JP5831543B2 - プローブ - Google Patents

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Description

本発明は、生体組織の測定対象部位に照射光を照射して、測定対象部位から放射される測定光を受光するための光学系を備えて当該測定光を測定するためのプローブに関する。
電子内視鏡による体内管腔の観察・診断は、現在広く普及している診断方法である。この診断方法は、体内組織を直接観察するため、病変部を切除する必要がなく、被験者の負担が小さいという利点を有する。一方で、このように体内管腔を直接観察する方法は、生検後の病理検査に比べて確度や精度が低いと考えられており、撮像画質の向上の努力が継続的に行われている。
また、最近ではいわゆるビデオスコープ以外に、様々な光学原理を活用した診断装置や、超音波診断装置といったものが提案され、一部は実用化されている。これらの分野でも、その診断確度の改善のために、新しい測定原理を導入したり、複数の測定原理を組み合わせたりすることが行われている。
特に、組織からの蛍光や組織に塗布された蛍光物質からの蛍光を観察、測定することで、単に組織の画像を見るだけでは得られない情報を得られることが知られている。蛍光画像を取得し、通常の可視画像にオーバーラップさせて表示するといった蛍光画像内視鏡システムも提案されている。このようなシステムは、悪性腫瘍の早期発見につながるため、非常に期待されている。
また、蛍光画像を構成せずとも、蛍光の強度情報を取得することで組織の状態を判断する方法も知られている。このような方法においては、電子内視鏡に搭載されている撮像素子を使用せずに蛍光を取得するものもある。
このような蛍光診断をするための診断子、すなわちプローブは、内視鏡の鉗子チャンネル経由で体内にいたるもの、あるいは内視鏡と一体になっているものなどがある。特許文献1、2に記載の蛍光観察用プローブにあっては、内視鏡の鉗子チャンネルに挿入されることで、体内に導かれる。
特開2010−104391号公報 特開2010−88929号公報
しかし、以上の従来技術には次の問題点が挙げられる。
特許文献1の蛍光観察用プローブは、励起光を導光する励起光導光路を備えているものの、蛍光を取得するための受光導光路を備えず、蛍光の受光は内視鏡のCCDによって行い蛍光画像を取得する。従って、プローブ単独での蛍光観察機能を完結できていない。特許文献1に開示される装置のように、測定光を内視鏡のCCDで受光してしまうと、分光を行って波長ごとの信号強度を得る方法や特定波長領域だけを光学フィルタで取り出す方法に比べて、測定光に含まれる様々な情報を十分に活用できない。従って、光ファイバで導光して外部で検出・処理する場合に比べて、信号検出や信号処理における自由度が低く、診断精度の向上には不利である。
特許文献2の蛍光観察用プローブは、励起光と蛍光の導光を同一の光ファイバで行っており、ベースユニットに設置されたダイクロイックミラーで励起光と蛍光を分けている。蛍光のみの測定を対象としている場合は、このような構成はその簡便性から有用であるといえる。しかし、診断確度の改善を目指すためには、多様な測定を同一のプローブで行えることが求められ、蛍光測定のみを対象としたこの構成は、汎用性に欠ける。
一方、多様な光学測定を行うためには、励起光と測定光の波長が同じ場合(弾性過程)と、励起光と測定光のエネルギーが異なる場合(非弾性過程)の両方に適用できることが求められる。特許文献2の蛍光観察用プローブは、ダイクロイックミラーで励起光と蛍光を分離しており、励起光と測定光の波長が同じ又は近い場合は両者を分離できないという問題がある。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、弾性過程と非弾性過程の両方に適応し得る光学測定プローブを提供することを課題とする。特に、体内に挿入するために、細い径の中に各種光学素子を設置しなければいけない状況を考慮し、ダイクロイックミラーを使わずに照射光と測定光を十分に分離することができ、かつ細径内に配置された光学系を有する光学測定プローブを提供することを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、生体組織の測定対象部位に照射光を照射して、測定対象部位から放射される測定光を受光するための光学系を備えて当該測定光を測定するためのプローブであって、
その先端に前記光学系として、前記照射光を導光する照射導光路を構成する第1の光ファイバ系と、前記測定光を導光する受光導光路を構成する第2の光ファイバ系と、前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端に対向して前記照射光が照射されかつ前記測定光を集光する集光レンズ系とを有し、
前記第1及び第2の光ファイバ系はそれぞれ1本の光ファイバ又は複数本の光ファイバの束から構成され、
前記集光レンズ系は1個又は複数個のレンズから構成され、
前記集光レンズ系の光軸と、前記第1の光ファイバ系の出射端の中心軸と、前記第2の光ファイバ系の受光端の中心軸とが、これら3つの軸のうち2つを通る直線が残りの1つを通らない条件で配置されてなるプローブである。
請求項2記載の発明は、前記第1の光ファイバ系の出射端における当該第1の光ファイバ系の外接円の直径をd1とし、
前記第2の光ファイバ系の受光端における当該第2の光ファイバ系の外接円の直径をd2としたとき、
前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端が、前記集光レンズ系の光軸を中心軸とする直径2d1+d2未満の領域に設置された請求項1に記載のプローブである。
請求項3記載の発明は、前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端を設置可能な内部領域の外周から内部に距離d2/2以上離れた領域を、領域αとし、
