JP6240391B2 - 腹腔鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、腹腔鏡に関し、さらに詳しくは、病変部やセンチネルリンパ節の正確な位置を容易且つ迅速に特定することができる先端構造を有する腹腔鏡に関する。
一般に固形癌の手術では、病変部を切除すると共に、その病変部の周囲で癌の転移が疑われる複数のリンパ節を切除することが多い(「リンパ節廓清」と呼ばれる。)。リンパ節廓清は、癌の根治のためには有効である。しかしながら、例えば早期胃癌に限った場合では、リンパ節への転移比率は3%〜10%程度であり、転移していない90%以上の患者にとっては無用なリンパ節廓清が行われたことになり、患者の負担が大きいという難点がある。
癌の原発巣からリンパ管に入った癌細胞が最初に到達するリンパ節をセンチネルリンパ節(Sentinel−Lymph−Node)といい、原発癌が他の臓器に転移する場合には、センチネルリンパ節に転移があると考えられている(これをセンチネルリンパ節理論という。)。このセンチネルリンパ節理論によれば、早期癌の手術では、センチネルリンパ節を見つけ、生検(患部の一部を切り取って顕微鏡等で調べる検査のこと)し、迅速に病理検査を行うことにより、リンパ節への転移の有無を判定することができる。センチネルリンパ節に癌が転移していない場合は、腹腔鏡手術による病変部だけの切除で済むか、又は、リンパ節廓清そのものが不要となる。一方、センチネルリンパ節に癌が転移している場合は、転移状況に応じたリンパ節廓清が必要となる。例えばリンパ節に転移している胃癌の場合には、リンパ節廓清を伴う胃1/2以上の切除手術が必要となる。
こうしたリンパ節は臓器の外側にある。そのため、癌の転移があるかどうかは、内視鏡で発見することができず、臓器の外側から観察する必要がある。
近年、蛍光色素を用いて病変組織を検出する蛍光色素法が提案されている。例えば特許文献1には、励起光によって蛍光を発する光感受性物質(例えばシアニン系色素)を蛍光診断薬として予め生体に投与し、その光感受性物質の励起波長帯域にある励起光を照射し、病変部に集積した光感受性物質から蛍光を生じさせ、生じた蛍光を受光して、病変部の局在範囲及び浸潤範囲を検出する方法が提案されている。そして、この方法は、センチネルリンパ節にも適用可能であると提案されている。
特許文献2には、そうしたセンチネルリンパ節を生体組織表面から容易に且つ高精度に検出するための検出システムが提案されている。この検出システムは、近赤外蛍光色素であるインドシアニングリーンを予め腫瘍周囲に局部的に注入し、所定時間後に開腹手術を行い、観察部に励起光を照射してインドシアニングリーンを発光させるシステムである。具体的には、同文献の図2に示されているように、観察部に励起光照射ユニットから近赤外励起光を照射する。センチネルリンパ節には、インドシアニングリーンが蓄積されているため、そのインドシアニングリーンが近赤外蛍光を発し、その近赤外蛍光は、イメージインテンシファイアで増幅され、蛍光板で可視化像に変換される。観察者は、ハーフミラーを透過した通常像と、ミラー及びハーフミラーを反射した可視化像とを同時に観察する。励起光及び蛍光は、センチネルリンパ節を覆っている脂肪等の生体組織により吸収されにくい近赤外波長の光であるため、生体組織の表面からセンチネルリンパ節を検出することができる。
開腹手術は患者の負担が大きいため、最近では、例えば特許文献3に示すような腹腔鏡を利用した非開腹手術が行われるようになってきた。この特許文献3に記載の腹腔鏡は、患者に空けられた小さな穴から内部に腹腔鏡を挿入し、患部の画像を取得して診断するものである。同文献で提案されている腹腔鏡は、挿入される所定長さの先端部を有し、この先端部には患部の画像を取得し、取得した患部の画像を伝達する機構が設けられている。画像を伝達する機構は、剛性のある部材で形成された長いシースチューブと、このシースチューブ内に配置され、画像を伝達する手段の外表面を横切って流体を流し、そこから画像の邪魔になる物を除去するための手段とを備えている。
特許文献4には、内視鏡システムを構成するバンドルを腹腔鏡として用いることが提案されている。同文献に記載の内視鏡システムで用いるバンドルは、中心に励起光用光ファイバがあり、その周囲に受光用光ファイバが複数配置されている。励起光用光ファイバは検査制御装置の励起用光源に接続され、受光用光ファイバは蛍光検出用検出器に接続されている。同文献で提案されている内視鏡システムは、バンドルの先端がすり鉢状に形成され、中心部が凹み、中心から外側までの部位がバンドルの先方に向けて斜めに張り出すように形成されている。この内視鏡システムは、観察範囲にバンドルの先端を突き当てて、中心部が凹んだ先端構造によって受光用光ファイバが受光する蛍光を外部に漏らさないようにして使用される。
WO98/48845号公報 特開2001−299676号公報 特開平6−22902号公報 特開2010−158358号公報
従来用いられている腹腔鏡には種々の課題が存在している。例えば、励起光を照射するための腹腔鏡は、その先端部に窓部材が設けられており、その窓部材を通して観察部を撮像したり、励起光を照射したりしていた。従来の窓部材としては、ガラス等の透明部材が腹腔鏡の先端に気密封止されるように設置され、腹腔鏡の先端の窓部材より内側には、レンズ、光ファイバイメージバンドル、励起光用光ファイバ等が設置されていた。
しかしながら、先端に窓部材が設置された腹腔鏡を用い、その腹腔鏡が観察部に蛍光分析用の励起光を照射すると共に観察部からの反射光や蛍光を受光するファイバが一体となった腹腔鏡である場合には、照射した励起光が窓部材で反射し、その反射光が受光用光ファイバに入射するため、特に蛍光分析をする場合においては、その窓部材で発生した反射光がノイズになるという問題があった。
また、先端に窓部材が設置された腹腔鏡を用い、観察部に蛍光分析用の励起光を照射する際、出射する励起光が窓部材で反射し、光が減衰してしまう、又は観察部で発生した蛍光を受光する際、蛍光が窓部材で反射し、光が減衰してしまう、という問題が生じていた。
このような問題に対し、従来、先端に反射防止膜を設けるという方法があるが、照射する励起光に対して受光する蛍光の強度が微弱であることから、反射防止膜だけでは反射ノイズ対策として十分ではなかった。例えば、窓部材の表裏に反射防止膜を設ける等して反射防止膜を腹腔鏡の先端に設けた場合、その窓部材での反射を1%以下、例えば0.1%に抑えた場合は減衰量が30dBになる。しかしながら、蛍光分析で測定する蛍光強度は励起光の強度と比較して微弱であるため、この程度の減衰量でも十分ではなく、少なくとも減衰量が40dB以上は必要であった。
なお、上記した特許文献4で提案されている技術は、励起光を照射する励起光用光ファイバと蛍光を受光する受光用光ファイバを束ねた受光用光ファイババンドルとからなる腹腔鏡の先端に、窓ガラスが無い構造が示されている。しかし、この技術は、励起光用光ファイバァイバよりも先端側に、励起光用光ファイバを囲む形態で受光用光ファイバの先端の内周面を斜め内向きのテーパー形状にしている。これは、蛍光の受光効率を高めるようにしたものであり、励起光の照射用レーザが受光用光ファイバに入射してしまうという問題に対しては言及がない。また、その特許文献4に示されている構造では、励起光用光ファイバの先端に体液等の異物が付着した場合、そこで励起光が散乱し、その散乱光を受光用光ファイバで受光してしまう。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、観察部の蛍光を励起させるための励起光を照射した場合、励起光の反射と拡散を抑えることができ、反射光の漏れを抑制することができる先端構造を有する腹腔鏡を提供することにある。
