JP5911831B2 - 生産管理装置および生産管理プログラム - Google Patents
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Description
図1において、生産管理装置には、データ入力部1、展開リスク算出部2、生産能力算出部3、期待値算出部4および可視化部5が設けられている。データ入力部1は、生産の進捗に影響するデータを入力する。展開リスク算出部2は、入力データの分類結果に基づいて、生産の展開時期に関する展開リスクを算出する。生産能力算出部3は、入力データの分析結果に基づいて、工程別の生産能力を算出する。期待値算出部4は、展開リスクおよび生産能力に基づいて、工程別の生産量の期待値を算出する。可視化部5は、展開リスク、生産能力および期待値を工程別に可視化する。
生産能力はロット単位で表すことができる。この時、1ロット分の生産にかかる時間をピッチタイムとすると、生産能力(ロット数/月)は(生産装置1台当たりの稼動時間)÷(ピッチタイム)×(生産装置の台数)で与えることができる。
展開リスクはランクで与えることができ、そのランクに展開確率を付与することができる。展開リスク、生産能力および期待値は、工程別に棒グラフ状に可視化することができ、その棒グラフ上に展開確率を表示することができる。なお、展開リスクは、期待値が与えられた時の展開確率を示すことができる。
図2において、生産能力を向上させるための過去の活動アイテムを工程ごとに類型化する(S1)。そして、この類型化された活動アイテムから、生産の進捗に影響する要因Xの抽出および分析を行うとともに(S2)、進捗Yの情報を得る(S3)。なお、この要因としては、例えば、アプローチとして、プロセス、稼働率および新規装置導入などを挙げることができる。また、装置メーカへの依存度として、装置ハードウェアの改造要および装置ソフトウェアの改造要などを挙げることができる。従来手法との類似度として、同品種または同機種への展開および異品種または異機種への展開などを挙げることができる。
次に、要因Xを説明変数、進捗Yを従属変数とする重回帰分析を行い(S4)、要因Xから進捗Yを求めるモデルFを確立する(S5)。
図3において、過去の活動アイテムから、生産の進捗に影響する要因として24項目を抽出した。これらの要因には、要因の選択肢を与えることができる。例えば、アプローチという要因には、プロセス改善によるインデックス短縮、運用改善によるインデックス短縮、装置改造によるレシピ展開、ムダ時間削減による稼働率向上およびその他という選択肢を与えることができる。
図4において、展開遅れの予測値を^Yとすると、次のような重回帰式を解くことで、解のaijを得ることができる。
^Y=a11・C11+a12・C12+a13・C13
+a21・C21+a22・C22+a23・C23+a24・C24
+a31・C31+a32・C32
一般的には、^Y、Cij、aijの配列表現を^y、C、aとすると、
^y=C・a
a=C−1・^y
として、説明変数に与えられる数値aを求めることができる。
図5において、予測アイテムについて生産の進捗に影響する要因Xを分析する(S11)。次に、要因Xから進捗Yを求めるモデルFを当てはめることで(S12)、進捗Yを予測する(S13)。この時、進捗Yは、Y=F・Xで与えることができる。このモデルFは、上述した重回帰式を用いることができる。なお、進捗Yは、展開予定日に対する進みまたは遅れで表すことができる。予測アイテムを生産の進捗に関する難易度に展開する(S14)。この難易度は、例えば、難易度ランクKA、KB、KCで定義することができる。ここで、単なる予測値と実績値との関係では、モデルFから求めた正解率のバラツキが大きいのに対し、生産の進捗を難易度ランクで定義することにより、モデルFから求めた正解率のバラツキを減少させることができる。この時、展開実績から求めた難易度ランクの実績値とモデルを用いて予測した難易度ランクの予測値があっているものを正解とすることができる。次に、難易度に対する展開確率を計算する(S15)。
図6において、展開遅れの時期が長くなるに従って、難易度ランクKA、KB、KCを上げることができる。例えば、展開遅れの時期が0週以下では難易度ランクKA、展開遅れの時期が0〜12週では難易度ランクKB、展開遅れの時期が12週以上では難易度ランクKCとすることができる。
図7において、活動アイテムについての展開遅れは正規分布とみなすことができる。この時、展開遅れの平均は2.2週、展開遅れのばらつきは6.6週だった。このため、展開遅れの時期で分割した正規分布の面積から展開遅れの時期における展開確率を求めることができる。
