JP5849774B2 - 回転電機に配設される界磁極用磁石体を構成する磁石片を、永久磁石体を割断して製造する割断方法及び割断装置 - Google Patents

回転電機に配設される界磁極用磁石体を構成する磁石片を、永久磁石体を割断して製造する割断方法及び割断装置 Download PDF

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Description

本発明は、回転電機に配設される界磁極用磁石体を構成する磁石片を、永久磁石体を割断して製造する割断方法及び割断装置に関するものである。
永久磁石回転電機に配設される界磁極用磁石体として、板状の磁石体(以下、単に「磁石体」と示す)を割断して複数の磁石片とし、この複数の磁石片同士を接着することによって形成した界磁極用磁石体が知られている。このような界磁極用磁石体は、複数の磁石片で形成されるため個々の磁石片の体積を小さくすることができ、ロータの回転による磁界の変動によって磁石片に発生する渦電流を低減させることができる。これにより、渦電流の発生に伴う界磁極用磁石体の発熱を抑制し、不可逆な熱減磁を防止することができる。
特許文献1は、割断予定線に沿って切り欠きを設けた磁石体を、割断予定線と垂直方向の両端部において磁石体を支持するダイに載置し、割断予定線の上部を下方へとパンチによって押し込むことで、磁石体を割断予定線に沿って割断して複数の磁石片を製造することを開示している。
特開2009−142081公報
磁石体は、ダイ上で長手方向に送られ、送り方向の先端部から順に1個ずつパンチによって割断されていく。磁石体は割断予定線の両側をダイによって支持された状態で、割断予定線の上部からパンチを下方向に押し込むことで割断される。つまり、磁石体は3点曲げによって割断される。
曲げ荷重が作用する箇所を挟んで磁石体の送り方向側と、送り方向と反対側とでは、磁石体の長さが異なる。すなわち、送り方向側の磁石体は、割断後の磁石片そのものであるから磁石片1個分の長さであるのに対して、送り方向と反対側の磁石体は、最後の割断時を除いて磁石片2個分以上の長さを有する。
したがって、送り方向と反対側の磁石体には、支持点より後方の磁石体の自重及び慣性によってモーメントが発生する。これにより、磁石体に生じる曲げ応力が割断予定線より送り方向側にずれることになる。
よって、亀裂開始位置である割断予定線の切り欠きから磁石体の送り方向へ向けて斜めに亀裂が進展し、異常割れが発生する可能性がある。
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものであり、磁石体の割断時に亀裂開始位置から斜めに亀裂が進展して異常割れとなることを防止できる割断方法及び割断装置を提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、回転電機に配設される界磁極用磁石体を構成する磁石片を、永久磁石体を割断して製造する割断方法が提供される。この割断方法は、割断予定位置に沿って下面に脆弱部を備えた磁石体を、下方から2つの支点で支持した状態で両支点間に脆弱部が配置される位置まで磁石体を送る工程と、両支点間の脆弱部の上方から磁石体を押圧することで磁石体を割断後磁石体と割断後磁石体より小さい磁石片とに割断する工程と、を含み、磁石体の押圧位置は、脆弱部より割断後磁石体側にオフセットしている。
上記態様によれば、磁石体の割断時に亀裂の開始位置である脆弱部と亀裂の進展位置との横方向のずれが小さくなる。よって、亀裂が斜めに進展する異常割れの発生を抑制することができる。
本実施形態における割断方法及び割断装置によって製造された磁石片から構成される界磁極用磁石体を適用した永久磁石型電動機の主要部の構成を示す概略構成図である。 図1Aの永久磁石型電動機のI−I断面を示す断面図である。 界磁極用磁石体の構成を示す構成図である。 磁石体の溝入れ工程について説明するための図である。 磁石体のバリ取り工程について説明するための図である。 磁石体の割断工程について説明するための図である。 比較例における割断装置の割断工程を示す図である。 比較例における割断装置の割断工程を示す図である。 比較例において磁石体に作用するモーメントについて説明した図である。 第1実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第1実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第1実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第1実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第1実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第1実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第1実施形態において磁石体に作用するモーメントについて説明した図である。 