(1)上記課題を解決するための本発明に係る腹腔鏡(第1の腹腔鏡)は、蛍光を励起させるための励起光を導光する励起光用光ファイバと、前記蛍光を受光する受光用光ファイバとを有する腹腔鏡であって、前記腹腔鏡の先端の端面が封止用窓部材を有さず且つ隙間が封止され、前記励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされている先端構造を有することを特徴とする。
この発明によれば、腹腔鏡の先端の端面が封止用窓部材を有しないので、封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。また、腹腔鏡の先端の端面は接着剤や充填剤等で隙間が封止されているため、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、また、滅菌処理が可能である。また、励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされているので、遮光シールドがない場合に起こり易い反射光の漏れを抑制することができる。
本発明に係る腹腔鏡において、前記励起光用光ファイバの端面が、(a)前記受光用光ファイバの端面と同一面である、(b)前記受光用光ファイバの端面よりも飛び出している、(c)前記受光用光ファイバの端面よりも凹んでいる、のいずれかであるようにしてもよい。
この発明によれば、励起光用光ファイバの端面が上記のうちのいずれであっても、封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。
本発明に係る腹腔鏡において、前記遮光シールドの先端は、前記励起光用光ファイバの端面よりも外側に飛び出しているようにしてもよい。
(2)上記課題を解決するための本発明に係る腹腔鏡(第2の腹腔鏡)は、蛍光を励起させるための励起光を導光する励起光用光ファイバと、前記蛍光を受光する受光用光ファイバとを有する腹腔鏡であって、前記腹腔鏡の先端の端面のうち、少なくとも前記励起光用光ファイバの端面は封止用窓部材を有さず且つ隙間が封止され、該励起光用光ファイバの端面以外は封止用窓部材を有し、前記励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされている先端構造を有することを特徴とする。
この発明によれば、腹腔鏡の先端の端面のうち、少なくとも励起光用光ファイバの端面が封止用窓部材を有しないので、励起光が封止用窓部材を透過した後に窓部材の表面で反射し、拡散した光が受光用光ファイバに入射するという従来の問題を解消でき、封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。また、腹腔鏡の先端の端面のうち、励起光用光ファイバの端面以外は封止用窓部材を有し、励起光用光ファイバと遮光シールドとの間の隙間や遮光シールドと封止用窓部材との間の隙間も接着剤や充填剤等で封止されているので、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、また、滅菌処理が可能である。また、励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされているので、反射光の漏れを抑制することができる。
本発明に係る腹腔鏡において、前記励起光用光ファイバの端面が、(A)前記封止用窓部材の表面と同一面である、(B)前記封止用窓部材の表面よりも飛び出している、(C)前記封止用窓部材の表面よりも凹んでいる、のいずれかであるようにしてもよい。
この発明によれば、励起光用光ファイバの端面が上記のうちのいずれであっても、封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。
本発明に係る腹腔鏡において、前記遮光シールドの先端は、前記励起光用光ファイバの端面よりも外側に飛び出しており、前記封止用窓部材の表面と同一面である、前記封止用窓部材の表面よりも外側に飛び出している、又は、前記封止用窓部材の表面よりも内側に凹んでいるようにしてもよい。
この発明によれば、遮光シールドの先端は、励起光用光ファイバの端面よりも外側に飛び出しており、励起光用光ファイバの端面は、封止用窓部材の表面と同一面である、又は封止用窓部材の表面よりも外側に飛び出しているので、励起光用光ファイバの端面位置に関わらず、遮光シールドの作用により、遮光シールドがない場合に起こり易い反射光の漏れを抑制することができる。
(3)上記課題を解決するための本発明に係る腹腔鏡(第3の腹腔鏡)は、蛍光を励起させるための励起光を導光する励起光用光ファイバと、前記蛍光を受光する受光用光ファイバとを有する腹腔鏡であって、前記腹腔鏡の端面が励起光及び蛍光を透過する封止用被覆材を有し、前記励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされている先端構造を有することを特徴とする。
この発明によれば、腹腔鏡の端面が封止用被覆材を有するので、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、滅菌処理が可能である。また、励起光及び蛍光を透過する封止用被覆材で覆われているので、励起光や蛍光がその被覆材を透過した後に被覆材表面で反射したり拡散したりする光量が少ない。その結果、反射光が受光用光ファイバに入射するという従来の問題を抑制することができ、従来型の封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。また、励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされているので、反射光の漏れを抑制することができる。
上記(1)〜(3)の本発明に係る腹腔鏡において、前記励起光用光ファイバが、照射範囲が異なる複数種の励起光用光ファイバである、ように構成されていてもよい。
上記(1)〜(3)の本発明に係る腹腔鏡において、前記励起光用光ファイバが、広い範囲に励起光を照射して蛍光を励起させるための励起光用光ファイバと、絞られた狭い範囲に励起光を照射して蛍光を励起させるための励起光用光ファイバとを含む、ように構成されていてもよい。
上記(1)〜(3)の本発明に係る腹腔鏡において、前記受光用光ファイバが、受光用ファイババンドルをなしていてもよい。
上記(1)〜(3)の本発明に係る腹腔鏡において、前記受光用光ファイババンドルを構成する受光用光ファイバの隙間が封止されている、又は、前記励起光用光ファイバと前記受光用光ファイババンドルとの隙間が封止されている、ことが好ましい。
