JP5833635B2 - グルタミン酸ベンジルエステルn−無水カルボン酸の結晶、及びグルタミン酸ベンジルエステルn−無水カルボン酸の結晶化方法。 - Google Patents

グルタミン酸ベンジルエステルn−無水カルボン酸の結晶、及びグルタミン酸ベンジルエステルn−無水カルボン酸の結晶化方法。 Download PDF

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Description

本発明は、有用な化合物であるグルタミン酸エステルN−無水カルボン酸の結晶化方法に関し、その方法を用いたことにより得ることができる結晶多形に関する。
本願は、2011年3月25日に、日本に出願された特願2011−068878号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
α−アミノ酸から得られるN−無水カルボン酸は、その酸基の活性から極めて有用な化合物である。N−無水カルボン酸の製造方法はいくつか知られており、また、その再結晶による精製方法も知られている。
例えば、前駆体となるグルタミン酸ベンジルエステルN−ベンジルオキシカルボニルを五塩化リンで脱ベンジルアルコール化、環化縮合して得られた粗無水カルボン酸を酢酸エチルに溶解し、四塩化炭素を加えて再結晶する方法が記載されている(非特許文献1を参照)。ここに記載された再結晶方法には、使用された溶媒のみが記載されており、晶析温度については特に記載はされていない。さらに、このようにして得られた結晶は、その嵩密度は0.23g/cmとかなり低い値であった。
また、γ−ベンジル−L−グルタメートをトリホスゲンで環化し、粗グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を得、さらに粗結晶を酢酸エチルに溶解し、ヘキサンを加えて結晶化する操作を6回繰り返す再結晶方法が記載されている(特許文献1を参照)。ここに記載された再結晶方法には、使用された溶媒のみが記載されており、晶析温度については特に記載はされていない。さらに、このようにして得られた結晶は、その嵩密度は、0.38g/cmと低い値であった。
また、γ−ベンジル−L−グルタメートを酢酸エチルに懸濁させ、冷却下、ホスゲンガスを吹込み、60℃に加温した後、減圧下で3時間反応させ、減圧下で蒸留した後、加熱条件下でほぼ同量のヘプタンを加え、さらにその混合物を0℃に冷却し、析出した結晶を濾過して目的とする無水カルボン酸が得られたことが記載されている(特許文献2を参照)。通常の再結晶操作と考えれば、加熱条件下に貧溶媒であるヘプタンを添加した状態においては結晶は析出しておらず、0℃に冷却することにより、結晶を析出させていると考えられる。さらに、得られた結晶がどのような結晶多形を有するか、また嵩密度がどの程度かは特許文献2には記載されていない。
公開特許公報2005-154768号公報 公開特許公報2002-371070号公報
J.Chem. Soc., 1950, 3239
従来、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸に関しては、嵩密度の高い結晶は知られていなかった。また、保存安定性に優れた、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の結晶多形が望まれていた。
本発明は、嵩密度が高く、保存安定性に優れたグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ある一定量以上の良溶媒にある一定量以上の貧溶媒を添加して、ある一定温度以上で析出させた結晶が、嵩密度の高い結晶となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
CuKα線を線源とする粉末X線回折図形で回折角(2θ°)において、6.5°、13.0°、19.5°にピークを有する結晶多形(A晶)を含み、嵩密度が0.47g/cm以上であるグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の結晶に関し、
A晶を含むグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の結晶が、CuKα線を線源とする粉末X線回折図形で回折角(2θ°)において、15.0°、17.3°、18.9°、19.9°、21.2°、23.2°、23.9°、25.0°、27.7°にピークを有する優先配向の異なるA晶を含む混合物である、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の結晶が好ましい。
また本発明は、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を40℃以上沸点未満の温度に加熱したグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸1モルあたり0.5L以上の溶媒に溶解し、40℃以上沸点未満の温度でグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸1モルあたり1.4L以上の貧溶媒を添加して、40℃以上沸点未満の温度で結晶を析出させ、冷却するグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の結晶化方法において、40℃以上沸点未満の温度に加熱した前記溶媒が、酢酸エチルであり、前記貧溶媒が、ヘプタン、ヘキサン、ペンタンまたは石油エーテルであり、得られる結晶の嵩密度が0.47g/cm 以上である、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の結晶化方法に関する。
本発明の結晶多形を用いることにより、従来の結晶よりも保存安定性において優れている。また、本発明の結晶化方法を用いれば、保存安定性に優れる結晶多形を得ることができる。