前記第1の光ファイバ系の出射端の中心軸を中心軸とする直径d1+d2未満の領域を、領域βとし、
前記集光レンズ系の光軸を中心として前記第1の光ファイバ系の出射端の中心軸と対称の位置にある軸を中心軸とする直径d1+d2未満の領域を、領域γとしたとき、
領域αのうち、領域β及び領域γを含まない領域に、前記第2の光ファイバ系の受光端の中心軸が配置された請求項2に記載のプローブである。
請求項4記載の発明は、前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端を設置可能な内部領域の前記集光レンズ系の光軸を中心軸とする直径をプローブ有効内径D(但し、D<2d1+d2)とし、
前記集光レンズ系の光軸を中心として前記第1の光ファイバ系の出射端の中心軸と対称の位置にある軸と、前記第2の光ファイバ系の受光端の中心軸との距離d3が、(d1+d2)/2<d3<D−(d1+d2)/2の関係を満たすように、前記第1の光ファイバ系、前記第2の光ファイバ系及び前記集光レンズ系が配置された請求項2に記載のプローブである。
請求項5記載の発明は、前記第1の光ファイバ系と前記第2の光ファイバ系とが互いに外周の少なくとも一部を接触させて配置された請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のプローブである。
請求項6記載の発明は、前記第1の光ファイバ系と前記第2の光ファイバ系とが互いに離間して配置された請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のプローブである。
請求項7記載の発明は、前記第1及び第2の光ファイバ系のうち少なくとも一方が複数本の光ファイバの束で構成されており、複数本の光ファイバの束で構成される一方の光ファイバ系の外接円内に、他方の光ファイバ系の外周の一部が位置する請求項5又は請求項6に記載のプローブである。
請求項8記載の発明は、前記第1及び第2の光ファイバ系のうち少なくとも一方が複数本の光ファイバの束で構成されており、複数本の光ファイバの束で構成される一方の光ファイバ系の外接円内には、他方の光ファイバ系の外周が位置していない請求項5又は請求項6に記載のプローブである。
請求項9記載の発明は、前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端と、前記集光レンズ系を構成するレンズであって最も前記第2の光ファイバ系側のレンズの、前記第2の光ファイバ系の受光端側の第1の面との距離が、前記集光レンズの焦点距離の等倍から1.4倍の範囲にある請求項3から請求項8のうちいずれか一に記載のプローブである。
請求項10記載の発明は、前記集光レンズの前記第1の面の曲率半径r1と、前記第1の面に相対する第2の面の曲率半径r2の比r1/r2が−0.05から0.05の範囲にある請求項3から請求項9のうちいずれか一に記載のプローブである。
本発明によれば、集光レンズ系の光軸を中心として第1の光ファイバ系の出射端の中心軸と対称の位置に、集光レンズ系からの反射光が集中するところ、集光レンズ系の光軸と、第1の光ファイバ系の出射端の中心軸と、第2の光ファイバ系の受光端の中心軸とが、これら3つの軸のうち2つを通る直線が残りの1つを通らない条件で配置されることから、これら3つの軸を一直線が通る場合に比較して光学系を細径内に配置することが可能となるとともに、第2の光ファイバ系の受光端の中心軸が前記対称の位置から離れるため、集光レンズ系からの反射光の第2の光ファイバ系への入光が低減される。光学系を細径内に配置可能で反射光の第2の光ファイバ系への入光を低減できる条件を採りつつ、第1の光ファイバ系によって導光した照射光を集光レンズ系を介して生体組織の測定対象部位に照射し、測定対象部位から放射される測定光を集光レンズ系を介して集光し第2の光ファイバ系に入光させることができるので、弾性過程と非弾性過程のいずれにおいても、照射光と測定光を十分に分離することができ、かつ、プローブの細径化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係るプローブの先端部の模式図である。 本発明の一実施形態に係るプローブの構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 本発明の一実施形態に係るプローブの構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 平凸レンズに凸面から入射し平面で反射する光の光路を示す図である。 本発明の一実施形態に係るプローブの構成条件を説明するためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 プローブの横断面の形状例を示す図である。 プローブの横断面の形状例を示す図である。 プローブの横断面の形状例を示す図である。 本発明の実施例1に従ったプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 本発明の実施例1に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の実施例1に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の実施例1に係る構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 本発明の実施例1に係る構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 本発明の実施例1に係る構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 本発明の実施例1に係る構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 本発明の実施例1に係る構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 本発明の実施例2に係る構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 本発明の実施例2に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の実施例2に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の実施例3に係る構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 図11のハッチング領域の拡大図である。 