本発明に係る第1の腹腔鏡によれば、封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができるとともに、遮光シールドがない場合に起こり易い反射光の漏れを抑制することができる。また、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、滅菌処理が可能である。
本発明に係る第2の腹腔鏡によれば、励起光が封止用窓部材を透過した後に窓部材の表面で反射し、拡散した光が受光用光ファイバに入射するという従来の問題を解消でき、封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。また、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、滅菌処理が可能であり、反射光の漏れを抑制することができる。
本発明に係る第3の腹腔鏡によれば、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、滅菌処理が可能である。また、励起光や蛍光がその被覆材を透過した後に被覆材表面で反射したり拡散したりする光量が少なく、反射光が受光用光ファイバに入射するという従来の問題を抑制することができる。また、従来型の封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができ、反射光の漏れを抑制することができる。
さらに、本発明に係る第1〜第3の腹腔鏡によれば、励起光用光ファイバの照射範囲を異なるように構成でき、また、広い範囲と狭い範囲とを併せて照射することもできる。
本発明に係る第1の腹腔鏡の一例を示す横断面図(A)及び縦断面図(B)である。 本発明に係る第1の腹腔鏡の他の例(凸段差と凹断差)を示す縦断面図である。 本発明に係る第1の腹腔鏡のさらに他の例(励起光用光ファイバの先端位置と遮光シールドパイプの先端位置との関係)を示す縦断面図である。 本発明に係る第1の腹腔鏡のさらに他の一例(隙間の封止)を示す横断面図(A)及び縦断面図(B)である。 本発明に係る第2の腹腔鏡の一例(励起光用光ファイバと封止用窓部材の構造)を示す横断面図(A)及び縦断面図(B)である。 本発明に係る第2の腹腔鏡の他の例(遮光シールドパイプと励起光用光ファイバの位置)を示す縦断面図である。 比較例としての励起光用光ファイバと封止用窓部材の構造を示す縦断面図である。 本発明に係る第3の腹腔鏡の一例(封止用被覆材を有する構造)を示す横断面図(A)及び縦断面図(B)である。 本発明に係る第4の腹腔鏡の一例(絞り用レンズを備えた構造)を示す横断面図(A)、縦断面図(B)及び使用例(C)である。 図9に示す腹腔鏡の先端に封止用窓部材が設けられた比較例としての構造を示す縦断面図である。 本発明に係る腹腔鏡の反射減衰量の測定方法を示す構成図である。 先端構造が異なる励起光用腹腔鏡を用いて測定した励起光の反射減衰量の測定結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る腹腔鏡について図面を参照しながら説明する。なお、本発明の技術的範囲は、以下の記載や図面にのみ限定されるものではない。
[腹腔鏡]
本発明に係る腹腔鏡を、図1〜図10を用いて説明する。腹腔鏡300は、中心にある1本又は2本以上の光ファイバ310と、その周囲にある複数本の光ファイバ320Aとで少なくとも構成されている。腹腔鏡300を用いた検査装置では、励起用腹腔鏡として主に適用されることが好ましいので、励起用腹腔鏡と言う場合もある。
具体的には、図1〜図6、図8及び図9に示すように、腹腔鏡300A〜300Kは、蛍光を励起させるための励起光を導光する1本又は2本以上の励起光用光ファイバ310と、その蛍光を受光する複数本の受光用光ファイバ320Aとを有する。こうした腹腔鏡300A〜300Kは、通常、複数本の受光用光ファイバ320Aが束ねられて受光用光ファイババンドル320を構成している。
腹腔鏡300は、その先端301の端面に封止用窓部材を有さない第1の腹腔鏡A〜E(図1〜図4参照)と、その先端301の端面のうち、励起光用光ファイバ310の端面に封止用窓部材がなく、励起光用光ファイバ310の端面以外側に封止用窓部材350を有する第2の腹腔鏡F〜I(図5及び図6参照)と、その先端301の端面に励起光及び蛍光を透過する封止用被覆材360を有する第3の形態腹腔鏡J(図8参照)とに大別される。
<第1の形態>
第1の形態の腹腔鏡300A〜300Eは、図1〜図4に示すように、腹腔鏡の先端301の端面が封止用窓部材を有さず且つ隙間が封止され、励起光用光ファイバ310の先端と受光用光ファイバ320A(受光用光ファイババンドル320)の先端の両方が露出した構造である。そして、励起光用光ファイバ310の外周が、その励起光用光ファイバ310の先端310aから遮光シールドされるように構成されている。「励起光用光ファイバ310の先端310aから遮光シールドされる」とは、例えば遮光シールドパイプ311によって、励起光用光ファイバ310の先端310aの外周部位から内方に向かって遮光シールドされることを意味している。
この第1の形態では、腹腔鏡300A〜300Eの先端301に封止用窓部材が設けられていないので、その封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。また、励起光用光ファイバ310の外周がその励起光用光ファイバ310の先端310aから遮光シールドされているので、励起光用光ファイバ先端310aで発生する反射光の漏れを抑制することができるとともに、励起光用光ファイバ310内に入射した反射光の漏れを抑制することができる。さらに、腹腔鏡300A〜300Eの先端301の端面において、励起光用光ファイバ310と遮光シールド(遮光シールドパイプ311)との間の隙間、遮光シールド(遮光シールドパイプ311)と受光用光ファイバ320Aとの間の隙間、受光用光ファイバ同士の隙間等が接着剤や充填剤等で封止されているため、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、また、滅菌処理が可能である。
(先端構造)
図1の腹腔鏡300Aは、励起光用光ファイバ310の先端310aの端面と、受光用光ファイバ320Aの先端の端面とが同一面になるように構成されている。一方、図2(A)の腹腔鏡300Bは、受光用光ファイバ320Aの先端の端面に対し、励起光用光ファイバ310の先端310aの端面が飛び出すように構成されており、その先端310aは、凸状に突出して凸段差313になっている。図2(B)の腹腔鏡300Cは、受光用光ファイバ320Aの先端の端面に対し、励起光用光ファイバ310の先端310aの端面が凹んでいるように構成されており、その先端310aは、凹段差314になっている。
凸段差313や凹段差314の先端構造にしたことにより、励起光用光ファイバ310の先端310aの端面での反射光が受光用光ファイバ320Aに入らなくすることができる。特に、凹段差314にすることにより、励起光用光ファイバ310の先端310aに体液等の異物が付着し、そこで励起光が仮に散乱しても、受光用光ファイババンドル320に散乱光が入射し難くなるという利点がある。
