JP7244128B2 - 業務計画最適化装置及び業務計画最適化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば製造業の生産に係る作業工程等のモノ、機械、作業者や物流に係る搬送作業者やフォークリフト等の搬送手段のような要素で構成される業務において、最適な業務の仕方を認識するために業務をシミュレーションする、もしくは、業務の仕方を最適化して立案するための業務計画最適化装置及び業務計画最適化方法に関する。
近年、生産工場においては、市場の多様な需要に応じて多数の製品を製造する多品種少量生産の度合いが大きくなってきており、一つの生産ラインで複数の生産品目を生産しなければならない場合が増えている。多品種を同じ生産ラインで混合して製造する場合、製品が異なれば部品数や加工方法、組立方法が異なり、生産ラインの工程数が異なってくると共に、各工程での必要とする作業時間も各々異なってくるため、単一製品の生産体制では起こらなかった問題が発生する。
例えば多様な製品を同じ生産ラインで製造しようとすると、各生産ロット間の干渉が発生し、生産順番を待つための滞留が発生する。具体的には、前工程で生産された各製品用の部品は、後工程である組立ラインに投入されるときに、他の製品の生産指示とぶつかり合ってどちらから待つこととなり、これが工程間での部品の一時的在庫となる。また、様々な無駄が発生する。具体的には、各工程で必要とする作業時間が製品によって異なると、各工程での作業時間のばらつきが生じ、各工程での手待ち時間が発生する。また、異なった製品を製造するためには、治工具の変更などの、いわゆる段取り替えが必要になる。また、工場内物流ではそれぞれの製品の生産計画に対応して、必要な部品を必要とする工程へタイムリーに供給しなければならないが、多様な製品を製造する場合にはこの部品供給も複雑化する。
このような問題に対処するため、従来、生産計画を最適化するコンピューター処理技術としてスケジューラが利用されてきた。しかし、スケジューラでは、生産ラインでのワークの複雑な流れや作業者の変則的な動作などを対象とするためには対象とする生産ラインを分析したうえで、その生産計画を最適化するためのロジックを個別に開発する費用があった。実際の生産ラインに対応した詳細な挙動をロジック開発しようとすると、膨大な分析、開発時間がかかる。また、スケジューラにおけるロジックは様々な条件を静的に与えたうえで、それらを満足する解を絞り込んでいく探索方式であり、その結果、生成された最適解がすべての条件下での最適な状態であることを原理的に保証できないため、生産現場のユーザに対して合理性を持って提示するこができない。また、生産品目や生産ラインの設備変更などを行うと、上記のロジックを変更しなければならず、スケジューリングについての専門性を持たない多くのユーザはこれに対応することができないという不具合がある。
このため、スケジューラに代わり、シミュレーション技術による効果分析を元に最適化を実現する方式が期待されている。この生産ラインのシミュレーションは、一般的に離散的シミュレーションと呼ばれる技術で行われており、離散的シミュレーションとは、ソフトウェアを用いて、モノ、機械、作業者やフォークリフト等の搬送手段の各設備要素と、各設備要素が惹起する動作と、惹起するための惹起条件を設定し、それらの惹起関係を評価して生産ラインの挙動を予測するものである(特許文献1、2参照)。
生産ラインの離散的シミュレーションでは、生産プロセス・ネットワークのルート(根)としてとなる設備要素に固有動作を惹起させることで、ルートに連なる生産プロセス・ネットワークの各設備要素に固有動作の惹起が伝播されてシミュレーションの演算が進み、生産ラインにおける生産が進む状態が模擬される。この模擬による各設備要素の固有動作の開始時刻及び終了時刻、消費される部品数を記録しておくことで、各設備要素における稼働時間割合の時間的推移や、消費される部品数の時間的推移を予測することができ、又、一つの製品の生産にかかる延べ時間(リードタイム)、部品倉庫や部品棚に準備した部品が欠品していないかどうか、欠品した時刻などの部品供給物流に関する状態等も予測することができ、量産を開始する前に生産ラインの問題を分析することができる。これにより、生産ロットを投入する順番(生産計画)、生産するラインの選択、生産ラインの中で生産する各ステーションの選択とそれらを渡っていく流れ(ルーティング)、生産に利用する具体的な金型や工具などの選択、固有名を持った作業者が関わる工程の指示を確定させる。
また、生産シミュレーションによる最適化演算を行う技術として、非特許文献1には、並列シミュレーション演算を実行する処理機構のマネージャー装置が、ネットワーク上に分散する多くの生産シミュレーション・エンジンそれぞれに対して個別に条件を付加した生産モデルを渡し、シミュレーション演算後に目的関数の演算結果としての値を収集すること、その演算結果群を評価することにより、生産モデルに対する最適な制約条件を算出することが開示されている。
特開2000-202742号公報 特許第5688864号公報
中村昌弘、槇原 正、杉浦純一、上岡洋介、「Dynamic Optimization Production System Based on Simulation Integrated Manufacturing and its Application to Mass Production」、International Journal of Automation Technology、FUJI Technology Press LTD、2017年1月5日、第11集、第1号(通巻第57号)、p.56-66
ところで、従来の離散的シミュレーションでは、ある特定の条件を与えて対応するケースの演算処理を行った後、その条件の良否を判断するに留まる。多品種少量生産のように、ケースが条件の組み合わせで展開されて、膨大なケースが想定される場合には、単に離散的シミュレーションで個別に条件を検証することでは最適な条件を特定することは困難である。最適な条件を選び出すためには、生産条件の組み合わせで多様なケースを機械的に想定して条件を設定し、ケース毎の演算処理を行ってシミュレーションし、多量の演算処理を行うことが求められるため、通常は非常に高い処理能力のハードウェア資源が必要となる。しかしながら、斯様なハードウェア資源は非常に高価なものとなる。
この場合、非特許文献1の並列シミュレーション演算を実行する処理機構を用いると、非常に高価なハードウェア資源を必要とせずに、低コストで、多様なシミュレーション演算を高速で行うことが可能となる。しかし、並列シミュレーション演算のハードウェア資源を効率的に使用し、これらの効果を実現するためには、並列シミュレーション演算のハードウェア資源の処理を具体化する必要がある。
本発明は上記課題に鑑み提案するものであって、並列シミュレーション演算を実行する処理機構のハードウェア資源を効率的に使用し、より低コストで、多様なシミュレーション演算を高速で確実に行うことができ、膨大なケースが想定される場合にも最適な業務を認識することを可能にする業務計画最適化装置及び業務計画最適化方法を提供することを目的とする。
本発明の業務計画最適化装置は、統括処理部と、前記統括処理部に通信接続されて統括される複数のシミュレーターを備え、前記統括処理部が、前記シミュレーターのそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識し、それぞれの前記シミュレーターの認識した前記処理可能量内の最適処理量内の模擬処理の模擬処理要求を業務状況情報群と模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し、受信した複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識することを特徴とする。好適には、本発明の業務計画最適化装置は、統括処理部と、前記統括処理部に通信接続されて統括される複数のシミュレーターを備え、前記統括処理部が、前記シミュレーターの演算処理の処理指標を所定のタイミングで取得し、前記処理指標から処理可能量を演算取得することにより、前記シミュレーターのそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識し、前記シミュレーターの認識した前記処理可能量にデータ記憶部に記憶した負荷軽減率を乗じて前記シミュレーターの最適処理量を演算取得し、業務状況を示す情報である業務状況情報で構成される特定時点の業務状況情報を認識し、個別絞込条件群で構成される絞込条件の個別絞込条件を認識し、前記個別絞込条件と前記業務状況情報と対比して、前記業務状況情報の中に前記個別絞込条件よりも条件範囲が狭いものがある場合には狭いものを適用した生成条件群を模擬処理条件として生成し、前記業務状況情報群と前記模擬処理条件の組み合わせの任意の1パターンの処理量を積算して前記最適処理量内の模擬処理のコマンドである模擬処理要求の個数を認識し、それぞれの前記シミュレーターの認識した前記最適処理量内の模擬処理要求を業務状況情報群と模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し、受信した複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識することを特徴とする。
これによれば、統括処理部が、それぞれのシミュレーターの変動する処理可能量を経時的に認識し、処理可能量内の最適処理量内の模擬処理をそれぞれのシミュレーターに行わせることができ、並列シミュレーション演算を実行する処理機構のハードウェア資源を効率的に使用し、より低コストで、例えば多品種少量生産のように膨大なケースが想定される場合にも多様なシミュレーション演算を高速で確実に行うことができる。また、統括処理部が、複数のシミュレーターから業務状況情報群と模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し、複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識することにより、業務目的に応じ且つ業務状況に即した最適な業務を認識することができる。
本発明の業務計画最適化装置は、前記評価値群に現業務との類似度が評価値として含まれることを特徴とする。
これによれば、既存の業務の仕方を大幅に変更することがない、現場や従事者が行い易い最適な業務を認識することができる。例えば生産に関する指標だけで評価値群を構成した場合には、最高評価の評価値群に対応する生産でも、例えば実際に生産を実行する上では今まで経験したことのない対応の難しい生産の仕方を含む生産、生産現場に無理を強いる大きい配置転換を含む生産、或いは従来の生産方針と大きく生産方針が異なる生産等となる場合があるが、評価値群の評価値に現業務との類似度を含ませることにより、生産現場において「今までのやり方から大きくは変えない、作りやすい、行い易い最適な生産」を認識することができる。
本発明の業務計画最適化装置は、前記業務状況情報を取得する業務状況情報取得部を備え、前記業務状況情報取得部から前記業務状況情報が前記統括処理部に送信されることを特徴とする。
これによれば、統括処理部が業務状況情報を業務状況情報取得部から自動的に認識して、シミュレーター群に模擬処理を行わせ、業務目的に応じ且つ業務状況に即した最高評価の評価値群を認識し、最適な業務を認識することができる。
本発明の業務計画最適化装置は、前記統括処理部が、認識した前記最高評価の評価値群に対応する個別業務指示を生成し、前記個別業務指示を少なくとも作業者端末に略リアルタイムで送信することを特徴とする。好適には、本発明の業務計画最適化装置は、前記統括処理部が、認識した前記最高評価の評価値群に対応する業務全体における、個別の業務要素に対する実行業務指示である個別業務指示を生成し、前記個別業務指示を少なくとも作業者端末に略リアルタイムで送信することを特徴とする。
これによれば、業務シミュレーションから得られた最高評価の評価値群、最適な業務を即座に個別業務指示として反映させ、その個別業務指示を作業者等に素早く伝達し、最適な業務体制の迅速な構築や最適な業務のスピーディな実行を図ることができる。
本発明の業務計画最適化装置は、前記統括処理部と通信接続される絞込制御コンポーネントを備え、前記統括処理部が、前記絞込制御コンポーネントの絞込条件と前記業務状況情報群に基づき模擬処理条件を生成することを特徴とする。好適には、本発明の業務計画最適化装置は、前記統括処理部と通信接続される絞込制御コンポーネントを備え、前記統括処理部が、前記絞込制御コンポーネントの前記絞込条件の前記個別絞込条件群と前記業務状況情報群に基づき模擬処理条件を生成することを特徴とする。
