JP5849821B2 - 陰影ムラ除去装置、陰影ムラ除去方法、及びプログラム - Google Patents

陰影ムラ除去装置、陰影ムラ除去方法、及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5849821B2
JP5849821B2 JP2012075871A JP2012075871A JP5849821B2 JP 5849821 B2 JP5849821 B2 JP 5849821B2 JP 2012075871 A JP2012075871 A JP 2012075871A JP 2012075871 A JP2012075871 A JP 2012075871A JP 5849821 B2 JP5849821 B2 JP 5849821B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
height data
area
removal
removal target
unevenness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012075871A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013206246A (ja
Inventor
松藤 和夫
和夫 松藤
岡本 優
優 岡本
真人 由川
真人 由川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2012075871A priority Critical patent/JP5849821B2/ja
Publication of JP2013206246A publication Critical patent/JP2013206246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5849821B2 publication Critical patent/JP5849821B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processing Or Creating Images (AREA)
  • Image Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Description

本発明は、表面に凹凸模様を有する媒体を作成するための表面深度データ(ハイトデータ)から、陰影ムラを除去する陰影ムラ除去装置等に関する。
表面に凹凸模様を有する壁紙や合成皮革等の媒体を製造するため、コンピュータ等を用いて所望の柄の表面深度データ(以下、ハイトデータという)を生成し、このハイトデータに基づいて、金属または樹脂製のエンボス版に対して彫刻またはエッチング等を施して表面に凹凸模様を形成し、このエンボス版に上記媒体を押し当てることにより凹凸模様を写し取る方法が知られている。エンボス版の製造に関しては、例えば、特許文献1等に記述がある。
しかしながら、上述のエンボス製品には陰影ムラ(柄癖)が生じやすい。陰影ムラとは、物体表面に照射された光によって生じた反射光や陰影により、光の強度が強い領域と弱い領域とが不均一に表れるものであり、これが新たな柄に見えたりする場合があった。
このような陰影ムラのうち、意匠として不都合なものは製品に表れないように削除、修正されるが、従来は、陰影ムラがあるか否かを確認するために、エンボス版を試作し、その後に確認作業を行っていた。しかし、エンボス版は彫刻やエッチング等の工程を経て得られるものであり、その製造には時間を要する。
このような無駄を省くため、本出願人は、特許文献2の柄癖可視化装置を提案した。これは、エンボス版の製造に用いるハイトデータの画素毎の陰影や光沢を、ユーザが任意に設定した視点方向及び光源方向でコンピュータの画面上で可視化するものである。これにより、ハイトデータの画素毎の陰影や光沢を、コンピュータの画面上で確認でき、陰影ムラの位置の特定が容易となる。
作業者は、コンピュータの画面上で陰影ムラを確認してハイトデータを修正し、その修正データでエンボス版を作成することができるが、この修正の手間を省くことができればより望ましく、エンボス版の製作がより効率的になる。
ムラを修正する技術の例として、特許文献3には、3次元スキャンデータで計測したハイトフィールドデータに対し、局所的な高低差を均一にするため、ローパスフィルタを施したハイトフィールドデータをムラ成分として抽出した後、このムラ成分のデータを用いて入力のハイトフィールドを補正する手法について記載されている。また、特許文献4には、不定形の線状要素を多数配置した画像に対し、線状要素の密度分布を全体的に均一にするように修正する技術について記載されている。