なお、図2(B)に示すように、励起光用光ファイバ310の先端310aが受光用光ファイバ320Aの端面よりも凹んでいる場合は、励起光用光ファイバ310の先端310aから出射した励起光が周囲の受光用ファイバ320Aに当たらない範囲で凹ませるようにすることが望ましい。励起光用光ファイバ310の先端310aをあまり凹ませ過ぎて励起光が受光用ファイバ320Aに当たると、励起光を当てようとする箇所(観察部)に励起光が当たらなくなるという難点がある。そうした凹ませの程度は、励起光用光ファイバ310の直径や励起光用光ファイバ310の先端310aからの励起光の出射角度等によって任意に設定される。
図3は、遮光シールドパイプ311の先端が、励起光用光ファイバ310の先端310aよりも外側に飛び出している例を示している。図3(A)の腹腔鏡300Dは、遮光シールドパイプ311の先端が励起光用光ファイバ310の端面310aよりも外側に飛び出し、かつ、励起光用光ファイバ310の端面310aが受光用光ファイバ320Aの端面よりも外側に出ている例である。また、図3(B)の腹腔鏡300D’は、遮光シールドパイプ311の先端が励起光用光ファイバ310の端面310aよりも外側に飛び出し、かつ、励起光用光ファイバ310の端面310aが受光用光ファイバ320Aの端面と同一面の位置になっている例である。また、図3(C)の腹腔鏡300D”は、遮光シールドパイプ311の先端が励起光用光ファイバ310の端面310aよりも外側に飛び出し、かつ、励起光用光ファイバ310の端面310aと遮光シールドパイプ311の先端とが受光用光ファイバ320Aの端面よりも内側に凹んでいる例である。
図3(A)〜(C)に示すように、励起光用光ファイバ310の先端310aが遮光シールドパイプ311の先端よりも凹んでいる場合は、励起光用光ファイバ310の先端310aから出射した励起光が遮光シールドパイプ311の内周面に当たらない範囲で凹ませるようにすることが望ましい。励起光用光ファイバ310の先端310aをあまり凹ませ過ぎて励起光が遮光シールドパイプ311の内周面に当たると、励起光が観察部位に当たらなくなったり、励起光が弱まってしまうという難点がある。そうした凹ませの程度は、励起光用光ファイバ310の直径や励起光用光ファイバ310の先端310aからの励起光の出射角度等によって任意に設定される。
また、図3(C)に示すように、遮光シールドパイプ311の先端が受光用光ファイバ320Aの端面よりも凹んでいる場合は、励起光用光ファイバ310の先端310aから出射した励起光が遮光シールドパイプ311の内周面に当たらないとともに、周囲の受光用ファイバ320Aにも当たらない範囲で凹ませるようにすることが望ましい。この凹ませの程度も、励起光用光ファイバ310の直径、遮光シールドパイプ311の直径、励起光用光ファイバ310の先端310aからの励起光の出射角度等によって任意に設定される。
なお、図3(A)〜(C)に示すように、遮光シールドパイプ311の先端よりも励起光用光ファイバ310の先端310aを凹ませた場合には、励起光用光ファイバ310の先端310aに体液等の異物が付着して励起光が仮に散乱しても、励起光用光ファイバ310の外周を覆った遮光シールドパイプ311が励起光用光ファイバ310の先端310aよりも突き出しているので、その散乱光を遮光シールドパイプ311で遮ることができ、その結果、受光用光ファイババンドル320への散乱光の入射を顕著に抑制することができるという利点がある。
図1〜図3に示す腹腔鏡の先端には封止用窓部材が設けられていないが、励起用光ファイバ310と遮光シールドパイプ311との間の隙間、遮光シールドパイプ311と受光用ファイバ320Aとの間の隙間、及び受光用光ファイバ同士の隙間等は接着剤や充填剤340等で封止されている。そのため、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、また、滅菌処理が可能である。なお、ここで使用される接着剤や充填剤は、生体に対して無害で滅菌処理可能なものが医療用として適用される。
(光ファイバ)
励起光用光ファイバ310及び受光用光ファイバ320Aは、石英ファイバ、多成分ガラスファイバ、プラスチックファイバ等を適用することができる。中でも、取り扱い容易さから、プラスチックファイバが好ましく用いられる。各ファイバ径は、励起光用光ファイバ310として用いるか、受光用光ファイバ320Aとして用いるかにより、任意に選択されて用いられる。励起光用光ファイバ310は、通常1本のファイバが用いられ、受光用光ファイババンドル320は、複数の受光用光ファイバ320Aを中心の励起光用光ファイバ310の周りに、複数列に均等に配置して用いられる。
(遮光シールド手段)
励起光用光ファイバ310の外周の遮光シールド手段は、励起光用光ファイバ310の外周を遮光シールドできるものであれば特に限定されないが、図1等に示すように、遮光シールドパイプ311が好ましく用いられる。ここでいう遮光シールドパイプ311は、受光用光ファイバ320Aで受光すべき光以外の光(例えば種々の要因で生じた反射光や散乱光等)が、受光用光ファイバ320Aに入り込むのを遮光シールドする特性を有するパイプであることが好ましい。遮光シールドとしては、中空管状のいわゆるパイプ(遮光シールドパイプ311)に限定されるものではなく、遮光シールドできるものであれば、光ファイバの被覆ジャケットやファイバ外周へのコーティング等も適用することができる。
遮光シールドパイプ311の材質や径は特に限定されないが、材質としては、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属、ナイロン等のポリアミド、フッ素樹脂、アクリル、シリコーン、ポリイミド等の樹脂、合成ゴム等を用いることができる。また、遮光シールドパイプ311には励起光用光ファイバ310が挿入されるので、遮光シールドパイプ311の内径は、用いる励起光用光ファイバ310の外径に対応した径であることが好ましい。遮光シールドパイプ311と励起光用光ファイバ310とは、接着剤で固定され、封止される。
(作製方法)
この第1形態の腹腔鏡300A〜300Eの作製方法は特に限定されない。一例としては、例えば図1に示す腹腔鏡300Aは、複数の受光用光ファイバ320Aを用いた受光用光ファイババンドル320と、遮光シールドパイプ311と、励起光用光ファイバ310とを任意の手順で一体として組み立てた後、一体化した端面を研磨して作製することができる。なお、励起光用光ファイバ310と遮光シールドパイプ311とは、前後にずれないように固定される。
一体化の手順としては、例えば、受光用光ファイババンドル320と遮光シールドパイプ311とを一体として組み立てた後、その遮光シールドパイプ311に励起光用光ファイバ310を挿入する手順でもよいし、遮光シールドパイプ311に励起光用光ファイバ310を挿入したものの周りに受光用光ファイババンドル320を配置する手順でもよいし、それ以外の手順でもよい。
また、図2及び図3に示す腹腔鏡300B〜300Dは、例えば、複数の受光用光ファイバ320Aを用いた受光用光ファイババンドル320と、遮光シールドパイプ311とを一体として組み立てた後、端面を研磨し、その後に励起光用光ファイバ310を遮光シールドパイプ311に挿入して作製できる。この手順で作製することにより、受光用光ファイババンドル320と励起光用光ファイバ310との端面に段差(図2(A)(B)、図3)を付けることができる。
