JP5834216B2 - 抗菌処理方法 - Google Patents
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本発明の抗菌処理方法は、ハロゲンを含有する酸化チタン(IV)と溶媒を含む抗菌処理液であって、前記ハロゲンの少なくとも一部が、前記酸化チタン(IV)と化学結合し、かつ、少なくとも暗所で抗菌活性を備えている抗菌処理液により、抗菌作用を発現させることを特徴とする。本発明の抗菌処理方法では、暗所での抗菌活性を備えたハロゲン含有酸化チタン(IV)を抗菌処理液に含んでいるため、従来、暗所でも抗菌活性を示すとされている銀、銅、亜鉛等の金属等を含まなくても、暗所において抗菌活性を発現することができる。
ハロゲン含有酸化チタン(IV)において、暗所での抗菌活性向上の点から、ハロゲンは、酸化チタン(IV)1モルに対して0.0007〜0.172モルであることが好ましく、より好ましくは0.053〜0.11モルである。また、暗所における抗菌活性のさらなる向上の点からは、0.11〜0.17モルであることが好ましい。ハロゲンの含有量は、ハロゲン又は酸化チタンの含有量(重量%)を後述する各ハロゲンの原子量又は酸化チタンの式量で除することにより得られたハロゲンのモル含有量を用いて下記式より算出できる。
酸化チタン(IV)としては、例えば、アナタース型酸化チタン、ルチル型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタンが挙げられ、暗所における抗菌効果が得られることに加えて、高い光触媒活性が得られることから、アナタース型酸化チタンが好ましい。本発明において「アナタース型酸化チタン」とは、粉末X線回折スペクトル測定において(使用電極:銅電極)、回折角度2θ=25.5度付近に回折ピークが現れる酸化チタンのことをいう。
b(フッ素のモル含有量)={Z*(X/100)}/{Y−(Y−8)*(X/100)}
a(酸素のモル含有量)=2−(b/2)
フッ素含有酸化チタンにおけるフッ素の含有量は、暗所における抗菌活性の点から、1.25重量%〜4.0重量%であることが好ましく、より好ましくは1.25重量%以上2.5重量%未満である。暗所における抗菌活性のさらなる向上及び光触媒活性の点からは、2.5重量%〜4.0重量%が好ましく、より好ましくは2.5重量%〜3.5重量%である。
本発明のハロゲン含有酸化チタンは、例えば、n−ブチルアミンの吸着量が8μmol/g以下である酸化チタンの水分散液とハロゲン化合物とを混合し、前記混合液中で前記酸化チタンと前記ハロゲン化合物とを反応させて得られるハロゲン含有酸化チタン(IV)であってもよい。得られるハロゲン含有酸化チタン(IV)におけるハロゲンと酸化チタンの結合性及びハロゲンの水への溶出量の点から、前記酸化チタン(IV)とハロゲン化合物との混合液のpHが3を超えた場合は酸を用いてpHを3以下に調整して反応させることを含むことが好ましく、より好ましくは前記反応させて得られた反応物を洗浄することを含むことが好ましい。
本発明の抗菌処理液の溶媒は、水系溶媒であることが好ましく、水、緩衝液、生理食塩水、蒸留水、脱イオン水等が挙げられ、抗菌活性の向上の点から、好ましくは、水、蒸留水、脱イオン水である。水中に含まれる水溶液中のイオン(Na+,NH4 +、Cl-,PO4 -など)は、ハロゲンを含有する酸化チタン(IV)に吸着して抗菌性に影響を与えるため、極力少ないほうが好ましい。
抗菌処理液を利用して被抗菌処理物に抗菌作用を発現させるには、ハロゲンを含有する酸化チタン(IV)と水系溶媒を含む抗菌処理液を、被抗菌処理物に接触させることが必要である。この方法として、暗所に抗菌処理液を貯留して、前記抗菌処理液と接触した部分に抗菌作用を発現させる方法が挙げられる。ここで被抗菌処理物に確実に抗菌作用を発現させるためには、室温(20〜25℃)で、抗菌処理液と被抗菌処理物を13分以上接触させることが望ましい。このようにすることにより、被抗菌処理物に付着している菌を、99%以上減少させることができる。例えば被抗菌処理物は、加湿機の水タンク、エアコンのドレンパン、浴室乾燥機の内部、冷却機、冷蔵庫の内部、洗濯機の内部、水道管、配水管などを意味する。すなわち、水が貯留できる構造で、かつ、ほとんど光が照射されない暗所に抗菌処理液を貯留することによって、接触面に抗菌作用を発現させ、菌やカビの増殖を抑制することができる。
<1>.ハロゲン含有酸化チタンの調製
酸化チタン(商品名:SSP−25、堺化学工業株式会社製、アナタース型、粒径:5〜10nm、比表面積:270m2/g以上)の濃度が150g/Lとなるように酸化チ
タンに純水を加え、これを撹拌して、酸化チタン分散液を調製した。この酸化チタン分散液に、酸化チタンに対してフッ素(元素)に換算して3重量%に相当するフッ化水素酸(和光純薬社製、特級)を添加し、pH3に保持しながら25℃で60分間反応させたのち、水洗した。水洗は、反応物を濾過して回収される濾液の電気伝導度が1mS/cm以下となるまで行った。そして、これを空気中において130℃で5時間乾燥させてフッ素含有酸化チタンを調製した。なお、濾液(25℃)の電気伝導度は、堀場製作所製pH/cond meter,D−54型(商品名)を用いて測定した。