これによれば、統括処理部が絞込制御コンポーネントの絞込条件と業務状況情報に基づき模擬処理条件を生成することにより、必要な模擬処理条件を逐次生成して模擬処理に用いることができ、業務状況情報に応じた膨大な数の模擬処理条件のパターンリストを同時にシミュレーション演算して生成するハードウェアを準備しておく必要を無くすことができる。従って、ハードウェア資源をより効率的に使用し、ハードウェア資源の低コスト化を図ることができる。また、条件の組み合わせが増えれば天文学的な数の模擬処理条件となるため、明らかに不要な模擬処理条件を削減し膨大な数の模擬処理条件を削減し、絞込条件により演算可能な量の模擬処理条件の数とすることで最適化を求める演算を可能とするとともに、ハードウェア資源の低コスト化を図ることができる。また、絞込制御コンポーネントには、例えば、生産計画における顧客要求に対応する納期の優先度や、設備償却費や品質管理などの観点から積極的に稼働させたい生産設備の優先度を設定することなど、市場変動の特性、生産ラインの特性や製造管理方針に従ったより合目的な絞込条件を設定することができ、統括処理部はより合目的な模擬処理条件を生成して模擬処理に用いることができる。また、絞込制御コンポーネントと統括処理部を一体とせずに通信接続する構成とすることにより、必要に応じて柔軟に合目的な絞込条件、合目的な模擬処理条件を使用することができ、シミュレーション処理の柔軟性、多様性、汎用性を高めることができる。
本発明の業務計画最適化装置は、前記絞込制御コンポーネントの前記絞込条件の絞込度合が変更可能である、若しくは前記絞込制御コンポーネントに複数の絞込度合の前記絞込条件が設定されていることを特徴とする。
これによれば、例えば第1の絞込条件に基づき得られた第1の最高評価の評価値群の結果に対し、管理者が異なる条件でシミュレーションを行う必要があると判断した場合に、第1の絞込条件よりも絞込度合の弱い第2の絞込条件を用いて第2の最高評価の評価値群の結果を得ることができる、或いは複数の絞込条件に基づいて得られた最高評価の評価値群の中から最適な評価値群、最適な業務を認識することができ、絞込度合を強くし過ぎて評価対象から外してしまった結果を逸失せずに、人為的な判断からも最適と考えられる、或いは複数の絞込条件に基づく模擬処理から最適と考えられる最高評価の評価値群、最適な業務に到達することができる。
本発明の業務計画最適化装置は、前記絞込制御コンポーネントが設定条件に基づき前記絞込条件を生成すると共に、前記絞込制御コンポーネントが複数設けられることを特徴とする。
これによれば、例えば第1の絞込条件が第1の絞込制御コンポーネントの第1の設定条件に基づいて生成されたものである場合、これに基づき得られた第1の最高評価の評価値群の結果は第1の設定条件に依存した範囲に対する結果となる。これに対し、管理者が異なる条件でシミュレーションを行う必要があると判断した場合に、第1の最高評価の評価値群に対応する模擬処理条件のうち特定の個別条件を第2の絞込制御コンポーネントの第2の設定条件として設定し、ここから生成された第2の絞込条件を用いて第2の最高評価の評価値群の結果を得ることができ、更に、これをもとに同様に第3、第4の絞込条件による処理を連続的に実行することができる。これにより絞込度合を強くし過ぎて評価対象から外してしまった結果を逸失せずに、絞込みの範囲を広めることなく、連続的に変化させながら最適と考えられる最高評価の評価値群、最適な業務に到達することができる。また、統括処理部と通信接続され絞込条件を生成する絞込制御コンポーネントを複数とすることにより、例えば生産計画を立案する場所に第1の絞込制御コンポーネントを設置すると共に、現場に第2の絞込制御コンポーネントを設置し、同一人或いは異なる者が第1、第2の絞込制御コンポーネントに設定条件をそれぞれ設定し、第1、第2の絞込制御コンポーネントに絞込条件を生成させて業務シミュレーションを実行させる等の使用の仕方も可能となり、業務計画の立案過程の必要性に合わせて柔軟に業務シミュレーション処理を行うことができる。
本発明の業務計画最適化装置は、前記複数のシミュレーターを共用する別の業務計画最適化装置の別の統括処理部から模擬処理の開始と完了の情報を前記統括処理部が直接的若しくは間接的に受信し、前記統括処理部が、前記模擬処理の開始から完了までの間は前記シミュレーターのそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量の経時的な認識を停止することを特徴とする。
これによれば、シミュレーター群の処理可能量の経時的な認識処理を省力で行うことができると共に、シミュレーター群を複数の業務計画最適化装置で共用しハードウェア資源を効率的に利用することが可能となる。
本発明の業務計画最適化方法は、統括処理部と、前記統括処理部に通信接続されて統括される複数のシミュレーターを備え、前記統括処理部が、前記シミュレーターの演算処理の処理指標を所定のタイミングで取得し、前記処理指標から処理可能量を演算取得することにより、前記シミュレーターのそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識し、前記シミュレーターの認識した前記処理可能量にデータ記憶部に記憶した負荷軽減率を乗じて前記シミュレーターの最適処理量を演算取得し、業務状況を示す情報である業務状況情報で構成される特定時点の業務状況情報を認識し、個別絞込条件群で構成される絞込条件の個別絞込条件を認識し、前記個別絞込条件と前記業務状況情報と対比して、前記業務状況情報の中に前記個別絞込条件よりも条件範囲が狭いものがある場合には狭いものを適用した生成条件群を模擬処理条件として生成し、前記業務状況情報群と前記模擬処理条件の組み合わせの任意の1パターンの処理量を積算して前記最適処理量内の模擬処理のコマンドである模擬処理要求の個数を認識し、それぞれの前記シミュレーターの認識した前記最適処理量内の模擬処理要求を業務状況情報群と模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し、受信した複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識する業務計画最適化装置を用いる業務計画最適化方法であって、前記統括処理部が、第1の業務範囲に対する模擬処理を実行させて第1の業務範囲の最高評価の評価値群を認識する工程と、第2の業務範囲に対する模擬処理を実行させて第2の業務範囲の最高評価の評価値群を認識する工程と、前記第1の業務範囲の最高評価の評価値群に対応する第1の模擬処理条件と、前記第2の業務範囲の最高評価の評価値群に対応する第2の模擬処理条件とを含む第3の模擬処理条件を設定し、前記第1の業務範囲と前記第2の業務範囲を含む第3の業務範囲に対する模擬処理を前記第3の模擬処理条件を用いて実行させ、第3の業務範囲の最高評価の評価値群を認識する工程を備えることを特徴とする。
これによれば、業務全体の模擬処理を行うと演算量が膨大になり、組み合わせ爆発を起こす場合等に、業務全体から分割された複数の業務範囲に事前のシミュレーションを行い、各業務範囲の部分最適化に関する結果から業務全体のシミュレーションの模擬処理条件を取得し、この模擬処理条件によって業務目的関数に基づき業務全体の最高評価の評価値群を認識することができ、ハードウェア資源で現実的に実行可能な演算量で効率的に最高評価の評価値群、最適な業務を認識することができる。また、この方法では、業務全体から分割された業務範囲に基づくシミュレーションを行うことから、現状の業務に対する変更の少ない、行い易い業務が認識されやすくなり、現場や従事者が行い易い最適な業務を認識することができる。例えば今まで生産を行ってきた生産計画をベースに生産順番のある業務範囲に対して組み合わせ演算を行い部分的な最適化、好適化を行い、それを全ての業務範囲に対して逐次、処理し、更に業務全体に対して模擬処理を行うことにより、今までの計画の延長線上で最適な計画に変更していくことができる。
本発明の業務計画最適化方法は、統括処理部と、前記統括処理部に通信接続されて統括される複数のシミュレーターを備え、前記統括処理部が、前記シミュレーターの演算処理の処理指標を所定のタイミングで取得し、前記処理指標から処理可能量を演算取得することにより、前記シミュレーターのそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識し、前記シミュレーターの認識した前記処理可能量にデータ記憶部に記憶した負荷軽減率を乗じて前記シミュレーターの最適処理量を演算取得し、業務状況を示す情報である業務状況情報で構成される特定時点の業務状況情報を認識し、個別絞込条件群で構成される絞込条件の個別絞込条件を認識し、前記個別絞込条件と前記業務状況情報と対比して、前記業務状況情報の中に前記個別絞込条件よりも条件範囲が狭いものがある場合には狭いものを適用した生成条件群を模擬処理条件として生成し、前記業務状況情報群と前記模擬処理条件の組み合わせの任意の1パターンの処理量を積算して前記最適処理量内の模擬処理のコマンドである模擬処理要求の個数を認識し、それぞれの前記シミュレーターの認識した前記最適処理量内の模擬処理要求を業務状況情報群と模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し、受信した複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識する業務計画最適化装置を用いる業務計画最適化方法であって、前記統括処理部が、第1の絞込条件に基づき生成した第1の模擬処理条件の模擬処理要求を業務状況情報と前記第1の模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記第1の模擬処理条件に基づく模擬処理結果として第1の複数の評価値群を受信し、受信した前記第1の複数の評価値群のうち第1の業務目的関数に基づく第1の最高評価の評価値群を認識すると共に前記第1の複数の評価値群の分布を認識し、前記第1の複数の評価値群の分布を基礎として入力された第2の業務目的関数を記憶保持し、前記第1の複数の評価値群のうち第2の業務目的関数に基づく第2の最高評価の評価値群を認識することを特徴とする。
これによれば、模擬処理結果の第1の複数の評価値群を第1の業務目的関数で評価し、第1の業務目的関数に基づく第1の最高評価の評価値群を認識し、更に、第1の複数の評価値群の分布を参考に設定した第2の業務目的関数を用い、第1の複数の評価値群のうち第2の業務目的関数に基づく第2の最高評価の評価値群を認識することができるので、例えば第1の業務目的関数に基づく解或いは最適な業務によりも一層適切な解或いは最適な業務があるのではないかと管理者が判断した場合に、第1の複数の評価値群の分布を参考に第2の業務目的関数を設定し、第2の業務目的関数に基づく解或いは最適な業務を認識することや、複数の業務目的関数のそれぞれに基づく解或いは最適な業務を認識して管理者が対比検討すること等が可能となり、複数の評価値群、複数の最高評価の評価値群を総合的、多面的に検討して、より一層最適な業務を認識することができる。
本発明の業務計画最適化方法は、統括処理部と、前記統括処理部に通信接続されて統括される複数のシミュレーターを備え、前記統括処理部が、前記シミュレーターの演算処理の処理指標を所定のタイミングで取得し、前記処理指標から処理可能量を演算取得することにより、前記シミュレーターのそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識し、前記シミュレーターの認識した前記処理可能量にデータ記憶部に記憶した負荷軽減率を乗じて前記シミュレーターの最適処理量を演算取得し、業務状況を示す情報である業務状況情報で構成される特定時点の業務状況情報を認識し、個別絞込条件群で構成される絞込条件の個別絞込条件を認識し、前記個別絞込条件と前記業務状況情報と対比して、前記業務状況情報の中に前記個別絞込条件よりも条件範囲が狭いものがある場合には狭いものを適用した生成条件群を模擬処理条件として生成し、前記業務状況情報群と前記模擬処理条件の組み合わせの任意の1パターンの処理量を積算して前記最適処理量内の模擬処理のコマンドである模擬処理要求の個数を認識し、それぞれの前記シミュレーターの認識した前記最適処理量内の模擬処理要求を業務状況情報群と模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し、受信した複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識する業務計画最適化装置を用いる業務計画最適化方法であって、前記統括処理部が、第1の絞込条件に基づき生成した第1の模擬処理条件の模擬処理要求を業務状況情報群と前記第1の模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記第1の模擬処理条件に基づく模擬処理結果として第1の複数の評価値群を受信し、受信した前記第1の複数の評価値群のうち第1の業務目的関数に基づく第1の最高評価の評価値群を認識すると共に前記第1の複数の評価値群の分布を認識し、前記第1の複数の評価値群の分布を基礎として入力された第2の業務目的関数を記憶保持し、第2の絞込条件に基づき生成した第2の模擬処理条件の模擬処理要求を前記業務状況情報群と前記第2の模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記第2の模擬処理条件に基づく模擬処理結果として第2の複数の評価値群を受信し、受信した前記第2の複数の評価値群のうち前記第2の業務目的関数に基づく第2の最高評価の評価値群を認識すると共に前記第2の複数の評価値群の分布を認識することを特徴とする。