本発明の実施例4に係る構成条件を示すためのプローブ横断面に相当する平面座標上の作図である。 本発明の実施例4に係るシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の実施例4に係るシミュレーション結果を示すグラフである。
以下に本発明の一実施形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
本実施形態のプローブ10は、第1の光ファイバ系1と、第2の光ファイバ系2と、集光レンズ系とを内部に備える。第1の光ファイバ系1は照射光を導光する照射導光路を構成する。第2の光ファイバ系2は測定光を導光する受光導光路を構成する。
第1及び第2の光ファイバ系1,2はそれぞれ1本の光ファイバ又は複数本の光ファイバの束からなる光ファイバ束であり、ファイバ保持部材4により保持される。
集光レンズ系は、1個又は複数個のレンズから構成されるが、1個の場合はそれが集光レンズ3であり、複数個のレンズから構成されるときには、光ファイバ系1、2に最も近い位置に配置されるレンズを集光レンズ3とする。集光レンズ3に対向する第1の光ファイバ系1の先端が出射端1a、集光レンズ3に対向する第2の光ファイバ系2の先端が受光端2aとされる。
集光レンズ3の表面のうち、第1の光ファイバ系1の出射端1a及び第2の光ファイバ系2の受光端2aに対向する側を第1の面3aとし、第1の面3aに相対する側を第2の面3bとする。集光レンズ3は、第1の光ファイバ系1から広がりを持って出射された励起光を、測定対象に集光する機能と、測定対象から広がりを持って発せられた測定光を第2の光ファイバ系2の周辺に集光する機能を達成するために正のパワーを有するレンズである。集光レンズ3としては、典型的には、第1の面3aが凸面、第2の面3bが略平面のものを用いる。
第1の光ファイバ系1の出射端1aと、第2の光ファイバ系2の受光端2aと、集光レンズ3とは、相対的な位置が保持される。そのために本実施形態にあっては、光ファイバ系1,2がファイバ保持部材4で固定されており、集光レンズ3とファイバ保持部材4が、プローブ外皮5に固定された構造をとる。
プローブ10の先端面11に光の投受光のための窓が設けられ、プローブ10は内部に液体等が侵入しないように密閉されており、いわゆる水密構造とされている。
本プローブ10の基端は図示しないベースユニットに接続される。ベースユニットに励起光の光源、分光器又は光検出器、解析装置等が構成される。第1の光ファイバ系1の基端が光源に、第2の光ファイバ系2の基端が分光器又は光検出器にそれぞれ接続される。
光源からの励起光は第1の光ファイバ系1によって本プローブ10の先端部に導光される。第1の光ファイバ系1の出射端1aから出射した励起光は、集光レンズ3で集光されて本プローブ10の先端面11から出射し、生体組織表面20の測定対象部位へ照射される。測定対象部位に照射された励起光により、病変状態に従って蛍光が発生する。発生した蛍光と生体組織表面20での反射光が含まれる測定対象部位からの測定光が先端面11から本プローブ10に入射して集光レンズ3で集光され、第2の光ファイバ2の受光端2aに入射する。さらに測定光が第2の光ファイバ系2によって導光される。
第2の光ファイバ系2で導光された測定光は、ベースユニットの分光器又は光検出器に入力される。蛍光は、広義には、X線や紫外線、可視光線が照射された被照射物が、そのエネルギーを吸収することで電子が励起し、それが基底状態に戻る際に余分なエネルギーを電磁波として放出するものである。ここでは、励起光(参照光)によって、その波長とは異なった波長の蛍光が戻り光として生じるので、それを検出し、第2の光ファイバ系2を介してベースユニットの分光器に導光し、スペクトル分布を分析することで、測定対象の病変状態を検知する。
プローブ10の体内への挿入形態は、内視鏡に形成されたチャネルを通して行う形態のものであっても良いし、内視鏡とは独立して単体で体内に挿入される形態であってもよい。また、プローブ10は、内視鏡内に構成されることによって内視鏡とともに体内への挿入される形態であってもよい。
プローブ10は、光学測定による生体組織の観察又は診断を目的とする。光学測定には、具体的には上述した蛍光測定のほか、反射光測定が含まれるが、これらに限らない。
図1に、集光レンズ3の光軸3Xと、第1の光ファイバ系1の出射端1aの中心軸1Xと、第2の光ファイバ系2の受光端2aの中心軸2Xとが示される。第1の光ファイバ系1の出射端1a面と、第2の光ファイバ系2の受光端2a面とは、略同一平面上に存在する。これらの光学系1,2,3をプローブ10の先端部の細径内に配置しつつ、集光レンズ3からの反射光の第2の光ファイバ系2への入光を低減し、高効率に生体組織表面20からの測定光を第2の光ファイバ系2へ入光させるために、以下に説明する条件を満たすように配置される。