また、特許文献5では、木の細かな溝である導管画像を取得する際、レンズの光学系の収差や光源の照度ムラにより導管が強調される程度が安定しない問題を解決するため、導管を撮影した画像に対し、局所的なヒストグラムを全体のヒストグラムと比較しながらぼかして補正することで、レンズ収差や照度ムラの問題を解決している。さらに、特許文献6では、天然の木材や石材の表面模様を撮影した場合の色調のムラを低減するため、局所的なヒストグラムと全体のヒストグラムを一致させることが記載されている。
特開2004−358662号公報 特開2011−103097号公報 特開2008−158936号公報 特開2008−15952号公報 特開2003−187224号公報 特許第3830598号
しかしながら、特許文献3〜6は、前記のように高低の情報を持つハイトフィールドの実際の見えにおける陰影ムラの修正に関するものではなく、これらの技術をそのまま適用して上記のような陰影ムラの修正作業を容易に行うことはできない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、ハイトデータの実際の見えで生じる陰影ムラを容易に除去可能な陰影ムラ除去装置等を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するため第1の発明は、ハイトデータの入力を受付けるハイトデータ入力受付手段と、前記ハイトデータの凹凸を所定の視点および光源の条件で可視化した画像である可視化画像を出力する可視化手段と、陰影ムラの除去に関するパラメータの入力を受付けるパラメータ入力受付手段と、前記可視化画像の濃度値に基づいて陰影ムラの除去対象とする除去対象領域を検出する除去対象領域検出手段と、前記ハイトデータの前記除去対象領域に該当する領域の深度を、前記パラメータに基づいて修正する修正手段と、前記ハイトデータを前記修正手段により修正されたハイトデータに更新する更新手段と、を備えることを特徴とする陰影ムラ除去装置である。
第1の発明の陰影ムラ除去装置によれば、ユーザがハイトデータを入力し、陰影ムラの除去に関するパラメータを入力するだけで、ハイトデータの実際の見えに生じる陰影ムラを自動検出し、更に入力されたパラメータに基づいて自動的に陰影ムラを除去できる。よって、ハイトデータの修正を容易に行うことができ、エンボス版の試作とその確認作業を繰り返し行う必要もない。従って、エンボス版のデザイン工程における制作期間を短縮でき、作業コストを低減できる。
また、前記除去対象領域は、前記可視化画像の第1の濃度値以上の領域を含む濃領域と、前記第1の濃度値より低い第2の濃度値以下の領域を含む淡領域を有し、前記修正手段は、前記濃領域に対応する前記ハイトデータ上の領域については、深度の高低差を大きくし、前記淡領域に対応する前記ハイトデータ上の領域については、深度の高低差を小さくするように修正することが望ましい。
これにより、陰影の局所的なムラに応じて影の量を増減でき、陰影ムラを効率よく除去できるようになる。
前記パラメータは、ハイトデータの深度の変形度合いを含み、前記修正手段は、前記可視化画像を濃度値に基づき二値化した画像にぼかし処理を施した画像の画素の濃度に応じて前記変形度合いを調整し、この調整した変形度合いを用いて、当該画素と対応する位置にあるハイトデータの画素の深度を修正することが望ましい。
これにより、ハイトデータの変形が目立ちにくくなり、自然な仕上がりとなる。
また、前記除去対象領域検出手段は、前記可視化画像にぼかし処理を加えた後、除去対象領域を検出することが望ましい。
これにより、修正跡が目立ちにくくなり、仕上がりを美しくできる。
また、前記除去対象領域検出手段は、前記可視化画像を前記ハイトデータのサイズに合わせた後、除去対象領域を検出することが望ましい。
これにより、除去対象領域とハイトデータの画素の対応関係をとることが容易になる。
第2の発明は、陰影ムラ除去装置が、ハイトデータの入力を受付けるハイトデータ入力受付ステップと、前記ハイトデータの凹凸を所定の視点および光源の条件で可視化した画像である可視化画像を出力する可視化ステップと、陰影ムラの除去に関するパラメータの入力を受付けるパラメータ入力受付ステップと、前記可視化画像の濃度値に基づいて陰影ムラの除去対象とする除去対象領域を検出する除去対象領域検出ステップと、前記ハイトデータの前記除去対象領域に該当する領域の深度を、前記パラメータに基づいて修正する修正ステップと、前記ハイトデータを前記修正ステップにより修正されたハイトデータに更新する更新ステップと、を実行することを特徴とする陰影ムラ除去方法である。
