JP5850481B1 - 樹木の伐採装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切断した枝の落下を制御でき、衝撃等の事故防止が可能な樹木の伐採方法・伐採装置を提供する。【解決手段】本発明に係る樹木の伐採方法は、伐採対象樹木の上部にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、クライミングロープおよび登はん用金具を用いて、作業者が伐採対象樹木に登はんするステップと、作業者が登はんした伐採対象樹木において、伐採対象樹木の切断対象部よりも高い位置にリギング滑車を取り付け、リギング滑車にリギングロープを通し、リギングロープの一端を切断対象部に結び付けるステップと、伐採対象樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、リギングロープの他端を落下制御装置に接続するステップと、伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する切断対象部にリギングロープを介して落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、樹木の伐採方法およびこれに用いられる伐採装置に関する。
従来より、高所作業車等が進入できない場所における樹木の伐採を如何に行うかが課題となっていた。特に、鉄道の架線等の上空域もしくは隣接域においては、切断を適切に行わなければ架線を切断してしまう等の事故につながる危険性があった。
ここで、架空電線等の近傍の樹木を伐採する装置の例として、特許文献1記載の技術が開示されている。この伐採装置は、概ね水平に張られた線条体上を走行可能な走行車輪と、線条体と平行に設けられた第2の線条体に接触して走行可能な補助車輪と、走行車輪を回転駆動する回転駆動機構と、樹木の伐採を行なう刃を備えて伐採動作を行なう伐採機構と、遠隔操作信号を受信して回転駆動機構および伐採機構を作動させる受信・制御部とを備えている。これによれば、地上からの遠隔操作で当該装置を走行させて樹木の伐採を行なうことができ、広い範囲の伐採を能率的に行うことができるというものである。
特開2008−227393号公報
しかしながら、特許文献1に例示されるような装置を用いる伐採方法は、架空電線上を走行車輪により走行しながら近傍の樹木の切断を行うものであるため、鉄道の架線に対してそのまま適用することは不可能である。
従来から、鉄道沿線等においては高所作業車を用いて樹木の伐採を行う方法や、切断対象となる樹木の幹にワイヤー等を掛けて地上で引きながら線路と反対側に伐採する方法(地上伐採方法ともいう)等が一般的であった。しかしながら、樹高の高い樹木はワイヤー等で引いても伐倒方向をコントロールすることが難しく、地上伐採方法の採用は困難となり、高所作業車の進入が困難な場所においては、線路内を支障する恐れがある樹木に対し、いかにして線路内への落下や、架線との接触等の事故を防止しながら枝を切断するかという点が課題となっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、高所作業車の進入が困難な場所における樹木の伐採に好適であって、切断した枝・幹の落下を制御することでき、それにより作業者等への衝撃、あるいは、進入禁止領域内への落下や、電線類との接触・切断といった事故を防止することが可能な樹木の伐採方法およびこれに用いられる伐採装置を提供することを目的とする。
一実施形態として、以下に開示するような解決手段により、前記課題を解決する。
開示する樹木の伐採方法に用いられる伐採装置は、(A1)伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、(A2)前記クライミングロープおよびこれに組合せて使用する登はん用金具を用いて、作業者が前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木に登はんするステップと、(A3)前記作業者が登はんした前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木において、前記伐採対象樹木の切断対象部よりも高い位置にリギング滑車を取り付け、該リギング滑車にリギングロープを通し、該リギングロープの一端を該切断対象部に結び付けるステップと、(A4)前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、前記リギングロープの他端を該落下制御装置に接続するステップと、(A5)前記伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する該切断対象部に前記リギングロープを介して前記落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、(D1)前記伐採対象樹木の隣接樹木の幹にウインチを取り付けるステップと、(D2)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部に牽引ロープの一端を結び付けるステップと、(D3)前記ステップA5よりも後に、前記ウインチを駆動して前記牽引ロープの他端を牽引することによって切断された前記切断対象部を移動させるステップと、を備える樹木の伐採方法に用いられる前記ウインチを備えた伐採装置であって、前記牽引ロープが前記ウインチで牽引される方向に通過が可能となり且つ逆方向に通過の抑止力が発生するようにロープ材料を用いて形成された結び目と、前記結び目が非回転部に固定される滑車と、前記滑車を前記ウインチが取り付けられる前記幹に結び付ける第1固定具と、をさらに備え、前記牽引ロープの他端が、前記結び目および前記滑車にその順に通されてから前記ウインチに接続されていることを特徴とする。
開示する樹木の伐採方法に用いられる伐採装置が提供できる。当該樹木の伐採方法によれば、高所作業車の進入が困難な場所であっても樹木の伐採が可能となる。また、切断した枝・幹の落下を制御することできるため、作業者等への衝撃、あるいは、進入禁止領域内への落下や、電線類との接触・切断といった事故を防止することが可能となる。例えば、鉄道沿線の場合であれば、線路内への落下や、架線との接触・切断といった事故を防止することが可能となる。
