JP5833324B2 - 定着装置のクリーニングシート - Google Patents
定着装置のクリーニングシート Download PDFInfo
- Publication number
- JP5833324B2 JP5833324B2 JP2011058357A JP2011058357A JP5833324B2 JP 5833324 B2 JP5833324 B2 JP 5833324B2 JP 2011058357 A JP2011058357 A JP 2011058357A JP 2011058357 A JP2011058357 A JP 2011058357A JP 5833324 B2 JP5833324 B2 JP 5833324B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nonwoven fabric
- fibers
- cleaning sheet
- fiber
- fixing device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
さらに近年は、トナーの平均粒子直径が5〜8μmと小径化し、ロールを損傷することなくさらなるクリーニング特性の向上が求められている。
(a)不織布を構成する連続繊維の平均繊維直径が0.1〜10μm
(b)不織布の目付が5〜100g/m2、厚みが5〜200μm
(c)不織布の空隙率が30〜90%
(d)不織布を構成する連続繊維の融点もしくは熱分解温度が300℃以上
(e)不織布の200℃での乾熱収縮率が2%以下
なお、本発明における「融点または熱分解温度」とはJIS K 7121に規定されている示差熱分析により得られる示差熱分析曲線(DTA曲線)から得られる温度をいう。
また、連続繊維が、アラミド繊維の場合、結晶化度を55%以下、あるいは結晶サイズを30Å以下とした場合、特に取り扱い性、保液性に優れた不織布とすることができ、より好ましい。
また、不織布の目付け、厚み、空隙率は、ポリマー溶液吐出量、捕集ベルトの搬送速度、カレンダーロールの線圧、上下ロール間のクリアランスを調整することによって容易に調整することができる。
得られた不織布を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、繊維20本を任意に選出して測長し、平均繊維径を算出した。なお、観察は、1000倍で行った。
JIS L 1906の単位面積当りの重量試験方法に準じて測定を行った。
小野測器 デジタルリニアゲージDG−925(測定端子部の直径1cm)を用い、任意に選択した20箇所において厚さを測定し、平均値を求めた。
JIS L 1906に準じて、テンシロン機を用いてチャック間距離10cm、ヘッドスピード10cm/minで評価した。
不織布の目付および厚みから不織布の密度を求め、「{1−(不織布の密度/不織布を構成する繊維自体の密度)}×100(%)」で不織布の空隙率を求めた。
JIS K 7121に準じて、示差熱分析により得られる示差熱分析曲線から得た。
JIS L 1906に準じて、無緊張の状態で、200℃×15分熱処理後の不織布の乾熱収縮率を求めた。
JIS L 1907に規定される吸水速度測定法(バイレック法)に準じて、メチルシリコーンオイルの1分後の吸上げ高さの測定を行い、その高さが10mm以上なら液体吸い上げ性が良好とした。
カラー製複写機(リコー製、imagio Neo 352)を用意し、このカラー複写機のクリーニング装置を取り外した状態で、全面黒色画像の複写を連続して30枚行った。続いて、実施・比較例のクリーニングシートの一端からシャフトに巻回されたクリーニングシート供給体を備えたクリーニング装置(発泡シリコーンゴムからなる円柱状の棒状体と定着ロールとの挟み幅:3mm)を前記のモノクロ複写機に設置した。その後、全面白色画像の複写を連続して3枚行い、3枚目の複写紙表面におけるトナーによる汚れを観察した。
○:トナーによる汚れが全くなく、良好。
△:トナーによる汚れ少し見られる。
×:トナーによる汚れ多く見られる。
X線回折装置(D8 DISCOVER with GADDS Super Speed、Bruker AXS社製)を用い、2θ=10〜40°の範囲の測定を行った。なおこの際、試料の全方向のプロファイルを測定した。Hindelehら(A.M.Hideleh and D.J.Johnson,Polymer,19,27(1978))の方法に従い、市販のメタアラミドの全方位回折曲線を基にピーク分離し、分離後の最も強度の大きいピーク(ポリメタフェニレンイソフタルアミドの場合、2θ=23.5°付近)の半値幅から、下記に示すScherrerの式により、結晶サイズ(単位:Å)を算出した。
結晶サイズ=Kλ/(β×cosθ)
ここで、Kは定数で0.94、λは使用X線の波長で1.54Å(CuKα線)、βは反射プロフィールのラジアン単位の半価幅で実測値をβM、装置定数をβEとしてβ=βM−βEから求めた。θは回折線のブラッグ角である。
また結晶化度は、上記分離後の結晶性ピーク強度の、全ピーク強度に対する割合から求めた。なお、結晶性ピークは、高度に結晶化されている市販のアラミド繊維の回折強度曲線のピーク位置を基準とした。
特公昭47−10863号公報記載の方法に準じた界面重合法により製造した固有粘度(IV)=1.35のポリメタフェニレンイソフタルアミド粉末(帝人テクノプロダクツ製)20重量部を、0℃に冷却したジメチルアセトアミド(DMAc)80重量部中に投入し、スラリー状にした後、45℃まで昇温して溶解させ、ポリマー溶液を得た。
上記のポリマー溶液を、ギアポンプを使って、US6013223の紡糸装置に120g/minで供給し、紡糸温度35℃とし、10m3/minで圧空を供給して紡糸を行った。また、上記の紡糸装置には、吐出孔径、すなわちノズル内管(キャピラリ)の内径が0.4mmであるノズル孔が100×5列の配列で500本、5mmピッチで等間隔となるように配置されたものを使用し、1ノズル孔当たりのポリマー溶液吐出量を0.24g/分/ホールとした。凝固液として水を使用し、吐出後のポリマー溶液に、ノズル孔から下方向に40cmの位置に配置されたスプレーノズルから、9L/minの水量で吹き付け、ポリマー溶液を固化させて連続繊維を得た。また、紡糸装置の下方50cmに捕集ベルトを設置し、連続繊維を積層しながら該捕集ベルトの搬送速度を0.5m/minとし、表1記載の繊維構成、目付の不織布を得た。