第3の発明は、コンピュータに、ハイトデータの入力を受付けるハイトデータ入力受付ステップと、前記ハイトデータの凹凸を所定の視点および光源の条件で可視化した画像である可視化画像を出力する可視化ステップと、陰影ムラの除去に関するパラメータの入力を受付けるパラメータ入力受付ステップと、前記可視化画像の濃度値に基づいて陰影ムラの除去対象とする除去対象領域を検出する除去対象領域検出ステップと、前記ハイトデータの前記除去対象領域に該当する領域の深度を、前記パラメータに基づいて修正する修正ステップと、前記ハイトデータを前記修正ステップにより修正されたハイトデータに更新する更新ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明により、ハイトデータの実際の見えで生じる陰影ムラを容易に除去可能な陰影ムラ除去装置等を提供できる。
陰影ムラ除去装置1のハードウエア構成図 陰影ムラ除去処理の流れを説明するフローチャート 入力されるハイトデータの一例 可視化画像の一例を示す図 除去対象領域検出処理の流れを説明するフローチャート 可視化画像にぼかし処理(1)を施した画像の一例 ぼかし処理(1)の施された可視化画像を、入力されたハイトデータと同じサイズに引き伸ばした状態を示す図 除去対象領域を二値化した二値化画像(左図が淡領域二値化画像、右図が濃領域二値化画像) ハイトデータ修正処理の流れを説明するフローチャート 除去対象領域を示す二値化画像にそれぞれぼかし処理(2)を施した状態を示す図(左図が淡領域グレースケール画像、右図が濃領域グレースケール画像) ハイトデータの修正について説明する図 修正後のハイトデータを示す図
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
(陰影ムラ除去装置1の構成)
図1は、本実施形態の陰影ムラ除去装置1のハードウエア構成の一例を示す図である。
図1に示すように、陰影ムラ除去装置1は、例えば、制御部11、記憶部12、メディア入出力部13、通信制御部14、入力部15、表示部16、周辺機器I/F部17等がバス18を介して接続されて構成される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Accsess Memory)等により構成される。
CPUは、記憶部12、ROM、記録媒体等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス18を介して接続された各部を駆動制御する。制御部11のCPUは後述する陰影ムラの除去処理(図2参照)を実行する。
ROMは、コンピュータのブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持する。RAMは、ロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
記憶部12は、HDD(ハードディスクドライブ)であり、制御部11が実行するプログラムや、プログラム実行に必要なデータ、OS(オペレーティング・システム)等が格納されている。これらのプログラムコードは、制御部11により必要に応じて読み出されてRAMに移され、CPUに読み出されて実行される。
メディア入出力部13(ドライブ装置)は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、PDドライブ、CDドライブ、DVDドライブ、MOドライブ等のメディア入出力装置であり、データの入出力を行う。
通信制御部14は、通信制御装置、通信ポート等を有し、ネットワークとの通信を媒介する通信インタフェースであり、通信制御を行う。
入力部15は、例えば、キーボード、マウス等のポインティング・デバイス、テンキー等の入力装置であり、入力されたデータを制御部11へ出力する。
表示部16は、例えば液晶パネル、CRTモニタ等のディスプレイ装置と、ディスプレイ装置と連携して表示処理を実行するための論理回路(ビデオアダプタ等)で構成され、制御部11の制御により入力された表示情報をディスプレイ装置上に表示させる。
周辺機器I/F部17は、コンピュータに周辺機器を接続させるためのポートであり、周辺機器I/F部17を介してコンピュータは周辺機器とのデータの送受信を行う。周辺機器I/F部17は、USBやIEEE1394やRS−232C等で構成されており、通常複数の周辺機器I/Fを有する。周辺機器との接続形態は有線、無線を問わない。
バス18は、各装置間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
