JP5845198B2 - 伝搬特性推定装置及び伝搬特性推定方法 - Google Patents

伝搬特性推定装置及び伝搬特性推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、無線通信システムにおける伝搬特性を推定する伝搬特性推定装置及び伝搬特性推定方法に関する。
無線通信システムにおける伝搬損失推定方法は大きく分類してサイトスペシフィックと、サイトジェネラルの2種類が存在する。サイトスペシフィックな推定とは特定の場所固有の伝搬損失推定が可能となる推定方法である。一方、サイトジェネラルな推定とは場所固有では無い一般的な伝搬特性の傾向を推定する推定方法である。
ITU−R勧告P.1812(非特許文献1)ではサイトスペシフィックな推定を可能とする伝搬特性推定方法を用い、主に地形情報と国土地理院などが発行する土地利用分布を利用して周辺建物の影響をクラッタ高として考慮することにより伝搬損失の推定を行う。この推定方法は、地形情報と土地利用分布情報を利用するものである。
ここで、図7を参照して、従来技術による伝搬特性推定を行う伝搬特性推定装置の構成について説明する。図7は、従来技術による伝搬特性推定を行う伝搬特性推定装置の構成を示すブロック図である。図7において、符号1は、地形情報が予め記憶された地形データベース(DB)である。符号2は、土地利用分布情報が予め記憶された土地利用分布データベース(DB)である。符号3は、伝搬特性を計算した結果(推定結果)を記憶する計算結果記憶部である。符号5は、伝搬特性を推定するために必要なパラメータを入力するパラメータ入力部である。符号6は、伝搬特性を推定するための計算に用いる配列を初期化する配列初期化部である。符号7は、2つのデータベース(地形DB1、土地利用分布DB2)に記憶されている情報を参照して、地形プロファイルを計算する地形プロファイル計算部である。符号8は、地形プロファイルを参照して、伝搬損失を計算する伝搬損失計算部である。
次に、図8を参照して、図7に示す伝搬特性推定装置の処理動作を説明する。図8は、図7に示す伝搬特性推定装置がITU−R勧告P.1812に基づく伝搬損失推定を行う処理動作を示すフローチャートである。まず、パラメータ入力部5は、伝搬特性推定に必要なパラメータ(周波数、送受信点位置など)を入力する(ステップS31)。そして、配列初期化部6は、伝搬特性推定の計算に用いる配列を初期化する。続いて、地形プロファイル計算部7は、地形DB1と土地利用分布DB2からデータを読み込み(ステップS32)、送信局と受信局を結ぶ垂直プロファイルを作成する(ステップS33)。次に、伝搬損失計算部8は、作成したプロファイルに基づき、伝搬路の設定を行い(ステップS34)、設定した伝搬路の伝搬損失を推定する(ステップS35)。そして、伝搬損失計算部8は、推定した伝搬損失の情報を計算結果記憶部4に記憶する。この処理動作によって、伝搬損失の推定を行うことができる。
Rec. ITU-R P.1812: " A path-specific propagation predictionmethod for point-to-area terrestrial services in the VHF and UHF bands," ITU-R Recommendations, Volume 2012 P Series−Part 2, ITU, Geneva.
