の外部で前記出力ギヤ84の小径歯車84bに噛合する。即ち、出力ギヤ84は、リンク部材91を含むリンク機構を介して送風路切替ドアに連結されている。
前記第2給電端子部86は前記回路基板31に設けられている。第2給電端子部86は、一対の第2給電端子36と、一対の前記給電用コネクタ端子34とから構成されている。即ち、給電用コネクタ端子34は、第1出力グループ21の第1給電端子部27と、第2出力グループ81の第2給電端子部86との両方を兼ねている。
図1及び図3に示すように、一対の第2給電端子36は、モータ82における一対のモータ側給電端子82cが設けられた側の軸方向の端部付近で回路基板31に立設されている。そして、一対の第2給電端子36は、一対のモータ側給電端子82cに圧接されることにより同モータ側給電端子82cに電気的に接続されている。また、一対の第2給電端子36は、回路基板31を介して一対の給電用コネクタ端子34と電気的に接続されている。
図1に示すように、前記センサ出力軸85には、該センサ出力軸85と一体回転するリンク部材91と噛合した出力ギヤ84の回転位置を検出するための第2位置検出センサ87が装着されている。図6に示すように、第2位置検出センサ87は、第1位置検出センサ28と同じ構成をなしており、保持部材41と、回転部材42と、端子部材43と、蓋部材44とから構成されている。第2位置検出センサ87の構成は、第1位置検出センサ28と同じであるため、同一の構成に同一の符号を付してその説明を省略する。
図1及び図9に示すように、第2位置検出センサ87の3本のセンサ端子46には、3本の前記第2センサ信号ライン88が接続される。3本の第2センサ信号ライン88は、第1ケース11の底部11aにおいて回路基板31よりもセンサ出力軸85側となる部分に配置されている。また、各第2センサ信号ライン88は、導電性を有する金属板材から形成されており、細長い帯状をなしている。
3本の第2センサ信号ライン88は、前記絶縁部材51にて一体的に構成されている。また、3本の第2センサ信号ライン88は、絶縁部材51等の樹脂材料からなる部材によって前記第2給電端子部86と一体的に構成されず、別体で構成されている。絶縁部材51の前記第2分岐部54の先端部には、第2位置検出センサ87が載置される第2センサ支持部54aが形成されている。第2センサ支持部54aは、前記第1センサ支持部53aと同じ四角形の枠状をなしている。そして、3本の第2センサ信号ライン88は、基部52及び第2分岐部54に埋設されて保持されている。そして、3本の第2センサ信号ライン88は、一定の間隔を空けて離間した状態で基部52及び第2分岐部54にて保持されており、互いの電気絶縁性が確保されている。即ち、第1出力グループ21の第1センサ信号ライン29と、第2出力グループ81の第2センサ信号ライン88とは、絶縁部材51によって一体的に構成されている。更に、第1センサ信号ライン29と第2センサ信号ライン88とは、絶縁部材51によって互いの電気絶縁性が確保された状態で保持されている。
また、3本の第2センサ信号ライン88の長手方向の一端部は、基部52の第2分岐部54と反対側の端部から突出している。各第2センサ信号ライン88において、基部52の第2分岐部54と反対側の端部から突出した端部は、基板側接続部61となっている。更に、3本の第2センサ信号ライン88の長手方向の他端部は、第2センサ支持部54aの内側に突出している。各第2センサ信号ライン88において、第2センサ支持部54aの内側に突出した部分は、ライン側接続部62となっている。ライン側接続部62は、第2センサ支持部54aの内側で、第2位置検出センサ87の3本のセンサ側接合部46eと同じ間隔で平行に延びている。尚、本実施形態の3本の第2センサ信号ライン88のうちの1本の第2センサ信号ライン88と、3本の前記第1センサ信号ライン29のうちの1本の第1センサ信号ライン29とは、ライン側接続部62から基板側接続部61に至る途中で一体化されている。
