JP5853348B2 - 生活習慣解析システム及び生活習慣解析方法 - Google Patents

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本発明は、生活習慣解析システム及び生活習慣解析方法に関するものである。
メタボリックシンドロームや糖尿病などの生活習慣病の患者数増加が問題となっている。生活習慣病は生活習慣や肥満等が主な原因であり、糖尿病学会などのガイドラインでは、治療の第一選択は食事療法とされている。また標準的な食事療法は、被験者が医師や管理栄養士から1日の摂取エネルギー量と栄養配分の指導を受けた後に、「糖尿病食事療法のための食品交換表」(日本糖尿病学会による)や「四群点数法」(女子栄養大学による)を参考に、表や記録用紙に摂取栄養事項を書き込むことにより自己管理を継続して行うことが一般的である。
近年、パソコンの普及に伴い、上記作業をパソコン上で行えるプログラムも開発されている。被験者の体重や体脂肪に関するデータの時系列変化をグラフ表示するプログラムや、摂取エネルギーや栄養素の摂取状態を数値化し、厚生労働省の国民健康・栄養調査報告書等の日本人の標準的な栄養摂取目標との比較により、過不足を判定し提示するプログラムが存在する。
例えば、特許文献1には、表示された複数の食品の画像の中から、被験者が飲食した食品と同等のものを選択することにより、摂取エネルギーや蛋白質・脂質・炭水化物の各摂取エネルギー比率(以下、PFC比率とよぶ。)を数値化し、更に請求項1や段落[0038]に示されているように、数値化された値と予め定めてある値とを比較して充足率を算出し、その結果から食事に対するアドバイスを表示する食生活診断装置及び食習慣診断プログラムが開示されている。
更に、特許文献2には、蛋白質の充足率、PFC比率、総摂取エネルギーに対する菓子などの嗜好品からの摂取エネルギー比率、総摂取エネルギーに対するアルコール類からの摂取エネルギー比率、一日の総摂取エネルギーに対する夕食からの摂取エネルギー比率などを数値化し表示することが開示されている(特許文献2の第6図、第8図、第9図、第10図参照)。
また被験者毎に個別化された生活習慣改善を支援するシステムの一例として特許文献3がある。かかる特許文献3には、検査結果と問診票を利用した生活習慣改善の支援方法が開示されている。請求項1及び段落[0030]や図6に示されている38項目の生活習慣に関する問診票には、例えば「煮物などの味付けが濃いほうである」、「アルコールは日本酒換算で1日1合飲む」などが記載されており、被験者が各項目について該当するかどうか回答を記入していく。この様にして得られた問診結果と検査結果を、検査結果は検査値得点テーブルで、また問診結果は生活習慣得点テーブルで得点化し、点数化された検査値得点データと生活習慣得点データとから2次元分布図を作成し、各被験者の改善が望まれる項目を提示すると共に、図8に示されているように優先して改善すべき生活習慣の3項目、例えば「タバコをやめる!」、「アルコールは1日1合まで!」などを提示することが開示されている。
特開2006−24080号公報 特開2003−323503号公報 特開2006−119985号公報
現状の標準的な食事療法において、被験者自身がどの様な生活習慣が望ましくないのかを把握しないまま、食事制限をさせられ、その状況に苦しみ、食事療法に消極的になってしまうことも少なくない。生活習慣病改善の理想的な姿は、被験者が自らの力で適正な生活習慣を日常的に行えるようになることである。そのためには、被験者の生活習慣を分析し、疾患の原因となる被験者の望ましくない習慣を特定し、被験者が自らの意志で生活習慣を改善するよう支援することが重要となる。このため、望ましくない生活習慣を数値化し、具体的な改善項目を提示し、被験者が数値の変化として改善効果を実感できるような生活習慣解析システムの開発が望まれている。
しかしながら、生活習慣病は一つの生活習慣によって引き起こされるわけではなく、また、生活習慣病の原因となる生活習慣は個人によって異なると考えられる。したがって、病気の原因を特定する指標になりうると同時に、その病気の症状を引き起こす因子でもあると考えられる生活習慣を、特定することができる方法の創出は大きな課題である。
また、体重や体脂肪率は測定装置で計測された精度が満足できる項目であるが、食事内容の数値化は、被験者の食事内容の過少申告など、その数値化された項目の測定精度を如何に確保するかが重要であり、何らかの手段で、申告された食事内容が正確かどうかを評価する必要がある。
前記の課題を解決するため、本発明に係る生活習慣解析システムは、被験者の身体データ及び食事記録データを取得するデータ取得手段と、前記食事記録データから、被験者の生活習慣を数値化する解析項目算出手段と、前記身体データ及び解析項目から望ましくない生活習慣を抽出する判定手段と、前記身体データ及び食事記録データから具体的な生活習慣改善方法を提示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る生活習慣解析方法は、被験者の食事記録データから、被験者の生活習慣を数値化する解析項目算出処理と、前記食事記録データの正確性を判定する処理と、前記解析項目算出処理により算出された解析項目から望ましくない生活習慣を抽出する判定処理と、前記食事記録データから具体的な生活習慣改善方法を提示する表示処理と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、被験者の望ましくない生活習慣を特定し、具体的な改善項目を提示し、改善項目の数値の変化として効果を実感することにより、被験者が自らの力で適正な生活習慣を日常的に行えるよう支援することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る生活習慣解析システムの構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る生活習慣解析方法全体のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る被験者の生データ取得処理のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る被験者の食習慣解析項目算出処理のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る被験者の体型判定処理のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る被験者の体型判定結果の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の食習慣判定処理のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る被験者の食習慣判定結果の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の摂食リズムグラフの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の生活リズム判定処理のフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る被験者の生活リズムグラフの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の生活リズム判定処理の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の各栄養成分量及び食品カテゴリー別の摂取量に関する日次推移表の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の日次食事記録分析表の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の生活習慣判定結果月次推移表の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の身体データ及び歩数データ月次推移グラフの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の摂取栄養成分量月次推移グラフの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の摂取リズム月次推移グラフの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の食品カテゴリー別摂取量月次推移グラフの一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る被験者の生活習慣解析結果月次推移表の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下の具体例は本発明に係る最良の実施形態の一例であるが、これによって本発明はかかる具体的形態に限定されるものではない。
