JP5837894B2 - ロードセル - Google Patents

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Description

本発明は、質量を測定する計量機器等に用いられるロードセルに関し、特に耐食性に優れた高精度なロードセルに関する。
一般に、ロードセルに用いられる起歪体は、アルミニウム合金や合金鋼、析出硬化型ステンレス鋼等の材料で形成されているが、これらの材料は耐腐食性が必ずしも十分とはいえない。例えば、海産物の質量を測定する計量機器では、内部のロードセルが高頻度に海水にさらされることになり、また化学薬品等の質量を測定する計量機器では、内部のロードセルが塩化物イオンを含む腐食性の高い溶液や酸性液が触れる場合が多く、ロードセルに用いられる起歪体がこれら腐食性の物質によって腐食されやすいために、高精度な計量を維持できない。そこで、従来にあっては、起歪体の腐食を抑えるため、起歪体に耐食性被膜を設けたり(特許文献1)、起歪体の起歪部を耐食性ケースで覆って密閉したり(特許文献2)している。
しかしながら、起歪体に耐食性被膜を設けたロードセルや、起歪体の起歪部を耐食性ケースで覆って密閉したロードセルは、製造工程が増加するためコストアップを招いてしまう。また、このようなロードセルは構造が複雑となるため、高精度な計量を長期間に亘って維持するのが困難である。
特開2002−365146号公報 特開平9−229785号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、耐食性に優れた起歪体を用いることによって、高精度な計量を長期間に亘って維持することの出来るロードセルを提供することを目的とする。
本発明のロードセルは、二相ステンレス鋼からなる起歪体を有する。本発明のロードセルにおいて、前記二相ステンレス鋼は、質量%で、少なくともC:0.03%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.5%以下、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:6〜8%、Cr:24〜26%、Mo:2.5〜4.0%、N:0.1〜0.4%、Cu:0〜0.5%を有し、残部がFeおよび不可避不純物、の組成を満たす成分からなることが好ましい。本発明のロードセルにおいて、出力電圧0.5mV/V以上の条件でひずみを測定したときのヒステリシスが0.035%以下であることが好ましい。
本発明によれば、ロードセルの起歪体として耐食性に優れた二相ステンレス鋼を用いたので、腐食性の高い環境下で使用したとしても高精度な計量を長期間に亘って安定的に維持することのできるロードセルが得られる。
本発明の実施形態に係るロードセルの斜視図である。 本発明の実施形態に係るロードセルのひずみを測定する状態を示す側面図である。
図1は、本発明の実施形態に係るロードセル10の斜視図である。ロードセル10は、二相ステンレス鋼によって形成された起歪体12と、この起歪体12に取り付けられた複数のひずみゲージ14と、これらのひずみゲージ14から延びる電源・出力ケーブル16とを備える。起歪体12は、本発明の二相ステンレス鋼を材料として所定形状に形成されている。
上記起歪体12を構成する二相ステンレス鋼は、オーステナイト相とフェライト相からなるステンレス鋼であり、引張強度及び耐食性に優れた特性を有する。本実施形態では、二相ステンレス鋼として含まれる鋼材の中でも特に質量%で、少なくともC:0.03%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.5%以下、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:6〜8%、Cr:24〜26%、Mo:2.5〜4.0%、N:0.1〜0.4%、Cu:0〜0.5%を有し、残部がFeおよび不可避不純物の組成を満たす成分からなる二相ステンレス鋼が好ましい。これらの成分比率を満たす二相ステンレス鋼は、引張強度が大きく且つ耐食性に優れると共に、ロードセルとして重要なヒステリシス特性にも優れるからである。なお、本実施形態では、以下、「質量%」を単に「%」と記載する場合がある。
起歪体12としての精度に影響を与えない二相ステンレス鋼中のC、S、Mn、P、S、およびCuの最大含有量は、C含有量が0.03%、Si含有量が1.0%、Mn含有量が1.5%、P含有量が0.04%、S含有量が0.03%、およびCu含有量が0.5%である。Ni含有量が6〜8%であると、二相ステンレス鋼の引張強度が向上する。Cr含有量が24〜26%であると、二相ステンレス鋼が耐食性に優れる。Mo含有量が2.5〜4.0%であると、二相ステンレス鋼が耐食性に優れる。N含有量が0.1〜0.4%であると、二相ステンレス鋼の引張強度が向上する。
図1及び図2に示されるように、ひずみゲージ14は、起歪体12の上下面の所定位置(起歪部)にそれぞれ2つずつ設けられており、これら4つのひずみゲージ14で、ホイートストンブリッジ回路を構成している。電源・出力ケーブル16は、一方の端部で、このホイートストンブリッジ回路に接続される。電源・出力ケーブル16の他方の端部は、直流電源18および電圧計20に接続される。ロードセル10は、起歪体12に加えられた荷重22によって生じるひずみゲージ14の抵抗変化を出力電圧として検出して、その荷重量を算出する。
