JP5845095B2 - コネクタ用補助部材 - Google Patents
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Description
このようなコネクタプラグの内部では、入出力ポートに接続するためのコンタクトがプリント基板を介してインターフェイス回路およびケーブルに接続されている。このため、例えばリフロー半田付けによりコンタクトをプリント基板に実装する必要がある。
その結果、コンタクトをプリント基板にリフロー実装する際の熱を受けて、コネクタハウジングが変形するおそれを生じていた。コネクタハウジングが大きく変形すると、コンピュータ等の入出力ポートにコネクタプラグを接続することができなくなってしまう。
特に、相手側コネクタを嵌入するための開口部が形成されることで、ほぼU字形の断面形状を有するコネクタハウジングでは、成型時の残留応力の存在により、熱を受けたときに開口部を閉じる方向に変形しやすく、変形量が大きくなると、相手側コネクタとの嵌合に支障を来すこととなる。
特に、コンタクトにプリロードがかけられることによりコネクタハウジングに開口部を閉じる方向の応力が作用するコネクタに装着されると効果的である。
さらに、固定部にコネクタハウジングが固定されることによりコネクタと一体化された状態で梱包されていてもよい。
実施の形態1
まず、この発明の実施の形態1に係るコネクタ用補助部材が適用されるコネクタ11の構成を図1および図2に示す。コネクタ11は、コネクタハウジング12と、コネクタハウジング12に保持された複数のコンタクト13とを備えている。
コネクタハウジング12は、中心軸Z1を有するほぼ直方体の全体形状を有し、中心軸Z1方向の先端側に全幅にわたって開口部14が形成されている。この開口部14は、相手側コネクタを嵌入するためのもので、中心軸Z1に沿ったコネクタハウジング12の長さのほぼ半分の深さを有しており、開口部14の存在により、図2(C)に示されるように、コネクタハウジング12は、側方から見るとほぼU字形の形状を有している。
コネクタハウジング12の上面12aの後端側には、幅方向に並んだ一対の段部15が形成されている。
それぞれのコンタクト13は、コネクタハウジング12の中心軸Z1方向に延びるように配置され、先端に形成されたコンタクト接触部16が開口部14内に露出し、後端に形成されたコンタクト結線部17がコネクタハウジング12の後端より後方へ突出している。
なお、開口部14の開口幅をS、コネクタハウジング12の先端部から段部15までの距離をL11、コネクタハウジング12の先端部からコネクタハウジング12の下面12bの後端縁19までの距離をL12とする。
コネクタ収容部22は、コネクタ11を中心軸Z1方向に挿入し得るだけの断面積を有し且つ一端が開放された角筒形状を有しており、他端は壁部26によりほぼ閉じられている。壁部26の内側の中央部には、コネクタ収容部22の全幅にわたって延びると共にコネクタ収容部22の内部に向かって突出する突出部27が形成されている。また、突出部27の周辺に位置する壁部26の内面により、コネクタ収容部22の内部を臨む突き当たり面28(第1の係合部)が形成されている。
また、第3の腕部25には、爪部29よりもさらに先端側に延出部30が形成されている。この延出部30は、コネクタ収容部22にコネクタ11の先端側部分が収容されたときにコネクタ11の後端に位置するコンタクト結線部17よりも外側にまで延びるように形成されている。
なお、図6に示されるように、壁部26からコネクタ収容部22の内部に突出する突出部27の厚さD1は、コネクタ11の開口部14の開口幅Sとほぼ同等の値に設定され、突き当たり面28から第2の腕部24および第3の腕部25の爪部29までの距離L21は、コネクタ11のコネクタハウジング12の先端部から段部15までの距離L11とほぼ同等の値に設定され、突き当たり面28から第3の腕部25の爪部29までの距離L22は、コネクタ11のコネクタハウジング12の先端部からコネクタハウジング12の下面12bの後端縁19までの距離L12とほぼ同等の値に設定されているものとする。