本発明の第一の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第一の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第二の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第三の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第三の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る伐採装置の例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る伐採装置の他の例を示す概略図である。 本発明の第四の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第四の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第四の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。 本発明の第四の実施形態に係る樹木の伐採方法を説明するための説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、説明を分かり易くするために、各図に記載した構成要素の縮尺は不一致の場合がある。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態に係る樹木の伐採方法について説明する。本実施形態は、伐採対象樹木において一つの切断対象部ごとに切断を行い、落下(降下)させる方法の例である。
先ず、図1に示すように伐採対象樹木1において適宜選定した上部の枝元12にクライミングロープ20を往復状に掛けるステップを実施する(ステップA1)。クライミングロープ20を掛ける方法の例として、いずれも図示しないが、先端にウエイトを付けたスローラインを伐採対象樹木の上部の枝元に掛かるように投げ上げる。次いで、枝元に掛かって垂下したスローラインの先端にカラビナ等を利用してクライミングロープを取り付けた後、スローラインを後端側に向けて引くことによって、枝元にクライミングロープを往復状に掛けることができる。あるいは、その他にも、作業者が伐採対象樹木に登はんして、直接、クライミングロープを掛ける方法を用いることもできる。
以下、伐採対象樹木1と登はん対象樹木とが同一の場合を例に挙げて説明する。ただし、伐採対象樹木1が枯損木である等、クライミングロープ20を掛ける対象樹木として不適切な場合には、伐採対象樹木1の隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープ20を往復状に掛けて登はんしてもよい(不図示)。その場合は、伐採対象樹木1の隣接樹木に登はんし、その状態で、伐採対象樹木1の伐採を行うこととなる。
次いで、クライミングロープ20およびこれに組合せて使用する登はん用金具22を用いて、作業者2が当該クライミングロープ20を掛けた伐採対象樹木1に登はんするステップを実施する(ステップA2)。ここで、図2は、登はん時の様子を示す図であって、作業者2が登はん用金具22を身に付けた状態であり、また、クライミングロープ20の一端20aを伐採対象樹木1の幹14に締結してアンカー24をとった状態である。また、図3は、作業者2が伐採対象樹木1に登はんした状態を示す図である。
次いで、作業者2が登はんした伐採対象樹木1において、伐採対象樹木1の切断対象部10よりも高い位置16にリギング滑車26を取り付ける。次いで、リギング滑車26にリギングロープ28を通して、リギングロープ28の一端28aを切断対象部10に結び付けるステップを実施する(ステップA3)。その状態を図4に示す。
次いで、伐採対象樹木1の幹14に制動力の発生が可能な落下制御装置30を取り付け、リギングロープ28の他端28bを落下制御装置30に接続するステップを実施する(ステップA4)。本実施形態においては、落下制御装置30として、制動機構付きウインチ(一例として手動ウインチ)を用いている。ここで、図5は、当該落下制御装置30を伐採対象樹木1の幹14に取り付けた(固定した)状態であって、当該落下制御装置30にリギングロープ28の他端28bを接続(巻き付けるようにして接続)した状態を示す図である。
なお、登はんの場合と同様に、伐採対象樹木1が枯損木である等の不適切事由があれば、伐採対象樹木1の隣接樹木の幹に落下制御装置30を取り付けてもよい(不図示)。
次いで、図6に示すように、伐採対象樹木1に登はんした作業者2が伐採対象樹木1の切断対象部10を切断するステップを実施する。その際、重力により落下する切断対象部10に対し、リギングロープ28を介して落下制御装置30の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行う(ステップA5)。なお、切断には、一例としてエンジン駆動のチェーンソー32や、ノコギリ(不図示)等を用いる。
これによれば、切断対象部10が急激に落下して地上にいる作業者2や機材に衝撃してしまう事故を防ぐことができる。また、落下予測位置を見極めながら切断対象部10を徐々に降下(落下)させることができるため、意図せずに、進入禁止領域内への落下してしまう事故や、電線類と接触して切断してしまう事故等を防止することができる。すなわち、一例として、鉄道沿線において伐採を行う場合であれば、切断対象部10が線路3内へ落下する事故や、架線4との接触・切断といった事故を防止することができる。
本実施形態においては、落下制御装置30として、制動機構付きウインチ(一例として手動ウインチ)を用いている。したがって、落下制御装置30は、制動力に加えて、さらに巻上力の発生が可能となっている。これによれば、以下のステップA6等を実施することが可能となる。
すなわち、前記ステップA5の実施によって切断対象部10が落下する際に、落下経路上の枝に引っ掛かって落下不能となった場合、または、落下経路もしくは落下終点予定位置を変更しようとする場合等、そのまま落下を継続させることに問題が生じた場合においては、落下制御装置30の制動力をリギングロープ28に作用させて切断対象部10の落下を停止させ、次いで該落下制御装置30の巻上力をリギングロープ28に作用させて切断対象部10を上昇させるステップを実施する(ステップA6)。
これによれば、切断対象部10の落下を停止して(ステップA6a)、一旦、上昇させることによって(ステップA6b)、あらためて落下(降下)をやり直すことができるため、落下経路上の枝に引っ掛かる等により落下不能となった状態を解消することが可能となる。このとき、作業者2がリギングロープ28を揺動させることにより切断対象部10を揺動させるステップ(ステップA6c)を併用してもよく、それによって落下不能状態の解消をより一層効果的に行うことができる場合がある。