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る生活習慣解析システム1の概略構成を示す図である。図1に示すように、本発明の生活習慣解析システム1は、インターネット8を介して指導者端末装置6及び被験者端末装置7と接続可能である。生活習慣解析システム1は、生活習慣解析Web/アプリケーション(AP)サーバ2と、受信記録データベース(DB)メールサーバ3と、食品データベース(DB)サーバ4と、症例データベース(DB)サーバ5とから構成され、これらのサーバは、イントラネット9を介して接続されている。
生活習慣解析Web/APサーバ2、受信記録DBメールサーバ3、食品DBサーバ4、症例DBサーバ5は、それぞれ、主記憶装置11,21,31,41と、補助記憶装置12,22,32,42と、中央処理装置13,23,33,43と、入力装置14,24,34,44と、出力装置15,25,35,45と、内部通信装置16,26,36,46とを有し、さらに、生活習慣解析Web/APサーバ2は外部通信装置17を有し、受信記録DBメールサーバ3は外部通信装置27を有する。これらの装置は各サーバ内においてバスによって相互に接続されている。
主記憶装置11,21,31,41は、ROMやRAMである。補助記憶装置12,22,32,42は、一般的にはハードディスク又はフラッシュメモリであるが、CD、DVD、又はMO等の、プログラム及びデータの書き換えを実行できる記録媒体であってもよい。
入力装置14,24,34,44は、生活習慣解析システム1に各種データを入力するための装置であり、例えば、キーボードやマウス等の入力機器である。出力装置15,25,35,45は、生活習慣解析システム1内に格納されている各種データを出力するための装置であり、例えば、プリンタ等の印刷装置や、CRT,LCD,PDP等の表示装置である。
指導者端末装置6は、指導者が操作する端末装置であり、1又は複数台存在する。ここでいう指導者とは、生活習慣の解析を受ける者(以下、被験者とよぶ。)に対し生活習慣改善指導を行う者のことであり、例えば、医師、保健師、管理栄養士、看護師などである。指導者端末装置6は、Webブラウザ機能を有するコンピュータである。
被験者端末装置7は、被験者が操作する端末装置であり、1又は複数台存在する。被験者端末装置7は、電子メール機能を有するコンピュータや携帯電話である。
<生活習慣解析Web/APサーバ2>
Web管理部51、指導者認証部52、生データ登録部53、生活習慣解析部54は、生活習慣解析Web/APサーバ2において、補助記憶装置12に格納されているプログラムである。これらのプログラムの機能は、中央処理装置13が、補助記憶装置12から各プログラムを主記憶装置11に読み出して、所定の処理を実行することにより実現される。
生活習慣解析Web/APサーバ2は、インターネット8を介して指導者端末装置6と情報を送受信する外部通信装置17を有する。この情報の送受信は、指導者が行うWebアクセスにより可能となる。このWebアクセスを指導者ごとに管理するためのプログラムが、Web管理部51と指導者認証部52である。
指導者は、指導者端末装置6を介して生活習慣解析Web/APサーバ2に対しWebアクセスを行い、指導者認証に成功すると、この指導者端末装置6を介して、生活習慣解析システム1に対する各種データの入力と、生活習慣解析システム1内に格納されている各種データの出力とを行うことができる。
生データ登録部53は、生活習慣解析システム1において、被験者の生データを被験者ごとに管理するためのプログラムである。生データ登録部53は、生活習慣解析システム1に対し入力された被験者の生データを取得し、この被験者の生データを、補助記憶装置12に格納されている被験者データベース(DB)61に、被験者ごとに被験者データとして記憶する処理等を実行する。被験者の生データとしては、被験者の属性データと実践記録データとがある。
被験者の属性データは、指導者が被験者を生活習慣解析システム1に新規登録する際、この被験者の初期情報として入力するものである。被験者の属性データとしては、被験者ID、氏名、性別、かかっている医療機関名、カルテ番号、指導担当者名、生年月日、身長、体重、体脂肪率、朝食・昼食・夕食の各食事時間、メールアドレス、電話番号、住所等が挙げられる。
被験者の実践記録データとしては、日次身体計測データ、日次食事記録データ、日次歩数データ等があり、生活習慣解析システム1は、これらの実践記録データを基にして、本発明に係る生活習慣解析を実行する。
日次身体計測データとしては、1日ごとの朝の体重,晩の体重,朝の体脂肪率,晩の体脂肪率等が挙げられる。これらの日次身体計測データは、体重計や体脂肪計等により、被験者が自ら測定する。測定するタイミングとしては、朝の体重及び朝の体脂肪率については、被験者が起床して排尿直後に測定を行うのが好ましく、晩の体重及び晩の体脂肪率については、被験者が就寝する直前に測定を行うのが好ましい。
日次食事記録データは、1日ごとの朝食、昼食、間食、夕食の各食事内容の記録データである。ここでは、この4食は、1日において被験者が食事を摂取する時間帯によって、区分されている。すなわち、ここでいう間食とは、昼食と夕食との間に摂取する食事のことであり、一方、朝食と昼食との間の食事は昼食に分類され、夕食摂取後の夜食は夕食に分類される。
食事内容としては、被験者が摂取した食品名又は料理名と、これらの摂取分量とを記録すればよい。食品名とは、例えば、豆腐やバナナ等の食材名のことであり、料理名とは、例えば、握り寿司やカレーライス等である。食品の摂取分量の表記方法は、個数表記(例えば、なす1本等)又は重量表記(例えば、大根90g等)でもよいし、通常の1食分を基準とした数量表記(例えば、キャベツ2食分等)でもよい。さらに、飲料類又は酒類の摂取分量の表記方法は、前記3つの表記方法に加え、容量表記(例えば、紅茶180ml等)でもよい。料理の摂取分量の表記方法は、基本的に、通常の1人前を基準とした数量表記(例えば、酢豚1.5人前等)が望ましいが、個数や重量が把握しやすい料理に関しては、個数表記(例えば、水餃子3個等)又は重量表記(例えば、ステーキ90g等)でもよい。また、食品や料理の摂取分量が、通常の1食分や1人前である場合、生活習慣解析システム1においては、食事内容として、食品名や料理名のみを記録すればよく、これらの摂取分量の表記を省略することができる。
日次歩数データは、1日ごとの歩数データであり、歩数計等により、被験者が自ら測定する。
また、生活習慣解析システム1は、被験者の実践記録データとして、被験者による1日ごとの日常生活に関するメモも登録することができる。このメモは、指導者がこの被験者に対し生活習慣指導を行う際に、参考資料として利用することができる。
被験者の実践記録データは、次の3つの手段の内いずれかの手段により生活習慣解析システム1に登録される。
1つめの手段としては、被験者が、被験者端末装置7を介して、この被験者の実践記録データを電子メールに記載し、この電子メールを受信記録DBメールサーバ3に送信する方法がある。
2つめの手段としては、被験者が実践記録用紙にこの被験者の実践記録データを連続7日分まとめて記載して、この用紙を指導者に郵送又はFAX送信し、この用紙を受け取った指導者が、この用紙に記載された前記被験者の実践記録データを、生活習慣解析システム1に入力する方法がある。なお、この2つめの手段において指導者が行う作業を、指導者から委託を受けた者が行ってもよい。
3つめの手段としては、指導者が、被験者と面接する際に、この被験者の身体計測と、この被験者に対する問診とを行い、この身体計測とこの問診とにより得たこの被験者の実践記録データを、生活習慣解析システム1に入力する方法がある。
生活習慣解析部54は、本発明に係る生活習慣解析処理を実行するためのプログラムである。生活習慣解析部54は、指導者により指定された被験者の生活習慣解析を行い、この被験者の生活習慣解析結果データを、被験者DB61に、被験者ごとに被験者データとして記憶する処理等を実行する。