図9及び図10に示すように、第2位置検出センサ87は、第2センサ支持部54a上に載置されている。第2センサ支持部54a上に載置された第2位置検出センサ87の3つのセンサ側接合部46eは、3つのライン側接続部62に重ね合わされている。そして、図8に示すように、互いに重ね合わされたセンサ側接合部46eとライン側接続部62とは、溶接により接合されている。このように、センサ側接合部46eとライン側接続部62とが接合されることにより、第2位置検出センサ87の3本のセンサ端子46と3本の第2センサ信号ライン88とが電気的及び機械的に接続されている。
図4及び図5に示すように、ハウジング10には、第2位置検出センサ87を固定するための第2センサ固定部72が設けられている。第2センサ固定部72は、前記第1センサ固定部71と同じ形状をなしており、第1ケース11に一体に形成された一対のセンサ受部73と、第2ケース12に一体に形成された一対の固定突起74とから構成されている。一対のセンサ受部73は、第1ケース11の底部11aにおいて、第5軸支部11qの直径方向の両側となる2箇所に形成されている。また、一対の固定突起74は、第2ケース12の上底部12aにおいて、一対のセンサ受部73と対向する位置に形成されている。尚、第2センサ固定部72のセンサ受部73及び固定突起74の形状は、第1センサ固定部71のセンサ受部73及び固定突起74の形状と同じであるため、その形状についての詳述は省略する。
図5及び図9に示すように、第2位置検出センサ87は、前述した第1位置検出センサ28と同様の手順で同第1位置検出センサ28と同時に第2センサ固定部72によってハウジング10に固定される。尚、第2給電端子部86と第2センサ信号ライン88とは、樹脂材料によって一体的に構成(電気的絶縁性を確保して一体的に構成)されてはいない。また、第2給電端子部86が設けられた回路基板31と、絶縁部材51にて保持された第2センサ信号ライン88とは、樹脂材料によって一体的に構成されてはいない。そのため、第2給電端子部86が設けられた回路基板31と第2センサ信号ライン88とは、別々に第1ケース11の底部11aに組み付けられる。即ち、回路基板31と第2センサ信号ライン88とは、第1ケース11に組み付けられた後に、第2センサ信号ライン88を回路基板31に接続できる構成となっている。そして、第2センサ固定部72によってハウジング10に固定された第2位置検出センサ87においては、対向するセンサ受部73の先端部と固定突起74の先端部との間に被固定部41bが挟み込まれている。これにより、一対のセンサ受部73と一対の固定突起74とによって保持部材41が支持されている。そして、第2位置検出センサ87の保持部材41は、ハウジング10の内部で第2センサ固定部72によってセンサ出力軸85の周方向の回転が阻止されている。また、絶縁部材51と共に第1ケース11の底部11aに配置された第2センサ信号ライン88は、各基板側接続部61が回路基板31に接続されており、回路基板31を介して対応する信号用コネクタ端子35に電気的に接続されている。
図1に示すように、上記のような第2出力グループ81では、モータ82が作動すると、回転軸82bの回転がウォーム83に伝達される。ウォーム83に伝達された回転は、出力ギヤ84の小径歯車84bから出力される。そして、出力ギヤ84の小径歯車84bに噛合したリンク部材91が回転されて、該リンク部材91を含むリンク機構によって送風路切替ドアが駆動される。
この時、リンク部材91は、センサ出力軸85にて支持されながら同センサ出力軸85と一体回転する。従って、出力ギヤ84に伝達されたモータ82の回転は、リンク部材91を介してセンサ出力軸85に伝達される。そして、センサ出力軸85の回転に伴って、第2位置検出センサ87の回転部材42が該センサ出力軸85と同軸で一体回転する。すると、回転部材42の回転位置に応じた電気信号、即ち出力ギヤ84の回転位置に応じた第2位置検出信号(位置検出信号)が第2位置検出センサ87のセンサ端子46から出力される。この電気信号は、第2センサ信号ライン88を介して駆動IC32側に伝達される。そして、駆動IC32は、外部コネクタを介して外部装置から入力される電気信号、並びに第2位置検出信号に基づいてモータ82への給電を制御する。