得られた不織布を金属製カレンダーロールにて温度250℃、設定線圧50kg/cmで熱処理し、その際、上下ロール間のクリアランスを50μmとすることによって、表1記載の厚みのクリーニングシートを得た。次いで、引張強力、破断伸度、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、液体吸上げ高さ、および払拭性評価し、評価結果を表1にまとめた。また、連続繊維の結晶化度は52.1%、結晶化サイズは19.2Åであった。
圧空量を200m3/minとし、捕集ベルト搬送速度を実施例2は0.1m/min、実施例3は2m/min、上下ロール間のクリアランスを実施例2は5μm、実施例3は200μmとすること以外は実施例1と同様にして、クリーニングシートを作製し、引張強力、破断伸度、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、液体吸上げ高さ、および払拭性評価し、評価結果を表1にまとめた。実施例2、3の連続繊維はいずれも、結晶化度は54.1%、結晶化サイズは28.3Åであった。
圧空量を2m3/minとし、捕集ベルト搬送速度を実施例4は0.1m/min、実施例5は2m/min、上下ロール間のクリアランスを実施例4は5μm、実施例5は200μmとすること以外は実施例1と同様にして、クリーニングシートを作製し、引張強力、破断伸度、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、液体吸上げ高さ、および払拭性評価し、評価結果を表1にまとめた。実施例4、5の連続繊維はいずれも、連続繊維の結晶化度は49.2%、結晶化サイズは18.8Åであった。
圧空量を比較例1は1.7m3/min、比較例2は250m3/minとすること以外は実施例1と同様にして、クリーニングシートを作製し、引張強力、破断伸度、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、液体吸上げ高さ、および払拭性評価し、評価結果を表1にまとめた。比較例1の連続繊維の結晶化度は49.0%、結晶化サイズは18.7Å、比較例2の連続繊維の結晶化度は56.2%、結晶化サイズは30.3Åであった。
捕集ベルト搬送速度を比較例3は3.3m/min、比較例4は0.09m/min、上下ロール間のクリアランスを比較例3は220μm、比較例4は4μmとすること以外は実施例1と同様にして、クリーニングシートを作製し、引張強力、破断伸度、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、液体吸上げ高さ、および払拭性評価し、評価結果を表1にまとめた。比較例3、4の連続繊維はいずれも、連続繊維の結晶化度は52.1%、結晶化サイズは19.2Åであった。
平均繊維径、目付、厚み、空隙率が表1記載のものであるポリエステル不織布(東洋紡製)を用意し、引張強力、破断伸度、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、液体吸上げ高さ、および払拭性評価し、評価結果を表1にまとめた。
平均繊維径、目付、厚み、空隙率が表1記載のものであるポリプロピレン不織布(トレミクロン、東レ製)を用意し、引張強力、破断伸度、繊維の融点、200℃での乾熱収縮率、液体吸上げ高さ、および払拭性評価し、評価結果を表1にまとめた。
Claims (4)
- 不織布からなる定着装置のクリーニングシートであって、該不織布が、連続繊維のみから構成され、該連続繊維がアラミド繊維であり、かつ下記要件を全て満足することを特徴とする定着装置のクリーニングシート。
(a)不織布を構成する連続繊維の平均繊維直径が0.1〜10μm
(b)不織布の目付が5〜100g/m2、厚みが5〜200μm
(c)不織布の空隙率が30〜90%
(d)不織布を構成する連続繊維の融点もしくは熱分解温度が300℃以上
(e)不織布の200℃での乾熱収縮率が2%以下 - アラミド繊維がポリメタフェニレンイソフタルアミド繊維、ポリパラフェニレンテレフタラアミド繊維、またはコポリパラフェニレン3,4’−オキシジフェニレンテレフタラアミド繊維である請求項1記載の定着装置のクリーニングシート。
- アラミド繊維の結晶化度が55%以下もしくは結晶サイズが30Å以下である請求項1記載の定着装置のクリーニングシート。
- アラミドポリマーを溶剤により溶解したポリマー溶液を、ダイからキャビティーに付属した紡糸ノズルに供給し、該ノズルの内管を通し、ポリマー吐出孔の外側に設置されたガス吐出口から噴出したガスによって加速し細化して、ポリマー吐出孔から吐出し、大気と接触させるとともに、その下に設けた凝固液供給ノズルから供給された凝固液と接触させることによって固化した連続繊維からなる不織布からなる請求項1記載のクリーニングシートとする定着装置のクリーニングシートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011058357A JP5833324B2 (ja) | 2011-03-16 | 2011-03-16 | 定着装置のクリーニングシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011058357A JP5833324B2 (ja) | 2011-03-16 | 2011-03-16 | 定着装置のクリーニングシート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012193470A JP2012193470A (ja) | 2012-10-11 |
JP5833324B2 true JP5833324B2 (ja) | 2015-12-16 |
Family
ID=47085624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011058357A Expired - Fee Related JP5833324B2 (ja) | 2011-03-16 | 2011-03-16 | 定着装置のクリーニングシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5833324B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014142126A1 (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-18 | 株式会社立花商店 | クリーニングウェッブ、メルトブロー不織布の製造方法、クリーニングウェッブの製造方法、画像形成装置及び定着装置 |
