JP5839403B2 - 電子機器冷却用ファンユニット取付筐体及び電子機器冷却システム - Google Patents
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Description
ファンは長時間運転を続けるとやがて故障する有寿命部品であり、不具合が生じた際、および定期的な交換が必要である。
ファンは電子機器冷却システムの筐体等に設けられたファン用の開口部から挿抜される。ホットスワップの際、開口部から古いファンを抜去してから新しいファンを挿入するまでの間に開口部から空気が出入すると、空冷システムが十分に機能できず、電子機器の温度が上昇してしまう。
例えば特許文献1には、複数のファンのうち少なくとも一つを冷却対象装置から抜去する際に開口するファン挿抜穴を閉塞する閉塞手段を備えた冷却装置が記載されている。
また特許文献2には、ファンユニットが抜去された際に、そのファンユニットと直列に配置されたファンユニットにより生じる揚力により開口部をシャッタで閉じる空冷式装置が記載されている。
この態様によると例えば、ファンユニットが抜去されたときにシャッタを係止できる。
この態様によると例えば、作業者がシャッタを直接操作せずともシャッタを係止可能な位置まで閉めることができる。
この態様によると例えば、ファンユニットが抜去されたときにシャッタを係止できる。
電子機器冷却システムにおいてファンユニットを挿抜するための開口部にはシャッタが設けられる。シャッタは例えば奥に開く両開きの回転扉であり、ファンユニットが装着された状態でシャッタは開いている。ファンユニット交換の際、古いファンユニットを取り出した後新しいファンユニットを挿入するまでの間、シャッタは閉じられる。閉じているシャッタが風圧などで半開きとならないように、シャッタは閉じた位置で、ロックされる。
図1は、本発明の実施形態にかかる電子機器冷却システム10aを示す斜視図である。
図2は、電子機器冷却システム10aを図1と反対側から見た斜視図である。
図3は、電子機器冷却システム10aの上面図である。
ファンユニット30は、取り外し可能であり、図1はファンユニット30を電子機器冷却システム10aのファンユニット収容部100に装着した状態を示す。
ファンユニット30によって、電子機器用筐体20の外から筐体内部に流れ込む流入気流40、冷却対象である電子機器を冷却しながら電子機器収容部24を通過する冷却気流44、電子機器用筐体20の外に排出される流出気流42が形成される。
本明細書において、電子機器冷却システム10aと電子機器冷却システム10bとを総称して電子機器冷却システム10ともよぶ。また本明細書において、例えば図1から図3に示すファンユニット収容部100や図4に示すシステム筐体22のように、電子機器に対してファンユニットを固定するためにファンユニットを装着可能な筐体または枠をファンユニット取付筐体ともよぶ。
また、図1から図4においては、電子機器冷却システム10内部を負圧として、ファンユニット30設置側を流出口とする空気流を形成する構成を示したが、電子機器冷却システム10は、内部を正圧としてファンユニット30設置側を吸気口とする空気流を形成すよう構成されてもよい。
シャッタ130は、ファン挿抜用開口を塞ぐシャッタ板142、シャッタ130開閉の際の回動運動の軸である回転軸132、回転軸132の両端に設けられ、枠部102の軸受116によって軸支される軸端134、シャッタ130のロックを解除するためのウェッジ部138、シャッタ130をロックするための係止片136、および、シャッタ130を閉じるための突起140を備える。
シャッタ130を閉じるとき、係止片136は図9の位置からガイド溝110に沿って動き、シャッタ係止部114の側の端まで移動する。そうするとシャッタ130は、付勢部120からシャッタ係止部114へ向かう力を受け、シャッタ板142に平行にスライドする。その際、係止片136はシャッタ係止部114においてもう一枚のシャッタ130の側に移動し、シャッタ130の軸端134も軸受116においてシャッタ係止部114に近い側に移動する。このとき、弾性体124は、図9のシャッタ130が開いている状態よりも短く、自然長または自然長よりやや長い状態である。
シャッタ130を開くためには、シャッタ面に平行な方向へのスライドと、シャッタ面と交差する方向への移動という二段階の異なる方向の動作が必要となるため、誤って他のモノが接触したり、風圧が加わった場合などに、シャッタが不用意に開いてしまう事態を防止できる。
図11(a)〜(c)は、ファンユニット30をファンユニット収容部100に挿入する際に、閉じた状態でロックされているシャッタ130の係止を解除する動作を説明するための図である。なお、図11(a)〜(c)においては、ファンユニット30およびファンユニット収容部100の一部のみ示す。またファンユニット収容部100の軸受116に対するシャッタ130の軸端134の位置の説明のため、付勢部120の図示は省略する。
シャッタ130の軸端134の動きが軸受116によって制限され、係止片136の動きがシャッタ係止部114によって制限されているため、ウェッジ部138がファンユニット30の挿入方向に力を受けると、シャッタ130は、その係止を解除する向きにスライドする。この向きは、付勢部120の付勢力に逆らう向きである。このとき、シャッタ130の軸端134は、軸受116においてシャッタ係止部114から遠い側の端に移動し、シャッタ130の係止片136は、シャッタ係止部114において軸受116に近い側に移動する。