これによれば、模擬処理結果の第1の複数の評価値群を第1の業務目的関数で評価し、第1の業務目的関数に基づく第1の最高評価の評価値群を認識し、更に、第1の複数の評価値群の分布を参考に設定した第2の業務目的関数を用い、第2の絞込条件、第2の模擬処理条件に対応する第1の複数の評価値群とは別の第2の複数の評価値群について、第2の最高評価の評価値群や第2の複数の評価値群の分布を認識することができる。従って、例えば第1の絞込条件、第1の業務目的関数に基づく解或いは最適な業務によりも一層適切な解或いは最適な業務があるのではないかと管理者が判断した場合に、第1の複数の評価値群の分布を参考に第2の業務目的関数を設定し、第2の絞込条件、第2の業務目的関数に基づく解或いは最適な業務を認識することや、複数の絞込条件、複数の業務目的関数のそれぞれに基づく解或いは最適な業務を認識して管理者が対比検討すること等が可能となり、複数の絞込条件、複数の業務目的関数による複数の評価値群、複数の最高評価の評価値群を総合的、多面的に検討して、より一層最適な業務を認識することができる。
本発明によれば、業務シミュレーションを行う際に、並列シミュレーション演算を実行する処理機構のハードウェア資源を効率的に使用し、より低コストで、例えば多品種少量生産のように膨大なケースが想定される場合にも、多様なシミュレーション演算を高速で行い、最適な業務を認識することができる。
本発明の第1実施形態の業務計画最適化装置の全体構成を示すブロック図。 第1実施形態の業務計画最適化装置における統括処理部の構成を示すブロック図。 第1実施形態の業務計画最適化装置におけるシミュレーターの構成を示すブロック図。 第1実施形態の業務計画最適化装置における作業者端末の構成を示すブロック図。 第1実施形態の業務計画最適化装置における業務シミュレーション処理を示すフローチャート。 第1実施形態の業務計画最適化装置における模擬処理条件の例を示す図。 第2実施形態の業務計画最適化装置における業務シミュレーション処理を示すフローチャート。 第3実施形態の業務計画最適化装置における業務シミュレーション処理を示すフローチャート。 第4実施形態の業務計画最適化装置における絞込制御コンポーネントの構成を示すブロック図。 第4実施形態の業務計画最適化装置における絞込制御コンポーネントの絞込条件生成処理を示すフローチャート。 第1変形例の業務シミュレーション処理を示すフローチャート。 第2変形例の業務シミュレーション処理を示すフローチャート。 第3変形例の業務シミュレーション処理を示すフローチャート。 シミュレーター群を共用する複数の業務計画最適化装置の第1例を示すブロック図。 図14の第1例におけるシミュレーター群の使用に伴う処理を示すフローチャート。 シミュレーター群を共用する複数の業務計画最適化装置の第2例を示すブロック図。 図16の第2例におけるシミュレーター群の使用に伴う処理を示すフローチャート。
〔第1実施形態の業務計画最適化装置〕
本発明の第1実施形態の業務計画最適化装置1は、図1に示すように、統括処理部2と、統括処理部2に通信接続されて統括される複数のシミュレーター3と、統括処理部と通信接続される絞込制御コンポーネント4と、作業者が携帯する或いは作業者の近傍に配置される複数の作業者端末5と、業務状況情報を取得する複数の業務状況情報取得部6を備える並列シミュレーション演算の処理機構であり、並列して多数設けられるシミュレーター3で業務の離散的シミュレーション処理を並列実行するものである。
統括処理部2は、例えば業務計画最適化装置1の全体の離散的シミュレーション処理を統括するサーバーで構成され、図2に示すように、CPU等の演算制御部21と、ROM、RAM、ハードディスク等で構成される記憶部22と、マウス、キーボード等の入力部23と、ディスプレイ、プリンター等の出力部24と、通信インターフェイス25を備える。
記憶部22は、演算制御部21に所定処理を実行させる業務シミュレーションの統括処理プログラム等の処理プログラムを記憶する処理プログラム記憶部221と、所定処理を行うのに必要なデータを記憶するデータ記憶部222を有し、演算制御部21は、統括処理プログラムに従い、所定の業務シミュレーションの統括処理を実行する。処理プログラム記憶部221の統括処理プログラムには、複数の評価値群のうちから最高評価の評価値群を認識する業務目的関数が変更可能に設定されて記憶されている。
この業務目的関数には、複数の評価値群のうちから最高評価の評価値群を認識可能な適宜の仕方で業務目的関数が設定され、例えば各評価値に対する重み係数を設定して重み付け線形和を取得し、重み付け線形和が最大値の評価値群を最高評価の評価値群として認識する等とすることが可能である。この重み付け線形和が最大値の評価値群を最高評価の評価値群として認識する場合の業務目的関数は、例えば評価値で構成される評価値群の重み付け線形和:S=w・V1i+w・V2i+w・V3i+…+w・Vji+…+w・Vni(w:重み係数、Vji:評価値群の評価値、n:評価値の全個数)と、重み付け線形和Sの中から最大値を取得するMAX関数:MAX(Si=1,2,…,t)、(tは重み付け線形和の全個数)等とから構成して設定し、複数の評価値群(V1i,V2i,V3i,…,Vji,…,Vnii=1,2,…tの中から業務目的評価値である重み付け線形和Sが最大値となる評価値群を最高評価の評価値群として認識する構成等とする。
この重み付け線形和:Sと、重み付け線形和Sの中から最大値を取得するMAX関数:MAX(Si=1,2,…t)を業務目的関数とする例では、重み係数wj(j=1,2,…,n)のうち所要の重み係数を変更して業務目的関数を適宜変更することが可能である。また、評価値群の評価値Vji(i=1,2,…,t、j=1,2,…,n)としては、業務の評価に必要な適宜の評価値を設定、取得することが可能であり、例えばメイクスパン(生産終了時刻-生産開始時刻)、時間当り生産性(出来高/就業時間)、設備稼働率(Σ設備稼働時間/就業時間)等の生産性を表す指標、ブロッキング(Σ各部品が生産されずに生産を待つ時間)、スタービング(Σ各設備が稼働できる状態で稼働していない時間)等のモノの流れを分析する指標、作業者稼働率(作業者動作時間/就業時間)、ツーリング稼働率(ツール動作時間/就業時間)等の作業者や金型などの工場リソースの稼働状況を表す指標、生産ライン内の延べ在庫量(Σ(各部品がある工程に滞留する時間×部品の在庫量))、生産ライン内の延べ在庫コスト(Σ(各部品がある工程に滞留する時間×部品の在庫量×部品コスト))等の在庫やコストに関係する指標等とすることができる。
各々のシミュレーター3は、例えば業務計画最適化装置1の離散的シミュレーション処理の部分的な処理を担うコンピューターで構成され、図3に示すように、CPU等の演算制御部31と、ROM、RAM、ハードディスク等で構成される記憶部32と、入力部33と、出力部34と、通信インターフェイス35を備える。複数のシミュレーター3と統括処理部2は、通信インターフェイス35、25を介して、有線通信、又は無線通信、又は有線通信と無線通信の組み合わせで通信接続され、少なくとも業務シミュレーション処理の実行時には通信接続される。
記憶部32は、演算制御部31に所定処理を実行させる業務シミュレーションのシミュレーションプログラム等の処理プログラムを記憶する処理プログラム記憶部321と、生産等の業務を実行する基本的な生産ライン等の環境情報など、所定処理を行うのに必要なデータを記憶するデータ記憶部322を有し、演算制御部31は、シミュレーションプログラムに従い、所定のシミュレーション処理を実行する。
絞込制御コンポーネント4は、例えばCPU等の演算制御部と、ROM、RAM、ハードディスク等で構成される記憶部と、入力部と、出力部と、通信インターフェイスを備えるコンピューター、或いはハードディスク等で構成され、統括処理部2と通信インターフェイス25を介して通信接続される。複数の絞込制御コンポーネント4に対する統括処理部2の通信接続は、所要の絞込制御コンポーネント4に対して所要時に行える構成であれば適宜であり、統括処理部2が模擬処理条件の生成に用いる絞込条件を格納する絞込制御コンポーネント4は切替可能或いは変更可能である。各々の絞込制御コンポーネント4の記憶領域には、図1に示すように、絞込条件格納部41が設けられ、絞込条件格納部41に絞込条件が格納されている。
絞込制御コンポーネント4の絞込条件格納部41の絞込条件は通信接続される統括処理部2に入力され、統括処理部2の演算制御部21は、統括処理プログラムに従い、絞込条件と業務状況情報群に基づき模擬処理条件を生成する。本実施形態では、絞込条件格納部41の絞込条件は絞込度合を変更可能になっており、統括処理部2の演算制御部21は、例えば絞込条件格納部41に格納された状態のままの個別絞込条件群で構成される絞込条件、或いは入力部23で変更入力された個別絞込条件群で構成される所要の絞込度合の絞込条件と、業務状況情報群に基づき、模擬処理条件を生成する。
絞込条件格納部41に格納されている絞込度合を変更可能な絞込条件の例としては、個別絞込条件NC1、個別絞込条件NC2、…、個別絞込条件NCnのような個別絞込条件群が設定され、具体的な内容の例として、作業者数の範囲:5~15人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R1,R2,R3,R4、R5、…、R8の8個、生産計画における各製品の投入順の変更許容範囲:全体の15%の範囲まで、等のようにして一、複数或いは全ての個別絞込条件の絞込度合が変更可能に設定される。この場合、所要の絞込度合の絞込条件を構成する個別絞込条件群は、絞込条件格納部41に格納された状態のままの個別絞込条件NC1~NCn、或いは入力部23で一部或いは全部に変更入力された個別絞込条件NC1’、NC2’、…、NCn’(例えば作業者数の範囲:5~10人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R1,R2,R3,R4、…、R7の7個、生産計画における各製品の投入順の変更許容範囲:全体の10%の範囲まで)等となる。
尚、絞込条件格納部41に複数の絞込度合の絞込条件として絞込度合の異なる個別絞込条件群を格納し、この中から選択入力された特定の絞込度合の個別絞込条件群を絞込条件として模擬処理条件を生成するようにしてもよい。この場合には、絞込条件格納部41に、個別絞込条件NC1、NC2、…、NCnの第1の個別絞込条件群(例えば作業者数の範囲:5~15人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R11,R12,R13,R14、…、R17の7個、生産計画における各製品の投入順の変更許容範囲:全体の15%の範囲まで)と、第1の個別絞込条件群と絞込度合の異なる第2の個別絞込条件NC1’、NC2’、…、NCn’の個別絞込条件群(例えば作業者数の範囲:5~10人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R21,R22,R23,R24、…、R26の6個、生産計画における各製品の投入順の変更許容範囲:全体の10%の範囲まで)、更に 第1、第2の個別絞込条件群と絞込度合の異なる第3の個別絞込条件群等を格納し、この中から入力部23で選択入力された特定の絞込度合の個別絞込条件群を模擬処理条件を生成するための絞込条件とする。
作業者端末5は、例えばスマートフォン等の携帯情報端末、或いはパーソナルコンピューター、或いは業務専用端末等であり、図4に示すように、CPU等の演算制御部51と、ROM、RAM、ハードディスク等で構成される記憶部52と、タッチパネル、マウス、キーボード等の入力部53と、タッチパネル、ディスプレイ等の出力部54と、通信インターフェイス55を備える。
記憶部52は、演算制御部51に業務状況情報について所定処理を実行させる業務状況情報処理プログラム等の処理プログラムを記憶する処理プログラム記憶部521と、所定処理を行うのに必要なデータを記憶するデータ記憶部522を有し、演算制御部51は、業務状況情報処理プログラムに従い、所定の業務状況情報処理を実行する。
業務状況情報取得部6は、業務状況情報を取得し、取得した業務状況情報を統括処理部2に送信するものであり、例えば入力部若しくは読取部と、通信インターフェイスと、演算制御部等の通信制御部を備える。業務状況情報取得部6は、例えば入力された業務状況情報を取得して若しくは脳波、体温等を読み取る読取部で読み取られた業務状況情報を取得して統括処理部2に送信する機能を有する作業者端末5が業務状況情報取得部6を兼用する構成に加え、生産ロボット、加工機、検査装置、搬送装置等の生産機械の稼働速度等から稼働状況情報等を取得して統括処理部2に送信する機器や、生産品や部品のバーコード、マーキング若しくはICタグ等を読取部で読み取って生産品や部品の完成状況を取得して統括処理部2に送信する機器等のIoT基盤の機器や装置部分で構成され、又、生産機械の稼働速度等の稼働状況情報を近距離通信接続で作業者端末5に転送し、この稼働状況情報を作業者端末5が統括処理部2に送信する構成を業務状況情報取得部6としてもよい。