また、切断対象部10の落下経路もしくは落下終点予定位置を変更する場合においては、通常、切断対象部10の落下を停止させて(ステップA6a)、次いで徐々に落下(降下)させながら(ステップA6d)、例えば、後述のステップD3等を実施することによって、落下経路もしくは落下終点予定位置の変更が可能となる。ただし、例えば、経路前方に他の樹木の枝等の支障物が存在する場合等、必要に応じて、切断対象部10を上昇させるステップ(ステップA6b)を併用することによって、落下経路もしくは落下終点予定位置の変更を実現することができる場合もある。
(第二の実施形態)
続いて、本発明の第二の実施形態に係る樹木の伐採方法について説明する。本実施形態は、前述の第一の実施形態と基本的な構成は同様であるが、ステップA5の実施によって切断対象部10の切断を行った後、当該切断対象部10を移動させる方法に特徴を有する。以下、当該特徴点を中心に本実施形態について説明する。
本実施形態においては、前述の第一の実施形態におけるステップA1〜A5を実施するが、ステップA5を実施するよりも前の所定の時点(一例として、ステップA3を実施する時点等)において、伐採対象樹木1の切断対象部10にスライド滑車34を取り付け、当該スライド滑車34にスライドロープ36を通した後、伐採対象樹木1(もしくはその隣接樹木)の相対的に高い位置38にスライドロープ36の一端36aを結び付け、伐採対象樹木1の隣接樹木5の相対的に低い位置40に該スライドロープ36の他端36bを結び付けるステップを実施する(ステップC1)。その状態を図7に示す。なお、スライド滑車34にスライドロープ36を通す前に、スライドロープ36の一端36aもしくは他端36bのいずれか一方を結び付けておいてもよい。また、スライド滑車34に代えて、スライドリング(不図示)等を用いてもよい。
次いで、図8に示すように、ステップA5よりも後の時点、すなわち、ステップA5の実施によって切断対象部10の切断を行った後、切断された切断対象部10に作用する重力によって、スライドロープ36の一端36a側からスライドロープ36の他端36b側に向かって切断対象部10をスライド移動させるステップを実施する(ステップC2)。
例えば、切断対象部10が大きいものであるほど、地上に落下させてから所定位置まで移動させる作業は大がかりで、且つ困難なものとなるが、本実施形態によれば、切断対象部10に作用する重力によって、所望の位置までいわば自動的に移動させることができるため、当該移動作業を極めて容易に行うことが可能となる。このとき、落下制御装置30の制動力を作用させれば落下速度(すなわち移動速度)の調整が可能となるため、落下地点(すなわち移動終点)における衝撃を防止して、より安全に移動させることが可能となる。
なお、移動経路途中において、意図せずに他の樹木の枝等の支障物に引っ掛かる等により移動が停止してしまうことがあれば、前述の落下制御装置30(ここでは制動機構付きウインチ)の巻上力を作用させて切断対象部10を上昇させる(ここでは移動経路を逆方向に引き戻すように作用する)ステップを併用することによって、移動不能となった状態を解消することが可能となる。
(第三の実施形態)
続いて、本発明の第三の実施形態に係る樹木の伐採方法について説明する。本実施形態は、前述の第一の実施形態と基本的な構成は同様であるが、ステップA5の実施によって切断対象部10の切断を行った後、当該切断対象部10を移動させる方法に特徴を有する。以下、当該特徴点を中心に本実施形態について説明する。
本実施形態においては、前述の第一の実施形態におけるステップA1〜A5を実施するが、先ず、所定の時点(一例として、ステップA3を実施する時点等)において、伐採対象樹木1の隣接樹木6の幹42にウインチ44を取り付けるステップを実施する(ステップD1)。ここで、当該隣接樹木6として、切断対象部10を移動させる方向にあって、必要な移動距離が確保できる樹木を選定する。
次いで、ステップA5を実施するよりも前の所定の時点(一例として、ステップA3を実施する時点等)において、伐採対象樹木1の切断対象部10に牽引ロープ46の一端46aを結び付けるステップを実施する(ステップD2)。
次いで、図9、図10に示すように、ステップA5よりも後の時点、すなわち、ステップA5の実施によって切断対象部10の切断を行った後、ウインチ44を駆動して牽引ロープ46の他端46bを牽引することによって切断された切断対象部10を、宙に浮いた状態で、すなわち、リギングロープ28で空中に吊った状態のまま移動させるステップを実施する(ステップD3)。その際、牽引ロープ46により牽引される切断対象部10に対し、リギングロープ28を介して落下制御装置30の制動力を作用させて徐々に落下(降下)させる制御を行う。
特に、鉄道沿線の樹木は、障害物の無い線路上空へ向かって枝が伸び易く、幹が傾斜し易いという問題がある。したがって、そのまま切断対象となる枝を切断するだけでは、線路内への落下や、架線等との接触は不可避となる。しかしながら、上記の伐採方法によれば、切断した切断対象部10を落下制御装置30によって停止させた後、ウインチ44を駆動して牽引ロープ46の他端46bを牽引することによって、リギングロープ28で空中に吊った状態のまま安全な位置まで移動させることが可能となるため、そのような問題の解決を図ることが可能となる。
さらに、この伐採方法によれば、切断を行い、リギングロープ28で空中に吊った状態の枝を、例えば、斜面の下から上へ向かう等のように、低い位置から高い位置への移動を実現することができる。すなわち、重力のみに頼る移動方法では不可能であった移動ルートを採用することができるため、地形に因らず、線路内や架線を支障することなく、安全な移動を実現することが可能となる。
ここで、本実施形態に係る樹木の伐採方法に用いられる上記のウインチ44を備えた伐採装置50について説明する。
図11に示すように、本実施形態に係る伐採装置50は、ウインチ44で牽引される牽引ロープ46を誘導するための滑車52を備えている。この滑車52は、第1固定具54(例えば、ロープ、ベルト等)を用いてウインチ44が取り付けられる幹42に結び付けられている。ここで、滑車52の非回転部52aには牽引ロープ46を通過させるための結び目56が固定される。この結び目56は、より具体的には、ロープ材料を用いて、牽引ロープ46がウインチ44で牽引される方向(矢印A方向)に通過が可能となり且つ逆方向(矢印B方向)に通過の抑止力が発生するように形成されている。つまり、一端46aが切断対象部10に結び付けられた牽引ロープ46は、他端46bを結び目56の中を通過させ、滑車52を通してから、ウインチ44に接続される構成となっている。