コネクタ11の先端側部分がコネクタ用補助部材21のコネクタ収容部22に収容され、コネクタ用補助部材21の第1の腕部23および第2の腕部24の先端に形成された爪部29がそれぞれコネクタハウジング12の上面12aに形成された段部15に係合すると共に第3の腕部25に形成された爪部29がコネクタハウジング12の下面12bの後端縁19に係合している。
このとき、図9に示されるように、コネクタ11のコネクタハウジング12の先端部がコネクタ用補助部材21のコネクタ収容部22内において突き当たり面28に接触し、コネクタ用補助部材21の突出部27がコネクタ11のコンタクト接触部16に接触することなく開口部14の縁部18にのみ接触して開口部14内に挿入されている。
また、図9に示されるように、コネクタ用補助部材21の第3の腕部25の先端に形成された延出部30は、コネクタハウジング12がコネクタ用補助部材21に固定されたコネクタ11のコンタクト結線部17よりも外側にまで延びている。
図10に示されるように、コネクタ11の複数のコンタクト13を弾性変形させて互いに対向するコンタクト結線部17の間にプリント基板31を挿入し、プリント基板31の両面にそれぞれ形成された配線パターン32に対応するコンタクト結線部17を接触させる。この状態で、リフロー半田付けによりコンタクト結線部17がプリント基板31に実装される。
プリント基板31へのコンタクト結線部17のリフロー実装が完了すると、コネクタ11からコネクタ用補助部材21が除去される。
コネクタ11にコネクタ用補助部材21を装着した状態においては、コネクタ用補助部材21の第3の腕部25の先端に形成された延出部30が、コネクタ11のコンタクト結線部17よりも外側にまで突出している。このため、図11に示されるように、コネクタ収容部22から延出部30にまで至るコネクタ用補助部材21の全長よりわずかに大きな長さLpを有する窪み形状の収納ポケットPを梱包容器に形成すれば、コネクタハウジング12の後端より後方へ突出しているコンタクト結線部17を梱包容器に接触させることなく、コネクタ11と一体化されたコネクタ用補助部材21を収納ポケットPに収納することができる。さらに、搬送等の際に梱包容器に振動等の外力が加わっても、コネクタ用補助部材21の延出部30が収納ポケットPの壁部に接触することで、梱包容器内におけるコネクタ11のガタツキが抑制されるので、コンタクト結線部17が梱包容器に接触して破損することが防止される。
コネクタ41の先端側部分がコネクタ用補助部材21のコネクタ収容部22に収容され、コネクタ用補助部材21の突出部27がコネクタ41のコンタクト接触部16に接触することなく開口部44内に挿入される。そして、コネクタハウジング42の先端部がコネクタ収容部22内の突き当たり面28に接触すると共にコネクタ用補助部材21の第1の腕部23および第2の腕部24の爪部29がコネクタハウジング42の段部45に係合し且つ第3の腕部25の爪部29がコネクタハウジング42の下面42bの後端縁49に係合することで、コネクタハウジング42はコネクタ用補助部材21に固定される。
図1〜図3に示したコネクタ11に実施の形態2に係るコネクタ用補助部材51を装着した状態を図14に示す。実施の形態1のコネクタ用補助部材21が、実装時だけでなく梱包時にもコネクタ11あるいは41に装着可能であるのに対し、実施の形態2に係るコネクタ用補助部材51は、実装時にのみコネクタ11に装着されるものである。
このコネクタ用補助部材51は、平板形状のベース部52を有し、ベース部52の一端に壁部53が立設されると共に他端側に基板支持部54が形成されている。
