JP5834227B2 - 蓄電池制御方法および蓄電池制御システム - Google Patents

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Description

本発明は大容量蓄電池の制御システムに関する。
近年、停電や災害等に備えて、非常用電源を備える家庭が増加している。
また、家庭に限らず、マンションなど、集合住宅単位で一つの大容量蓄電池を有する非常用電源を備えることもある。
特許文献1には、そのような集合住宅で非常用電源を共有する場合の電力制御を実行する電力供給システムが開示されている。
特開2011−205871号公報 特開2012−191825号公報
本発明においては、複数世帯で大容量の蓄電池を共有する場合に、当該蓄電池の利便性を高めることができる蓄電池制御方法を開示する。
上記課題を解決するため、本発明は、電力を必要とする複数の需要素向けに準備された蓄電池を制御する制御装置による蓄電池制御方法であって、各需要素で単位時間当たりに使用される電力量を検出する検出ステップと、前記複数の需要素のうち、1以上の需要素で使用される電力量が予め定められた閾値を超えるか否かを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて、前記1以上の需要素で使用される電力量が予め定められた閾値を超えていると判定された場合に、前記蓄電池に、前記1以上の需要素が属する配電網に電力を供給させる供給ステップとを含むことを特徴としている。
上述のような構成によって、ある需要素における電力のピークカットを実行でき、例えば、高圧一括受電のような使用電力のピークに応じて電気料金が定まる方式の場合に、支払料金を低減することができる。
蓄電池制御システムの構成を示すシステム図 アグリゲーター100の機能構成を示すブロック図 マンション120aの構成を示すブロック図 メガバッテリー110の機能構成を示すブロック図 電力制御テーブル201のデータ構成例を示す概念図 残余電力テーブル202のデータ構成例を示す概念図 実施の形態1に係る蓄電池制御システムの動作を示すフローチャート 図7のフローチャートの続き インセンティブ処理に係るアグリゲーター100の動作を示すフローチャート 実施の形態2に係るアグリゲーター100の動作を示すフローチャート 図10のフローチャートの続き 実施の形態3に係る蓄電池制御システムの構成を示すシステム図 コントロールサーバの機能構成を示すブロック図 各コミュニティの時間毎の使用可能電力量を示す表 実施の形態3に係る蓄電池制御システムの動作を示すフローチャート
<発明者らが得た知見>
現在、マンションやアパート等の集合住宅において、メガバッテリーを備えるものが増加している。今後、これは、複数の集合住宅で、一つのメガバッテリーを共有するといった手法をとることも考えられる。
ところで、電力会社から商用電力の供給を受けるにあたって、低圧受電方式と、高圧一括受電方式というサービスが受けられる。低圧受電方式は、各家庭が個別に電力会社から、低圧の電力の供給を逐次受ける方式である。また、高圧一括受電方式は、高圧の電力の供給を一度にまとめて受ける方式であり、マンション等の集合住宅などで利用されることが多い。高圧一括受電方式は、電力を高圧で一括で受電するため、マンションなどで低圧に降圧して、各部屋に配分する必要があるものの、低圧受電方式よりも基本料金が安いというメリットがある。
一方で、高圧一括受電方式の場合、月に一定以上電力量を使用するピークに応じて(例えば、ピークの発生回数や、ピーク時の使用電力量等)、電気料金が割り増しされる方式をとるものが多い。そのため、電気料金の低減には、ピークの発生をなるべく抑制することが要求される。
そのための一手法として、発明者らは、マンションなどの集合住宅複数で共有するメガバッテリーを用いることで、このピークカットを実現できることに想到した。
以下、本発明に係る蓄電池制御システムについて説明する。
<実施の形態1>
以下、本発明の一実施形態である蓄電池制御システムについて図面を用いて説明する。
<構成>
図1は、蓄電池制御システムのシステム構成を示すシステム図である。
図1に示すように、蓄電池制御システムは、アグリゲーター100と、メガバッテリー110と、マンション120a、120b、120cと、電力会社130と、銀行140と、配電網150と、通信網160とから構成される。
アグリゲーター100は、通信網160を介して、メガバッテリー110と、各マンション120a、120b、120c(より正確には後述する各マンションの共用部コントローラ)と、銀行140とに接続されている。
メガバッテリー110は、大容量の蓄電池であり、通信網を介してアグリゲーター100と接続される。また、メガバッテリー110は、配電網150にも接続され、配電網150への放電、配電網150からの受電を行う。
マンション120a、120b、120cは、通信網160を介して、アグリゲーター100と接続されている。また、各マンション120a、120b、120cは、配電網150を介して電力会社130から商用電力の供給を受け、当該商用電力を、マンション内の各部屋に各種電気機器に供給する。なお、ここで、マンション120a、120b、120c全体で、高圧一括受電方式による電力供給を、電力会社130から受けているものとする。
電力会社130は、配電網150を介して、各マンション120a、120b、120cの商用電力を供給する機能を有する。
ここから、アグリゲーター100の詳細について説明する。
図2は、アグリゲーター100の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すようにアグリゲーター100は、使用電力量取得部101と、制御部102と、記憶部104と、指示部105と、電力取得部106とから構成される。
使用電力量取得部101は、各マンション120a、120b、120cと通信網160を介して接続され、それぞれで使用している使用電力量を取得する機能を有する。使用電力量は、どのマンションでの使用電力量かを区別できるように、各マンションを示すマンションIDと対応付けられて、送信される。使用電力量取得部101は、一定時間毎(例えば1分単位)に各マンションから送信される使用電力量を取得し、取得する毎に、取得した各マンションの使用電力量を制御部102に伝達する。
制御部102は、判定部103を含んで構成され、アグリゲーター100の各機能部を制御する機能を有し、メガバッテリー110の放電の要否を判定する判定処理およびメガバッテリー110の放電を制御する蓄電池制御処理を実行する機能を有する。
制御部102は、使用電力量取得部101から各マンションの使用電力量を受け取ると、判定部103に各使用電力量を伝達する。
判定部103は、伝達された各マンションの使用電力量に基づいて、その使用電力量の総和が予め定められた閾値(以下、総和電力閾値と呼称する)を超えるか否かを判定する機能を有する。具体的には、判定部103は、伝達された各マンション120a、120b、120cの使用電力量の総和演算を行い、総使用電力量を算出する。次に、判定部103は、記憶部104に記憶されている電力制御テーブル201を参照して、各マンションに対して設定されている電力閾値の総和である総和電力閾値を算出する。そして、判定部103は、総使用電力量が総和電力閾値を超えているか否かを判定する。
総使用電力量が総和電力閾値を超えている場合には、判定部103は、更に、各マンションの使用電力量について、電力制御テーブル120を参照して各マンションに設定されている電力閾値を超えているかを判定する。そして、判定部103は、総使用電力量が総和電力閾値を超えていることと、使用電力量が電力閾値を超えているマンションについての情報(マンションID)を制御部102に伝達する。
制御部102は、判定部103から、総使用電力量が電力閾値の総和を超えているとの通知を受けた場合に、使用電力量が電力閾値を超えているマンションについて、そのマンションにおける使用電力量を低減する(ピークカットを行う)ための蓄電池制御処理を実行する。
制御部102は、蓄電池制御処理として、判定部103により電力閾値を超えていると判定されたマンションについて、残余電力テーブル202を参照して、そのマンションが所有している電池セルに放電を指示するよう指示部105に伝達する。また電池セルの残余電力量と電力閾値を加算した値が、なお、使用電力量を下回る場合に、電力制御テーブル201を参照して、他のマンションが所有する電池セルに対する放電指示や、マンションがサブバッテリーを保持していた場合にそのサブバッテリーに対する放電指示や、マンションがHEMSを登載していた場合に、HEMSによる使用電力抑制制御の依頼指示を指示部105に伝達する。
蓄電池制御処理についての詳細は、図7、図8のフローチャートを用いて後述する。
また、制御部102は、電力のピークカットのためにメガバッテリー110からの放電が必要なマンションについて、他のマンションから電力を借りた場合に、そのマンションから他のマンションにインセンティブを払うインセンティブ処理を実行する機能を有する。インセンティブとしては、金銭が支払われる。これは、予め定められた借りた電力量に応じた料金を算出する数式(例えば、借りた単位時間当たりの電力量Vと、単位時間当たりの料金の単価Pの乗算式V×P)を用いて算出する。そして、制御部102は、算出したインセンティブを、電力を借りたマンションの口座から電力を貸したマンションの口座に算出した料金の振り込みを、通信網160を介して、指示部105から銀行140に要求する。
記憶部104は、アグリゲーター100が動作するために必要な各種プログラムおよびデータを記憶する機能を有し、ハードディスク装置や各種メモリ等の記録媒体により実現される。記憶部104は、判定部103および制御部102により判定処理や蓄電池制御処理のために参照される電力制御テーブル201と、メガバッテリー110の各電池セルの電力量を示す残余電力テーブル202とを保持している。電力制御テーブル201と残余電力テーブル202の詳細については後述する。