尚、この第2出力グループ81においては、最後段の減速ギヤは、ハウジング10にて回転可能に支持されてモータ82の回転が伝達される最後の部品であるセンサ出力軸85に該当する。
次に、モータアクチュエータ1の作用を説明する。
第1出力グループ21の第1センサ信号ライン29と、第2出力グループ81の第2センサ信号ライン88とは、絶縁部材51によって一体的に構成されている。従って、第1センサ信号ライン29及び第2センサ信号ライン88は、絶縁部材51と同時に第1ケース11の底部11a上に配置される。即ち、第1センサ信号ライン29と第2センサ信号ライン88とを同時にハウジング10に組付けることができる。
また、一般的に、2つの出力グループ21,81のセンサ信号ライン29,88と2つの出力グループ21,81の給電端子部27,86とを樹脂材料により一体的に構成した場合、ハウジング10に組み付ける前の状態においてセンサ信号ライン29,88及び給電端子部27,86の位置関係が当該樹脂材料により決定される。しかしながら、この場合には、一体的に構成する部品(即ちセンサ信号ライン29,88及び給電端子部27,86)の数が多く、更に距離が離れた部品も生じるため、それぞれの部品の位置精度を維持することが困難になるという問題が出てくる。すると、一体的に構成されたセンサ信号ライン29,88及び給電端子部27,86をハウジング10に組み付けたときに、センサ信号ライン29,88及び給電端子部27,86の位置ずれが大きくなる虞がある。また、センサ信号ライン29,88及び給電端子部27,86の位置精度を高精度に維持しつつ一体的に構成しようとすると、製造コストが高くなってしまう。尚、従来は、1つのハウジングに1つの出力グループのみを収容していたため、センサ信号ラインと給電端子部との距離が短く、センサ信号ラインと給電端子部とを樹脂材料により一体的に構成したとしても、位置精度の維持が容易であった。そこで、本実施形態のように、一体的に構成されたセンサ信号ライン29,88と、給電端子部27,86とを、樹脂材料で一体的に構成することなく別体で構成することにより、2つの出力グループ21,81のセンサ信号ライン29,88の組付けは容易としたまま、各出力グループ21,81においてモータ側給電端子22c,82cに対して給電端子部27,86の給電端子33,36が位置ずれすることを抑制することができる。また、センサ信号ライン29,88の位置ずれも抑制することができる。
また、従来のモータアクチュエータには、位置検出センサとセンサ信号ラインとが樹脂材料にて一体的に構成されたものがあった。そこで、2つの出力グループ21,81を1つのハウジング10に収容したモータアクチュエータ1において、保持部材41と絶縁部材51とを一体化することにより、センサ信号ライン29,88と位置検出センサ28,87とを一体的に構成することが考えられる。この場合、ハウジング10に組み付ける前の状態においてセンサ信号ライン29,88及び位置検出センサ28,87の位置関係が、一体化された保持部材41及び絶縁部材51により決定される。しかしながら、一体的に構成する部品(即ちセンサ信号ライン29,88及び位置検出センサ28,87)の数が多くなるとともに、距離が離れた部品も生じるため、それぞれの部品の位置精度を維持することが困難になるという問題が出てくる。すると、一体的に構成されたセンサ信号ライン29,88及び位置検出センサ28,87をハウジング10に組み付けたときに、センサ信号ライン29,88及び位置検出センサ28,87の位置ずれが大きくなる虞がある。そして、ハウジング10内において、センサ信号ライン29,88の位置ずれによって位置検出センサ28,87が位置ずれした場合、出力ギヤ26に対して第1位置検出センサ28の回転部材42が位置ずれしたり、センサ出力軸85に対して第2位置検出センサ87の回転部材42が位置ずれしたりしてしまう。即ち、出力ギヤ26の回転軸線L1と出力ギヤ26に装着される回転部材42の回転軸線とがずれてしまったり、センサ出力軸85の回転軸線L2とセンサ出力軸85に装着される回転部材42の回転軸線とがずれてしまったりする。すると、回転部材42及びハウジング10等から出力ギヤ26若しくはセンサ出力軸85に摩擦力等の過大な負荷が作用し、異音が発生したり出力ロスが発生したりするという問題が生じる。