JP5829849B2 - アダマンタン誘導体の製造方法 - Google Patents
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1.比誘電率が14〜37の溶媒中で、下記式(I)〜(IV)で表わされる化合物のいずれか1以上とエピクロロヒドリンを反応させるアダマンタン誘導体の製造方法。
dは1〜4の整数であり、dが複数ある場合は、複数のdは互いに同じでも異なってもよい。)
2.前記溶媒が第2級アルコールである請求項1に記載のアダマンタン誘導体の製造方法。
3.前記エピクロロヒドリンを、前記式(I)〜(IV)で表わされる化合物に対して、8〜20倍モル量を用いる1又は2に記載のアダマンタン誘導体の製造方法。
4.前記式(II)で表わされる化合物が、4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼンである1〜3のいずれかに記載のアダマンタン誘導体の製造方法。
dは1〜4の整数であり、dが複数ある場合は、複数のdは互いに同じでも異なってもよい。)
尚、溶媒を2種以上使用する場合は、当該2種以上の溶媒の全てを比誘電率が14〜37の溶媒とする。
比誘電率が14〜37の溶媒は、好ましくは比誘電率が14〜37の第2級アルコールであり、上記具体例のうち、2−プロパノールが該当する。
本発明のアダマンタン誘導体の製造方法では、式(II)で表わされる化合物として、4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼンを好適に用いることができる。
上記塩基性触媒としては、ナトリウムアミド,トリエチルアミン,トリブチルアミン,トリオクチルアミン,ピリジン,N,N−ジメチルアニリン,1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノネン−5(DBN),1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU),水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水素化ナトリウム,燐酸ナトリウム,燐酸カリウム,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,酸化銀,ナトリウムメトキシド及びカリウムt−ブトキシド等が挙げられる。
塩基性触媒の使用量は、塩基性触媒/式(I)〜(IV)で表わされる化合物の活性水素(モル比)が、例えば0.8〜10となる量であり、好ましくは1〜5となる量である。
当該4級アンモニウム塩の使用量は、式(I)〜(IV)で表わされる化合物に対して例えば0.01〜20モル%であり、好ましくは0.1〜10モル%である。
反応温度が0℃以上とすることで、反応速度が低下せず、反応時間を短縮することができ、反応温度が200℃以下とすることで、生成物の着色を抑制することができる。
反応時間は、例えば1分〜24時間であり、好ましくは1〜10時間である。
反応の際の圧力は、絶対圧力で例えば0.01〜10MPaであり、好ましくは常圧〜1MPaである。圧力を10MPa以下とすることで、安全性が確保され、特別な装置を不要とすることができ、産業上有用である。
塩基触媒の使用量は、グリシジルオキシ基含有アダマンタン誘導体に対して例えば0.1〜20質量%、好ましくは1〜10質量%である。
塩基触媒の使用量を0.1質量%以上とすることで、反応速度が低下せず、反応時間を短縮することができ、塩基触媒の使用量を20質量%以下とすることで、得られる効果と経済性のバランスが良好となる。
反応の際の圧力は、例えば絶対圧力で0.01〜10MPaであり、好ましくは常圧〜1MPaである。圧力を10MPa以下とすることで、安全性が確保されるので特別な装置が不要となり、産業上有用である。反応時間は、例えば1分〜24時間であり、好ましくは30分〜10時間である。
閉環反応は、無溶媒又は溶媒の存在下で行うことができ、溶媒を使用する場合は、上述した比誘電率が14〜37の溶媒を用いる。当該溶媒の使用量は、例えばグリシジルオキシ基含有アダマンタン誘導体の濃度が0.5重量%以上となる量とすればよく、好ましくは式グリシジルオキシ基含有アダマンタン誘導体の濃度が5重量%以上となる量とする。
還流冷却管、攪拌機、温度計及び窒素導入管を備え付けた500mLの4つ口フラスコに、イソプロピルアルコール(誘電率:18.62)120ml及びエピクロロヒドリン127g(1.37mol)を仕込み、30分間窒素置換した。これに4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン52.01g(0.137mol)を加え、30分窒素置換した後、攪拌しながら55℃に加熱した。この溶液に1時間かけて48wt%水酸化ナトリウム水溶液24.1g(0.301mol)を加え、2時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、クロロホルム300mlを加え、500mlの水で水洗した後、飽和食塩水500mlを加えて分液した。さらに水相が中性になるまで水洗した後、有機層を濃縮し、トルエン、ヘキサン混合溶媒にて再結晶を実施し、白色固体の4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジグリシジルオキシベンゼンを得た(収率92%、LC純度99.8%、GPC純度97%、エポキシ当量246)。
尚、LC純度(液体クロマトグラフィ純度)は、λ=280nmの光線により測定した。また、GPC純度(ガスクロマトグラフィ純度)は、カラム:TSGgel G−4000HXL+G−2000HXL、溶媒:THF、検出器:RIにて、測定した。