被験者の生活習慣解析結果データは、生活習慣解析システム1において、生活習慣解析部54の機能により、月次データとして生成される。本発明に係る生活習慣解析を実行するためには、被験者データとして、属性データと、1ヶ月につき少なくとも1日分の実践記録データとが生活習慣解析システム1に予め入力されている必要がある。ただし、生活習慣解析システム1は、1ヶ月につき1週間を対象期間として、被験者の生活習慣解析を行うため、被験者の実践記録データについては、1ヶ月につき連続7日分のデータが入力されていることが最も望ましい。
また、生活習慣解析システム1において、指導者は、被験者を指定し生活習慣解析を行う際に、この被験者の月次検査データを生活習慣解析システム1に入力することができる。ここでいう検査データとは、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボリックシンドローム)に関連する検査項目の値であり、例えば、収縮期血圧、拡張期血圧、空腹時血糖値、ヘモグロビンA1c値、総コレステロール値、LDLコレステロール値、HDLコレステロール値、トリグリセライド値、腹囲等が挙げられる。これらの検査データの入力は必須ではないが、指導者がこれらの検査データを入力し、被験者の生活習慣解析を行えば、これらの検査データはこの被験者の生活習慣解析結果データの一部として組み入れられる。
被験者DB61は、各種の被験者データを被験者ごとに記憶しているデータベースであり、生活習慣解析Web/APサーバ2の補助記憶装置12に格納されている。指導者は、生活習慣解析システム1に被験者を新規登録する際、被験者ごとに異なる被験者IDを登録する。生活習慣解析システム1においては、この被験者IDが、被験者を特定するための識別子となり、被験者データが被験者ごとに管理される。
<受信記録DBメールサーバ3>
メール管理部55とデータベース(DB)管理部56とは、受信記録DBメールサーバ3において、補助記憶装置22に格納されているプログラムである。メール管理部55は電子メールの送受信を実行し、DB管理部56は、受信記録データを受信記録データベース(DB)62に書き込む処理と、記録済みの受信記録データを受信記録DB62から生活習慣解析Web/APサーバ2の生データ登録部53に移動させる処理とを実行する。これらのプログラムの機能は、中央処理装置23が、補助記憶装置22から各プログラムを主記憶装置21に読み出して、所定の処理を実行することにより実現される。なお、受信記録DB62からの記録済み受信記録データの移動処理は、生活習慣解析Web/APサーバ2の生データ登録部53による新規受信記録データの問合せ処理に呼応して、実行される。
受信記録DBメールサーバ3は、インターネット8を介して被験者端末装置7と情報を送受信する外部通信装置27を有する。この情報の送受信は電子メールにより行われる。被験者が、被験者端末装置7を介して、受信記録DBメールサーバ3に対し電子メールを送信すると、この電子メールのデータはメール管理部55の機能により受信記録DBメールサーバ3に受信される。DB管理部56は、この受信された電子メールのデータを取得し、このデータを、補助記憶装置22に格納されている受信記録データベース(DB)62に、受信記録データとして記憶する。
また、生活習慣解析システム1は、メール管理部55の機能により、被験者向けのアドバイスや励まし等の電子メールを被験者端末装置7に対し送信する。
受信記録DB62は、被験者が生活習慣解析システム1に対し送信した電子メールの受信記録データを、記憶しているデータベースであり、受信記録DBメールサーバ3の補助記憶装置22に格納されている。受信記録データの内容は被験者の実践記録データである。これらの実践記録データは、受信記録DB62においてはメールアドレスごとに記憶されており、生活習慣解析Web/APサーバ2の生データ登録部53の機能により、被験者DB61において被験者データとして登録される際に被験者ごとに記憶される。
<食品DBサーバ4>
DB管理部57は、食品DBサーバ4において、補助記憶装置32に格納されているプログラムである。DB管理部57は、補助記憶装置32に格納されている食品データベース(DB)63に、食品データを書き込む処理と、記憶済みの食品データを食品DB63から読み出して生活習慣解析Web/APサーバ2に送信する処理とを実行する。このプログラムの機能は、中央処理装置33が、補助記憶装置32からこのプログラムを主記憶装置31に読み出して、所定の処理を実行することにより実現される。なお、食品DB63からの記憶済み食品データの読み出し送信処理は、生活習慣解析Web/APサーバ2の生活習慣解析部54による食品データの問合せ処理に呼応して、実行される。
食品DB63は、食品データを記憶しているデータベースであり、食品DBサーバ4の補助記憶装置32に格納されている。生活習慣解析システム1においては、本発明に係る生活習慣解析の処理の一部として、被験者の食事記録分析処理が実行されるが、この食事記録分析処理実行の際に、これらの食品データが必要となる。
食品DB63において、各食品は、嗜好品類、酒類、料理類、のいずれか1つの食品カテゴリーに分類されている。嗜好品類としては、果物、乳製品、飲料類、洋菓子、和菓子がある。
食品データとしては、食品又は料理ごとに、食品(料理)名、可食部重量、個数、栄養成分量等の項目が存在する。飲料類又は酒類は、食品データとして、これら4つの項目に加え、可食部容量の項目を有する。食品データの栄養成分量としては、エネルギー量、蛋白質量、脂質量、炭水化物量、食物繊維量、食塩量等が挙げられる。また、食品DB63において、各食品データの可食部重量(容量),個数,及び栄養成分量は、類似食品(料理)同士の荷重平均値として記憶されており、基本的に、通常の1食分や1人前の量が記憶されている。このように、食品データとして、数量に関する多様な項目が存在するため、生活習慣解析システム1は、被験者の食事記録分析を行う際、被験者の食事記録データにおける摂取食品・料理の多様な分量表記(個数表記、重量表記、容量表記、通常の1食分・1人前を基準とした数量表記等)に、対応することが可能となる。
<症例DBサーバ5>
DB管理部58は、症例DBサーバ5において、補助記憶装置42に格納されているプログラムである。DB管理部58は、補助記憶装置42に格納されている症例データベース(DB)64に、症例データを書き込む処理と、記録済みの症例データを症例DB64から読み出して生活習慣解析Web/APサーバ2に送信する処理とを実行する。このプログラムの機能は、中央処理装置43が、補助記憶装置42からこのプログラムを主記憶装置41に読み出して、所定の処理を実行することにより実現される。なお、症例データの書き込み処理及び読み出し送信処理は、生活習慣解析Web/APサーバ2の生活習慣解析部54による生活習慣解析処理に呼応して、実行される。
症例DB64は、生活習慣解析システム1において、本発明に係る生活習慣解析が行われた被験者に関するデータを、症例データとして記憶しているデータベースであり、症例DBサーバ5の補助記憶装置42に格納されている。この症例データは、医療機関にかかっている被験者の疾患名の種類ごとに記憶されており、高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボリックシンドローム、健常者、の5種類の疾患群に分類される。
生活習慣解析Web/APサーバ2の生活習慣解析部54は、被験者の生活習慣解析結果データを生成すると、この生活習慣解析結果データに対し、2つの同時処理を実行する。一つめの処理は、この生活習慣解析結果データをこの被験者の被験者データとして被験者DB61に記憶することである。もう一つの処理は、この生活習慣解析結果データを、この被験者の疾患名により、前記5種類の疾患群のいずれかに分類するとともに匿名化し、この匿名化された生活習慣解析結果データを、疾患群ごとに症例データとして症例DB64に登録することである。このようにして、生活習慣解析システム1において、症例データが蓄積されていくと、各疾患群の生活習慣解析結果データを比較することにより、各疾患群における生活習慣の特徴を把握して、生活習慣病と生活習慣との関連を明らかにすることが可能となる。
なお、図1では、生活習慣解析システム1は、生活習慣解析Web/APサーバ2と、受信記録DBメールサーバ3と、食品DBサーバ4と、症例DBサーバ5とに分かれて構成されているが、これら4つのサーバは1つのサーバとして統合されて構成されていてもよい。
<生活習慣解析方法>
次に、本発明の一実施形態に係る生活習慣解析方法について説明する。図2は、生活習慣解析方法全体の手順を示すフローチャートである。本発明に係る生活習慣解析方法の処理手順は、被験者の生データ取得処理(ステップS101)、被験者の食習慣解析項目算出処理(ステップS102)、被験者の生活習慣判定処理(ステップS103)、被験者の生活習慣改善方法提示処理(ステップS104)、被験者の行動変容提示処理(ステップS105)、の順番で実行される。また、被験者の生活習慣判定処理では、体型判定処理(ステップS103−1)と、食習慣判定処理(ステップS103−2)と、生活リズム判定処理(ステップS103−3)と、の3つの判定処理が行われる。これらステップS101〜ステップS105の各処理の内容の詳細を以下に述べる。