まず、基本的な条件としては、3つの軸1X,2X,3Xは、2つを通る直線が残りの1つを通らない条件で配置される。集光レンズ系3の光軸3Xを中心として第1の光ファイバ系1の出射端の中心軸1Xと対称の位置に、集光レンズ系3からの反射光が集中するのであるが、3つの軸1X、2X、3Xを、これら3つの軸のうち2つを通る直線が残りの1つを通らない条件で配置することによって、これら3つの軸が一直線上に存在する場合に比べて光学系を細径内に配置することが可能になる。また、第2の光ファイバ系2の受光端の中心軸2Xが上記対称の位置から離れるため、集光レンズ系3からの反射光の第2の光ファイバ系2への入光が低減される。このため、弾性過程と非弾性過程のいずれにおいても、照射光と測定光を十分に分離することができる。
ここで、第1の光ファイバ系1と第2の光ファイバ系2とが互いに外周の少なくとも一部を接触させて配置してもよいし、第1の光ファイバ系1と第2の光ファイバ系2とを互いに離間して配置しても構わないが、前者の方がプローブの細径化や受光効率を高くするのに有利である。また、前者の場合及び後者の場合いずれであっても、(1)第1及び第2の光ファイバ系のうち少なくとも一方が複数本の光ファイバの束で構成されている場合に、複数本の光ファイバの束で構成される一方の光ファイバ系の外接円内に、他方の光ファイバ系の外周の一部が位置するようにしてもよいし、(2)複数本の光ファイバの束で構成される一方の光ファイバ系の外接円内には、他方の光ファイバ系の外周が位置していないようにしてもよい。上記(1)の場合はプローブの細径化や受光効率を高くするのに有利であり、上記(2)の場合は光ファイバの束を外接円で近似的に扱えるため設計が容易である。
さらに、本実施形態では、以下のような条件で、集光レンズ系と2つの光ファイバ系とを配置している。図2に示すように、3つの軸1X,2X,3Xに垂直な平面上における平面座標を想定する。集光レンズ3の光軸3Xが位置する座標を原点Oとする。座標P1には、第1の光ファイバ系1の中心軸1Xが位置する。座標〈−P1〉には、集光レンズ3の光軸3Xを中心として第1の光ファイバ系1の中心軸1Xと対称の位置にある軸を仮想したとき、これが位置する。
第1の光ファイバ系1の出射端における第1の光ファイバ系1の外接円の直径をd1とする。第1の光ファイバ系1が1本の光ファイバである場合、直径d1はその光ファイバの外径に相等し、第1の光ファイバ系1が光ファイバ束である場合、最外周の光ファイバに外接する円の直径に相等する。同様に、第2の光ファイバ系2の受光端における第2の光ファイバ系2の外接円の直径をd2と定義する。
本実施形態においては、プローブ10の先端部を細径に構成するために、第1の光ファイバ系1の出射端1a及び第2の光ファイバ系2の受光端2aが、光軸3Xを中心軸とする直径2d1+d2未満の領域に設置される。すなわち、第1の光ファイバ系1の出射端1a及び第2の光ファイバ系2の受光端2aを設置可能な内部領域ωの光軸(図2Aにおいて原点O)を中心軸とする直径をプローブ有効内径Dとすると、D<2d1+d2の条件を満たすようにプローブ10は構成される。図1においては、ファイバ保持部材4の内径がDに相等する。ここで、2d1+d2は、X1、X2、及び、集光レンズ3の光軸3Xを中心として第1の光ファイバ系1の中心軸1Xと対称の位置にある軸が1直線上に存在する場合であって、第2の光ファイバ系2が集光レンズ系3からの反射光の影響を受けないように配置されるときの、プローブの有効内径の最小値に相当する量であるが、本実施形態では、D<2d1+d2として、この量よりもさらにプローブの有効内径を小さくしている。なお、第1及び第2の光ファイバ系をプローブの保持部材内に収める必要があるため、D≧d1+d2である。
本実施形態のプローブ10においては、上記の構成をとる光学測定プローブ10において、弾性過程と非弾性過程ともに測定光の受光効率を増大させること、測定光以外の迷光(例えばレンズ面からの反射光、レンズからの蛍光等)の受光量を減少させることを目的に構成される。この目的を集光レンズ3と光ファイバ系1,2の配置によって達成する。
集光レンズ3の第1の面3aは凸面、第2の面3bは略平面の形状を有する。このとき、第1の面3aからの反射光は発散しながら第1、第2の光ファイバ系1,2の方へ進む。一方、第2の面3bからの反射光は、収束しながら第1、第2の光ファイバ系1,2の方へ進む。拡散しながら伝播する光は、パワー密度が小さいため迷光としてはあまり寄与しない。集光レンズ3からの反射光を受光しないようにするためには、第2の面3bで反射され、集光しながら第2の光ファイバ系2の方向に伝播する光を受光しないようにすることが必要である。
集光レンズ3と光ファイバ系1,2の相対位置によって第2の光ファイバ系2の受光端2aを集光レンズ3からの主たる反射光から避けさせることができる。そのために、第1の光ファイバ系1を光軸3X上から外すことで、第2の面3bからの反射光の集光位置を変化させることができることを利用する。
図3に示した一例を用いてこれを説明する。図3に、平凸レンズ30が示される。平凸レンズ30の光軸30Xから外れた位置にある出射口31から光を平凸レンズ30の凸面に向けて出射する。その凸面と逆側のレンズ平面で光は反射される。この場合の出射光及びレンズ平面からの反射光の光線が図3中に示される。ここで、レンズ30の屈折率はnd=1.51633、νd=64.1であり、凸面の曲率半径は0.83 mm、平面の直径は1.66 mm、レンズ平面と出射口31の距離は2.2 mm、出射口31とレンズ光軸30Xの距離は0.25 mm、出射口31の大きさはφ0.2 mmで出射光のNAは0.22、波長は632.8 nmである。
図3に示すように、出射口31が光軸30Xから外れている場合、反射光の集光位置も光軸30Xから外れた位置となる。