(陰影ムラ除去装置1の処理)
次に、図2〜図12を参照して、陰影ムラ除去装置1の処理について説明する。
図2は、陰影ムラ除去装置1が行う陰影ムラ除去処理の流れを示すフローチャートである。陰影ムラ除去装置1の制御部11は、記憶部12から以下示す陰影ムラ除去処理に関するプログラム及びデータを読み出し、このプログラム及びデータに基づいて処理を実行する。
まず、陰影ムラ除去装置1は、処理対象とするハイトデータの入力を受付ける(ステップS1)。
ハイトデータとは、媒体表面の深さ方向の情報(深度)を例えば0〜255の階調値(濃淡)で表現したものである。例えば、表面に凹凸模様を有する壁紙や合成皮革等の媒体を製造するために、コンピュータ等を用いて生成される。入力されるハイトデータの一例を図3に示す。図3では、ハイトデータの深度が濃淡で表現されている。
次に、制御部11は、入力されたハイトデータの可視化処理を実行する(ステップS2)。
この可視化処理は、ハイトデータの凹凸を所定の視点および光源の条件で可視化した画像を作成する処理であり、例えば、特開2011−103097号公報に記載されるような手法を用いればよい。特開2011−103097号公報には、ハイトデータに対して仮想的に光源方向及び視点方向を設定し、各画素についてハイトデータの影(光源の光が直接反射されない領域)及びオクルージョン(視点から見えない領域)を考慮し、光源から照射された光による拡散反射と鏡面反射の各成分に応じて各画素の輝度値を求め、これを投影変換することにより、ハイトデータの凹凸を所定の視点および光源の条件で可視化した画像を作成することが記載されている。
続いて、制御部11は、ステップS2で作成された可視化画像を表示部16に表示する(ステップS3)。
図4は、図3のハイトデータの可視化画像の例である。なお、この可視化画像は縦方向につぶれた形で出力されているが、これは設定した視点からの見え方をより正確に表現するために前記の輝度値の投影変換方法を定めているためである。通常、媒体表面の陰影ムラの確認を行うには、表面から例えば15度といった位置に視点を設定するため、見え方をより正確に表現するために、ここでは、ハイトデータそのもののサイズではなく、ハイトデータのサイズが視点の位置関係に応じて圧縮された形で出力するようにしている。
ステップS3で表示された可視化画像がユーザにより確認され、陰影ムラの修正が必要であると判断された場合、陰影ムラ除去装置1は、ユーザから陰影ムラの除去に関するパラメータの入力を受け付ける(ステップS4)。この際、制御部11は、例えばパラメータ入力画面(不図示)を表示部16に表示する。
ここで入力するパラメータは、ハイトデータの深度の変形度合い、ぼかし範囲、ぼかし処理のアルゴリズム、濃度ヒストグラムの上位及び下位何%を除去対象領域とするか、等である。これらについては後述する。なお、各パラメータの数値は、予め推奨する値が初期設定されていたり、複数の選択肢が提示されるようになっていることが望ましい。
次に、制御部11は除去対象領域検出処理を開始する(ステップS5)。除去対象領域検出処理では、可視化画像の陰影が局所的に明るく表れる領域と局所的に暗く表れる領域をそれぞれ陰影ムラとして検出し、除去対象領域とする。
図5を参照してこの除去対象領域検出処理について説明する。図5は除去対象領域検出処理の詳細な流れを説明するフローチャートである。
図5に示すように、ステップS5において、制御部11は、まず、可視化画像に対してぼかし処理を施す(ステップS21)。以下の説明では、ステップS21のぼかし処理を、「ぼかし処理(1)」と呼ぶ。
ぼかし処理(1)は、後のステップS6で行うハイトデータの修正を目立たなくするためのものである。ぼかし処理(1)は、例えば、ガウスぼかし、平均化フィルタといった周知のアルゴリズムを利用すればよい。ぼかしの範囲は任意であり、例えば半径1mm程度とすればよい。なお、ぼかしの範囲やアルゴリズム等は、上述したように、パラメータとして入力するようにしておく。ぼかし処理(1)の結果画像を図6に示す。
次に、制御部11はぼかし処理(1)を施した可視化画像を、入力されたハイトデータと同じサイズまで引き伸ばす(ステップS22)。
上述したように、可視化画像は、視点の設定位置によって押しつぶされた形に変形しているため、入力ハイトデータと同じサイズに引き伸ばす。この処理によって、ハイトデータの画素位置と、引き伸ばし後の可視化画像の画素位置とを1対1に対応させることができる。図7は、前記の図6で示した画像にステップS22の引き伸ばし処理を施した段階の画像である。以下の説明では、この引き伸ばし処理とぼかし処理(1)を施した可視化画像をぼかし画像(1)と呼ぶ。