第1実施形態の業務計画最適化装置1による業務シミュレーション処理或いは業務計画最適化処理では、図5に示すように、各業務状況情報取得部6から業務状況情報が統括処理部2に送信され、統括処理部2は、業務状況情報を受信して取得し、業務状況情報で構成される特定時点の業務状況情報群を認識する(S1)。尚、業務状況情報取得部6から統括処理部2への業務状況情報の送信は、一定の時間間隔毎、所定の作業完了時、略リアルタイム或いはこれらの組み合わせによって行われ、統括処理部2は、これらの業務状況情報を受信して取得し、特定時点の業務状況情報群を確定して認識する。また、統括処理部2に記憶される業務状況情報には、生産機械の種類など短期間では固定的な情報も含まれ、この固定的な情報は業務状況情報取得部6から適時のタイミングで受信する構成、或いは統括処理部2に予め記憶しておく構成とすることが可能である。
ここで統括処理部2が取得する業務状況情報としては、例えば部品保管ステーション・組立ステーション・出荷ステーション等の作業ステーション関連情報(作業ステーションID、作業対象製造番号、作業ステーションの生産目標量、作業ステーションの生産実績量、作業開始時刻、作業終了時刻、作業ステーションで作業した作業者の作業者ID、作業ステーションで利用した金型の金型ID、段取り替え時間、温度、湿度、気圧等)、作業者関連情報(作業者ID、始業時間、就業時間、休憩時間、作業を行った部品の製造番号、作業を行った作業ステーションID、歩行経路、心拍数・体温・脳波などの身体情報等)、金型関連情報(金型ID、作業を行った部品の製造番号とその作業ステーションID、延べショット数、延べメンテナンス回数、メンテナンス後のショット数、配置場所の履歴等)、部品関連情報(製造番号、目標出荷日、入庫日、作業開始日、作業終了日、出荷日、作業が行われた作業ステーションID、利用した金型ID、作業者ID、保管ステーションID、保管ステーションに置かれた期間、保管ステーションに置かれた期間の気温・湿度等)等が挙げられる。
上記例の作業ステーション関連情報は、例えば作業ステーションに設置された業務状況情報取得部6を構成する機器に入力され或いは読み込まれ、この機器によって統括処理部2に送信される。また、上記例の作業者関連情報は、例えば業務状況情報取得部6を兼用する作業者端末5に入力され或いは読み込まれ、作業者端末5によって統括処理部2に送信される。また、上記例の金型関連情報、部品関連情報は、例えば金型、部品に設けられたICタグに逐次書き込まれる情報を読取機能を有する業務状況情報取得部6で読み取り、この業務状況情報取得部6によって統括処理部2に送信される。
そして、統括処理部2は、例えば所要の絞込制御コンポーネント4の絞込条件格納部41に格納された状態の個別絞込条件群に対し、入力部23で変更入力された個別絞込条件群で構成される所要の絞込度合の絞込条件と、認識した特定時点の業務状況情報群に基づき、模擬処理条件を生成し、データ記憶部222に記憶する(S2)。例えば所要の絞込度合の絞込条件が個別絞込条件群を構成する個別絞込条件NC1’、NC2’、…、NCn’(例えば作業者数の範囲:5~10人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R11,R12,R13,R14、…、R25の15個、生産計画における各製品の投入順の変更許容範囲:全体の10%の範囲まで)であると共に、認識した特定時点の業務状況情報群がAS1、AS2、…、ASn(例えば、作業者数が8人である情報、生産する製品がP1~10である情報、生産する製品P1~P10のうち製品P1からP5までは生産完了である情報、製品P6はR11のルーティングを選択している情報、製品P6はR11のルーティングにおいて工程3~12まで進んだ進捗である情報、製品P6の各作業ステーションでの仕掛在庫がそれぞれ、工程3では2個、工程4では6個、…、工程12では3個である情報、製品P7~P10はまだ生産に仕掛っていない情報、それぞれの作業者がその時刻に従事している場所の情報……)である場合に、個別絞込条件NC1’、NC2’、…、NCn’と業務状況情報AS1、AS2、…、ASnとを合わせて、業務状況情報AS1、AS2、…、ASn中に所要の絞込度合の絞込条件の個別絞込条件NC1’、NC2、…、NCn’よりも条件範囲が狭いものがある場合には狭いものを適用した生成条件群[AS1、AS2、…、NCn’](例えば、作業者数が8人である情報、生産する製品がP1~10である情報、生産する製品P1~P10のうち製品P1からP5までは生産完了である情報、製品P6はR11のルーティングを選択している情報、製品P6はR11のルーティングにおいて工程3~12まで進んだ進捗である情報、製品P6の各作業ステーションでの仕掛在庫がそれぞれ、工程3では2個、工程4では6個、…、工程12では3個である情報、製品P7~P10はまだ生産に仕掛っていない情報、それぞれの作業者がその時刻に従事している場所の情報……、生産計画における各製品の投入順の変更許容範囲:全体の10%の範囲まで)を取得し、この生成条件群によって模擬処理条件SC1、SC2、…、SCi、…、SCnを生成する。
模擬処理条件SCiは複数の個別条件sci1、sci2、…、scimで構成される、換言すれば複数の個別条件群で構成されており、模擬処理条件SCi=[sci1、sci2、…、scim]で示される。各模擬処理条件SCiを複数の個別条件群sci1、sci2、…、scimによって表した模擬処理条件SC1、SC2、…、SCi、…、SCnの例を図6に示す。
また、統括処理部2は、図5に示すように、業務計画最適化装置1の統括処理部2が、より具体的には統括処理プログラムに従う演算制御部21が、シミュレーター3のそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識する(S3)。具体例としては、統括処理部2が、シミュレーター3のCPU性能、CPU稼働率、メモリ容量、メモリ稼働率等の指標を所定のタイミングで取得し、これらの処理指標から処理可能量を演算取得して認識する。
尚、この処理可能量の認識処理では、各シミュレーター3のCPU性能やメモリ容量等の固定値の指標は統括処理部2のデータ記憶部222に予め記憶し、統括処理部2が、シミュレーター3のCPU稼働率、メモリ稼働率等の変動値等の指標を所定のタイミングで取得し、予め記憶している固定値の指標と取得した変動値等の指標から処理可能量を演算取得して認識するようにしてもよい。また、統括処理部2が、シミュレーター3の指標を取得する所定のタイミングは、例えば業務シミュレーションの模擬処理を開始する時と、シミュレーター3から複数の評価値群を受信して、このシミュレーター3の模擬処理が完了したことを認識した時等のように設定することが可能である。
更に、業務計画最適化装置1の統括処理部2は、例えばデータ記憶部222に記憶した負荷軽減率を処理可能量に乗ずる等により、シミュレーター3の一定時間内の処理可能量内の最適処理量を演算取得する(S4)。この負荷軽減率としては、例えばシミュレーター3の処理速度を低下させたり、ロック状態で停止させたりしないようにする所定値が設定される。尚、処理可能量に対応する一定時間はデータ記憶部222に格納し、統括処理部2がシミュレーター3のCPU稼働率、メモリ稼働率等の変動値等の指標とデータ記憶部222に記憶する一定時間から演算取得する構成とする。この一定時間は適宜設定することが可能であり、例えば後述するように統括処理部2が模擬処理要求を対応する業務状況情報群と対応する模擬処理条件と併せてシミュレーター3に送信してから複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識する処理を完了するまでの目標処理時間がある場合にはこの目標処理時間を一定時間とし、或いはこの目標処理時間の所定割合の所定時間を一体時間として設定することが可能である。目標処理時間の所定割合の所定時間を一体時間として設定する場合、目標処理時間と所定割合をデータ記憶部222に格納し、これに基づき統括処理部2が一定時間を演算取得してデータ記憶部222に格納するようにすると良好である。
次いで、統括処理部2は、シミュレーター3の最適処理量内の模擬処理の模擬処理要求を生成し、この模擬処理要求を対応する業務状況情報群と対応する模擬処理条件と併せてシミュレーター3に送信する(S5)。最適処理量内の模擬処理の模擬処理要求を生成する際には、例えば業務状況情報群と模擬処理条件の組み合わせの任意の1パターンについて統括処理部2で模擬処理を実行し、その処理量を積算して最適処理量内の模擬処理要求の個数を認識し、認識した個数の模擬処理要求を設定されている模擬処理条件の順番で生成する構成、或いは業務状況情報群の業務状況情報の個数と模擬処理条件の個別条件の個数とから業務状況情報群と模擬処理条件の組み合わせの任意の1パターンの処理量を積算し、その処理量から最適処理量内の模擬処理要求の個数を認識し、認識した個数の模擬処理要求を設定されている模擬処理条件の順番で生成する構成等とすることが可能である。
統括処理部2が、模擬処理要求を対応する業務状況情報と対応する模擬処理条件と併せて送信する際には、例えば模擬処理要求R1[AS1、AS2、…、ASn、SC1]、模擬処理要求R2[AS1、AS2、…、ASn、SC2]、模擬処理要求R3[AS1、AS2、…、ASn、SC3]、…等のようにして、シミュレーター3に送信する。尚、S3~S5の処理は、並列して設けられている複数のシミュレーター3に対して逐次実行されるが、業務状況情報群と模擬処理条件の組み合わせの任意の1パターンの処理量の積算は、同一の業務状況情報群とS2で一連で生成された模擬処理条件に対応するものである場合には、一度演算取得した積算処理量を記憶保持して援用することが好ましい。
シミュレーター3は、統括処理部2から模擬処理要求と対応する業務状況情報群及び対応する模擬処理条件を受信する(S6)。そして、シミュレーター3が、より具体的にはシミュレーションプログラムに従う演算制御部31が、模擬処理要求の業務状況情報群と模擬処理条件に基づく模擬処理結果として評価値群を演算取得する(S7)。評価値群を演算取得する際には、演算制御部31が離散的シミュレーション処理を実行し、評価値群を構成する評価値V1i、V2i、V3i、…、Vji、…、Vniのそれぞれを模擬処理要求Riの業務状況情報群[AS1、AS2、…、ASn]と模擬処理条件SCi=[sci1、sci2、…、scim]から演算取得する。
ここでシミュレーター3が実行する離散的シミュレーション処理には離散的に発生する事象の連鎖による状態推移をシミュレーションする適宜の離散的シミュレーション処理を用いることが可能である。例えば作業ステーション等の各要素に対して、各要素が惹起する固有動作と、各要素の固有動作を惹起させるための条件と、固有動作の動作時間、必要な部品数等の所要量の諸元と共に、当該固有動作が終了した際に固有動作が終了したことを通知する出力先として他の作業ステーション等の他の要素をデータ記憶部322に設定して記憶させ、固有動作の出力に応じて他の要素の固有動作が惹起されるように処理プログラム記憶部321のシミュレーションプログラムに設定して各要素をネットワーク化し、業務プロセス・ネットワークの根となる要素に固有動作を惹起させて、根に連なるネットワークの各要素に固有動作の惹起を伝播させてシミュレーション演算を進める、換言すれば業務プロセスを進行させるシミュレーション処理など、各種の既存の離散的シミュレーションを用いることができ、この離散的シミュレーション処理の演算の際の演算条件として業務状況情報群[AS1、AS2、…、ASn]と模擬処理条件SCiが使用される。
更に、特許文献2のように、設備要素の諸元を設備要素情報としてデータ記憶部322に記憶させると共に、作業要素の惹起条件と作業完了後の出力先を含む作業要素情報と、設備要素と作業要素とのリンク情報をデータ記憶部322に記憶させ、第1の設備要素とリンク情報でリンクされている第1の作業要素の作業要素情報の惹起条件の充足に応じて、第1の設備要素が作業を実行し、第1の作業要素の作業要素情報の作業完了後の出力先に出力するようにして離散的シミュレーション処理を実行する構成を用いると好適である。この場合にも、離散的シミュレーション処理の演算の際の演算条件として業務状況情報群[AS1、AS2、…、ASn]と模擬処理条件SCiが使用される。尚、業務状況情報群と模擬処理条件以外の要素の諸元等の現業務の基本情報或いは現業務の環境情報など離散的シミュレーション処理に必要な情報は、統括処理部2に入力されてから各シミュレーター3に送信されて各シミュレーター3で記憶される構成、或いは各シミュレーター3で入力されて各シミュレーター3で記憶される構成等とすることが可能である。