なお、以降の説明において、プログラムがデータを取得する旨を記載した場合、このプログラムを格納しているサーバの主記憶装置に、このデータを一時的に格納することを意味する。また、以降の説明において、データベースにデータを登録する旨を記載した場合、このデータベースを格納しているサーバの補助記憶装置に、このデータを記憶することを意味する。
まず、被験者の生データ取得処理(ステップS101)について説明する。図3は、被験者の生データ取得処理の手順を示すフローチャートである。ステップS111において、生データ登録部53は、指導者が生活習慣解析システム1に対し指定した被験者の、生データ登録要求を受け付ける。
ステップS112において、生データ登録部53は、前記被験者の新規受信記録データが生活習慣解析システム1に登録されているか否かを判断する。ここでいう新規受信記録データとは、被験者データとしてまだ被験者DB61に登録されていない受信記録データのことである。生データ登録部53は、DB管理部56に対し、前記被験者のメールアドレスを指定して新規受信記録データの問合せを行い、DB管理部56は、このメールアドレスを検索キーとして受信記録DB62を検索する。ここで、受信記録DB62において前記被験者の受信記録データが、存在する場合(ステップS112でYES)は、ステップS113に進み、一方、存在しない場合(ステップS112でNO)は、ステップS114に進む。
ステップS113において、DB管理部56は、ステップS112において受信記録DB62に登録されていた前記被験者の受信記録データを全て、受信記録DB62から生データ登録部53に移動させ、生データ登録部53は、この受信記録データを取得し、前記被験者の被験者データとして被験者DB61に登録する。
ステップS112及びステップS113の処理により、前記被験者の新規受信記録データは全て、生データ登録部53に取得され、被験者DB61に登録されることになる。
なお、前述したように、被験者の受信記録データには、この被験者の実践記録データが記載されている。
ステップS114において、生データ登録部53は、前記被験者の生データ入力を受け付けたか否かを判断する。生データ登録部53は、前記被験者の生データ入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS114でNO)、被験者の生データ取得処理を終了する。一方、前記指導者により前記被験者の生データ入力が行われ、生データ登録部53がこの生データ入力を受け付けた場合(ステップS114でYES)は、ステップS115に進む。
ステップS115において、生データ登録部53は、ステップS114において受け付けられた前記被験者の生データを取得し、前記被験者の被験者データとして被験者DB61に登録する。
この被験者の生データ取得処理により取得された被験者の生データを基にして、被験者の食習慣解析項目算出処理(ステップS102)及び生活習慣判定処理(ステップS103)が行われる。
次に、被験者の食習慣解析項目算出処理(ステップS102)について説明する。図4は、被験者の食習慣解析項目算出処理の手順を示すフローチャートである。この処理では、生活習慣解析部54は、7日間を生活習慣解析対象期間とし、ステップS101の処理により取得された被験者の食事記録データ及び身長データを基にして、被験者の食習慣解析項目算出処理を実行する。なお、前述したように、被験者の食事記録データにおいては、被験者が摂取した食品・料理は、食事(朝食、昼食、間食、夕食)別に記録されている。
食習慣解析項目は、栄養成分関連項目と、食品カテゴリー関連項目と、摂食リズム関連項目と、の3種類に大別される。
栄養成分関連項目としては、摂取エネルギー量、蛋白質比率、脂質比率、炭水化物比率、推奨蛋白質比率、等の項目がある。蛋白質比率、脂質比率、炭水化物比率は、総摂取エネルギー量に対する、蛋白質,脂質,炭水化物からの各摂取エネルギー量の比率として算出される。推奨蛋白質比率は、被験者の標準体重(kg)に対する1日当りの摂取蛋白質量(g)の比率として算出される。なお、標準体重とは、BMIが22となる時の体重のことであり、被験者の身長データを基にして、標準体重(kg)=22×身長(m)×身長(m)の式で算出される。
食品カテゴリー関連項目としては、嗜好品比率、酒類比率、等の項目がある。嗜好品比率、酒類比率は、総摂取エネルギー量に対する、嗜好品,酒類からの各摂取エネルギー量の比率として算出される。
摂食リズム関連項目としては、朝食比率、昼食比率、間食比率、夕食比率、等の項目がある。朝食比率、昼食比率、間食比率、夕食比率は、総摂取エネルギー量に対する、朝食,昼食,間食,夕食からの各摂取エネルギー量の比率として算出される。
ステップS121において、生活習慣解析部54は、被験者の食事記録データを基にして、食事記録分析処理を行う。この処理では、生活習慣解析部54は、この被験者の摂取食品・料理ごとに、食品DB63に記憶されている食品データを参照することにより、食品カテゴリーの分類を行うと同時に各摂取栄養成分量を算出する。なお、栄養成分量とは、前述したような、エネルギー量、蛋白質量、脂質量、炭水化物量、食物繊維量、食塩量等のことである。
次に生活習慣解析部54は、ステップS121による処理結果を基にして、前記被験者の食事(朝食、昼食、間食、夕食)ごとの各摂取栄養成分量を算出し(ステップ122)、この算出結果と前記被験者の身長データとを基にして、前記被験者の食事ごとの栄養成分関連項目を算出する(ステップS123)。
ステップS124において、生活習慣解析部54は、ステップS121による処理結果を基にして、前記被験者の1日ごとの、各摂取栄養成分量の算出(ステップS124−1)と、食品カテゴリー別の摂取エネルギー量の算出(ステップS124−2)と、食事別の摂取エネルギー量の算出(ステップS124−3)とを行う。
なお、ステップS124−1において算出された前記被験者の摂取エネルギー量の日次データは、次の生活リズム判定処理(ステップS103−3)でも用いられる。
次にステップ125において、生活習慣解析部54は、ステップS124−1において算出された各摂取栄養成分量の日次データを平均することにより、前記被験者の1日当りの各摂取栄養成分量を算出し(ステップS125−1)、また、ステップS124−2において算出された食品カテゴリー別摂取エネルギー量の日次データを平均することにより、前記被験者の1日当りの食品カテゴリー別摂取エネルギー量を算出し(ステップS125−2)、また、ステップS124−3において算出された食事別摂取エネルギー量の日次データを平均することにより、前記被験者の1日当りの食事別摂取エネルギー量を算出する(ステップS125−3)。
次にステップ126において、生活習慣解析部54は、生活習慣解析対象期間における前記被験者の食習慣解析項目を算出する。
ステップ126−1において、生活習慣解析部54は、ステップS125−1において各摂取栄養成分量の日次データの平均値として算出されたデータと、前記被験者の身長データと、を基にして、前記被験者の栄養成分関連項目(摂取エネルギー量、蛋白質比率、脂質比率、炭水化物比率、推奨蛋白質比率)を算出する。
ステップ126−2において、生活習慣解析部54は、ステップS125−1において摂取エネルギー量の日次データの平均値として算出されたデータと、ステップS125−2において食品カテゴリー別摂取エネルギー量の日次データの平均値として算出されたデータと、を基にして、前記被験者の食品カテゴリー関連項目(嗜好品比率、酒類比率)を算出する。
ステップ126−3において、生活習慣解析部54は、ステップS125−1において摂取エネルギー量の日次データの平均値として算出されたデータと、ステップS125−3において食事別摂取エネルギー量の日次データの平均値として算出されたデータと、を基にして、前記被験者の摂食リズム関連項目(朝食比率、昼食比率、間食比率、夕食比率)を算出する。
ステップS126の処理により算出されたこれらの食習慣解析項目が、次の食習慣判定処理(ステップS103−2)で用いられる。
このように、被験者の食習慣解析項目算出処理により、被験者の食習慣が食習慣解析項目として数値化され、この数値化された食習慣解析項目等を基にして、被験者の生活習慣判定処理(ステップS103)が行われる。