なお、引き伸ばし処理とぼかし処理(1)は処理順を入れ替えて行ってもよい。すなわち、先に引き伸ばしを行った後、ぼかし処理(1)を行うことも可能である。
次に、制御部11は、ぼかし画像(1)から濃度ヒストグラムを作成する(ステップS23)。濃度ヒストグラムは、ぼかし画像(1)の各画素の濃度値についてのヒストグラムである。
次に、制御部11は、濃度ヒストグラムの上位の濃度値の領域と下位の濃度値の領域を除去対象領域として検出する(ステップS24)。
ステップS24では、まず、ぼかし画像(1)の濃度ヒストグラムで上位の濃度値(第1の濃度値)以上の濃度値である画素を抽出する。この濃度値は、例えば上位10%にあたる濃度値とする。そして、この画素を白、その他の画素を黒とする二値化画像を作成する。このようにして二値化した画像を濃領域二値化画像と呼ぶ。図8の右図は、濃領域二値化画像の一例である。
同様に、制御部11は、ぼかし画像(1)から濃度ヒストグラムの下位の濃度値(第2の濃度値)以下の濃度値である画素を抽出し、二値化する。この濃度値は前記の濃度値より低くし、例えば下位10%にあたる濃度値とする。この画像を、淡領域二値化画像と呼ぶ。淡領域二値化画像では、濃度値の小さい画素が白で表される。図8の左図は、淡領域二値化画像の一例である。
ステップS24では、この濃領域二値化画像、及び淡領域二値化画像で「白」で表される濃領域および淡領域をそれぞれ除去対象領域とする。なお、濃領域と淡領域とを別に抽出するのは、後述するハイトデータの修正処理において、濃領域と淡領域とで異なる方法で修正を施すからである。また、濃度ヒストグラムの上位または下位それぞれ何%を濃領域または淡領域として抽出するかは任意であり、上述したように、パラメータとして入力できるようにしておく。
ステップS21〜ステップS24の処理によって、濃・淡それぞれの除去対象領域を検出すると、次に、制御部11は、ハイトデータの修正処理を行う(図2のステップS6)。
ハイトデータ修正処理の手順を図9を参照して説明する。図9は、ハイトデータ修正処理の詳細な流れを説明するフローチャートである。
図9に示すように、ステップS6において、制御部11は、まず、濃領域二値化画像、淡領域二値化画像のそれぞれに対してぼかし処理を施す(ステップS31)。ステップS31のぼかし処理を、「ぼかし処理(2)」と呼ぶ。
ぼかし処理(2)の結果画像を図10に示す。
ステップS31のぼかし処理(2)は、除去対象領域を広げ、後述するS32におけるハイトデータの修正を周囲になじませるためのものである。つまり、ぼかし処理(2)によって各二値化画像は「白」の周囲がにじんだような例えば0〜255の階調値を有するグレースケール画像となるが、後述するハイトデータの修正処理では、この「グレー」の領域も修正対象に含めるものとし、その階調の程度に応じてS4でパラメータとして入力した変形度合いを調整する。調整の方法については後述する。
以下、ぼかし処理(2)を施した濃領域二値化画像を「濃領域グレースケール画像」、淡領域二値化画像を「淡領域グレースケール画像」と呼ぶ。図10の左図は淡領域グレースケール画像の例、右図は濃領域グレースケール画像の例を示している。
なお、ぼかし処理(2)についても、ぼかし処理(1)と同様に、周知のアルゴリズムを利用すればよい。ぼかしの範囲は、例えば半径1mm程度とする。なお、ぼかしの範囲やアルゴリズムは任意であり、上述したように、パラメータとして入力できるようにしておく。
制御部11は、ぼかし処理(2)により得た各グレースケール画像の各画素の階調値に基づいて調整した変形度合いを用いて、ハイトデータの深度を修正する(ステップS32)。
図11は、ハイトデータの修正について説明する図である。図11のグラフは、横軸がハイトデータの画素位置を示し、縦軸が深度を示している。また、実線はハイトデータ修正前、点線はハイトデータ修正後のグラフである。また、一点鎖線は、深度の局所平均を結んだグラフである。
ステップS32では、前述の濃領域グレースケール画像および淡領域グレースケール画像の「白」〜「グレー」の画素に対応する位置にあるハイトデータ上の各画素について、その位置での深度の局所平均(周囲の画素の深度の平均値)を算出し、各画素の深度と比較する。
そして、濃領域(濃領域グレースケール画像(図10の右図)の白〜グレーの領域)に対応するハイトデータの領域の画素は、画素の深度と局所平均との差を拡大する(図11のD1→D1’で示す)ように、画素の深度を修正する。これにより、濃領域に対応するハイトデータの領域の高低差を大きくして、影の量を多くする。
