JP5848165B2 - 二酸化炭素の回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボイラなどの燃焼装置の排ガス中から二酸化炭素(CO)を回収する装置の吸収液の飛散防止に係るものである。
火力発電所等において、二酸化炭素(以下、CO)が、石炭などの化石燃料の燃焼に伴って発生し、大気中のCO濃度を上昇させており、それに伴う気温の上昇により、各種の環境問題が生じると言われてきた。地球温暖化の防止のため、1997年12月に温暖化防止京都会議(COP3)で京都議定書が採択され、この議定書は2005年2月に発効し、各国CO放出量の削減対策が実施されてきている。火力発電所等の酸素(O)や硫黄酸化物(SO)を含んだ燃焼排ガスからCOを回収する方法として、現在、最も実用化に近い方法として、アルカノールアミン(以下、アミンと称する)水溶液によるCOの吸収方法が1990年代から盛んに検討されている(例えば特許文献1)。これに関して、CO吸収装置からの蒸気状アミンの飛散により、必要となるアミン補充量は運転コストを高めるため、従来からこれら蒸気状アミンの各種回収方法の検討が行われてきた。CO2回収に用いるアミン化合物は水に溶解するため、水溶液とガスが対向流と成る一般的な充填塔やシャワー塔で水溶液とガスを接触させる方法が用いられている(例えば特許文献2)。またこの方法を改良し、二段の水洗塔及びデミスタを設け、ガス下流側の水洗塔の洗浄水中の一部をガス上流側の水洗塔に供給する方法も考案されている(特許文献3、4)。これらの装置では、再生塔の還流水を水洗塔に供給しているが、さらに、前記の方法を改良し、再生塔で回収されたCO2ガスの冷却を二段で行ない、アミン濃度がより低い還流水をガス下流側の水洗塔に供給する方法も本出願人により提案されている(特願2010−259711号)。これらの方法は洗浄水中のアミン濃度を低減することにより、ヘンリーの法則に基づいてガス中のアミン濃度を低減している。また、CO2回収装置からの排出ガス中のアミン水溶液濃度をより低減するため、水の代わりに酸添加した水溶液を用いる方法も考案されている(特許文献5)。
特許第3529855号公報 特開平5−184866号公報 特開2010−172894号公報 特開2007−190553号公報 特開平10−33938号公報
CO2を回収した後の燃焼排ガスに含まれるアミン蒸気をガス洗浄器内の循環水で回収する方法において、ヘンリーの法則から明らかなように、水中のアミン濃度が低いほど洗浄器出口ガス中のアミン濃度を低減できる。しかし、低アミン濃度を維持するために新たな循環水の添加量を増やした場合、ガス洗浄器内の循環水量を一定にするため、抜き出すアミン含有循環水の量も該添加量に比例して増加する。従来、この水量をどのように制御するかは明らかになっていなかった。一方、循環水に酸水溶液を用いた場合、循環水中のアミンは酸とHSS(Heat Stable Salt: 熱安定性塩)を形成するため、このまま廃液を廃棄するか、または電気透析や蒸留などでアミンを分離し、酸を廃棄する必要がある。
本発明の課題は、CO2回収装置の処理済み排ガス中のアミンを回収するガス洗浄装置の制御方法を明確にし、処理済み排ガス中のアミンを安定的に回収できるようにすることにある。
上記課題を達成するため、本願は、二酸化炭素を含む被処理ガスをアルカノールアミンを含む吸収液と接触せしめる吸収塔と、二酸化炭素を吸収した該吸収液を加熱し、二酸化炭素を回収する再生塔と、吸収塔で二酸化炭素を回収した吸収液の少なくとも一部を再生塔に搬送し、かつ再生塔で二酸化炭素を遊離した吸収液の少なくとも一部を吸収塔に二酸化炭素の吸収液として搬送し、かつ前述の吸収塔から再生塔に搬送する液と再生塔から吸収塔に搬送する液とを熱交換させる熱交換器とを備えた二酸化炭素の回収装置であって、前記吸収塔で処理されたCO2を含む被処理ガスを循環水と接触せしめて洗浄するガス洗浄器を一段又は複数段直列に配置し、かつ、ガス最下流の該ガス洗浄器の循環水中の下記炭酸モル濃度が、循環水中におけるアンモニア、アルキルアミン及びアルカノールアミンのモル濃度の和の十分の一以上になるように新たに追加する循環水を調整する制御装置を設け、前記排ガス最下流側のガス洗浄器に新たに追加する循環水として、未使用の水、または前記再生塔で回収したCO 2 ガスを2段階以上冷却し、よりガス下流側の冷却によって得られた凝縮水を用いることによって解決できる。