JP5854916B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

本発明は、除湿機能を有する空気調和装置に関する。
従来の除湿機能を有する空気調和装置として、圧縮機と、凝縮器と、膨張弁と、蒸発器と、これらに冷媒を循環させる冷媒回路とを備えたものが知られている。このような空気調和装置においては、冷媒は圧縮機で圧縮されて高温高圧ガス冷媒となり、凝縮器に送り込まれる。凝縮器に流れ込んだ冷媒は、空気に熱を放出することにより液化する。液化した冷媒は、膨張弁で減圧されて気液二相状態となり、蒸発器にて周囲空気から熱を吸収することでガス化し、圧縮機へと流れる。そして、このような冷凍サイクルを行う冷媒と周囲空気との熱交換により、例えば冷凍・冷蔵倉庫、住居、ビル、冷凍冷蔵庫等の空気調和が行われる。ところが、例えば冷凍・冷蔵倉庫においては、空気の温度を10℃より低い温度帯に制御しなければならないため、蒸発温度が0℃より低くなり、蒸発器で霜が発生して冷凍能力(除湿能力)を低下させていた。
そこで、空気調和装置においては、蒸発器に取り付けたデフロストヒータで蒸発器を加熱する霜取り運転を定期的に行っていた。しかしその結果、霜取り運転にエネルギーを消費することになり、空気調和装置の効率の低下を引き起こしていた。
このような事項を背景として、放熱器(凝縮器)で熱交換した空気及び吸熱器(蒸発器)に流入する空気が通過するようにして、吸着材を備えたデシカントロータを設けた空気調和装置が提案されている。この空気調和装置では、吸熱器(蒸発器)に流れ込む空気の水分をデシカントロータの吸湿部において除去し、減湿された空気を吸熱器(蒸発器)に供給する。一方、放熱器(凝縮器)で加熱された高温の空気をデシカントロータの放湿部に供給し、これによってデシカントロータの吸着材の水分を脱離させて吸湿手段を再生させる(例えば、特許文献1参照)。
特開2001-241693号公報(第6頁〜第8頁、図2)
しかしながら、上記特許文献1に記載の空気調和装置では、デシカントロータを回転駆動する駆動部が必要であった。また、吸湿部と放湿部とで風路を分けるとともに、空気漏れが生じないようにするために吸湿部と放湿部との境界部分を気密に分離するシール構造が必要であった。このため、装置が大型化して高コストになるという課題があった。また、蒸発器と凝縮器のそれぞれと、デシカントロータとを結ぶ風路が必要であり、風路構造が複雑となり、デシカントロータの交換も困難であるという課題があった。
また、例えば冷凍・冷蔵倉庫内の低温環境においては、除湿運転後は、冷凍・冷蔵倉庫内の温度が上昇し、空気調和装置の負荷が増大して消費電力が増加していた。
また、回転数の可変制御が可能な空気調和装置の場合、例えば梅雨時期や秋等の中間期においては、冷房負荷が小さくなるため、圧縮機の回転数を低下させることにより、冷房負荷の縮小に空気調和装置の運転状態を追従させていた。しかしその結果、蒸発温度が上昇し、空調対象空間内の顕熱は除去できるが潜熱は除去できないという状況に陥り、空調対象空間内の相対湿度が上昇し、不快感が増大していた。
本発明は、上記のような課題を背景としてなされたもので、高い除湿能力を備え、一般に冷凍サイクルのみでは苦手とされる低温環境での除湿を行うことのできる空気調和装置を提供するものである。また、本発明は、装置構造が簡素な空気調和装置を提供するものである。
この発明に係る空気調和装置は、圧縮機、流路切換装置、第一熱交換器、減圧装置、及び第二熱交換器が順次冷媒配管で接続された冷凍サイクルと、デシカント材と、吸込口と吹出口が形成され、高低差が生じるように傾斜させて設けられた前記第一熱交換器の上方に、平面的にみて重ならないように前記デシカント材及び前記第二熱交換器が収容される筐体と、前記筐体の外の空気を前記吸込口から前記筐体内に吸い込む送風機とを備え、前記吸込口から前記筐体内に流入して前記第一熱交換器を通過した空気は、前記第二熱交換器の下側を覆うように設けられた第一風路形成板と前記第一熱交換器との間に形成される風路により前記デシカント材に導かれ、前記デシカント材の下流側の空気は、前記デシカント材の空気流れ下流側の面を隙間を介して覆うように設けられた第二風路形成板と前記デシカント材との間に形成される風路により前記第二熱交換器に導かれるように構成されており、前記冷凍サイクルは、除湿運転において、前記第一熱交換器が凝縮器として機能し、かつ前記第二熱交換器が蒸発器として機能する第一運転モードと、前記第一熱交換器が蒸発器として機能し、かつ前記第二熱交換器が凝縮器として機能する第二運転モードとを交互に行うように制御されるものである。
本発明によれば、デシカント材の水分の吸着作用による空気の除湿と、冷凍サイクルの蒸発器を用いて空気を冷却することによる空気の除湿とを組み合わせて行う。このため、高い除湿能力を有する空気調和装置を得ることができる。また、低温環境における除湿能力の低下を抑制することができる。
また、風路内には第一熱交換器、デシカント材、及び第二熱交換器が直列に配置された構成であり、除湿運転において冷凍サイクルは、第一熱交換器が凝縮器として機能し、かつ第二熱交換器が蒸発器として機能する第一運転モードと、第一熱交換器が蒸発器として機能し、かつ第二熱交換器が凝縮器として機能する第二運転モードとを交互に行うように制御される。このため、風路の切り換えが不要であるので、装置構造の簡素化が可能であり、よりコンパクトで低コストの空気調和装置を得ることができる。