その後、シミュレーター3は、演算取得した評価値群[V1i、V2i、V3i、…、Vji、…、Vni]を統括処理部2に送信する(S8)。統括処理部2は、模擬処理を実行した各々のシミュレーター3から業務状況情報群と模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し(S9)、受信した全ての評価値群である複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識する(S10)。この最高評価の評価値群の認識では、上述の如く、例えば各評価値に対する重み係数を設定して重み付け線形和を取得し、重み付け線形和が最大値の評価値群を最高評価の評価値群として認識する業務目的関数等で認識することが可能である。
更に、統括処理部2は、認識した最高評価の評価値群を所定形式で出力部24により表示する(S11)。この表示形式は、例えば最高評価の評価値群とそれ以外の評価値群のそれぞれの重み付け線形和の値を画像でグラフ表示すること等とすることができる。また、統括処理部2は、最高評価の評価値群を認識すると共に最高評価の評価値群とそれ以外の評価値群で構成される複数の評価値群の分布を認識し、複数の評価値群の分布、若しくは各評価値群の重み付け線形和等の業務目的評価値の分布等を出力部24で表示すると好適である。この分布の認識、出力形式は、例えば縦軸をメイクスパンやリードタイムとし、横軸を在庫量の積分値とする形式や、縦軸を設備の稼働率、横軸を作業者の稼働率とする形式等で、各評価値群の対応する評価値を用いて出力する形式等とすることが可能である。
第1実施形態によれば、統括処理部2が、それぞれのシミュレーター3の変動する処理可能量を経時的に認識し、処理可能量内の最適処理量内の模擬処理をそれぞれのシミュレーター3に行わせることができ、並列シミュレーション演算を実行する処理機構のハードウェア資源を効率的に使用し、より低コストで、例えば多品種少量生産のように膨大なケースが想定される場合にも多様なシミュレーション演算を高速で確実に行うことができる。即ち、個々のシミュレーター3の所定時点の処理能力に応じて適切な模擬処理量を割り振ることにより、例えば個々のシミュレーター3に過大な負荷をかけて処理速度を低下させたり、停止状態にすることを防ぎながら、多様なシミュレーション演算を高速で確実に行うことができる。また、統括処理部2が、複数のシミュレーター3から業務状況情報群と模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し、複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識することにより、業務目的に応じ且つ業務状況に即した最適な業務を認識することができる。
また、業務状況情報取得部6から業務状況情報が統括処理部2に送信されることにより、統括処理部2が業務状況情報を業務状況情報取得部6から自動的に認識して、シミュレーター3群に模擬処理を行わせ、業務目的に応じ且つ業務状況に即した最高評価の評価値群を認識し、最適な業務を認識することができる。
また、統括処理部2が絞込制御コンポーネント4の絞込条件と業務状況情報に基づき模擬処理条件を生成することにより、必要な模擬処理条件を逐次生成して模擬処理に用いることができ、業務状況情報に応じた膨大な数の模擬処理条件のパターンリストを同時にシミュレーション演算して生成するハードウェアを準備しておく必要を無くすことができる。従って、ハードウェア資源をより効率的に使用し、ハードウェア資源の低コスト化を図ることができる。また、条件の組み合わせが増えれば天文学的な数の模擬処理条件となるため、明らかに不要な模擬処理条件を削減し膨大な数の模擬処理条件を削減し、絞込条件により演算可能な量の模擬処理条件の数とすることで最適化を求める演算を可能とするとともに、ハードウェア資源の低コスト化を図ることができる。また、絞込制御コンポーネント4には、例えば、生産計画における顧客要求に対応する納期の優先度や、設備償却費や品質管理などの観点から積極的に稼働させたい生産設備の優先度を設定することなど、市場変動の特性、生産ラインの特性や製造管理方針に従ったより合目的な絞込条件を設定することができ、統括処理部4はより合目的な模擬処理条件を生成して模擬処理に用いることができる。また、絞込制御コンポーネント4と統括処理部2を一体とせずに通信接続する構成とすることにより、必要に応じて柔軟に合目的な絞込条件、合目的な模擬処理条件を使用することができ、シミュレーション処理の柔軟性、多様性、汎用性を高めることができる。
また、絞込制御コンポーネント4の絞込条件の絞込度合を変更可能とする、若しくは絞込制御コンポーネント4に複数の絞込度合の絞込条件を設定することにより、例えば第1の絞込条件に基づき得られた第1の最高評価の評価値群の結果に対し、管理者が異なる条件でシミュレーションを行う必要があると判断した場合に、第1の絞込条件よりも絞込度合の弱い第2の絞込条件を用いて第2の最高評価の評価値群の結果を得ることができる、或いは複数の絞込条件に基づいて得られた最高評価の評価値群の中から最適な評価値群、最適な業務を認識することができ、絞込度合を強くし過ぎて評価対象から外してしまった結果を逸失せずに、人為的な判断からも最適と考えられる、或いは複数の絞込条件に基づく模擬処理から最適と考えられる最高評価の評価値群、最適な業務に到達することができる。
〔第2実施形態の業務計画最適化装置〕
本発明の第2実施形態の業務計画最適化装置1は、図1~図4の第1実施形態と同様の全体構成を有するものであるが、評価値群を構成する評価値V1i、V2i、V3i、…、Vji、…、Vniの中に現業務との類似度を表す評価値が含まれている点で相違し、図7に示すように、個々のシミュレーター3が、模擬処理要求の業務状況情報群と模擬処理条件に基づく模擬処理結果として類似度の評価値を有する評価値群を演算取得する(S7’)。そして、統括処理部2は、模擬処理を実行した各々のシミュレーター3から業務状況情報群と模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の類似度評価値を有する評価値群を受信し(S9)、受信した全ての評価値群である複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく類似度評価値を有する最高評価の評価値群を認識するようになっている(S10)。その他の構成、処理の仕方は第1実施形態と同様である。
この現業務との類似度の評価値を演算取得する仕方は、例えば現状の製品が流れている作業ステーションのルーティングのパターンと仮想変更後の製品が流れる作業ステーションのルーティングのパターンとの個別類似度、現状の作業者が作業を担当する作業ステーションのパターンと仮想変更後の作業者が作業を担当する作業ステーションのパターンとの個別類似度等を、各パターンを多次元ベクトルで表現してベクトル間の距離を演算取得する既存の仕方等の適宜の仕方で演算取得し、個別類似度sr、sr、…、srにシミュレーター3のデータ記憶部322に格納された重み係数sw、sw、…、swをそれぞれ乗じて、類似度評価値として個別類似度の重み付け線形和:sw・sr+sw・sr+…+sw・srを演算取得する構成等とすることが可能である。ここで、個別類似度は、共通度合、距離等を評点化して評価すること等が可能であり、例えば現作業ステーションのルーティングのパターンと仮想変更後の作業ステーションのルーティングのパターンとの個別類似度sriは、ルーティングとして設定された経路が通過する作業ステーションが共通する割合が高いものほど高くなる、同種類の機能を持った作業ステーションが共通する割合が高いものほど高くなる、ルーティングとして設定された経路上の作業ステーションについて同一の要素作業が実施される作業ステーションの物理的距離が近い割合が高いものほど高くなるもの等とすることができる。
第2実施形態によれば、評価値群に現業務との類似度を評価値として含ませることにより、既存の業務の仕方を大幅に変更することがない、現場や従事者が行い易い最適な業務を認識することができる。例えば生産に関する指標だけで評価値群を構成した場合には、最高評価の評価値群に対応する生産でも、例えば実際に生産を実行する上では今まで経験したことのない対応の難しい生産の仕方を含む生産、生産現場に無理を強いる大きい配置転換を含む生産、或いは従来の生産方針と大きく生産方針が異なる生産等となる場合があるが、評価値群の評価値に現業務との類似度を含ませることにより、生産現場において「今までのやり方から大きくは変えない、作りやすい、行い易い最適な生産」を認識することができる。
〔第3実施形態の業務計画最適化装置〕
第3実施形態の業務計画最適化装置1は、図1~図4の第1実施形態と同様の全体構成を有するものであるが、図8に示すように、統括処理部2が、認識した最高評価の評価値群を所定形式で出力部24により表示する(S11)と共に、認識した最高評価の評価値群に対応する個別業務指示を生成し、個別業務指示を少なくとも作業者端末5に略リアルタイムで送信する(S12)。個別業務指示は、最高評価の評価値群に対応する業務全体において、個別の業務要素が実行する或いは個別の業務要素に対して実行される業務指示である。個別業務指示は、作業者端末5以外にも、個別業務指示を受信可能な業務状況情報取得部6など受信可能な各部にできる限り送信する構成とすることが好ましい。個別業務指示としては、例えば、作業者H3は作業ステーションS008で製品P6の工程5を10:30から10:40まで行い、作業ステーションS010で製品P10の工程6を10:40から10:55まで行う指示等が挙げられる。それ以外の構成は第1実施形態の業務計画最適化装置1と同様である。
第3実施形態によれば、業務シミュレーションから得られた最高評価の評価値群、最適な業務を即座に個別業務指示として反映させ、その個別業務指示を作業者等に素早く伝達し、最適な業務体制の迅速な構築や最適な業務のスピーディな実行を図ることができる。
〔第4実施形態の業務計画最適化装置〕
第4実施形態の業務計画最適化装置1は、図1~図4の第1実施形態と同様の全体構成を有するものであるが、図9に示すように、複数の絞込制御コンポーネント4のそれぞれが、CPU等の演算制御部401と、ROM、RAM、ハードディスク等で構成される記憶部402と、入力部403と、出力部404と、通信インターフェイス405を備えるコンピューターで構成される。記憶部402には、絞込条件格納部41が設定されていると共に、プログラム記憶部42に絞込条件生成プログラムが格納され、演算制御部401が絞込条件生成プログラムに従って動作するようになっている。
そして、複数の絞込制御コンポーネント4のうち第1の絞込制御コンポーネント4に、図10に示すように、入力部403から第1の設定条件が入力され(S21)、演算制御部401は、第1の設定条件に基づき第1の絞込条件を生成し(S22)、生成した第1の絞込条件を記憶部402の絞込条件格納部41に格納する処理を実行する(S23)。
例えば第1の設定条件として、「作業者数の範囲:5~15人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R1,R2,R3,R4、R5、…、R9の9個(ルーティング番号の近いものほど近似性があるルーティング)、生産計画における各製品の投入順の変更許容範囲:全体の15%の範囲まで、…」が入力された場合、第1の絞込制御コンポーネント4の演算制御部401は、絞込条件生成プログラムに従って、この第1の設定条件から演算処理量を削減或いは増加させて適量にするための所定の演算規則、換言すれば模擬処理範囲を絞込或いは拡張させて適切な範囲にするための所定の演算規則に従った処理を行って第1の絞込条件を生成する。この所定の演算規則の具体例として、「第1の設定条件における作業者数の範囲から第1の絞込条件に使用する作業者数を先頭の作業者数から一人置きに設定」、「第1の設定条件におけるルーティングの候補から第1の絞込条件に使用するルーティングの候補を先頭のルーティングの候補から一人置きに設定」、「設定した作業者数と設定したルーティングの候補の総当たり組み合わせを設定」等とされている場合、演算制御部401は、絞込条件生成プログラムに従って、第1の絞込条件を構成する個別絞込条件群NC1、NC2、…、NCn(例えば作業者数の範囲:5人、7人、9人、11人、13人、15人の6種類と製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R1,R3,R5、R7、R9の5種類との総当たり組み合わせのそれぞれに、生産計画における各製品の投入順の変更許容範囲:全体の15%の範囲まで、…を加えたもの)を生成し、この模擬処理範囲を絞り込んだ第1の絞込条件を記憶部402の絞込条件格納部41に格納する。
