JP5843658B2 - エポキシドのラクトン化方法 - Google Patents

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本発明はエポキシドを一酸化炭素によりラクトン化する方法に関するものである。
エポキシドが一酸化炭素と反応することによりラクトン化されることは公知である。例えば、コバルト源とヒドロキシ置換ピリジン化合物によりエポキシドのカルボニル化反応(特許文献1)、コバルト系触媒である塩化コバルト、酢酸コバルト、ジコバルトオクタカルボニルなどの触媒を用いてエポキシドと一酸化炭素とを反応することによりエポキシドをラクトン化すること(特許文献2)などの方法が提案されている。しかしながら、これらの均一系反応は、触媒を生成物から分離する工程が必要であり、また、カルボニル化合物は毒性が高く、水や空気との接触による活性劣化など、取り扱いには格別の注意を払う必要があるという問題がある。
特許3281125号 特開平9−169753号
本発明は、エポキシドを一酸化炭素によりラクトン化する際、取り扱いが容易な量産化に適した連続反応技術を提供し、かつ当該連続反応に適した触媒を提案するものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討の結果、下記技術を見出し、発明を完成するに至ったものである。本発明はラクトン化触媒と、その触媒を用いたラクトン化方法である。
本発明は、エポキシドを一酸化炭素によりラクトン化するときに用いる触媒であって、当該触媒が金属酸化物担持金属触媒であることを特徴とするエポキシドのラクトン化用触媒である。更に当該ラクトン化触媒を用いて、エポキシドを一酸化炭素によりラクトン化することを特徴とするラクトン化方法である。
本発明を用いることで、エポキシドを連続に、長時間、高選択、高収率にラクトンを得ることができるものである。
本発明について、以下に詳細に説明するが本発明の趣旨に反しない限り以下に限定されるものではない。本発明は以下に特定される。
本発明は、エポキシドを一酸化炭素によりラクトン化するときに用いる触媒であって、当該触媒が金属酸化物担持金属触媒であることを特徴とするエポキシドのラクトン化用触媒である。好ましくは、当該金属酸化物担持金属触媒における金属酸化物は第4族〜第10族の遷移金属からからなる群から選ばれる少なくとも一種の酸化物であり、当該金属酸化物担持金属触媒における金属は第11族の遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも一種である。
(金属酸化物)
金属酸化物は第4族〜第10族の遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも一種の酸化物であり、特に限定されない。好ましくは、第8族〜第10族の遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも一種の酸化物である。これらの酸化物は単独でも混合でもよく、また複合酸化物であっても良い。
担体として用いる金属酸化物としては、第4族〜第10族の遷移金属の酸化物を用いる。具体的には、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、マンガン(Mn)、レニウム(Re)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)又は白金(Pt)等が挙げられる。また、好ましくは、第8族〜第10族の遷移金属であり、具体的には、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、コバルト(Co)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)又はニッケル(Ni)が挙げられ、この中でも特に好ましいのは、鉄(Fe)、コバルト(Co)である。好ましい理由は、金属自体の価格が安価であるためにラクトン化の製造コストを抑えることができるためである。また、これらの金属は一種類で用いても、二種類以上組み合わせて用いても良い。以下、当該金属酸化物を担体と称することもある。
当該金属酸化物の原料は、酸化物の他、酸化物の前駆体であって焼成等の処理により酸化物とすることができるものであっても良く、例えば硝酸塩、塩化物、硫化物、炭酸塩、水酸化物を原料として用いることができる。
更に本発明で使用される担体の形状は特に限定されるものではなく、粉末状、破砕状、粒子状、柱状等の任意の形状を用いることができる。大きさも特に限定されるものではなく、反応形式によって適宜選択すればよい。担体は一種を単独で用いても良く、種類(材質)や物性(形状、直径等)の異なる担体を二種以上混合して用いても良い。担持する金属の大きさは、通常、0.1nm以上、好ましくは1.0nm以上であって、また、通常10μm以下、好ましくは、2μm以下である。
(金属)
本発明の金属酸化物担持金属触媒は、当該担体に、第11族の遷移金属を担持することを特徴とする。具体的には、銅(Cu),銀(Ag),金(Au)等が挙げられ、この中でも好ましくは、銅(Cu),金(Au)であり、最も好ましくは、金(Au)である。
これら第11族の遷移金属を本発明の触媒に用いる際、触媒調製にあたり、第11族の遷移金属を含む化合物を用いるが、これらの金属化合物の供給形態は特に限定されない。また、これらの金属は、一種類で用いても、二種類以上で用いても良い。
担体に担持される金属の量は特に限定されるものではないが、触媒全体に対して、0.1原子%以上、好ましくは1原子%以上であって、また、通常50原子%以下、好ましくは、30原子%以下である。尚、本発明における「1原子%」とは、触媒調製の段階で使用する金属酸化物担体および金属の前駆体の総モルに占める該金属のモル%と定義される。