また、センサ信号ライン29,88と位置検出センサ28,87とを一体的に構成する場合において、センサ信号ライン29,88及び位置検出センサ28,87の位置精度を高精度に維持しつつ一体的に構成しようとすると、製造コストが高くなってしまう。尚、従来は、1つのハウジングに1つの出力グループのみを収容していたため、センサ信号ラインと位置検出センサとの距離が短く、センサ信号ラインと位置検出センサとを樹脂材料により一体的に構成したとしても、位置精度の維持が容易であった。そこで、本実施形態のように、保持部材41と絶縁部材51とを別体で構成することにより、センサ信号ライン29,88の組付けは容易としたまま、各出力グループ21,81において位置検出センサ28,87が位置ずれすることを抑制することができる。また、第1出力グループ21において、第1位置検出センサ28は、センサ端子46と第1センサ信号ライン29とが接合されることで第1センサ信号ライン29に接続される。同様に、第2出力グループ81において、第2位置検出センサ87は、センサ端子46と第2センサ信号ライン88とが接合されることで第2センサ信号ライン88に接続される。従って、センサ端子46と第1センサ信号ライン29との接合部分、及びセンサ端子46と第2センサ信号ライン88との接合部分において、センサ信号ライン29,88の位置ずれを吸収して位置検出センサ28,87が位置ずれすることを抑制することが可能である。更に、保持部材41と絶縁部材51とを別体で構成することにより、センサ信号ライン29,88の位置ずれも抑制することができる。
また、各出力グループ21,81の位置検出センサ28,87において、保持部材41は、第1ケース11と第2ケース12とを重ね合わせて固定するときに第1センサ固定部71若しくは第2センサ固定部72によって挟み込まれてハウジング10に固定される。従って、回転部材42を保持した保持部材41のハウジング10に対する最終的な位置決めは、第1ケース11と第2ケース12とを重ね合わせて固定するときになされる。その一方、第1位置検出センサ28が装着される出力ギヤ26及び第2位置検出センサ87が装着されるセンサ出力軸85は、第1ケース11と第2ケース12とを重ね合わせる前に、第1ケース11の内部に組み付けられる。従って、第1センサ固定部71による被固定部41bの挟持位置によって、第1位置検出センサ28の保持部材41は、出力ギヤ26に対する同出力ギヤ26の直径方向(収容部41aの直径方向)の位置が調整される。同様に、第2センサ固定部72による被固定部41bの挟持位置によって、第2位置検出センサ87の保持部材41は、センサ出力軸85に対する同センサ出力軸85の直径方向(収容部41aの直径方向)の位置が調整される。そのため、第1位置検出センサ28において保持部材41に保持された回転部材42を出力ギヤ26の位置に応じた位置に配置した状態で、同保持部材41をハウジング10に対して固定することが可能である。同様に、第2位置検出センサ87において保持部材41に保持された回転部材42をセンサ出力軸85の位置に応じた位置に配置した状態で、同保持部材41をハウジング10に対して固定することが可能である。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)2つの出力グループ21,81のセンサ信号ライン29,88が一体的に構成されているため、部品点数を低減できるとともに、複数のセンサ信号ライン29,88を一度にハウジング10に組み付けることができる。従って、2つの出力グループ21,81を1つのハウジング10の内部に収容したモータアクチュエータ1の組付けを容易に行うことができる。