その後、統括処理部2が第1の絞込条件に基づく第1の模擬処理条件の生成及び記憶、模擬処理要求の送信、シミュレーター3からの模擬処理結果である複数の評価値群の受信、最高評価の評価値群の認識及び複数の評価値群の分布の認識、最高評価の評価値群の出力及び複数の評価値群の分布の出力を実行する(S24)。これに対し、管理者が異なる条件でシミュレーションを行う必要があると判断した場合に、統括処理部2のデータ記憶部222に記憶されている最高評価の評価値群に対応する第1の模擬処理条件を出力させて確認し、最高評価の評価値群に対応する第1の模擬処理条件のうちの特定の個別条件を第2の設定条件として第2の絞込制御コンポーネント4に入力する。第2の絞込制御コンポーネント4には、入力部403から第2の設定条件が入力され(S25)、その演算制御部401は、第2の設定条件に基づき第2の絞込条件を生成し(S26)、生成した第2の絞込条件を記憶部402の絞込条件格納部41に格納する処理を実行する(S27)。更にその後は、統括処理部2は、第2の絞込条件に基づく第2の模擬処理条件の生成及び記憶、模擬処理要求の送信、シミュレーター3からの模擬処理結果である複数の評価値群の受信、最高評価の評価値群の認識及び複数の評価値群の分布の認識、最高評価の評価値群の出力及び複数の評価値群の分布の出力を実行する。
例えば最高評価の評価値群に対応する第1の模擬処理条件のうちの特定の個別条件が「作業者数:9人」、「ルーティング:R5」であり、これが第2の設定条件として入力された場合、第2の絞込制御コンポーネント4の演算制御部401は、絞込条件生成プログラムに従って、この第1の設定条件から演算処理量を削減或いは増加させて適量にするための所定の演算規則、換言すれば模擬処理範囲を絞込或いは拡張させて適切な範囲にするための所定の演算規則に従った処理を行って第2の絞込条件を生成する。この所定の演算規則の具体例として、「第2の設定条件における作業者数に加え、この作業者数の前後の作業者数を設定」、「第2の設定条件におけるルーティングに加え、このルーティングの前後に設定されているルーティングを設定」、「設定した作業者数と設定したルーティングの候補の総当たり組み合わせを設定」等とされている場合、演算制御部401は、絞込条件生成プログラムに従って、第2の絞込条件を構成する個別絞込条件群NC1’、NC2、…、NCn’(例えば作業者数の範囲:8人、9人、10人の3種類と製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R4,R5、R6の3種類との総当たり組み合わせのそれぞれに、生産計画における各製品の投入順の変更許容範囲:全体の15%の範囲まで、…を加えたもの)を生成し、この模擬処理範囲を拡張した第2の絞込条件を記憶部402の絞込条件格納部41に格納する。
前述の具体例の模擬処理範囲を絞り込むための所定の演算規則で第1の絞込条件を生成する第1の絞込制御コンポーネント4、模擬処理範囲を拡張するための所定の演算規則で第2の絞込条件を生成する第2の絞込制御コンポーネント4のように、複数の絞込制御コンポーネント4は、設定条件から模擬処理範囲を絞り込むための所定の演算規則で絞込条件を生成するものと、設定条件から模擬処理範囲を拡張するための所定の演算規則で絞込条件を生成するものを組み合わせる構成とすると、模擬処理範囲を最適化し易くなって好適である。尚、複数の絞込制御コンポーネント4の全てが設定条件から模擬処理範囲を絞り込むための所定の演算規則で絞込条件を生成するものとする構成、或いは複数の絞込制御コンポーネント4の全てが設定条件から模擬処理範囲を拡張するための所定の演算規則で絞込条件を生成するものとする構成とすることも可能である。また、複数の絞込制御コンポーネント4のうち一の絞込制御コンポーネント4と別の絞込制御コンポーネント4が設定条件から模擬処理範囲を絞り込むための所定の演算規則で絞込条件を生成するものである場合、又は、一の絞込制御コンポーネント4と別の絞込制御コンポーネント4が設定条件から模擬処理範囲を拡張するための所定の演算規則で絞込条件を生成するものである場合、一の絞込制御コンポーネント4の所定の演算規則と別の絞込制御コンポーネント4の所定の演算規則は異なるもの或いは同じものとすることが可能である。また、同一の絞込制御コンポーネント4が、設定条件から模擬処理範囲を絞り込むための所定の演算規則で絞込条件を生成する処理と、設定条件から模擬処理範囲を拡張するための所定の演算規則で絞込条件を生成する処理の双方を選択入力で可能なものとし、選択入力された方の所定の演算規則で絞込条件を生成するようにしても、模擬処理範囲を適切なものにし易くなり、更に、この双方処理が可能な絞込制御コンポーネント4を複数設けることにより、模擬処理範囲をより最適化し易くなる。
また、第4実施形態の業務計画最適化装置1やその業務計画最適化方法において、設定条件から絞込条件を生成する所定の演算規則の一部或いは全部を設定条件の一部として絞込制御コンポーネント4に入力し、絞込制御コンポーネント4の絞込条件生成プログラムと協働する演算制御部401が、絞込条件生成プログラムと、入力された所定の演算規則に対応する設定条件の一部に基づき、設定条件から絞込条件を生成する構成としてもよい。
例えば第1の設定条件として、「作業者数の範囲:5~15人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R1、R2、R3、R4、R5、…、R100の100個(ルーティング番号の近いものほど近似性があるルーティング)、ルーティングの候補のうちのうち中心のルーティング(例えば既に実施されて実績のあるルーティング):R30、中心のルーティングを中心とする前後10個ずつのルーティングを合わせて設定(所定の演算規則の一部に対応する設定条件の一部)、…」が第1の絞込制御コンポーネント4に入力された場合、第1の絞込制御コンポーネント4の演算制御部401が、所定の演算規則の一部「設定した作業者数と設定したルーティングの候補の総当たり組み合わせを設定」等を記憶保持する絞込条件生成プログラムに従い、且つ所定の演算規則の一部に対応する設定条件の一部に基づき、第1の絞込条件を構成する個別絞込条件群NC1、NC2、…、NCn(例えば作業者数の範囲:5~15人の11種類と実績のあるルーティングR30を中心とするR20~R40の21種類との総当たり組み合わせのそれぞれに、他の条件…を加えたもの)を第1の絞込条件として生成し、模擬処理、最高評価の評価値群の取得を行うようにする。
更に、最高評価の評価値群に対応する第1の模擬処理条件のうちの特定の個別条件が「ルーティング:R39」であり、第2の設定条件として、「作業者数の範囲:5~15人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R1、R2、R3、R4、R5、…、R100の100個(ルーティング番号の近いものほど近似性があるルーティング)、ルーティングの候補のうちの中心のルーティング(例えば最高評価の評価値群に対応する第1の模擬処理条件のうちの特定の個別条件のルーティング):R39、中心のルーティングを中心とする前後10個ずつのルーティングを合わせて設定(所定の演算規則の一部に対応する設定条件の一部)、…」が第2の絞込制御コンポーネント4に入力された場合、第2の絞込制御コンポーネント4の演算制御部401が、所定の演算規則の一部「設定した作業者数と設定したルーティングの候補の総当たり組み合わせを設定」等を記憶保持する絞込条件生成プログラムに従い、且つ所定の演算規則の一部に対応する設定条件の一部に基づき、第2の絞込条件を構成する個別絞込条件群NC1’、NC2’、…、NCn’(例えば作業者数の範囲:5~15人の11種類と第1の模擬処理条件から選ばれた最高評価に対応する特定の個別条件であるルーティングR39を中心とするR29~R49の21種類との総当たり組み合わせのそれぞれに、他の条件…を加えたもの)を第2の絞込条件として生成し、模擬処理、最高評価の評価値群の取得を行うようにする。
また、第4実施形態の業務計画最適化装置1やその業務計画最適化方法において、設定条件に基づき絞込条件を生成する処理において、絞込制御コンポーネント4の絞込条件生成プログラムと協働する演算制御部401が、絞込制御コンポーネント4に入力された設定条件の各項目をそのまま総当たり組み合わせさせるようにして、設定条件から絞込条件を生成する構成としてもよい。
例えば第1の設定条件として、「作業者数の範囲:10人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R1、R2、R3、R4、R5、…、R100の100個(ルーティング番号の近いものほど近似性があるルーティング)、…」が第1の絞込制御コンポーネント4に入力された場合、第1の絞込制御コンポーネント4の演算制御部401が、所定の演算規則「設定した作業者数と設定したルーティングの候補の総当たり組み合わせを設定」等を記憶保持する絞込条件生成プログラムに従い、第1の絞込条件を構成する個別絞込条件群NC1、NC2、…、NCn(例えば作業者数10人の1種類と全てのルーティングの候補R1~R100の総当たり組み合わせのそれぞれに、他の条件…を加えたもの)を第1の絞込条件として生成し、模擬処理、最高評価の評価値群の取得を行うようにする。
更に、最高評価の評価値群に対応する第1の模擬処理条件のうちの特定の個別条件が「ルーティング:R39」であり、第2の設定条件として、「作業者数の範囲:5~15人、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補:R39、…」が第2の絞込制御コンポーネント4に入力された場合、第2の絞込制御コンポーネント4の演算制御部401が、所定の演算規則「設定した作業者数と設定したルーティングの候補の総当たり組み合わせを設定」等を記憶保持する絞込条件生成プログラムに従い、第2の絞込条件を構成する個別絞込条件群NC1’、NC2’、…、NCn’(例えば作業者数5~15人の11種類とルーティングの候補R39の総当たり組み合わせのそれぞれに、他の条件…を加えたもの)を第2の絞込条件として生成し、模擬処理、最高評価の評価値群の取得を行うようにする。
また、第4実施形態の業務計画最適化装置1やその業務計画最適化方法において、第1の設定条件及び第1の絞込条件に基づく演算処理、第2の設定条件及び第2の絞込条件に基づく演算処理を行い、更に、第3の設定条件及び第3の絞込条件に基づく演算処理を行い、更には、必要に応じて、第4、第5、…の設定条件及び第4、第5、…の絞込条件に基づく演算処理を行って最適な業務を探索するようにしてもよい。この処理は、例えば2つの変数を第1、第2の絞り込みとして順番に絞り込みながら、第3の絞り込みで近傍領域に対して2つの変数による探索を行うなど、複数の変数を複数の設定条件及び絞込条件で絞り込み、その結果を加味した更なる設定条件及び絞込条件で、好適な変数値の近傍領域に対して複数の変数による探索を行う場合等に有効である。
例えば第1の設定条件として、「作業者数の範囲:1~10人、生産工場が10種類の製品P1~P10を生産する生産順番:PS1、PS2、PS3、…、PS362,880(10の階乗、生産順番の番号の近いものほど近似性がある生産順番)、設定した作業者数と設定した生産順番の総当たり組み合わせを設定(所定の演算規則の一部)、…」が第1の絞込制御コンポーネント4に入力された場合、第1の絞込制御コンポーネント4の演算制御部401が、絞込条件生成プログラムに従い、第1の絞込条件を構成する個別絞込条件群NC1、NC2、…、NCn(例えば作業者数の範囲:1~10人の10種類と生産順番PS1、PS2、PS3、…、PS362,880の362,880通りとの総当たり組み合わせ(36,288,800)のそれぞれに、他の条件…を加えたもの)を第1の絞込条件として生成し、模擬処理、最高評価の評価値群の取得を行うようにする。
更に、最高評価の評価値群に対応する第1の模擬処理条件のうちの特定の個別条件が「生産順番:PS67」であり、第2の設定条件として、「作業者数の範囲:5~15人、生産工場が10種類の製品P1~P10を生産する生産順番:PS67、設定した作業者数と設定した生産順番の総当たり組み合わせを設定(所定の演算規則の一部)、…」が第2の絞込制御コンポーネント4に入力された場合、第2の絞込制御コンポーネント4の演算制御部401が、絞込条件生成プログラムに従い、第2の絞込条件を構成する個別絞込条件群NC1’、NC2’、…、NCn’(例えば作業者数の範囲:5~15人の11種類と生産順番PS67との総当たり組み合わせのそれぞれに、他の条件…を加えたもの)を第2の絞込条件として生成し、模擬処理、最高評価の評価値群の取得を行うようにする。
更に、最高評価の評価値群に対応する第2の模擬処理条件のうちの特定の個別条件が「作業者数の範囲:12人」「生産順番:PS67」であり、第2の設定条件として、「作業者数の範囲:10人~14人(前述の作業者数12人を中心に前後2個の人数)、生産工場が10種類の製品P1~P10を生産する生産順番のうちの中心の生産順番:PS67、中心の生産順番を中心とする前後10個ずつの生産順番を合わせて設定(所定の演算規則の一部に対応する設定条件の一部)、設定した作業者数と設定した生産順番の総当たり組み合わせを設定(所定の演算規則の一部)、…」が第3の絞込制御コンポーネント4に入力された場合、第3の絞込制御コンポーネント4の演算制御部401が、絞込条件生成プログラムに従い、第3の絞込条件を構成する個別絞込条件群NC1”、NC2”、…、NCn”(例えば作業者数の範囲:10~14人の5種類と生産順番PS57~PS77との総当たり組み合わせのそれぞれに、他の条件…を加えたもの)を第3の絞込条件として生成し、模擬処理、最高評価の評価値群の取得を行うようにする。