実施の形態1に係る空気調和装置の構成を説明する図である。 実施の形態1に係る第一運転モードにおける空気の状態変化を説明する空気湿り線図である。 実施の形態1に係る第二運転モードにおける空気の状態変化を説明する空気湿り線図である。 実施の形態2に係る空気調和装置の構成を示す図である。 実施の形態2に係るデシカント材に使用される固体吸着材の水分吸着特性図である。 実施の形態3に係る空気調和装置の構成を示す図である。
以下、本発明に係る空気調和装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、各図において、同一または実質的に同一の構成には、同一の符号を付す。また、以下に示す図面の形態によって本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空気調和装置の構成を説明する図である。空気調和装置1は、縦長の筐体9を備えている。筐体9の内部には、圧縮機2、流路切り換え装置である四方弁3、第一熱交換器4、減圧装置である膨張弁5、第二熱交換器6が収容されており、これらが冷媒配管で環状に接続されて冷媒回路30を構成している。本実施の形態1の空気調和装置1は、空調対象となる部屋の床に載置されるいわゆる床置きタイプの空気調和装置である。
筐体9内において、第一熱交換器4の下側には、ドレンパン12が配置されている。ドレンパン12は、筐体9の内部の空間を上下に区画しており、ドレンパン12の上方の空間を風路室10、ドレンパン12の下方の空間を機械室11と称する。機械室11には圧縮機2と四方弁3とが配置され、風路室10には第一熱交換器4、膨張弁5、及び第二熱交換器6が配置されている。筐体9の壁には、空気調和の対象となる空気を風路室10内に導入する吸込口9aと、空気調和された空気を外部に排出する吹出口9bとが形成されている。
圧縮機2は、運転能力が可変のものが望ましく、このようにすることで負荷状況に応じて運転能力を制御することができる。
膨張弁5は、開度が固定されている弁、あるいは電子式膨張弁(開度が可変可能)であり、通過する冷媒を減圧膨張させる。
四方弁3は、冷媒の流路を切り換える装置であり、圧縮機2の出口側の配管に設けられている。四方弁3は、圧縮機2から吐出された冷媒が、第一熱交換器4に流入する方向(図1に実線矢印で示す方向)、または第二熱交換器6に流入する方向(図1に破線矢印で示す方向)に流れるように、冷媒の流路を切り換える。
四方弁3が、図1の実線で示す方向に冷媒の流路を切り換えた場合、圧縮機2から吐出された冷媒は、四方弁3、第一熱交換器4、膨張弁5、第二熱交換器6、及び四方弁3を順に流れて圧縮機2に戻る冷凍サイクルが構成される。この構成では、第一熱交換器4は凝縮器(放熱器)として機能し、第二熱交換器6は蒸発器(冷却器)として機能する。
一方、四方弁3が図1の破線で示す方向に冷媒の流路を切り換えた場合、圧縮機2から吐出された冷媒は、四方弁3、第二熱交換器6、膨張弁5、第一熱交換器4、及び四方弁3を順に流れて圧縮機2に戻る冷凍サイクルが構成される。この構成では、第二熱交換器6は凝縮器(放熱器)として機能し、第一熱交換器4は蒸発器(冷却器)として機能する。
この空気調和装置1の冷媒としては、例えばR410Aが用いられる。なお冷媒はR410Aに限られるものではなく、他のHFC系冷媒や、HC冷媒、HFO冷媒、CO2、NH3などの自然冷媒を適用することができる。CO2冷媒を適用する場合で、高圧が臨界圧力以上の運転の場合は、凝縮器は放熱器として動作する。
第一熱交換器4及び第二熱交換器6は、例えばプレートフィンチューブ熱交換器であり、伝熱管内を流れる冷媒とフィン周囲を流れる空気とを熱交換する構成となっている。
第一熱交換器4は、高低差が生じるように斜めに傾けられた状態で、筐体9内に配置されている。
第二熱交換器6は、第一熱交換器4と略平行の向きで配置されている。また、第二熱交換器6は、平面的に見て第一熱交換器4の一部と重複する位置に配置されている。
第二熱交換器6の下側であって、第一熱交換器4の上側には、第二熱交換器6で発生したドレン水を受けるための補助ドレンパン16が設けられている。補助ドレンパン16には、ドレン穴16aが開口しており、補助ドレンパン16に入ったドレン水はドレン穴16aを介してドレンパン12に流れる。
ドレンパン12は、平面的にみて第一熱交換器4、及び補助ドレンパン16のドレン穴16aと重なるように配置されている。運転時に第一熱交換器4で発生したドレン水は、滴下してドレンパン12に入る。また、第二熱交換器6で発生し補助ドレンパン16に入ったドレン水も、ドレン穴16aを介してドレンパン12に入る。ドレンパン12には、ドレン穴(図示せず)が開口しており、ドレンパン12に入ったドレン水はドレン穴を介して空気調和装置1の外に排出される。
第一熱交換器4の上方には、この第一熱交換器4と略平行に配置されたデシカントブロック7が設けられている。デシカントブロック7は、空気中の水分を吸着し、吸着した水分を加熱されることによって脱着(放出)する材料で構成されたデシカント材を、矩形の固形に成型したものである。デシカントブロック7は、空気の流通が可能な通気孔を有している。デシカント材としては、例えばゼオライトやシリカゲル、メソポーラスシリカ、高分子系吸着材などが適用される。