ところで、従来技術による伝搬損失の推定方法にあっては、地形や建物情報を用いて特定の場所における電波伝搬特性を推定する場合、送信局と受信局を含み地表面に垂直な2次元面に基づいて伝搬経路を算出し、この伝搬経路の伝搬損失量を推定している。図9は、従来技術による伝搬経路の算出方法を示す図である。図9に示すように、送信局と受信局の間に単峰の山が存在するとき、送信局と受信局を含み、かつ地表に垂直となる断面に基づいて伝搬経路が設定されることになる。
従来技術による伝搬経路の算出では、垂直断面のみの地形プロファイルから伝搬経路の算出が行われるが、実際の環境においては、障害物である山などを回り込む伝搬経路が存在する。図10は、回り込み伝搬経路を示す図である。図10に示すように、実際の環境においては、回り込み伝搬経路の方が経路距離が短い場合などがあるため、回り込み伝搬経路の方が支配的な伝搬経路となることが多い。
このように、従来技術による伝搬損失の推定方法では、回り込み伝搬経路による伝搬が評価されずに、垂直断面のみのプロファイルから伝搬経路の算出が行われ、算出された伝搬経路の伝搬損失値が推定されることになるため、最終的な推定値である推定伝搬損失値は実測値よりも大きく算出されてしまい、推定精度が悪いという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、得られる伝搬損失の推定値の精度を向上することができる伝搬特性推定装置及び伝搬特性推定方法を提供することを目的とする。
本発明は、無線通信システムにおける伝搬特性を推定する伝搬特性推定装置であって、地形データが予め記憶された地形データベースと、送信点と受信点とを結ぶ線分を一辺とする四角形の平面を、前記線分の周りに複数定義し、定義した複数の前記平面それぞれの面上において、前記地形データに基づく前記送信点と前記受信点との間の地形に沿った地形プロファイルを定義し、定義した前記地形プロファイルそれぞれについて伝搬経路を設定する伝搬経路設定手段と、前記伝搬経路それぞれについて伝搬損失を計算する伝搬損失計算手段と、前記伝搬経路それぞれについて計算した前記伝搬損失に基づいて、前記送信点と前記受信点間の伝搬損失値を出力する伝搬損失出力手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、建物データが予め記憶された建物データベースをさらに備え、前記伝搬経路設定手段は、前記建物データに基づき前記地形プロファイル上に建物を定義した地形及び建物プロファイルを定義し、定義した前記地形及び建物プロファイルそれぞれについて伝搬経路を設定することを特徴とする。
本発明は、無線通信システムにおける伝搬特性を推定するために、地形データが予め記憶された地形データベースを備えた伝搬特性推定装置が行う伝搬特性推定方法であって、送信点と受信点とを結ぶ線分を一辺とする四角形の平面を、前記線分の周りに複数定義し、定義した複数の前記平面それぞれの面上において、前記地形データに基づく前記送信点と前記受信点との間の地形に沿った地形プロファイルを定義し、定義した前記地形プロファイルそれぞれについて伝搬経路を設定する伝搬経路設定ステップと、前記伝搬経路それぞれについて伝搬損失を計算する伝搬損失計算ステップと、前記伝搬経路それぞれについて計算した前記伝搬損失基づいて、前記送信点と前記受信点間の伝搬損失値を出力する伝搬損失出力ステップとを有することを特徴とする。
本発明は、前記伝搬特性推定装置は、建物データが予め記憶された建物データベースをさらに備え、前記伝搬経路設定ステップでは、前記建物データに基づき前記地形プロファイル上に建物を定義した地形及び建物プロファイルを定義し、定義した前記地形及び建物プロファイルそれぞれについて伝搬経路を設定することを特徴とする。
本発明によれば、回り込み伝搬経路の伝搬損失についても推定することができるようになるため、得られる伝搬損失の推定値の精度を向上することができるという効果が得られる。