ただし、上記炭酸モル濃度は、熱伝導度(TCD)検出器を有するガスクロマトグラフで検量線法により測定するか、または全炭素分析装置による全炭素量と無機炭素量(CO 2 由来とみなす)の測定値の差を有機炭素量(アミン由来とみなす)として算出した値から得たものとする。
上記アルカノールアミンとしては、2−(メチルアミノ)エタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−(イソプロピルアミノ)エタノールのいずれか一種またはこの中の二種以上を用いることができる。さらに、最も排ガス上流側のガス洗浄器の循環水を分取し、吸収塔内の吸収液濃度の調整用水として使用することにより、循環水及び回収したアミンを再利用できる。
循環水中におけるアルキルアミンは、通常、CnH2n+1NH2(nは1〜4の任意の整数)で表わされる低級アミンとして存在する。
本発明は、CO2吸収塔ガス下流の水洗部の洗浄水中のアルカノールアミン、アルキルアミン及びアンモニア濃度の和の十分の一以上の液中炭酸モル濃度となるように濃度を調整することにより、実機でのガス洗浄器出口のガス中アルカノールアミン濃度を抑制し、吸収液としてのアルカノールアミン補充量を抑制可能になる。
本発明の実施例で使用した実験装置の系統図。 図1の実験装置の水洗部の詳細な説明図。 本発明の実施例の結果を示す相関図。 本発明の実施例の結果を示す相関図。 本発明の実施例の結果を示す相関図。
[作用]
CO2吸収装置でCO2を回収された燃焼排ガスは、酸素及び窒素以外に水蒸気、吸収液中のアミン類の蒸気を主な成分としている。該アミン類の蒸気濃度は、吸収液からヘンリーの法則に従って液中濃度と平衡となるような値である。そのため、CO2吸収装置のガス後流側のガス洗浄器によって、排ガス中のアミンを回収するには、循環水中のアミン濃度をできるだけ低下させる必要がある。実際の装置では、ガス洗浄器内の全水量をほぼ一定な条件で運転するので、循環水のアミン希釈に用いた水量を抜出す必要がある。また、抜出量が該吸収装置のCO2吸収塔や再生塔内からの飛散水蒸気量とバランスしない場合、吸収装置から抜出した該循環水の一部を排出する必要が生じる。
そこで、本発明者は、該ガス洗浄器に供給される、CO2回収後の燃焼排ガスにリークしたCO2が含まれている場合、該循環液がCO2を吸収し、循環液中のアミン濃度一定でもガス中アミン濃度が最大10%程度まで低減されることを見出した。これは、アミンが炭酸塩を形成し、同じ温度での蒸気圧が低下したためと推測される。吸収液中のアルカノールアミン濃度と炭酸濃度との関係を検討したところ、CO2を吸収すれば効果はあるが、アミン及び分解物として含まれるアンモニアのモル濃度の和の十分の一以上の炭酸モル濃度であれば、上述の効果が顕著に見られることがわかった。
アルカノールアミンはいずれも、炭酸塩を形成し、炭酸/アミンのモル比が0.5以上までCO2を吸収することが知られている(RITE、平成18年度「低品位廃熱を利用する二酸化炭素分離回収技術開発」報告書、p.84)。炭酸とアミンの吸収反応の反応時間を確保できるよう、吸収液に合わせて充填層やスプレー塔の塔高を調整する必要がある。また、上記の条件になるように循環水中のアミン濃度を調節するため、CO2回収後燃焼排ガスの最上流側のガス洗浄器から添加予定量と等量の循環水を抜き、よりガス下流側のガス洗浄器から等量の循環水を補充する。同様な作業の後ガス最下流のガス洗浄器に未使用の循環水を添加する。この運転方法によりガス洗浄器中の循環水量は一定に保たれる。また、ガス洗浄器から抜出された循環水は、CO2吸収塔中のアミン濃度調整用の添加水として使用することによって、廃水処理量を低減できる。ここで、ガス洗浄器としては装置を小型化できることから、充填層が望ましい。以上の調整を行うために、ガス最下流側のガス洗浄器の循環水のアルカノールアミン、アルキルアミンとアンモニアのモル濃度の和とCO2濃度の経時的な測定が必要である。