第2実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第2実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第2実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第2実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第2実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第2実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第2実施形態において磁石体に作用するモーメントについて説明した図である。 第3実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第3実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第3実施形態における割断装置の割断工程を示した図である。 第3実施形態における磁石体の切り欠き溝について説明した図である。
以下では図面を参照して本発明の実施の形態について詳しく説明する。
第1実施形態について説明する。
図1A及び図1AのI−I断面を示す図1Bは、本実施形態における割断方法及び割断装置によって製造された磁石片から構成される界磁極用磁石体80を適用した永久磁石埋込型回転電機A(以下、単に「回転電機A」という)を示している。
回転電機Aは、ケーシングの一部を構成する円環形のステータ10と、このステータ10と同軸的に配置された円柱形のロータ20とから構成される。
ステータ10は、ステータコア11と、複数のコイル12とから構成され、複数のコイル12はステータコア11に軸心Oを中心とした同一円周上に等角度間隔で形成されるスロット13に収設される。
ロータ20は、ロータコア21と、ロータコア21と一体的に回転する回転軸23と、複数の界磁極用磁石体80とから構成され、複数の界磁極用磁石体80は軸心Oを中心とした同一円周上に等角度間隔で形成されるスロット22に収設される。
ロータ20のスロット22に収設される界磁極用磁石体80は、図2に示すように、複数の磁石片31を一列に整列させた磁石片31の集合体として構成される。磁石片31は、長方形の上下面を有する板状の磁石体30を長方形の短辺方向に沿って割断することにより分割される。界磁極用磁石体80は、分割された複数の磁石片31の割断面同士を樹脂32により接着して構成される。使用される樹脂32は、例えば200℃程度の耐熱性能を備えるものが使用され、隣接する磁石片31同士を電気的に絶縁する。これにより、作用する磁界の変動により磁石片31に発生する渦電流を個々の磁石片31内に留めることで低減させ、渦電流に伴う界磁極用磁石体80の発熱を抑制して、不可逆な熱減磁を防止することができる。
次に、図3A〜図3Cを参照して板状の磁石体30から複数の磁石片31を製造する過程について説明する。
磁石体30を複数の磁石片31に割断するために、磁石体30の割断しようとする部位(割断予定線)に、図3Aに示すように、予め切り欠き溝33等から成る脆弱部を形成することが有効である。設ける切り欠き溝33は、表面からの深さが深いほど、また、切り欠き溝33の先端の尖りが鋭いほど、磁石片31として割断した場合の割断面の平面度が向上する。
切り欠き溝33の形成方法としては、磁石体30の成形型に設けた溝形成用の突条により磁石体30の成形工程で設ける方法、ダイサーやスライサー等の機械加工による方法、レーザビーム照射による方法、ワイヤカット放電加工等がある。
切り欠き溝33が形成される際、切り欠き溝33に沿ってバリ34が発生するので、このバリ34を、図3Bに示すように、バリ取り工程において除去する。
続いて、割断工程において、切り欠き溝33を下にした状態で切り欠き溝33のない側から溝33に対応する位置を後述するパンチによって押圧することで、図3Cに示すように、磁石体30が切り欠き溝33に沿って割断されて複数の磁石片31となる。
図4A及び図4Bは、図3Cに示す割断工程を行う比較例における割断装置40の概略を示している。
