JP5853892B2 - 超音波測定装置、超音波測定システム及び超音波測定方法 - Google Patents

超音波測定装置、超音波測定システム及び超音波測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波を用いて被測定物を破壊することなく測定する超音波測定装置、超音波測定システム及び超音波測定方法に関するものである。
近年構造物の老朽化が問題となっており、適切な維持管理が要求されている。例えばコンクリート等の構造物においては強度の測定が重要である。コンクリートの強度は、コンクリートの音速を用いて求めることができ、コンクリートの音速は、コンクリート中を超音波が伝搬する距離と、その伝搬距離を超音波が通過するための時間(伝搬遅延時間)から求めることができるので、コンクリートの強度を求めるためには超音波の伝搬遅延時間を測定する装置が必要となる。
超音波の伝搬遅延時間を求める方法として、例えば、コンクリート中を伝搬した超音波を受信して得られる電気信号のゼロクロス点を検出して伝搬遅延時間を求める方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような特許文献1においては、ゼロクロス点を求め、さらにそのゼロクロス点に基づき算出したゼロクロス周波数を用いることにより、伝搬遅延時間の測定精度を向上させている。
特開2008−249665号公報
しかしながら、実際の作業現場においては、作業者は測定精度よりもむしろ作業効率を向上させたいという要求があり、上記の特許文献1では、表示される画面を見るだけで容易に伝搬遅延時間を把握することができないという課題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、超音波の伝搬遅延時間を作業現場で簡単に求めることができる超音波測定装置、超音波測定システム及び超音波測定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る音波測定装置は、第1の電気信号により駆動され超音波を送信する送信用探触子に対して前記第1の電気信号を送信する送信部と、前記送信用探触子から送信され被測定物中を伝搬する前記超音波を受信して第2の電気信号に変換する受信用探触子から送信される前記第2の電気信号を受信する受信部と、前記受信部で受信された前記第2の電気信号のゼロクロス点付近をスパイク状として前記ゼロクロス点を強調する波形を生成する波形生成部と、前記波形生成部により生成された前記波形の所定の時間範囲を設定し、前記時間範囲内において前記第2の電気信号の振幅が予め設定された閾値より大きい値をとる時刻を前記超音波の伝搬遅延時間として算出する算出処理部と、前記波形生成部により生成された前記波形を表示するとともに、前記算出処理部により算出された前記伝搬遅延時間を表示する表示部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る音波測定装置は、第1の電気信号により駆動され超音波を被測定物中に送信し、前記被測定物中を伝搬する前記超音波を受信して第2の電気信号に変換する探触子と、前記第1の電気信号を送信して前記探触子を駆動するとともに前記探触子からの前記第2の電気信号を受信する超音波測定装置とを備える超音波測定システムであって、前記超音波測定装置は、受信される前記第2の電気信号のゼロクロス点付近をスパイク状として前記ゼロクロス点を強調する波形を生成する波形生成部と、前記波形生成部により生成された前記波形の所定の時間範囲を設定し、前記時間範囲内において前記第2の電気信号の振幅が予め設定された閾値より大きい値をとる時刻を前記超音波の伝搬遅延時間として算出する算出処理部と、前記波形生成部により生成された前記波形を表示するとともに、前記算出処理部により算出された前記伝搬遅延時間を表示する表示部とを備えることを特徴とする。