本発明においては、特開2010−172894号公報に記載されているように、再生塔で回収したCO2ガスを冷却し、得られた凝縮水を還流水としてガス後流側の洗浄塔の循環水に供給し、かつ、該循環水の炭酸モル濃度を前述のアンモニア、アルキルアミン及びアルカノールアミンのモル濃度の和の十分の一以上となるよう制御することも可能である。凝縮水には飽和溶解度に近いCO2が溶解しているため、適切な運転条件により、水添加によるアミン希釈の効果と炭酸濃度の低下抑制を両立させることができる。
ただし、この方法が成立するには、アミンの再飛散を防ぐため、凝縮水のアミン濃度は循環水中のアミン濃度よりも低いことが不可欠である。もしこの条件が満足できない場合は、還流水の添加により洗浄塔でアミンが再飛散し、洗浄塔出口ガス中のアミン濃度が十分低減できない。
なお、公開されていない特許(特願2010−259711号)に記載されているように、再生塔で回収したCO2を2段階以上に冷却し、上記の方法よりもアミン濃度の高い凝縮水と低い凝縮水を還流水として回収し、アミン濃度の低い還流水をガス後流側の洗浄塔の循環水に供給すれば、上記のようなアミンの再飛散は発生しない。この方法によれば、前記の方法よりも水添加によるアミン希釈の効果を高めることができる。なお、ガス下流側の凝縮水中のアミン濃度を低減するため、該CO2ガスを冷却する温度はガス上流側と同等かより高いほうが望ましい。
図1は、本発明の一実施例を示すCO吸収装置のフローを示す図、図2は、図1の水洗部23の詳細を示す説明図である。図1において、吸収塔7に供給されたCO2を含有する被処理ガス1は、ノズル6から供給されるアミン化合物の水溶液と充填層11で向流接触させられ、CO2を吸収除去された後、CO2除去後の排ガス16として水洗部23へと向う。一方、該水溶液は、CO2吸収の反応熱により加熱され、クーラー5通過後の水溶液よりも塔底のリッチ液9の方が液温度が高くなる。さらに、アミン化合物の水溶液は吸収塔7の塔底から抜き出され、熱交換器3で加熱された後、再生塔8に導入されてさらに加熱され、CO2を放出した後、塔底に貯留されてリーン液10となる。この際、再生塔8内の該水溶液はリボイラ21によって加熱される。該リーン液10は塔底から抜き出された後、熱交換器3により冷却され、吸収塔1へ戻される。
アミン化合物の水溶液の温度調節は、熱交換器3または、必要に応じて冷却器5により行うことができる。系内が定常状態になった後は、通常、吸収塔7に供給されるアミン化合物の水溶液の温度も一定となる。これにより燃焼排ガスの温度は反応熱によっても殆ど上昇せず、吸収塔入口とほぼ同一温度で吸収塔7を上昇して排出されることとなる。なお、ここで同一とは厳密な意味ではなく、吸収塔7の水バランスが保たれる状態においては同一の範囲に含まれる。
排ガス温度が吸収塔7の入口と出口で同一となるように、クーラー5から吸収塔7へ供給されるアミン化合物の水溶液の温度を調節することにより、吸収塔7、さらには系全体の水バランスが保たれることとなる。
ここで図2を参照すれば、吸収塔7のガス最下流部分に、水洗部23が設けられ、この水洗部23は、洗浄水17供給用の水ノズル12、充填層11、循環水タンク13、ポンプ14、流量計15、洗浄水(ライン)17、及びクーラー5から構成される。洗浄水(ライン)17は、循環水タンク13からポンプ14で水ノズル12に供給され、充填層11においてCO2除去後の排ガス16と接触した後、コレクタ18からタンク13に供給される。その際、充填層11内で洗浄水17は排ガス16中のアミン蒸気を回収する。
上記図1及び2に示す装置を用い、排ガス中のCO2の回収実験を行なった。