JP2020112661A (ja) * | 2019-01-10 | 2020-07-27 | 日本バイリーン株式会社 | 定着部用クリーニングシート、定着部用クリーニング材、及び定着部用クリーニング装置 |
JP2020121274A (ja) * | 2019-01-30 | 2020-08-13 | 日東電工株式会社 | クリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材 |
JP7270397B2 (ja) * | 2019-01-30 | 2023-05-10 | 日東電工株式会社 | クリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材 |
JP7165065B2 (ja) * | 2019-01-30 | 2022-11-02 | 日東電工株式会社 | クリーニングシートおよびクリーニング機能付搬送部材 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4229293B2 (ja) * | 2006-06-12 | 2009-02-25 | 株式会社立花商店 | クリーニングウエッブの製造方法、クリーニングウエッブ、画像形成装置及び定着装置 |
JP5291522B2 (ja) * | 2009-04-20 | 2013-09-18 | アンビック株式会社 | 定着装置のクリーニングシート及びその製造方法 |
JP2011047062A (ja) * | 2009-08-26 | 2011-03-10 | Teijin Techno Products Ltd | 極細径連続繊維の製造方法 |
-
2011
- 2011-03-16 JP JP2011058357A patent/JP5833324B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012193470A (ja) | 2012-10-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5833324B2 (ja) | 定着装置のクリーニングシート | |
JP5797574B2 (ja) | コア−シースナノ繊維の製造方法 | |
EP2031454B1 (en) | Process for production of cleaning web, cleaning web, image forming apparatus and fixing apparatus | |
US10501875B2 (en) | Melt-blown nonwoven fabric and method of manufacturing same | |
KR19990077272A (ko) | 복층펠트, 복층펠트로 이루어진 부재 및 복층펠트의 제조방법 | |
JP6185277B2 (ja) | 吸音材 | |
US20120225602A1 (en) | Fuser manufacture and apparatus | |
CN107709646B (zh) | 无纺布及其制造方法 | |
Heikkilä et al. | Electrospun PA-66 coating on textile surfaces | |
JP2000511652A (ja) | 種々のプリンター装置中のクリティカル画像作成表面用のクリーナー | |
JP6113953B2 (ja) | フィルター材およびフィルター複合材 | |
JP2010274144A (ja) | フィルタ濾材 | |
JP2010089456A (ja) | 多層繊維構造体およびそれからなるフィルター | |
JP2017127832A (ja) | フィルター用不織布 | |
JP4396536B2 (ja) | 細繊度ポリテトラフルオロエチレン繊維の製造方法 | |
JP2004038075A (ja) | 摺動部材 | |
JP5291522B2 (ja) | 定着装置のクリーニングシート及びその製造方法 | |
JP2016098465A (ja) | 極細径繊維不織布およびその製造方法 | |
JP2010275658A (ja) | シート材料及びそれを用いたクリーニングシート | |
JP2011174204A (ja) | 抄紙用扁平ポリフェニレンサルファイド繊維及び湿式不織布 | |
JP2016153872A (ja) | 定着具およびその製造方法 | |
JP4240387B2 (ja) | ポリテトラフルオロエチレン繊維の製造方法 | |
JP6004846B2 (ja) | 吸音材 | |
JP2014222258A (ja) | 電子写真装置用クリーニングシート基材 | |
JP2014047449A (ja) | 吸音材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20121119 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140108 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20141015 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141021 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150630 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150831 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151006 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151029 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5833324 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |