JP5838619B2 - 刈取装置 - Google Patents
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Description
脱穀作業においては、揺動選別後の二番物は二番処理室に還元され、二番処理胴によって脱穀装置の前方へ向けて移送されながら処理された後、揺動選別棚の反扱口側の部位に落下して再選別される。
この発明は、上記課題を解決し、脱穀装置による選別精度を向上させることを目的とするものである。
即ち、請求項1記載の発明は、扱胴(9)を軸架した扱室(2)の一側部に扱口(12)を形成し、前記扱室(2)の他側後部には排塵処理胴(24)を軸架した排塵処理室(25)の始端部を連通口(26)を介して連通し、前記排塵処理室(25)の前側には排塵処理胴(24)と同軸で駆動される二番処理胴(28)を軸架した二番処理室(34)を設け、前記扱室(2)と排塵処理室(25)と二番処理室(34)の下方に揺動選別棚(44)を設け、該揺動選別棚(44)における移送棚(51)の後側の部位に、複数の板体を前後に間隔をおいて配置したグレンシーブ(52)を設けた脱穀装置において、前記二番処理室(34)の被処理物移送方向終端部に、二番処理胴(28)に連動して駆動するファン(40)を設け、該ファン(40)の吸気口(39)を二番処理室(34)内に臨ませ、該ファン(40)の排気口(43)を、前記揺動選別棚(44)の下側に配置した唐箕(48)のケーシングと前記移送棚(51)の上下方向の間隔部に形成したダクト(58)を介して、前記揺動選別棚(44)における前記グレンシーブ(52)の下方の部位に配置した選別網(57)の上側に連通させたことを特徴とする脱穀装置とした。
請求項2記載の発明は、前記ファン(40)を二番処理胴(28)と同軸で駆動する構成とした請求項1記載の脱穀装置とした。
請求項3記載の発明は、前記吸気口(39)を、二番処理胴(28)の下側に配置した受樋(37)の被処理物移送方向における終端部上側の部位に配置した請求項1または請求項2記載の脱穀装置とした。
請求項4記載の発明は、前記受樋(37)に多数の濾過孔を備えた請求項3記載の脱穀装置とした。
また、このファン(40)は二番処理胴(28)に連動して駆動するため、独立した駆動機構を必要とせず、安価に提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果を奏するうえで、ファン(40)を二番処理胴(28)と同軸で駆動することで、二番処理胴(28)側からファン(40)を連動する特別な伝動機構を必要とせず、より安価に提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1または請求項2記載の発明の効果を奏するうえに、二番物を二番処理室(34)内で処理しながら受樋(37)で受けて終端部まで移送し、この終端部上側の部位に配置した吸気口(39)から円滑に吸い出すことができる。
請求項4記載の発明によれば、上記請求項3記載の発明の効果を奏するうえに、二番処理室(34)内で単粒化した穀粒を、受樋(37)の目合いから揺動選別棚(44)上に漏下させて回収することができ、この穀粒がファン(40)によって損傷する不具合を少なくすることができる。
(全体レイアウト)
図1、図2に示すように、コンバインの機台フレーム上に搭載する脱穀装置1は、その上部に、扱室2と排塵処理室25と二番処理室34を備え、下部には選別室5を備える。
(扱室)
上記扱室2は、前側壁6と後側壁7の間に、多数の扱歯8を備えた扱胴9を扱胴軸10で軸架し、左側の外側壁11には前後方向に沿って扱口12を開口して形成する。
この扱口12の左外側下部には、脱穀穀稈を扱口12から扱室2内へ挿入した状態で後方へ搬送するフィードチェン13を配置する。
(排塵処理室)
前記扱室2の右側後方の部位には、排塵処理胴24を軸架した排塵処理室25を設け、この排塵処理室25の前端部左側の部位を、前記扱室2の後端部右側の部位に、連通口26を介して連通させる。
(二番処理室)
前記排塵処理室25の前側には、二番処理胴28を二番処理胴軸29で軸架した二番処理室34を設ける。
(吸気口とファン)
前記二番処理室34の前端を形成する前壁38は、この二番処理室34内における二番物の移送終端となる。この前壁38の一部に切り欠き部を形成して二番処理胴軸29の前端部を前方へ貫通させ、この切り欠き部における二番処理胴軸29の周囲の部位に吸気口39を形成する。
(排気口)
前記ケーシング41の下部には送風ダクト42の上部を接続し、この送風ダクト42の下部に開口した排気口43を、後述する揺動選別棚44の始端部上側に臨ませて配置する。
また、この排気口43は、揺動選別棚44上における反扱口12側(右側)の部位から扱口12側(左側)の部位へ向けて斜めに送風するように配置し、排気口43からの送風によって受樋37からの漏下物(単粒化した穀粒など)を揺動選別棚44の左後方へ拡散する構成とする。
(二番処理胴の伝動)
