JP5829820B2 - 防火構造物に対する固定構造、及び防火構造物に固定される固定対象物 - Google Patents
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また、固定手段が火災時の熱で加熱されて防火構造物に対する固定対象物の固定が解除可能となった場合に、固定対象物が防火構造物から離れる方向に押圧するので、固定対象物を防火構造物から離れる方向に確実に離脱させることができる。
また、防火構造物の少なくとも一部と固定対象物の少なくとも一部との相互間に変形部が配置されるので、変形部が外部に大きく露出することがなく、防火構造物の意匠性が変形部によって損なわれることを防止できる。また、防火構造物と固定対象物とを結ぶ変形方向に変形部が変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧することができ、固定対象物を防火構造物から離れる方向に離脱させることができる。
また、ベース板に変形部を設けることで、このベース板を防火構造物と固定対象物との間に配置することで変形部を設置することができ、防火構造物や固定対象物については構造を変更する必要がないことから、既設の防火構造物や固定対象物に対しても押圧手段を容易に設置することができる。
また、固定手段が火災時の熱で加熱されて防火構造物に対する固定対象物の固定が解除可能となった場合に、固定対象物が防火構造物から離れる方向に押圧するので、固定対象物を防火構造物から離れる方向に確実に離脱させることができる。
また、防火構造物の少なくとも一部と固定対象物の少なくとも一部との相互間に変形部が配置されるので、変形部が外部に大きく露出することがなく、防火構造物の意匠性が変形部によって損なわれることを防止できる。また、防火構造物と固定対象物とを結ぶ変形方向に変形部が変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧することができ、固定対象物を防火構造物から離れる方向に離脱させることができる。
また、固定対象物の側面であって、防火構造物と対向する側面に、変形部を設けたので、押圧手段を固定対象物と一体的に構成して取り付け等を行うことができるので、押圧手段を個別的に設置する手間を省略することができる。
また、固定手段が火災時の熱で加熱されて防火構造物に対する固定対象物の固定が解除可能となった場合に、固定対象物が防火構造物から離れる方向に押圧するので、固定対象物を防火構造物から離れる方向に確実に離脱させることができる。
また、防火構造物の少なくとも一部と固定対象物の少なくとも一部との相互間に変形部が配置されるので、変形部が外部に大きく露出することがなく、防火構造物の意匠性が変形部によって損なわれることを防止できる。また、防火構造物と固定対象物とを結ぶ変形方向に変形部が変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧することができ、固定対象物を防火構造物から離れる方向に離脱させることができる。
また、防火構造物の側面であって、固定対象物と対向する側面に、変形部を設けたので、押圧手段を防火構造物と一体的に構成して取り付け等を行うことができるので、押圧手段を個別的に設置する手間を省略することができる。
また、固定手段が火災時の熱で加熱されて防火構造物に対する固定対象物の固定が解除可能となった場合に、固定対象物が防火構造物から離れる方向に押圧するので、固定対象物を防火構造物から離れる方向に確実に離脱させることができる。
また、防火構造物の少なくとも一部と固定対象物の少なくとも一部との相互間に変形部が配置されるので、変形部が外部に大きく露出することがなく、防火構造物の意匠性が変形部によって損なわれることを防止できる。また、防火構造物と固定対象物とを結ぶ変形方向に変形部が変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧することができ、固定対象物を防火構造物から離れる方向に離脱させることができる。
また、ベース板に変形部を設けることで、このベース板を防火構造物と固定対象物との間に配置することで変形部を設置することができ、防火構造物や固定対象物については構造を変更する必要がないことから、既設の防火構造物や固定対象物に対しても押圧手段を容易に設置することができる。
また、固定手段が火災時の熱で加熱されて防火構造物に対する固定対象物の固定が解除可能となった場合に、固定対象物が防火構造物から離れる方向に押圧するので、固定対象物を防火構造物から離れる方向に確実に離脱させることができる。