還流冷却管、攪拌機、温度計及び窒素導入管を備え付けた500mLの4つ口フラスコに、アセトニトリル(誘電率:36.7)120ml及びエピクロロヒドリン127g(1.37mol)を仕込み、30分間窒素置換した。これに4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン52.01g(0.137mol)を加え、30分窒素置換した後、攪拌しながら55℃に加熱した。この溶液に1時間かけて48wt%水酸化ナトリウム水溶液24.1g(0.301mol)を加え、2時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、クロロホルム300mlを加え、500mlの水で水洗した後、飽和食塩水500mlを加えて分液した。さらに水相が中性になるまで水洗した後、有機層を濃縮し、トルエン、ヘキサン混合溶媒にて再結晶を実施し、白色固体の4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジグリシジルオキシベンゼンを得た(収率85%、LC純度99.8%、GPC純度97%、エポキシ当量248)。
還流冷却管、攪拌機、温度計及び窒素導入管を備え付けた500mLの4つ口フラスコに、MIBK(誘電率:13.11)57ml及びDMSO(誘電率:45)157ml及びエピクロロヒドリン98g(1.057mol)を仕込み、30分間窒素置換した。これに4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン52.01g(0.137mol)を加え、30分窒素置換した後、攪拌しながら45℃に加熱した。この溶液に0.5時間かけて水酸化ナトリウム11.6g(0.290mol)を加え、1.5時間攪拌した。さらに水酸化ナトリウム2.9g(0.0725mol)を加え、さらに1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、クロロホルム300mlを加え、500mlの水で水洗した後、0.1mol/LのHCl水溶液500mlを加えて分液した。さらに水相が中性になるまで水洗した後、有機層を濃縮し、トルエン及びヘキサンを用いて再結晶を実施し、白色の目的物を得た(収率60%、LC純度99.2%、GPC純度95%、エポキシ当量252)。
還流冷却管、攪拌機、温度計及び窒素導入管を備え付けた500mLの4つ口フラスコに、トルエン(誘電率:2.24)57ml及びDMSO(誘電率:45)157ml及びエピクロロヒドリン98g(1.057mol)を仕込み、30分間窒素置換した。これに4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン52.01g(0.137mol)を加え、30分窒素置換した後、攪拌しながら45℃に加熱した。この溶液に0.5時間かけて水酸化ナトリウム11.6g(0.290mol)を加え、1.5時間攪拌した。さらに水酸化ナトリウム2.9g(0.0725mol)を加え、さらに1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、クロロホルム300mlを加え、500mlの水で水洗した後、0.1mol/LのHCl水溶液500mlを加えて分液した。さらに水相が中性になるまで水洗した後、有機層を濃縮し、トルエン及びヘキサンを用いて再結晶を実施し、白色の目的物を得た(収率57%、LC純度99.2%、GPC純度96%、エポキシ当量250)。
還流冷却管、攪拌機、温度計及び窒素導入管を備え付けた500mLの4つ口フラスコに、MIBK57ml、DMSO157ml及びエピクロロヒドリン98g(1.057mol)を仕込み、30分間窒素置換した。これに実施例1で合成した4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼン52.01g(0.137mol)を加え、30分窒素置換した後、攪拌しながら45℃に加熱した。この溶液に0.5時間かけて水酸化ナトリウム11.6g(0.290mol)を加え、1.5時間攪拌した。さらに水酸化ナトリウム2.9g(0.0725mol)を加え、さらに1時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、クロロホルム300mlを加え、500mlの水で水洗した後、の0.1mol/LのHCl水溶液500mlを加えて分液した。さらに水相が中性になるまで水洗した後、有機層を濃縮し、恒量になるまで100℃の減圧乾燥機で乾燥させ、淡黄色固体の4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジグリシジルオキシベンゼンを得た(収率92%、LC純度99.20%、エポキシ当量267、融点193℃)。その後、トルエン及びヘキサンを用いて再結晶を実施し、白色の目的物を得た(収率57%、LC純度99.20%、エポキシ当量248、融点193℃)。
Claims (4)
- 比誘電率が14〜37の溶媒中で、下記式(I)〜(IV)で表わされる化合物のいずれか1以上とエピクロロヒドリンを反応させる、ベンゼン環にグリシジル基が置換したグリシジルオキシ基含有アダマンタン誘導体の製造方法であって、
前記溶媒は、メタノール、エタノール、1−ブタノール、1−プロパノール、第2級アルコール、及びアセトニトリルからなる群より選択される少なくとも1種である前記アダマンタン誘導体の製造方法。
(式中、OHは水酸基を表わす。dは1〜4の整数であり、dが複数ある場合は、複数のdは互いに同じでも異なってもよい。) - 前記溶媒が第2級アルコールである請求項1に記載のアダマンタン誘導体の製造方法。
- 前記エピクロロヒドリンを、前記式(I)〜(IV)で表わされる化合物に対して、8〜20倍モル量を用いる請求項1又は2に記載のアダマンタン誘導体の製造方法。
- 前記式(II)で表わされる化合物が、4,6−ビス(1−アダマンチル)−1,3−ジヒドロキシベンゼンである請求項1〜3のいずれかに記載のアダマンタン誘導体の製造方法。
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