なお、腹腔鏡300の外周は、シースチューブで覆われている。シースチューブは、通常、剛性を有する金属製パイプ、例えばステンレスパイプ等が好ましく用いられる。シースチューブの外径や内径は、全体の外形寸法の仕様や、中に挿入するファイバ構成により任意に設計される。シースチューブとその内側の光ファイバとの間は、接着剤等で適宜封止し、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込まないようにする。
(封止材)
図1〜図4に示す各腹腔鏡300A〜300Fにおいて、受光用光ファイババンドル320を構成する各受光用光ファイバ320Aの隙間は、封止材340で封止されていることが好ましい。こうした封止材340により、体液等の液体が腹腔鏡300の内部に入り込まない。また、封止材340による腹腔鏡先端301の封止構造により、滅菌処理も問題なく行うことができる。なお、図示しないが、図1(B)及び図2(A)(B)でも封止材340が隙間を埋めている。また、封止材340による封止は、図8及び図9に示す形態やその他の形態に対しても好ましく適用することができる。
封止材340としては、医療用に適応できるものであれば特に限定されず、樹脂、金属、セラミック等、その材質を問わない。例えば、図4に示すように、剛性のある樹脂、金属、セラミック等の板を封止材340として用い、その板状の封止材340に、受光用光ファイバ320A用の穴と遮光シールドパイプ311(励起光用光ファイバ310を挿入)用の穴を開け、その穴に受光用光ファイバ320Aや遮光シールドパイプ311を挿入させてもよい。なお、板状の封止材340と、受光用光ファイバ320Aや遮光シールドパイプ311との接着は、接着剤で固定することができる。
また、例えば、封止材340として、硬化性の樹脂を用いてもよい。この場合には、受光用光ファイババンドル320と励起光用光ファイバ310とを上記の作製方法で一体化した後、受光用光ファイババンドル320を構成する受光用光ファイバ320Aの隙間に硬化性樹脂(封止材340)を流し込んで(充填して)固めてもよい。また、励起光用光ファイバ310と遮光シールドパイプ311との間の隙間、遮光シールドパイプ311と受光用光ファイババンドル320との間の隙間、受光用光ファイバ320A同士の隙間にも硬化性樹脂(封止材340)を流し込んで固めてもよい。
こうした封止材340で腹腔鏡300の先端部を良好に固定することができるので、その後に腹腔鏡300の先端を容易に研磨して仕上げることができる。
<第2の形態>
第2の形態の腹腔鏡300F〜300Iは、図5及び図6に示すように、(a)腹腔鏡の先端の端面のうち、少なくとも励起光用光ファイバ310の端面310aは封止用窓部材を有さず、且つ隙間が封止され(b)励起光用光ファイバ310の端面310a以外は封止用窓部材350を有し、且つ、(c)励起光用光ファイバ310の外周が該励起光用光ファイバ310の先端310aから遮光シールドされている先端構造を有している。
この第2の形態では、(a)の構成により、励起光が封止用窓部材を透過した後に窓部材の表面で反射し、拡散した光が受光用光ファイバに入射するという従来の問題を解消でき、封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。また、(b)の構成により、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、滅菌処理時の処理液等が、腹腔鏡の内部に入り込むのを抑制することができる。また、(c)の構成により、仮に励起光用光ファイバ310の端面で励起光が反射しても、励起光用光ファイバ310の外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドパイプ311等で遮光シールドされているので、励起光が封止用窓部材を透過した後に封止用窓部材の表面で反射し、拡散した光が受光用光ファイバに入射するという問題を抑制でき、反射光の漏れによる反射ノイズの問題を低減させることができる。
先ず、図5に示す先端構造について説明する。図5は、遮光シールドパイプ311の先端が、封止用窓部材350の表面と同じ位置にあり、腹腔鏡の先端301が平坦面になっている先端構造である。ここで示す先端構造では、腹腔鏡300Fの先端301に設けられた封止用窓部材350は、励起光用光ファイバ310と受光用光ファイバ320Aとで構成される腹腔鏡300Fの先端301を覆うとともに、外周が先端310aから遮光シールドされた励起光用光ファイバ310で貫通されている。したがって、封止用窓部材350は、励起光用光ファイバ310及び遮光シールドパイプ311は覆わず、それ以外の部位を覆うように配置されている。励起光用光ファイバ310及びその外周を覆う遮光シールドパイプ311は、その封止用窓部材350に設けられた穴を通って先端310aが外側に露出している。励起光用光ファイバ310と遮光シールドパイプ311との間の隙間、遮光シールドパイプ311と封止用窓部材350との間の隙間、及び受光用光ファイバ320A同士の隙間は、接着剤等で適宜固定され、且つ封止されている。
次に、図6に示す先端構造について説明する。図6は、遮光シールドパイプ311の先端が、励起光用光ファイバ310の先端よりも外側に飛び出し、かつ封止用窓部材350に対して凸状に突出して凸段差になっている先端構造(図6(A)(B))、又は、封止用窓部材350に対して凹状に凹んで凹段差になっている先端構造(図6(C))である。
図6(A)の腹腔鏡300Gは、遮光シールドパイプ311の先端が励起光用光ファイバ310の端面310aよりも外側に飛び出し、かつ、励起光用光ファイバ310の端面310aが封止用窓部材350の表面よりも外側に飛び出している例である。また、図6(B)の腹腔鏡300Hは、遮光シールドパイプ311の先端が励起光用光ファイバ310の端面310aよりも外側に飛び出し、かつ、励起光用光ファイバ310の端面310aが封止用窓部材350の表面と同一面の位置になっている例である。また、図6(C)の腹腔鏡300Iは、遮光シールドパイプ311の先端が励起光用光ファイバ310の端面310aよりも外側に飛び出し、かつ、励起光用光ファイバ310の端面310aと遮光シールドパイプ311の先端とが封止用窓部材350の表面よりも内側に凹んでいる例である。
図6(A)〜(C)に示すように、励起光用光ファイバ310の先端310aが遮光シールドパイプ311の先端よりも凹んでいる場合は、図3で説明したのと同様に、励起光用光ファイバ310の先端310aから出射した励起光が遮光シールドパイプ311の内周面に当たらない範囲で凹ませるようにすることが望ましい。励起光用光ファイバ310の先端310aをあまり凹ませ過ぎて励起光が遮光シールドパイプ311の内周面に当たると、励起光が観察部位に当たらなくなったり、励起光が弱まってしまうという難点がある。そうした凹ませの程度は、励起光用光ファイバ310の直径や励起光用光ファイバ310の先端310aからの励起光の出射角度等によって任意に設定される。