前記二番処理胴軸29の前端をケーシング41を貫通させて更に前方に延出させ、ケーシング41の外部前面に取り付けた伝動ケース45内に挿入し、この伝動ケース45の内部の伝動機構を介して、この伝動ケース45の右外側に突出した入力軸46に連動させる。前記入力軸46の突出端部には、エンジンの駆動力が入力される入力プーリ47を取り付ける。
(揺動選別棚)
前記選別室5には、前後方向および上下方向に往復揺動しながら被処理物を選別する揺動選別棚44を設け、この揺動選別棚44の下側において、唐箕48と、一番移送螺旋49と、二番移送螺旋50を、前方から後方へこの順に配置する。
(実施例による効果)
以上の構成により、二番処理胴軸29が、脱穀装置1の背面視において反時計回りに回転すると、ファン40の回転によって二番処理室34内の空気が吸気口39から吸い出され、排気口43から吹き出す。
この際、ファン40によって、二番処理室34内で処理した二番物を吸い出し、このファン40からの送風によって揺動選別棚44上に拡散しながら放出することで、揺動選別棚44上の被処理物の層厚の偏りを少なくし、選別精度を高めることができる。
また、このファン40は二番処理胴28に連動して駆動するため、独立した駆動機構を必要とせず、安価に提供することができる。
また、揺動選別棚44上における反扱口12側の部位から扱口12側の部位へ向けて送風される排気風によって、扱室2から揺動選別棚44の反扱口12側に多量に漏下する被処理物を、揺動選別棚44上の扱口12側の部位へ向けて拡散させ、選別能率を更に高めることができる。
また、ファン40を二番処理胴28と同軸で駆動することで、二番処理胴28側からファン40を連動する特別な伝動機構を必要とせず、より安価に提供することができる。
また、二番物を二番処理室34内で処理しながら受樋37で受けて終端部まで移送し、この終端部上側の部位に配置した吸気口39から円滑に吸い出すことができる。
また、二番処理室34内で単粒化した穀粒を、受樋37の目合いから揺動選別棚44上に漏下させて回収することができ、この穀粒がファン40によって損傷する不具合を少なくすることができる。
また、排気口43からの送風によって、二番処理室34の受樋37から漏下する穀粒を揺動選別棚44の後方へ送ることで、選別精度が更に向上する。
(周辺構成の補足、変形例)
図3に示すように、前記揺動選別棚44における移送棚51の上面に、反扱口12側から扱口12側に向けて傾斜した3枚の寄せ板54を設ける。この寄せ板54は、前記排気口43からの送風方向に沿い、この送風と共に流れてくる二番物を、扱室2から漏下した被処理物と共に左右方向へ拡散して層厚を薄くするためのものである。
9 扱胴
12 扱口
24 排塵処理胴
25 排塵処理室
26 連通口
28 二番処理胴
34 二番処理室
37 受樋
39 吸気口
40 ファン
43 排気口
44 揺動選別棚
Claims (4)
- 扱胴(9)を軸架した扱室(2)の一側部に扱口(12)を形成し、前記扱室(2)の他側後部には排塵処理胴(24)を軸架した排塵処理室(25)の始端部を連通口(26)を介して連通し、前記排塵処理室(25)の前側には排塵処理胴(24)と同軸で駆動される二番処理胴(28)を軸架した二番処理室(34)を設け、前記扱室(2)と排塵処理室(25)と二番処理室(34)の下方に揺動選別棚(44)を設け、該揺動選別棚(44)における移送棚(51)の後側の部位に、複数の板体を前後に間隔をおいて配置したグレンシーブ(52)を設けた脱穀装置において、前記二番処理室(34)の被処理物移送方向終端部に、二番処理胴(28)に連動して駆動するファン(40)を設け、該ファン(40)の吸気口(39)を二番処理室(34)内に臨ませ、該ファン(40)の排気口(43)を、前記揺動選別棚(44)の下側に配置した唐箕(48)のケーシングと前記移送棚(51)の上下方向の間隔部に形成したダクト(58)を介して、前記揺動選別棚(44)における前記グレンシーブ(52)の下方の部位に配置した選別網(57)の上側に連通させたことを特徴とする脱穀装置。
- 前記ファン(40)を二番処理胴(28)と同軸で駆動する構成とした請求項1記載の脱穀装置。
- 前記吸気口(39)を、二番処理胴(28)の下側に配置した受樋(37)の被処理物移送方向における終端部上側の部位に配置した請求項1または請求項2記載の脱穀装置。
- 前記受樋(37)に多数の濾過孔を備えた請求項3記載の脱穀装置。
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JP2011146762A JP5838619B2 (ja) | 2011-06-30 | 2011-06-30 | 刈取装置 |
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JP2002345323A (ja) * | 2001-05-29 | 2002-12-03 | Iseki & Co Ltd | 脱穀装置 |
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