CO2除去後の排ガス16中のアンモニア及びアルキルアミン濃度の測定は、排ガスから6h毎に1L/minずつガスを分岐して0.01規定のHClを100ml入れた吸収瓶を1h通した後、液中の分解物濃度をイオンクロマトグラフで測定することにより、アンモニア及びアルキルアミン濃度を算出した。加えて、水洗部23からの出口排ガスを上記と同様にサンプリングし、上記と同様のイオンクロマトグラフを用いた分析方法で該ガス中のアンモニア及びアルキルアミン濃度を測定した。循環液6中のCO2濃度は熱伝導度(TCD)検出器を有するガスクロマトグラフで検量線法により測定した。なお、アンモニアやアルキルアミンの分析はFID(Flame Ionization Detector)検出器を有するGC装置でガスを直接サンプリングしても良いし、アミン水溶液中のCO2濃度の測定法としては、全炭素分析装置による全炭素量及び無機炭素量(CO2由来とみなす)の測定値の差を有機炭素量(アミン由来とみなす)とし、算出する方法を用いても良い。なお、分解物のアルキルアミンはメチルアミンとした。
CO2吸収液としては、38重量パーセントのMAE(メチルアミノエタノール)を用い、液ガス比の調整によるガス中のCO2濃度の制御により、水洗部23の液中のCO2/(メチルアミン+MAE+アンモニア)モル比を0.1、0.3及び2.0(mol/mol)にそれぞれ調整し、該モル比と水洗部23出口ガス中のアルカノールアミン濃度を測定し、これらの関係を求めた。
[比較例1]
液中のCO2/(メチルアミン+MAE+アンモニア)モル比を0.01(mol/mol)とした以外は実施例1と同じ条件で試験を行った。
45重量パーセントのEAEを含んだ吸収液を用いた以外は実施例1と同じ条件で液中のCO/(アンモニア+アルキルアミン(この場合、エチルアミン)+EAE)と水洗部23出口ガス中のアルカノールアミン濃度を測定し、該モル比を0.1及び0.3(mol/mol)とした。
52重量パーセントのIPAEを含んだ吸収液を用いた以外は実施例1と同じ条件で液中のCO/(アンモニア+アルキルアミン(この場合、イソプロピルアミン)+EAE)モル比と水洗部23出口ガス中のアルカノールアミン濃度を測定し、該モル比を0.1及び0.3(mol/mol)とした。
[比較例2]
液中のCO/(アンモニア+エチルアミン+EAE)=0.01(mol/mol)とした以外は実施例2と同じ条件で試験を行った。
[比較例3]
液中のCO/(アンモニア+イソプロピルアミン+EAE)=0.01(mol/mol)とした以外は実施例3と同じ条件で試験を行った。
以上、実施例1〜3及び比較例1〜3の結果を図3に示す。実施例の条件ではアルカノールアミンの種類によらず、水洗部23出口ガス中のアルカノールアミンの濃度はCO/(アンモニア+アルキルアミン+アルカノールアミン)モル比≧0.1の場合、大幅に低減していることが明らかである。
次に、上記のモル比が0.1の場合について、循環液中とガス中のアルカノールアミン濃度の関係を実施例4〜6で求めた。
図1の洗浄水中のCO/(アンモニア+メチルアミン+MAE)モル比が0.1となるように、水洗部23の液ガス比を調整した以外は実施例1と同じ条件で、装置を運転し、循環液中と該洗浄器出口ガス中のアルカノールアミン濃度を2時間測定した。
図1の洗浄水中のCO/(アンモニア+エチルアミン+EAE)モル比が0.1とした以外は実施例2と同じ条件で、水洗部23の液ガス比を調整し、循環液中と該洗浄器出口ガス中のアルカノールアミン濃度を2時間測定した。
図1の洗浄水中のCO/(アンモニア+イソプロピルアミン+IPAE)モル比を0.1とした以外は実施例3と同じ条件で、水洗部23の液ガス比を調整し、循環液中と該洗浄器出口ガス中のアルカノールアミン濃度を2時間測定した。
以上の実施例4から6について、2時間後のガス中及び液中アルカノールアミン濃度を1とした相対値を用いて求めたガス中アルカノールアミン濃度との相関図を図4に示す。
以上の結果から、本発明によりガス洗浄器出口ガス中のアルカノールアミンの濃度は、上述のモル比を0.1以上に制御すれば、液中のアルカノールアミン濃度が変化してもガス中のアルカノールアミン濃度を制御できることが確認された。
最後に、洗浄水添加条件について実施例7と8で確認を行った。