割断装置40は、一対のダイ41、42間に磁石体30を架け渡した状態で載置し、架け渡した部分に上部からパンチ43を下降させて、磁石体30を3点曲げにより割断する装置である。割断装置40は、磁石体30を架け渡して載置する下型としての一対のダイ41、42と、磁石体30の架け渡した部分を押し込むことで磁石体30を割断させるパンチ43と、磁石体30を一端部から順にパンチ43の直下に送る磁石搬送装置44と、を備える(図4A)。
パンチ43は、一対のダイ41、42に架け渡された磁石体30の上面を下方へ押圧することで磁石体30を割断させる。パンチ43は、先端が一対のダイ41、42間の中間に位置するように位置決めされており、例えばサーボプレス、機械プレス、油圧プレスなどによって駆動される。
割断装置40は以上のように構成され、切り欠き溝33を設けた磁石体30を一対のダイ41、42の上面に架け渡して載置する。なお、磁石体30は、割断させたい所望の位置、即ち、割断予定線に予め設ける切り欠き溝33が、ダイ41、42側に対面する側に位置するように、一対のダイ41、42上に載置される。
そして、磁石搬送装置44によって、割断予定線としての切り欠き溝33が一対のダイ41、42間の中間に位置するように位置合わせした状態で、パンチ43を下降させる。パンチ43を下降させるとパンチ43が切り欠き溝33の裏側を下方へと押圧し、パンチ43及び一対のダイ41、42の互いに隣接する縁部41a、42aの3点曲げにより磁石体30は切り欠き溝33に沿って割断される(図4B)。
ところで、磁石体30は、一端側から順に磁石片1個分ずつ割断されるので、磁石片31と割断後に残る磁石体30とは大きさが異なる。すなわち、最後の割断が行われる場合以外は常に磁石片31の方が小さい。
これにより、割断時の亀裂35の開始位置である切り欠き溝33から上方へと進展する亀裂35が磁石片31の方へと傾いて斜めに進展し、異常割れとなる場合がある。
この異常割れについて、図5の模式図を参照しながら説明する。
一対のダイ41、42上に載置された磁石体30をパンチ43によって下方へと押圧することは、一対のダイの隣接する縁部41a、42aを2つの支点45、46とし、パンチ43の当接部位47を1点集中荷重とした3点曲げとして考えることができる。
この場合、パンチ43の押圧力を曲げ応力P1とし、図中左側の支点45より他端側(図中左側)の磁石体30の自重及び慣性によるモーメントをM1とすると、図5に示すようになる。割断後に磁石片31となる側の磁石体30は、右側の支点46より右側の部分が小さいので、自重及び慣性によるモーメントはほとんど作用しない。
曲げ応力P1のM図は、図示のように、パンチ43の当接部位47を中心として両支点45、46間の磁石体30を下方に凸形状となるように正のモーメントが作用することから、パンチ43の当接部位47を最大値とする左右対称な三角形状となる。
一方、モーメントM1のM図は、図示のように、左側の支点45を中心として両支点45、46間の磁石体30を上方に凸形状となるように負のモーメントが作用することから、左側の支点45を最低値(絶対値が最大値)とする三角形状となる。
磁石体30の割断時には、上記した曲げ応力P1とモーメントM1とが同時に作用することから、P1のM図とM1のM図とを重ね合わせると、全体の曲げ応力はパンチ43の当接部位47より右側に偏ってしまう。
これにより、亀裂35は粗材の弱い切り欠き溝33から開始するが、右側に偏って上方へと進展し、異常割れが生じる。
そこで、本実施形態では、磁石体30の割断工程を以下のように行っている。
図6A〜図6Fは、本実施形態における割断装置60Aの割断工程を示した図である。本実施形態では、一対のダイ61、62上に載置された磁石体30の送り方向位置を、切り欠き溝33がパンチ63の当接部位73より磁石体30の送り方向先端側(図中右側)にオフセットした位置となるように磁石体30の送り量を調節する(図6A)。つまり、磁石体30の割断時、切り欠き溝33はパンチ63の当接部位73の直下ではなく、磁石体30の送り方向に所定のオフセット量だけずれて配置される。
磁石体30の搬送は、磁石搬送装置64によって行われる。磁石搬送装置64は、例えばACサーボモータとボールネジとを組み合わせて構成され、磁石体30を送り方向に所定量だけ送り、任意の位置で止めることができる。
磁石体30におけるモーメントの作用について図7の模式図を参照して説明する。
パンチ63の押圧力による曲げ応力P1と、磁石体30の自重及び慣性によるモーメントM1と、曲げ応力P1とM1とを重ねたM図は、それぞれ図5と同様である。本実施形態では、磁石体30の切り欠き溝33がパンチ63の当接部位73より右側にオフセットするように磁石体30が配置される。
亀裂35の開始位置は脆弱部である切り欠き溝33となる。さらに、亀裂35の進展位置は、全体の曲げ応力の偏りによってパンチ63の当接部位73より右側にずれる。よって、亀裂35の開始位置と亀裂35の進展位置とのずれが抑制される。