次に、被験者の生活習慣判定処理(ステップS103)について説明する。この処理では、生活習慣解析部54は、1週間を生活習慣解析対象期間とし、ステップS101の処理により取得された被験者の生データと、ステップS102の処理により算出されたこの被験者の食習慣解析項目等と、を基にして、この被験者の生活習慣を判定し、改善すべき生活習慣を抽出する。ステップS103では、体型判定処理(ステップS103−1)と、食習慣判定処理(ステップS103−2)と、生活リズム判定処理(ステップS103−3)とが実行される。ステップS103−1,S103−2,S103−3の各処理内容の詳細については、それぞれ図5、図7、図10に示す。
なお、ステップS103において、被験者の生活習慣を判定する際に使用する各判定基準や各目標基準は、最も好ましい基準値として本願出願人が設定した初期値であるが、この値に限定するものではなく、指導者の所属する施設や指導者独自の判断基準などを考慮して、必要に応じて各判定基準や各目標基準を変更してもよい。
まず、被験者の体型判定処理(ステップS103−1)について説明する。図5は、被験者の体型判定処理の手順を示すフローチャートである。ステップS103−1においては、生活習慣解析部54は主に、生活習慣解析対象期間における被験者の各身体データの平均値等を算出し、身体データに関するこれらの数値を基にして、この被験者の体型のタイプ分類を行う。なお、身体データとは、身長、体重、BMI、標準体重、体脂肪率、除脂肪体重等のことである。
ステップS131において、生活習慣解析部54は、被験者の身長データを基にして、この被験者の標準体重(NW)を算出する。
ステップS132において、生活習慣解析部54は、生活習慣解析対象期間における前記被験者の日次身体計測データを基にして、前記被験者の各身体計測データ(朝の体重,晩の体重,朝の体脂肪率,晩の体脂肪率)の平均値を算出する。なお、以降の説明において、単に体重の平均値と記載した場合、朝の体重の平均値を意味する。
ステップS133において、生活習慣解析部54は、ステップS132において算出された各身体計測データの平均値を基にして、前記被験者の、朝晩の体重差の平均値と、朝晩の体脂肪率差の平均値とを算出する。なお、朝晩の体重差の平均値は、晩の体重の平均値から朝の体重の平均値を引いて算出され、朝晩の体脂肪率差の平均値は、晩の体脂肪率の平均値から朝の体脂肪率の平均値を引いて算出される。
ステップS134において、生活習慣解析部54は、前記被験者の身長データと、ステップS132において算出された体重の平均値とを基にして、前記被験者のBMIの平均値を算出する。
ステップS135において、生活習慣解析部54は、ステップS132において算出された体重の平均値及び体脂肪率の平均値を基にして、前記被験者の除脂肪体重の平均値を算出する。除脂肪体重とは、体重から体脂肪量を引いた値であり、除脂肪体重(kg)=体重(kg)×(100−体脂肪率%)/100の式で算出され、主に筋肉及び骨格の重さが除脂肪体重となる。
ステップS136において、生活習慣解析部54は、前記被験者の性別の判定を行う。ここで性別判定を行うのは、この後に行う体脂肪率判定及び除脂肪体重判定の際に、生活習慣解析部54において予め定められた体脂肪率判定基準及び除脂肪体重判定基準が、被験者の性別によって異なるためである。
図5に示すように、ステップS137〜ステップS139において、生活習慣解析部54は、ステップS132において算出された体脂肪率の平均値を、生活習慣解析部54において予め定められた体脂肪率判定基準と照合し、前記被験者の体脂肪率(BF%)の判定を行う。この体脂肪率判定基準は被験者の性別によって異なる。男性の被験者では、体脂肪率の平均値が、10%以上20%未満である場合は「体脂肪率:適正」と判断され、20%以上である場合は「体脂肪率:高い」と判断され、10%未満である場合は「体脂肪率:低い」と判断される。一方、女性の被験者では、体脂肪率の平均値が、20%以上30%未満である場合は「体脂肪率:適正」と判断され、30%以上である場合は「体脂肪率:高い」と判断され、20%未満である場合は「体脂肪率:低い」と判断される。
体脂肪率が高い被験者は肥満傾向であるといえ、一方、体脂肪率が低い被験者はやせ傾向であるといえる。
図5に示すように、次にステップS140〜ステップS142において、生活習慣解析部54は、ステップS135において算出された除脂肪体重の平均値を、生活習慣解析部54において予め定められた除脂肪体重判定基準と照合し、前記被験者の除脂肪体重(LBM)の判定を行う。この除脂肪体重判定基準は、ステップS131において算出された前記被験者の標準体重に基づき定められ、また、被験者の性別によって異なる。男性の被験者では、除脂肪体重の平均値が、前記被験者の標準体重の80%以上90%未満である場合は「除脂肪体重:適正」と判断され、前記被験者の標準体重の90%以上である場合は「除脂肪体重:高い」と判断され、前記被験者の標準体重の80%未満である場合は「除脂肪体重:低い」と判断される。一方、女性の被験者では、除脂肪体重の平均値が、前記被験者の標準体重の70%以上80%未満である場合は「除脂肪体重:適正」と判断され、前記被験者の標準体重の80%以上である場合は「除脂肪体重:高い」と判断され、前記被験者の標準体重の70%未満である場合は「除脂肪体重:低い」と判断される。
除脂肪体重が高い被験者は、除脂肪体重が低い被験者よりも、標準体重に対する筋肉量及び骨量の比率が高いといえる。
なお、体脂肪率判定基準及び除脂肪体重判定基準が、被験者の性別によって異なるのは、一般的に女性の方が男性よりも体脂肪率が高いためである。
図5に示すように、次にステップS143〜ステップS146において、生活習慣解析部54は、ステップS139による体脂肪率判定結果と、ステップS142による除脂肪体重判定結果とを基にして、前記被験者の体型の判定を行う。
体脂肪率(BF%)及び除脂肪体重(LBM)の判定結果がそれぞれ、「BF%適正,LBM適正」であった場合は「体型:Aタイプ」と判断され、「BF%高い,LBM適正」であった場合は「体型:Bタイプ」と判断され、「BF%低い,LBM適正」であった場合は「体型:Aタイプ」と判断され、「BF%適正,LBM高い」であった場合は「体型:Aタイプ」と判断され、「BF%高い,LBM高い」であった場合は「体型:Bタイプ」と判断され、「BF%低い,LBM高い」であった場合は「体型:Aタイプ」と判断され、「BF%適正,LBM低い」であった場合は「体型:Dタイプ」と判断され、「BF%高い,LBM低い」であった場合は「体型:Cタイプ」と判断され、「BF%低い,LBM低い」であった場合は「体型:Eタイプ」と判断される。
このように、被験者の体型判定処理により、被験者の体型は5種類のタイプA〜Eのいずれかに分類される。
被験者の体型は被験者自身の生活習慣を反映しているものであり、被験者の体型判定処理の結果から、生活習慣解析を受けるまでの被験者の生活習慣を、以下のように大まかに分類し判定することができる。
Aタイプ:生活習慣は適正
Bタイプ:運動量は適正で、食事摂取量が多い
Cタイプ:運動量が少なく、食事摂取量が多い
Dタイプ:運動量が不足
Eタイプ:栄養不良、運動量不足、又は太れない状態(代謝異常等による)
被験者の生活習慣の細かな問題点については、さらに詳細に他の生活習慣解析結果データを見て判断していくことになるが、被験者の体型判定結果は、被験者に対する生活習慣改善指導の大まかな基本方針を決定する際に役立てることができる。すなわち、被験者に対する生活習慣改善指導方針は、被験者の体型のタイプによって異なり、体型のタイプ別指導方針は以下のようになる。
Aタイプ:生活習慣に関する細かな問題点の改善を目指す
Bタイプ:食生活の改善に重点をおく
Cタイプ:まず食生活の改善に重点をおき、その後運動量を増やす
Dタイプ:食生活を改善しながら運動量を増やす
Eタイプ:まず食生活の改善に重点をおき、その後運動量を増やす
なお、CタイプとEタイプで、まず食生活の改善に重点をおくのは、いきなり運動量を増やすと、被験者の身体への負担が大きいと考えられるためである。
被験者の体型判定結果の一例を図6に示す。被験者の体型判定結果では、被験者のBMIが図示され(図6中の矢印参照)、また、被験者の体型のタイプが体型タイプ分類図により図示される(図6中の丸印参照)。例えば、図6では、この被験者の体型はBタイプであることが示されている。
次に、被験者の食習慣判定処理(ステップS103−2)について説明する。図7は、被験者の食習慣判定処理の手順を示すフローチャートである。ステップS103−2においては、生活習慣解析部54は、ステップS102の処理により算出された被験者の食習慣解析項目を、生活習慣解析部54において予め定められた食習慣解析項目目標基準と照合し、この被験者の食習慣の評価を行う。生活習慣解析部54は、被験者の各食習慣解析項目が、この目標基準を満たした場合は「適正」と判断し、一方、この目標基準から外れた場合は「要改善」と判断する。
図7に示すように、ステップS151〜ステップS152において、生活習慣解析部54は、ステップS102の処理により算出された被験者の推奨蛋白質比率を基にして、この被験者の推奨蛋白質比率を判定する。推奨蛋白質比率は、被験者の摂取蛋白質量を評価するための項目であり、その目標基準は100%〜139%である。
蛋白質は生体の維持に不可欠な栄養素であるため、必要量以上の蛋白質を必ず摂取する必要がある。その一方、蛋白質の過剰摂取は腎臓への負担が大きくなるなど体に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、被験者の食習慣においては、蛋白質の摂取不足、又は蛋白質の過剰摂取は、改善すべき問題点となる。
図7に示すように、ステップS153〜ステップS154において、生活習慣解析部54は、ステップS102の処理により算出された被験者の脂質比率を基にして、この被験者の脂質比率を判定する。脂質比率は、被験者の摂取脂質量を評価するための項目であり、その目標基準は30%未満である。
脂質は生体の維持に不可欠な栄養素であるが、脂質の重量当りのエネルギー(9kcal/g)は、蛋白質や炭水化物の重量当りのエネルギー(4kcal/g)よりも高く、脂質の摂りすぎは肥満の原因となる。また、脂質の摂りすぎは血中脂質値にも悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、被験者の食習慣においては、脂質の摂りすぎは改善すべき問題点となる。
図7に示すように、ステップS155〜ステップS156において、生活習慣解析部54は、ステップS102の処理により算出された被験者の嗜好品比率を基にして、この被験者の嗜好品比率を判定する。嗜好品比率は、被験者の嗜好品摂取量を評価するための項目であり、その目標基準は10%未満である。
嗜好品は、一般的に他の食品群よりも糖質含有量が多く、血糖値や血中の中性脂肪を上昇させる。また、嗜好品の摂りすぎは肥満の原因ともなる。したがって、被験者の食習慣においては、嗜好品の摂りすぎは改善すべき問題点となる。
図7に示すように、ステップS157〜ステップS158において、生活習慣解析部54は、ステップS102の処理により算出された被験者の酒類比率を基にして、この被験者の酒類比率を判定する。酒類比率は、被験者の酒類摂取量を評価するための項目であり、その目標基準は10%未満である。
酒類はアルコールを含有しており、アルコールは栄養素ではないが、摂取された後体内で代謝されてエネルギーになる。また、酒類には、糖質を含むものもある。このため、酒類の摂りすぎは摂取エネルギーの過剰を引き起こす。さらに、飲酒時には、非飲酒時よりも摂食量が多くなる場合もあり、このような飲酒習慣を持つ人は、著しい摂取エネルギー過剰状態となっている。したがって、被験者の食習慣においては、酒類の摂りすぎは改善すべき問題点となる。
図7に示すように、ステップS159〜ステップS160において、生活習慣解析部54は、ステップS102の処理により算出された被験者の夕食比率を基にして、この被験者の夕食比率を判定する。夕食比率は、被験者の夕食摂取量を評価するための項目であり、その目標基準は40%未満である。
夕食比率が高いことは、1日における食事(朝食、昼食、間食、夕食)のリズムの乱れにより引き起こされる。すなわち、朝食の欠食や朝食の摂取不足であったり、夕食を摂る時間が遅いため、夕食摂取量が朝食や昼食の摂取量に比べ多すぎたりする、といった摂食リズムの乱れが夕食比率を高くする。このような摂食リズムの乱れは、肥満の原因となったり、代謝に悪影響を及ぼしたりする可能性がある。したがって、被験者の食習慣においては、夕食比率が高いことは改善すべき問題点となる。
この被験者の食習慣判定処理により、「要改善」と判定された食習慣解析項目については、この被験者の食生活において望ましくない生活習慣であるため、目標基準内に収まるように生活習慣改善指導を行う必要があるといえる。
被験者の食習慣判定結果の一例を図8に示す。被験者の食習慣判定結果では、被験者の各食習慣解析項目が示される。また、「要改善」と判定された食習慣解析項目は、強調して示される。例えば、図8では、推奨蛋白質比率及び嗜好品比率の項目において、数値データの色と、数値データ欄の色とが、他の食習慣解析項目とは異なり、強調して示されている。
被験者の食習慣判定結果の一例を図9に示す。被験者の食習慣判定結果では、被験者の摂食リズムがグラフで示される。この摂食リズムグラフでは、被験者の各食事における摂取エネルギーと、各食事時間とが示される。この摂食リズムグラフにより、被験者の各食事の摂取状況を確認し、被験者の生活習慣改善指導に役立てることができる。
例えば、被験者の摂食リズムが、下記の(1)や(2)になっているかどうかをチェックし、(1)と(2)とを同時に満たしている場合は、この摂食リズムを改善するように指導を行う必要がある。
(1)夕食時間が遅い、又は、夕食からの摂取エネルギー量が多すぎる
(2)朝食を欠食している、又は、朝食からの摂取エネルギー量が少なすぎる
また、間食からの摂取エネルギー量が多すぎる場合は、嗜好品摂取量が多い可能性が高く、このことが高血糖を引き起こす要因となることから、指導するポイントの一つとなる。
次に、被験者の生活リズム判定処理(ステップS103−3)について説明する。図10は、被験者の生活リズム判定処理の手順を示すフローチャートである。ステップS103−3においては、生活習慣解析部54は、生活習慣解析対象期間における被験者の日次歩数データを基にして、この被験者の身体活動レベルを判定した後、この被験者の生活リズムのグラフを作成し、生活リズムの判定を行う。
図10に示すように、ステップS171〜ステップS175において、生活習慣解析部54は、生活習慣解析対象期間における被験者の日次歩数データを、生活習慣解析部54において予め定められた身体活動レベル判定基準と照合し、この被験者の身体活動レベル(PAL)を1日ごとに判定する。1日当りの歩数が、1000歩未満である場合は「身体活動レベル:1」と判断され、1000〜3999歩である場合は「身体活動レベル:2」と判断され、4000〜7999歩である場合は「身体活動レベル:3」と判断され、8000〜13999歩である場合は「身体活動レベル:4」と判断され、14000歩以上である場合は「身体活動レベル:5」と判断される。
このように、被験者の身体活動レベル判定処理により、被験者の身体活動レベルは1日ごとに5段階のレベルのいずれかに評価される。被験者の運動量としては、身体活動レベル2以下(1日当りの歩数4000歩未満)では運動不足であるといえるため、このような被験者に対しては、身体活動レベル3になるまで少しずつ運動量を増やすよう指導を行うことが望ましい。
次にステップS176において、生活習慣解析部54は、ステップS101の処理により取得された前記被験者の日次身体計測データと、ステップS102の処理により算出された前記被験者の摂取エネルギー量の日次データと、ステップS171〜ステップS175の処理により判定された前記被験者の日次身体活動レベルと、を基にして、前記生活習慣解析対象期間における前記被験者の生活リズムグラフを作成する。
被験者の生活リズムグラフの一例を図11に示す。図11の生活リズムグラフでは、被験者の、朝晩の体重の日次変動折れ線グラフ201と、朝晩の体脂肪率の日次変動折れ線グラフ202とが同時に示され、さらに、この被験者の日次身体活動レベル判定結果データ及び摂取エネルギー量の日次データも同時に示される。
ステップS103−2では、1週間の平均値として表される食習慣解析項目を用いることにより、被験者の食習慣を日次変動の影響を受けにくい1週間単位で評価したが、ステップS103−3で行われる生活リズムの判定は、被験者の体重、体脂肪率、身体活動レベル、摂取エネルギー量の日々の変動を評価する。
次にステップS177における生活リズムの判定は、生活リズムグラフ作成に使用した被験者の体重、体脂肪率、身体活動レベル、摂取エネルギー量の日次データをパラメータとして作成した2次元分布図で行う。