また、図6(C)に示すように、遮光シールドパイプ311の先端が封止用窓部材350の表面よりも凹んでいる場合は、励起光用光ファイバ310の先端310aから出射した励起光が遮光シールドパイプ311の内周面に当たらないとともに、周囲の封止用窓部材350にも当たらない範囲で凹ませるようにすることが望ましい。この凹ませの程度も、励起光用光ファイバ310の直径、遮光シールドパイプ311の直径、励起光用光ファイバ310の先端310aからの励起光の出射角度等によって任意に設定される。
なお、図7に示す腹腔鏡300’は、比較例としての励起光用光ファイバと封止用窓部材の構造を示す縦断面図であり、励起光用光ファイバ310の先端310aは封止用窓部材350の穴を通っているが、遮光シールドパイプ311は封止用窓部材350の穴を通っておらずにその先端が覆われている。こうした態様では、励起光用光ファイバ310の端面で励起光が反射した場合に、励起光用光ファイバ310の端面からの反射光が遮光シールドパイプ311で遮光されず、受光用光ファイバ320Aに入射することがあり、反射ノイズの問題を解決できないことがある。
封止用窓部材350は、少なくとも蛍光を透過する材質であることが好ましく、励起光は必ずしも透過しなくてもよい。封止用窓部材350の例としては、光学的に透明な封止用窓部材(例えばガラスや樹脂等)の片面又は表裏両面に、(i)蛍光の波長帯域に対する反射防止膜を設けたもの、又は、(ii)蛍光を透過し且つ励起光を透過しないフィルタやダイクロイックフィルタを設けたもの、が好ましく用いられる。
封止用窓部材350に設けられた反射防止膜は、観察対象部で発生した蛍光が封止用窓部材350の表面で反射するのを抑制することができ、その結果、反射光が生じるのを低減でき、受光用光ファイバ320Aが受光する蛍光の受光効率が低下するのを抑制することができる。また、蛍光を透過し且つ励起光を透過させないフィルタやダイクロイックフィルタが設けられた封止用窓部材350は、封止用窓部材350での蛍光の反射を抑制でき、さらに観察対象部で反射して戻ってくる励起光が受光用光ファイバ320Aに入射するのを防いでノイズを低減することができる。
この態様では、封止用窓部材350が励起光用光ファイバ310の先端310aを覆っていないので、封止用窓部材350での励起光の反射や散乱が生じない。そのため、封止用窓部材350の厚さは、蛍光の透過性が確保されれば特に限定されず、通常は、入手の容易さ等から、0.5mm以上、10mm以下の範囲内のものが好ましく使用される。
また、励起用光ファイバ310と遮光シールドパイプ311との間の隙間、遮光シールドパイプ311と封止用窓部材350との間の隙間、及び受光用光ファイバ320A同士の隙間は、接着剤等で封止されているため体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、また、滅菌処理が可能である。ここで使用される接着剤等は、生体に対し無害で滅菌処理可能なものが医療用として適用される。
なお、封止用窓部材350の外縁は、図5の例ではシースチューブ330の内壁面に接した態様で設けられているが、シースチューブ330の先端を覆う態様(図示しない)で設けられていてもよい。シースチューブ330と封止用窓部材350の外縁との間は、接着剤等で適宜封止し、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込まないようにする。
<第3の形態>
第3の形態の腹腔鏡300Jは、図8に示すように、腹腔鏡300Jの端面301が励起光及び蛍光を透過する封止用被覆材360を有し、励起光用光ファイバ310の外周が該励起光用光ファイバ310の先端から遮光シールドされている先端構造を有している。
図8に示す先端構造では、腹腔鏡300Jの先端301に設けられた封止用被覆材360は、励起光用光ファイバ310と受光用光ファイバ320Aとで構成される腹腔鏡300Gの先端301の全面を覆っている。したがって、封止用被覆材360は、腹腔鏡300Gの先端301の全面を隙間無く覆っており、図5や図6のような穴は設けられていない。封止用被覆材360は、例えば図1や図4に示す腹腔鏡300A,300Eのように、先端301が平坦な腹腔鏡に設けられることが望ましい。
この第3形態では、腹腔鏡300Jの端面301が封止用被覆材360を有するので、腹腔鏡300Jの先端301を外因から保護することができるとともに、汚れや傷が付いた場合には交換が容易である。また、体液や汚れ等の液体が腹腔鏡300Jの内部に入り込むのを防止することができ、滅菌処理時の処理液等が腹腔鏡300Jの内部に入り込むのを抑制することもできる。
また、励起光及び蛍光を透過する封止用被覆材360で覆われているので、励起光や蛍光がその被覆材360を透過した後に被覆材表面で反射したり拡散したりする光量が少ない。その結果、反射光が受光用光ファイバ320Aに入射するという従来の問題を抑制することができ、従来型の封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。
具体的には、封止用被覆材360の表面での反射光が受光用光ファイバ320Aに入射して反射ノイズが生じるおそれがあるが、この封止用被覆材360は、反射ノイズの発生を抑制する材料であればよい。そうした封止用被覆材360は、反射減衰量が例えば40dB以上、さらに好ましくは50dB以上となる被覆材が好ましく用いられる。(ここで言う反射減衰量は出射光に対し反射して戻る光がどれほど減衰したかを示す数値であり、ここでは数値が大きいほど反射光が減衰することを意味する。つまり40dBよりも50dBの方が反射戻り光が少なくなる。)その結果、反射ノイズの発生を抑えることができる。なお、封止用被覆材360の厚さは、各光ファイバの直径や配置等により好まし厚さが変わるので特に限定されない。実際には、後述する図12の結果等を考慮して、封止用被覆材360の材質や厚さ等が調整される。
なお、封止用被覆材360の厚さが薄い場合は、封止用被覆材360の表面で反射した励起光が拡散する範囲が狭く、その反射光が受光用光ファイバ320Aに入射しにくく、反射ノイズの発生を抑えることができるので好ましい。具体的には、受光用光ファイバ320Aに好適である一般的なプラスチックファイバは外径が1mm程度であり、その外側にある遮光シールドパイプ311の厚さを考慮すると、例えば厚さが0.3mm以下(好ましくは0.2mm以下)程度の薄さとなる。
また、励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされているので、反射光の漏れを抑制することができる。
封止用被覆材360は、励起光用光ファイバ310から出射する励起光を透過するとともに、照射対象部で発生した蛍光を透過する材質であることが好ましい。こうした封止用被覆材360の例としては、光学的に透明な封止用窓部材(例えばガラスや樹脂等)の片面又は表裏両面に、(i)蛍光の波長帯域に対する反射防止膜を設けたもの、又は、(ii)蛍光を透過するフィルタやダイクロイックフィルタを設けたもの、が好ましく用いられる。なお、封止用被覆材360は、照射対象部から反射して戻ってきた励起光の入射を妨げる材質であることがより好ましい。