本発明の第1実施形態の構成を示すブロック図である。 図1に示す伝搬特性推定装置の処理動作を示すフローチャートである。 図2に示す処理動作を示す説明図である。 本発明の第2実施形態の構成を示すブロック図である。 図4に示す伝搬特性推定装置の処理動作を示すフローチャートである。 図5に示す処理動作を示す説明図である。 従来技術による伝搬特性推定を行う伝搬特性推定装置の構成を示すブロック図である。 図7に示す伝搬特性推定装置がITU−R勧告P.1812に基づく伝搬損失推定を行う処理動作を示すフローチャートである。 従来技術による伝搬経路の算出方法を示す図である。 回り込み伝搬経路を示す図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態による伝搬特性推定装置を説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図7に示す従来の装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が従来の装置と異なる点は、伝搬損失加算部9が新たに設けられている点であり、さらに伝搬損失を推定する処理動作が従来の装置と異なる。伝搬損失加算部9は、伝搬損失計算部8において計算した伝搬損失の値を加算して最終的な伝搬損失値を求める。
次に、図2を参照して、図1に示す伝搬特性推定装置の処理動作を説明する。図2は、図1に示す伝搬特性推定装置の処理動作を示すフローチャートである。まず、パラメータ入力部4は、伝搬特性推定に必要なパラメータ(周波数、送受信点位置など)を入力する(ステップS1)。そして、配列初期化部5は、伝搬特性推定の計算に用いる配列を初期化する。続いて、地形プロファイル計算部7は、地形DB1と土地利用分布DB2からデータを読み込む(ステップS2)。
次に、地形プロファイル計算部7は、角度θに0を代入する(ステップS3)。そして、地形プロファイル計算部7は、送信局と受信局を結ぶ線分aと、線分aに直交する線分b、c、線分aと平行な線分dで規定される長方形を定義する(ステップS4)。このとき、線分b、cは、十分に短い線分とし、線分a周りの角度θの長方形を定義する。角度θの初期値は、例えば、鉛直方向である0度とする。
次に、地形プロファイル計算部7は、線分bの長さに所定の長さΔbを加算して新たな線分bの長さとする。また、線分cの長さに所定の長さΔbを加算して新たな線分cの長さとする(ステップS5)。そして、地形プロファイル計算部7は、読み込んだ地形DB1のデータを参照して、定義した長方形内に地形プロファイルが一筆書きできるか否かを判定する(ステップS6)。この判定の結果、一筆書きができなければ、地形プロファイル計算部7は、線分bもしくはc上に地形プロファイルと交わる点が2点以上無いか否かを判定する(ステップS7)。この判定の結果、交わる点が2点以上無ければ、地形プロファイル計算部7は、再度、線分b、cの長さにΔbを加算して新たな線分b、cを定義する(ステップS5)。そして、地形プロファイルが一筆書きできるまでこの処理を繰り返す。
一筆書きができるようになった時点で、地形プロファイル計算部7は、長方形上において一筆書きができた地形プロファイル上に伝搬経路を設定する(ステップS8)。これを受けて、伝搬損失計算部8は、設定された伝搬経路の伝搬損失を計算し、得られた伝搬損失値を計算結果記憶部3に記憶する(ステップS9)。一方、ステップS7において、交わる点が2点以上ある場合、地形プロファイル計算部7は、ステップS8、S9を行わず、ステップS10へ移行する。
次に、地形プロファイル計算部7は、角度θに所定の増加分Δθを加算して、新たな角度θとし(ステップS10)、新たな角度θがθ<360度を満たすか否かを判定する(ステップS11)。この判定の結果、θ<360度を満たせば、地形プロファイル計算部7は、ステップS4に戻り、新たな角度θの長方形を定義して、ステップS5〜S11の処理を繰り返す。このとき、線分b、cの長さは十分短い長さに戻す。
次に、θ<360度を満たした時点で、伝搬損失加算部9は、計算結果記憶部3に記憶されている伝搬損失値のうち、最小の伝搬損失値から順次必要となる個数の伝搬損失値を抽出して加算し、この加算した伝搬損失値を計算結果記憶部3に記憶する(ステップS12)。