壁部53の中央部には、基板支持部54の方向を向いた面上にベース部52と平行に突出する突出部55が形成されており、突出部55の周辺に位置する壁部53の表面により突き当たり面56が形成されている。なお、突出部55の厚さD2は、コネクタ11の開口部14の開口幅Sとほぼ同等の値に設定されている。
また、基板支持部54は、上部にプリント基板31が安定して載置されるように平坦な上面を有している。
この状態で、リフロー半田付けによりコンタクト結線部17がプリント基板31に実装される。
その結果、実装後にコネクタ11からコネクタ用補助部材51を取り外しても、コネクタ11の開口部14の開口幅Sが維持され、相手側コネクタとの円滑な嵌合が可能となる。
また、図12に示したような、コネクタハウジング42の上面42a側にのみコンタクト13が配置され、開口部44内にこれらコンタクト13のコンタクト接触部16が露出したコネクタ41に対しても、同様にして実施の形態2に係るコネクタ用補助部材51を装着して実装を行うことができる。
例えば、コネクタ用補助部材の突出部の厚さがコネクタの開口部の開口幅よりもわずかに小さくても、突出部がコネクタの開口部内に挿入されることにより、実装時におけるコネクタハウジングの熱変形の余地は少なく、たとえコネクタハウジングが変形しても、相手側コネクタとの嵌合に不都合のない程度の変形量に抑制することができる。
一方、コネクタ用補助部材の突出部の厚さがコネクタの開口部の開口幅よりもわずかに大きくても、コネクタハウジングが弾性変形する範囲内で突出部をコネクタの開口部内に挿入することができれば、実装後にコネクタの開口部から突出部が引き抜かれたときに、コネクタの開口部は実装前の開口幅に戻り、相手側コネクタとの嵌合に不都合は生じない。
Claims (4)
- 相手側コネクタを嵌入するための開口部が形成されたコネクタハウジングと前記コネクタハウジングに保持されたコンタクトを有し、前記コンタクトの一端に形成されたコンタクト接触部が前記開口部内に配置されると共に前記コネクタハウジングから突出する前記コンタクトの他端にコンタクト結線部が形成されたコネクタに装着して使用されるコネクタ用補助部材において、
前記開口部の開口幅とほぼ同等の厚さを有する突出部と、
前記突出部が前記コンタクト接触部に接触することなく前記開口部内に挿入された状態で前記コネクタハウジングを固定する固定部と、
前記突出部が前記開口部内に挿入されたときに前記コネクタハウジングの少なくとも前記開口部側の部分を収容するコネクタ収容部と、
前記突出部が前記開口部内に挿入されたときに前記コネクタハウジングに沿って前記開口部とは反対側に延びる複数の腕部と
を備え、
前記固定部は、前記コネクタ収容部の内壁により形成され且つ前記コネクタハウジングの前記開口部の開口端部に突き当たる第1の係合部と、前記複数の腕部の先端にそれぞれ形成された爪部からなり且つ前記開口部とは反対側の前記コネクタハウジングの端部に係合する第2の係合部とを有し、
前記複数の腕部のうち少なくとも1つは、前記突出部が前記開口部内に挿入されたときに、前記コネクタハウジングから突出する前記コンタクト結線部よりも外側にまで延びた延出部を有し、
前記コンタクト結線部は、前記突出部が前記開口部内に挿入された状態でプリント基板にリフロー実装されることを特徴とするコネクタ用補助部材。 - 前記コンタクトにプリロードがかけられることにより前記コネクタハウジングに前記開口部を閉じる方向の応力が作用するコネクタに装着される請求項1に記載のコネクタ用補助部材。
- 前記プリント基板を支持する基板支持部をさらに備え、
前記コンタクト結線部は、前記突出部が前記開口部内に挿入されると共に前記基板支持部に前記プリント基板が支持された状態で前記プリント基板にリフロー実装される請求項1または2に記載のコネクタ用補助部材。 - 前記固定部に前記コネクタハウジングが固定されることにより前記コネクタと一体化された状態で梱包される請求項1〜3のいずれか一項に記載のコネクタ用補助部材。
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