(2)2つの出力グループ21,81のセンサ信号ライン29,88は一体的に構成されているが、これらのセンサ信号ライン29,88と2つの出力グループ21,81の給電端子部27,86とは別体で構成されている。このように、一体的に構成されたセンサ信号ライン29,88と、給電端子部27,86とを、樹脂材料で一体的に構成することなく別体で構成することにより、センサ信号ライン29,88の組付けは容易としたまま、第1出力グループ21においてモータ側給電端子22cに対して第1給電端子部27の第1給電端子33が位置ずれすること、及び第2出力グループ81においてモータ側給電端子82cに対して第2給電端子部86の第2給電端子36が位置ずれすることを抑制することができる。よって、モータ側給電端子22cと第1給電端子33、及びモータ側給電端子82cと第2給電端子36をそれぞれ良好に接続することができる。その結果、各モータ22,82に良好に給電することができる。また、センサ信号ライン29,88の位置ずれも抑制することができる。
(3)保持部材41と絶縁部材51とを別体で構成することにより、センサ信号ライン29,88の組付けは容易としたまま、各出力グループ21,81において位置検出センサ28,87が位置ずれすることを抑制することができる。また、第1出力グループ21において、第1位置検出センサ28は、センサ端子46と第1センサ信号ライン29とが接合されることで第1センサ信号ライン29に接続される。同様に、第2出力グループ81において、第2位置検出センサ87は、センサ端子46と第2センサ信号ライン88とが接合されることで第2センサ信号ライン88に接続される。従って、センサ端子46と第1センサ信号ライン29との接合部分、及びセンサ端子46と第2センサ信号ライン88との接合部分において、センサ信号ライン29,88の位置ずれを吸収して位置検出センサ28,87が位置ずれすることを抑制することが可能である。更に、保持部材41と絶縁部材51とを別体で構成することにより、センサ信号ライン29,88の位置ずれも抑制することができる。そして、位置検出センサ28,87が位置ずれすることを抑制することにより、出力ギヤ26の回転軸線L1と該出力ギヤ26に装着される回転部材42の回転軸線とがずれること、並びにセンサ出力軸85の回転軸線L2と該センサ出力軸85に装着される回転部材42の回転軸線とがずれることを抑制できる。その結果、異音の発生及び出力ロスの発生を抑制することができる。
(4)第1出力グループ21において、ハウジング10に組み付けた後に生じる位置検出センサ28と第1センサ信号ライン29との位置ずれを第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dで吸収することができる。更に、第2出力グループ81において、ハウジング10に組み付けた後に生じる位置検出センサ87と第2センサ信号ライン88との位置ずれを第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dで吸収することができる。本実施形態では、各位置検出センサ28,87において、第1屈曲部46cは、位置検出センサ28,87の軸方向と直交する平面に対して略直角をなす方向にセンサ側接続部46bを屈曲している。更に、第2屈曲部46dは、第1屈曲部46cよりもセンサ側接続部46bの先端側となる位置で位置検出センサ28,87の軸方向と平行をなす平面に対して略直角をなす方向にセンサ側接続部46bを屈曲している。そのため、第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dによって、位置検出センサ28,87とライン側接続部62とにおける位置検出センサ28,87の軸方向及び径方向の位置ずれを吸収しやすい。従って、センサ端子46にて接続された第1位置検出センサ28と第1センサ信号ライン29との間の位置ずれに起因してセンサ側接続部46bとライン側接続部62との接合部63に生じる応力を低減することができる。同様に、センサ端子46にて接続された第2位置検出センサ87と第2センサ信号ライン88との間との間の位置ずれに起因してセンサ側接続部46bとライン側接続部62との接合部63に生じる応力を低減することができる。よって、センサ側接続部46bとライン側接続部62との接続状態を安定したものとすることができる。また、第1出力グループ21において、第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dよりも第1位置検出センサ28側に第1センサ信号ライン29の位置ずれが伝達されることを抑制することができる。