これにより、切り欠き溝33から進展する亀裂35が、左右に偏ることなく上方へと進展し、斜めに傾いて割断されることを防止することができる。
上記のように磁石体30を位置決めした状態でパンチ63を下降させて磁石体30を押圧することで、磁石体30の1片目を割断する(図6B)。
次に、磁石搬送装置64によって磁石体30を送り方向へと磁石片1個分だけ送る(図6C)。この時、磁石体30の送り量、すなわち切り欠き溝33のオフセット量は、図6Aにおける1片目の割断時より小さく設定する。
これは、1片目の割断時に比べて割断後の磁石体30と磁石片31との間の大きさの差が小さく、割断時の曲げ応力の偏りが1片目の割断時より小さくなるからである。
この状態で、パンチ63を下降させて磁石体30を割断する(図6D)。このようにして磁石片31を順次割断していき、最後の割断を行うため磁石体30を送り方向に送る(図6E)。
この時、割断後の磁石体30と磁石片31との間の大きさは同一であるので、切り欠き溝33のオフセット量をゼロとし、切り欠き溝33をパンチ63の当接部位73の直下に位置させる。この状態で、パンチ63を下降させて磁石体30の最後の割断を行う(図6F)。
以上のように本実施形態では、磁石体30の割断時に切り欠き溝33をパンチ63の当接部位73より右側にオフセットさせるので、亀裂35の開始位置と亀裂35の進展位置とのずれを小さくすることができる。よって、亀裂35が斜めに進展して異常割れとなることを防止することができる。
さらに、亀裂35が斜めに進展することを防止できることで切り欠き溝33の深さを深くする必要がなくなるので、溝加工によって失われる磁石量を抑えることができ、界磁極用磁石体80とした場合により大きな磁力を確保することができる。
さらに、亀裂35が斜めに進展することを防止できることで切り欠き溝33の底のRを小さくする必要がなくなるので、切り欠き溝33を加工する工具先端のRを大きくすることができ、工具の摩耗を防ぐことができる。
また、切り欠き溝33のオフセット量は、磁石片31と割断後の磁石体30との大きさの差が大きいほど大きくなるように設定されるので、両者の大きさの差に応じて変化する亀裂35の進展位置に合わせて亀裂35の開始位置を変化させることができ、亀裂35の開始位置と亀裂35の進展位置とのずれをより確実に抑制することができる。
第2実施形態について説明する。
図8A〜図8Fは、本実施形態における割断装置60Bの割断工程を示した図である。本実施形態では、一対のダイ61、62上に載置された磁石体30に対するパンチ63の当接部位73を、磁石体30の送り方向後端側(図中左側)にオフセットさせる(図8A)。つまり、磁石体30の割断時、パンチ63は切り欠き溝33の上部ではなく、切り欠き溝33から磁石体30の送り方向とは反対側に所定のオフセット量だけずれた位置を押圧する。
磁石体30の送り方向に沿ったパンチ63の移動は、パンチ調節機構65によって行われる。パンチ調節機構65は、例えばACサーボモータとボールネジとを組み合わせて構成され、パンチ63を磁石体30の送り方向に沿って所定量だけ移動させ、任意の位置で止めることができる。
磁石体30におけるモーメントの作用について図9の模式図を参照して説明する。
パンチ63の押圧力による曲げ応力P1と、磁石体30の自重及び慣性によるモーメントM1と、曲げ応力P1とM1とを重ねたM図は、それぞれ図5と同様である。本実施形態では、パンチ63の当接部位73が磁石体30の切り欠き溝33より左側にオフセットするようにパンチ63が配置される。
亀裂35の開始位置は脆弱部である切り欠き溝33となる。さらに、亀裂35の進展位置は、全体の曲げ応力の偏りによってパンチ63の当接部位73より右側にずれる。よって、亀裂35の開始位置と亀裂35の進展位置とのずれが抑制される。
これにより、切り欠き溝33から進展する亀裂35が、左右に偏ることなく上方へと進展し、斜めに傾いて割断することを防止することができる。
上記のようにパンチ63を位置決めした状態でパンチ63を下降させて磁石体30を押圧することで、磁石体30の1片目を割断する(図8B)。
次に、磁石搬送装置64によって磁石体30を送り方向へと磁石片1個分だけ送り、さらにパンチ63の当接部位73が切り欠き溝33より左側に所定のオフセット量だけずれた位置となるようにパンチ63を移動させる(図8C)。
この時、パンチ63の移動量、すなわちパンチ63の切り欠き溝33からのオフセット量は、図8Aにおける1片目の割断時より小さく設定する。これは、1片目の割断時に比べて割断後の磁石体30と磁石片31との間の大きさの差が小さく、割断時の曲げ応力の偏りが1片目の割断時より小さくなるからである。