ここで、比較例として、仮に滑車52と結び目56を設けない構成の伐採装置を想定した場合(不図示)、ウインチ44を駆動して牽引ロープ46を牽引すれば、切断対象部10の牽引すなわち移動が可能となる。しかし、ウインチ44の駆動を停止して牽引ロープ46の牽引を停止したときに、リギングロープ28で吊られた切断対象部10によって上記牽引方向とは逆方向への引戻し力が発生するため、滑車52と結び目56を設けていなければ、その引戻し力がウインチ44に直接作用して、ウインチ44の巻取ローラ44a等を破損してしまう問題が生じ得る。
また、別の比較例として、結び目56を設けずに、金属材料・樹脂材料からなる逆止装置を使用した場合(不図示)、牽引ロープ46の摩耗が早まるため、破断し易くなる問題が生じ得る。
これに対して、本実施形態に係る伐採装置50は、上記の構成を備えることによって、ウインチ44を駆動して牽引ロープ46を牽引したときに、牽引ロープ46が結び目56内を通過可能となるため、ウインチ44による切断対象部10の牽引すなわち移動が可能となる。一方、ウインチ44の駆動を停止して牽引ロープ46の牽引を停止したときに、切断対象部10によって牽引方向とは逆方向への引戻し力が発生しても、結び目56によって当該逆方向への牽引ロープ46の通過が抑止できる。このとき、結び目56に引戻し力が作用した状態となるが、当該結び目56は滑車52の非回転部52a(例えば、回転軸支持部)に固定され、且つ、当該滑車52は第1固定具54で幹42に結び付けられている構成であるため、最終的に、当該引戻し力は幹42によって支承することが可能となる。したがって、引戻し力がウインチ44に作用して、ウインチ44を破損してしまうことの防止が可能となる。
また、結び目56は牽引ロープ46と同等もしくは類似のロープ材料を用いて形成されているため、金属材料・樹脂材料を用いて形成される逆止装置を使用した場合と比べて、牽引ロープ46への攻撃性を低下させ、摩耗、損傷の低減を図ることができるため、前述した牽引ロープ46が破断し易くなるという問題の解消が可能となる。
なお、ウインチ44の一例として、ガソリンエンジンにより巻取ローラ44aを駆動し、当該巻取ローラ44aに接続すなわち巻回させたロープ(ここでは、牽引ロープ46)の牽引を行うエンジンウインチが用いられる。ただし、これに限定されるものではなく、電動ウインチ、手動ウインチ等を用いてもよい。
次に、伐採装置50の変形例を図12に示す。基本的な構成は上記と同様であるが、
結び目56が接続され、当該結び目56に対して制動力の発生が可能な制動器58が設けられている。ここで、牽引ロープ46をウインチ44へ誘導する滑車52は、第1固定具54を用いて制動器58(具体的には、制動器58において制動力の発生部ではない部位、例えば、本体の外枠部等)に固定されており、当該制動器58は、第2固定具59(例えば、ロープ、ベルト等)を用いてウインチ44が取り付けられる幹42に固定されている。なお、一例として、結び目56の一端56aが制動器58の制動力発生部に巻き付けられて制動力発生可能に接続されているが、これに限定されるものではなく、別のロープ等(不図示)を介して、結び目56を制動器58に接続してもよい。
この変形例によれば、万一、結び目56が雨で湿潤する等の原因によって、牽引ロープ46が結び目56の内部をウインチ44で牽引される方向(矢印A方向)に通過することが不可能となってしまった場合(当然、矢印B方向には抑止力が生じるため通過は不可能である)には、制動器58による制動力を作用させながら、当該制動器58に接続された結び目56の一端56aを解放することによって、固着してしまった結び目56共々、牽引ロープ46を矢印B方向に戻す(移動させる)ことが可能となる。これによって、結び目56が所定作用を生じなくなった不測の事態において、その解消を図ることが可能となる。
(第四の実施形態)
続いて、本発明の第四の実施形態に係る樹木の伐採方法について説明する。本実施形態は、複数の切断対象部10に対して連続して切断を行い、一括して落下(降下)させる方法の例である。
本実施形態においては、前述の第一の実施形態におけるステップA1〜A5を実施する。ここで、前述のステップA3に代わるステップとして、切断対象部10を複数設定し(ここでは10A、10Bの二つ)、一端28a側に複数の支線ロープ(ここでは60A、60Bの二つ)を連結したリギングロープ28を用意して、当該複数の支線ロープ60A、60Bの各先端60Aa、60Baを複数の切断対象部10A、10Bにそれぞれ結び付けるステップを実施する(ステップA3’)。その状態を図13に示す。なお、説明の容易化のために、上記「複数」として「二つ」の場合を例に挙げて説明するがこれに限定されるものではない。
本実施形態においては、落下制御装置30として、制動機構付きウインチ(一例として手動ウインチ)を用いている。したがって、落下制御装置30は、制動力に加えて、さらに巻上力の発生が可能となっている。これによれば、以下のステップB1〜B3等を実施することが可能となる。
すなわち、図14に示すように、複数の切断対象部10A、10Bのうちの一の切断対象部10Aに対して前述のステップA5を実行して、当該一の切断対象部10Aを切断し、当該一の切断対象部10Aが落下する際、落下制御装置30の制動力をリギングロープ28および当該一の切断対象部10Aに結び付けられた一の支線ロープ60Aに作用させて当該一の切断対象部10Aの落下を停止させるステップを実施する(ステップB1)。
次いで、図15に示すように、落下制御装置30の巻上力を作用させてリギングロープ28の巻上を行うことによって、一の切断対象部10Aを上昇させながら、次の切断対象となる複数の切断対象部10A、10Bのうちの他の切断対象部10Bに結び付けられた他の支線ロープ60Bのたるみ60Bcを解消するステップを実施する(ステップB2)。
以上の要領で、複数設定された切断対象部に対して順次、上記のステップB1およびステップB2を繰り返し実行していき、最後の切断対象部に至った場合には、上記のステップB1を実行して切断を終了するステップを実施する(ステップB3)。なお、ここまでの状態(上記「複数」として「二つ」の場合の例)を図16に示す。