筐体9の内部において、第二熱交換器6の上方には、送風機8が設けられている。
ここで、風路室10内における各部の配置及び風路31について説明する。
風路室10内を高さ方向にみると、第一熱交換器4の上側に、デシカントブロック7及び第二熱交換器6が設けられている。さらに、デシカントブロック7と第二熱交換器6は、平面的に見て互いに重ならないように配置されている。
第二熱交換器6の下側に設けられた補助ドレンパン16は、第二熱交換器6と略平行に第二熱交換器6の下側を覆っており、補助ドレンパン16の側端部と筐体9の内壁との間に形成される隙間に、デシカントブロック7が設けられている。補助ドレンパン16は、第一熱交換器4の下流側からデシカントブロック7の上流側に至る風路を形成する風路形成板として機能しており、また、第一熱交換器4を通過した空気流れがデシカントブロック7を介さず直接的に第二熱交換器6に流入するのを防いでいる。第一熱交換器4を通過した空気流れは、補助ドレンパン16の下面と第一熱交換器4との間に形成される風路を通って、あるいは直接的に、デシカントブロック7に流入する。
デシカントブロック7の上側には、デシカントブロック7の上面(デシカントブロック7の空気流れ下流側の面)との間に隙間を介して、風路形成板15が配置されている。風路形成板15は、本実施の形態1では、高低差が生じるように傾斜して設けられたデシカントブロック7と略平行の平板形状であり、風路形成板15の側端部と筐体9の内壁との間に形成される隙間に、第二熱交換器6が配置されている。風路形成板15は、デシカントブロック7の空気流れと対向する面を構成しており、デシカントブロック7の下流側から第二熱交換器6の上流側に至る風路を形成する。また、風路形成板15は、デシカントブロック7を通過した空気流れが第二熱交換器6を介さず直接的に送風機8に流入するのを防いでいる。
このような構成により、第一熱交換器4、デシカントブロック7、及び第二熱交換器6を直列的に順に経て送風機8に至る風路31が形成されている。
送風機8が動作すると、図1に白抜き矢印で示すように吸込口9aから空気が吸い込まれ、この空気は風路31内に流入する。風路31内に流入した空気は、第一熱交換器4、デシカントブロック7、第二熱交換器6、送風機8を経由して流れ、図1に白抜き矢印で示すように吹出口9bから筐体9の外部に流出する。
また、風路室10には、空気調和装置1の吸込み空気の温湿度(空気調和装置1の周囲の温湿度)を計測する温湿度センサ13が設けられている。
また、筐体9の風路室10内には、空気調和装置1の全体の動作を制御する制御装置14が設けられている。制御装置14は、送風機8の回転数の制御、圧縮機2の回転数の制御、膨張弁5の開度の制御等、空気調和装置1を構成する各部の動作制御を行うことで、冷凍サイクルの運転を制御する。また、制御装置14は、後述する除湿運転において、温湿度センサ13の検出信号に応じて四方弁3の切り換え制御を行う。
[除湿運転]
次に、空気調和装置1の除湿運転動作を説明する。本実施の形態1の空気調和装置1の除湿運転においては、四方弁3の流路切り換えによって第一運転モード、第二運転モードという2つの運転モードを実現する。以下、順に説明する。
(第一運転モード:冷凍サイクルの動作)
第一運転モードは、図1の実線方向に四方弁3によって流路が切り換えられた状態で行う。
第一運転モードにおける冷凍サイクルの動作は以下のようになる。
圧縮機2により低圧のガスが吸入され、この吸入されたガスは圧縮されて高温かつ高圧のガスとなり、圧縮機2により吐出される。圧縮機2により吐出された冷媒は四方弁3を経て、第一熱交換器4に流入する。第一熱交換器4に流入した冷媒は、風路31を流れる空気に放熱し、空気を加熱しながら冷媒そのものは冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となって第一熱交換器4から流出する。第一熱交換器4から流出した液冷媒は、膨張弁5で減圧され、低圧の二相冷媒となる。その後冷媒は第二熱交換器6に流入し、風路31を流れる空気から吸熱し、空気を冷却しながら冷媒そのものは加熱されて蒸発し、低圧のガスとなる。その後冷媒は四方弁3を経て圧縮機2に吸入される。
(第一運転モード:空気の動き)
次に、第一運転モードにおける空気の動きについて、図2に基づいて説明する。
図2は、実施の形態1に係る第一運転モードにおける空気の状態変化を説明する空気湿り線図である。図2の縦軸は空気の絶対湿度、横軸は空気の乾球温度である。また図2の曲線Pは飽和空気を示すもので、飽和空気における相対湿度は100%である。
空気調和装置1の周囲の空気(図2、A点)は、送風機8の動作によって空気調和装置1の筐体9内に流入し、風路31を通過する過程において第一熱交換器4にて加熱される。第一熱交換器4にて加熱された空気は、温度が上昇するとともに相対湿度が低下する(図2、B点)。
その後、空気はデシカントブロック7に流入するが、空気の相対湿度が低いために、デシカントブロック7に保持されている水分は脱着(脱離)し、空気に含まれる水分量が増加する。一方で、デシカントブロック7に流入した空気から脱着に伴う脱着熱が奪われ、空気の温度は低下し、かつ高湿度の状態となる(図2、C点)。