本発明に係る超音波測定方法は、被測定物中を伝搬する超音波を受信して電気信号に変換する第1のステップと、変換された前記電気信号のゼロクロス点付近をスパイク状にして強調する波形を生成する第2のステップと、前記第2のステップで生成された前記波形の所定の時間範囲を設定し、前記時間範囲内において前記電気信号の振幅が予め設定された閾値より大きい値をとる時刻を前記超音波の伝搬遅延時間として算出し、前記伝搬遅延時間を表示する第3のステップとを有することを特徴とする。
本発明の超音波測定装置、超音波測定システム及び超音波測定方法によれば、ゼロクロス点付近をスパイク状にして強調した波形を表示するので、作業者は表示画面を見るだけで容易に伝搬遅延時間を求めることが可能となる。
実施の形態1に係る超音波測定システムの構成を示す図。 実施の形態1に係る波形生成部13の詳細な構成を示す図。 実施の形態1に係る動作を示すフローチャート。 実施の形態1に係る飽和部15に入力される電気信号の波形を示す図。 実施の形態1に係る微分部16に入力される飽和信号の波形を示す図。 実施の形態1に係る表示部14に表示されるゼロクロス点強調波形を示す図。 実施の形態1に係る受信部12にて受信される高周波の電気信号の波形を示す図。 実施の形態1に係る受信部12にて受信される低周波の電気信号の波形を示す図。 実施の形態1に係る受信部12にて受信される低周波の電気信号に対してのゼロクロス点強調波形を示す図。 実施の形態1に係る超音波測定システムの他の構成を示す図。 実施の形態1に係る超音波測定システムの他の構成を示す図。 実施の形態2に係る超音波測定システムの構成を示す図。 実施の形態2に係る動作を示すフローチャート。 実施の形態2に係る算出処理部19がゼロクロス点強調波形に対してゲート20をかける様子を示す図。 実施の形態2に係る算出処理部19が低周波の電気信号の波形に対してゲート20をかける様子を示す図。 実施の形態2に係る算出処理部19が高周波の電気信号の波形に対してゲート20をかける様子を示す図。
実施の形態1.
以下図面を用いて本発明の実施の形態1を説明する。図1は実施の形態1に係る超音波測定システムの構成を示す図である。図2は実施の形態1に係る波形生成部13の詳細な構成を示す図である。図3は実施の形態1に係る動作を示すフローチャートである。図4は実施の形態1に係る飽和部15に入力される電気信号の波形を示す図である。図5は実施の形態1に係る微分部16に入力される飽和信号の波形を示す図である。図6は実施の形態1に係る表示部14に表示されるゼロクロス点強調波形を示す図である。図7は実施の形態1に係る受信部12にて受信される高周波の電気信号の波形を示す図である。図8は実施の形態1に係る受信部12にて受信される低周波の電気信号の波形を示す図である。図9は実施の形態1に係る受信部12にて受信される低周波の電気信号に対してのゼロクロス点強調波形を示す図である。図10は実施の形態1に係る超音波測定システムの他の構成を示す図である。図11は実施の形態1に係る超音波測定システムの他の構成を示す図である。
図1において、超音波測定システムは、超音波測定装置100と送信用探触子2と受信用探触子3とを備える。送信用探触子2及び受信用探触子3はそれぞれ超音波測定装置100に接続されるとともに、コンクリート等の試験体である被測定物1上に設けられる。
送信用探触子2は、超音波測定装置100から送信される電気信号(第1の電気信号)により駆動され超音波を出力(送信)し、被測定物1中を伝搬させる。受信用探触子3は、被測定物1中を伝搬する超音波を受信し、電気信号(第2の電気信号)に変換して超音波測定装置100に送信する。
被測定物1中の超音波の伝搬経路は、図1に示すように様々であり、被測定物1の底面で反射され受信用探触子3に到達する経路もあれば、被測定物1の表面を伝搬して受信用探触子3に到達する経路もある。なお、図1では送信用探触子2及び受信用探触子3は被測定物1の同一面上に設けられているが、必ずしも同一面上でなくてもよく、例えば受信用探触子3を送信用探触子2の反対側に設けて透過法による測定を行ってもよい。