従来の伐採方法においては、複数の切断対象部(一例として、10A、10B)を順次切断した後、一括して落下(降下)させるという概念は無かった。仮にそのような伐採方法を実施しようとした場合、リギングロープ28(一例として、支線ロープ60A、60B)を複数の切断対象部10A、10Bに結ばなければ、落下が制御できないため、作業者2や機材への衝撃事故につながるおそれがある。一方、リギングロープ28(一例として、支線ロープ60A、60B)の一端60Aa、60Baを複数の切断対象部10A、10Bに結べば、複数の切断対象部10A、10Bが落下する度に他端60Ab、60Bbに衝撃が加わるため、当該他端60Ab、60Bbの支持部(一例として、リギングロープ28を介して支持する落下制御装置30等)の損傷事故につながるおそれがある。
これに対して、本実施形態によれば、制動力に加えて、巻上力の発生が可能な落下制御装置30(ここでは、制動機構付きウインチ)を用いることによって、上記のステップB1〜B3を実施することが可能となる。すなわち、複数の切断対象部10を順次、切断するときに、切断を行おうとする切断対象部10は常にリギングロープ28およびこれに接続される支線ロープ(一例として、支線ロープ60B)のたるみ60Bcが無い状態とすることができる。したがって、切断対象部10の切断を行ったときに、落下の衝撃が支持部すなわち落下制御装置30に過度に印加されて破損してしまうことの防止が可能となる。また当然、切断対象部10A、10Bはリギングロープ28(および支線ロープ60A、60B)で結ばれているために、落下による作業者等への衝撃事故も防止できる。
このように、衝撃事故、破損事故を防止しつつ、複数の切断対象部10A、10Bを順次切断した後、一括して落下(降下)させることが可能となるため、従来のように、複数の切断対象部を一つずつ切断して落下(降下)させていた方法に比べて、飛躍的に作業効率を向上させることが可能となる。
以上、説明した通り、開示の樹木の伐採方法によれば、高所作業車の進入が困難な場所であっても樹木の伐採が可能となる。また、切断した枝・幹の落下を制御することできるため、作業者等への衝撃、あるいは、進入禁止領域内への落下や、電線類との接触・切断といった事故を防止することが可能となる。
また、従来の地上伐採方法では、ワイヤーで強引に引いても、切断と同時に牽引力が働かなくなり、樹木の重心方向に倒れ、伐倒方向のコントロールが困難という課題もあった。しかし、開示の樹木の伐採方法によれば、樹高の高い木であっても、枝を落とし、伐倒方向をコントロールできる高さまで幹の切断(トップカット)を行うことが可能となるため、そのような課題の解消が可能となる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
1 伐採対象樹木
2 作業者
3 線路
4 架線
5、6 隣接樹木
10、10A、10B 切断対象部
20 クライミングロープ
22 登はん用金具
26 リギング滑車
28 リギングロープ
30 落下制御装置
32 チェーンソー
34 スライド滑車
36 スライドロープ
44 ウインチ
46 牽引ロープ
50 伐採装置
52 滑車
52a 非回転部
54 第1固定具
56 結び目
58 制動器
59 第2固定具
60A、60B 支線ロープ

Claims (8)

  1. (A1)伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、
    (A2)前記クライミングロープおよびこれに組合せて使用する登はん用金具を用いて、作業者が前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木に登はんするステップと、
    (A3)前記作業者が登はんした前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木において、前記伐採対象樹木の切断対象部よりも高い位置にリギング滑車を取り付け、該リギング滑車にリギングロープを通し、該リギングロープの一端を該切断対象部に結び付けるステップと、
    (A4)前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、前記リギングロープの他端を該落下制御装置に接続するステップと、
    (A5)前記伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する該切断対象部に前記リギングロープを介して前記落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、
    (D1)前記伐採対象樹木の隣接樹木の幹にウインチを取り付けるステップと、
    (D2)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部に牽引ロープの一端を結び付けるステップと、
    (D3)前記ステップA5よりも後に、前記ウインチを駆動して前記牽引ロープの他端を牽引することによって切断された前記切断対象部を移動させるステップと、
    を備える樹木の伐採方法に用いられる前記ウインチを備えた伐採装置であって、
    前記牽引ロープが前記ウインチで牽引される方向に通過が可能となり且つ逆方向に通過の抑止力が発生するようにロープ材料を用いて形成された結び目と、
    前記結び目が非回転部に固定される滑車と、
    前記滑車を前記ウインチが取り付けられる前記幹に結び付ける第1固定具と、をさらに備え、
    前記牽引ロープの他端が、前記結び目および前記滑車にその順に通されてから前記ウインチに接続されていることを特徴とする伐採装置。
  2. (A1)伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、
    (A2)前記クライミングロープおよびこれに組合せて使用する登はん用金具を用いて、作業者が前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木に登はんするステップと、
    (A3)前記作業者が登はんした前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木において、前記伐採対象樹木の切断対象部よりも高い位置にリギング滑車を取り付け、該リギング滑車にリギングロープを通し、該リギングロープの一端を該切断対象部に結び付けるステップと、
    (A4)前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、前記リギングロープの他端を該落下制御装置に接続するステップと、
    (A5)前記伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する該切断対象部に前記リギングロープを介して前記落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、