[フッ素含有量]
吸光光度分析法(JIS K 0102)により、フッ素含有酸化チタン中のフッ素含有量を求めたところ、2.3重量%であった。また、酸化チタン(IV)1モルに対してフッ素は0.098モルであり、フッ素含有酸化チタンにおけるチタン、酸素及びフッ素の含有量の合計は、3.049モル%であり、その組成比は、Ti:O:F=1:1.951:0.098であった。
フッ素含有酸化チタンを光電子分光分析装置で分析したところ、F1sのピークトップが683eV〜686eVの範囲となるスペクトルを示した。つまり、得られたフッ素含有酸化チタンにおいて、酸化チタンとフッ素とがイオン結合していることが確認できた。
酸化チタンを粉末X線回折装置(使用電極:銅電極)で分析したところ、回折角度2θ=25.5度において回折ピークが現れた。つまり、得られたフッ素含有酸化チタンはアナタース型酸化チタンであった。
得られたフッ素含有酸化チタン0.1gを純水100mlに懸濁させ、超音波を15分間照射後、遠心分離を行った。その上澄み液を、共立理化学研究所製のパックテスト(登録商標)を用いて比色分析を行い、溶出したフッ素イオンの量を測定した。この溶出量から酸化チタンと化学結合したフッ素の割合を求めたところ、95重量%であった。
10mm径の成型用金型を用い、ハロゲン含有酸化チタンの粉末1gに1t/cm2の荷重がかかるようにプレスにて圧力を加えて、10mm径のペレットに成型した。この成型ペレットを破断して平らな面を持つ破断小片を作製し、この小片を測定試料台の上に両面テープで固定した。これを、真空中で1日放置した後、光電子分光分析装置(島津製作所製ESCA−850型、X線源:MgKα)を用い、8kV、30mAの条件にて、チタン(Ti)の2p軌道、フッ素(F)の1s軌道及び炭素(C)の1s軌道から放出される光電子スペクトルを測定した。そして、Cの1s軌道の測定値を284.8eVとして、Tiの2p軌道及びFの1s軌道の測定から得られたスペクトルのエネルギー補正を行った。その補正後の値をそのスペクトルの結合エネルギーとし、Fの1s軌道のスペクトル面積より求められるFの原子数をNF、Tiの2p軌道のスペクトル面積より求められるTiの原子数をNTiとした。以下の計算式を用いて表面F比率を算出したところ、0.07であった。
<3>.ハロゲン含有酸化チタンを担持した抗菌組成物の作成
得られたハロゲン含有酸化チタンとシリカ系のバインダー(Na成分がNa2O濃度として0.05wt%以下、pH=3、SiO2濃度20wt%のシリカゾル)と精製水を混合し、ボールミルで24時間分散混合して抗菌処理液を作成した。出来上がった抗菌処理液に、基材として開口率15%のガラス繊維織物をディップしてハロゲン含有酸化チタンを含浸させ、エアブローして余剰液を排除した後、120℃の乾燥機で30分乾燥させ、ハロゲン含有酸化チタンを含む抗菌組成物を作成した。同様のディップ作業を繰り返し、ハロゲン含有酸化チタンとバインダーを合わせた担持量を500g/m2にした。抗菌組成物の基材となるガラス繊維織物は、目付け量354g/m2、糸の密度11×3本/25mm(タテ・ヨコ同じ)の模紗織、厚さは0.42mmのものを用いた。作成した抗菌組成物の開口率は約15%であった。
比較例1として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず光触媒活性を有するアナタース型酸化チタン(商品名:SSP−25、堺化学工業株式会社製)を使用して抗菌組成物を作成した以外は、実施例1と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図1に示す。
比較例2として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず光触媒活性を有するアナタース型酸化チタン(商品名:SSP−25)を使用して抗菌組成物を作成した以外は、参考例1と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図1に示す。
比較例3として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず弱い光触媒活性を有するルチル型酸化チタン(商品名:STR−100N、堺化学工業株式会社製)を使用して抗菌組成物を作成した以外は、実施例1と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図1に示す。
比較例4として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず弱い光触媒活性を有するルチル型酸化チタン(商品名:STR−100N)を使用して抗菌組成物を作成した以外は、参考例1と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図1に示す。
