JP5839662B2 - 納期達成条件自動検証システム - Google Patents
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Description
シミュレーションモデルを用いた生産シミュレーション結果から待ち時間が発生している生産工程情報を取得する待ち発生工程情報取得手段と、
該待ち発生工程情報取得手段によって取得された待ち時間が発生している工程情報と、事前に登録した工程の生産能力改善計画情報を照合して、製品生産プロセスの最終工程から順にその生産能力改善条件を決定する工程改善計算手段と、
該工程改善計算手段による決定に従い、工程の生産能力改善条件を反映させたシミュレーションモデルを生成するシミュレーションモデル変更手段と、
全製品が納期達成するシミュレーション結果を得たまたは改善条件を全てシミュレーションモデルに反映した場合に、検証結果をレポート形式で出力するシミュレーションレポート作成手段とを実現することを特徴とする納期達成条件自動検証システムとして構成される。
前記工程改善計算手段は、該待ち発生工程DBの内容と、該工程能力改善情報DBの内容を照合して、待ちの発生した生産工程に対して、該工程能力改善情報DBに登録された改善情報を反映して、改善対象の生産工程に関する工程改善情報を作成して、該工程改善情報を該改善対象工程DBに登録し、
前記シミュレーションモデル変更手段は、前のシミュレーションモデルに対して、改善対象工程DBの内容を反映させた変更シミュレーションモデルを生成することを特徴とする前記納期達成条件自動検証システムとして構成される。
図1は、一実施例による製造業の生産管理システムの全体構成を示す。
この生産管理システムは、本発明に係る納期達成条件自動検証システム11と、生産計画のシミュレーション計算を行うシミュレーション処理システム10を有して構成される。納期達成条件自動検証システム11及びシミュレーション処理システム10はいずれも特定のソフトウェア(プログラム)によって実現される。シミュレーション処理システム10における主要機能であるシミュレーション計算機能105はシミュレータであり、これは例えば市販の生産管理用の市販のソフトウェアを用いることができる。なお、ハードウェア構成については図示していないが、これらのプログラムは、プロセッサ(CPU)を備えたサーバで実行されることで、生産管理システムにおける所定の機能が実現される。また、サーバは入出力を行う端末14を有している。
上記の処理を、納期遅れを起こしているロットが無くなるか、全工程に改善条件を反映しつくすまで繰り返す。繰り返し処理が完了した場合は、シミュレーションレポート作成処理機能115は、分析結果レポート119を作成して、端末又はプリンタ(図示せず)等に出力する。分析結果レポート119の出力で本システムの自動検証処理が終了する。
図7は、工程能力改善情報DB111の構成を示す。
工程能力改善情報DB111はフィールドとして、生産プロセス名、逆順工程No、工程名、装置名、装置能力、改善開始日時の各項目を有する。生産プロセス名、逆順工程No、工程名は、上記待ち発生工程DBのものと同様である。装置名は当該工程で使用される製造装置の名称を示す。装置能力は当該工程における当該製造装置の処理能力値を示す。改善開始日時は当該製造装置を当該工程で使用開始できる時間を示す。
改善対象工程DB112はフィールドとして、生産プロセス名、逆順工程No、装置名、装置能力、改善開始日時を有する。これら項目の定義は上記と同様である。
当該工程における「改善開始日時」の格納の記録は、例えば以下の通りである。
・待ち発生工程DBの最早仕掛開始日時 > 工程能力改善情報DBの改善開始日時 のとき → 待ち発生工程DBの最早仕掛開始日時
・待ち発生工程DBの最早仕掛開始日時 < 工程能力改善情報DBの改善開始日時 のとき → 工程能力改善情報DBの改善開始日時
・待ち発生工程DBの最早仕掛開始日時 = 工程能力改善情報DBの改善開始日時 のとき → 待ち発生工程DBの最早仕掛開始日時
図9は、待ち発生工程DB113の構成を示す。
待ち発生工程DB113はフィールドとして、生産プロセス名、逆順工程No、工程名、待ち発生ロット数、最早仕掛開始日時、最遅処理完了日時の各項目を有する。待ち発生工程情報とは、待ち発生工程情報取得機能117が、シミュレーション計算結果から各生産工程におけるロット数を参照して、それが1以上の場合にはその生産工程に「待ち」が発生していると判断して取得される、それら生産工程(待ち発生工程)の情報である。