    (A6)前記落下制御装置は、さらに巻上力の発生が可能であって、
    前記ステップA5よりも後に、前記切断対象部が落下する際、落下経路上の枝に引っ掛かって落下不能となった場合、または、落下経路もしくは落下終点予定位置を変更する場合、前記落下制御装置の制動力を前記リギングロープに作用させて該切断対象部の落下を停止させ、次いで該落下制御装置の巻上力を該リギングロープに作用させて該切断対象部を上昇させるステップと、
    (D1)前記伐採対象樹木の隣接樹木の幹にウインチを取り付けるステップと、
    (D2)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部に牽引ロープの一端を結び付けるステップと、
    (D3)前記ステップA5よりも後に、前記ウインチを駆動して前記牽引ロープの他端を牽引することによって切断された前記切断対象部を移動させるステップと、
    を備える樹木の伐採方法に用いられる前記ウインチを備えた伐採装置であって、
    前記牽引ロープが前記ウインチで牽引される方向に通過が可能となり且つ逆方向に通過の抑止力が発生するようにロープ材料を用いて形成された結び目と、
    前記結び目が非回転部に固定される滑車と、
    前記滑車を前記ウインチが取り付けられる前記幹に結び付ける第1固定具と、をさらに備え、
    前記牽引ロープの他端が、前記結び目および前記滑車にその順に通されてから前記ウインチに接続されていることを特徴とする伐採装置。
  3. (A1)伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、
    (A2)前記クライミングロープおよびこれに組合せて使用する登はん用金具を用いて、作業者が前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木に登はんするステップと、
    (A3’)前記切断対象部は複数設定され、前記リギングロープの一端側に複数の支線ロープが連結されており、該複数の支線ロープの各先端を該複数の切断対象部にそれぞれ結び付けるステップと、
    (A4)前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、前記リギングロープの他端を該落下制御装置に接続するステップと、
    (A5)前記伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する該切断対象部に前記リギングロープを介して前記落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、
    (B1)前記落下制御装置は、さらに巻上力の発生が可能であって、
    前記複数の切断対象部のうちの一の切断対象部に対して前記ステップA5を実行して、該一の切断対象部を切断し、該一の切断対象部が落下する際、前記落下制御装置の制動力を前記リギングロープおよび該一の切断対象部に結び付けられた一の支線ロープに作用させて該一の切断対象部の落下を停止させるステップと、
    (B2)次いで、前記落下制御装置の巻上力を作用させて前記リギングロープの巻上を行うことによって、次の切断対象となる前記複数の切断対象部のうちの他の切断対象部に結び付けられた他の支線ロープのたるみを解消するステップと、
    (B3)前記複数の切断対象部に対して順次前記ステップB1および前記ステップB2を繰り返し実行していき、最後の切断対象部に至った場合に前記ステップB1を実行して切断を終了するステップと、
    (D1)前記伐採対象樹木の隣接樹木の幹にウインチを取り付けるステップと、
    (D2)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部に牽引ロープの一端を結び付けるステップと、
    (D3)前記ステップA5よりも後に、前記ウインチを駆動して前記牽引ロープの他端を牽引することによって切断された前記切断対象部を移動させるステップと、
    を備える樹木の伐採方法に用いられる前記ウインチを備えた伐採装置であって、
    前記牽引ロープが前記ウインチで牽引される方向に通過が可能となり且つ逆方向に通過の抑止力が発生するようにロープ材料を用いて形成された結び目と、
    前記結び目が非回転部に固定される滑車と、
    前記滑車を前記ウインチが取り付けられる前記幹に結び付ける第1固定具と、をさらに備え、
    前記牽引ロープの他端が、前記結び目および前記滑車にその順に通されてから前記ウインチに接続されていることを特徴とする伐採装置。
  4. (A1)伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、
    (A2)前記クライミングロープおよびこれに組合せて使用する登はん用金具を用いて、作業者が前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木に登はんするステップと、
    (A3)前記作業者が登はんした前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木において、前記伐採対象樹木の切断対象部よりも高い位置にリギング滑車を取り付け、該リギング滑車にリギングロープを通し、該リギングロープの一端を該切断対象部に結び付けるステップと、
    (A4)前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、前記リギングロープの他端を該落下制御装置に接続するステップと、
    (A5)前記伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する該切断対象部に前記リギングロープを介して前記落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、
    (C1)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部にスライド滑車もしくはスライドリングを取り付け、該スライド滑車もしくは該スライドリングにスライドロープを通すと共に、前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の相対的に高い位置にスライドロープの一端を結び付け、前記伐採対象樹木の隣接樹木の相対的に低い位置に該スライドロープの他端を結び付けるステップと、