大腸菌に替えて黄色ブドウ球菌(NBRC12732)を使用し、その初期菌数を1×106.8cfu/mlとした以外は実施例1と同様の評価を行った。また、参考例2として、大腸菌に替えて黄色ブドウ球菌(NBRC12732)を使用し、その初期菌数を1×106.8cfu/mlとした以外は参考例1と同様の評価を行った。これらの結果を図2に示す。
比較例5として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず光触媒活性を有するアナタース型酸化チタン(商品名:SSP−25)を使用した以外は、実施例2と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図2に示す。
比較例6として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず光触媒活性を有するアナタース型酸化チタン(商品名:SSP−25)を使用した以外は、参考例2と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図2に示す。
比較例7として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、弱い光触媒活性を有するルチル型酸化チタン(商品名:STR−100N)を使用した以外は、実施例2と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図2に示す。
比較例8として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず弱い光触媒活性を有するルチル型酸化チタン(商品名:STR−100N)を使用した以外は、参考例2と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図2に示す。
以下に示す条件以外はJIS R1705に規定されている試験方法に従い、光照射フィルム密着法により抗菌組成物の抗菌効果試験を行った。抗菌組成物(5cm×5cm)をシャーレ内に配置し、抗菌組成物の表面にクロコウジカビ(Aspergillus niger,NBRC4407)を塗布した。ついで、暗所で、光(紫外光)を照射することなく室温(24〜27℃)で静置した。所定時間経過後に、回収液で回収し、PDA寒天培養プレートにて培養して生残胞子数数を求めた。その結果を図3に示す。また、参考例3として、15Wブラックライト(1mW/cm2、365nm)で紫外線光照射を行った以外は、同様にして抗菌効果試験を行った。これらの結果を図3に示す。
比較例9として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず光触媒活性を有するアナタース型酸化チタン(商品名:SSP−25)を使用した以外は、実施例3と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図3に示す。
比較例10として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて酸化チタン(商品名:SSP−25)を使用した以外は、参考例3と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図3に示す。
比較例11として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、弱い光触媒活性を有するルチル型酸化チタン(商品名:STR−100N)を使用した以外は、実施例3と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図3に示す。
比較例12として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて酸化チタン(商品名:STR−100N)を使用した以外は、参考例3と同様にして抗菌効果試験を行った。その結果を図3に示す。
実施例1のハロゲン含有酸化チタン(フッ素含有量:2.3重量%)をPBS(りん酸緩衝生理食塩水)に分散させて、フッ素含有酸化チタン濃度(10、100、1000及び10000mg/l)の処理液(pH7〜8(PBSの緩衝作用のため))を調製した。大腸菌(E.coli NBRC3972)を抗菌処理液に添加し、初期菌数を1×105cfu/mlに調製した。ついで、光を照射させることなく、37℃で24時間振とう培養し、その抗菌性を評価した。抗菌性は、濃度が異なる抗菌処理液とブランクとの24時間後の菌数を比較し、ブランクに対して2LOG低くなる抗菌剤濃度(100分の1になる濃度)を計算で求めて評価した。その結果、ハロゲン含有酸化チタンの抗菌性は、5776mg/lであった。なお、ハロゲン含有酸化チタンを添加しない以外は、同様に、光を照射させることなく、37℃で24時間振とう培養したものをブランクとした。