指示部105は、制御部102から通知された内容に従って、通信網160を介して、各マンション120a、120b、120cあるいはメガバッテリー110に対して、放電指示を送信する機能を有する。また、指示部105は、制御部102から通知された内容に従って、通信網160を介して、各マンション120a、120b、120cにサブバッテリー123の放電指示やHEMS124の電力抑制制御の依頼指示を送信する機能も有する。また、指示部105は、通信網160を介して、銀行140にインセンティブ処理の結果行われる金銭の支払要求を送信する機能も有する。
電力取得部106は、メガバッテリー110から、メガバッテリー110が備える各電池セルについて、それぞれの残余電力量を取得し、記憶部104の残余電力テーブル202を更新する機能を有する。
以上が、アグリゲーター100の機能構成である。
図3は、各マンションの構成を示すブロック図である。各マンションは同様の構成を備えるものとし、ここでは、マンション120aについて説明する。
マンション120aは、各部屋に対応したスマートメーター群121と、共用コントローラ302と、サブバッテリー303と、HEMS124とを備える。なお、サブバッテリー123やHEMS124については、マンションによっては備えていない場合もある。
スマートメーター群121の各スマートメーターは、マンション内の各部屋(世帯)に対応して設けられ、逐次、共用部コントローラ122に使用電力量を通知する機能を有する。
共用部コントローラ122は、マンション120a内の電源系統を制御する機能を有する。共用部コントローラ122は、スマートメーター群121から通知された使用電力量を受け、その総和を算出し、算出したマンション別総和使用電力量を、通信網160を介してアグリゲーター100に通知する機能を有する。また、共用部コントローラ122は、通信網160を介して、アグリゲーター100から受け付けた指示に従って、サブバッテリー123の放電を実行する機能や、HEMS124に電力抑制制御を実行させる機能を有する。
サブバッテリー123は、マンション120aに配された蓄電池であり、共用部コントローラ122からの指示に従って、マンション120aの各部屋に電力を供給する機能を有する。サブバッテリー123は、放電を行っていない時には配電網150から電力を供給されて充電を実行する機能も有する。
HEMS124は、共用部コントローラ122からの指示に従って、マンション120aの各部屋の電化製品の制御を実行する機能を有し、使用電力量を抑制する方向での制御を実行する機能を有する。HEMSとは、Home Energy Management Systemのことであり、近年では、HEMSによる電化製品の制御手法については各種様々な技術が開示されている。したがって、HEMSの詳細については省略する。なお、HEMSとしては、例えば、特許文献2にその一例が開示されている。
なお、以降、マンション120a、120b、120cの共用部コントローラ122を、説明の便宜上必要に応じて、それぞれ共用部コントローラ122a、302b、302cと記載する。
以上が、マンションの構成である。
図4は、メガバッテリー110の機能構成を示すブロック図である。
メガバッテリー110は、制御部111と、二次電池112と、放電部113と、充電部114とを備える。
制御部111は、通信網160を介して、アグリゲーター100からの指示に従って、各電池セルの放電および充電を制御する機能を有する。
また、制御部111は、逐次(例えば、1分毎)、各電池セル402a、402b、402cの残余電力量を検出し、通信網160を介して、アグリゲーター100に通知する機能も有する。なお、制御部111は、各電池セルを識別する識別子と、対応する残余電力量を対応付けて、どの残余電力量がどの電池セルのものであるかをアグリゲーター100が区別可能なように通知する。
二次電池112は、電池セル402a、402b、402cとから構成される。電池セル402aはマンション120aの、電池セル402bはマンション120bの、電池セル402cはマンション120cの所有する電池セルである。なお、正確には、各電池セルは、マンションのオーナーもしくは住人の所有となる。
放電部113は、配電網150に対して、二次電池112から供給された電力の放電を実行する機能を有する。
充電部114は、配電網150から供給された商用電力を用いて、二次電池112の各電池セルの充電を実行する機能を有する。充電部114は、放電部113が放電を実行していない場合であって、電池セルの残余電力量を所定の閾値を下回ったときに、残余電力量が所定の閾値を下回った電池セルの充電を実行する。
以上が、メガバッテリー110の構成である。
<データ>
ここから、アグリゲーター100が活用するデータについて説明する。
図5は、電力制御テーブル201のデータ構成例を示す概念図である。
図5に示すように、電力制御テーブル201は、マンションID501と、電力閾値502と、電力賃貸先マンションID503と、サブバッテリー所有504と、HEMS所有505が対応付けられたデータである。
マンションID501は、各マンションをアグリゲーター100が識別するための、識別子である。ここでは、理解しやすくするために、図1において、各マンションに対して割り振った符号を記載しているが、実際には、各マンションの共用部コントローラの機器番号あるいはMACアドレスなどを用いる。
電力閾値502は、マンションID501に対応するマンションに対して、設定されている使用電力量のピークカットを実現するために設けた値であり、ここでは、1分あたりの使用電力量に対する閾値(kW)を示している。ここでは、電力閾値502は、それぞれのマンションにおいて高圧一括受電方式で受電を行った場合に、電気料金の割り増しが発生することになる基準となる値よりも低く設定されている。
電力賃貸先マンションID503は、マンションIDに対応するマンションが、他のマンションが所有する電池セルから電力を借りることができる当該他のマンションを示す識別子である。電力賃貸先マンションID503は、ここではマンションID501と同様に、図1に示すマンションの符号を記載しているが、実際には、各マンションの共用部コントローラの機器番号あるいはMACアドレスなどを用いる。
サブバッテリー所有504は、マンションID501に対応するマンションがサブバッテリーを有しているか否かを示す情報である。図5においては、サブバッテリーを有している場合に「有」、サブバッテリーを有してない場合に「無」と記載しているが、実際には、「1(サブバッテリー有り)」、「0(サブバッテリー無し)」の2値で管理される。
HEMS所有505は、マンションID501に対応するマンションがHEMSを導入しているか否かを示す情報である。図5においては、HEMSを導入している場合に「有」、HEMSを導入してない場合に「無」と記載しているが、実際には、「1(HEMS有り)」、「0(HEMS無し)」の2値で管理される。
図5によれば、マンション120aにおいて、使用電力量のピークとなる電力閾値は、220kWであり、マンション120aが所有している電池セル402aからの放電で使用電力量を電力閾値以下にすることができない場合に電力を借りる賃貸先のマンションは、マンション120b、120cとなっている。また、マンション120aは、サブバッテリーを有しているものの、HEMSは導入していない。
図6は、残余電力テーブル202のデータ構成例を示す概念図である。
残余電力テーブル202は、マンションID601と、電池セルID602と、残余電力量603とが対応付けられたデータである。
マンションID601は、マンションID501と同様に、各マンションをアグリゲーター100が識別するための、識別子である。ここでは、理解しやすくするために、図1において、各マンションに対して割り振った符号を記載しているが、実際には、各マンションの共用部コントローラの機器番号あるいはMACアドレスなどを用いる。
電池セルID602は、マンションID601に対応するマンションが所有するメガバッテリー110の電池セルを識別するための識別子である。ここでは、理解しやすくするために、図4において、各電池セルに対して割り振った符号を記載しているが、実際には、電池セルに対して設定されているセル番号ないしは、割り振っている何らかの識別子を用いる。
残余電力量603は、マンションID601に対応するマンションが所有する電池セルの残余電力量(kW)を示すものである。残余電力量は電池残量と呼称されることもある。
図6によれば、マンション120aが所有する電池セルは、電池セル402aであり、その残余電力量は、435kWとなっている。
<動作>
次に、本実施の形態に係る蓄電池制御システムの動作を図7〜図9に示すフローチャートを用いて説明する。
図7、図8は、蓄電池制御システムにおける判定処理および蓄電池制御処理における動作を示すフローチャートであり、図9は、蓄電池制御処理におけるインセンティブ処理の詳細動作を示すフローチャートである。
まず、アグリゲーター100の電力取得部106は、メガバッテリー110から、各電池セル402a、402b、402cの残余電力量を取得する(ステップS701)。電力取得部106は、各電池セル402a、402b、402cの残余電力量を取得すると、残余電力テーブル202の、各マンションID601に対応する残余電力量603を更新する。
次に、アグリゲーター100の使用電力量取得部101は、各マンション120a、120b、120cの共用部コントローラ122a、302b、302cから、それぞれのマンションで使用している使用電力量を取得し、制御部102に伝達する(ステップS702)。
各マンション120a、120b、120cの使用電力量が伝達されると、制御部102の判定部103は、使用電力量の総和(総使用電力量)を算出する。また、判定部103は、電力制御テーブル201の電力閾値502の総和(総和電力閾値)を算出する。そして、判定部103は、総使用電力量が総和電力閾値を超えているか否かを判定する(ステップS703)。
総使用電力量が総和電力閾値を超えていない場合には(ステップS703のNO)、処理を終了する。
総使用電力量が総和電力閾値を超えている場合には(ステップS703のYES)、判定部103は、各マンションの使用電力量と、それぞれに設定されている電力閾値とを比較して、マンションの使用電力量がその電力閾値を超えているかを判定し、使用電力量が高いマンションを特定する(ステップS704)。即ち、判定部103は、各マンションについて、電力制御テーブル201を参照して、マンションIDに対応する電力閾値を取得し、対応する使用電力量とを比較する。これにより、判定部103は、電力閾値を超えて電力を使用しているマンションを特定する。判定部103は、特定したマンションのマンションIDと、総使用電力量が総和電力閾値を超えている旨とを制御部102に伝達する。