同様に、第2出力グループ81において、第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dよりも第2位置検出センサ87側に第2センサ信号ライン88の位置ずれが伝達されることを抑制することができる。従って、出力ギヤ26の回転軸線L1と該出力ギヤ26に装着される回転部材42の回転軸線とがずれること、並びにセンサ出力軸85の回転軸線L2と該センサ出力軸85に装着される回転部材42の回転軸線とがずれることをより抑制できる。その結果、異音の発生及び出力ロスの発生をより抑制することができる。
(5)各位置検出センサ28,87は、絶縁部材51上に配置されている。そのため、絶縁部材51上に全ての位置検出センサ28,87を配置した状態で、絶縁部材51をハウジング10に組み付けることが可能である。従って、2つの位置検出センサ28,87と絶縁部材51とを一度にハウジング10に組み付けることができるため、2つの出力グループ21,81を1つのハウジング10の内部に収容したモータアクチュエータ1の組付けをより容易に行うことができる。
(6)各出力グループ21,81の位置検出センサ28,87において、保持部材41は、第1ケース11と第2ケース12とを重ね合わせて固定するときに第1センサ固定部71若しくは第2センサ固定部72によって挟み込まれて固定される。従って、第1位置検出センサ28において保持部材41に保持された回転部材42を出力ギヤ26の位置に応じた位置に配置した状態で、同保持部材41をハウジング10に対して固定することが可能である。同様に、第2位置検出センサ87において保持部材41に保持された回転部材42をセンサ出力軸85の位置に応じた位置に配置した状態で、同保持部材41をハウジング10に対して固定することが可能である。よって、出力ギヤ26に対する第1位置検出センサ28の位置ずれ及びセンサ出力軸85に対する第2位置検出センサ87の位置ずれを更に低減することができる。即ち、出力ギヤ26の回転軸線L1と該出力ギヤ26に装着される回転部材42の回転軸線とがずれること、並びにセンサ出力軸85の回転軸線L2と該センサ出力軸85に装着される回転部材42の回転軸線とがずれることを更に抑制できる。その結果、異音の発生及び出力ロスの発生を更に抑制することができる。また、第1ケース11と第2ケース12とを固定するときに同時に保持部材41がハウジング10に固定されるため、モータアクチュエータ1の組付けを更に容易に行うことができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、第1センサ固定部71による被固定部41bの挟持位置によって、第1位置検出センサ28の保持部材41は、出力ギヤ26に対する同出力ギヤ26の直径方向(収容部41aの直径方向)の位置が調整される。同様に、第2センサ固定部72による被固定部41bの挟持位置によって、第2位置検出センサ87の保持部材41は、センサ出力軸85に対する同センサ出力軸85の直径方向(収容部41aの直径方向)の位置が調整される。しかしながら、第1センサ固定部71による第1位置検出センサ28の被固定部41bの挟持位置、及び第2センサ固定部72による第2位置検出センサ87の被固定部41bの挟持位置は、必ずしも調整可能でなくてもよい。
・上記実施形態では、第1ケース11と第2ケース12とを重ね合わせて固定するときに、第1位置検出センサ28の保持部材41が第1センサ固定部71によってハウジングに固定されるとともに、第2位置検出センサ87の保持部材41が第2センサ固定部72によってハウジング10に固定される。しかしながら、各位置検出センサ28,87の保持部材41をハウジング10に固定する構成は、上記実施形態の構成に限らない。例えば、各位置検出センサ28,87の保持部材41は、第1ケース11の底部11aに固定されるのみであってもよい。
・上記実施形態では、各出力グループ21,81の位置検出センサ28,87は何れも絶縁部材51上に配置されている。しかしながら、位置検出センサ28,87は、必ずしも絶縁部材51上に配置されなくてもよい。この場合には、位置検出センサ28,87とセンサ信号ライン29,88とはそれぞれ個別にハウジング10に組み付けられる。