尚、上述の第1の設定条件における「生産工場が10種類の製品P1~P10を生産する生産順番:PS1、PS2、PS3、…、PS362,880」のように、各実施形態における模擬処理条件、絞込条件、設定条件には、生産工場が生産する複数種類の製品の生産順番を置換した個別条件或いは各製品の投入順を置換した個別条件を設定して用いることが好ましい。これにより、多品種少量生産或いは多品種生産の最適な生産、最適な業務により確実に到達することが可能となる。
また、第4実施形態の業務計画最適化装置1やその業務計画最適化方法において、第1の絞込制御コンポーネント4から統括処理部2に入力される絞込条件中の第1のパラメータ若しくは第1のパラメータ群(例えば作業者数の範囲、製品が生産工場の作業ステーションを流れるルーティングの候補)と、第2の絞込制御コンポーネント4から統括処理部2に入力される絞込条件中の第2のパラメータ若しくは第2のパラメータ群(例えば生産工場が複数種類の製品を生産する生産順番)を異種のものとし、統括処理部2のデータ記憶部222に、第1のパラメータ若しくはパラメータ群と第2のパラメータ若しくはパラメータ群のいずれか優先するであるかの優先順位を格納し、統括処理部2が、優先順位の劣るパラメータ若しくはパラメータ群を有する絞込条件に対応する模擬処理要求の送信前の段階で、優先順位の高いパラメータ若しくはパラメータ群を有する絞込条件の入力を認識した場合に、優先順位の劣るパラメータ若しくはパラメータ群を有する絞込条件に対応する処理を一時停止若しくは中止すると共に、優先順位の高いパラメータ若しくはパラメータ群を有する絞込条件に対応する処理を開始するようにしてもよい。この優先順位は生産性に対する影響度等に応じて重要性の高いものを優先させるようにして決めることが好ましい。
第4実施形態によれば、例えば第1の絞込条件が第1の絞込制御コンポーネント4の第1の設定条件に基づいて生成されたものである場合、これに基づき得られた第1の最高評価の評価値群の結果は第1の設定条件に依存した範囲に対する結果となる。これに対し、管理者が異なる条件でシミュレーションを行う必要があると判断した場合に、第1の最高評価の評価値群に対応する模擬処理条件のうち特定の個別条件を第2の絞込制御コンポーネント4の第2の設定条件として設定し、ここから生成された第2の絞込条件を用いて第2の最高評価の評価値群の結果を得ることができ、更に、これをもとに同様に第3、第4の絞込条件による処理を連続的に実行することができる。これにより絞込度合を強くし過ぎて評価対象から外してしまった結果を逸失せずに、絞込みの範囲を広めることなく、連続的に変化させながら最適と考えられる最高評価の評価値群、最適な業務に到達することができる。尚、単独の絞込制御コンポーネント4に、設定条件から模擬処理範囲を絞り込むための所定の演算規則で絞込条件を生成する処理と、設定条件から模擬処理範囲を拡張するための所定の演算規則で絞込条件を生成する処理の双方を選択できるように設定する構成を用いても、同様の効果、即ち絞込度合を強くし過ぎて評価対象から外してしまった結果を逸失せずに、絞込みの範囲を広めることなく、連続的に変化させながら最適と考えられる最高評価の評価値群、最適な業務に到達することが可能である。
また、統括処理部2と通信接続され絞込条件を生成する絞込制御コンポーネント4を複数とすることにより、例えば生産計画を立案する場所に第1の絞込制御コンポーネント4を設置すると共に、現場に第2の絞込制御コンポーネント4を設置し、同一人或いは異なる者が第1、第2の絞込制御コンポーネント4に設定条件をそれぞれ設定し、第1、第2の絞込制御コンポーネント2に絞込条件を生成させて業務シミュレーションを実行させる等の使用の仕方も可能となり、業務計画の立案過程の必要性に合わせて柔軟に業務シミュレーション処理を行うことができる。また、設定条件に基づき絞込条件を生成する絞込制御コンポーネント4を複数とすることにより、設定条件から絞込条件を生成する演算処理量を複数の絞込制御コンポーネント4に分散させ、各絞込制御コンポーネント4の演算処理負担を低減することができる。更に、第1、第2、第3、第4、第5、…の設定条件及び絞込条件に基づく演算処理を複数或いは多数行って最適な業務を探索する場合に、例えば変数1の好適な変数値と、変数2の好適な変数値と、変数3の好適な変数値を取得する処理を行う場合に、複数の絞込制御コンポーネント4で並行して設定条件から絞込条件を生成する処理を行うことができ、最適な業務に到達する全体的な処理を短時間で効率的に行うことができる。
〔本明細書開示発明の包含範囲〕
本明細書開示の発明は、発明として列記した各発明、各実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な内容を本明細書開示の他の内容に変更して特定したもの、或いはこれらの内容に本明細書開示の他の内容を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な内容を部分的な作用効果が得られる限度で削除して上位概念化して特定したものを包含する。そして、本明細書開示の発明には下記変形例や追記した内容も含まれる。
例えば上記実施形態の業務計画最適化装置1では、統括処理部2が絞込制御コンポーネント4の絞込条件に基づき模擬処理条件を生成する構成としたが、例えば統括処理部2がデータ記憶部222に模擬処理条件を記憶し、この模擬処理条件による模擬処理要求をシミュレーター3に送信して模擬処理を行う構成とすることも可能である。更に、統括処理部2が、データ記憶部222に記憶した基礎となる基礎模擬処理条件を認識すると共に、特定時点の業務状況情報群を認識し、業務状況情報中に基礎模擬処理条件の個別条件よりも条件範囲が狭いものがある場合には狭いものを適用した模擬処理条件を生成し、この模擬処理条件による模擬処理要求をシミュレーター3に送信して模擬処理を行う構成とすると好適である。
また、第1~第4実施形態の業務計画最適化装置1を用いて行う業務シミュレーション処理或いは業務計画最適化処理は上述したものに限定されず、例えば図11に示すように、統括処理部2が、業務全体の中から分割して認識した第1の業務範囲に関し、上記S1~S10等と同様の処理により、第1の業務範囲に対する模擬処理を実行させて第1の業務範囲の最高評価の評価値群を認識し(S31)、業務全体の中から分割して認識した第2の業務範囲に関し、上記S1~S10等と同様の処理により、第2の業務範囲に対する模擬処理を実行させて第2の業務範囲の最高評価の評価値群を認識し(S32)、第1の業務範囲の最高評価の評価値群に対応する第1の模擬処理条件と、第2の業務範囲の最高評価の評価値群に対応する第2の模擬処理条件とを含む第3の模擬処理条件を設定し(S33)、第1の業務範囲と第2の業務範囲を含む第3の業務範囲に対する模擬処理を第3の模擬処理条件を用いて実行させ(S34)、第3の業務範囲の最高評価の評価値群を認識する(S35)処理を行ってもよい(第1変形例の処理)。尚、第3の業務範囲に対する第3の模擬処理条件には、第1、第2の業務範囲以外の業務範囲に対する最高評価の評価値群に対応する模擬処理条件を更に含ませることが可能である。
この処理においては、例えば第1の業務範囲として生産工程α、第2の業務範囲として生産工程αの後工程である生産工程βを設定し、生産工程α、β等に関する処理に必要なデータを統括処理部2、シミュレーター3に記憶させると共に、統括処理部2が、模擬処理要求αRiを生産工程αの認識した特定時点の業務状況情報群αAS1、αAS2、…、αASnと模擬処理条件αSCiと併せてシミュレーター3に送信し、模擬処理を実行させて生産工程αの最高評価の評価値群を認識する。また、統括処理部2は、模擬処理要求βRiを生産工程βの認識した特定時点の業務状況情報群βBS1、βBS2、…、βBSnと模擬処理条件βSCiと併せてシミュレーター3に送信し、模擬処理を実行させて生産工程βの最高評価の評価値群を認識する。
そして、統括処理部2は、生産工程αの最高評価の評価値群に対応する模擬処理条件αSCmaxを第1の模擬処理条件とし、生産工程βの最高評価の評価値群に対応する模擬処理条件βSCmaxを第2の模擬処理条件として、第3の模擬処理条件[αSCmax、βSCmax]を設定し、第1の業務範囲と第2の業務範囲を含む第3の業務範囲に相当する生産工程(α+β)を設定し、模擬処理要求αβRiを、生産工程αの特定時点の業務状況情報群αAS1、αAS2、…、αASnと、生産工程βの特定時点の業務状況情報群βBS1、βBS2、…、βBSnと、第3の模擬処理条件[αSCmax、βSCmax]と併せてシミュレーター3に送信し、模擬処理を実行させて生産工程(α+β)全体の最高評価の評価値群を認識する処理等を実行する。
第1変形例の処理によれば、業務全体の模擬処理を行うと演算量が膨大になり、組み合わせ爆発を起こす場合等に、業務全体から分割された複数の業務範囲に事前のシミュレーションを行い、各業務範囲の部分最適化に関する結果から業務全体のシミュレーションの模擬処理条件を取得し、この模擬処理条件によって業務目的関数に基づき業務全体の最高評価の評価値群を認識することができ、ハードウェア資源で現実的に実行可能な演算量で効率的に最高評価の評価値群、最適な業務を認識することができる。また、この方法では、業務全体から分割された業務範囲に基づくシミュレーションを行うことから、現状の業務に対する変更の少ない、行い易い業務が認識されやすくなり、現場や従事者が行い易い最適な業務を認識することができる。例えば今まで生産を行ってきた生産計画をベースに生産順番のある業務範囲に対して組み合わせ演算を行い部分的な最適化、好適化を行い、それを全ての業務範囲に対して逐次、処理し、更に業務全体に対して模擬処理を行うことにより、今までの計画の延長線上で最適な計画に変更していくことができる。
また、第1~第4実施形態の業務計画最適化装置1を用いて行う別の業務シミュレーション処理或いは業務計画最適化処理として、例えば図12に示すように、統括処理部2が、第1の絞込条件に相当する所要の絞込条件に基づき生成した第1の模擬処理条件に相当する所要の模擬処理条件の模擬処理要求を業務状況情報群と第1の模擬処理条件と併せてそれぞれのシミュレーター3に送信し(S41)、それぞれのシミュレーター3から業務状況情報群と第1の模擬処理条件に基づく模擬処理結果として第1の複数の評価値群を受信し(S42)、受信した第1の複数の評価値群のうち第1の業務目的関数に相当する所定の業務目的関数に基づく第1の最高評価の評価値群を認識すると共に第1の複数の評価値群の分布を認識し(S43)、第1の複数の評価値群の分布を基礎として入力された第2の業務目的関数を記憶保持し(S44)、第1の複数の評価値群のうち第2の業務目的関数に基づく第2の最高評価の評価値群を認識する(S45)処理を行ってもよい(第2変形例の処理)。
この処理においては、例えば統括処理部2が、上記S1~S11等と同様の処理を行って、受信した第1の複数の評価値群のうち第1の業務目的関数に基づく第1の最高評価の評価値群を認識すると共に第1の複数の評価値群の分布を認識する。そして、重み付け線形和:Sと、重み付け線形和Sの中から最大値を取得するMAX関数:MAX(Si=1,2,…t)を第1の業務目的関数とする例では、利用者が、第1の複数の評価値群の分布を基礎として、重み係数wj(j=1,2,…,n)のうち所要の重み係数を変更して第2の業務目的関数を統括処理部2に入力し、統括処理部2は第2の業務目的関数を記憶保持する。その後、統括処理部2は、所定の入力等に応じて、第1の複数の評価値群のうち第2の業務目的関数に基づく第2の最高評価の評価値群を認識すると共に第2の複数の評価値群の分布を認識する処理等を実行する。
第2変形例の処理によれば、例えば第1の業務目的関数に基づく解或いは最適な業務によりも一層適切な解或いは最適な業務があるのではないかと管理者が判断した場合に、第1の複数の評価値群の分布を参考に第2の業務目的関数を設定し、第2の業務目的関数に基づく解或いは最適な業務を認識することや、複数の業務目的関数のそれぞれに基づく解或いは最適な業務を認識して管理者が対比検討すること等が可能となり、複数の評価値群、複数の最高評価の評価値群を総合的、多面的に検討して、より一層最適な業務を認識することができる。