    (C2)前記ステップA5よりも後に、切断された前記切断対象部に作用する重力によって、前記スライドロープの一端側から前記スライドロープの他端側に向かって該切断対象部をスライド移動させるステップと、
    (D1)前記伐採対象樹木の隣接樹木の幹にウインチを取り付けるステップと、
    (D2)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部に牽引ロープの一端を結び付けるステップと、
    (D3)前記ステップA5よりも後に、前記ウインチを駆動して前記牽引ロープの他端を牽引することによって切断された前記切断対象部を移動させるステップと、
    を備える樹木の伐採方法に用いられる前記ウインチを備えた伐採装置であって、
    前記牽引ロープが前記ウインチで牽引される方向に通過が可能となり且つ逆方向に通過の抑止力が発生するようにロープ材料を用いて形成された結び目と、
    前記結び目が非回転部に固定される滑車と、
    前記滑車を前記ウインチが取り付けられる前記幹に結び付ける第1固定具と、をさらに備え、
    前記牽引ロープの他端が、前記結び目および前記滑車にその順に通されてから前記ウインチに接続されていることを特徴とする伐採装置。
  5. (A1)伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、
    (A2)前記クライミングロープおよびこれに組合せて使用する登はん用金具を用いて、作業者が前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木に登はんするステップと、
    (A3)前記作業者が登はんした前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木において、前記伐採対象樹木の切断対象部よりも高い位置にリギング滑車を取り付け、該リギング滑車にリギングロープを通し、該リギングロープの一端を該切断対象部に結び付けるステップと、
    (A4)前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、前記リギングロープの他端を該落下制御装置に接続するステップと、
    (A5)前記伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する該切断対象部に前記リギングロープを介して前記落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、
    (D1)前記伐採対象樹木の隣接樹木の幹にウインチを取り付けるステップと、
    (D2)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部に牽引ロープの一端を結び付けるステップと、
    (D3)前記ステップA5よりも後に、前記ウインチを駆動して前記牽引ロープの他端を牽引することによって切断された前記切断対象部を移動させるステップと、
    を備える樹木の伐採方法に用いられる前記ウインチを備えた伐採装置であって、
    前記牽引ロープが前記ウインチで牽引される方向に通過が可能となり且つ逆方向に通過の抑止力が発生するようにロープ材料を用いて形成された結び目と、
    前記結び目が接続されて該結び目に対して制動力の発生が可能な制動器と、
    前記制動器に第1固定具を介して固定されて前記牽引ロープを前記ウインチへ誘導する滑車と、
    前記制動器を前記ウインチが取り付けられる前記幹に固定する第2固定具と、をさらに備え、
    前記牽引ロープの他端が、前記結び目および前記滑車にその順に通されてから前記ウインチに接続されていることを特徴とする伐採装置。
  6. (A1)伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、
    (A2)前記クライミングロープおよびこれに組合せて使用する登はん用金具を用いて、作業者が前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木に登はんするステップと、
    (A3)前記作業者が登はんした前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木において、前記伐採対象樹木の切断対象部よりも高い位置にリギング滑車を取り付け、該リギング滑車にリギングロープを通し、該リギングロープの一端を該切断対象部に結び付けるステップと、
    (A4)前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、前記リギングロープの他端を該落下制御装置に接続するステップと、
    (A5)前記伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する該切断対象部に前記リギングロープを介して前記落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、
    (A6)前記落下制御装置は、さらに巻上力の発生が可能であって、
    前記ステップA5よりも後に、前記切断対象部が落下する際、落下経路上の枝に引っ掛かって落下不能となった場合、または、落下経路もしくは落下終点予定位置を変更する場合、前記落下制御装置の制動力を前記リギングロープに作用させて該切断対象部の落下を停止させ、次いで該落下制御装置の巻上力を該リギングロープに作用させて該切断対象部を上昇させるステップと、
    (D1)前記伐採対象樹木の隣接樹木の幹にウインチを取り付けるステップと、
    (D2)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部に牽引ロープの一端を結び付けるステップと、
    (D3)前記ステップA5よりも後に、前記ウインチを駆動して前記牽引ロープの他端を牽引することによって切断された前記切断対象部を移動させるステップと、
    を備える樹木の伐採方法に用いられる前記ウインチを備えた伐採装置であって、
    前記牽引ロープが前記ウインチで牽引される方向に通過が可能となり且つ逆方向に通過の抑止力が発生するようにロープ材料を用いて形成された結び目と、
    前記結び目が接続されて該結び目に対して制動力の発生が可能な制動器と、
    前記制動器に第1固定具を介して固定されて前記牽引ロープを前記ウインチへ誘導する滑車と、
    前記制動器を前記ウインチが取り付けられる前記幹に固定する第2固定具と、をさらに備え、
    前記牽引ロープの他端が、前記結び目および前記滑車にその順に通されてから前記ウインチに接続されていることを特徴とする伐採装置。