図3に示したように、レンズ平面からの反射光は、光軸30Xに関して出射口31と逆の方向にずれた位置に集光する。具体的には、集光レンズ3の第2の面3bからの反射光の集光位置は、第1の光ファイバ系1の中心軸1Xと、光軸3Xに対して対称な位置となる。すなわち、集光レンズ3からの反射光の実質的な集光中心は図2における座標〈−P1〉である。また、出射端1aから第2の面3bまでの光路長と、第2の面3bから受光端2aを含む平面までの光路長とが略等しく、第2の面3bが略平面であるから、第2の光ファイバ系2の受光端2aを含む平面における反射光の集光スポット径は、第1の光ファイバ系1に係る直径d1と同程度となる。
以上の事項を踏まえて以下のようにプローブの構成条件を定義する。
(構成条件1)
図2に示すように、第1の光ファイバ系1の出射端及び第2の光ファイバ系2の受光端を設置可能な内部領域ωの外周から内部に距離d2/2以上離れた領域を、領域αとする。
第1の光ファイバ系1の出射端の中心軸(図2におけるP1)を中心軸とする直径d1+d2未満の領域を、領域βとする。
光軸(図2における原点O)を中心として第1の光ファイバ系1の出射端の中心軸(図2におけるP1)と対称の位置にある軸(図2における〈−P1〉)を中心軸とする直径d1+d2未満の領域を、領域γとする。言い換えれば、光軸に対する領域βの点対称像を領域γとする。
このとき、領域αのうち、領域β及び領域γを含まない領域δ(図2におけるハッチング部)に、第2の光ファイバ系2の受光端の中心軸2Xを配置する。これにより、実質的に集光レンズ3からの反射光が照射されない位置に受光用の光ファイバである第2の光ファイバ系2の受光端を配置することができる。従って、高効率に測定光を受光し、レンズ面からの反射光の受光量を低減することができる。また、弾性過程であるか非弾性過程であるかに関わらず反射光の影響を受けにくくなるため、非弾性過程の場合には有用な、反射光をカットするための光学フィルタを設けても弾性過程には対処できないという問題が解消され、弾性過程及び非弾性過程の両方に適用し得る。
内部領域ω及び領域αとしては、図2Aに示す円形に限らず、図2Bに示す四角形を含む多角形その他の異形も含まれる。
なお、このとき、第1の光ファイバ系1の出射端と第2の光ファイバ系2の受光端とは、測定光の受光効率を高めるために極力近接して配置するのが好ましい。
また、同目的を達成するために次のようにプローブの構成条件を定義できる。
(構成条件2)
第1の光ファイバ系1の出射端1a及び第2の光ファイバ系2の受光端2aを設置可能な内部領域ωの集光レンズ系の光軸(原点O)を中心軸とする直径をプローブ有効内径D(但し、D<2d1+d2)とする。
集光レンズ系の光軸(原点O)を中心として第1の光ファイバ系1の出射端1aの中心軸(P1)と対称の位置にある軸(−P1)と、第2の光ファイバ系2の受光端の中心軸2Xとの距離d3が、(d1+d2)/2<d3<D−(d1+d2)/2の関係を満たすように、第1の光ファイバ系、第2の光ファイバ系及び集光レンズ系を配置する。
この条件式のうち「(d1+d2)/2<d3」は、上記構成条件1における「領域γを含まない」との条件を数式化したものに相等し、レンズ面からの反射光の受光量を低減させる目的を有する。
この条件式のうち「d3<D−(d1+d2)/2」は、次の理由による。
図4に示すように、直径Dの内部領域ωに第1の光ファイバ系1と第2の光ファイバ系2を最大限離して配置する場合を考える。第1の光ファイバ系1が直径d1、第2の光ファイバ系2が直径d2であるから、第1の光ファイバ系1の中心P1と第2の光ファイバ系2の中心P2との距離はD−(d1+d2)/2である。
したがって、距離d3は距離D−(d1+d2)/2を以上になることは無く、これを上限としたものである。
上記の通りに配置され、レンズ反射光の受光量を抑制し、測定対象からの測定光の受光量を確保した光学測定プローブの光学系において、さらに集光レンズ3の曲率、又は第1、2の光ファイバ系1,2と集光レンズ3の距離を所定の値に設定することにより、出射平面内での両光ファイバ系1,2の設置位置誤差によるレンズ反射光受光量の増大を防ぐことを実現する。
これを実現するために、第1の光ファイバ系1の出射端1a及び第2の光ファイバ系の受光端2aと、これに対向する集光レンズ3の第1の面3aとの距離を、集光レンズ3の焦点距離の等倍から1.4倍の範囲に設定し、集光レンズ3の第1の面3aの曲率半径r1と、第1の面3aに相対する第2の面3bの曲率半径r2の比r1/r2を−0.05から0.05の範囲に設定する。
〔実施例〕
以下に、上記の構成条件1,2によって、狭いプローブ有効内径においても、第2の光ファイバ系2を、集光レンズ3からの反射光から避けさせるとともに、測定対象からの測定光を効率的に第2の光ファイバ系2に受光させることができることを実施例により示す。以下に示す具体的な数値は、説明のために設定した値であり、本発明の構成を限定するものではない。また、以下の実施例では円筒状のプローブの場合を考えているが、プローブは図5に示すように多角形(図5A)、D字型形(図5B)、切り欠きを有する円形(図5C)や多角形の断面形状でもよい。
実施例1は、以下の構成条件を有する。また、実施例1の断面図を図6に示した。
1=0.22 mm
2=0.22 mm
D=0.6 mm
P1=(0.11, y1)
集光レンズ3の硝材の屈折率nd=1.51633、νd=64.1
集光レンズ3の第1の面の曲率半径r1 =0.83 mm、第2の面3bは平面
集光レンズ3と第1の光ファイバ系1の出射端との距離 1.57 mm
以上の構成条件において、y1を変化させた際の受光効率とレンズ反射光量の変化をシミュレーションで調べた結果を図7に示す。なお、受光効率は、第1の光ファイバからの出射光の光量に対する第2の光ファイバの受光量で表している。
図7Aに示すように受光効率はy1に依らずおおよそ一定となっている。しかし、図7Bに示すようにレンズ反射光量は、y1が増加するにつれて減少し、y1がおよそ0.1以上ではほぼ0となる。y1が0.1のとき、第2の光ファイバ系2の中心P2は(-0.11, 0.1)であり、構成条件1の領域γの中心は(-0.11, -0.1)である。従って、両者の距離は0.2であり、これは構成条件2の下限値(d1+d2)/2=0.22とおおよそ一致する。
