JP5836445B1 - シーアンカー - Google Patents

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Abstract

【課題】2本の張索であっても十分な抵抗力を受けることができるシーアンカーを提供することを課題とする。【解決手段】本発明のシーアンカー1は、流体Wの抵抗を受ける袋状の抵抗体2と、それぞれの一端が抵抗体2に接続され、それぞれの他端が浮体Sに接続可能な2本の張索3、4とを備え、抵抗体2が、流体Wが通過する開口部21と、開口部21と対向する側に設けられる底部22と、底部22から開口部21の周縁24に向けて拡開しながら延びて設けられる側部23とを備え、側部23が、全体に亘って底部22から略一定の高さを有する基部23aと、開口部21の周縁24のうち開口部21の中心に対して互いに対称位置にある2つの端部のそれぞれを頂点にして、基部23aからそれぞれ縮幅しながら延びるテーパー状の2つの延出部23bとを備え、2本の張索3、4のそれぞれの一端が、2つの延出部23bのそれぞれの端部に接続されることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、流体上に浮かぶ浮体に接続されて使用されるシーアンカーに関する。
船舶や舟艇などの船艇では、水上の波や風を受けて揺れたり、流されたりするのを抑えるために、たとえば特許文献1に開示されたシーアンカーが用いられる。特許文献1のシーアンカー100は、図6に示されるように、水の力で開き、水の抵抗で船舶を安定させる傘状の抵抗体101と、抵抗体101を沈めるための錘103と、抵抗体101が水の抵抗を享受できるようにするためのブイ104とを備えている。シーアンカー100は、傘状の抵抗体101を均等に開かせるために、開口(抵抗体本体周縁)102にほぼ等間隔に複数の張索105が接続され、複数の張索105は、1点に束ねられて、曳き索106によって船舶108に接続される。さらにシーアンカー100は、水の抵抗を極力受けずに抵抗体101を回収するために、ブイ104を介して抵抗体101の外側中央部に接続される引き揚げ索107を備えている。
特開平9−226681号公報
特許文献1のシーアンカー100は、上述したように、複数の張索105だけでなく、曳き索106や引き揚げ索107も含め、非常に多くの索を必要としている。特に、張索105は、図6(特許文献1の図2参照)では9本描かれているが、図6の背面側も含めると16本設けられている計算になる。このように多数の索があることによって、シーアンカー100を収納する際に索同士が絡み合ってしまうので、次に使用する際に絡まった索を解く必要が生じ、その作業が極めて煩雑となる。特に、このシーアンカー100を釣り船など小さい船で使用するような場合には、作業スペースが小さいために、作業が極めて困難となり、索を解くだけで多くの時間を費やしてしまう。
このような問題を解消するために、たとえば張索105の数を減らして2本にすることも考えられる。しかし、上述したように、特許文献1のシーアンカー100では、抵抗体101を均等に開かせるために張索105は複数本あることが必須の要件であり、張索105を2本にしてしまうと抵抗体101を均等に開かせることができない。具体的には、図7に示されるように、抵抗体101には、抵抗体101内部の水の抵抗によって開口102を均等に押し広げようとする力が働く一方で、開口102に接続された2本の張索105の張力によって2本の張索105が接続された箇所にのみ開口102を閉じる方向の力が働くので、その2箇所を結ぶ方向でのみ開口102が縮径し、開口102が8の字状に潰れてしまう(図7(b))。図6に示されるように開口102が均等に開いていれば、抵抗体101に向かって流れる水はすべて開口102を通じて抵抗体101の内部に流れ込み、抵抗体101の外側が、抵抗体101に向かって流れる水の抵抗を受けることはない。しかし、図7に示されるように開口102が8の字状に潰れてしまうと、抵抗体101の開口102が縮径した外側部分が、抵抗体101に向かって流れる水の抵抗を受けることになり(図7(a)中、上下の矢印)、この水の抵抗によって抵抗体101はさらに開口102を閉じる方向に力を受けることになる。結果的に、開口102がさらに歪に変形して開口面積が小さくなった抵抗体101は、十分な水の抵抗を受けることができず、船舶108を安定させることができない。