超音波測定装置100は、送信部11と、受信部12と、波形生成部13と、表示部14とを備える。なお、図1には図示しないが、超音波測定装置100内には、各部の動作のタイミング等を制御する制御部が備えられており、制御部から出力される制御信号により各部は制御される。
送信部11は、送信用探触子2に接続され、送信用探触子2を駆動して超音波を発生させるための電気信号を送信用探触子2に送信する。
受信部12は、受信用探触子3及び波形生成部13に接続され、受信用探触子3から送信される電気信号を受信する。
波形生成部13は、受信した電気信号の振幅がゼロとなるタイミングであるゼロクロス点を求め、求めたゼロクロス点付近をスパイク状として強調させた電気信号の波形(ゼロクロス点強調波形)を生成し、表示部14に出力する。なお、ゼロクロス点については、例えば所定の閾値を超えたタイミングをゼロクロス点としてもよいし、コンパレータを用いてゼロクロス点を求めるようにしてもよい。ここで、ゼロクロス点付近とは、ゼロクロス点を含む微小範囲であり、少なくとも作業者がゼロクロス点を判別できる程度であればよい。なお、ゼロクロス点付近には、微小範囲でなくゼロクロス点のみの場合も含まれる。ゼロクロス点付近を強調したスパイク状の電気信号の波形の生成方法の詳細については後述する。
また、波形生成部13は、図2に示すように、飽和部(飽和器)15と微分部(微分器)16とを備える。飽和部15は、入力された電気信号を飽和させる処理を行い、飽和処理を行った電気信号(飽和信号)を微分部16に出力する。つまり、飽和部15は、入力された電気信号の振幅が所定の閾値を超える場合にその振幅が閾値を超えないよう制御する。
微分部16は、飽和部15から出力された飽和信号を微分することによりゼロクロス点強調波形を生成する。
表示部14は、例えば液晶モニタ等により実現され、微分部16から出力されるゼロクロス点強調波形を表示する。
次に、図1乃至図6を用いて本発明の実施の形態1の動作について説明する。
図3に示すように、まず、送信部11が駆動用の電気信号を送信用探触子2に送信し、送信用探触子2が被測定物1中に超音波を伝搬させる(ステップS1)。
被測定物1中を伝搬した超音波が受信用探触子3に受信されると、受信用探触子3は、超音波を電気信号に変換し、変換した電気信号を受信部12に送信する(ステップS2)。ここで、受信部12に送信される電気信号の波形は、図4に示す波形であるとして以下説明を行う。なお、図4の電気信号の波形において、横軸は時間(μs)、縦軸は振幅(Linear)としているが、必ずしもこれに限定されるものではない。なお、受信部12にて受信される電気信号の周波数は、一般的には探触子の特性に起因する。つまり、探触子を変更することにより、受信される電気信号の周波数は異なるものとなる。
波形生成部13の飽和部15は、受信部12からの電気信号を受信すると、その電気信号に対して飽和処理を行って飽和信号を生成し、微分部16に出力する(ステップS3)。飽和処理が行われた飽和信号の波形は、図5に示すような波形となる。図5からわかるように、電気信号に対し飽和処理が行われると、振幅の絶対値が小さい領域を拡大したような波形となる。
微分部16は、飽和部15にから飽和信号が入力されると、飽和信号に対して微分処理を行い、ゼロクロス点強調波形を生成する(ステップS4)。微分処理が行われた飽和信号の波形は、図6に示すような波形となる。図6からわかるように、飽和信号に対し微分処理が行われると、振幅の絶対値が大きい場合には微分値はゼロとなり、振幅の絶対値が小さい場合にはスパイク状の波形となる。つまり、電気信号に対し飽和処理を行い、その後に微分処理を行うと、もとの電気信号のゼロクロス点付近をスパイク状として強調させた波形が生成される。
表示部14は、微分部16により生成されたゼロクロス点強調波形を表示する(ステップS5)。
作業者は、表示部14に表示されたゼロクロス点強調波形を見て、測定したい対象や条件に応じて、所定のゼロクロス点を超音波の伝搬遅延時間として決定する。図6に示す波形においては、複数の時刻において信号がスパイク状となっている。作業者は、図6に示す波形を見ることにより、例えば、被測定物1の表面を伝搬してきた超音波の伝搬遅延時間は約50μsであり、被測定物1の底面で反射された超音波の伝搬遅延時間は約78μsであるとわかる。