その後、空気は第二熱交換器6に流入して第二熱交換器6を流れる冷媒により冷却される。なお、冷媒回路30は、第二熱交換器6内の冷媒温度が空気の露点より低い温度となるように運転されており、空気は第二熱交換器6により冷却され、空気中の水分は凝結して第二熱交換器6に付着する。このように空気は第二熱交換器6によって除湿され、低温で絶対湿度の低い状態となる(図2、D点)。
その後、空気は送風機8に流入し、吹出口9bから空気調和装置1の外部に排出される。
(第二運転モード:冷凍サイクルの動作)
第二運転モードは、図1の破線方向に四方弁3によって流路が切り換えられた状態で行う。
第二運転モードにおける冷凍サイクルの動作は以下のようになる。
圧縮機2により低圧のガスが吸入され、この吸入されたガスは圧縮されて高温かつ高圧のガスとなり、圧縮機2により吐出される。圧縮機2により吐出された冷媒は四方弁3を経て、第二熱交換器6に流入する。第二熱交換器6に流入した冷媒は、風路31を流れる空気に放熱し、空気を加熱しながら冷媒そのものは冷却されて凝縮し、高圧の液冷媒となって第二熱交換器6から流出する。第二熱交換器6から流出した液冷媒は、膨張弁5で減圧され、低圧の二相冷媒となる。その後冷媒は第一熱交換器4に流入し、風路31を流れる空気から吸熱し、空気を冷却しながら冷媒そのものは加熱されて蒸発し、低圧のガスとなる。その後冷媒は四方弁3を経て、圧縮機2に吸入される。
(第二運転モード:空気の動き)
次に第二運転モードにおける空気の動きについて、図3に基づいて説明する。
図3は、実施の形態1に係る第二運転モードにおける空気の状態変化を説明する空気湿り線図である。図3の縦軸は空気の絶対湿度、横軸は空気の乾球温度である。また図3の曲線Pは飽和空気を示すもので、飽和空気における相対湿度は100%である。
空気調和装置1の周囲の空気(図3、A点)は、送風機8の動作によって空気調和装置1の筐体9内に流入し、風路31を通過する過程において第一熱交換器4にて冷却される。なお、冷媒回路30は、第一熱交換器4内の冷媒温度が空気の露点以下の温度となるように、制御装置14によって運転されている。第一熱交換器4に流入した空気は、第一熱交換器4により冷却され、空気中の水分は凝結して第一熱交換器4に付着する。このように空気は第一熱交換器4によって除湿され、低温で相対湿度の高い状態となる(図3、E点)。
その後、空気はデシカントブロック7に流入するが、空気の相対湿度が高いために、デシカントブロック7に空気中の水分が吸着され、空気に含まれる水分量が減少しさらに除湿される。一方でデシカントブロック7に流入した空気は、水分の吸着に伴う吸着熱により加熱され、空気の温度は上昇し、高温かつ低湿度の状態になる(図3:F点)。
その後、空気は第二熱交換器6に流入して第二熱交換器6を流れる冷媒により加熱され、高温となる(図3、G点)。
その後、空気は送風機8に流入し、吹出口9bから空気調和装置1の外部に排出される。
このように、第二運転モードでは、第一熱交換器4において冷媒によって冷却されることによる除湿(図3:A点−E点の絶対湿度の差)に加え、デシカントブロック7の吸着による除湿(図3:E点−F点の絶対湿度の差)も行われる。よって、図2と図3を比較しても明らかなように、第二運転モードは第一運転モードに比べて多くの除湿量を確保できる。本実施の形態1の空気調和装置1では、主たる除湿は第二運転モードで実施されることになる。
そして、本実施の形態1の空気調和装置1では、第一運転モードと第二運転モードを交互に繰り返す。例えば、第二運転モードを継続して実施した場合、デシカントブロック7に含有可能な水分量には上限があるため、所定時間運転すると、デシカントブロック7に水分が吸着されなくなり、除湿量が低下する。そこで、デシカントブロック7の保持水分量が上限近くになった段階で、第一運転モードに切り換え、デシカントブロック7から水分を放出する運転を実施する。このように第一運転モードと第二運転モードを交互に実施することで、デシカントブロック7の吸着作用と脱着作用とを交互に生じさせ、デシカント材の吸着、脱着作用による除湿量増加効果を維持する。
従来のデシカントロータを用いた構成では、デシカントロータを回転駆動するためのモータやその固定構造等が必要となり、装置構成が複雑化していた。また、吸着部と脱着部とで風路を分ける必要があり、吸着部と脱着部の境界部分を気密に分離するシール構造が必要であった。これに対して本実施の形態1では、風路31は一つであり、四方弁3の切り換えによってデシカントブロック7の水分の吸着と脱着とを切り換えることができるため、従来よりも空気の風路構造が簡易である。また、複数の風路どうしの気密性を確保するためのシール構造も不要である。このように、本実施の形態1によれば、空気調和装置1の装置構成を簡略化でき、低コスト化を図ることができる。
また、本実施の形態1では、第一熱交換器4を、高低差が生じるように傾斜させて設けた。このため、第一熱交換器4に付着したドレン水は、第一熱交換器4から滑落しやすい。また、第一熱交換器4のフィンの表面に撥水加工を施してもよく、このようにすることで、第一熱交換器4の表面における水分の滑落性を向上させることができる。仮に、第一熱交換器4が蒸発器として機能する第二運転モードにおいて第一熱交換器4のフィンに付着した水分(結露水)が、フィンに保持されたままの状態であると、第一運転モードに移行したときに第一熱交換器4(凝縮器)に保持された水分が蒸発して、空気を加湿するおそれがある。しかし、上述のような構成を採用して第一熱交換器4のフィンに付着した水分の滑落性を向上させることで、第一熱交換器4が凝縮器として機能するときに空気を加湿するのを抑制することができる。