また、抵抗体101を均等に開かせるために、開口102の周縁にはじめから円形のフレームを設けるという方法もあるが、このような方法では、円形のフレームが収納の妨げとなって収納性の大幅な低下をもたらすだけでなく、製造コストの増加を招いてしまう。
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであって、2本の張索であっても十分な抵抗力を受けることができるシーアンカーを提供することを課題とする。
本発明のシーアンカーは、流体の抵抗を受ける袋状の抵抗体と、それぞれの一端が前記抵抗体に接続され、それぞれの他端が浮体に接続可能な2本の張索とを備えるシーアンカーであって、前記抵抗体が、前記流体が通過する開口部と、該開口部と対向する側に設けられる底部と、該底部から前記開口部の周縁に向けて拡開しながら延びて設けられる側部とを備え、前記側部が、全体に亘って前記底部から略一定の高さを有する基部と、前記開口部の前記周縁のうち前記開口部の中心に対して互いに対称位置にある2つの端部のそれぞれを頂点にして、前記基部からそれぞれ縮幅しながら延びるテーパー状の2つの延出部とを備え、前記2本の張索のそれぞれの一端が、前記2つの延出部のそれぞれの端部に接続されることを特徴とする。
また、前記抵抗体が、前記開口部を閉じた状態の側面視において、略台形状に形成されることが好ましい。
また、前記2本の張索が、前記2つの延出部のうちの一方の端部に一端が接続される第1の張索と、前記2つの延出部のうちの他方の端部に一端が接続される第2の張索とを備え、前記第2の張索が、前記第1の張索を前記第2の張索に接続する接続部を備え、前記第1および第2の張索が、前記接続部を介して接続される前記第1の張索の接続位置から前記第1の張索の一端までの長さを調節できるように互いに接続されることが好ましい。
また、前記抵抗体が、前記流体中において、前記2つの延出部のうちの一方の端部が鉛直方向上向きの力を受け、前記2つの延出部のうちの他方の端部が鉛直方向下向きの力を受けるように構成されることが好ましい。
本発明によれば、2本の張索であっても十分な抵抗力を受けることができるシーアンカーを提供することができる。
本発明のシーアンカーが船艇に接続された状態を模式的に示す図である。 本発明のシーアンカーの開口部が閉じた状態を模式的に示す図であり、(a)はシーアンカーの側面図であり、(b)は抵抗体の正面図である。 本発明のシーアンカーの開口部が開口した状態を模式的に示す図であり、(a)はシーアンカーの側面図であり、(b)は抵抗体の正面図である。 本発明のシーアンカーの開口部が開口した状態において、抵抗体が受ける力を模式的に示す図であり、(a)はシーアンカーの側面図であり、(b)は抵抗体の正面図である。 本発明のシーアンカーの使用状態を模式的に示す図であり、(a)はシーアンカーが船艇に接続されて使用されている状態を示す側面図であり、(b)は(a)の状態から第1の張索を船艇側に引いた後の状態を示す側面図であり、(c)は(b)の状態からさらに第1の張索を船艇側に引いた後の状態を示す側面図であり、(d)は(c)の状態からさらに第1の張索を船艇側に引いた後の状態を示す側面図である。 従来のシーアンカーが船舶に接続された状態を模式的に示す図である。 従来のシーアンカーの抵抗体に2本の張索が接続されて使用されることを想定した状態を模式的に示す図であり、(a)は抵抗体の側面図であり、(b)は抵抗体の正面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明のシーアンカーを説明する。
本発明のシーアンカーは、海水、川水、湖水などの流体の上に浮かぶ浮体に接続されて、浮体が揺れたり、流されたりするのを抑える目的で使用される。本発明のシーアンカーが適用される浮体としては、浮力を得て流体上に浮かぶ物体であればいかなるものであってもよいが、たとえば、水の上に浮かぶ船艇や調査用ブイがあげられる。以下、本発明のシーアンカーを、水上の船艇に適用した例をもとに説明する。
本発明のシーアンカー1は、図1に示されるように、浮体である船艇Sに接続され、水W上で船艇Sが揺れたり、流されたりするのを抑制する。本発明のシーアンカー1が適用される船艇Sとしては、海上、川上、湖上などの水上を、人力、風力などの自然力、エンジンなどの動力などによって移動する乗り物であって、たとえば船舶や舟艇などがあげられる。