以上のように、本発明の実施の形態1によれば、受信用探触子2から送信された電気信号のゼロクロス点付近をスパイク状として強調させた波形を超音波測定装置の表示部14に表示するので、作業現場の作業者は、表示された波形を見るだけで容易に所望の超音波の伝搬遅延時間を求めることが可能となり、作業効率を向上させることが可能となる。
また、波形整形部13にて電気信号のゼロクロス点をスパイク状に強調させる処理を行うので、受信部12にて受信された電気信号の周波数が低い場合であっても、作業者は表示された波形を見るだけで容易に伝搬遅延時間を求めることが可能となる。例えば図7に示すように受信部12にて受信された電気信号が高周波(例えば数MHz)の場合、作業者は、受信された電気信号がゼロクロス点を強調するようスパイク状に処理されていなくても、表示された波形を見るだけで超音波の伝搬遅延時間を求めることは可能である。
しかしながら、例えば図8に示すように受信部12にて受信された電気信号が低周波(例えば数十kHzから数百kHz)の場合、作業者は、受信された電気信号がゼロクロス点を強調するようスパイク状に処理されていなければ、表示された波形を見ただけでは超音波の伝搬遅延時間を求めることは困難である。このような低周波の電気信号に対してゼロクロス点付近をスパイク状に強調させる処理を行うと、図9に示すような波形が表示されることになるので、作業者はゼロクロス点を容易に把握することができ、所望の超音波の伝搬遅延時間を求めることができる。
そのため、高周波を大きく減衰させるコンクリート、木材等の減衰材においても、作業者は、低周波特性を持つ探触子を用いて測定を行い、表示されるゼロクロス点強調波形を見るだけで超音波の伝搬遅延時間を求めることができるようになる。なお、波形生成部13は、受信部12で受信された電気信号の周波数を検出する周波数検出部をさらに備え、その検出した周波数が予め設定した所定の周波数以下の場合にのみゼロクロス点強調波形を生成するようにしてもよい。そうすることにより、受信した電気信号の周波数が低くそのまま波形を表示しただけでは作業者が伝搬遅延時間を把握できない場合のみゼロクロス点強調波形を生成して表示するので、無駄な処理を省くことができ、消費電力を低減させることが可能となる。
なお、これまで、飽和部15にて飽和処理した飽和信号を、微分部16にて微分処理することによりゼロクロス点強調波形を生成する方法について説明したが、必ずしもこの方法に限定されず、ゼロクロス点強調波形を求められればどのような方法であってもよい。例えば、波形生成部13の内部に設けられたソフトウエアを用いてゼロクロス点強調波形を生成してもよいし、超音波測定装置内に設けたメモリにソフトウエアを記憶し、CPUを用いることによりゼロクロス点強調波形を求めることとしてもよい。
なお、超音波測定システムにおける超音波測定装置100は、図10に示すように、受信部12の前段に、増幅部(増幅器)17及び減衰部(減衰器)18を備えていてもよい。増幅部17は受信部12から入力された電気信号の出力レベルを増幅する。減衰部18は、増幅器17により増幅された電気信号の出力レベルを減衰し、適切な出力レベルに調整する。このような構成にすることにより、受信用探触子3から送信される電気信号の出力レベルが小さいためにゼロクロス点強調波形が適切に表示できないということを回避できる。
なお、超音波測定システムにおける探触子は、図11に示すように、超音波の送受信を兼用する送受信用探触子4であってもよい。この場合送受信用探触子4は超音波測定装置100の送信部11及び受信部12の両方と接続される。その他の構成の機能、動作はこれまで説明したものと同様であるため説明を省略する。図11に示す構成においても、図10の超音波測定装置100と同様に、受信部12の前段に増幅部17及び減衰部18が備えられていてもよい。
実施の形態2.