比較例13として、ハロゲン含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず光触媒活性を有するアナタース型酸化チタン(商品名:SSP−25)を使用した以外は、それぞれ、実施例4と同様に行った。その結果、ハロゲンを含まず光触媒活性を有するアナタース型酸化チタンを含む抗菌剤組成物を使用した比較例13では、抗菌剤濃度を10000mg/lまで高くしても、ブランクに対して2LOG低い値をとることができず、暗所での抗菌性を示さないことがわかった。
実施例1の「1.ハロゲン含有酸化チタンの調製」における「3重量%に相当するフッ化水素酸」に替えて「5重量%に相当するフッ化水素酸」又は「32重量%に相当するヨウ化水素酸」を使用した以外は、同様の手順でフッ素含有酸化チタン(IV)又はヨウ素含有酸化チタン(IV)を調製した。得られたフッ素含有酸化チタン(IV)におけるフッ素含有量、及び、ヨウ素含有酸化チタン(IV)におけるヨウ素含有量は下記表1に示すとおりであった。
実施例1の「1.ハロゲン含有酸化チタンの調製」におけるフッ化水素酸の濃度を変化させた以外は同様の手順でフッ素含有量の異なる5種類のフッ素含有酸化チタン(フッ素含有量:1.25、1.5、2、2.5、3重量%)を調製した。得られたそれぞれのフッ素含有酸化チタンを、1/500NB液に分散させて、フッ素含有酸化チタン濃度(62.5.125、250、500及び1000mg/l)の抗菌処理液を調製した。大腸菌(E.coli NBRC3972)を抗菌処理液に添加し、初期菌数を2.9×104cfu/mlに調製した。ついで、光を照射させることなく、37℃で24時間振とう培養し、実施例1と同様に抗菌性を求めた。その結果を、図4に示す。抗菌剤を含まないブランクの24時間後の菌数は4.5×106cfu/ml(Log菌数が6.65)で
あった。
比較例15として、フッ素含有酸化チタンに替えて、ハロゲンを含まず光触媒活性を有するアナタース型酸化チタン(商品名:SSP−25)を使用した以外は、それぞれ、実施例6と同様に行った。その結果を図4及び図5に示す。
実施例1の「1.フッ素含有酸化チタンの調製」におけるフッ化水素酸をフッ化アンモニウムに変え、pH条件を0〜3の範囲で反応させた以外は同様の手順で3種類のフッ素含有酸化チタンを調整した。また、実施例1の「1.フッ素含有酸化チタンの調製」におけるフッ化水素酸の濃度を変化させた以外は同様の手順でフッ素含有酸化チタンを調製した(フッ素含有量:3重量%)。得られたフッ素含有酸化チタンを、それぞれ、1/500NB液に分散させて、それぞれフッ素含有酸化チタンの濃度が異なる62.5〜1000mg/lの濃度の抗菌処理液を調製した。大腸菌(E.coli NBRC3972)を抗菌処理液に添加し、初期菌数を2.9×104cfu/mlに調製した。ついで、光を照射させることなく、37℃で24時間振とう培養し、実施例1と同様に抗菌性を求めた。その結果を、図6に示す。抗菌剤を含まないブランクの24時間後の菌数は4.5×106cfu/ml(Log菌数が6.65)であった。
実施例5〜8で作成したフッ素含有酸化チタンを1/500NB液と混合し、得られた抗菌剤組成物のpHを測定した。このときの抗菌処理液の濃度は250mg/lに設定した。実施例5〜8の結果から、以下の式を用いて抗菌活性値を求めた。
また、比較例として、比較例1のハロゲンを含まない酸化チタンを含む抗菌剤組成物及びその抗菌剤組成物に塩酸を添加してpHを変化させた抗菌剤組成物を準備し、実施例6と同様に抗菌性を求めた。参考例として、ハロゲン含有酸化チタン及びハロゲンを含まない酸化チタンの何れも添加せず、塩酸のみでpHを変化させたサンプルを準備し、そのサンプルを用いて同様に抗菌性を求めた。
ハロゲンとしてフッ素を3重量%含む酸化チタン(IV)を蒸留水に添加し、抗菌処理液のpHを測定した。結果を図8に示す。ハロゲンを含有する酸化チタン(IV)の添加量と相関して、抗菌処理液のpHが変動している。ここから、ハロゲンを含有する酸化チタン(IV)の添加量を任意の値に制御することによって、pHを調整し、抗菌処理液の抗菌性能を変動させることができる。たとえば、被抗菌処理物が繊維であり、pH=3以下にすると繊維の損傷が考えられる場合には、抗菌処理液の抗菌剤濃度を3290mg/l以下にすれば、pH=3以上になり、繊維を損傷させることなく抗菌性能を得ることができる。
102 酸化チタン
103 近紫外線照射装置
Claims (1)
- ハロゲンを含有する酸化チタン(IV)と溶媒を含む抗菌処理液を用いた抗菌処理方法であって、抗菌活性を示す金属を含まず前記ハロゲンとして1.25重量%〜4.0重量%のフッ素または0.2重量%〜2.5重量%のヨウ素を含有し、その少なくとも一部が、前記酸化チタン(IV)と化学結合した抗菌処理液を暗所において、被抗菌処理物に接触させ、前記化学結合をした酸化チタン(IV)の作用によって紫外光の照射なしで抗菌作用を発現させることができる抗菌処理方法。
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