一方、淡領域(淡領域グレースケール画像(図10の左図)の白〜グレーの領域)に対応するハイトデータの領域の画素は、画素の深度と局所平均との差が縮小する(図11のD2→D2’で示す)ように、画素の深度を修正する。これにより、淡領域に対応するハイトデータの領域の高低差が小さくなり、影の量が小さくなる。
そして、上記した差の拡大時の拡大率や、差の縮小時の縮小率は、S4で入力された変形度合いを各グレースケール画像の画素の階調値に基づき調整して定めたものとしておく。
例えば、S4では変形度合いとして、「2倍」や「0.5倍」など拡大率や縮小率の最大値を入力するようにしておき、S32では、グレースケール画像の「白」の画素に対応するハイトデータ上の画素は「変形度合いの1乗」、グレースケール画像の「グレー50パーセント」の画素に対応するハイトデータ上の画素は「変形度合いの0.5乗」などとして拡大率や縮小率とする。なお、変形度合いやその調整方法はこれに限ることはない。
これにより、前記した除去対象領域から周辺に向かうにつれハイトデータの変形度合いが小さくなるので、ハイトデータの修正が周囲になじみ、目立たなくなる。
以上により入力されたハイトデータ上の深度が修正されると、制御部11は、ハイトデータを更新し(図2のステップS7)、処理を終了する。図12は修正後のハイトデータの例を示す図である。以上のようにハイトデータの修正を行うことにより、局所的に明るく見えていた部分ではハイトデータの高低差が大きくなり影となる部分が増える一方、局所的に暗く見えていた部分では高低差が小さくなり影となる部分が減少するので、陰影ムラが低減されることになる。なお、修正後のハイトデータを用いて再度S2〜S7の処理を繰り返すことも可能である。
以上説明した本実施形態の陰影ムラ除去装置1によれば、ユーザがハイトデータを入力し、陰影ムラの除去に関するパラメータを入力するだけで、ハイトデータの実際の見えに生じる陰影ムラを自動検出し、更に入力されたパラメータに基づいて自動的に陰影ムラを除去できる。よって、ハイトデータの修正を容易に行うことができ、エンボス版の試作とその確認作業を繰り返し行う必要もない。従って、エンボス版のデザイン工程における制作期間を短縮でき、作業コストを低減できる。
また、除去対象領域は、可視化画像の濃領域と淡領域を含み、ハイトデータ修正処理では、濃領域に対応するハイトデータの領域の高低差を大きくし、淡領域に対応するハイトデータの領域の高低差を小さくするように修正するので、陰影の局所的なムラに応じて影の量を増減でき、陰影ムラを効率よく除去できるようになる。
また除去対象領域検出処理では、可視化画像にぼかし処理(1)を加え、入力されたハイトデータのサイズに引き伸ばした画像について除去対象領域を検出するので、除去対象領域に対応するハイトデータの領域で行った修正の跡が目立ちにくくなり、仕上がりを美しくできるとともに、除去対象領域とハイトデータの画素の対応関係をとることが容易になる。
また、ハイトデータ修正処理では、可視化画像を濃度値に基づき二値化した画像にぼかし処理(2)を施し、その画像の画素の濃度に応じて、パラメータとして予め入力した変形度合いを調整し、これを用いて当該画素と対応する位置にあるハイトデータの画素の深度の修正を行うので、ハイトデータの変形が目立ちにくくなり、自然な仕上がりとなる。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1・・・・・・陰影ムラ除去装置
11・・・・・制御部
12・・・・・記憶部
13・・・・・メディア入出力部
14・・・・・通信制御部
15・・・・・入力部
16・・・・・表示部
17・・・・・周辺機器I/F部
18・・・・・バス

Claims (7)

  1. ハイトデータの入力を受付けるハイトデータ入力受付手段と、
    前記ハイトデータの凹凸を所定の視点および光源の条件で可視化した画像である可視化画像を出力する可視化手段と、
    陰影ムラの除去に関するパラメータの入力を受付けるパラメータ入力受付手段と、
    前記可視化画像の濃度値に基づいて陰影ムラの除去対象とする除去対象領域を検出する除去対象領域検出手段と、
    前記ハイトデータの前記除去対象領域に該当する領域の深度を、前記パラメータに基づいて修正する修正手段と、
    前記ハイトデータを前記修正手段により修正されたハイトデータに更新する更新手段と、
    を備えることを特徴とする陰影ムラ除去装置。
  2. 前記除去対象領域は、前記可視化画像の第1の濃度値以上の領域を含む濃領域と、前記第1の濃度値より低い第2の濃度値以下の領域を含む淡領域を有し、
    前記修正手段は、
    前記濃領域に対応する前記ハイトデータ上の領域については、深度の高低差を大きくし、前記淡領域に対応する前記ハイトデータ上の領域については、深度の高低差を小さくするように修正することを特徴とする請求項1に記載の陰影ムラ除去装置。