ステップS177において2次元分布図により生活リズムを判定する一例を、図12を用いて説明する。図12は、食事内容適正申告の被験者Aと食事内容過少申告の被験者Bの2次元分布図を対比するために示した例である。図12の2次元分布図211及び213は、座標軸のパラメータとして、X軸に翌朝の体重と当日朝の体重との差をとり、Y軸に当日の摂取エネルギー量をとった2次元分布図である。また、図12の2次元分布図212及び214は、座標軸のパラメータとして、X軸に当日晩の体重と当日朝の体重との差をとり、Y軸に当日の摂取エネルギー量をとった2次元分布図である。2次元分布図211及び212中の各データは、被験者Aの当該パラメータの1週間の日次データを示しており、2次元分布図213及び214中の各データは、被験者Bの当該パラメータの1週間の日次データを示している。
図12の2次元分布図211又は213を用いることにより、被験者の体重が減少した日(減量日)を判定することができる。例えば、図12の2次元分布図211ではA領域に出現している2つの日次データに該当する日が被験者の減量日であると判定される。この被験者の減量日の判定方法は、2次元分布図211又は213において、被験者の日次データが、分画線L1よりも摂取エネルギー量が多い領域に出現した場合、この日次データに該当する日をこの被験者の減量日と判定する。
また、被験者の減量日は、図12の2次元分布図212又は214を用いることによっても判定することができる。例えば、図12の2次元分布図212ではB領域に出現している2つの日次データに該当する日が被験者の減量日であると判定される。この被験者の減量日の判定方法は、2次元分布図212又は214において、被験者の日次データが、分画線L3よりも摂取エネルギー量が多い領域に出現した場合、この日次データに該当する日をこの被験者の減量日と判定する。
このように判定された被験者の減量日は、被験者の生活リズムグラフにおいて、例えば赤色で表示される等して、識別可能となるように強調表示される。被験者は、この減量日の食事内容を参考にして、自らに効果的な減量方法を得ることができる。
なお、被験者の減量日の判定には、X軸とY軸がそれぞれ、翌朝の体重と当日朝の体重との差、当日の摂取エネルギー量である2次元分布図を使用してもよいし、X軸とY軸がそれぞれ、当日晩の体重と当日朝の体重との差、当日の摂取エネルギー量である2次元分布図を使用してもよい。
また、図12の2次元分布図211又は213を用いることにより、被験者の食事記録に記載された食事内容の信憑性を判定することができる。例えば、図12の2次元分布図213ではC領域に出現している1つの日次データに該当する日が被験者の食事内容過少申告日であると判定される。この被験者の食事記録の正確性の判定方法は、2次元分布図211又は213において、被験者の日次データが、分画線L2よりも摂取エネルギー量が少ない領域に出現した場合、この日次データに該当する日を、この被験者の食事記録データの食事内容が過少申告されている日と判定する。
また、被験者の食事内容過少申告日は、図12の2次元分布図212又は214を用いることによっても判定することができる。例えば、図12の2次元分布図214ではD領域に出現している1つの日次データに該当する日が被験者の食事内容過少申告日であると判定される。この被験者の食事記録の正確性の判定方法は、2次元分布図212又は214において、被験者の日次データが、分画線L4よりも摂取エネルギー量が少ない領域に出現した場合、この日次データに該当する日を、この被験者の食事記録データの食事内容が過少申告されている日と判定する。
指導者は、この被験者の食事記録の正確性の判定結果を参考にして、被験者の食生活を評価する際に、食事内容過少申告日における被験者の食事記録を、評価対象から除外したり、食事分析結果データを補正したりする等して、被験者に対する生活習慣改善指導に役立てることができる。
なお、被験者の食事記録の正確性の判定には、X軸とY軸がそれぞれ、翌朝の体重と当日朝の体重との差、当日の摂取エネルギー量である2次元分布図を使用してもよいし、X軸とY軸がそれぞれ、当日晩の体重と当日朝の体重との差、当日の摂取エネルギー量である2次元分布図を使用してもよい。
ステップS103−3の生活リズム判定処理により、被験者の身体活動レベルの評価や減量日の把握が可能となり、これらの結果が被験者の生活リズムグラフに表示される。また、生活リズム判定処理により、被験者の食事記録の正確性が評価可能となる。
このように、被験者の生活習慣判定処理(ステップS103)により、被験者の望ましくない生活習慣が抽出され、この判定結果を基にして、被験者の生活習慣改善方法提示処理(ステップS104)が行われる。
次に、被験者の生活習慣改善方法提示処理(ステップS104)について説明する。この処理では、生活習慣解析部54は、ステップS103の処理による判定結果と、ステップS102の処理による被験者の食事記録分析結果等と、を基にして、被験者に対する具体的な生活習慣改善方法を提示する。
具体例を用いて、ステップS104の処理手順を示す。なお、具体例として示される図8,図13,図14におけるデータは全て、同一の糖尿病被験者の、1回目の生活習慣解析結果データであり、以降の説明では、この被験者のことを被験者Sとよぶ。
まず、ステップS104−1において、ステップS103の処理により判定された被験者の望ましくない生活習慣を、提示する。例えば、図8のような被験者の食習慣判定結果が提示される。前述したように、図8では、推奨蛋白質比率及び嗜好品比率の項目が強調して示されており、これら2項目が被験者Sの望ましくない生活習慣であることがわかる。
なお、ここでは一例として、食習慣判定結果を示したが、摂食リズムグラフや生活リズムグラフ等の他の生活習慣判定結果を示すことにより、被験者の改善すべき生活習慣を提示してもよい。
次にステップS104−2において、ステップS102及びステップS103の処理により算出された被験者の生活習慣解析結果に関する日次データを、日次推移の形で提示する。この日次推移の提示により、ステップS104−1において提示された被験者の望ましくない生活習慣に対し、特にどの日が影響を及ぼしたかを特定することができる。この特定された日が、この被験者に対する生活習慣改善指導対象日となる。
具体的には例えば、図13のような、被験者の、各栄養成分量及び食品カテゴリー別の摂取量に関する日次推移表が提示される。この日次推移表では、各摂取栄養成分量と、嗜好品からの摂取エネルギー量と、に関する日次データの推移等が示されている。被験者Sの場合、ステップS104−1において、蛋白質摂取と嗜好品摂取とに関する生活習慣が改善すべき生活習慣として提示されたため、蛋白質及び嗜好品の摂取量の日次推移を確認する。被験者Sは糖尿病患者であることから、ここでは嗜好品の項目に注目すると、図13の日次推移表により、特に4月29日において嗜好品の摂取量が多いことがわかる。したがって、この日を被験者Sに対する生活習慣改善指導対象日とする。
なお、ここでは一例として、各栄養成分量及び食品カテゴリー別の摂取量に関する日次推移表を示したが、生活リズムグラフ等の、他の生活習慣解析結果に関する日次データの推移を提示してもよい。
次にステップS104−3において、ステップS102の処理による被験者の食事記録分析結果や、ステップS101の処理により取得された被験者の実践記録データ等を基にして、ステップS104−2において特定された被験者の生活習慣改善指導対象日の、食事記録分析結果や実践記録データを提示する。この提示により、ステップS104−1において提示された被験者の望ましくない生活習慣に対し、特に影響を及ぼした被験者の具体的な行動(食事、運動など)を特定することができるため、被験者に対し具体的な生活習慣改善方法を提示することが可能となる。
具体的には例えば、図14のような、被験者の生活習慣改善指導対象日の日次食事記録分析表が提示される。この日次食事記録分析表では、各食事内容、摂取食品・料理ごとの各摂取栄養成分量、及び食事ごとの栄養成分関連項目等の日次データが示されている。被験者Sに対しては、嗜好品の摂取に関して指導を行うため、食事内容の中の嗜好品に注目すると、図14の日次食事記録分析表により、被験者Sは、朝食として摂取している食品の全てが嗜好品であり、昼食の一部や間食としても嗜好品を摂取していることがわかる。
したがって、被験者Sに対して、単に「嗜好品の摂取を減らしましょう」といった一般的なアドバイスを与えるだけにとどまらず、例えば、シナモントースト、リンゴ、バナナ、コーヒー無糖、スキムミルク、うるおうコラーゲン、クリームパン、もみじ饅頭といった具体的な食品名を挙げてこれらの摂取を控えるよう助言したり、また、昼食時には、料理類の食品カテゴリーに分類される食品(料理)をしっかり摂ることにより、昼食や間食としての嗜好品摂食をやめるよう、摂食リズムに関するアドバイスを与えたりするといった、被験者Sの実際の生活習慣に沿った生活習慣改善指導を行うことが可能となる。