シーアンカー1は、図1に示されるように、水W中に沈められて、水Wの抵抗を受ける袋状の抵抗体2と、それぞれの一端が抵抗体2に接続され、それぞれの他端が船艇Sに接続可能な2本の張索3、4とを備えている。シーアンカー1は、水W中で抵抗体2が受ける水Wの抵抗力と、水W上の波や風などを受けた船艇Sから2本の張索3、4を介して抵抗体2が受ける引張応力とが均衡するように構成され、それによって船艇Sを水W上でほぼ安定して静止させることができる。
袋状に形成された抵抗体2は、図1に示されるように、水Wが通過する開口部21と、開口部21と対向する側に設けられる底部22と、底部22から開口部21の周縁24に向けて拡開しながら延びて設けられる側部23とを備えている。
開口部21は、図1に示されるように、船艇S側に設けられ、船艇S側を向いて開口している。水Wは、開口部21を通過して抵抗体2内部に流入し、また開口部21を通過して抵抗体2外部に流出する。
底部22は、図1〜図3に示されるように、開口部21と対向する側に設けられ、袋状に形成された抵抗体2の底に位置する部位である。底部22は、底部22の接線が開口部21の中心軸Xに対して略垂直になるように配置されており、主に、開口部21の中心軸X方向に平行な水Wの抵抗力Dxを受ける(図4参照)。底部22は、本実施形態では、中心軸Xに対して略垂直に延びる直線状の部位として示されているが、開口部21に対向する側に設けられ、抵抗体2の底に位置すれば、その形状が直線状に限定されることはなく、点状や面状など他の形状であっても構わない。
側部23は、図1に示されるように、底部22から開口部21の周縁24に向けて拡開しながら延びており、図3に示されるように、開口部21の中心軸Xに対して傾斜して設けられている。中心軸Xに対して傾斜して設けられる側部23は、図4(a)に示されるように、中心軸X方向と、中心軸Xに対して垂直な方向とに分解される水Wの抵抗力Dx、Dyを受ける。側部23が受ける中心軸X方向の抵抗力Dxは、上述した底部22が受ける抵抗力Dxとともに、張索3、4を介して船艇Sから受ける引張応力のうち中心軸X方向の分力Txに対抗する。一方、側部23が受ける中心軸X方向に対して垂直な方向の抵抗力Dyは、開口部21を開口させると同時に、張索3、4を介して船艇Sから受ける引張応力のうち中心軸Xに対して垂直な方向の分力Tyに対抗する。
また、側部23は、図1および図3に示されるように、開口部21が開口した状態において、全体に亘って底部22から中心軸X方向に略一定の高さを有する基部23aと、開口部21の周縁24のうち開口部21の中心に対して互いに対称位置にある2つの端部のそれぞれを頂点にして、基部23aからそれぞれ縮幅しながら延びるテーパー状の2つの延出部23bとを備えている。なお、図1および図3中、基部23aと延出部23bとの境界をわかりやすくするために2点鎖線で示している。側部23は、基部23aから延びる延出部23bを備えることで、その全周のうち延出部23bが設けられた周部分において、他の周部分と比べて、延出部23bの分だけ水Wの抵抗を受ける面積が大きくなり、より大きな水Wの抵抗を受ける。以下に詳しく述べるが、より大きな水Wの抵抗を受けるこの周部分に2本の張索3、4が接続されることによって、抵抗体2は、船艇Sを水W上でほぼ安定して静止させるのに十分な水Wの抵抗を受けることができる。なお、側部23は、本実施形態では、開口部21が開口した状態でのみ延出部23bを備えるように構成されているが、開口部21が開口した状態で延出部23bを備えていればよいので、開口部21が閉じた状態でも延出部23bを備えるように構成されていても構わない。
上述した側部23を形成するために、抵抗体2は、図2に示されるように、平面状の2枚の布またはシートが、開口部21の周縁24に対応する部分を除く外周部分で接合されて作製される。本実施形態では、抵抗体2は、略台形状の2枚の布またはシートが接合されて、開口部21を閉じた状態の側面視において、略台形状に形成される。ここで、抵抗体2は、開口部21が開口した状態において延出部23bを備えるように構成されていれば、開口部21を閉じた状態の側面視の形状は特に限定されることはなく、たとえば側面視が略三角形や略半円など他の形状に形成されても構わない。ただし、抵抗体2は、側面視が略台形状に形成されることにより、側面視が、中心軸X方向における高さが略台形状と同じ略三角形状や略半円形状の場合と比べて、基部23aの深い領域が増えるので、抵抗体2が全体的に広がる方向により大きな力を受けることになり、側面視の面積が大きい分だけ図3(b)中における上下左右の揺動がより抑えられる。なお、上述した側面視とは、開口部21の中心軸Xと、2つの延出部23bのそれぞれの端部を結ぶ直線との両方に垂直な方向から抵抗体2を見た状態をいう。