また、図8に構成条件1に基づいた位置関係を示している。図8Aでy1=0.055、図8Bでy1=0.09、図8Cでy1=0.105、図8Dでy1=0.125、図8Eでy1=0.155と変化させている。これによりレンズ反射光量が減少するy1>0.1の場合は、第2の光ファイバ系2の中心P2が、構成条件1の領域δ内にあることが確認される。
実施例2は、以下の構成条件を有する。また、実施例2の断面図を図9に示した。
1=0.22 mm
2=0.22 mm
D=0.6 mm
P1=(0.19, 0)
−P1=(-0.19, 0)
集光レンズの硝材の屈折率nd=1.51633、νd=64.1
集光レンズ3の第1の面の曲率半径r1 =0.83 mm、第2の面3bは平面
集光レンズ3と第1の光ファイバ系1の出射端との距離 1.57 mm
以上の構成条件において、第2の光ファイバ系2の中心P2を図9中に示す座標A1,A2,A3,A4,A5,A6と、領域βに外周に沿って集光レンズ3の第2の面3bからの反射光の集光中心に相当する座標〈−P1〉から離していく際の受光効率とレンズ反射光量の変化をシミュレーションで調べた結果を図10に示す。図10において横軸は、領域γの中心〈−P1〉の座標 (-0.19, 0)から第2の光ファイバ系2の中心P2までの距離である。
図10Aに示すように受光効率は距離に依らずにおおよそ一定であるのに対して、図10Bに示すようにレンズ反射光量は距離が0.22の前後で大きく変化する。これは実施例1と同様に、構成条件2の下限値(d1+d2)/2=0.22とおおよそ一致する。
また、構成条件1で示した領域δに第2の光ファイバ系2の中心P2がある場合(図7のA4,A5,A6)には、レンズ反射光量が小さいことが確認される。
実施例3は、実施例2と同一の構成条件を有する。
実施例3において、構成条件1に従った領域を画定する図を描くと図11のとおりとなる。図11のハッチング領域の拡大図を図12に示した。図12中に表示した数値は、その数値を表示した位置に第2の光ファイバ系2の中心P2を設置した場合に第2の光ファイバ系2が受光するレンズ反射光量を示している。但し、表示の簡単のために10000倍した数値を表示している。
図12に示すように領域γ内では、レンズ反射光量が4以上であるのに対して、領域δ内では2以下となっており、構成条件1で示した領域δの全域に渡ってレンズ反射光が低くなっていることがわかった。
以上の実施例1,2,3で示したように構成条件1又は2に従うことでレンズ反射光量の減少が達成される理由について改めて説明する。
以下、光ファイバ系の位置に関する説明は、特筆しない限り、第1の光ファイバ1の出射端1aを含み、第1の光ファイバ系1に垂直な平面内を対象とする。また、この平面を出射平面と呼ぶ。
第1の光ファイバ系1から出射された光は、集光レンズ3の両面で一部が反射する。まずは、説明の簡単のために、光ファイバ系1,2から見て手前の面が凸面、奥の面が平面の平凸レンズの場合ついて述べる。凸面で反射された光は、拡散しながら第1および第2の光ファイバ系1,2に向かって進む。これは、拡散しながら伝播するため、光エネルギー密度は小さい。平面で反射された光は、第1の光ファイバ系1の周辺に集光するように伝播する。第1の光ファイバ系1の中心が光軸からずれて配置されている場合、平面からの反射光は、第1の光ファイバ系1とは逆の方向におおよそ同程度だけ(光軸に対しておおよそ点対称な位置に)ずれる。従って、集光レンズ平面からの反射光は、出射平面上では、−P1の位置を中心として分布する。また、集光レンズ平面からの反射光の分布の出射平面上での大きさは、幾何光学な考察から、第1の光ファイバ系1の大きさ以上であると考えられ、その直径の最小値をd1と近似することが可能である。以上が、領域γを画定する理由である。
領域αは、プローブ有効内径D内で、第2の光ファイバ系2を配置するために、プローブ有効内径Dから第2の光ファイバ系の半径以上離して配置することに対応する条件であり、Dとd2のみから決まる。
領域βは、第1の光ファイバ系1の周りに第2の光ファイバ系2を配置するための条件であり、P1とP2は両光ファイバ系1,2の半径分だけ離して設置する必要があることに対応しており、d1とd2のみから決まる。
したがって、構成条件1は、言い換えると、第2の光ファイバ系2を設置できる幾何学的な条件(領域α外、かつ、領域β外)から、集光レンズ3からの反射光が集光する領域γを除いた領域となる。
以上のように領域γのみが光学的な条件から導かれる。領域γの外側に第2の光ファイバ系2の中心がある条件は、構成条件2として述べたように、座標〈−P1〉と座標P2との距離をd3と両光ファイバ系1,2の直径d1とd2を用いて、(d1+d2)/2<d3と表される。
以上に加えて、測定対象からの測定光を効率的に第2の光ファイバ系2に受光させるために、第1と第2の光ファイバ系1,2は、極力接するように配置するのが好ましい。
以上は、平凸レンズからなる場合についての説明であるが、重要な点は上述した「平面からの反射光は、第1の光ファイバ系1とは逆の方向におおよそ同程度だけ(光軸に対しておおよそ点対称な位置に)ずれる。」との光学的特性である。この特性によって、出射平面上で集光レンズ3からの反射光を第1の光ファイバ系1から遠ざけることが可能となる。このような特性を持つのは、集光レンズ3の第1の面3aの曲率半径が第2の面3bの曲率半径より大きく、第1の面3aが凸面であり、第2の面3bが略平面である場合である。平凸レンズでない場合は、集光レンズの第2の面3bからの反射光の出射平面内での分布が、領域γより大きくなり得るが、構成条件1又は2に従うことによって(d1+d2)/2<d3が満たされ、第2の光ファイバ系2へのレンズ反射光の受光量を低減することが可能である。