ここで、生産プロセス名は製品(ロット)の生産処理工程の単位である生産プロセスの名称を示す。逆順工程Noは生産プロセスの処理工程順を逆にしたときの工程通り番号(例えば工程数がnの場合、最終工程は「1」、最初の工程は「n」となる)を示す。工程名は生産処理工程の名称を示す。待ち発生ロット数はシミュレーション計算上、当該工程を処理した時に待ち時間が発生したロットの数を示す。最早仕掛開始日時は待ち発生ロットのうち一番最初に当該工程に製品が仕掛った時間を示す。最遅処理完了日時は待ち発生ロットのうち一番最後に当該工程の処理が完了した時間を示す。
まず、シミュレーション処理システム10において、シミュレーション作成処理機能がシミュレーションモデル104を作成すると(S103)、シミュレーション計算機能はそのシミュレーションモデル104を計算実行する(S105)。
納期達成条件自動検証システム11において、待ち発生工程情報取得機能117は、シミュレーション計算機能105により計算されたシミュレーション結果106の情報から各生産プロセス名の各生産工程のうち、待ち時間が発生している工程の情報を取得して(S117)、その生産工程に納期遅れのロットがあるかを判断する(S201)。納期遅れのロットの有無は、生産プロセスの最終工程(逆順工程No「1」に待ち発生ロットが有るか否かで判断する。このS201の判断処理は、待ち発生工程情報取得機能部117により行われる。
上記S201の判断の結果、納期遅れのロットが無い場合には、その旨のシミュレーションレポートを作成して終了する(S115)。一方、納期遅れを起こしているロットがある場合には、そのうち納期遅れを起こしているロットの待ち発生工程情報を待ち発生工程DB113に格納する。(この待ち発生工程情報取得処理S117については図3を参照して後で詳述する。)納期遅れのロットがある場合、待ち発生工程DB113と工程能力改善情報DB111の情報を基に工程改善計算処理を実行する(S116)。(この工程改善計算処理S116については図4を参照して後で詳述する。)
工程改善計算処理S116の後、工程改善計算処理の処理回数と、最も工程が多い生産プロセスの工程数(最大工程数)との大小を比較する(S202)。その結果、工程改善計算処理の処理回数が最大工程数よりも小さい場合(S202:NO)、シミュレーションモデル変更処理S118を実行する。一方、工程改善計算処理の処理回数が最大工程数よりも大きい場合(S202:YES)、シミュレーションレポート作成処理S115を実行する。このS202の判断処理は、工程改善計算機能116により行われる。
シミュレーション計算機能105は、作成された変更シミュレーションモデル104´を計算実行する(S105)。その得られたシミュレーション結果106から、S201の判定処理及び待ち工程情報取得処理S117以降の処理を実行する。
分析結果レポート119の作成によって一連の納期達成条件の自動検証処理を終了する。
まず、納期遅れロットのカウンタZに0を代入する301。ロットのカウンタiに1を代入する(S302)。iがシミュレーション上の全ロット数以下のとき、S303〜S317の処理を実行する。
シミュレーション結果106から、ロットiの納期日時情報を取得する(S304)。シミュレーション結果106から、ロットiの完成日時情報を取得する(S305)。取得した納期日時から完成日時を減算した値が0より小さい場合(S306)、納期遅れロットカウンタZを1増やす(S307)。取得した納期日時から完成日時を減算した値が0以上の場合(S306)、ロットカウンタiを1増やす(S316)。
上記の、取得した納期日時から完成日時を減算した値が0以上の場合(S306)、または工程番号を格納する変数nの値が0の場合で(S315)、ロットのカウンタiを1増やしたS316後、iがシミュレーション上の全ロット数より大きい場合(S317)、上記のループ処理を抜ける。
その後、納期遅れロットのカウンタZが0より大きい場合(S318)、工程改善計算処理機能116を実行する。納期遅れロットのカウンタZが0の場合(S318)、シミュレーションレポート作成処理機能115を実行する。
まず、逆順工程Noを格納する変数mに1を代入する(S401)。待ち発生工程DB113のレコードの逆順工程Noの値がmのレコード数を変数pに代入する(S402)。変数pの値が1以上の場合(S403)、変数iに1を代入する(S404)。変数pの値が0の場合(S403)、逆順工程Noを格納する変数mを1増やす(S412)。
変数pの値が1以上の場合(S403)、変数iに1を代入したS404の処理後、iがp以下のとき、S405〜S411の処理を実行する。