  3. 前記パラメータは、ハイトデータの深度の変形度合いを含み、
    前記修正手段は、
    前記可視化画像を濃度値に基づき二値化した画像にぼかし処理を施した画像の画素の濃度に応じて前記変形度合いを調整し、この調整した変形度合いを用いて、当該画素と対応する位置にあるハイトデータの画素の深度を修正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の陰影ムラ除去装置。
  4. 前記除去対象領域検出手段は、
    前記可視化画像にぼかし処理を加えた後、除去対象領域を検出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の陰影ムラ除去装置。
  5. 前記除去対象領域検出手段は、
    前記可視化画像を前記ハイトデータのサイズに合わせた後、除去対象領域を検出することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の陰影ムラ除去装置。
  6. 陰影ムラ除去装置が、
    ハイトデータの入力を受付けるハイトデータ入力受付ステップと、
    前記ハイトデータの凹凸を所定の視点および光源の条件で可視化した画像である可視化画像を出力する可視化ステップと、
    陰影ムラの除去に関するパラメータの入力を受付けるパラメータ入力受付ステップと、
    前記可視化画像の濃度値に基づいて陰影ムラの除去対象とする除去対象領域を検出する除去対象領域検出ステップと、
    前記ハイトデータの前記除去対象領域に該当する領域の深度を、前記パラメータに基づいて修正する修正ステップと、
    前記ハイトデータを前記修正ステップにより修正されたハイトデータに更新する更新ステップと、
    を実行することを特徴とする陰影ムラ除去方法。
  7. コンピュータに、
    ハイトデータの入力を受付けるハイトデータ入力受付ステップと、
    前記ハイトデータの凹凸を所定の視点および光源の条件で可視化した画像である可視化画像を出力する可視化ステップと、
    陰影ムラの除去に関するパラメータの入力を受付けるパラメータ入力受付ステップと、
    前記可視化画像の濃度値に基づいて陰影ムラの除去対象とする除去対象領域を検出する除去対象領域検出ステップと、
    前記ハイトデータの前記除去対象領域に該当する領域の深度を、前記パラメータに基づいて修正する修正ステップと、
    前記ハイトデータを前記修正ステップにより修正されたハイトデータに更新する更新ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
JP2012075871A 2012-03-29 2012-03-29 陰影ムラ除去装置、陰影ムラ除去方法、及びプログラム Active JP5849821B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012075871A JP5849821B2 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 陰影ムラ除去装置、陰影ムラ除去方法、及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012075871A JP5849821B2 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 陰影ムラ除去装置、陰影ムラ除去方法、及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013206246A JP2013206246A (ja) 2013-10-07
JP5849821B2 true JP5849821B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=49525235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012075871A Active JP5849821B2 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 陰影ムラ除去装置、陰影ムラ除去方法、及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5849821B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1125137A (ja) * 1997-07-01 1999-01-29 Nippon Paint Co Ltd 塗装板見本作成装置及び塗装板見本作成方法並びに塗装板見本及び該塗装板見本に基づいて製作された見本塗装板及び意匠塗装板