この状態で、パンチ63を下降させて磁石体30を割断する(図8D)。このようにして磁石片31を順次割断していき、最後の割断を行うため磁石体30を送り方向に送る(図8E)。
この時、割断後の磁石体30と磁石片31との間の大きさは同一であるので、パンチ63のオフセット量をゼロとし、パンチ63を切り欠き溝33の真上に位置させる(図8E)。この状態で、パンチ63を下降させて磁石体30の最後の割断を行う(図8F)。
以上のように本実施形態では、磁石体30の割断時にパンチ63の当接部位73を切り欠き溝33より左側にオフセットさせるので、亀裂35の開始位置と亀裂35の進展位置とのずれを小さくすることができる。
さらに、亀裂35が斜めに進展することを防止できることで切り欠き溝33の深さを深くする必要がなくなるので、溝加工によって失われる磁石量を抑えることができ、界磁極用磁石体80とした場合により大きな磁力を確保することができる。
さらに、亀裂35が斜めに進展することを防止できることで切り欠き溝33の底のRを小さくする必要がなくなるので、切り欠き溝33を加工する工具先端のRを大きくすることができ、工具の摩耗を防ぐことができる。
また、パンチ63のオフセット量は、磁石片31と割断後の磁石体30との大きさの差が大きいほど大きくなるように設定されるので、両者の大きさの差に応じて変化する亀裂35の進展位置に合わせて亀裂35の開始位置を変化させることができ、亀裂35の開始位置と亀裂35の進展位置とのずれをより確実に抑制することができる。
第3実施形態について説明する。
図10A〜図10Cは、本実施形態における割断装置60Cの割断工程を示した図である。本実施形態では、磁石体30の送り量は割断ごとに一定であり、さらにパンチ63は上下方向の駆動のみで横方向に移動しない固定式である。代わりに、磁石体30に設けられる切り欠き溝33の位置が第1及び第2実施形態とは異なる。
図11は、磁石体30の切り欠き溝33について説明した図である。
本実施形態では、切り欠き溝33を磁石体30の送り方向に沿って等間隔に配置するのではなく、送り方向先端側から後端側に行くにつれて、切り欠き溝33間のピッチが徐々に大きくなるように配置した。つまり、図11に示すように、切り欠き溝33間の距離Ln(n=1、2、・・5)は、右側から左側へ行くにつれて順に大きくなっている。
これにより、割断工程時に、磁石体30を同一の送り量で送った場合に切り欠き溝33とパンチ63の当接部位73とのオフセット量は徐々に小さくなる。各切り欠き溝33間のピッチLnは、各割断時における切り欠き溝33のオフセット量が適切な値になり、最後の割断時にはオフセット量がゼロとなるように予め設定される。
本実施形態における割断工程について説明する。
最初の一片目の割断時、磁石搬送装置64は、切り欠き溝33がパンチ63の当接部位73から所定のオフセット量だけ右側にオフセットした位置に配置されるように磁石体30を送る(図10A)。その後、パンチ63を下降させて磁石体30を割断する。
続く2片目の割断時、磁石搬送装置64は、磁石体30を1片目の送り量と同じ量Bだけ送る。この時、切り欠き溝33間のピッチは1片目の割断時より大きくなっているので、磁石体30の送り量が同一であれば切り欠き溝33のオフセット量は1片目の場合より小さくなる(図10B)。その後、パンチ63を下降させて磁石体30を割断する。
上記のように割断を繰り返し、最後の割断時、磁石搬送装置64は、磁石体30を同様に送り量Bだけ送る。この時、切り欠き溝33のオフセット量はゼロとなる(図10C)。その後、パンチ63を下降させて磁石体30を割断する。
以上のように本実施形態では、切り欠き溝33を磁石体30の送り方向に沿って先端側から後端側へ行くほどピッチが大きくなるように設けたので、割断時の切り欠き溝33とパンチ63の当接部位73とのオフセット量を割断ごとに変化させることができる。よって、亀裂35の開始位置と亀裂35の進展位置とのずれを小さくすることができ、亀裂35が斜めに進展して異常割れとなることを防止することができる。
さらに、オフセット量は、予め磁石体30に設けた切り欠き溝33のピッチに応じて変化するので、第2実施形態のパンチ調節機構65を設けることなく、さらに磁石搬送装置64による磁石体30の送り量を割断ごとに変化させることなく、適切なオフセット量を確保することができる。よって、より簡素な構成で割断時のオフセット量を調節でき、磁石体30の異常割れを防止することができる。
さらに、亀裂35が斜めに進展することを防止できることで切り欠き溝33の深さを深くする必要がなくなるので、溝加工によって失われる磁石量を抑えることができ、界磁極用磁石体80とした場合により大きな磁力を確保することができる。