次に、図3を参照して、図2に示す処理動作を説明する。図3は、図2に示す処理動作を示す説明図である。図3(1)に示すように、送信局と受信局を結ぶ線分aを一辺とし、その線分周りの角度θとなる長方形の平面を定義する。そして、線分aに直交する線分b、cの長さを0付近から開始し、平面と交わる地形プロファイルが送信局から受信局まで一筆書きできるようになるまで線分b、cの長さを順次大きくしていく(図3(2))。一筆書きできたプロファイルを地形プロファイルとする。ただし、線分b上もしくは線分c上に送信局もしくは受信局以外のプロファイルが存在するときは地形プロファイルの探索を終了する。このように、長方形を定義することにより、送信局から受信局まで地形等に沿って一筆書きによる経路探索の解析空間を制限し、探索負荷を軽減することができる。
次に、得られた地形プロファイル上に伝搬経路を定義し、定義された伝搬経路に基づき、伝搬損失の計算を行う(図3(3))。伝搬経路を定義する方法として、例えば、地形に外接する凸な多角形や伝搬経路を定義させるための地形を決定し、地形の一部の特徴的な出っ張りのみを抽出し、その出っ張りに関してのみ外接する凸な多角形とすることができる。そして、線分a周りの角度θを増加させて、(0度≦θ<360度)を満たす範囲内で同様の処理を実行する(図3(4))。次に、算出されたすべての伝搬損失値から、最小となる伝搬損失値、および必要に応じてその次以降の伝搬損失値を加算した値を、この送信局から受信局間の伝搬損失値として計算結果記憶部3に記憶する(図3(5))。必要に応じてその次以降の伝搬損失値を加算するのは、伝搬損失が同じような経路が2か所以上見つかった場合の補正処理である。この補正処理として、例えば、伝搬損失が同じような経路が2か所見つかった場合は、推定した伝搬損失量の最小値に3dB加算した値を伝搬損失量とみなす処理などを適用することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態による伝搬特性推定装置を説明する。図4は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、図1に示す装置と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。この図に示す装置が図1に示す装置と異なる点は、地形プロファイル計算部7に代えて、地形+建物プロファイル計算部10を設けた点と、新たに建物データベース(DB)4を備えた点である。さらに、伝搬損失を推定する処理動作が図2に示す処理動作と異なる。建物DB4は、建物のデータが予め記憶されたデータベースである。地形+建物プロファイル計算部10は、地形データと建物データを参照してプロファイルを計算する。
次に、図5を参照して、図4に示す伝搬特性推定装置の処理動作を説明する。図5は、図4に示す伝搬特性推定装置の処理動作を示すフローチャートである。図5において、図2に示す処理動作と同一の部分には同一の符号を付し、その説明を簡単に行う。まず、パラメータ入力部4は、伝搬特性推定に必要なパラメータ(周波数、送受信点位置など)を入力する(ステップS1)。そして、配列初期化部5は、伝搬特性推定の計算に用いる配列を初期化する。続いて、地形プロファイル計算部7は、地形DB1と土地利用分布DB2からデータを読み込む(ステップS2)。
次に、地形+建物プロファイル計算部10は、角度θに0を代入する(ステップS3)。そして、地形+建物プロファイル計算部10は、送信局と受信局を結ぶ線分aと、線分aに直交する線分b、c、線分aと平行な線分dで規定される長方形を定義する(ステップS4)。このとき、線分b、cは、十分に短い線分とし、線分a周りの角度θの長方形を定義する。
次に、地形+建物プロファイル計算部10は、線分bの長さに所定の長さΔbを加算して新たな線分bの長さとする。また、線分cの長さに所定の長さΔbを加算して新たな線分cの長さとする(ステップS5)。そして、地形+建物プロファイル計算部10は、読み込んだ地形DB1のデータを参照して、定義した長方形内に地形プロファイルが一筆書きできるか否かを判定する(ステップS6)。この判定の結果、一筆書きができなければ、地形+建物プロファイル計算部10は、線分bもしくはc上に地形プロファイルと交わる点が2点以上無いか否かを判定する(ステップS7)。この判定の結果、交わる点が2点以上無ければ、地形+建物プロファイル計算部10は、再度、線分b、cの長さにΔbを加算して新たな線分b、cを定義する(ステップS5)。そして、地形プロファイルが一筆書きできるまでこの処理を繰り返す。