封止用被覆材360に設けられた反射防止膜は、観察対象部で発生した蛍光が封止用被覆材360の表面で反射するのを抑制することができ、その結果、反射光が生じるのを低減でき、受光用光ファイバ320Aが受光する蛍光の受光効率が低下するのを抑制することができる。また、蛍光を透過させるフィルタやダイクロイックフィルタが設けられた封止用被覆材360は、封止用被覆材360での蛍光の反射を抑制できる。さらに、照射対象部から反射して戻ってきた励起光の入射を妨げる材質である場合は、観察対象部で反射して戻ってくる励起光が受光用光ファイバ320Aに入射するのを防いでノイズを低減することができる。
なお、図8で説明した第3の形態における上記以外の構成、例えば光ファイバ、遮光シールド手段、作製方法(研磨方法)、封止材340、シースチューブ等は、上記した第1の形態の説明欄で説明した構成の内容及びその作用効果は同じであるので、ここではその説明を省略する。
<第4の形態>
第4の形態の腹腔鏡300Kは、例えば図9に示すように、照射範囲が異なる2種類の励起光用光ファイバ(310,310’)を備えている先端構造を有している。そうした先端構造は、例えば、絞り用レンズを備えた構造であってもよいし、拡大用レンズを備えた構造であってもよいし、平行光を照射できるレンズを備えた構造であってもよい。
第4の形態の腹腔鏡のうち、図9で例示した腹腔鏡300Jは、照射範囲が異なる2種類の励起光用光ファイバ(310,310’)を備えている。具体的には、広い範囲P1に励起光を照射して蛍光を励起させるための励起光用光ファイバ310’と、絞られた狭い範囲P2に励起光を照射して蛍光を励起させるための励起光用光ファイバ310とを備えている。こうした腹腔鏡300Hは、そうした2種類の励起光用光ファイバ(310,310’)と、観察対象部で発光した蛍光を受光する受光用光ファイバ320Aが束ねられた受光用光ファイババンドル320とが一体になった腹腔鏡である。
励起光の絞り構造は、図9(B)に示すように、励起光用光ファイバ310と、励起光用光ファイバ310の先端の先に設けられる絞りレンズ部370とで少なくとも構成されている。励起光用光ファイバ310の先端側には、励起光用光ファイバ310の保護と保持をするガイドパイプ等のガイド部材373が設けられていることが好ましい。
励起光の照射範囲を絞るための絞りレンズ部370は、絞り用レンズ371を備えている。絞り用レンズ371の数は特に限定されないが、図9に示す2つでもよいし、1つ(図示しない)でもよい。また、絞り用レンズ371を位置決めと保持するためのレンズホルダ(図示しない)を備えていてもよいし、レンズ間に挿入されて腹腔鏡の出射端面からの焦点までの長さを調整するためのスペーサ(図示しない)を備えていてもよい。また、レンズの外側(外側に出る部分)を保護するレンズ用の保護層(図示しない)を備えていてもよい。
この絞り構造は、励起光用光ファイバ310からの励起光を狭い範囲P2に集光させて照射する。その範囲P2は、励起光用光ファイバ310’から照射する励起光の範囲P1よりも狭い。その狭い範囲P2のスポット径を例えば1mm以下に絞ることにより、励起光の強度を大きくすることができる。その結果、1〜2mmの小さな対象部分(例えばセンチネルリンパ節等)から比較的強い蛍光を発光させることができる。また、センチネルリンパ節等の内部又はその近傍にのみ励起光を照射するので、周囲にある癌細胞等の影響を受け難いので、ノイズの影響が少ない検査が行える。
また、照射対象としては、センチネルリンパ節、病変部の組織、細胞、その他を挙げることができる。照射は、その対象部分のサイズと同程度に絞って照射することができる。また、上記の例では、励起光を照射し、発生した蛍光を受光用光ファイバ320Aで受けて測定しているが、それ以外の治療用途にも広く利用することができる。
この腹腔鏡300Kは、図9に示すように、絞り構造を先端側に備えた励起光用光ファイバ310の周りには、広い範囲P1に励起光を照射して蛍光を励起させるための励起光用光ファイバ310’が設けられている。この励起光用光ファイバ310’は、図9に示す2本でもよいし、1本でもよいし、3本以上でもよい。
この腹腔鏡300Kには、図10に示す比較例のような厚い封止用窓部材375が設けられていないので、その封止用窓部材375での反射が起こり難く、ノイズの発生を抑制することができる。
なお、図9で説明した第4の形態における上記以外の構成、例えば光ファイバ、遮光シールド手段、作製方法(研磨方法)、封止材340、シースチューブ等は、上記した第1〜第3の形態の説明欄で説明した構成の内容と同じであるので、ここではその説明を省略する。また、この腹腔鏡300Kには、図5及び図6の腹腔鏡が有する封止用窓部材350や、図8の腹腔鏡が有する封止用被覆材360が設けられていてもよい。
以上説明したように、本発明に係る第1の腹腔鏡300A〜300Eによれば、封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができるとともに、遮光シールドがない場合に起こり易い反射光の漏れを抑制することができる。
本発明に係る第2の腹腔鏡300F〜300Iによれば、励起光が封止用窓部材を透過した後に窓部材の表面で反射し、拡散した光が受光用光ファイバに入射するという従来の問題を解消でき、封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができる。また、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、滅菌処理が可能であり、反射光の漏れを抑制することができる。
本発明に係る第3の腹腔鏡300Jによれば、体液等の液体が腹腔鏡の内部に入り込むおそれがなく、滅菌処理が可能である。また、励起光や蛍光がその封止用被覆材360を透過した後にその被覆材360の表面で反射したり拡散したりする光量が少なく、反射光が受光用光ファイバ320Aに入射するという従来の問題を抑制することができる。また、従来型の封止用窓部材に起因した励起光の反射と拡散を抑えることができ、反射光の漏れを抑制することができる。
本発明に係る第4の腹腔鏡300Kによれば、励起光用光ファイバ310の照射範囲を異なるように構成でき、また、広い範囲と狭い範囲とを併せて照射することもできる。このように広い範囲と狭い範囲に併せて励起光を照射することで、広範囲で蛍光発生位置を観察しながら、さらに詳細に観察したい部位に対して狭い範囲に絞って励起光を照射することができる。狭い範囲に絞って照射する効果として、励起光の照射エネルギー密度を高くすることができるので、蛍光物質を取り込む組織や細胞が小さい場合など、発生する蛍光強度が微弱な場合でもより強い蛍光を検出することができる。また、狭い範囲に絞って照射するので、周囲の余計な部位で発生する蛍光を少なくすることができる。さらに別の使用方法として、広範囲で蛍光発生位置を観察しながら病変部を検出し、その検出した病変部に光を絞って照射し治療することも可能である。