さらに、亀裂35が斜めに進展することを防止できることで切り欠き溝33の底のRを小さくする必要がなくなるので、切り欠き溝33を加工する工具先端のRを大きくすることができ、工具の摩耗を防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例を示したものに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
30 磁石体
31 磁石片
33 切り欠き溝(脆弱部)
61 ダイ(支持部)
62 ダイ(支持部)
63 パンチ(割断手段)
64 磁石搬送装置(送り手段)
71 支点
72 支点
73 当接部位(押圧位置)
80 界磁極用磁石体
A 回転電機

Claims (10)

  1. 回転電機に配設される界磁極用磁石体を構成する磁石片を、永久磁石体を割断して製造する割断方法であって、
    割断予定位置に沿って下面に脆弱部を備えた前記永久磁石体を、下方から2つの支点で支持した状態で両支点間に前記脆弱部が配置される位置まで前記永久磁石体を送る工程と、
    両支点間の前記脆弱部の上方から前記永久磁石体を押圧することで前記永久磁石体を割断後磁石体と前記割断後磁石体より小さい磁石片とに割断する工程と、を含み、
    前記永久磁石体の押圧位置は、前記脆弱部より前記割断後磁石体側にオフセットしていることを特徴とする割断方法。
  2. 請求項1に記載の割断方法であって、
    前記送る工程は、両支点間の前記脆弱部が前記永久磁石体の押圧位置より前記磁石片側にオフセットした位置に配置されるように前記永久磁石体の送り量を調節することを特徴とする割断方法。
  3. 請求項1に記載の割断方法であって、
    前記割断する工程は、前記永久磁石体の押圧位置が前記脆弱部より前記割断後磁石体側にオフセットした位置となるように押圧位置を調節することを特徴とする割断方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の割断方法であって、
    前記オフセットの量は、前記割断後磁石体と前記磁石片との大きさの差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする割断方法。
  5. 請求項1に記載の割断方法であって、
    前記脆弱部は、前記脆弱部間のピッチが前記永久磁石体の送り方向先端側から後端側にいくほど大きくなるように形成され、
    前記送る工程は、前記永久磁石体の割断のたびに前記永久磁石体を送り方向へと等しい距離だけ送り、
    前記割断する工程は、前記永久磁石体の送り方向に対して固定された位置で前記永久磁石体を押圧することを特徴とする割断方法。
  6. 回転電機に配設される界磁極用磁石体を構成する磁石片を、永久磁石体を割断して製造する割断装置であって、
    割断予定位置に沿って下面に脆弱部が形成された前記永久磁石体を下方から2つの支点で支持する支持部と、
    両支点間に前記脆弱部が配置される位置まで前記永久磁石体を送る送り手段と、
    両支点間の前記脆弱部の上方から前記永久磁石体を押圧することで前記永久磁石体を割断後磁石体と前記割断後磁石体より小さい磁石片とに割断する割断手段と、を備え、
    前記永久磁石体の押圧位置は、前記脆弱部より前記割断後磁石体側にオフセットしていることを特徴とする割断装置。
  7. 請求項6に記載の割断装置であって、
    前記送り手段は、両支点間の前記脆弱部が前記永久磁石体の押圧位置より前記磁石片側にオフセットした位置に配置されるように前記永久磁石体の送り量を調節することを特徴とする割断装置。
  8. 請求項6に記載の割断装置であって、
    前記割断手段は、前記永久磁石体の押圧位置が前記脆弱部より前記割断後磁石体側にオフセットした位置となるように押圧位置を調節することを特徴とする割断装置。
  9. 請求項6から請求項8までのいずれか一項に記載の割断装置であって、
    前記オフセットの量は、前記割断後磁石体と前記磁石片との大きさの差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする割断装置。
  10. 請求項6に記載の割断装置であって、
    前記脆弱部は、前記脆弱部間のピッチが前記永久磁石体の送り方向先端側から後端側にいくほど大きくなるように形成され、
    前記送り手段は、前記永久磁石体の割断のたびに前記永久磁石体を送り方向へと等しい距離だけ送り、
    前記割断手段は、前記永久磁石体の送り方向に対して固定された位置で前記永久磁石体を下向きに押圧することを特徴とする割断装置。
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