実施例4と同じ条件で、洗浄水中のアミン類とCOとのモル比が0.1以上となるように、水洗部23の液ガス比を調整して、10時間連続運転を実施した。2時間後のガス中及び液中アルカノールアミン濃度を1とした相対値を用いた相関関係を図5に示す。循環液中のアルカノールアミン濃度の絶対値が大きくなると、COを一定以上吸収した液でもガス中アルカノールアミン濃度が徐々に高くなり(図5参照)、水添加による濃度調整が必要となることが分かる。ここで、再生塔からの還流水を用いる場合は、含まれるアミン濃度を適切な濃度以下にすることが必要となる。
再生塔のCOガスから凝縮・分離された還流水を模擬して、炭酸イオン濃度が0.02mol/Lの水を図2の水洗部23の洗浄水として使用した以外は実施例3と同じ条件で2時間連続運転を行った。その際、洗浄水中のアミン類とCO2のモル比の制御はCOを含む模擬還流水を添加する方法で行なった。その結果、循環液中と該洗浄器出口ガス中のアルカノールアミン濃度は実施例4と同じ値であった。
本発明を実際に適用する場合、図2の装置の塔頂(排ガス出口)に、ミストセパレータを設けた装置でも同様の効果が得られた。
また、本発明のアルカノールアミンとMEAとの混合アミンを用いた場合も、MEAのガス状の酸化分解物がアンモニアであるため、上記のアルカノールアミンの場合と同様に調整可能であることは明らかである。
1:脱硫後排ガス、2:冷却器、3:熱交換器、4:プレヒータ、5:液クーラー、6:ガスモニタ、7:吸収塔、8:再生塔、9:リッチ吸収液、10:リーン吸収液、11:充填層、12:水スプレー、14:ポンプ、15:流量計、16:CO2除去後の排ガス、17:洗浄水、18:コレクタ、19:還流水、21:リボイラ、22:送風機、23:水洗部

Claims (3)

  1. 二酸化炭素を含む被処理ガスをアルカノールアミンを含む吸収液と接触せしめる吸収塔と、二酸化炭素を吸収した該吸収液を加熱し、二酸化炭素を回収する再生塔と、吸収塔で二酸化炭素を回収した吸収液の少なくとも一部を再生塔に搬送し、かつ再生塔で二酸化炭素を遊離した吸収液の少なくとも一部を吸収塔に二酸化炭素の吸収液として搬送し、かつ前述の吸収塔から再生塔に搬送する液と再生塔から吸収塔に搬送する液とを熱交換させる熱交換器とを備えた二酸化炭素の回収装置であって、前記吸収塔で処理されたCO2を含む被処理ガスを循環水と接触せしめて洗浄するガス洗浄器を一段又は複数段直列に配置し、かつ、ガス最下流の該ガス洗浄器の循環水中の下記炭酸モル濃度が、循環水中におけるアンモニア、アルキルアミン及びアルカノールアミンのモル濃度の和の十分の一以上になるように新たに追加する循環水を調整する制御装置を設け、前記排ガス最下流側のガス洗浄器に新たに追加する循環水として、未使用の水、または前記再生塔で回収したCO 2 ガスを2段階以上冷却し、よりガス下流側の冷却によって得られた凝縮水を用いることを特徴とする二酸化炭素の回収装置。ただし、上記炭酸モル濃度は、熱伝導度(TCD)検出器を有するガスクロマトグラフで検量線法により測定するか、または全炭素分析装置による全炭素量と無機炭素量(CO 2 由来とみなす)の測定値の差を有機炭素量(アミン由来とみなす)として算出した値から得たものとする。
  2. アルカノールアミンが2−(メチルアミノ)エタノール、2−(エチルアミノ)エタノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、及び2−(イソプロピルアミノ)エタノールからなる群から選ばれた一種または二種以上であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記排ガスの最上流側のガス洗浄器の循環水を分取し、その補充をより下流側のガス洗浄器の循環水から分取して行い、かつ前記排ガス最下流側のガス洗浄器に新たに追加する循環水として、未使用の水または前記再生塔で回収したCO 2 ガスを2段階以上冷却し、よりガス下流側の冷却によって得られた凝縮水を用いることを特徴とする請求項1に記載の装置の制御方法。
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