なお、今回の被験者Sの例では、嗜好品の摂取のみに関する生活習慣指導対象日が1日だけの例を示したが、生活習慣指導対象日は複数日であってもよく、また、望ましくない生活習慣の全てに関して指導を行うことが望ましい。
このように、被験者の生活習慣改善方法提示処理により、被験者自身の実践記録データ等を基にして、具体的な生活習慣改善方法を提示し、それぞれの被験者に合わせた生活習慣改善指導を行うことができる。
次に、被験者の生活習慣行動変容提示処理(ステップS105)について説明する。この処理では、生活習慣解析部54は、ステップS102及びステップS103の処理により生成された被験者の生活習慣解析結果に関する過去の月次データを基にして、被験者の生活習慣に関する行動変容を数値データの推移として提示する。
ステップS105においては、各種の生活習慣解析結果データに関する月次データの推移の提示を行うが、以下にこれらの具体例を示す。なお、具体例として示される図15〜図20におけるデータは全て、前述した被験者Sの、1回目〜3回目の3回分の生活習慣解析結果データであり、各図において4月,6月,7月のデータがそれぞれ1回目,2回目,3回目の生活習慣解析結果データに相当する。
ステップS105においては、例えば、図15のような、被験者の生活習慣判定結果月次推移表が提示される。この生活習慣判定結果月次推移表では、被験者の体型判定結果及び食習慣判定結果に関する月次データの推移が示され、また、「要改善」と判定された食習慣解析項目は、食習慣判定結果(図8)の場合と同様に強調して示される。被験者Sは、1回目の食習慣判定において推奨蛋白質比率及び嗜好品比率の項目が望ましくない生活習慣として判定されたため、これら2項目に注目して図15をみると、被験者Sは、1回目に比べ3回目の判定結果では、推奨蛋白質比率が目標基準にまで改善しており、嗜好品比率が改善傾向にあることがわかる。
また、ステップS105においては、例えば、図16〜図19のような、被験者の各種の生活習慣解析結果データに関する月次推移グラフが提示される。これらの月次推移グラフにより、被験者の各種の生活習慣解析結果データに関する月次データの推移を視覚的に把握しやすくなる。
図16は、被験者の身体データ及び歩数データ月次推移グラフの一例を示す図である。図16では、被験者Sの、BMIの月次推移グラフ221と、体脂肪率の月次推移グラフ222と、1日当りの歩数の月次推移グラフ223とが示されている。このように、被験者の身体データ及び歩数データ月次推移グラフでは、被験者のBMI、体脂肪率及び歩数データの月次推移グラフが同時に示される。
図17は、被験者の摂取栄養成分量月次推移グラフの一例を示す図である。図17では、被験者Sの、1日当りの蛋白質からの摂取エネルギー量の月次推移グラフ231と、1日当りの脂質からの摂取エネルギー量の月次推移グラフ232と、1日当りの炭水化物からの摂取エネルギー量の月次推移グラフ233と、1日当りの三大栄養素(蛋白質,脂質,及び炭水化物)以外の栄養素からの摂取エネルギー量の月次推移グラフ234とが示されている。このように、被験者の摂取栄養成分量月次推移グラフでは、被験者の1日当りの蛋白質,脂質,炭水化物,三大栄養素以外の栄養素,からの各摂取エネルギー量の月次推移が、積み上げ面グラフとして示される。
図18は、被験者の摂取リズム月次推移グラフの一例を示す図である。図18では、被験者Sの、1日当りの各食事(朝食,昼食,間食,夕食)からの摂取エネルギー量の月次推移が、それぞれ、月次推移グラフ241,242,243,244として示されている。このように、被験者の摂食リズム月次推移グラフでは、被験者の1日当りの朝食,昼食,間食,夕食からの各摂取エネルギー量の月次推移が、積み上げ面グラフとして示される。
図19は、被験者の食品カテゴリー別摂取量月次推移グラフの一例を示す図である。図19では、被験者Sの、1日当りの菓子類,果物,飲料類からの摂取エネルギー量の月次推移が、それぞれ、月次推移グラフ251,252,253として示されている。なお、被験者Sの場合、酒類からの摂取エネルギー量がゼロであるため、酒類からの摂取エネルギー量の月次推移グラフは図19では示されていない。このように、嗜好品類が菓子類,果物,飲料類に細分化され、被験者の食品カテゴリー別摂取量月次推移グラフでは、被験者の1日当りの菓子類,果物,飲料類,酒類からの各摂取エネルギー量の月次推移が、積み上げ面グラフとして示される。
被験者Sの場合、嗜好品の摂取に注目して図19をみると、被験者Sは、1回目、2回目、3回目と進むにつれて順調に嗜好品からの摂取エネルギー量を減らしていることがわかり、さらに嗜好品の中でも、菓子類からの摂取エネルギー量を減らしていることがわかる。
また、ステップS105においては、例えば、図20のような、被験者の生活習慣解析結果月次推移表が提示される。この生活習慣解析結果月次推移表では、被験者の身体データ,歩数データ,食習慣解析項目,及び1日当りの各摂取栄養成分量、の各項目について、この被験者の目標値と、初回及び直近2回分の生活習慣解析結果の月次データと、直近2回分の生活習慣解析結果の月次変化値とが示される。この生活習慣解析結果月次推移表により、被験者の現在の各種生活習慣が、1月前からの変化や、当初の目標との比較等の観点でも、数値データとして定量的に評価することが可能となる。
なお、図20においては、被験者の血圧,血糖関連項目,血中脂質関連項目,及び腹囲等の月次検査データが示されていないが、これらの月次検査データを被験者の生活習慣解析結果月次推移表の中に組み入れて示してもよい。このようにすれば、被験者の生活習慣の変化と、生活習慣病関連の検査データの推移とを同時に確認することができるため、被験者の生活習慣と生活習慣病との関連を把握しやすくなる。
このように、被験者の生活習慣行動変容提示処理により、被験者の生活習慣に関する行動変容が、数値化された生活習慣解析結果の推移として示されるため、指導者は、被験者に対する生活習慣改善指導の効果を時系列で定量的に評価することができ、また、被験者は、被験者自身の生活習慣の改善を客観的に把握し、生活習慣解析結果データの改善を励みとして、望ましくない生活習慣の改善に役立てることができる。
以上、説明してきたように、この生活習慣解析方法を用いることにより、各被験者の改善すべき生活習慣の抽出と、この抽出された生活習慣を改善するための具体的な方法の選択とを行うことができるため、各被験者に合わせた生活習慣改善指導を行うことが可能になる。また、被験者の生活習慣に関する行動変容を数値データの推移として把握することができるため、各被験者に対する生活習慣改善指導の効果を時系列でモニターすることが可能となる。
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、本発明は、この実施形態に限られるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、適宜変更して実施できる。例えば、上述した実施形態では採用していないが、本発明の生活習慣解析方法をコンピュータに実現させるためのプログラムを記録した記録媒体であってもよい。
1 生活習慣解析システム
2 生活習慣解析Web/アプリケーション(AP)サーバ
3 受信記録データベース(DB)メールサーバ
4 食品データベース(DB)サーバ
5 症例データベース(DB)サーバ
6 指導者端末装置
7 被験者端末装置
8 インターネット
9 イントラネット
11,21,31,41 主記憶装置
12,22,32,42 補助記憶装置
13,23,33,43 中央処理装置
14,24,34,44 入力装置
15,25,35,45 出力装置
16,26,36,46 内部通信装置
17,27 外部通信装置
51 Web管理部
52 指導者認証部
53 生データ登録部
54 生活習慣解析部
55 メール管理部
56,57,58 データベース(DB)管理部
61 被験者データベース(DB)
62 受信記録データベース(DB)
63 食品データベース(DB)
64 症例データベース(DB)

Claims (1)

  1. 被験者の食事記録データから、被験者の生活習慣を数値化する解析項目算出処理と、
    前記解析項目算出処理により算出された解析項目から望ましくない生活習慣を抽出する判定処理と、
    前記食事記録データから具体的な生活習慣改善方法を提示する表示処理と、
    を備える生活習慣解析方法であって、
    朝と晩との体重差又は朝と翌朝との体重差と、摂取エネルギー量と、により生成する2次元分布図において、
    食事内容の過少申告領域を設定し、被験者の食事記録データの正確性を判定する、
    ことを特徴とする生活習慣解析方法。
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