・上記実施形態では、第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dは、センサ側接続部46bに設けられている。しかしながら、ライン側接続部62に第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dを設けてもよい。また、センサ側接続部46b及びライン側接続部62の両方に、第1屈曲部46c及び第2屈曲部46dを設けてもよい。また、センサ側接続部46b及びライン側接続部62の少なくとも一方に形成される屈曲部の数は、2つに限らず、1つ若しくは3つ以上であってもよい。また、屈曲部によるセンサ側接続部46bの屈曲方向、若しくは屈曲部によるライン側接続部62の屈曲方向は、上記実施形態の方向に限らず、どの方向に屈曲されてもよい。また、センサ側接続部46b及びライン側接続部62は、必ずしも屈曲部を備えなくても良い。
・上記実施形態では、保持部材41と絶縁部材51とは別体で構成されている。しかしながら、保持部材41と絶縁部材51とは一体化されていてもよい。
・上記実施形態では、第1センサ信号ライン29と第2センサ信号ライン88とは、絶縁性の樹脂材料からなる絶縁部材51によって一体的に構成されているが、絶縁部材51の構成はこれに限らない。例えば、絶縁部材51は、回路基板であってもよい。この場合、第1センサ信号ライン29及び第2センサ信号ライン88は、当該回路基板上に形成される。
・上記実施形態では、センサ信号ライン29,88と給電端子部27,86とは別体で構成されているが、必ずしも別体で構成されなくてもよい。例えば、センサ信号ライン29,88と給電端子部27,86の給電端子33,36とを、絶縁性の樹脂材料からなる部材(絶縁部材51を含む)により互いの電気絶縁性を確保しつつ一体的に構成してもよい。
・上記実施形態では、第1給電端子部27を構成する一対の第1給電端子33と一対の給電用コネクタ端子34とは、回路基板31を介して電気的に接続されている。同様に、第2給電端子部86を構成する一対の第2給電端子36と一対の給電用コネクタ端子34は、回路基板31を介して電気的に接続されている。しかしながら、第1給電端子部27において、一対の第1給電端子33と一対の給電用コネクタ端子34とを絶縁性の樹脂材料にて一体的に構成し、対応する第1給電端子33と給電用コネクタ端子34とを直接接合してもよい。この場合、第2給電端子部86においては、一対の第2給電端子36と、第1給電端子部27の給電用コネクタ端子34とは別の一対の給電用コネクタ端子とが絶縁性の樹脂材料にて一体的に構成され、対応する第2給電端子36と給電用コネクタ端子とが直接接合された構成となる。
・上記実施形態では、モータアクチュエータ1は駆動IC32を備えている。しかしながら、モータアクチュエータ1は駆動IC32を備えない構成であってもよい。この場合、モータアクチュエータ1は、外部に配置された制御部によってその動作が制御される。そして、第1位置検出信号は、第1センサ信号ライン29及び信号用コネクタ端子35を介して制御部側に伝達されるとともに、第2位置検出信号は、第2センサ信号ライン88及び信号用コネクタ端子35を介して制御部側に伝達される。
・第1位置検出センサ28及び第2位置検出センサ87の構成は、上記実施形態の構成に限らない。例えば、上記実施形態では、回転部材42には、パルス信号を発生させるための導電パターン42cが形成されているが、導電パターン42cに代えて可変抵抗器を回転部材42に備えても良い。
・上記実施形態の第1出力グループ21において、第1位置検出センサ28を第1減速ギヤ24若しくは第2減速ギヤ25に装着してもよい。また、第2出力グループ81において、第2位置検出センサ87を出力ギヤ84に装着してもよい。
・各出力グループ21,81に備えられる減速ギヤの数は上記実施形態の数に限らず、複数であればよい。
・上記実施形態では、ハウジング10に収容される出力グループ21,81の数は2つとなっている。しかしながら、出力グループを3つ以上ハウジング10の内部に収容してもよい。