また、本実施の形態1では、第二熱交換器6を、高低差が生じるように傾斜させて設けた。このため、第二熱交換器6に付着したドレン水は、第二熱交換器6から滑落しやすい。また、第二熱交換器6のフィンの表面に撥水加工を施してもよく、このようにすることで、第二熱交換器6の表面における水分の滑落性を向上させることができる。仮に、第二熱交換器6が蒸発器として機能する第一運転モードにおいて第二熱交換器6のフィンに付着した水分(結露水)が、フィンに保持されたままの状態であると、第二運転モードに移行したときに第二熱交換器6(凝縮器)に保持された水分が蒸発して、空気を加湿するおそれがある。しかし、上述のような構成を採用して第二熱交換器6のフィンに付着した水分の滑落性を向上させることで、第二熱交換器6が凝縮器として機能するときに空気を加湿するのを抑制することができる。
また、本実施の形態1では、平面的に見て第二熱交換器6とデシカントブロック7とが重ならないようにこれらを配置した。すなわち、第二熱交換器6の下側に、デシカントブロック7が位置しないようにした。第二熱交換器6は、高さ方向で見るとデシカントブロック7よりも上側に位置しているが、上述のような構成により、第二熱交換器6が蒸発器として機能するときに第二熱交換器6に付着した結露水が落下しても、その結露水がデシカントブロック7に付着することがない。したがって、第二熱交換器6に付着した結露水によりデシカントブロック7の吸湿性能が低下するのを回避することができる。
また、本実施の形態1の第二運転モードでは、搬送される空気に対し、第一熱交換器4による除湿、デシカントブロック7による除湿が行われる。ここで、冷凍サイクルのみの除湿(第一熱交換器4のみの除湿)であれば、搬送される空気の温度が約10℃以下の場合に、第一熱交換器4に着霜するため、頻繁に霜取りが必要となり、除湿能力が極端に低下するという課題があった。しかし、本実施の形態1では、デシカントブロック7による除湿も行われるため、搬送される空気の温度が約10℃以下の場合でも、デシカントブロック7による除湿作用によって第一熱交換器4への着霜が抑制され、霜取り運転を低減できる。したがって、霜取り運転に伴うエネルギー消費量の増加を抑制でき、また、霜取り運転に伴う従来の極端な除湿能力の低下を抑制できる。
また、冷凍サイクルのみで除湿を行う場合では40%程度の相対湿度を得ることが限度であったが、本実施の形態1では第二熱交換器6により空気の加熱が実施されるため、空気調和装置1の吹出空気は、高温で水分量の少ない状態となり(図3:G点参照)、相対湿度を例えば20%以下という低い値にすることができる。このような低相対湿度の空気は、乾燥用途に好適な空気であり、このような空気を洗濯物などの被乾燥物に直接当てるようにすれば、被乾燥物の乾燥を促進することができ、より高性能な乾燥機能を実現することができる。
第一運転モードと第二運転モードのそれぞれの運転時間は、予め定められた時間としてもよいが、各運転モードのそれぞれの運転時間には、空気条件や空気調和装置1の運転状態に応じた適正値がある。よってその適正値で運転できるように、空気条件や、空気調和装置1の運転状態に基づいて各運転モードの運転時間を決定するようにしてもよい。
第一運転モードでは、デシカントブロック7から適正な量の水分が放出され、デシカントブロック7に残存する水分量が適量となるまでに要する時間が、運転時間の適正値となる。というのは、デシカントブロック7に水分量が適量より多く残った状態で、第一運転モードを終了し、第二運転モードに切り換えると、第二運転モードでデシカントブロック7に吸着される水分量が抑制されてしまい、第二運転モードでの除湿量が低減するためである。また、逆に、第一運転モードを長くしすぎると、第一運転モード後半でデシカントブロック7から水分をほとんど脱着できない状態が続くことになり、第一運転モードよりも高除湿量を実現する第二運転モードへの切り換えが遅くなって、この場合もトータルの除湿量が低減するためである。
第二運転モードでは、デシカントブロック7に水分が吸着されるので、デシカントブロック7への吸着水分量が適量となる時間が、運転時間の適正値となる。というのは、デシカントブロック7で吸着できる余地があるにもかかわらず、運転を第一運転モードに切り換えた場合、第一運転モードに比べて高除湿量を確保できる第二運転モードの運転時間が短くなり、トータルでみたときに除湿量が低減するためである。また、逆に、第二運転モードを長くしすぎると、第二運転モードの後半では、デシカントブロック7が水分を吸着できない状態が続くことになり、こちらの場合も除湿量が低減するためである。
また、デシカントブロック7の保持水分量の変化は、デシカントブロック7に流入する空気の相対湿度によって決定され、相対湿度の高い空気が流入すると、デシカントブロック7内の水分が放出されにくく、逆に水分吸着量は多くなる。また相対湿度の低い空気がデシカントブロック7に流入すると、デシカントブロック7内の水分が放出されやすく、逆に水分吸着量は少なくなる。