本触媒を調製するにあたり、第4族〜第10族の遷移金属から選ばれる一種以上の金属の酸化物である担体に、第11族の遷移金属を担持させるが、第11族の遷移金属をナノ粒子で担持させることが好ましい。例えば共沈法により容易に金属を金属酸化物に担持することができるが、当該ナノ粒子を得るには共沈時に用いる液の濃度、液の温度を制御、金属酸化物の好ましい比表面積を選択することが必要である。
(ラクトン化方法)
当該ラクトン化触媒を用いて、エポキシドを一酸化炭素によりラクトン化することを特徴とするラクトン化方法である。
本発明の製造方法の実施態様については特に限定されないが、一般的な方法を例示すれば次に述べる通りである。即ち、本発明の金属酸化物担持金属触媒を充填した反応管を所定の反応温度に加温し、そこへエポキシドと一酸化炭素を一定比率で混合した原料を所定の流速で供給し、触媒層において反応させる。触媒層を通過した反応混合物から未反応の原料エポキシド及び一酸化炭素を除去することにより、ラクトンを得る。必要ならば精製し、再度反応原料として使用することができる。
本発明に用いられるエポキシドとは、その構造中に三員環エーテル構造を少なくとも1個含有する化合物であれば、特に制限されない。好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、イソブテンオキシド、2−ブテンオキシド、スチレンオキシド、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、シクロヘキセンオキシド、グリシジルメチルエーテル、グリジルメタクリレート、及びエピクロルヒドリン等が挙げられる。より好ましくは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン及びスチレンオキシドが用いられる。
得られるラクトンは、上記エポキシドに対応したラクトンを得ることができる。
本発明の製造方法において、エポキシドは一酸化炭素と混合され、原料混合体として触媒層へと供給される。エポキシドと一酸化炭素はモル比1:1で反応し、ラクトンを生成するが、原料混合体中での混合比は、必ずしも1:1にする必要はなく、一酸化炭素を過剰にすると収率は向上する。好ましい混合比はエポキシドに対して一酸化炭素が1〜50モル倍、より好適には1〜20モル倍である。反応温度は特に限定されないが、0〜250℃が好ましく、20〜120℃がより好ましい。反応圧は圧力0.1MPa以上70MPa以下が好ましく、0.1MPa〜5MPaがより好ましい。
なお、当該原料ガスには反応に不活性なガスを添加することができ、反応ガスの圧力を調整することができる。
本発明の製造方法において、反応原料と触媒の接触時間は特に限定されないが、転化率と選択率のバランスを考慮すると、0.01〜30秒の範囲が好適である。好ましくは、0.1〜10秒の範囲である。ここで接触時間とは、原料が触媒層の中を通過するために要する時間である。例えば触媒層がXmlの容積であり、原料混合物が毎秒Ymlの流速で供給されている場合、接触時間はX/Y秒と表される値として定義される。
以下に、上記触媒の条件を満たすものであれば何れの触媒を用いることができるが、説明を簡潔なものとするために代表例として酸化コバルト担持金触媒を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明の趣旨に反しない限り当該実施例に限定されるものではない。
(実施例1)酸化コバルト担持金触媒(10原子%Au/Co)の調製
塩化金酸(HAuCl・4HO)0.823g(0.002mol)及び硝酸コバルト(II)(Co(NO/6HO)5.24g(0.018mol)を蒸留水200mLに溶かし、10分間攪拌した。別のビーカーで、炭酸ナトリウム(NaCO)2.54g(0.024mol)を蒸留水200mLに溶かし、10分間攪拌した。塩化金酸と硝酸コバルトの溶液を、炭酸ナトリウムの溶液に加え、3時間攪拌した。析出物を蒸留水で数回洗浄し、100℃で10時間乾燥させたのち、400℃で4時間焼成することにより、酸化コバルト担持金触媒を得た。これを打錠成形した後、適度な粒度に解砕したものを反応に供した。
(実施例2)プロピオラクトンの製造
上記酸化コバルト担持金触媒2mlをステンレス製反応管に充填し、エチレンオキシドと一酸化炭素を1:10のモル比率で混合した原料を流通させた。反応温度は60℃、反応圧は1MPa、接触時間は1.5秒で行った。得られた生成物は高速液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラフィーによって分析した。その結果、エチレンオキシドに対する転化率は40%、反応管より出てきた反応混合物は、原料の他はプロピオラクトンのみであった。
本発明はエポキシドを一酸化炭素によりラクトン化する反応に広く用いることができる。

Claims (2)

  1. エポキシドを一酸化炭素によりラクトン化するときに用いる触媒であって、当該触媒が金属酸化物担持金属触媒であり、当該金属酸化物担持金属触媒における金属が第11族の遷移金属からなる群から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とするエポキシドのラクトン化用触媒。
  2. 請求項1記載のラクトン化触媒を用いて、エポキシドを一酸化炭素によりラクトン化することを特徴とするラクトン化方法。
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