JPH11219384A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Nkk Corp 建材の設計システムおよびその媒体
JP4952522B2 (ja) * 2007-11-09 2012-06-13 大日本印刷株式会社 階調低減装置、階調低減方法、プログラム、及び記録媒体
JP5217578B2 (ja) * 2008-04-03 2013-06-19 大日本印刷株式会社 建材製造方法、及び、建材
SI2289708T1 (sl) * 2009-08-26 2012-04-30 Indaffil Holding Ag Postopek za izdelavo povrĺˇinske strukture kovinske potisne ploĺˇäśe, brezkonäśnega traku ali reliefnega valja

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013206246A (ja) 2013-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Buades et al. Non-local means denoising
JP6089424B2 (ja) 画像処理装置、プロジェクター、およびプロジェクターの制御方法
US9953422B2 (en) Selective local registration based on registration error
JP5493438B2 (ja) 投影装置および投影像補正プログラム
WO2013140795A1 (en) Image processing device, projector, and method of controlling projector
JP2013197918A5 (ja)
JP4982475B2 (ja) 画像処理方法及びコンピュータプログラム
JP2015060012A (ja) 画像処理システム、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム、ならびに、表示システム
US20130021585A1 (en) Projector and method of controlling projector
TW200822711A (en) Apparatus and method for enhancing image edge
JP6766662B2 (ja) 画像処理装置、画像投影装置、および画像処理方法
WO2017109918A1 (ja) 画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
TWI684134B (zh) 圖像化二維條碼製作裝置及製作方法
JP2020046469A (ja) 補正データ生成装置、コンピュータプログラム、補正データ生成方法および表示パネルの製造方法
JP2007219062A (ja) 映像表示装置および輝度較差補正方法
JP4915166B2 (ja) ぼかしフィルタ設計方法
KR102296510B1 (ko) 영상 처리 장치, 영상 처리 방법, 및 영상 처리 프로그램
JP5849821B2 (ja) 陰影ムラ除去装置、陰影ムラ除去方法、及びプログラム
US20070009173A1 (en) Apparatus and method for shading correction and recording medium therefore
JP6052000B2 (ja) ハイトデータ修正装置、ハイトデータ修正方法、プログラム
JP5459087B2 (ja) 画像表示装置、画像供給装置、画像処理方法、及び、プログラム
JP5273008B2 (ja) 投影装置および投影像補正プログラム
JP2007049496A (ja) 画像処理方法および装置
JP2008158936A (ja) 3次元スキャンデータ補正システム、方法、及びプログラム
JP6225594B2 (ja) ハイトデータ処理装置、ハイトデータ処理方法、プログラム、記憶媒体、エンボス版製造方法、シート製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5849821

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150