すると、制御部102は、残余電力テーブル202を参照し、通知されたマンションID601に対応する電池セルID602を特定する。そして、制御部102は、特定した電池セルからの放電を指示するように指示部105に依頼し、指示部105は、メガバッテリー110に対して、制御部102により指定された電池セルの放電を指示する(ステップS705)。当該指示を受けて、メガバッテリー110の制御部111は、指定されている電池セルの放電指示を行い、放電部113は電池セルから放電された電力を配電網150に放電する。
制御部102は、電池セルの放電を指示すると共に、そのときの当該電池セルの残余電力量を、残余電力テーブル202の残余電力量603を参照して取得する。そして、制御部102は、総使用電力量から放電した電力の総計を減算した予測総使用電力量を算出する。そして、制御部102の判定部103は、予測総使用電力量が総和電力閾値を下回るかを判定する(ステップS706)。
予測総使用電力量が総和電力閾値を下回ると判定された場合には(ステップS706のYES)、制御部102は、インセンティブ処理を行って(ステップS707)終了する。インセンティブ処理の詳細については、後述する。
予測総使用電力量が総和電力閾値を下回っていない場合には(ステップS706のNO)、制御部102は、電力制御テーブル201の電力賃貸先マンションID503を参照して、ステップS704で特定されたマンションが電力を借りることができるマンションがあるか否かを判定する(ステップS708)。
電力を借りることができるマンションがある場合には(ステップS708のYES)、制御部102は、次に、ステップS704で特定されたマンションが電力を賃貸可能なマンション全てから、電力を借りたか否かを判定する(ステップS709)。
電力を賃貸可能なマンション全てから、電力を借りていない場合には(ステップS709のNO)、制御部102は、まだ電力を借りていないマンションに対応する電池セルの放電指示を実行し(ステップS710)、ステップS706に戻る。この場合ステップS706においては、予測総使用電力量は、総使用電力量から、ステップS705およびステップS710における放電で放電された電力量を減算した値になる。
電力を借りるマンションがない場合(ステップS708のNO)や、ステップS704で特定されたマンションが電力を借りることができる全てのマンションから借りている場合(ステップS709のYES)には、図8のステップS711に移行する。
制御部102は、ステップS704で特定されたマンションがサブバッテリーを有しているか否かを、電力制御テーブル201のサブバッテリー所有504を参照して、判定する(ステップS711)。
サブバッテリーがある場合には(ステップS711)、制御部102は、そのサブバッテリーに対して既に放電指示を実行しているか否かを、過去ログを用いて判定する(ステップS712)。
サブバッテリーに放電指示を行っていない場合に(ステップS712のNO)、制御部102は、当該サブバッテリーに対する放電指示を送信するよう指示部105に依頼し、指示部105は、通信網160を介して、ステップS704で特定されたマンションの共用部コントローラ122に、サブバッテリーの放電を指示する(ステップS713)。当該指示を受けた共用部コントローラ122は、サブバッテリー123の放電を実行する。
サブバッテリー123による放電の指示を実行した後、共用部コントローラ122は、使用電力量の再計算を行い、通信網160を介して、アグリゲーター100に伝達する。アグリゲーター100の使用電力量取得部101は、受信した使用電力量を制御部102に伝達し、制御部102は、総使用電力量を再計算し(ステップS714)、図7のステップS706に戻る。
マンションにサブバッテリー123がない場合(ステップS711のNO)や、サブバッテリー123に既に放電の指示を行っている場合(ステップS712のYES)には、制御部102は、ステップS704で特定されたマンションにHEMSが導入されているか否かを、電力制御テーブル201のHEMS所有505を参照して判定する(ステップS715)。
HEMSが導入されている場合には(ステップS715のYES)、制御部102は、既に当該HEMSに電力を抑制する制御を指示しているか否かを、過去ログを用いて判定する(ステップS716)。
まだ、HEMSに電力を抑制する制御を指示していない場合には(ステップS716のNO)、制御部102は、ステップS704において、特定されたマンションのHEMSに対して、電力を抑制する指示を出すよう指示部105に依頼し、指示部105は、電力を抑制する指示を、通信網160を介してマンションの共用部コントローラ122に送信する(ステップS717)。これを受けて、マンションの共用部コントローラ122は、HEMS124に対して、電力を抑制する制御を実行するように指示する。
HEMS124による電力抑制制御の後、共用部コントローラ122は、使用電力量を再計算し、通信網160を介して、アグリゲーター100に送信する。アグリゲーター100の使用電力量取得部101は、受信した使用電力量を制御部102に伝達し、制御部102は、総使用電力量を再計算し(ステップS718)、図7のステップS706に戻る。
マンションにHEMSが導入されていない場合や(ステップS715のNO)、HEMSに既に電力を抑制する制御を指示している場合には(ステップS716のYES)、図7のステップS707に戻る。
ここから、図7のステップS707におけるインセンティブ処理の詳細について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、制御部102は、各マンションについて、その使用電力量を計測する(ステップS901)。
各マンションの使用電力量を計算すると、制御部102は、マンションが自身で使用している使用電力量のピークカットを行うために、自らで所有しているメガバッテリー110の電池セルから放電した放電量(図7のステップS705で放電した放電量)を計測する(ステップS902)。
次に、制御部102は、各マンションが自身で使用している使用電力量のピークカットを行うために、他のマンションが所有している電池セルから放電してもらった放電量(図7のステップS710で放電した放電量)を計測する(ステップS903)。
次に、制御部102は、各マンションが他のマンションのピークカットのために、自らで所有するメガバッテリー110の電池セルから放電した放電量(図7のステップS710で放電した放電量)を計測する(ステップS904)。
そして、制御部102は、ステップS901〜ステップS904での放電量と、各ステップに対して予め定められている料金に基づく加減算を行って、各マンションのインセンティブを算出する。そして、制御部102は、各マンション毎に算出したインセンティブを付与するように指示し、指示部105は、通信網160を介して各マンションの口座に当該インセンティブの付与を実行するよう銀行140に依頼する。なお、基本的に、ステップS901およびS902における放電量に対して発生する料金は、電力会社130との契約に応じて定まり、ステップS903、S904における放電量に対して発生する料金は、マンション間の契約に応じて定まる。
なお、図7〜図9に示す動作は、繰り返し実行される。
では、一具体例を用いて、図7から図9における放電量とそれによって発生するインセンティブ処理について、図7から図9におけるステップと対応させながら説明する。
まず、各マンション120a、120b、120cが所有する電池セル402a、402b、402cの残余電力量は図6に示す通りであるとする。また、各マンション120a、120b、120cに対して設定されている電量閾値は図5に示す通りであるとする。図5の場合、総和電力閾値は、590(220+300+170)となる。
そして、図7のステップS702において制御部102が取得する各マンション120a、120b、120cの使用電力量が、それぞれ、210kW、480kW、130kWであったとする。すると、総使用電力量は、820kW(210+480+130)kWとなる。すると、この総使用電力量820kWは、総和電力閾値590kWを超えていることになる(ステップS703のYES)。このとき、各マンションの電力閾値との比較により、マンション120bの使用電力量480kWは、マンション120bに対して設定されている電力閾値300kWを超えていることから、ステップS704で特定されるマンションは、マンション120bとなる。
すると、制御部102は、マンション120bの電池セル402bに対して放電指示を行い、メガバッテリー110は当該指示に従って放電を実行する(ステップS705)。
このとき、電池セル402の残余電力量は、図6から120kWとなる。すると、予測総使用電力量は、700kW(820−120)となる。この値は、総和電力閾値の590kWを下回っていないので(ステップS706のNO)、制御部102は、電力制御テーブル201を参照して、マンション120bが電力を借りることができるマンションとして、マンション120aがあることを検出する(ステップS708のYES)。
そして、制御部102は、マンション120aが所有する電池セル402aの放電指示を行う。この場合、110kW(700−590)の放電指示を行えば、ピークカットを実現でき、電池セル402aには、435kW残っていることから、電池セル402aからの放電で、目標を達成できる(ステップS706のYES)。
この時、マンション120bは、ステップS705で電池セル402bから放電した120kW分(ステップS902の放電量)のインセンティブを電力会社130から受け取れるとともに、ステップS710で電池セル402aから借りた電力量110kW分(ステップS903の放電量)のインセンティブをマンション120aに支払うことになる。一方、マンション120aは、マンション120bのために110kW(ステップS904の放電量)の電力の放電を行ったので、その分のインセンティブをマンション120bから受け取ることになる。