本実施形態のロードセル10は、出力電圧0.5mV/V以上の条件でひずみを測定したときのヒステリシスが0.035%以下と非常に小さい値である。ヒステリシスは次のようにして求める。まず、設定した出力電圧に達するまで起歪体12に荷重22を加え続け、その間の出力電圧を記録する。その後、荷重22がゼロになるまで起歪体12に加えた荷重22を徐々に減らしていき、その間の出力電圧を記録する。そして、ゼロ荷重時の出力電圧と最大荷重時の出力電圧との間に理想直線を引き、実測出力電圧と理想出力電圧の差を誤差値として求める。同じ荷重における荷重増加時の誤差値と荷重減少時の誤差値をそれぞれ求め、それらの差の絶対値の最大値を最大荷重時の出力電圧に対する割合で表したのがヒステリシスである。
出力電圧0.5mV/V以上の条件でひずみを測定したときのロードセルのヒステリシスが0.035%以下であれば、計量器の技術基準や適合性評価法について規定されたOIML R60のクラスC2以上を満たすことが経験的に分かっている。すなわち、出力電圧0.5mV/V以上の条件でひずみを測定したときのヒステリシスが0.035%以下であるロードセルは高精度の計量が可能である。
以下、本発明の実施例を説明する。表1に示したような成分比からなる各種ステンレス鋼を用いて図1に示したような起歪体12(長さ130mm×幅27mm×厚さ17mm)を形成した。試料1〜3は本発明の実施例であり、いずれも二相ステンレス鋼を用いた上記形状の起歪体からなる。試料1(SUS 329J4L)は新日鐵住金ステンレス株式会社製(溶解番号E24698)であり、試料2(SUS 329J4L)は大同特殊鋼株式会社製(溶解番号L7529)であり、試料3(UNS S32750)はBGH Edelstahl Freital GmbH製(溶解番号305974)である。一方、試料4〜6は比較例であり、試料4はフェライト系ステンレス鋼、試料5及び試料6はオーステナイト系ステンレス鋼を用いた上記実施例と同様の形状の起歪体からなる。試料4(SUS 430)は大同特殊鋼株式会社製(溶解番号9741D)であり、試料5(SUS
316L)は愛知製鋼株式会社製(溶解番号21729)であり、試料6(SUS 316L)は大同特殊鋼株式会社製(溶解番号9A13D)である。
上記試料1〜6の起歪体12にそれぞれひずみゲージ14を設けてロードセル10を構成し、図2に模式的に示した測定手段によってひずみを測定した。測定時の印加電圧は、10Vであり、その時のロードセル10のひずみ、すなわち出力電圧を測定した。そして、測定した出力電圧に基づいて、ロードセル10のヒステリシスを算出することで、ロードセルのヒステリシス特性を評価した。
Figure 0005837894
表2及び表3は、試料1の起歪体12を用いたロードセル10のひずみを測定した結果である。荷重22を増加させながら出力電圧を測定し、ほぼ設定出力電圧に達したら、荷重22を減少させながら出力電圧を測定した。なお、荷重22には分銅を用いた。表2及び表3の「出力電圧」は出力電圧の実測値を、「基準値」は理想直線上の出力電圧値を、「非直線性誤差」は出力電圧−基準値を、「ヒステリシス誤差」は同じ荷重における荷重増加時の非直線性誤差と荷重減少時の非直線性誤差との差を、「ヒステリシス」はヒステリシス誤差の最大値の出力電圧の最大値に対する割合をそれぞれ示している。また、表2及び表3において、「出力電圧」,「基準値」,「非直線性誤差」,「ヒステリシス誤差」の各数値は、1V(単位電圧)当たりの電圧値である。
例えば、設定出力電圧0.5mV/Vの条件でひずみを測定したときの試料1の起歪体を用いたロードセルのヒステリシスは、
ヒステリシス誤差の最大値(mV/V)/出力電圧の最大値(mV/V)×100
=0.000125(mV/V)/0.418200(mV/V)×100
=0.030(%)
となる。
Figure 0005837894
また、設定出力電圧1.0mV/Vの条件でひずみを測定したときの試料1の起歪体を用いたロードセルのヒステリシスは、
ヒステリシス誤差の最大値(mV/V)/出力電圧の最大値(mV/V)×100
=0.000285(mV/V)/0.910500(mV/V)×100
=0.031(%)
となる。
Figure 0005837894
試料2から試料6についても、試料1と同様に方法で表2及び表3に示したようなひずみを測定し(表は省略する。)、その表の値からヒステリシスを算出した。表1の最下欄に試料1〜6について算出したそれぞれのヒステリシス(%)を示した。この表1からも明らかなように、本発明の実施例である試料1〜3を起歪体としたロードセルのヒステリシスは、比較例である試料4〜6に比べて非常に小さいことが分かる。すなわち、本発明のロードセルは、高精度な計量を長期間に亘って維持できることが分かった。
以上、実施形態に基づいて本発明のロードセルを説明したが、本発明のロードセルは上記実施形態の平行バネ式ロードセルに限定されない。すなわち、本発明のロードセルは、コラム型ロードセル、S字型ロードセル、ダイヤフラム型ロードセル等であってもよい。
10 ロードセル
12 起歪体
14 ひずみゲージ
16 電源・出力ケーブル
18 直流電源
20 電圧計
22 荷重

Claims (2)

  1. 二相ステンレス鋼からなる起歪体と、この起歪体に取付けられた複数のひずみゲージとを有し、前記起歪体が、質量%で、少なくともC:0.03%以下、Si:1.0%以下、Mn:1.5%以下、P:0.04%以下、S:0.03%以下、Ni:6〜8%、Cr:24〜26%、Mo:2.5〜4.0%、N:0.1〜0.4%、Cu:0〜0.5%を有し、残部がFeおよび不可避不純物、の組成を満たす二相ステンレス鋼からなるロードセル。
  2. 請求項1において、
    出力電圧0.5mV/V以上の条件でひずみを測定したときのヒステリシスが0.035%以下であるロードセル。
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