以下図面を用いて本発明の実施の形態2について説明する。図12は実施の形態2に係る超音波測定システムの構成を示す図である。図13は実施の形態2に係る動作を示すフローチャートである。図14は実施の形態2に係る算出処理部19がゼロクロス点強調波形に対してゲート20をかける様子を示す図である。図15は実施の形態2に係る算出処理部19が低周波の電気信号の波形に対してゲート20をかける様子を示す図である。図16は実施の形態2に係る算出処理部19が高周波の電気信号の波形に対してゲート20をかける様子を示す図である。
実施の形態2の超音波測定システムにおける超音波測定装置200は、図12に示すように、新たに算出処理部19を備えている点において実施の形態1における超音波測定装置100と異なる。なお、その他の構成については実施の形態1と同様であるので図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
算出処理部19は、波形生成部13及び表示部14と接続され、波形生成部13からゼロクロス点付近をスパイク状にして強調した波形が入力される。算出処理部19は、例えば作業者による操作に基づき、ゼロクロス点強調波形に対して所定の時間範囲を設定し(ゲートをかけ)、そのゲート内において電気信号の振幅が予め設定した閾値より大きい値をとる時刻を超音波の伝搬遅延時間として算出する。算出処理部19は、算出した伝搬遅延時間を表示部14に出力する。
次に、図12及び図13を用いて本発明の実施の形態2の動作について説明する。図13に示すステップS01からステップS04までは、図2のステップS1からステップS4と同様であるため説明を省略する。
ステップS04においてゼロクロス点強調波形が生成されると、ゼロクロス点強調波形は算出処理部14に入力される。算出処理部14は、ゼロクロス点強調波形に対してゲートをかけ、伝搬遅延時間を算出する(ステップS05)。算出処理部14は、算出した伝搬遅延時間を表示部14に出力する。
表示部14は、波形生成部13の微分部16から入力されるゼロクロス点強調波形と、算出処理部19から入力される伝搬遅延時間を表示する(ステップS06)。表示部14は、例えば図14に示すように、表示画面の真ん中に大きくゼロクロス点強調波形を表示するとともに、表示画面の左上に伝搬遅延時間を「○○μs」と表示する。
以上のように、本発明の実施の形態2によれば、波形生成部13にて生成されたゼロクロス点強調波形と、算出処理部19にて算出された伝搬遅延時間とが表示部14に表示されるので、現場の作業者は、表示された波形を見るだけで所望の超音波の伝搬遅延時間を求めることができ、さらに、超音波測定装置200内部で算出された伝搬遅延時間を定量的に評価することもできるので、作業効率を向上させることが可能となり、また、作業者の読み取りミスを防止することも可能となる。
特に経験の浅い作業者にとっては、ゼロクロス点強調波形を見るだけでは適した伝搬遅延時間を求めることが難しい場合もあり、そのような場合においては、伝搬遅延時間が表示される本実施の形態は有効である。
また、算出処理部19には、受信部12にて受信した電気信号の波形ではなく、波形生成部13で生成されたゼロクロス点強調波形が入力されるので、受信部12にて受信された電気信号が例えば図8に示すような低周波の電気信号であっても伝搬遅延時間を精度良く算出することが可能となる。
仮に受信部12にて受信された低周波の電気信号をそのまま算出処理部19に出力する場合、図15に示すように、分解能が低く、算出処理部19は適切にゲート20をかけることができない。しかしながら、本実施の形態においては、受信部12にて受信された電気信号は波形生成部13にてゼロクロス点強調波形となって算出処理部19に出力されるので、算出処理部19は、図14に示すように、適切にゲート20をかけ伝搬遅延時間を精度良く算出することが可能となる。