そこで、第一運転モードと第二運転モードの運転時間をそれぞれ可変制御する場合には、温湿度センサ13で得られる吸込空気の状態(温湿度)により、吸込空気の相対湿度を求め、その相対湿度に応じて各運転モードの運転時間を決定する。より具体的には、吸込空気の基準となる相対湿度(以下基準相対湿度という)を予め定めるとともに、その基準相対湿度の吸込空気が風路31を通過した場合に高除湿量を確保することのできる各運転モードの基準運転時間を、予め実験やシミュレーションなどにより求めておく。そして、運転時には、温湿度センサ13の検出結果に基づいて得られる実際の吸込空気の相対湿度と基準相対湿度との大小関係に応じて、各運転モードの基準運転時間から適宜増減して、各運転モードの運転時間を決定する。
ここで、温湿度センサ13によって得た吸込空気の温湿度に基づいて算出した相対湿度が、予め設定された基準相対湿度よりも高い場合、第一運転モードでのデシカントブロック7からの水分放出量は、相対湿度が基準相対湿度である場合の水分放出量より少なくなる。また、第二運転モードでのデシカントブロック7の水分吸着量は、相対湿度が基準相対湿度の場合の水分吸着量より多くなる。
よって、除湿運転を開始するときに温湿度センサ13によって得た吸込空気の状態により、実際の吸込空気の相対湿度を求める。そして、その実際の吸込空気の相対湿度が基準相対湿度より高い場合は、第一運転モードの運転時間を第一運転モード対応の基準運転時間より長くし、逆に第二運転モードの運転時間を第二運転モード対応の基準運転時間より短くする。一方、実際の吸込空気の相対湿度が基準相対湿度よりも低い場合は、第一運転モードの運転時間を第一運転モード時間対応の基準運転時間より短くし、逆に第二運転モード時間の運転時間を第二運転モード対応の基準運転時間より長くする。このようにすることで、除湿運転において、空気調和装置1の周囲の空気の状態に応じてデシカントブロック7における水分の吸着と脱着を効率よく行うことができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、デシカントブロックの着脱構造を説明する。本実施の形態2では、実施の形態1との相違点を中心に説明する。また、本実施の形態2は、後述の実施の形態3と組み合わせ可能である。
図4は、実施の形態2に係る空気調和装置の構成を示す図である。
図4に示すように、筐体9の壁には、点検窓9cが設けられている。点検窓9cは、筐体9の壁において、デシカントブロック7、第一熱交換器4、及び第二熱交換器6を筐体9の外部から点検可能な位置及び大きさで開口している。また、点検窓9cには、着脱可能な窓板9dが取り付けられている。ユーザーは、この窓板9dを取り外すと、デシカントブロック7、第一熱交換器4、及び第二熱交換器6を点検し、またデシカントブロック7を筐体9内から取り出すことができ、メンテナンスが容易である。
また、デシカントブロック7には、デシカントブロックトッテ7aが取り付けられている。デシカントブロックトッテ7aは、デシカントブロック7が筐体9内に取り付けられた状態において、ユーザーが点検窓9cから手を入れてデシカントブロックトッテ7aを掴むことができる位置に設けられている。このため、ユーザーは、デシカントブロック7の交換を容易に行うことができる。
図5は、実施の形態2に係るデシカント材に使用される固体吸着材の水分吸着特性図である。図5の横軸が相対湿度、縦軸が平衡吸着率を示すデシンカント材の吸着特性を示す。また、図5の符号Lはシリカゲルやゼオライトである。図5の符号Mは約30%から40%の相対湿度の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着率の変化率である傾斜が、30%未満または40%を超える範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着率の変化率よりも大きい固体吸着材である孔質ケイ素材料である。この孔質ケイ素材料は、約1.5nm程度の細孔が多数あけられたもの(メソポーラスシリカ)である。また図5の符号Nは、高分子系吸着材であり、相対湿度が高いところの平衡吸着率が際立って高いものである。
デシカントブロック7のデシカント材としては、図5の符号L、符号M、符号Nのいずれでもよいが、図5の符号M、符号Nのデシカント材のほうがLのデシカント材よりも好ましい。というのは、図5の符号M、符号Nのデシカント材から水分を脱着するための空気の相対湿度は、図5の符号Lのデシカント材から水分を脱着するための空気の相対湿度よりも高くてもよいからである。すなわち、図5の符号M、符号Nのデシカント材は、図5の符号Lのデシカント材よりも相対湿度の高い空気によって、水分が脱着される。このため、第一運転モードにおいて第一熱交換器4が凝縮器として機能するとき、風路31を通る吹出空気にてデシカントブロック7の水分の脱着が可能となる。
なお、図5の符号Lのデシカント材は、第一熱交換器4からの吹出空気によってデシカントブロック7の水分を脱着することもできるが、場合によってはデシカントブロック7から水分を脱離させるための補助ヒータ(図示せず)が必要となる。このため、図5の符号Lのデシカント材をデシカントブロック7に使用する場合には、デシカントブロック7を加熱する補助ヒータを設け、第一運転モードにおいて補助ヒータでデシカントブロック7を加熱するとよい。また、温湿度センサ13の検出値に基づいて得た空気の相対湿度が所定値より高い場合のみ、補助ヒータによる加熱を行うようにしてもよい。
実施の形態3.