一筆書きができるようになった時点で、地形+建物プロファイル計算部10は、地形プロファイル上へ建物データを展開する(ステップS13)。そして、地形+建物プロファイル計算部10は、長方形上において一筆書きができた地形プロファイル上に伝搬経路を設定する(ステップS8)。これを受けて、伝搬損失計算部8は、設定された伝搬経路の伝搬損失を計算し、得られた伝搬損失値を計算結果記憶部3に記憶する(ステップS9)。一方、ステップS7において、交わる点が2点以上ある場合、地形+建物プロファイル計算部10は、ステップS8、S9を行わず、ステップS14へ移行する。
次に、地形+建物プロファイル計算部10は、角度θが0であるか否かを判定する(ステップS14)。この判定の結果、角度θが0であれば、地形+建物プロファイル計算部10は、建物DB4に記憶されている建物データを参照して、送受信局最寄りの建物を把握する(ステップS15)。続いて、地形+建物プロファイル計算部10は、送受信局を始点とする建物の壁面への半直線(一方に端点(始点)があり、他方が無限にのびてる直線)の交点を算出する(ステップS16)。そして、地形+建物プロファイル計算部10は、地形+建物プロファイル交差するか否かを判定する(ステップS17)。この判定の結果、交差すればステップS10へ移行する。一方、交差しなければ、地形+建物プロファイル計算部10は、伝搬経路を設定する。そして、伝搬損失計算部8は、設定された伝搬経路の伝搬損失値を計算し、得られた伝搬損失値を計算結果記憶部3に記憶する(ステップS18)。
次に、地形+建物プロファイル計算部10は、角度θに所定の増加分Δθを加算して、新たな角度θとし(ステップS10)、新たな角度θがθ<360度を満たすか否かを判定する(ステップS11)。この判定の結果、θ<360度を満たせば、地形+建物プロファイル計算部10は、ステップS4に戻り、新たな角度θの長方形を定義して、ステップS5〜S11の処理を繰り返す。このとき、線分b、cの長さは十分短い長さに戻す。
次に、θ<360度を満たした時点で、伝搬損失加算部9は、計算結果記憶部3に記憶されている伝搬損失値のうち、最小の伝搬損失値から順次必要となる個数の伝搬損失値を抽出して加算し、この加算した伝搬損失値を計算結果記憶部3に記憶する(ステップS12)。
次に、図6を参照して、図5に示す処理動作を説明する。図6は、図5に示す処理動作を示す説明図である。図6(1)に示すように、送信局と受信局を結ぶ線分aを一辺とし、その線分周りの角度θとなる長方形の平面を定義する。そして、線分aに直交する線分b、cの長さを0付近から開始し、平面と交わる地形プロファイルが送信局から受信局まで一筆書きできるようになるまで線分b、cの長さを順次大きくしていく(図6(2))。一筆書きできたプロファイルを地形プロファイルとする。ただし、線分b上もしくは線分c上に送信局もしくは受信局以外のプロファイルが存在するときは地形プロファイルの探索を終了する。
次に、長方形の範囲内に存在する建物のみを建物DB4を参照して配置し、地形プロファイルを作成した断面において地形+建物プロファイルを作成する(図6(3))。そして、伝搬経路を定義し、定義された伝搬経路に基づき、伝搬損失の計算を行う(図6(4))。
一方、角度θ=0のときのみに、送信局最寄り建物の壁方向2方向へ伸ばした送信局を始点とする半直線と受信局最寄り建物の壁方向の2方向へ伸ばした受信局を始点とする半直線との交点を算出する。この2線分が地形+建物プロファイルと交差しない場合は、その線分で伝搬経路を定義し、定義された伝搬経路に基づき、伝搬損失の計算を行う(図6(5))。
次に、線分a周りの角度θを増加させて、(0度≦θ<360度)を満たす範囲内で同様の処理を実行する(図6(6))。そして、算出されたすべての伝搬損失から、最小となる伝搬損失の値、および必要に応じてその次以降の伝搬損失の値を加算した値を、この送信局から受信局間の伝搬損失値として計算結果記憶部3に記憶する(図6(7))。