図8において、展開遅れを正規分布とみなすと、例えば、1ヶ月前の展開確率は11%、予定週の展開確率は37%、1ヶ月後の展開確率は72%という値を得ることができる。なお、展開遅れが正の場合は生産の進捗が遅れていることを示し、展開遅れが負の場合は生産の進捗が進んでいることを示す。
図9において、各工程A、B、・・・、H、I、Jごとに生産能力を棒グラフ状に示した。なお、生産能力は、各工程A、B、・・・、H、I、Jにおける1月当たりのロット数とすると、(生産装置1台当たりの稼動時間)÷(ピッチタイム)×(生産装置の台数)で与えることができる。また、同一機種において、号機ごとにピッチタイムまたは稼動時間が異なる場合には、機種ごとに平均をとることができる。また、工程A、B、・・・、H、I、Jとしては、例えば、リソグラフィ工程、CVD工程、イオン注入工程、エッチング工程およびCMP工程を挙げることができる。また、同一ウェハにおいて同種工程が複数回行われる場合には、これらを別工程とすることができる。例えば、同一ウェハにおいてリソグラフィ工程が5回行われる場合には、これらのリソグラフィ工程を別工程とすることができる。
図10において、生産管理装置には、CPUなどを含むプロセッサ11、固定的なデータを記憶するROM12、プロセッサ11に対してワークエリアなどを提供するRAM13、人間とコンピュータとの間の仲介を行うヒューマンインターフェース14、外部との通信手段を提供する通信インターフェース15、プロセッサ11を動作させるためのプログラムや各種データを記憶する外部記憶装置16を設けることができ、プロセッサ11、ROM12、RAM13、ヒューマンインターフェース14、通信インターフェース15および外部記憶装置16は、バス17を介して接続されている。
Claims (4)
- 生産の進捗に影響するデータを入力するデータ入力部と、
前記データの分類結果に基づいて、前記生産の展開時期に関する展開リスクを算出する展開リスク算出部と、
前記データの分析結果に基づいて、工程別の生産能力を算出する生産能力算出部と、
前記展開リスクおよび前記生産能力に基づいて、工程別の生産量の期待値を算出する期待値算出部とを備え、
前記展開リスク算出部は、前記生産の進捗に影響する要因を説明変数、前記展開時期を従属変数とする重回帰分析に基づいて前記展開リスクを算出し、
前記説明変数は、前記要因の選択肢が選ばれたら1、前記要因の選択肢が選ばれなかったら0とするダミー変数で定義され、
前記生産能力はロット単位で表され、1ロット分の生産にかかる時間をピッチタイムとすると、前記生産能力は(生産装置1台当たりの稼動時間)÷(ピッチタイム)×(生産装置の台数)で与えられ、
前記展開リスクはランクで与えられ、前記ランクに展開確率が与えられることを特徴とする生産管理装置。 - 生産の進捗に影響するデータを入力するデータ入力部と、
前記データの分類結果に基づいて、前記生産の展開時期に関する展開リスクを算出する展開リスク算出部と、
前記データの分析結果に基づいて、工程別の生産能力を算出する生産能力算出部と、
前記展開リスクおよび前記生産能力に基づいて、工程別の生産量の期待値を算出する期待値算出部とを備え、
前記展開リスク算出部は、前記生産の進捗に影響する要因を説明変数、前記展開時期を従属変数とする重回帰分析に基づいて前記展開リスクを算出し、
前記説明変数は、前記要因の選択肢が選ばれたら1、前記要因の選択肢が選ばれなかったら0とするダミー変数で定義されることを特徴とする生産管理装置。 - 前記生産能力はロット単位で表され、1ロット分の生産にかかる時間をピッチタイムとすると、前記生産能力は(生産装置1台当たりの稼動時間)÷(ピッチタイム)×(生産装置の台数)で与えられることを特徴とする請求項2に記載の生産管理装置。
- 生産の進捗に影響するデータを入力するステップと、
前記データの分類結果に基づいて、前記生産の展開時期に関する展開リスクを算出するステップと、
前記データの分析結果に基づいて、工程別の生産能力を算出するステップと、
前記展開リスクおよび前記生産能力に基づいて、工程別の生産量の期待値を算出するステップとをコンピュータに実行させる生産管理プログラムであって、
前記生産の進捗に影響する要因を説明変数、前記展開時期を従属変数とする重回帰分析に基づいて前記展開リスクを算出し、
前記説明変数は、前記要因の選択肢が選ばれたら1、前記要因の選択肢が選ばれなかったら0とするダミー変数で定義されることを特徴とする生産管理プログラム。
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