図1は実施例1で得られたグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の粉末X線結晶解析を行った結果である。 図2は実施例2で得られたグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の粉末X線結晶解析を行った結果である。 図3は実施例3で得られたグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の粉末X線結晶解析を行った結果である。 図4は比較例1で得られたグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の粉末X線結晶解析を行った結果である。 図5は比較例2で得られたグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の粉末X線結晶解析を行った結果である。
本発明の結晶化方法は、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を40℃以上沸点未満の温度に加熱したグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸1モルあたり0.5L以上の溶媒に溶解し、同温度でグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸1モルあたり1.4L以上の貧溶媒を添加して同温度で結晶を析出させ、冷却することを特徴とする。加熱後冷却する温度は特に制限されないが、0℃〜室温が好ましく、さらに3℃〜10℃の範囲が好ましい。
用いる溶媒は、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を溶解させるものであれば特に制限されず、特に極性溶媒が好ましく、具体的には、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、THF、ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、ジクロロメタン等を例示することができ、中でもエステル類が好ましく、酢酸エチルが特に好ましい。アルコール類等、活性水素原子を有する化合物は、基質と反応するので、好ましくない。
用いる貧溶媒としては、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の溶解度が低い溶媒であれば特に制限されないが、脂肪族炭化水素が好ましく、具体的には、ヘプタン、ヘキサン、ペンタン、石油エーテル等を例示することができ、これらを2種以上混合して用いてもよい。
40℃以上沸点未満の温度の溶媒に溶解するとは、加熱した溶媒中にグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を添加してもよいし、加熱前の溶媒にグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を添加した後に加熱してもよい。グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を完全に溶解させた後、40℃以上沸点未満の温度に維持して貧溶媒を添加して40℃以上沸点未満の温度で結晶を析出させる。グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を溶解させる溶媒の量はグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸1molに対して0.5L以上が好ましい。用いる貧溶媒の量は、結晶を析出させるに十分な量であれば特に制限されず、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸1molに対して1.4L以上が好ましい。
貧溶媒を添加する方法は、溶液の温度を上記範囲に保持できる方法であれば特に制限されず、具体的には少量ずつ滴下しても、ある一定量ずつ添加する方法でもよい。
また、他の結晶化方法として、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を溶媒としてクロロホルムを用いて加熱溶解後、冷却することにより結晶化させる方法でも、目的とする嵩密度の高い結晶多形を得ることができる。
用いるクロロホルムの量は特に制限されないが、通常の再結晶が行える範囲であれば、特に制限されず、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸1molに対して1.5L〜3.0Lの範囲が好ましく、1.8〜2.2Lの範囲がさらに好ましい。
本発明の結晶化方法を用いることにより、粉末X線回折図形で回折角(2θ°)において、6.5°、13.0°、19.5°にピークを有し、嵩密度が、0.45g/cm以上の結晶多形(A晶)を得ることができる。また、A晶は、粉末X線回折図形で回折角(2θ°)において、15.0°、17.3°、18.9°、19.9°、21.2°、23.2°、23.9°、25.0°、27.7°にピークを有する優先配向の異なるA晶を含んでいてもよい。
以下、実施例で本発明をさらに詳細に説明するが。本発明は、実施例に限定されるものではない。
実施例1
L−グルタミン酸ベンジルエステル237.0g(1.0mol)を酢酸エチル1315ml(1.3L/mol)に溶解し、反応系内をわずかに大気圧よりも減圧下に、1時間かけて室温から60℃に昇温しながらホスゲンガス137.0g(1.4当量)を吹き込み、さらに60℃で3時間45分ホスゲンガス518.0g(5.2当量)を吹き込み反応を行った。反応終了後、窒素を導入してホスゲンを除去した後、0.5L/molの濃度になるまで減圧下酢酸エチルとホスゲンを留去して濃度調整を行い、60℃に加熱後、60℃に温度を維持しながらヘプタン1340ml(1.4L/mol)を1時間20分かけて滴下して結晶を析出させた。得られた結晶を5℃以下まで冷却した後濾過し、減圧乾燥後に目的とするL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を233.99g(収率89%)得た。