<まとめ>
上記実施の形態1に示す蓄電池制御システムは、マンションの住人達に以下のようなメリットを齎す。
まず、マンション複数で、高圧一括受電方式による電力の供給を受けることで、ピークの目標値が上がることが見込めることから、ピークの到来自体が少なくなることが予想される。例えば、ある目標値に対して、マンション120aが朝と夜の2回にピークが訪れるのに対し、マンション120bでは昼にのみ訪れるような場合、2つのマンションでの高圧一括受電方式だと目標値が高くなることが予想され、従って、ピークの到来が少なくなる可能性がある。
一方で、ピークが発生したとしても、自身が保持しているメガバッテリー110の電池セルから配電網に放電を行うことで、見かけ上使用電力が目標値を超えていないように見せることができるため、ピークが訪れていないと判定され、料金の割り増しの発生を抑制することができる。
そして、自身で所有している電池セルからの放電で足りなかった場合でも他のマンションの電池セルからの放電を依頼することで、同様に料金の割り増しの発生を抑制することができる。
<実施の形態2>
上記実施の形態1においては、メガバッテリーを所有する各マンションの使用電力量の総和が、総和電力閾値を超えているかを判定することとした。これは、複数のマンションを対象に高圧一括受電方式で、電力の供給を受けることを想定しているが、ここでは、各マンション単位で高圧一括受電方式による電力の供給を受けている場合であっても、実施の形態1と同様にピークカットを実現する手法について説明する。
なお、本実施の形態2においては、実施の形態1と相異する点について詳細に述べることとし、その他の点については、実施の形態1と共通するものとして、説明を割愛する。
<構成>
実施の形態1においては、アグリゲーター100の判定部103は、総使用電力量が、総和電力閾値を超えているか否かを判定することとしていたが、本実施の形態2においては、これを実行しない。
また、制御部102は、マンション120a、120b、120cのいずれかが使用している使用電力量が、それぞれに設定されている電力閾値502を超えている場合に、蓄電池制御処理を実行する。
即ち、実施の形態2に係る蓄電池制御システムにおいて、実施の形態1と異なる点は、蓄電池制御処理のトリガである。
<動作>
実施の形態2に係る蓄電池制御システムの動作を、図10、図11のフローチャートに示す。図10、図11においては、図7、図8と共通する内容については、同じ符号を付している。
実施の形態2に係る蓄電池制御システムでは、図7のステップS703〜S706の換わりに、図10のステップS1003〜S1006を実行し、図8のステップS714、S718の換わりに、ステップS1014、S1018を実行する。
アグリゲーター100の使用電力量取得部101から各マンション120a、120b、120cの使用電力量を伝達されると、判定部103は、各マンションの使用電力量が、それぞれの電力閾値502を超えているか否かを判定する(ステップS1003)。
いずれのマンションの使用電力量も、対応する電力閾値502を超えていない場合には(ステップS1003のNO)、処理を終了する。
いずれかのマンションの使用電力量が、対応する電力閾値502を超えている場合には(ステップS1003のYES)、制御部102は、使用電療量が電力閾値502を超えていたマンションが所有する電池セルへの放電指示を指示部105に指示するよう伝達する。そして指示部105は、メガバッテリー110に当該電池セルの放電を指示し、メガバッテリー110は、この指示に従って、対応する電池セルの放電を実行し、放電部113が配電網150に放電する(ステップS1005)。
そして、使用電力量が電力閾値502を超えていたマンションについて、対応する電池セルから放電した放電量を使用電力量から減算した値である予測使用電力量が、電力閾値502を下回ったか否かを判定し(ステップS1006)、当該判定結果に従って以降の処理を実行する。
また、ステップS714、S718の換わりに実行するステップS1014、1018においては、総使用電力量を取得する必要がないことから、実施の形態2においては、ステップS1003において使用電力量が電力閾値502を超えると判定されたマンションについての、その時点での使用電力量を取得する。
この構成によって、実施の形態2に係る蓄電池制御システムは、複数のマンションでメガバッテリーを共有しつつ、各マンション単位で、個別に高圧一括受電方式で電力の供給を受けている場合に、各マンションでの電気料金の低減に貢献することができる。
<実施の形態3>
上記実施の形態1と実施の形態2それぞれで、電力のピークカットの手法の一例を説明した。本実施の形態3においては、更なるピークカットの手法の一例を説明する。
実施の形態3に係る蓄電池制御システムでは、上記実施の形態1、2において、マンション単位で行っていた電力の供給制御を、コミュニティ単位で実行する。本実施の形態3においてコミュニティとは、上記実施の形態1、2に示したような、メガバッテリー110を区分所有する1つの単位のことであり、1以上の需要素(家庭やマンションなど電力の供給を受けるもの)と、その1以上の需要素と対になる1以上のメガバッテリーとを含む。
上記実施の形態1や2では、1つのコミュニティに属する複数の需要素(マンション)における電力のピークカットの例を説明したのに対し、本実施の形態3においては、複数のコミュニティで、複数の需要素からなるコミュニティ単位でのピークカットを実現する例を説明する。
図12は、実施の形態3に係る蓄電池制御システムの構成を示すシステム図である。図12において、図1と共通する構成については、同一の符号を付し、説明を簡略化あるいは省略することとする。
図12に示すように、蓄電池制御システムは、コミュニティ1200a、1200b、1200cと、コミュニティ対応メガバッテリー1210と、コントロールサーバ1220とからなり、各コミュニティとコントロールサーバ1220は、通信網160を介して接続されている。また、各コミュニティは、配電網150にも接続され、各コミュニティに属する需要素は、配電網150に接続されている電力会社130から商用電力の供給を受ける。また、コミュニティ対応メガバッテリー1210も配電網150に接続されている。
各コミュニティは、実施の形態1や2に示したように、通信網160に接続されたアグリゲーター100と、配電網150に接続されたメガバッテリー110と、当該配電網150に接続された需要素群1201(マンションや家、工場など)とを含む。図12においては、図の見易さを優先してコミュニティ内と配電網150や通信網160との明確な接続関係は示していないが、各コミュニティを構成する構成要素それぞれは、図1に示す接続関係を有するものとする。また、同様に図12には示していないが、コミュニティ1200b、コミュニティ1200cも、コミュニティ1200aと同様の構成を備えるものとする。なお、ここではコミュニティと呼称しているが、これは、便宜上の名称であり、例えば、エリア(電力を必要とする家屋等が存在する区域)で管理することとしてもよい。コミュニティは、1以上の電力を必要とする需要素、メガバッテリー、アグリゲーターの集合であればよい。
コミュニティ対応メガバッテリー1210は、大容量の蓄電池であり、通信網160を介してコントロールサーバ1220と接続されている。また、コミュニティ対応メガバッテリー1210は、配電網150にも接続され、配電網150への放電、配電網150からの受電を行う。コミュニティ対応メガバッテリー1210は、上記実施の形態1、2に示したメガバッテリー110と同様の構成を有するが(図4参照)、図4に示したメガバッテリー110とは異なり、コミュニティ対応メガバッテリー1210の制御部(メガバッテリー110の制御部111に相当)は、コントロールサーバ1220からの指示に従って配電網150への放電、配電網150からの受電を行う。また、コミュニティ対応メガバッテリー1210の電池セルは、上記実施の形態1、2においてメガバッテリー110の各電池セルが各マンションによって所有されていたのに対し、本実施の形態3においては時間帯ごとに各コミュニティが使用可能な電力量の上限を定めて放電を実行するため、最低1つあればよい。コミュニティ対応メガバッテリー1210の電池セルは、配電網150からの受電により充電される。
コントロールサーバ1220は、通信網160を介してコミュニティ対応メガバッテリー1210および各コミュニティと接続されている。コントロールサーバ1220は、上記実施の形態1、2に示した各マンションに対して設けられたメガバッテリー110を制御するアグリゲーター100に相当する。即ち、コントロールサーバ1220は、コミュニティ対応メガバッテリー1210を制御するものであり、アグリゲーター100が各マンションでの電力使用状況に応じた放電をメガバッテリー110に実行させていたのに対し、各コミュニティでの電力使用状況に応じた放電をコミュニティ対応メガバッテリー1210に実行させる機能を有する。
図13は、コントロールサーバ1220の機能構成を示すブロック図である。図13に示すようにコントロールサーバ1220は、使用電力量取得部1301と、制御部1302と、記憶部1304と、指示部1305と、電力取得部1306と、計時部1307とを備える。
使用電力量取得部1301は、各コミュニティで使用している電力量の総和を取得し、制御部1302に伝達する機能を有する。各コミュニティにはアグリゲーター100が配されており、当該アグリゲーター100がコミュニティ内で使用されている総使用電力量を取得しているので、使用電力量取得部1301は、アグリゲーター100からコミュニティで使用されている総使用電力量を取得する。
コントロールサーバ1220の制御部1302は、上記実施の形態1、2に示すアグリゲーター100が有する機能に加え、時間毎に変化する使用可能な電力量に基づく制御を実行する機能を有する。即ち、上記実施の形態1、2においては、マンション毎に電池セルを保有するという実施例を示したが、本実施の形態3では、時間単位での区分所有という形態を示す。即ち、各コミュニティで一時に使用できる電力量(電力閾値を超えた場合にコミュニティ対応メガバッテリー1210から放電できる放電量)が定められている場合について説明する。