抵抗体2の大きさや材質は、船艇S(浮体)が揺れたり、流されたりするのを抑えるように抵抗体2が水Wの抵抗を受けることができれば、いかなる大きさや材質であってもよく、特に限定されることはない。その大きさは、たとえば水W上に浮かぶ船艇S(浮体)の大きさや重量に対して必要な抵抗力に応じて設定することができる。また、その材質は、たとえばポリ塩化ビニルなどの公知の合成樹脂を採用することができる。抵抗体2の製造方法もまた、上述した抵抗体2の構成を得ることができれば、上記方法に限定されることはなく、たとえば1枚の布またはシートから作製したり、平面状でない湾曲した布またはシートから作製したりするなど、他の方法を採用しても構わない。
2本の張索3、4は、図1および図3に示されるように、それぞれの一端が、2つの延出部23bのそれぞれの端部に接続されている。そして、2本の張索3、4は、それぞれの他端が船艇Sに接続されることによって、船艇Sによる引張応力を抵抗体2に伝達する。2本の張索3、4は、図4(a)に示されるように、伝達される引張応力から、中心軸Xに平行に船艇S側を向く分力Txと、中心軸Xに垂直に抵抗体2の内部側を向く分力Tyとを生じさせるように、抵抗体2に接続されている。2本の張索3、4のそれぞれの一端が2つの延出部23bのそれぞれの端部に接続されることによって、側部23の全周のうち延出部23bの設けられた周部分が、船艇Sによる引張応力を集中して受けることになる。その一方で、側部23の全周のうち延出部23bが設けられた周部分は、上述したように、他の周部分と比べてより大きな水Wの抵抗力を受ける。したがって、延出部23bが設けられた周部分において、より大きな水Wの抵抗力が、集中する船艇Sの引張応力に対抗することができる。特に、2本の張索3、4を介して受ける引張応力のうち中心軸Xに対して垂直な方向の分力Tyに対して、中心軸X方向に対して垂直な方向の水Wの抵抗力Dyが抗することにより、開口部21は、歪に変形することなく開口を維持することができる。したがって、抵抗体2は、上述した従来の抵抗体101に2本の張索105を接続した場合(図7参照)とは異なり、開口部21が歪に変形することがないので、張索3、4が2本であっても、船艇Sを水W上でほぼ安定して静止させるのに十分な水Wの抵抗を受けることができる。
また、2本の張索3、4は、図1に示されるように、2つの延出部23bのうちの一方の端部に一端が接続される第1の張索3と、2つの延出部23bのうちの他方の端部に一端が接続される第2の張索4とを備えている。そして、第2の張索4が、第1の張索3を第2の張索4に接続する接続部41を備え、第1および第2の張索3、4は、接続部41を介して接続される第1の張索3の接続位置から第1の張索3の一端までの長さLを調節できるように互いに接続される(図5参照)。以下に詳しく述べるが、第1の張索3が、第1の張索3の長さLを調節できるように第2の張索4に接続されることにより、第1の張索3を操作するだけで、抵抗体2が受ける水Wの抵抗力の大きさを容易に調節できるとともに、抵抗体2を容易に回収することができる。なお、上述した接続位置とは、接続部41によって第2の張索4に接続された、第1の張索3内での位置のことを意味する。
接続部41としては、本実施形態では、図1〜図3に示されるように、リング41が用いられ、リング41は、第2の張索4に結び付けられて取り付けられている。リング41が第2の張索4に結び付けられて取り付けられることによって、シーアンカー1全体としての部品点数が減って製造コストが下がるだけでなく、結び付ける位置を変更するだけで容易にリング41の位置を調節することができる。第1および第2の張索3、4のあいだの開き角はリング41の位置に応じて定まるので、リング41の位置を調節することで第1および第2の張索3、4のあいだの開き角を容易に調節することができる。第1の張索3は、リング41に挿通されて、第1の張索3の長さLを調節できるように第2の張索4に接続される。接続部41は、本実施形態では、リング41が用いられているが、第1の張索3の長さLを調節できるように第1の張索3を第2の張索4に接続することができればリング41に限定されることはなく、たとえば第2の張索4に沿って取り付けられるパイプや第2の張索4を結んで形成される輪など他の接続機構を用いることもできる。