また、第1~第4実施形態の業務計画最適化装置1を用いて行う別の業務シミュレーション処理或いは業務計画最適化処理として、例えば図13に示すように、統括処理部2が、第1の絞込条件に基づき生成した第1の模擬処理条件の模擬処理要求を業務状況情報群と第1の模擬処理条件と併せてそれぞれのシミュレーター3に送信し(S51)、それぞれのシミュレーター3から業務状況情報群と第1の模擬処理条件に基づく模擬処理結果として第1の複数の評価値群を受信し(S52)、受信した第1の複数の評価値群のうち第1の業務目的関数に基づく第1の最高評価の評価値群を認識すると共に前記第1の複数の評価値群の分布を認識し(S53)、第1の複数の評価値群の分布を基礎として入力された第2の業務目的関数を記憶保持し(S54)、更に、第2の絞込条件に基づき生成した第2の模擬処理条件の模擬処理要求を業務状況情報群と第2の模擬処理条件と併せてそれぞれのシミュレーターに送信し(S55)、それぞれのシミュレーター3から業務状況情報群と第2の模擬処理条件に基づく模擬処理結果として第2の複数の評価値群を受信し(S56)、受信した第2の複数の評価値群のうち第2の業務目的関数に基づく第2の最高評価の評価値群を認識すると共に第2の複数の評価値群の分布を認識する(S57)処理を行ってもよい(第3変形例の処理)。
この処理においては、例えば統括処理部2が、第2変形例のS41~S44と同様の処理により、第2の業務目的関数を記憶保持し、更に、第1の絞込条件とは異なる第2の絞込条件を用いて、上記S1~S11等と同様の処理を行い、受信した第2の複数の評価値群のうち第2の業務目的関数に基づく第2の最高評価の評価値群を認識すると共に第2の複数の評価値群の分布を認識する処理等を実行する。
第3変形例の処理によれば、模擬処理結果の第1の複数の評価値群を第1の業務目的関数で評価し、第1の業務目的関数に基づく第1の最高評価の評価値群を認識し、更に、第1の複数の評価値群の分布を参考に設定した第2の業務目的関数を用い、第2の絞込条件、第2の模擬処理条件に対応する第1の複数の評価値群とは別の第2の複数の評価値群について、第2の最高評価の評価値群や第2の複数の評価値群の分布を認識することができる。従って、例えば第1の絞込条件、第1の業務目的関数に基づく解或いは最適な業務によりも一層適切な解或いは最適な業務があるのではないかと管理者が判断した場合に、第1の複数の評価値群の分布を参考に第2の業務目的関数を設定し、第2の絞込条件、第2の業務目的関数に基づく解或いは最適な業務を認識することや、複数の絞込条件、複数の業務目的関数のそれぞれに基づく解或いは最適な業務を認識して管理者が対比検討すること等が可能となり、複数の絞込条件、複数の業務目的関数による複数の評価値群、複数の最高評価の評価値群を総合的、多面的に検討して、より一層最適な業務を認識することができる。
また、図14及び図15に示すように、統括処理部2と、統括処理部2に通信接続されて統括される複数のシミュレーター3を備える業務計画最適化装置1が複数設けられ、複数の業務計画最適化装置1が複数のシミュレーター3からなるシミュレーター3群を共用し、統括処理部2相互が通信接続されて構成されるシステムにおいて、一の業務計画最適化装置1の統括処理部2が模擬処理要求のシミュレーター3への送信開始に対応して模擬処理開始情報を生成して残りの業務計画最適化装置1の統括処理部2に送信し(S61)、残りの業務計画最適化装置1の統括処理部2がシミュレーター3群の模擬処理開始情報の受信に応じてシミュレーター3群のシミュレーター3の変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識する動作を停止し(S62)、一の業務計画最適化装置1の統括処理部2がシミュレーター3群のシミュレーター3からの模擬処理結果として複数の評価値の受信完了に対応して模擬処理完了情報を生成して残りの業務計画最適化装置1の統括処理部2に送信し(S63)、残りの業務計画最適化装置1の統括処理部2がシミュレーター3群の模擬処理完了情報の受信に応じてシミュレーター3群のシミュレーター3の変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識する動作を再開するようにしてもよい(S64)。この複数の業務計画最適化装置1の統括処理部2が模擬処理の開始と停止を直接的にやり取りする構成により、シミュレーター群3の処理可能量の経時的な認識処理を省力で行うことができると共に、シミュレーター3群を複数の業務計画最適化装置1で共用しハードウェア資源を効率的に利用することが可能となる。
また、図16及び図17に示すように、統括処理部2と、統括処理部2に通信接続されて統括される複数のシミュレーター3を備える業務計画最適化装置1が複数設けられ、複数の業務計画最適化装置1が複数のシミュレーター3からなるシミュレーター3群を共用し、演算制御部と演算制御部の制御プログラムやデータを記憶する記憶部と入力部と出力部と通信インターフェイスを備える統合管理装置10に各統括処理部2が通信接続されて構成されるシステムにおいて、一の業務計画最適化装置1の統括処理部2が模擬処理要求のシミュレーター3への送信開始に対応して第1の模擬処理開始情報を生成して統合管理装置10に送信し(S71)、統合管理装置10或いはその演算制御部が第1の模擬処理開始情報の受信に応じて第2の模擬処理開始情報を生成して残りの業務計画最適化装置1の統括処理部2に送信し(S72)、残りの業務計画最適化装置1の統括処理部2がシミュレーター3群の第2の模擬処理開始情報の受信に応じてシミュレーター3群のシミュレーター3の変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識する動作を停止し(S73)、一の業務計画最適化装置1の統括処理部2がシミュレーター3群のシミュレーター3からの模擬処理結果として複数の評価値の受信完了に対応して第1の模擬処理完了情報を生成して統合管理装置10に送信し(S74)、統合管理装置10或いはその演算制御部が第1の模擬処理完了情報の受信に応じて第2の模擬処理完了情報を生成して残りの業務計画最適化装置1の統括処理部2に送信し(S75)、残りの業務計画最適化装置1の統括処理部2がシミュレーター3群の第2の模擬処理完了情報の受信に応じてシミュレーター3群のシミュレーター3の変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識する動作を再開するようにしてもよい(S76)。この複数の業務計画最適化装置1の統括処理部2が模擬処理の開始と停止を間接的にやり取りする構成によっても、シミュレーター群3の処理可能量の経時的な認識処理を省力で行うことができると共に、シミュレーター3群を複数の業務計画最適化装置1で共用しハードウェア資源を効率的に利用することが可能となる。
本発明は、例えば生産工程、物流工程、工場等のレイアウト計画、要員計画等の各種業務の離散的シミュレーションを行って効果分析を得る際に利用することができる。
1…業務計画最適化装置 2…統括処理部 21…演算制御部 22…記憶部 221…処理プログラム記憶部 222…データ記憶部 23…入力部 24…出力部 25…通信インターフェイス 3…シミュレーター 31…演算制御部 32…記憶部 321…処理プログラム記憶部 322…データ記憶部 33…入力部 34…出力部 35…通信インターフェイス 4…絞込制御コンポーネント 41…絞込条件格納部 401…演算制御部 402…記憶部 42…プログラム記憶部 403…入力部 404…出力部 405…通信インターフェイス 5…作業者端末 51…演算制御部 52…記憶部 521…処理プログラム記憶部 522…データ記憶部 53…入力部 54…出力部 55…通信インターフェイス 6…業務状況情報取得部 10…統合管理装置

Claims (9)

  1. 統括処理部と、前記統括処理部に通信接続されて統括される複数のシミュレーターを備え、
    前記統括処理部が、
    前記シミュレーターの演算処理の処理指標を所定のタイミングで取得し、前記処理指標から処理可能量を演算取得することにより、前記シミュレーターのそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識し、
    前記シミュレーターの認識した前記処理可能量にデータ記憶部に記憶した負荷軽減率を乗じて前記シミュレーターの最適処理量を演算取得し、
    業務状況を示す情報である業務状況情報で構成される特定時点の業務状況情報を認識し、
    個別絞込条件群で構成される絞込条件の個別絞込条件を認識し、前記個別絞込条件と前記業務状況情報と対比して、前記業務状況情報の中に前記個別絞込条件よりも条件範囲が狭いものがある場合には狭いものを適用した生成条件群を模擬処理条件として生成し、
    前記業務状況情報群と前記模擬処理条件の組み合わせの任意の1パターンの処理量を積算して前記最適処理量内の模擬処理のコマンドである模擬処理要求の個数を認識し、
    それぞれの前記シミュレーターの認識した前記最適処理量内の模擬処理要求を業務状況情報群と模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、
    それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し、
    受信した複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識することを特徴とする業務計画最適化装置。
  2. 前記評価値群に現業務との類似度が評価値として含まれることを特徴とする請求項1記載の業務計画最適化装置。
  3. 前記業務状況情報を取得する業務状況情報取得部を備え、
    前記業務状況情報取得部から前記業務状況情報が前記統括処理部に送信されることを特徴とする請求項1又は2記載の業務計画最適化装置。
  4. 前記統括処理部が、認識した前記最高評価の評価値群に対応する業務全体における、個別の業務要素に対する実行業務指示である個別業務指示を生成し、前記個別業務指示を少なくとも作業者端末に略リアルタイムで送信することを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の業務計画最適化装置。
  5. 前記統括処理部と通信接続される絞込制御コンポーネントを備え、
    前記統括処理部が、前記絞込制御コンポーネントの前記絞込条件の前記個別絞込条件群と前記業務状況情報群に基づき模擬処理条件を生成することを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の業務計画最適化装置。
  6. 前記絞込制御コンポーネントの前記絞込条件の絞込度合が変更可能である、若しくは前記絞込制御コンポーネントに複数の絞込度合の前記絞込条件が設定されていることを特徴とする請求項5記載の業務計画最適化装置。
  7. 前記絞込制御コンポーネントが設定条件に基づき前記絞込条件を生成すると共に、前記絞込制御コンポーネントが複数設けられることを特徴とする請求項5又は6記載の業務計画最適化装置。
  8. 前記複数のシミュレーターを共用する別の業務計画最適化装置の別の統括処理部から模擬処理の開始と完了の情報を前記統括処理部が直接的若しくは間接的に受信し、
    前記統括処理部が、前記模擬処理の開始から完了までの間は前記シミュレーターのそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量の経時的な認識を停止することを特徴とする請求項1~7の何れかに記載の業務計画最適化装置。
  9. 統括処理部と、前記統括処理部に通信接続されて統括される複数のシミュレーターとによって実行される業務計画最適化方法であって、
    前記統括処理部が、
    前記シミュレーターの演算処理の処理指標を所定のタイミングで取得し、前記処理指標から処理可能量を演算取得することにより、前記シミュレーターのそれぞれの変動する一定時間内の処理可能量を経時的に認識し、
    前記シミュレーターの認識した前記処理可能量にデータ記憶部に記憶した負荷軽減率を乗じて前記シミュレーターの最適処理量を演算取得し、
    業務状況を示す情報である業務状況情報で構成される特定時点の業務状況情報を認識し、
    個別絞込条件群で構成される絞込条件の個別絞込条件を認識し、前記個別絞込条件と前記業務状況情報と対比して、前記業務状況情報の中に前記個別絞込条件よりも条件範囲が狭いものがある場合には狭いものを適用した生成条件群を模擬処理条件として生成し、
    前記業務状況情報群と前記模擬処理条件の組み合わせの任意の1パターンの処理量を積算して前記最適処理量内の模擬処理のコマンドである模擬処理要求の個数を認識し、
    それぞれの前記シミュレーターの認識した前記最適処理量内の模擬処理要求を業務状況情報群と模擬処理条件と併せてそれぞれの前記シミュレーターに送信し、
    それぞれの前記シミュレーターから前記業務状況情報群と前記模擬処理条件に基づく模擬処理結果として複数の評価値群を受信し、
    受信した複数の評価値群のうち業務目的関数に基づく最高評価の評価値群を認識することを特徴とする業務計画最適化方法。
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