コントロールサーバ1220の判定部1303が、コミュニティでの使用電力量が、そのコミュニティに対して設定されている閾値を超えた場合には、制御部1302は、後述する電力量テーブル1342と計時部1307から伝達された現在時刻に基づき、当該現在時刻においてコミュニティ対応メガバッテリー1210で使用可能な電力量を特定し、特定した電力量を上限とする放電をコミュニティ対応メガバッテリー1210に指示するよう指示部1305に伝達する。
記憶部1304は、コントロールサーバ1220が動作するために必要な各種プログラムおよびデータを記憶する機能を有し、ハードディスク装置や各種メモリ等の記録媒体により実現される。記憶部1304は、判定部1303および制御部1302により判定処理や蓄電池制御処理のために参照される電力制御テーブル1341と、各コミュニティが使用可能な電力量を時間帯ごとに示す電力量テーブル1342とを保持している。電力制御テーブル1341と電力量テーブル1342の詳細については後述する。
指示部1305は、制御部1302から通知された内容に従って、通信網160を介して、コミュニティ対応メガバッテリー1310に対して、放電指示を送信する機能を有する。また、指示部1305は、制御部1302から通知された内容に従って、通信網160を介して、銀行140にコミュニティ間のインセンティブ処理の結果行われる金銭の支払要求を送信する機能も有する。
電力取得部1306は、コミュニティ対応メガバッテリー1310の電池残量を取得する機能を有する。
計時部1307は、制御部1302に現在時刻を逐次伝達する機能を有する。
これにより、コントロールサーバ1220は、コミュニティを単位とする上記実施の形態1や2に示したような電力のピークカットを実現できる。
<データ>
本実施の形態3において、記憶部1304に格納される電力制御テーブル1341と、電力量テーブル1342とについて説明する。
電力制御テーブル1341は、図示しないが、実施の形態1、図5に示した電力制御部201と略同等の構成を備える。ただし、マンションID501は、コミュニティIDになり、電力賃貸先マンションID503は、電力賃貸先コミュニティIDになる。また、電力制御テーブル1341においてはサブバッテリー所有504とHEMS所有505は含まない構成となる。したがって、電力制御テーブル1341は、コミュニティIDと、そのコミュニティに対して設定されている電力閾値と、そのコミュニティが電力を賃貸できるコミュニティを特定する電力賃貸先コミュニティIDが対応づけられた情報である。
コントロールサーバ1220の記憶部1304は、各コミュニティについて、単位時間毎に使用可能な電力量を定めた制御テーブルを保持している。図14は、その制御テーブルの構成例を示したデータ概念図である。
14に示すように、制御テーブルは、各コミュニティを特定するためのコミュニティID1401と、各コミュニティについての一日の各時間帯に使用可能な電力量を示す使用可能電力量1402とが対応付けられた情報である。
コミュニティID1401は、各コミュニティをコントロールサーバ1220が識別するための、識別子である。コミュニティIDは、図5でいえば、マンションIDに対応するものである。
使用可能電力量1402は、図14に示す1日の各時間帯における、各コミュニティに対して電力閾値を超えてコミュニティ対応メガバッテリー1210から放電させることができる電力量を示している。例えば、図14の例では、1時〜1時59分までのコミュニティ1200a、1200b、1200cそれぞれの使用可能電力量1402は、100MW、200MW、30MWに設定されている。つまり、例えば、コミュニティ1200aにおいて、1時〜1時59分の間に使用された総使用電力が、コミュニティ1200aに対して定められた電力閾値を超えた場合には、コントロールサーバ1220は、100MWまでであればコミュニティ対応メガバッテリー1210から放電させることができることを意味している。なお、この数値は、あくまで一例であり、各コミュニティの規模に応じた値が設定される。
コントロールサーバ1220は、図13に示す電力量テーブル1342(図14のテーブルに相当)を用いて、1時間単位で変動する使用可能な電力量に従って、図15に示す制御を実行する。
<動作>
図15は、本実施の形態3に係るコントロールサーバ1220によるコミュニティ対応メガバッテリー1210の制御処理を示すフローチャートである。なお、コントロールサーバ1220の動作については、ここでは実施の形態1に示したアグリゲーター100の動作と同様の動作をするものとして、簡略化して記載する。なお、コントロールサーバ1220は、実施の形態1ではなく、実施の形態2に示したアグリゲーター100の動作と同様の動作をするものであってもよいのはもちろんである。
図15に示すように、コントロールサーバ1220の使用電力量取得部1301は、各コミュニティのアグリゲーター100からそれぞれのコミュニティで使用されている総使用電力量を取得する(ステップS1502)。
判定部1303は、各コミュニティの使用電力量が伝達されると、計時部1307から通知された時刻に基づき、総使用電力量を算出する。そして、判定部1303は、総使用電力量と、総和電力閾値とを比較し、総使用電力量が総和電力閾値を超えているか否かを判定する(ステップS1503)。
総使用電力量が総和電力閾値を超えていない場合には(ステップS1503のNO)、処理を終了する。
総使用電力量が総和電力閾値を超えている場合には(ステップS1503のYES)、判定部1303は、各コミュニティの使用電力量と、それぞれに設定されている電力閾値とを比較して、コミュニティの使用電力量がその電力閾値を超えているかを判定し、使用電力量が高いコミュニティを特定する(ステップS1504)。即ち、判定部1303は、各コミュニティについて、電力制御テーブル1341を参照して、コミュニティIDに対応する電力閾値を取得し、対応する使用電力量と比較する。これにより、判定部1303は、電力閾値を超えて電力を使用しているコミュニティを特定する。判定部1303は、特定したコミュニティのコミュニティIDと、総使用電力量が総和電力閾値を超えている旨とを制御部1302に伝達する。
すると、制御部1302は、伝達されたコミュニティID1401に対応する使用可能電力量1402を、計時部1307から伝達された現在時刻と電力量テーブル1342とを用いて特定する。そして、制御部1302は、特定した使用可能電力量を上限とする放電を指示するように指示部1305に依頼し、指示部1305は、コミュニティ対応メガバッテリー1210に対して、放電を指示する(ステップS1505)。当該指示を受けて、コミュニティ対応メガバッテリー1210の制御部は、指定されている電力量を上限として、電池セルから放電された電力を配電網150に放電する。
制御部1302は、放電を指示すると共に、総使用電力量から、コミュニティ対応メガバッテリー1210が放電した電力の総計(放電前と放電後の電力量の差分値)を減算した予測総使用電力量を算出する。そして、制御部1302の判定部1303は、予測総使用電力量が総和電力閾値を下回るかを判定する(ステップS1506)。
予測総使用電力量が総和電力閾値を下回ると判定された場合には(ステップS1506のYES)、制御部1302は、インセンティブ処理を行って(ステップS1507)終了する。インセンティブ処理の詳細については、実施の形態1に示した図9のフローチャートに準ずるものとして説明を省略するが、図9においてマンションを対象にして算出していたのに対し、実施の形態3においてはコミュニティを対象にして算出することとなる。
予測総使用電力量が総和電力閾値を下回っていない場合には(ステップS1506のNO)、制御部1302は、電力制御テーブル1341の電力賃貸先コミュニティIDを参照して、ステップS1504で特定されたコミュニティが電力を借りることができるコミュニティがあるか否かを判定する(ステップS1508)。
電力を借りることができるコミュニティがある場合には(ステップS1508のYES)、制御部1302は、次に、ステップS1504で特定されたコミュニティが電力を賃貸可能なコミュニティ全てから、電力を借りたか否かを判定する(ステップS1509)。
電力を賃貸可能なコミュニティ全てから、電力を借りていない場合には(ステップS1509のNO)、制御部1302は、まだ電力を借りていないコミュニティが使用可能な電力量分を上限とする放電指示を実行し(ステップS1510)、ステップS1506に戻る。この場合ステップS1506においては、予測総使用電力量は、総使用電力量から、ステップS1505およびステップS1510における放電で放電された電力量を減算した値になる。
電力を借りることができるコミュニティがない場合(ステップS1508のNO)や、全コミュニティから借りた(ステップS1509のYES)は、ステップS1507に移行する。
これにより、コントロールサーバ1220は、アグリゲーター100が制御した範囲よりも大規模な電力ピークカットを実行することができる。
また、単位時間当たりで使用可能な電力量を定めることで、より流動的な制御を実現できる。これによって、蓄電池制御システムを使用するユーザにとって、より負担の少なく、利便性の高い蓄電池制御システムを提供することができる。
なお、本実施の形態3では詳細は説明しないが、各コミュニティのアグリゲーター100は、それぞれのコミュニティに属する需要素群で使用される電力量に応じて、上記実施の形態1、2で説明したような、それぞれのコミュニティで共有されるメガバッテリー110の制御を実行する。

<変形例>
上記実施の形態に従って、本発明に係る蓄電池制御システムについて説明してきたが、本発明はこれに限られるものではない。以下、本発明の思想として含まれる各種変形例について説明する。
(1)上記実施の形態においては、メガバッテリー110が電力を供給する供給先を配電網150としているが、これはその限りではない。商用電力の事業主である電力会社130に直接渡してもよいし、あるいは、各マンション120a、120b、120cそれぞれに直接に供給することとしてもよい。配電網150や電力会社130に直接渡す場合には、見かけ上ピークカットが実現できることになり、電力会社130における契約の形態によっては電気料金を低減できる。また、メガバッテリー110から直接各マンション120a、120b、120cに電力を供給した場合には、この電力を優先的に使用することで、使用する商用電力量を低減できるので、実際にピークカットが実現でき、電気料金を低減できる。