こうした腹腔鏡300は、腹腔鏡を用いた各種の検査装置を構成する腹腔鏡に適用できる。例えば、複数(2以上)の腹腔鏡を有する検査装置は、(a)観察範囲に照明光や近赤外線を照射する腹腔鏡(照明用腹腔鏡ともいう。)(b)観察範囲で反射した照明光による反射光画像、及び、観察範囲内でリンパ節、リンパ管及び血管等から選ばれる1又は2以上を検出するための蛍光物質から発する蛍光による蛍光画像、を導光して画像化するための腹腔鏡(撮像用腹腔鏡ともいう。)、(c)蛍光物質から蛍光を発生させるための励起光を照射するとともに蛍光物質から発生する蛍光を受光する腹腔鏡(励起用腹腔鏡ともいう。)等を任意に有するが、これらの腹腔鏡として適用することができる。ここで、照明用腹腔鏡と撮像用腹腔鏡とは、兼用して1本の照明・撮像用腹腔鏡としたものであってもよい。こうした検査装置は、その腹腔鏡に接続される照明光源、近赤外線源、励起光源、撮像装置、蛍光測定部、制御装置、及び表示手段等をさらに備えていてもよい。
以下に封止用窓部材の効果について検討する。
図11は、腹腔鏡の反射減衰量の測定方法を示す構成図である。この測定方法は、腹腔鏡の先端から一定の距離Lをおき、励起光を実験用観察部に見立てたスクリーンに照射した場合の受光用光ファイバで受光した光のパワーを測定するものである。具体的には、腹腔鏡の先端からの出射光パワーを基準にし、スクリーンで反射した戻り光がどの程度減衰するかを光パワーメータで測定する。実験は、暗室内で行い、腹腔鏡の先端から実験用観察部に見立てたスクリーンまでの距離を変えて反射減衰量の変化を確認した。なお、スクリーンは実験用に見立てたものであり、実際の病変部周辺の観察範囲の反射特性とは異なる。
図12は、先端構造が異なる励起光用腹腔鏡を用いて測定した励起光の反射減衰量の測定結果を示すグラフである。(図12の縦軸のマイナス表記は減衰を意味する。)この結果より、封止用窓部材がある場合(反射防止膜はない)は、腹腔鏡の先端から観察対象部までの距離に関わらず反射減衰量が−18dB程度であった。このことから、励起光の反射が封止用窓部材で起こり、その反射光が受光用光ファイバ320Aに入射してノイズが発生しているものと考えられる。
一方、封止用窓部材が設けられていない構造(本発明の実施例に相当。)の場合と、封止用窓部材に開けた穴に励起光用光ファイバ310を通して封止用窓部材の外側に出した構造(本発明に実施例に相当。)の場合は、腹腔鏡の先端から観察対象部までの距離が長くなるにしたがって、反射減衰量が−35dBから−57dBになった。このことから、励起光の反射が封止用窓部材で起こることがなく、そうした反射光が受光用光ファイバ320Aに入射してノイズが発生するのを抑制することができたものと考えられる。
300,300A〜300H,300’,300” 腹腔鏡
301 先端
310 励起光用光ファイバ
310’ 励起光用光ファイバ
310a 先端(端面)
311 遮光シールドパイプ
313 凸段差
314 凹段差
320 受光用光ファイババンドル
320A 受光用光ファイバ
330 シースチューブ
340 封止材
350 封止用窓部材
360 封止用被覆材
370 絞り用レンズ部(照射範囲の絞り部)
371 絞り用レンズ
373 ガイド部材(ガイドパイプ)
375 封止用窓部材
T 封止用窓部材の厚さ
D シースチューブの外径
P1 広く照射された励起光の範囲
P2 絞って照射された励起光の範囲

Claims (11)

  1. 蛍光を励起させるための励起光を導光する励起光用光ファイバと、前記励起光用光ファイバの周りに、複数列に均等に配置された、前記蛍光を受光する受光用光ファイババンドルとを有する腹腔鏡であって、
    前記腹腔鏡の先端の端面が封止用窓部材を有さず且つ隙間が封止され、前記励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされている先端構造を有することを特徴とする腹腔鏡。
  2. 前記励起光用光ファイバの端面が、前記受光用光ファイババンドルの端面と同一面である、前記受光用光ファイババンドルの端面よりも飛び出している、及び、前記受光用光ファイババンドルの端面よりも凹んでいる、のいずれかである、請求項1に記載の腹腔鏡。
  3. 前記遮光シールドの先端は、前記励起光用光ファイバの端面よりも外側に飛び出している、請求項1又は2に記載の腹腔鏡。
  4. 蛍光を励起させるための励起光を導光する励起光用光ファイバと、前記励起光用光ファイバの周りに、複数列に均等に配置された、前記蛍光を受光する受光用光ファイババンドルとを有する腹腔鏡であって、
    前記腹腔鏡の先端の端面のうち、少なくとも前記励起光用光ファイバの端面は封止用窓部材を有さず且つ隙間が封止され、該励起光用光ファイバの端面以外は封止用窓部材を有し、前記励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされている先端構造を有することを特徴とする腹腔鏡。
  5. 前記励起光用光ファイバの端面が、前記封止用窓部材の表面と同一面である、前記封止用窓部材の表面よりも飛び出している、及び、前記封止用窓部材の表面よりも凹んでいる、のいずれかである、請求項4に記載の腹腔鏡。
  6. 前記遮光シールドの先端は、前記励起光用光ファイバの端面よりも外側に飛び出しており、
    前記励起光用光ファイバの端面は、前記封止用窓部材の表面と同一面である、前記封止用窓部材の表面よりも外側に飛び出している、又は、前記封止用窓部材の表面よりも内側に凹んでいる、請求項4又は5に記載の腹腔鏡。
  7. 蛍光を励起させるための励起光を導光する励起光用光ファイバと、前記励起光用光ファイバの周りに、複数列に均等に配置された、前記蛍光を受光する受光用光ファイババンドルとを有する腹腔鏡であって、
    前記励起光用光ファイバの端面と、前記受光用光ファイババンドルの端面とが同一面上の平坦面であり、
    前記励起光用光ファイバの端面と前記受光用光ファイババンドルの端面とが全面にわたり、励起光及び蛍光を透過する、厚さ0.3mm以下の封止用被覆材によって被覆されており、前記励起光用光ファイバの外周が該励起光用光ファイバの先端から遮光シールドされている先端構造を有することを特徴とする腹腔鏡。
  8. 前記励起光用光ファイバが、照射範囲が異なる複数種の励起光用光ファイバである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の腹腔鏡。
  9. 前記励起光用光ファイバが、広い範囲に励起光を照射して蛍光を励起させるための励起光用光ファイバと、絞られた狭い範囲に励起光を照射して蛍光を励起させるための励起光用光ファイバとを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の腹腔鏡。
  10. 前記励起光用光ファイバの端面と前記受光用光ファイババンドルの端面とが前記腹腔鏡の長軸方向に対して直角な平坦面である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の腹腔鏡。
  11. 前記受光用光ファイババンドルを構成する受光用光ファイバの隙間が封止されている、又は、前記励起光用光ファイバと前記受光用光ファイババンドルとの隙間が封止されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の腹腔鏡。
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