第1の張索3は、図1〜図3に示されるように、上述した第1の張索3の長さLが所定長さを超えないように、第1の張索3の接続位置の移動を規制する移動規制部31を備えている。移動規制部31は、図5(a)に示されるように、長さLが所定長さと一致するときに、長さLが所定長さ以上にならないように、第2の張索4の接続部41に係止される。本実施形態では、移動規制部31は、図1〜図3に、接続部41であるリング41に挿通不能なリング31として示されている。リング31は、第1の張索3の一端から所定長さだけ離間した位置に設けられ、長さLが所定長さと一致するときに、長さLが所定長さ以上にならないように、リング41に係止される。このように、第1の張索3が移動規制部31を備えることにより、第1の張索3の長さLが所定長さ以上になることがなく、抵抗体2が所定の傾き以上に傾くことを抑制することができるので、抵抗体2は安定して水Wの抵抗を受けることができる。また、リング31がリング41に係止された状態では、第1の張索3の長さLが所定長さ以上になることがないので、第1の張索3の他端は船艇Sに必ずしも固定接続されている必要はなく、船艇Sに移動可能に接続することができる。移動規制部31は、本実施形態では、リングが用いられているが、接続部41に係止されればリングに限定されることはなく、たとえば第1の張索3に設けられたロッドや第1の張索3を結んで形成される結びこぶなど他の部材を用いることもできる。
2本の張索3、4は、抵抗体2が受ける水Wの抵抗力や船艇Sによる引張応力によって損傷しない程度の強度を有するものであればいかなるものであってもよく、たとえばポリエステル系やポリエチレン系などの合成樹脂で作製された公知のロープを用いることができる。また、その長さや太さも、特に限定されることはなく、張索3、4に接続される抵抗体2や適用される船艇S(浮体)に応じて設定することができる。
本発明のシーアンカー1では、図1に示されるように、抵抗体2が、水W中において、2つの延出部23bのうちの一方の端部が鉛直方向上向きの力を受け、2つの延出部23bのうちの他方の端部が鉛直方向下向きの力を受けるように構成されている。より詳細には、本実施形態では、2つの延出部23bのうちの一方の端部に浮き5が取り付けられ、2つの延出部23bのうちの他方の端部に錘6が取り付けられている。浮き5は、水W中において抵抗体2の一方の延出部23bの端部に鉛直方向上向きの力を加え、錘6は、水W中において抵抗体2の他方の延出部23bの端部に鉛直方向下向きの力を加える。浮き5および錘6が取り付けられた抵抗体2が水W中に投入されるとすぐに、浮き5および錘6により開口部21の周縁24が鉛直方向両側に引っ張られることによって、抵抗体2の位置が素早く安定するので、開口部21を素早く開口させることができる。また、開口部21が開口した後に抵抗体2が水Wの抵抗を受けても、浮き5および錘6により抵抗体2が鉛直方向両側に引っ張られるので、抵抗体2は回転することがなく、水Wの抵抗を安定して受け続けることができる。浮き5および錘6はそれぞれ、水W中において抵抗体2に鉛直方向上下向きの力を加えることができればいかなるものであってもよく、公知の浮きおよび錘を用いることができる。また、その大きさや重量は、抵抗体2の大きさや重量に応じて設定することができる。また、浮き5は、本実施形態では2つの延出部23bの一方の端部に取付けられているが、水W中において抵抗体2の一方の延出部23bの端部に鉛直方向上向きの力を加えることができればこの実施形態に限定されることはなく、たとえば第1の張索3に取り付けられても構わない。また、錘6は、本実施形態では2つの延出部23bの他方の端部に取付けられているが、水W中において抵抗体2の一方の延出部23bの端部に鉛直方向下向きの力を加えることができればこの実施形態に限定されることはなく、たとえば第2の張索4に取り付けられても構わない。さらに、抵抗体2は、2つの延出部23bのうちの他方の端部が鉛直方向下向きの力を受けるように構成されていればよいので、錘6を取り付けるかわりに、抵抗体2および/または第2の張索4を水W中に沈む素材で形成しても構わない。
以下、図5を用いて、本発明のシーアンカー1の作用・効果を説明する。
シーアンカー1は、図5(a)に示されるように、抵抗体2が水W中に投入されると浮き5および錘6により開口部21が素早く開口し、抵抗体2が十分な水Wの抵抗を受けることによって、船艇Sをほぼ安定して静止させることができる。このとき、第1の張索3の移動規制部31によって第1の張索3の移動が規制され、浮き5および錘6により抵抗体2が鉛直方向両側から引っ張られているので、抵抗体2の回転が抑制され、抵抗体2は安定して水Wの抵抗を受け続けることができる。なお、図5(a)に示された状態では、開口部21は、水平からわずかに水W上側に向いて傾いているが、抵抗体2は、この傾きによって水Wの抵抗から鉛直方向下向きの力が加えられるので、水W上への浮上が抑えられ、安定して水W中に位置することができる。