また、各マンションにおいては、メガバッテリー110から直接電力の供給を受ける場合には、使用する電力量について、商用電力と、メガバッテリー110からの電力とで、個別に検出するようにしてもよい。こうすることで、例えば、電気料金の算出の補助に貢献することができる。
(2)上記実施の形態においては、メガバッテリー110を区分所有する手法として、各マンション120a、120b、120cは、メガバッテリー110内の1つの電池セル402a、402b、402cをそれぞれ所有して使用する形態を示した。しかし、各マンションが所有する電池セルの個数は1つに限定されるものではなく、複数所有してもよい。また、マンション毎で所有する電池セルの個数が異なっていてもよい。
また、上記実施の形態においては、マンションが電池セルを所有すると記載したが、これは、所有ではなく、賃貸という形であってもよく、電池セルを使用する権利を有するという形態であってもよい。例えば、メガバッテリー110を賃貸する事業を行う事業主に対して、金銭契約により、メガバッテリー110内の電池セルを使用する権利を得ていることとしてもよい。
(3)上記実施の形態においては、メガバッテリー110を区分所有する手法として、各マンション120a、120b、120cは、メガバッテリー110内の電池セルを所有していることとした。しかし、これは電池セルを所有という形式をとらなくてもよい。例えば、メガバッテリーにおける電力について、単位時間あたりに使用可能な電力量をマンション毎に設定しておく方式をとってもよい。この場合、電池セルを所有する場合よりも流動的な供給電力量の設定が可能になる。
(4)上記実施の形態においては、インセンティブとして、マンションの住人が、電力を供給した側のマンションの住人に料金を支払うこととした。しかし、これは、金銭そのものである必要はなく、インセンティブとしては、電力を供給した側のマンションに対して電力を供給(借りた分の電力量を、商用電力ないしメガバッテリーの電池セルから供給)してもよいし、あるいは何らかの他の商品を購入可能なポイントや、物品、電力会社130から要求される電気料金の値下げなどといった方式をとってもよい。
(5)上記実施の形態においては、メガバッテリー110を所有し、メガバッテリー110の電力の放電による恩恵にあずかれるものとしてマンションを例に説明したが、これはマンションである必要なく、電力が必要な施設であればどのような形態をとっていてもよい。例えば、マンションではなく、一般家庭複数で所有する形態であってもよいし、複数の工場が所有する形態であってもよいし、それらが組み合わさった形態などであってもよい。電力を必要とする施設複数でメガバッテリー110を所有する形態であればよい。
(6)上記実施の形態においては、アグリゲーター100は、メガバッテリー110やマンション120a、120b、120cとは別個に設けるように構成した例を示した。しかし、これはその限りではなく、アグリゲーター100は、上記実施の形態で示した機能を果たすのであれば、メガバッテリー110内に設けられてもよいし、あるいは、マンション120aの共用部コントローラ122に設けられることとしてもよい。
(7)上記実施の形態1においては、判定部103は、各マンションで使用している電力の総和が閾値を超えたか否かに応じて、上述の制御を実行することとした。そして、閾値として、高圧一括受電における電気料金の支払いにおいて、ピークとなる値を予め取得し、これよりも低く設定することとしている。これによって、ピークに達する前に、使用している電力の(見かけ上の)抑制を行って、電気料金の抑制を狙ったものであるが、ピークカットを実現できるのであれば、閾値による判定以外の手法を用いてもよい。
例えば、使用電力量の総和のログを残しておき、これらの総和のログから、使用電力量の推移についての二次関数を算出し、それに基づき、上述のピークとなる値に一定以上近づいた場合に、即ち、使用電力量の予測演算を行ってメガバッテリー110に放電させるというような構成をとってもよい。
(8)上記実施の形態においては、メガバッテリーの電力放電が、他のマンションの保持する電池セルからも放電させても足りない場合に、HEMSによる電力抑制制御を実行することとした。しかし、HEMSによる電力抑制制御は、結果的にピークカットが実現できるのであれば、このタイミングである必要はない。例えば、HEMSによる電力抑制制御は、マンションで使用される電力量が、そのマンションに設定されている電力閾値502を超えた時点で、先に電力抑制制御を行ってから、それでもなお、電力が足りない(ピークカットに至らない)場合に、メガバッテリー110に放電を実行させることとしてもよい。あるいは、対応する電池セルからの放電を実行させて、なお、電力が足りない場合に、HEMSによる電力抑制制御を行い、それでも、なお、電力が足りない場合に、他のマンションの電池セルの電力を借りるという形式をとってもよい。
マンションに設置されているサブバッテリーからの放電についても同様のことが言える。
即ち、図7、図8のフローチャートにおいて、ステップS708、S709、S710を第1放電処理、ステップS711、S712、S713、S714を第2放電処理、ステップS715、S716、S717、S718を第3放電処理とした場合、第1放電処理、第2放電処理、第3放電処理の実行順序は、順不同であってよく、例えば、第2放電処理、第3放電処理、第1放電処理の順に処理してもよいし、あるいは、第1放電処理、第3放電処理、第2放電処理といった処理順序であってもよい。
(9)上記実施の形態においては、複数のマンションの使用電力量が、そのマンションに対して設定されている電力閾値を超えている場合について詳細には記載していないが、この場合には、マンション毎に、優先度を設定して、優先度の高いものから、図7〜図9に示した処理を実行する構成とすればよい。あるいは、電力閾値を超えたマンションについて、それぞれの電池セルからの放電を行った後に、各マンションについて、優先度に従った電力の賃貸処理を行う構成とすればよい。
(10)上記実施の形態においては、話を簡単にするために、各マンションに設けたマンション全体での電力使用量を検出するスマートメーターを設けて、アグリゲーター100が、その値を読み取って閾値との比較を行うこととした。これ以外にも以下のような構成をとってもよい。
即ち、通常スマートメーターは、各マンションの各部屋に対して設けられることから、アグリゲーター100は、各部屋のスマートメーターの電力使用量を取得する構成としてもよい。この場合、アグリゲーター100は、各部屋のスマートメーターのID等を各マンション毎に対応付けたテーブルを保持し、各マンション毎に、それぞれのマンションに属する部屋の使用電力量を取得し、総和演算を実行して、各マンションの電力使用量を取得する。
このような構成によっても、上記実施の形態に示した電力使用量の取得は実現できる。
(11)上記実施の形態1においては、総和電力閾値を、各マンションに対して設定されている電力閾値の総和であるとしている。しかし、これはその限りではなく、総和電力閾値は、各マンションに対して設定されている電力閾値の総和ではなく別途に予め値が設定される構成としてもよい。
この場合、総和電力閾値の値によっては、総和使用電力量が、総和電力閾値を超えているのに、各マンションについてそれぞれの電力閾値を超えない場合も考えられる。この場合、ステップS704においては、電力閾値を超えるマンションを特定するのではなく、使用電力量が最も高いマンションを特定し、その特定したマンションについて、ステップS705以降の処理を実行すればよい。
(12)上記実施の形態においては、アグリゲーター100による電力制御を、各マンションの共用部コントローラから電力量の通知がくる1分単位で実行する構成としている。しかし、これは一例でしかなく、その他の時間でもよく、例えば、10分単位、あるいは、1時間単位などであってもよいし、逆に短くして30秒単位などであってもよい。当該時間の算出にあたっては、実際に蓄電池制御システムを運用してみて、適切な運用時間をシミュレートすればよい。
(13)上記実施の形態においては、高圧一括受電方式を想定して説明しているが、本発明に係る蓄電池制御システムは、高圧一括受電方式ではなく、低圧受電方式において用いることもできる。即ち、上記実施の形態においては、電力制御テーブル201の電力閾値を、高圧一括受電方式において定められるピークよりも低い値に設定しているが、低圧受電方式の場合には、ユーザが目標とする電気料金になるように電力閾値を算出して設定することで、同様の効果を得ることができる。
(14)上記実施の形態の図9に示すインセンティブ処理において、ステップS901〜S904で計測している電力量は、ステップS905のインセンティブの算出のための計測であり、その計測の順序は、図9に示した通りである必要はなく、ステップS901〜S904の処理は処理順序が入れ替わってもよいし、並列に実行されてもよい。
(15)上記実施の形態においては、毎回インセンティブ処理を実行することになるが、インセンティブ処理については、メガバッテリー110からの放電を行った場合に、そのログを残しておき、例えば1か月単位で処理を行って、インセンティブの付与を行うこととしてもよい。
また、上記実施の形態においては、銀行にインセンティブの支払いを依頼することとしているが、これは、アグリゲーター100にモニタ等の表示手段を備えさせ、算出したインセンティブの料金を表示することに留めてもよい。この場合には、インセンティブに係る料金は、例えば、マンションの住人間での手渡しで行うといった支払手法を選択することもできる。
(16)上記実施の形態においては、メガバッテリー110の充電部114は、配電網150から電力の供給を受けて、電池セルの充電を実行することとした。しかし、充電部114は、配電網150から電力の供給を受けるのではなく、メガバッテリー110自身が備える、あるいは、メガバッテリー110に接続されている発電装置から電力の供給を受けて電池セルの充電を行うこととしてもよい。例えば、メガバッテリー110は、ソーラーパネルを備え、当該ソーラーパネルを用いて生成される電力で、電池セルの充電を実行することとしてもよい。