待ち発生工程DB113の逆順工程Noの値がmのレコードiを取得する(S406)。レコードiの工程の改善情報レコードが工程能力改善情報DB111に存在する場合(S407)、レコードiの工程の改善情報レコードが改善対象工程DB112に存在するかどうかの判断を行う(S408)。レコードiの工程の改善情報レコードが工程能力装置情報DB211に存在しない場合(S407-NO、変数iを1増やす(S410)。レコードiの工程の改善情報レコードが改善対象工程DB112に存在しない場合(S408)、工程能力装置情報DB111のレコードiの工程の改善情報レコードを、改善対象工程DBに格納する(S409)。レコードiの工程の改善情報レコードが改善対象工程DB112に存在する場合(S408)、変数iを1増やす(S410)。そして、変数iが変数pより大きくなったら、上記ループ処理(S405〜S411)を抜ける。
上記のS413の処理で変数mがシミュレーション実行回数より大きい場合(S413)、変数mと全ての生産プロセスのうちの最大工程数の大小を比較する(S414)。変数mが最大工程数より小さい場合(S414)、シミュレーションモデル変更処理S118を実行する。変数mが最大工程数より大きい場合(S414)、シミュレーションレポート作成処理S115を実行する。
シミュレーションモデル変更処理機能118は、シミュレーションモデル104と改善対象工程DB112を基に変更シミュレーションモデル104´を作成する(S501)。改善対象工程DB112に格納されている工程の装置が、シミュレーションモデル104の該当工程に設定されている場合は、シミュレーションモデル104の装置処理能力を、改善対象工程DB112の改善開始日時から適用するように変更する。改善対象工程DB112に格納されている工程の装置が、シミュレーションモデル104の該当工程に設定されていない場合は、シミュレーションモデル104に改善対象工程DB112に格納されている工程の情報を格納する。
最後に、シミュレーションモデル変更処理機能118は、作成した変更シミュレーションモデル104´をシミュレーション計算機能105に送信する(S502)。
101:生産ライン状態情報 102:生産計画情報
103:シミュレーションモデル作成処理機能
104:シミュレーションモデル 104´:変更シミュレーションモデル
105:シミュレーション計算機能 106:シミュレーション結果
111:改善対象工程DB 112:改善対象工程DB 113:待ち発生工程DB
115:シミュレーションレポート作成処理機能
116:工程改善計算処理機能
117:待ち発生工程情報取得処理機能
118:シミュレーションモデル変更処理機能
119:分析結果レポート。
Claims (1)
- 製造業生産ラインでの生産活動における納期達成条件を自動で検証するシステムであって、
シミュレーションモデルを用いた生産シミュレーション結果から待ち時間が発生している生産工程情報を取得し、待ち発生工程DBに登録する待ち発生工程情報取得手段と、
該待ち発生工程情報取得手段によって取得された待ち時間が発生している工程情報と、事前に工程能力改善情報DBに登録した生産工程ごとの生産能力改善計画情報を照合して、製品生産プロセスの最終工程から順にその生産能力改善条件を決定し、生産工程ごとの改善された情報を改善対象工程DBに登録する工程改善計算手段と、
該工程改善計算手段による決定に従い、前記生産能力改善条件を反映させたシミュレーションモデルを生成するシミュレーションモデル変更手段と、
全製品が納期達成するシミュレーション結果を得たまたは改善条件を全てシミュレーションモデルに反映した場合に、検証結果をレポート形式で出力するシミュレーションレポート作成手段と、を備え、
前記工程改善計算手段は、該待ち発生工程DBと、該工程能力改善情報DBとを照合して、待ちの発生した生産工程に対して、該工程能力改善情報DBに登録された改善情報に含まれる改善開始日時と、前記待ちの発生した生産工程に含まれる最早仕掛開始日時とを比較し、前記最早仕掛開始日時が前記改善開始日時より遅い場合には前記最早仕掛開始日時を前記改善対象工程DBに格納し、前記改善開始日時が前記最早仕掛開始日時より遅い場合には前記改善開始日時を前記改善対象工程DBに格納して、改善対象の生産工程に関する工程改善情報を作成して、該工程改善情報を該改善対象工程DBに登録し、
前記シミュレーションモデル変更手段は、前のシミュレーションモデルに対して、改善対象工程DBの内容を反映させた変更シミュレーションモデルを生成する、
ことを特徴とする納期達成条件自動検証システム。
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