図12(a)においてシャッタ130は閉じた状態でロックされている。ファンユニット30の係合部34は、まだシャッタ130のウェッジ部138に接触しておらず、シャッタ130は付勢部120から力を受けて、シャッタ係止部114に係止されている。
なお、このときシャッタ130のウェッジ部138はファンユニット30に対して突出した状態となるが、ファンユニット30に凹部32が設けられているため、ファンユニット30はウェッジ部138に妨害されずに移動できる。
図13(d)は、シャッタ130の係止片136がシャッタ係止部114に係合し、開閉方向の運動ができない状態で係止すなわちシャッタ130の開閉がロックされた状態を示す。
これにより作業者は、ファンユニット30を引き出す操作によりシャッタ130を確実にロック可能な位置まで閉止できる。したがって、シャッタ130の閉止が不十分であることに起因するロックミスを防止し、また作業者の手間を軽減できる。
さらに、シャッタ130は作業者がファンユニット30を抜去する際の作業者の力を利用して閉じられるため、シャッタ130とファンユニット収容部100等の間にシャッタ130を閉じるためのバネ等の駆動機構を設ける必要がない。
さらに、シャッタの開閉およびロックは、作業者がファンユニット30を挿抜する際の作業者の力を利用して行うため、付勢部120以外のバネやモータ等の駆動機構が不要となり、簡単な構成でファン交換の際の電子機器の温度上昇を抑制できる。
作業者が、電子機器冷却システム10において、ファンユニット30を交換すべく、ファンユニット収容部100に装着されている使用済みのファンユニット30を引き抜く。そうすると、図13(a)〜(d)、図14(a)〜(c)、および図15(a)〜(c)に示した動作により、作業者はシャッタ130を直接操作せずとも、ファンユニット30を引き出す操作によってファンユニット30を抜去し、開口をシャッタ130で塞ぎ、さらにシャッタを閉じた状態でロックできる。
付勢部160のシャッタ130の表面に当接する側に、シャッタ130表面と滑らかに接触した状態を保つための当接部(図示せず)が設けられてもよい。また、シャッタ130の付勢部160と当接する部分に窪み(図示せず)が設けられてもよい。これにより、シャッタ130が開閉動作したときに、付勢部160の一端がシャッタ130の表面を滑りつつ安定的にシャッタ130の表面と当接した状態を保つことができる。
この例においても、付勢部160が自然長より短くなるよう押し縮められ、自然長に戻ろうとする弾性力を付勢力として用いる。
する向きに付勢力を与えられる部材であればよい。
また、図17に示すように、ガイド部111およびシャッタ係止部115は枠部102の内面に突出する構造として形成されてもよい。この場合、ガイド部111はシャッタ係止部115近傍にのみ形成されてもよい。さらにこの場合、シャッタ130の係止片136は突起でなくともよく、係止片136が設けられているシャッタ板142の端の部分が係止片としての役割を果たしてもよい。同様に、軸受116も枠部102の内面に突出する構造であってもよい。これにより、例えば既存のファンユニット用筐体や電子機器筐体を利用して、部品付加により本発明にかかるファンユニット取付筐体を実現できる。
シャッタ130が開閉の際に通過する部分は、一般的に部品等を設置できないデッドスペースになるが、シャッタの枚数や大きさを変更可能とすることにより、電子デバイスの配置を設計する際の自由度が高くなる。
また実施形態においてはいわゆる回転扉型のシャッタの例を記したが、これに限られない。例えばシャッタは、ファン挿抜方向すなわちシャッタ板に垂直な方向にその向きを保ったままスライド可能なタイプのシャッタであってもよい。すなわち、ファン挿入時には、ファンユニット30によってシャッタが奥に押し込まれ、ファン抜去時には、シャッタの背面に設けられたバネなどの弾性体によってシャッタが開口まで押し出されるタイプである。
Claims (4)
- 電子機器冷却用ファンユニット取付筐体であって、
ファンユニットを挿抜可能な開口が設けられた枠部と、
ファンユニットが前記枠部に取り付けられていないときに前記開口を塞ぐためのシャッタと、を備え、
前記枠部は、
前記シャッタを前記開口を塞ぐ位置で係止するシャッタ係止部と、
前記シャッタを前記係止部に係止させる向きに付勢する付勢部と、を備えることを特徴とするファンユニット取付筐体。 - 前記シャッタは、該シャッタで塞がれた前記開口に挿入されるファンユニットと当接し、前記付勢部の付勢力と反対の向きに該シャッタを移動させて前記シャッタ係止部による係止を外すウェッジ部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のファンユニット取付筐体。
- 前記シャッタは、前記ファンユニットが前記開口から抜去される際に該ファンユニットに設けられた係合部と係合して該シャッタを前記係止部と係止可能な位置に移動させるための突起部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載のファンユニット取付筐体。
- 電子機器冷却システムであって、
ファンユニットと、
前記ファンユニットを挿抜可能な開口が設けられた枠部と、
前記ファンユニットが前記枠部に取り付けられていないときに前記開口を塞ぐためのシャッタと、を備え、
前記枠部は、
前記シャッタを前記開口を塞ぐ位置で係止するシャッタ係止部と、
前記シャッタを前記係止部に係止させる向きに付勢する付勢部と、を備えることを特徴とする電子機器冷却システム。
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