前述の実施の形態1では、床置きタイプの空気調和装置を説明したが、本実施の形態3では、空調対象となる部屋の壁や天井に設置される空気調和装置の構成例を説明する。本実施の形態3では、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
図6は、実施の形態3に係る空気調和装置の構成を示す図である。本実施の形態3の空気調和装置1Aは、空調対象空間の天井等に設置される天吊筐体20と、空調対象空間の床や室外等に設置される機械室ユニット25とを備える。天吊筐体20には、空気調和の対象となる空気を天吊筐体20の内部に導入する吸込口20aと、空気調和された空気を外部に排出する吹出口20bとが形成されている。天吊筐体20の内部の空間を、風路室21と称する。天吊筐体20の風路室21内には、第一熱交換器4A、減圧装置である膨張弁5、第二熱交換器6Aが設けられている。また、機械室ユニット25の筐体内には、圧縮機2、流路切り換え装置である四方弁3が設置されている。圧縮機2、四方弁3、第一熱交換器4A、膨張弁5、及び第二熱交換器6Aは、冷媒配管で環状に接続されて冷媒回路40を構成している。
四方弁3は、冷媒の流路を切り換える装置であり、図6に示す実線方向または破線方向に冷媒が流れるように、流路を切り換える。
四方弁3が、図6の実線で示す方向に冷媒の流路を切り換えた場合、圧縮機2から吐出された冷媒は、四方弁3、第一熱交換器4A、膨張弁5、第二熱交換器6A、及び四方弁3を順に圧縮機2に戻る冷凍サイクルが構成される。この構成では、第一熱交換器4Aは凝縮器(放熱器)として機能し、第二熱交換器6Aは蒸発器(冷却器)として機能する。
一方、四方弁3が図6の破線で示す方向に冷媒の流路を切り換えた場合、圧縮機2から吐出された冷媒は、圧縮機2、四方弁3、第二熱交換器6A、膨張弁5、第一熱交換器4A、及び四方弁3を順に流れて圧縮機2に戻る冷凍サイクルが構成される。この構成では、第二熱交換器6Aは凝縮器(放熱器)として機能し、第一熱交換器4Aは蒸発器(冷却器)として機能する。
第一熱交換器4Aは、高低差がでるように斜めに傾けられた状態で、天吊筐体20内に配置されている。第二熱交換器6Aは、第一熱交換器4Aと略平行に配置されている。また、第二熱交換器6Aは、平面的に見て第一熱交換器4Aの一部と重複する位置に配置されている。
天吊筐体20の第一熱交換器4Aの下側には、第一熱交換器4A、第二熱交換器6Aで発生したドレン水を受けるドレンパン22が配置されている。ドレンパン22には、ドレン穴(図示せず)が開口しており、ドレンパン22に入ったドレン水はドレン穴を介して天吊筐体20の外に排出される。
ドレンパン22は、天吊筐体20の底板に設けられた開口部20cに、上下方向に回動可能に取り付けられている。ドレンパン22は、通常は水を受ける面が略水平になるようにして開口部20cを塞いでいるが、保守点検等を行う際にはユーザーがドレンパン22を移動させることで、天吊筐体20の底板の開口部20cが開き、第一熱交換器4A、デシカントブロック7、及び第二熱交換器6Aを露出させることができる。ユーザーは、ドレンパン22を移動させて天吊筐体20の底板の開口部20cを開放状態にすると、第一熱交換器4A、デシカントブロック7、及び第二熱交換器6Aを点検することができる。また、デシカントブロック7は天吊筐体20に対して取り付け、取り外し自在であり、ユーザーは開口部20cを開けてデシカントブロック7を交換することができる。このように、本実施の形態3の天吊筐体20の開口部20cは、デシカントブロック7を出し入れ可能な点検窓として機能する。
なお、本実施の形態3では、ドレンパン22が天吊筐体20に回動可能に支持される構成例を説明したが、開口部20cをドレンパン22によって開閉可能な構成であれば、ドレンパン22を水平方向に摺動可能に支持する構成、ドレンパン22を着脱自在に係止する構成など、任意の構成を採用することができる。また、本実施の形態3では、デシカントブロック7を天吊筐体20内に着脱するための開口部20cをドレンパン22によって開閉する構成例を示したが、開口部20cを開閉する扉の機能を有する別の部材を設けてもよい。
第二熱交換器6Aの下側であって、第一熱交換器4Aの上側には、第二熱交換器6Aで発生したドレン水を受けるための補助ドレンパン23が設けられている。補助ドレンパン23には、ドレン穴23aが開口しており、補助ドレンパン23に入ったドレン水はドレン穴23aを介してドレンパン22に流れる。
天吊筐体20の風路室21の内部には、送風機8が設けられている。送風機8は、吸込口20aから吹出口20bに至る風路41内に設置されている。
ここで、風路室21内における各部の配置及び風路41を説明する。
風路室21内において、吸込口20aの近傍に、第一熱交換器4Aが配置されている。そして、第一熱交換器4Aの概ね上方に、デシカントブロック7と第二熱交換器6Aが設けられている。さらに、デシカントブロック7と第二熱交換器6Aは、平面的に見て重ならないように配置されている。
第二熱交換器6Aの下側に設けられた補助ドレンパン23は、第二熱交換器6Aと略平行に第二熱交換器6の下側を覆っている。また、補助ドレンパン23の側端部と天吊筐体20の内壁(本実施の形態3では、天吊筐体20の上壁及び側壁)との間に形成される隙間に、デシカントブロック7が設けられている。補助ドレンパン23は、第一熱交換器4Aの下流側からデシカントブロック7の上流側に至る風路を形成する風路形成板として機能しており、また、第一熱交換器4Aを通過した空気流れがデシカントブロック7を介さず直接的に第二熱交換器6Aに流入するのを防いでいる。第一熱交換器4Aを通過した空気流れは、補助ドレンパン23の下面と第一熱交換器4Aとの間に形成される風路を通って、あるいは直接的に、デシカントブロック7に流入する。
デシカントブロック7の上側には、デシカントブロック7の上面(デシカントブロック7の空気流れ下流側の面)との間に隙間を介して、風路形成板24が配置されている。風路形成板24は、本実施の形態3では、高低差が生じるように傾斜して設けられたデシカントブロック7と略平行の平板形状である。また、風路形成板24の側端部と筐体9の内壁(本実施の形態3では、天吊筐体20の下壁)との間に形成される隙間に、第二熱交換器6Aが配置されている。風路形成板24は、デシカントブロック7の空気流れと対向する面を構成しており、デシカントブロック7の下流側から第二熱交換器6Aの上流側に至る風路を形成する。また、風路形成板24は、デシカントブロック7を通過した空気流れが第二熱交換器6Aを介さずに直接的に送風機8に流入するのを防いでいる。