つぎに、第1の張索3を船艇S側に引っ張ると、図5(b)に示されるように、抵抗体2が図5(b)中右回りに回転して開口部21が水平方向を向く。この状態では、抵抗体2が受ける水平方向の水Wの抵抗力が最大となる。
さらに、第1の張索3を船艇S側に引っ張ると、図5(c)に示されるように、抵抗体2の受ける水Wの抵抗力が大きいために、この抵抗力に抗して抵抗体2が回転することはなく、そのかわりに抵抗体2の上部側が水W上に引き出される。この状態では、抵抗体2の一部だけが水W中に沈んだ状態となるので、抵抗体2は、水Wの抵抗を受ける領域が小さくなるので、受ける水Wの抵抗が小さくなる。このように、第1の張索3を操作するだけで、抵抗体2が受ける水Wの抵抗力の大きさを容易に調節することができる。
さらに、第1の張索3を船艇S側に引っ張ると、図5(d)に示されるように、抵抗体2の全部が水W上に引き出される。この状態では、抵抗体2が水Wの抵抗を受けることがなくなるので、容易に抵抗体2を回収することができる。このように、第1の張索3を操作するだけで、抵抗体2を容易に回収することができる。
以上に示したように、第1および第2の張索3、4が、第1の張索3の長さLを調節できるように互いに接続されることによって、2本の張索3、4以外に他の索を必要とすることなく、第1の張索3を操作するだけで、抵抗体2が水Wから受ける抵抗力を容易に調節することができるとともに、抵抗体2を容易に回収することができる。
1 シーアンカー
2 抵抗体
21 開口部
22 底部
23 側部
23a 基部
23b 延出部
24 周縁
3 第1の張索
31 移動規制部、リング
4 第2の張索
41 接続部、リング
5 浮き
6 錘
Dx 中心軸方向の水の抵抗力
Dy 中心軸に対して垂直な方向の水の抵抗力
S 船艇
Tx 中心軸方向の引張応力
Ty 中心軸に対して垂直な方向の引張応力
W 水
X 中心軸

Claims (4)

  1. 流体の抵抗を受ける袋状の抵抗体と、それぞれの一端が前記抵抗体に接続され、それぞれの他端が浮体に接続可能な2本の張索とを備えるシーアンカーであって、
    前記抵抗体が、前記流体が通過する開口部と、該開口部と対向する側に設けられる底部と、該底部から前記開口部の周縁に向けて拡開しながら延びて設けられる側部とを備え、
    前記側部が、全体に亘って前記底部から略一定の高さを有する基部と、前記開口部の前記周縁のうち前記開口部の中心に対して互いに対称位置にある2つの端部のそれぞれを頂点にして、前記基部からそれぞれ縮幅しながら延びるテーパー状の2つの延出部とを備え、
    前記2本の張索のそれぞれの一端が、前記2つの延出部のそれぞれの端部に接続され
    前記抵抗体は、前記開口部が閉じた状態の側面視において、前記底部から前記2つの延出部のそれぞれの端部までの高さが、前記2つの延出部のそれぞれの端部間の長さよりも小さくなるように形成され、
    前記抵抗体は、前記開口部が開いた状態の側面視において、前記2つの延出部のそれぞれの端部を頂点として、前記2つの延出部のそれぞれの端部間の略中央において前記基部側に略弧状に凹んだ形状を呈するシーアンカー。
  2. 前記抵抗体が、前記開口部を閉じた状態の側面視において、略台形状に形成される請求項1記載のシーアンカー。
  3. 前記2本の張索が、前記2つの延出部のうちの一方の端部に一端が接続される第1の張索と、前記2つの延出部のうちの他方の端部に一端が接続される第2の張索とを備え、
    前記第2の張索が、前記第1の張索を前記第2の張索に接続する接続部を備え、
    前記第1および第2の張索が、前記接続部を介して接続される前記第1の張索の接続位置から前記第1の張索の一端までの長さを調節できるように互いに接続される請求項1または2記載のシーアンカー。
  4. 前記抵抗体が、前記流体中において、前記2つの延出部のうちの一方の端部が鉛直方向上向きの力を受け、前記2つの延出部のうちの他方の端部が鉛直方向下向きの力を受けるように構成される請求項1〜3のいずれか1項に記載のシーアンカー。
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