  7. (A1)伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、
    (A2)前記クライミングロープおよびこれに組合せて使用する登はん用金具を用いて、作業者が前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木に登はんするステップと、
    (A3’)前記切断対象部は複数設定され、前記リギングロープの一端側に複数の支線ロープが連結されており、該複数の支線ロープの各先端を該複数の切断対象部にそれぞれ結び付けるステップと、
    (A4)前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、前記リギングロープの他端を該落下制御装置に接続するステップと、
    (A5)前記伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する該切断対象部に前記リギングロープを介して前記落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、
    (B1)前記落下制御装置は、さらに巻上力の発生が可能であって、
    前記複数の切断対象部のうちの一の切断対象部に対して前記ステップA5を実行して、該一の切断対象部を切断し、該一の切断対象部が落下する際、前記落下制御装置の制動力を前記リギングロープおよび該一の切断対象部に結び付けられた一の支線ロープに作用させて該一の切断対象部の落下を停止させるステップと、
    (B2)次いで、前記落下制御装置の巻上力を作用させて前記リギングロープの巻上を行うことによって、次の切断対象となる前記複数の切断対象部のうちの他の切断対象部に結び付けられた他の支線ロープのたるみを解消するステップと、
    (B3)前記複数の切断対象部に対して順次前記ステップB1および前記ステップB2を繰り返し実行していき、最後の切断対象部に至った場合に前記ステップB1を実行して切断を終了するステップと、
    (D1)前記伐採対象樹木の隣接樹木の幹にウインチを取り付けるステップと、
    (D2)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部に牽引ロープの一端を結び付けるステップと、
    (D3)前記ステップA5よりも後に、前記ウインチを駆動して前記牽引ロープの他端を牽引することによって切断された前記切断対象部を移動させるステップと、
    を備える樹木の伐採方法に用いられる前記ウインチを備えた伐採装置であって、
    前記牽引ロープが前記ウインチで牽引される方向に通過が可能となり且つ逆方向に通過の抑止力が発生するようにロープ材料を用いて形成された結び目と、
    前記結び目が接続されて該結び目に対して制動力の発生が可能な制動器と、
    前記制動器に第1固定具を介して固定されて前記牽引ロープを前記ウインチへ誘導する滑車と、
    前記制動器を前記ウインチが取り付けられる前記幹に固定する第2固定具と、をさらに備え、
    前記牽引ロープの他端が、前記結び目および前記滑車にその順に通されてから前記ウインチに接続されていることを特徴とする伐採装置。
  8. (A1)伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の上部の枝元にクライミングロープを往復状に掛けるステップと、
    (A2)前記クライミングロープおよびこれに組合せて使用する登はん用金具を用いて、作業者が前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木に登はんするステップと、
    (A3)前記作業者が登はんした前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木において、前記伐採対象樹木の切断対象部よりも高い位置にリギング滑車を取り付け、該リギング滑車にリギングロープを通し、該リギングロープの一端を該切断対象部に結び付けるステップと、
    (A4)前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の幹に制動力の発生が可能な落下制御装置を取り付け、前記リギングロープの他端を該落下制御装置に接続するステップと、
    (A5)前記伐採対象樹木の切断対象部を切断し、重力により落下する該切断対象部に前記リギングロープを介して前記落下制御装置の制動力を作用させて落下の速度や停止の制御を行うステップと、
    (C1)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部にスライド滑車もしくはスライドリングを取り付け、該スライド滑車もしくは該スライドリングにスライドロープを通すと共に、前記伐採対象樹木もしくはその隣接樹木の相対的に高い位置にスライドロープの一端を結び付け、前記伐採対象樹木の隣接樹木の相対的に低い位置に該スライドロープの他端を結び付けるステップと、
    (C2)前記ステップA5よりも後に、切断された前記切断対象部に作用する重力によって、前記スライドロープの一端側から前記スライドロープの他端側に向かって該切断対象部をスライド移動させるステップと、
    (D1)前記伐採対象樹木の隣接樹木の幹にウインチを取り付けるステップと、
    (D2)前記ステップA5よりも前に、前記伐採対象樹木の切断対象部に牽引ロープの一端を結び付けるステップと、
    (D3)前記ステップA5よりも後に、前記ウインチを駆動して前記牽引ロープの他端を牽引することによって切断された前記切断対象部を移動させるステップと、
    を備える樹木の伐採方法に用いられる前記ウインチを備えた伐採装置であって、
    前記牽引ロープが前記ウインチで牽引される方向に通過が可能となり且つ逆方向に通過の抑止力が発生するようにロープ材料を用いて形成された結び目と、
    前記結び目が接続されて該結び目に対して制動力の発生が可能な制動器と、
    前記制動器に第1固定具を介して固定されて前記牽引ロープを前記ウインチへ誘導する滑車と、
    前記制動器を前記ウインチが取り付けられる前記幹に固定する第2固定具と、をさらに備え、
    前記牽引ロープの他端が、前記結び目および前記滑車にその順に通されてから前記ウインチに接続されていることを特徴とする伐採装置。
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