なお、受信部12が受信する電気信号が高周波(例えば数MHz)である場合は、波形生成部13は電気信号からゼロクロス点強調波形を生成せずそのまま算出処理部19に出力し、算出処理部19が伝搬遅延時間を算出することとしてもよい。電気信号が高周波である場合は、図16に示すように、分解能が高く、算出処理部19がゲート20を容易にかけられるからである。また、上述したように、波形生成部13は、受信部12が受信する電気信号の周波数を検出する周波数検出部を備え、この周波数検出部にて所定周波数以下と検出された場合にゼロクロス点強調波形を生成し、算出処理部19に出力することとしてもよい。
なお、本実施の形態においても、図10で示したように受信部12の前段に増幅部17及び減衰部18が備えられていてもよく、また図11で示したように、探触子を送受信用探触子4としてもよい。
1 被測定物、2 送信用探触子、3 受信用探触子、4 送受信用探触子、11 送信部、12 受信部、13 波形生成部、14 表示部、15 飽和部、16 微分部、17 増幅部、18 減衰部、19 算出処理部、100 超音波測定装置、200 超音波測定装置

Claims (6)

  1. 第1の電気信号により駆動され超音波を送信する送信用探触子に対して前記第1の電気信号を送信する送信部と、
    前記送信用探触子から送信され被測定物中を伝搬する前記超音波を受信して第2の電気信号に変換する受信用探触子から送信される前記第2の電気信号を受信する受信部と、
    前記受信部で受信された前記第2の電気信号のゼロクロス点付近をスパイク状として前記ゼロクロス点を強調する波形を生成する波形生成部と、
    前記波形生成部により生成された前記波形の所定の時間範囲を設定し、前記時間範囲内において前記第2の電気信号の振幅が予め設定された閾値より大きい値をとる時刻を前記超音波の伝搬遅延時間として算出する算出処理部と、
    前記波形生成部により生成された前記波形を表示するとともに、前記算出処理部により算出された前記伝搬遅延時間を表示する表示部とを備えることを特徴とする超音波測定装置。
  2. 前記波形生成部は、前記第2の電気信号を飽和させる処理を行う飽和部と、前記飽和部で飽和された前記第2の電気信号を微分することにより前記波形を生成する微分部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の超音波測定装置。
  3. 前記送信用探触子と前記受信用探触子とは同一の探触子であることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波測定装置。
  4. 前記受信部が受信する前記第2の電気信号の周波数は、数十kHzから数百kHzであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の超音波測定装置。
  5. 第1の電気信号により駆動され超音波を被測定物中に送信し、前記被測定物中を伝搬する前記超音波を受信して第2の電気信号に変換する探触子と、前記第1の電気信号を送信して前記探触子を駆動するとともに前記探触子からの前記第2の電気信号を受信する超音波測定装置とを備える超音波測定システムであって、
    前記超音波測定装置は、
    受信される前記第2の電気信号のゼロクロス点付近をスパイク状として前記ゼロクロス点を強調する波形を生成する波形生成部と、
    前記波形生成部により生成された前記波形の所定の時間範囲を設定し、前記時間範囲内において前記第2の電気信号の振幅が予め設定された閾値より大きい値をとる時刻を前記超音波の伝搬遅延時間として算出する算出処理部と、
    前記波形生成部により生成された前記波形を表示するとともに、前記算出処理部により算出された前記伝搬遅延時間を表示する表示部とを備えることを特徴とする超音波測定システム。
  6. 被測定物中を伝搬する超音波を受信して電気信号に変換する第1のステップと、
    変換された前記電気信号のゼロクロス点付近をスパイク状にして強調する波形を生成する第2のステップと、
    前記第2のステップで生成された前記波形の所定の時間範囲を設定し、前記時間範囲内において前記電気信号の振幅が予め設定された閾値より大きい値をとる時刻を前記超音波の伝搬遅延時間として算出し、前記伝搬遅延時間を表示する第3のステップとを有することを特徴とする超音波測定方法。
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