(17)上記実施の形態1においては、記載していないが、以下のようにインセンティブを発生させてもよい。
上記実施の形態1によれば、複数のマンションで高圧一括受電方式による電力の供給を受けている場合、複数のマンション全体では、使用している電力が平均化されると言える。つまり、マンション単体で高圧一括受電方式による電力の供給を受けている場合では、電力のピークが発生すると認識される電力使用量であっても、複数のマンションで高圧一括受電方式による電力の供給を受けている場合には、ピークが発生していないと認識される場合がある。
例えば、マンション120aでは、朝と夜の2回ピークが訪れるのに対し、マンション120bでは、昼に1回ピークが訪れるとする。それぞれ、マンション単体でみた場合には、マンション120aでは、2回ピークが訪れたことによる電力料金の割り増しが、マンション120bでは、1回ピークが訪れたことによる電力料金の割り増しが発生する。これに対し、複数のマンションで高圧一括受電方式による電力の供給を受けることで、ピークを検出する閾値が高くなることが見込めることから、マンション120a、120b双方においてはピークが発生していないと認識される。これは、別の見方をすれば、朝、夜においては、マンション120bが電力を使用していない分、マンション120aが余分にマンション120bから電力を借りているともとれる。昼においては、この逆である。
そこで、アグリゲーター100の制御部102は、図7、図8に示したフローにおいて、ステップS703において総使用電力量が総和電力閾値を超えていないと判定された場合に(ステップS703のNO)、更に、各マンションについて、それぞれの電力閾値502を超えているか否かを検出することとする。そして、制御部102は、電力閾値502を超えたマンションがあった場合に、その超えた電力量を算出し、超えた分の電力量を他のマンションから借りたものと見なし、その電力量に応じたインセンティブを、電力閾値502を超えたマンションから超えていないマンションに支払うインセンティブ処理を実行することとしてもよい。具体的には、例えば、電力閾値502を超えた使用電力量を、電力閾値を超えていないマンションの個数で、その超えた電力量を除算し、除算して得られた電力量に相当する料金(インセンティブ)を、電力閾値502を超えているマンションから超えていないマンションに対して支払うインセンティブ処理を実行することとしてもよい。なお、このとき、除算により算出された電力量をマンションで使用している電力使用量に加算して、当該マンションに設定されている電力閾値502を超えてしまう場合には、電力閾値502から使用電力量を減算した電力量分のインセンティブを当該マンションは受け取ることとしてもよい。
また、本変形例(17)に示すインセンティブ処理は、総使用電力量が総和電力閾値を超えている場合(ステップS703のYES)であっても同様にインセンティブの支払いを発生させる構成としてよい。
(18)上記実施の形態においては、電力制御テーブル201について、予め記憶部104に記憶していることとしている。これらのデータはアグリゲーター100のオペレータにより入力されることとしてもよいし、各マンションの共用部コントローラが電力閾値や、サブバッテリーの有無、HEMS導入の有無等に関する情報を保持ししている場合に、アグリゲーター100が自動的に取得して、電力制御テーブル201を作成することとしてもよい。
(19)上記実施の形態1〜3において、メガバッテリー110、サブバッテリー303、コミュニティ対応メガバッテリー1210それぞれの容量の詳細については記載していないが、これらバッテリーは、運用上必要となる最低限の容量さえあればよい。つまり、例えば、メガバッテリー110は、上記実施の形態1の場合であれば、マンション120a、120b、120cそれぞれが契約上保有する容量分だけあればよい。例えば、単位時間当たりで、マンション120aが120kW、120bが80kW、120cが200kWを使用可能であるとなっている場合には、バッテリーはその単位時間で、400kW放電できるだけの容量があればよい。即ち、上記実施の形態においては、メガバッテリーという呼称を用いているが、これは単なる故障であり、ここでのメガは単位を表すものではないことに留意されたい。
これは、実施の形態3のコミュニティ対応メガバッテリー1210についても同様であり、コミュニティ対応メガバッテリー1210は、各コミュニティが契約上使用可能となるワット数の総計分だけの容量があればよい。
(20)上記実施の形態3においては、各コミュニティがコミュニティ対応メガバッテリー1210の電力を使用できる量を時間毎に定め、コントロールサーバ1220が時間に応じた制御を実行する例を示している。
しかし、時間毎に定めるのは、コミュニティ対応メガバッテリー1210の電力の使用量に限るものではなく、使用可能電力量と同様に、各コミュニティの電力閾値を時間帯毎に定めることとしてもよい。
(21)上記実施の形態3においては、サブバッテリーやHEMSは考慮しないこととしたが、コミュニティに属する電力を必要とする需要素が、サブバッテリーやHEMSを備えているような場合には、実施の形態1、2と同様に、これらを用いた電力のピークカットを行うこととしてもよい。
(22)上記実施の形態3においては、各コミュニティが使用可能なコミュニティ対応メガバッテリー1210の電力量を1時間単位で制御する例を示したが、この単位時間は、時間毎に使用可能な電力量を変動させることができる単位であればよく、1時間単位でなくともよい。例えば、30分単位であってもよいし、2時間単位などであってもよい。
(23)上記実施の形態および各変形例に示した構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
(24)上述の実施形態で示したアグリゲーターによるメガバッテリーの制御に係る動作、制御処理(図7、図8、図10、図11、図15参照)やインセンティブ処理(図9参照)をアグリゲーター等のプロセッサ、及びそのプロセッサに接続された各種回路に実行させるためのプログラムコードからなる制御プログラムを、記録媒体に記録すること、又は各種通信路等を介して流通させ頒布させることもできる。このような記録媒体には、ICカード、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM等がある。流通、頒布された制御プログラムはプロセッサに読み出され得るメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのプロセッサがその制御プログラムを実行することにより、実施形態で示したような各種機能が実現されるようになる。
(25)上記実施の形態で示した各機能構成要素は、その機能を実行する回路として実現されてもよいし、1又は複数のプロセッサによりプログラムを実行することで実現されてもよい。また、上記実施の形態のオーディオ処理装置は、IC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)その他の集積回路のパッケージとして構成されるものとしてもよい。このパッケージは各種装置に組み込まれて利用に供され、これにより各種装置は、各実施形態で示したような各機能を実現するようになる。
なお、各機能ブロックは典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
<補足>
ここで、本実施の形態に係る蓄電池制御方法、蓄電池制御システムの一実施形態と、その効果について説明する。
(a)本発明に係る蓄電池制御方法は電力を必要とする複数の需要素(マンション120a、120b、120c、コミュニティ1200a、1200b、1200c)向けに準備された蓄電池(メガバッテリー110、コミュニティ対応メガバッテリー1210)を制御する制御装置による蓄電池制御方法であって、各需要素で単位時間当たりに使用される電力量を検出する検出ステップ(使用電力量取得部101、ステップS702、ステップS1502)と、前記複数の需要素のうち、1以上の需要素で使用される電力量が予め定められた閾値を超えるか否かを判定する判定ステップ(判定部103、ステップS703、ステップS1003、ステップS1503)と、前記判定ステップにおいて、前記1以上の需要素で使用される電力量が予め定められた閾値を超えていると判定された場合に、前記蓄電池に、前記1以上の需要素が属する配電網に電力を供給させる供給ステップ(制御部102、放電部113、ステップS705、ステップS1005、ステップS1505)とを含むことを特徴としている。
ここで、需要素とは、電力を必要とする施設であればどのようなものであってもよく、マンションやアパート、工場、一般家屋、あるいは、電力を必要とする要素の集合体であるコミュニティなど様々なものが該当する。
また、需要素が属する配電網に電力を供給するとは、上記実施の形態で言えば、配電網150への電力の放電が該当するが、需要素に直接電力を供給する場合も含むこととする。
この構成によれば、需要素で使用されている電力量がある閾値を超えている場合に、蓄電池から、電力を需要素が属している配電網に放電することで、使用している商用電力と蓄電池からの電力の放電による電力のトレードを行うことで、電気料金の低減を見込める。特に、高圧一括受電方式のように、電力のピークが訪れた回数に応じて電気料金の割り増しが発生する方式の場合に、大きな電気料金の低減効果が見込める。
(b)上記(a)に係る蓄電池制御方法において、前記閾値は、前記複数の需要素で使用される電力量の総量に対して設けられた統合閾値(実施の形態1の総和電力閾値や、<変形例>の(11)に示す閾値)であり、前記判定ステップは、前記複数の需要素で使用される電力量の総量が前記統合閾値を超えるか否かを判定することとしてもよい。
この構成によれば、複数の需要素で使用されている使用電力量の総和に対して、蓄電池からの放電が行われることになり、複数の集合住宅を一纏まりとして高圧一括受電方式で電力の供給を受ける場合に効果的な電気料金の低減を見込める。