上記の通りに配置され、レンズ反射光の受光量を抑制し、測定対象からの測定光の受光量を確保した光学測定プローブの光学系において、さらに集光レンズ3の曲率、又は第1、2の光ファイバ系1,2と集光レンズ3の距離を所定の値に設定することにより、出射平面内での両光ファイバ系1,2の設置位置誤差によるレンズ反射光受光量の増大を防ぐことを実現する。
これを実現するために、第1の光ファイバ系1の出射端1a及び第2の光ファイバ系の受光端2aと、これに対向する集光レンズ3の第1の面3aとの距離を、集光レンズ3の焦点距離の1から1.4倍の範囲に設定し、集光レンズ3の第1の面3aの曲率半径r1と、第1の面3aに相対する第2の面3bの曲率半径r2の比r1/r2を−0.05から0.05の範囲に設定する。
次に、位置誤差を考慮した光ファイバ系1、2に対する集光レンズ3の設置距離、集光レンズ3の曲率半径比r1/r2の設定につき説明する。
ここまでに述べたように、プローブを構成条件1又は2に従って構成することで、集光レンズ3からの反射光を、第2の光ファイバ系2が受光しにくくすることが可能である。
しかし、レンズ反射光受光量は、両光ファイバ系1,2の設置位置に対して敏感に変化するため、現実の系においては、その位置誤差を含めてもレンズ反射光受光量が十分抑制されていることが必要である。
光ファイバ系1,2は、誤差を含めても光ファイバ系1,2が構成条件1,2に従った配置内に存在していることが必要である。また、前述の実施例1,2,3からも明らかなように、領域γとの境界付近で、レンズ反射受光量が増大する傾向にある。従って、その境界付近でレンズ反射受光量を低減する構成が、光ファイバ系1,2の位置誤差に対して高い安定性を有する構成であるといえる。このような構成を実現するための手段として、集光レンズの曲率を微調すること、及び光ファイバ系1の出射面と集光レンズ3との距離を微調することの各々の方策が有効である。
その有効性につき、以下の実施例4に基づいて説明する。
実施例4は、以下の構成条件を有する。また、実施例4の断面図を図13に示した。
1=0.22 mm
2=0.22 mm
D=0.6 mm
P1=(0.11, 0.105)
P2=(-0.11, 0.105)
集光レンズの硝材の屈折率nd=1.51633、νd=64.1
集光レンズ3の曲率半径の第1の面の曲率半径r1 、第2の面の曲率半径r2(ただし1/r1 + 1/r2 = 1/0.83とし、近軸光学での焦点距離は不変。) -0.05<r1/r2<0.05 (正で両凸)
集光レンズ3と第1の光ファイバ系1の出射端との距離 1.37 〜 2.12(mm)
以上の条件に従う結果、図13に示すように第2の光ファイバ系2の中心P2は、領域γの境界付近に存在することとなる。
以上の条件に従い、r1/r2及び集光レンズ3と第1の光ファイバ系1の出射端との距離を変化させた際の集光レンズ3で反射された反射光が第2の光ファイバ系2に受光される量を図14にグラフにより示す。なお、図14のグラフにおいて、集光レンズ3と第1の光ファイバ系1の出射端との距離は、(集光レンズ3の焦点位置から第1の光ファイバ系1の出射端までの距離)/(焦点距離)により示す。
図14Aのグラフにあっては、(集光レンズ3の焦点位置から第1の光ファイバ系1の出射端までの距離)/(焦点距離)の変化に対するレンズ反射受光量の変化を、焦点距離を不変にして曲率半径を変えた各単レンズについてそれぞれ示した。
図14Aにおいて平凸レンズ(−r1/r2=0)の場合について見ると、横軸がおおよそ0.15のときにレンズ反射受光量が極小値を取る。従って、平凸レンズの場合は、光ファイバ系と集光レンズとの距離を、集光レンズの焦点距離の1.15倍とすることで、レンズ反射受光量を極小とすることが可能である。またこれにより、光ファイバ系と集光レンズとの距離の誤差や変動に対して光学性能が変化しにくい光学系の構築が可能となる。また、極小値を取る位置は、レンズの曲率によってシフトすることがわかる。
同様の効果は、レンズの曲率半径を調整することでも可能である。図14Bのグラフにあっては、曲率半径比「−r1/r2」の変化に対するレンズ反射受光量の変化を、焦点距離を不変にして焦点位置からファイバ1出射端までの距離を変えた各構成についてそれぞれ示した。
(集光レンズ3の焦点位置から第1の光ファイバ系1の出射端までの距離)/(焦点距離)の値が0.15のときには、−r1/r2が0.000付近で極小値を取ることがわかる。また、極小値を取る曲率は、レンズ3とファイバ1との距離によって変化する。
図14A及び図14Bから明らかなように、集光レンズの曲率半径比や光ファイバ系1と集光レンズ3との距離を調整することにより、レンズ反射光量を極小にし得る。従って、光ファイバ2の位置が、上述した構成条件1や構成条件2で規定する領域の境界付近になる場合などにおいては、集光レンズの曲率半径比や光ファイバ系と集光レンズとの距離を調整することによって、レンズ反射光量を低減することができる。図14A及び図14Bからは、曲率半径比「−r1/r2」が少なくとも-0.05から0.05までの間では、光ファイバ系1と集光レンズ3の距離を変動させることで、レンズ反射受光量を極小にする位置が存在し、また、光ファイバ系1と集光レンズ3との距離が、少なくとも集光レンズ3の焦点距離の1.0〜1.4倍である場合には、集光レンズ3の曲率を変更することでレンズ反射受光量を極小にすることが可能であることが分かる。なお、本実施形態では集光レンズ系を単一の集光レンズで構成したものを示したが、集光レンズ系が複数レンズによって構成される場合は、最も光ファイバ系側に位置するレンズについて上記関係を満たすように配置すればよい。また、ここに示した範囲は、レンズの硝材の屈折率に応じて若干変化する。