このような構成により、第一熱交換器4A、デシカントブロック7、及び第二熱交換器6Aを直列的に順に経て送風機8に至る風路41が形成されている。風路41への空気の入口は天吊筐体20に設けられた吸込口20aであり、風路41からの空気の出口は吹出口20bである。本実施の形態3では、吸込口20aは、天吊筐体20の外郭を構成する壁の下方に開口しており、吹出口20bは、吸込口20aが形成された壁と対向する壁の上方に開口している。したがって、風路室21内には、吸込口20aから概ね斜め上方に向かって進み吹出口20bに至る空気の流れが形成される。
送風機8が動作すると、図6に白抜き矢印で示すように吸込口20aから空気が吸い込まれ、この空気は風路41内に流入する。風路41内に流入した空気は、第一熱交換器4A、デシカントブロック7、第二熱交換器6A、送風機8を順次経由して流れ、図6に白抜き矢印で示すように吹出口20bから天吊筐体20の外部に流出する。
また、風路室21には、空気調和装置1Aの吸込み空気の温湿度(空気調和装置1の周囲の温湿度)を計測する温湿度センサ13が設けられている。
なお、図示しないが、制御装置14は、天吊筐体20または機械室ユニット25に設置されている。
本実施の形態3の空気調和装置1Aの除湿運転は、実施の形態1と同様に第一運転モード、第二運転モードの2つの運転モードを交互に行うものであり、実施の形態1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本実施の形態3では、冷凍サイクルを構成する部材のうち圧縮機2及び四方弁3、天吊筐体20とは別に設けた機械室ユニット25に収納している。これは、質量が大きく重い圧縮機2を、天井や壁等に設置される天吊筐体20に据え付けるのが困難な場合があることを考慮したものである。しかし、圧縮機2及び四方弁3を天吊筐体20内に収納することも可能であり、このようにしても同様の作用効果を得ることができる。
1 空気調和装置、1A 空気調和装置、2 圧縮機、3 四方弁、4 第一熱交換器、4A 第一熱交換器、5 膨張弁、6 第二熱交換器、6A 第二熱交換器、7 デシカントブロック、7a デシカントブロックトッテ、8 送風機、9 筐体、9a 吸込口、9b 吹出口、9c 点検窓、9d 窓板、10 風路室、11 機械室、12 ドレンパン、13 温湿度センサ、14 制御装置、15 風路形成板、16 補助ドレンパン、16a ドレン穴、20 天吊筐体、20a 吸込口、20b 吹出口、20c 開口部、21 風路室、22 ドレンパン、23 補助ドレンパン、23a ドレン穴、24 風路形成板、25 機械室ユニット、30 冷媒回路、31 風路、40 冷媒回路、41 風路。

Claims (8)

  1. 圧縮機、流路切換装置、第一熱交換器、減圧装置、及び第二熱交換器が順次冷媒配管で接続された冷凍サイクルと、
    デシカント材と、
    吸込口と吹出口が形成され、高低差が生じるように傾斜させて設けられた前記第一熱交換器の上方に、平面的にみて重ならないように前記デシカント材及び前記第二熱交換器が収容される筐体と、
    前記筐体の外の空気を前記吸込口から前記筐体内に吸い込む送風機とを備え、
    前記吸込口から前記筐体内に流入して前記第一熱交換器を通過した空気は、前記第二熱交換器の下側を覆うように設けられた第一風路形成板と前記第一熱交換器との間に形成される風路により前記デシカント材に導かれ、前記デシカント材の下流側の空気は、前記デシカント材の空気流れ下流側の面を隙間を介して覆うように設けられた第二風路形成板と前記デシカント材との間に形成される風路により前記第二熱交換器に導かれるように構成されており、
    前記冷凍サイクルは、除湿運転において、
    前記第一熱交換器が凝縮器として機能し、かつ前記第二熱交換器が蒸発器として機能する第一運転モードと、
    前記第一熱交換器が蒸発器として機能し、かつ前記第二熱交換器が凝縮器として機能する第二運転モードとを交互に行うように制御される
    ことを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記第二熱交換器は、前記第一熱交換器と略平行に設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の空気調和装置。
  3. 前記第一風路形成板は、前記第二熱交換器の下側に設けられた第二熱交換器用ドレンパンである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記第二熱交換器の下側、かつ前記第一熱交換器の下側に設けられた第一熱交換器用ドレンパンを備えた
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  5. 前記デシカント材は、着脱可能に設置されており、
    前記筐体には、前記デシカント材を出し入れ可能な点検窓が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  6. 前記筐体内は、前記第一熱交換器、前記デシカント材、及び前記第二熱交換器が収容された風路室と機械室内とに区画されており、
    前記圧縮機及び前記流路切換装置は前記機械室内に配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  7. 前記筐体とは別に設けられた機械室筐体を備え、
    前記機械室筐体内に、前記圧縮機及び前記流路切換装置が配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  8. 前記吸込口に吸い込まれる吸込空気の温湿度を検出する温湿度センサを備え、
    前記温湿度センサの検出値によって得られる前記吸込空気の相対湿度が基準となる相対湿度より高いほど、前記第一運転モードの運転時間を基準となる運転時間より長くするとともに前記第二運転モードの運転時間を基準となる運転時間より短くし、
    相対湿度が基準となる相対湿度より低いほど、前記第一運転モードの運転時間を基準となる運転時間より短くするとともに前記第二運転モードの運転時間を基準となる運転時間より長くする
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の空気調和装置。
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