(c)上記(b)に係る蓄電池制御方法において、前記複数の需要素それぞれは、前記蓄電池の単位時間当たりに使用可能な電力量(実施の形態1のメガバッテリー110でマンションが所有している電池セルの容量や、<変形例>(2)、(3)参照)が定められており、前記判定ステップは、前記総量が前記一閾値を超えていると判定した場合に、更に、各需要素で使用される電力量が、それぞれの需要素に対して設定された個別閾値(電力閾値502)を超えるか否かを判定し、前記供給ステップは、使用している電力量が設定されている個別閾値を超えていると判定された需要素に対して設定されている前記使用可能な使用量で示される範囲内の電力を前記配電網に供給することとしてもよい。
この構成によって、複数の需要素のうち、個別閾値を超えて電力を使用している需要素、即ち、通常よりも多くの電力を使用している需要素を特定し、その需要素に対して設定されている蓄電池の使用可能な電力量を用いて、使用している電力の(みかけ上の)低減を行うことで、電気料金の低減を見込める。
(d)上記(c)に係る蓄電池制御方法において、前記判定ステップは、更に、前記蓄電池から電力を供給された需要素が使用している電力量から前記蓄電池から供給された電力量を減算した値がなお、当該需要素に対して設定された個別閾値を超えるか否かを判定し、前記供給ステップは、前記蓄電池から電力を供給された後であって、前記蓄電池から電力を供給された需要素が使用している電力量から前記蓄電池から供給された電力量を減算した値がなお、当該需要素に対して設定された個別閾値を超えると判定された場合に、他の需要素に対して定められている使用可能な電力量から、前記配電網に電力を供給することとしてもよい。
この構成によれば、電力を多く使用している需要素が使用可能な電力量から放電を行っても、目標値(個別閾値)以下にできない場合に、他の需要素から電力を借りることで、使用している電力の(見かけ上の)低減を行うことで、電気料金の低減を見込める。
(e)上記(b)に係る蓄電池制御方法において、前記蓄電池制御方法は、更に、前記供給ステップが、電力閾値を超えている需要素のために、前記他の需要素に対して定められている使用可能な電気量から電力を供給した場合に、前記需要素から前記他の需要素に対してインセンティブを支払う支払ステップを含むこととしてもよい。
この構成によれば、他の需要素は、インセンティブを受けることができるというメリットがあり、需要素間で、不満なく電力の貸し借りを実行できるようになる。
(f)上記(b)に係る蓄電池制御方法において、前記複数の需要素の少なくとも一つは、当該需要素に対して設けられた小型蓄電池(サブバッテリー123)を備え、前記蓄電池から電力を供給された後に、前記総量から、前記蓄電池から供給された電力量を減算した値がなお、前記統合閾値を超えると判定された場合であって、使用している電力量が設定されている個別閾値を超えると判定された需要素が前記小型蓄電池を備えているときに、当該小型蓄電池からの放電を指示する制御ステップを更に含むこととしてもよい。
この構成によれば、需要素が電力を多く使用しており、蓄電池で所有している区分からの放電を行っても統合閾値を下回らない場合に、小型蓄電池から放電を行うことで、その足りない分を補うことができる。従って、その場合に、電気料金の低減を見込める。
(g)上記(b)に係る蓄電池制御方法において、前記複数の需要素の少なくとも一つは、当該需要素において使用される電気機器の制御を実行するHEMS(Home Energy Management System)を備え、前記蓄電池から電力を供給された後に、前記総量から、前記大容量電池から供給された電力量を減算した値がなお、前記統合閾値を超えると判定された場合であって、使用している電力量が設定されている個別閾値を超えると判定された需要素が前記HEMSを備えているときに、当該HEMSに対して電気機器で使用されている電力を抑制する制御を指示する制御ステップを更に含むこととしてもよい。
この構成によれば、需要素が電力を多く使用しており、蓄電池で所有している区分からの放電を行っても統合閾値を下回らない場合に、HEMSによる電力抑制制御を行うことで、その足りない分を補うことができる。従って、その場合に、電気料金の低減を見込める。
(h)上記(a)に係る蓄電池制御方法において、前記閾値は、前記複数の需要素各々で使用される電力量に対して個別に設けられた個別閾値(電力閾値502)であり、前記判定ステップは、前記複数の需要素でそれぞれについて、使用されている電力量が、各需要素に対して設定されている前記個別閾値を超えるか否かを判定することとしてもよい。
この構成によれば、集合住宅複数で蓄電池を共有していて、各集合住宅が個別に高圧一括受電方式での電力の供給を受けている場合に、電気料金の低減が見込める。
(i)上記(a)に係る蓄電池制御方法において、前記蓄電池制御方法は、更に、前記検出ステップが前記検出を行った時の時刻を取得する計時ステップと、前記計時ステップにより計時された時刻が対応する単位時間で前記蓄電池に放電させることができる電力量を取得する電力量取得ステップを含み、前記供給ステップは、前記電力量取得ステップにおいて取得された電力量を上限として前記蓄電池から前記配電網に電力を供給させることとしてもよい。
この構成によれば、蓄電池の電池セル単位ではなく、時間単位で複数の需要素間での蓄電池の区分所有を実現でき、流動性の高い蓄電池制御方法を提供することができる。
本発明に係る蓄電池制御システムは、複数世帯で蓄電池を共有する場合の一使用形態として、電力供給に貢献するアグリゲーターとして活用することができる。
100 アグリゲーター
101 使用電力取得部
102 制御部
103 判定部
104 記憶部
105 指示部
106 電力取得部
110 メガバッテリー
111 制御部
112 二次電池
113 放電部
114 充電部
120a、120b、120c マンション
121 スマートメーター群
122 共用部コントローラ
123 サブバッテリー
124 HEMS
130 電力会社
140 銀行
150 配電網
160 通信網
201 電力制御テーブル
202 残余電力テーブル
402a、402b、402c 電池セル

Claims (7)

  1. 電力を必要とする複数の需要素向けに準備された蓄電池を制御する制御装置による蓄電池制御方法であって、
    前記複数の需要素それぞれは、前記蓄電池の単位時間当たりに使用可能な電力量が定められており、
    各需要素で単位時間当たりに使用される電力量を検出する検出ステップと、
    前記複数の需要素で使用される電力量の総量が、当該総量に対して設けられた統合閾値を超えている場合に、各需要素について、各々で使用される電力量が、それぞれの需要素に対して設定された個別閾値を超えるか否かを判定する判定ステップと、
    前記検出ステップで検出された電力量が設定されている個別閾値を超えていると判定された需要素に対して、前記使用可能な電力量の範囲内で、前記蓄電池を放電させて配電網に電力を供給させる供給ステップとを含む
    ことを特徴とする蓄電池制御方法。
  2. 前記判定ステップは、更に、前記総量から、前記蓄電池から供給された電力量を減算した値がなお、前記統合閾値を超えるか否かを判定し、
    前記供給ステップは、前記蓄電池から供給された電力量を減算した値がなお、前記統合閾値を超えると判定された場合に、他の需要素に対して定められている使用可能な電力量の範囲内で前記蓄電池を放電させて前記配電網に電力を供給させる
    ことを特徴とする請求項1記載の蓄電池制御方法。
  3. 前記蓄電池制御方法は、更に、
    前記供給ステップにおいて、個別閾値を超えている需要素のために、前記他の需要素に対して定められている使用可能な電力の範囲内で前記蓄電池から電力が供給された場合に、前記需要素から前記他の需要素に対してインセンティブを支払う支払ステップを含む
    ことを特徴とする請求項2記載の蓄電池制御方法。
  4. 前記複数の需要素の少なくとも一つは、当該需要素に対して設けられた小型蓄電池を備え、
    前記蓄電池から電力を供給された後に、前記総量から、前記蓄電池から供給された電力量を減算した値がなお、前記統合閾値を超えると判定された場合であって、使用している電力量が設定されている個別閾値を超えると判定された需要素が前記小型蓄電池を備えているときに、当該小型蓄電池からの放電を指示する制御ステップを更に含む
    ことを特徴とする請求項1記載の蓄電池制御方法。
  5. 前記複数の需要素の少なくとも一つは、当該需要素において使用される電気機器の制御を実行するHEMS(Home Energy Management System)を備え、
    前記蓄電池から電力を供給された後に、前記総量から、前記蓄電池から供給された電力量を減算した値がなお、前記統合閾値を超えると判定された場合であって、使用している電力量が設定されている個別閾値を超えると判定された需要素が前記HEMSを備えているときに、当該HEMSに対して電気機器で使用されている電力を抑制する制御を指示する制御ステップを更に含む
    ことを特徴とする請求項1記載の蓄電池制御方法。
  6. 前記蓄電池制御方法は、更に、
    前記検出ステップが前記検出を行った時の時刻を取得する計時ステップと、
    前記計時ステップにより計時された時刻が対応する単位時間で前記蓄電池に放電させることができる電力量を取得する電力量取得ステップを含み、
    前記供給ステップは、前記電力量取得ステップにおいて取得された電力量を上限として前記蓄電池から前記配電網に電力を供給させる
    ことを特徴とする請求項1記載の蓄電池制御方法。
  7. 電力を必要とする複数の需要素向けに準備された蓄電池を制御する蓄電池制御システムであって、
    前記複数の需要素それぞれは、前記蓄電池の単位時間当たりに使用可能な電力量が定められており、
    各需要素で単位時間当たりに使用される電力量を検出する検出手段と、
    前記複数の需要素で使用される電力量の総量が、当該総量に対して設けられた統合閾値を超えている場合に、各需要素について各々で使用される電力量が、それぞれの需要素に対して設定された個別閾値を超えるか否かを判定する判定手段と、
    前記検出手段で検出された電力量が設定されている個別閾値を超えていると判定された需要素に対して、前記使用可能な電力量の範囲内で、前記蓄電池を放電させて配電網に電力を供給させる供給手段とを備える
    ことを特徴とする蓄電池制御システム。
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