これらレンズ反射受光量が極小になる配置で光学系を構成することで、単にレンズ反射受光量を低減できるだけでなく、少なくともレンズ形状と、レンズとファイバの相対距離に対する誤差に対して、レンズ反射光量の増大の抑制が図られる。
上記実施形態から明らかなように、集光レンズ及び光ファイバ系の配置に当たっては、構成条件1、2を考慮して配置を決めるステップに続き、製品の仕様上許容される範囲で、集光レンズの曲率半径比や光ファイバ系と集光レンズとの距離を微調整するステップを経ることにより、集光レンズからの反射光の影響が十分に低減されたプローブを作製することができる。
以上の実施形態においては、光ファイバは励起光を観察対象部位へ照射するとともに、この励起光に起因して生じる蛍光を含む測定光を受光することを例として挙げたが、その他例えば、照射光に起因して生じる散乱光またはラマン散乱光を受光することとしてもよい。これらの場合であっても、生体組織の変性や癌などの疾患状態の診断を行うことができ、本発明の効果を奏することができる。
本発明に係るプローブは、内視鏡による検査を行う医療分野において利用可能性がある。
1 第1の光ファイバ系
1a 出射端
1X 中心軸
2 第2の光ファイバ系
2a 受光端
2X 中心軸
3 集光レンズ
3a 第1の面(凸面)
3b 第2の面(略平面)
3X 光軸
4 ファイバ保持部材
5 プローブ外皮
10 プローブ
11 先端面
20 生体組織表面

Claims (10)

  1. 生体組織の測定対象部位に照射光を照射して、測定対象部位から放射される測定光を受光するための光学系を備えて当該測定光を測定するためのプローブであって、
    その先端に前記光学系として、前記照射光を導光する照射導光路を構成する第1の光ファイバ系と、前記測定光を導光する受光導光路を構成する第2の光ファイバ系と、前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端に対向して前記照射光が照射されかつ前記測定光を集光する集光レンズ系とを有し、
    前記第1及び第2の光ファイバ系はそれぞれ1本の光ファイバ又は複数本の光ファイバの束から構成され、
    前記集光レンズ系は1個又は複数個のレンズから構成され、
    前記集光レンズ系の光軸と、前記第1の光ファイバ系の出射端の中心軸と、前記第2の光ファイバ系の受光端の中心軸とが、これら3つの軸のうち2つを通る直線が残りの1つを通らない条件で配置されてなるプローブ。
  2. 前記第1の光ファイバ系の出射端における当該第1の光ファイバ系の外接円の直径をd1とし、
    前記第2の光ファイバ系の受光端における当該第2の光ファイバ系の外接円の直径をd2としたとき、
    前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端が、前記集光レンズ系の光軸を中心軸とする直径2d1+d2未満の領域に設置された請求項1に記載のプローブ。
  3. 前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端を設置可能な内部領域の外周から内部に距離d2/2以上離れた領域を、領域αとし、
    前記第1の光ファイバ系の出射端の中心軸を中心軸とする直径d1+d2未満の領域を、領域βとし、
    前記集光レンズ系の光軸を中心として前記第1の光ファイバ系の出射端の中心軸と対称の位置にある軸を中心軸とする直径d1+d2未満の領域を、領域γとしたとき、
    領域αのうち、領域β及び領域γを含まない領域に、前記第2の光ファイバ系の受光端の中心軸が配置された請求項2に記載のプローブ。
  4. 前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端を設置可能な内部領域の前記集光レンズ系の光軸を中心軸とする直径をプローブ有効内径D(但し、D<2d1+d2)とし、
    前記集光レンズ系の光軸を中心として前記第1の光ファイバ系の出射端の中心軸と対称の位置にある軸と、前記第2の光ファイバ系の受光端の中心軸との距離d3が、(d1+d2)/2<d3<D−(d1+d2)/2の関係を満たすように、前記第1の光ファイバ系、前記第2の光ファイバ系及び前記集光レンズ系が配置された請求項2に記載のプローブ。
  5. 前記第1の光ファイバ系と前記第2の光ファイバ系とが互いに外周の少なくとも一部を接触させて配置された請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のプローブ。
  6. 前記第1の光ファイバ系と前記第2の光ファイバ系とが互いに離間して配置された請求項1から請求項4のうちいずれか一に記載のプローブ。
  7. 前記第1及び第2の光ファイバ系のうち少なくとも一方が複数本の光ファイバの束で構成されており、複数本の光ファイバの束で構成される一方の光ファイバ系の外接円内に、他方の光ファイバ系の外周の一部が位置する請求項5又は請求項6に記載のプローブ。
  8. 前記第1及び第2の光ファイバ系のうち少なくとも一方が複数本の光ファイバの束で構成されており、複数本の光ファイバの束で構成される一方の光ファイバ系の外接円内には、他方の光ファイバ系の外周が位置していない請求項5又は請求項6に記載のプローブ。
  9. 前記第1の光ファイバ系の出射端及び前記第2の光ファイバ系の受光端と、前記集光レンズ系を構成するレンズであって最も前記第2の光ファイバ系側のレンズの、前記第2の光ファイバ系の受光端側の第1の面との距離が、前記集光レンズの焦点距離の等倍から1.4倍の範囲にある請求項3から請求項8のうちいずれか一に記載のプローブ。
  10. 前記集光レンズの前記第1の面の曲率半径r1と、前記第1の面に相対する第2の面の曲率半径r2の比r1/r2が−0.05から0.05の範囲にある請求項3から請求項9のうちいずれか一に記載のプローブ。
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