以上説明したように、送信局と受信局を含む平面において、地形(または建物も含む地形)情報(プロファイル)に沿って送信局から受信局までの伝搬経路を設定し、その伝搬経路に基づき伝搬損失量を計算し、その平面を送信局と受信局とを結ぶ線分周りに360度まで回転させながら伝搬損失値を計算する処理を繰り返し、最小となる伝搬損失量を送信局から受信局までの伝搬損失量とする。これにより、回り込み伝搬経路による伝搬を評価することができ、実測値により近い伝搬損失量を推定することができる。
なお、図1、図4における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより伝搬特性推定処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明してきたが、上記実施の形態は本発明の例示に過ぎず、本発明が上記実施の形態に限定されるものではないことは明らかである。したがって、本発明の技術思想及び範囲を逸脱しない範囲で構成要素の追加、省略、置換、その他の変更を行っても良い。
得られる伝搬損失の推定値の精度を向上することが不可欠な用途に適用できる。
1・・・地形データベース(DB)、2・・・土地利用分布データベース(DB)、3・・・計算結果記憶部、4・・・建物データベース(DB)、5・・・パラメータ入力部、6・・・配列初期化部、7・・・地形プロファイル計算部、8・・・伝搬損失計算部、9・・・伝搬損失加算部、10・・・地形+建物プロファイル計算部

Claims (4)

  1. 無線通信システムにおける伝搬特性を推定する伝搬特性推定装置であって、
    地形データが予め記憶された地形データベースと、
    送信点と受信点とを結ぶ線分を一辺とする四角形の平面を、前記線分の周りに複数定義し、定義した複数の前記平面それぞれの面上において、前記地形データに基づく前記送信点と前記受信点との間の地形に沿った地形プロファイルを定義し、定義した前記地形プロファイルそれぞれについて伝搬経路を設定する伝搬経路設定手段と、
    前記伝搬経路それぞれについて伝搬損失を計算する伝搬損失計算手段と、
    前記伝搬経路それぞれについて計算した前記伝搬損失に基づいて、前記送信点と前記受信点間の伝搬損失値を出力する伝搬損失出力手段と
    を備えたことを特徴とする伝搬特性推定装置。
  2. 建物データが予め記憶された建物データベースをさらに備え、
    前記伝搬経路設定手段は、
    前記建物データに基づき前記地形プロファイル上に建物を定義した地形及び建物プロファイルを定義し、定義した前記地形及び建物プロファイルそれぞれについて伝搬経路を設定することを特徴とする請求項1に記載の伝搬特性推定装置。
  3. 無線通信システムにおける伝搬特性を推定するために、地形データが予め記憶された地形データベースを備えた伝搬特性推定装置が行う伝搬特性推定方法であって、
    送信点と受信点とを結ぶ線分を一辺とする四角形の平面を、前記線分の周りに複数定義し、定義した複数の前記平面それぞれの面上において、前記地形データに基づく前記送信点と前記受信点との間の地形に沿った地形プロファイルを定義し、定義した前記地形プロファイルそれぞれについて伝搬経路を設定する伝搬経路設定ステップと、
    前記伝搬経路それぞれについて伝搬損失を計算する伝搬損失計算ステップと、
    前記伝搬経路それぞれについて計算した前記伝搬損失基づいて、前記送信点と前記受信点間の伝搬損失値を出力する伝搬損失出力ステップと
    を有することを特徴とする伝搬特性推定方法。
  4. 前記伝搬特性推定装置は、建物データが予め記憶された建物データベースをさらに備え、
    前記伝搬経路設定ステップでは、
    前記建物データに基づき前記地形プロファイル上に建物を定義した地形及び建物プロファイルを定義し、定義した前記地形及び建物プロファイルそれぞれについて伝搬経路を設定することを特徴とする請求項3に記載の伝搬特性推定方法。
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