得られたL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸26.5g(0.1mol)を酢酸エチル50ml(0.5L/mol)に懸濁させ、60℃に昇温して溶解後、同温度を維持しながらヘプタン140ml(1.4L/mol)を添加して結晶を析出させた。得られた結晶を5℃以下まで冷却した後濾過し、減圧乾燥後に目的とするL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸24.9g(回収率94%)を得た。
得られた結晶を内径1.45cmの円筒形容器にタップ充填した際、結晶の嵩密度は、0.50g/cmであった。
<粉末X線結晶解析の方法>
結晶をガラス試験板の試料充填部に充填し、粉末X線回折装置(スペクトリス製:X’PertPRO)を用いて測定した。X線源:CuKα、出力 :1.8kW(45kV−40mA)、測定範囲 :2θ=4°〜60°)
図1より、得られた結晶は、回折角(2θ°)6.5°、13.0°、19.5°にピークを有する結晶多形(A晶)と15.0°、17.3°、18.9°、19.9°、21.2°、23.2°、23.9°、25.0°、27.7°にピークを有する優先配向の異なるA晶を含むグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の結晶多形であることがわかった。
実施例2
実施例1と同様の晶析方法で得られたL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸10.0g(0.04mol)を酢酸エチル38ml(1.0L/mol)に懸濁させ、40℃に昇温して溶解後、同温度を維持しながらヘプタン106ml(2.8L/mol)を添加して結晶を析出させた。得られた結晶を室温まで冷却した後濾過し、減圧乾燥後に目的とするL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸9.3g(回収率93%)を得た。
得られた結晶について、実施例1と同様の条件下で粉末X線結晶解析を行った結果を図2に示す。また、結晶の嵩密度は、0.47g/cmであった。
実施例3
実施例1と同様の晶析方法で得られたL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸5.0g(0.02mol)をクロロホルム38ml(2.0L/mol)に懸濁させ、60℃に昇温して溶解後、冷却して結晶を析出させた。得られた結晶を5℃以下まで冷却した後濾過し、減圧乾燥後に目的とするL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸3.3g(回収率65%)を得た。
得られた結晶について、実施例1と同様の条件下で粉末X線結晶解析を行った結果を図3に示す。また、結晶の嵩密度は、0.50g/cmであった。
比較例1
実施例1と同様の晶析方法で得られたL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸10.0g(0.04mol)を酢酸エチル27ml(0.7L/mol)に懸濁させ、70℃に昇温して溶解後、同温度を維持しながらヘプタン53ml(1.4L/mol)を添加し、冷却して結晶を析出させた。得られた結晶を5℃以下まで冷却した後濾過し、減圧乾燥後に目的とするL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸9.4g(回収率94%)を得た。
得られた結晶について、実施例1と同様の条件下で粉末X線結晶解析を行った結果を図4に示す。また、結晶の嵩密度は、0.43g/cmであった。
比較例2
実施例1と同様の晶析方法で得られたL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸14.0g(0.05mol)をメチル−tert−ブチルエーテル389ml(7.4L/mol)に懸濁させ、55℃に昇温して溶解後、冷却して結晶を析出させた。得られた結晶を5℃以下まで冷却した後濾過し、減圧乾燥後に目的とするL−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸9.4g(回収率67%)を得た。
得られた結晶について、実施例1と同様の条件下で粉末X線結晶解析を行った結果を図5に示す。また、結晶の嵩密度は、0.29g/cmであった。
[保存安定性試験]
円筒形容器に実施例1、実施例2、比較例1、及び比較例2で得られた結晶を約0.4gずつ入れ、デシケーター内で6時間減圧乾燥後、温度23℃、湿度41%の空気で常圧に戻し、空気雰囲気のデシケーターを20℃の恒温槽内に入れ、結晶の保存安定性を比較した。L−グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の7日後の残存率を表1に示す。
Figure 0005833635
以上のことより、嵩密度の0.45g/cm以上の結晶多形において、保存安定性が高いことがわかった。
本発明の結晶多形を用いることにより、従来の結晶よりも保存安定性において優れている。また、本発明の結晶化方法を用いれば、保存安定性に優れる結晶多形を得ることができる。以上のことから、本願は産業上極めて有用である。

Claims (1)

  1. グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸を40℃以上沸点未満の温度に加熱したグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸1モルあたり0.5L以上の溶媒に溶解し、40℃以上沸点未満の温度でグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸1モルあたり1.4L以上の貧溶媒を添加して、40℃以上沸点未満の温度で結晶を析出させ、冷却するグルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の結晶化方法において、
    40℃以上沸点未満の温度に加熱した前記溶媒が、酢酸エチルであり、
    前記貧溶媒が、ヘプタン、ヘキサン、ペンタンまたは石油エーテルであり、
    得られる結晶の嵩密度が0.47g/cm以上である、グルタミン酸ベンジルエステルN−無水カルボン酸の結晶化方法。
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