また、防火構造物の少なくとも一部と固定対象物の少なくとも一部との相互間に変形部が配置されるので、変形部が外部に大きく露出することがなく、防火構造物の意匠性が変形部によって損なわれることを防止できる。また、防火構造物と固定対象物とを結ぶ変形方向に変形部が変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧することができ、固定対象物を防火構造物から離れる方向に離脱させることができる。
また、固定対象物の側面であって、防火構造物と対向する側面に、変形部を設けたので、押圧手段を固定対象物と一体的に構成して取り付け等を行うことができるので、押圧手段を個別的に設置する手間を省略することができる。
また、固定手段が火災時の熱で加熱されて防火構造物に対する固定対象物の固定が解除可能となった場合に、固定対象物が防火構造物から離れる方向に押圧するので、固定対象物を防火構造物から離れる方向に確実に離脱させることができる。
また、防火構造物の少なくとも一部と固定対象物の少なくとも一部との相互間に変形部が配置されるので、変形部が外部に大きく露出することがなく、防火構造物の意匠性が変形部によって損なわれることを防止できる。また、防火構造物と固定対象物とを結ぶ変形方向に変形部が変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧することができ、固定対象物を防火構造物から離れる方向に離脱させることができる。
また、防火構造物の側面であって、固定対象物と対向する側面に、変形部を設けたので、押圧手段を防火構造物と一体的に構成して取り付け等を行うことができるので、押圧手段を個別的に設置する手間を省略することができる。
最初に、本発明に係る各実施の形態に共通の概念について説明する。各実施の形態は、防火構造物に対して固定対象物を固定するための固定構造と、防火構造物に固定される固定対象物に係るものである。
次に、実施の形態1の具体的内容について説明する。この形態は、上記第1構造に関するものであり、防火構造物に対する固定対象物の固定手段による固定が解除可能となった場合には、防火構造物と固定対象物とを結ぶ変形方向に変形可能である変形部を備えた形態である。図1は、実施の形態1に係る固定構造を適用して固定対象物が固定されたシャッター装置の正面図、図2は、図1のシャッター装置の側面図である。
シャッター装置10は、建築物に設けられた開口部1を火災発生時に全閉状態とすることで、この建築物に防火区画を形成する電動式の防火シャッター装置であり、カーテン収納部11とシャッターカーテン12を備えて構成されている。なお、以下の説明では、図1又は図2のX方向を幅方向又は左右方向、Y方向を前後方向又は奥行方向,X方向及びY方向に直交するZ方向を高さ方向(+Z方向を上方、−Z方向を下方)、と称する。なお、図1及び図2では、シャッター装置10の各部を模式的に示す。
このように構成されたシャッター装置10に対して、シャッター障害物検知システム20が取り付けられている。このシャッター障害物検知システム20は、シャッターカーテン12に対する障害物を検知するシステムであり、図示しない座板スイッチ、送信機22、及び受信機23を備えて構成されている。座板スイッチは、シャッターカーテン12の閉鎖作動時に、座板13が障害物に接触したことを検知する障害物センサであり、シャッターカーテン12の座板13に公知の構造によって設けられている。送信機22は、座板スイッチの出力信号を無線にて送信する通信手段である。受信機23は、座板スイッチの出力信号を無線にて受信する通信手段である。なお、送信機22の構造については、後述する固定構造と併せて説明する。
次に、防火構造物であるシャッターカーテン12に対して、固定対象物である送信機22を固定するための固定構造について、詳細に説明する。図3は、送信機22周辺の拡大斜視図、図4は、図3の分解斜視図である。これら図3、4に示すように、シャッターカーテン12の延焼防止対象側面の側方であって、座板13の上方の位置に、送信機22が固定ネジ30を介して固定されている。また、送信機22とシャッターカーテン12及び座板13との相互間には、押圧具40が挟持されている。
ここで、「解除可能とする」とは、防火構造物に対する固定対象物の固定力が、押圧手段による押圧力未満となることを意味しており、防火構造物に対して固定対象物が脱落する場合の他、防火構造物に対して固定対象物が脱落しない場合であっても(例えば、防火構造物に対する固定対象物の固定手段による固定状態が維持されている場合であっても)、押圧手段による押圧力が発生することによって、防火構造物に対する固定対象物の固定手段による固定状態が解除され得る場合を含む。
具体的には、固定ネジ30は、樹脂にて形成されており、火災時に火災発生想定空間で発生した熱によってシャッターカーテン12の火災発生想定側面が加熱され、この熱の伝導によってシャッターカーテン12の延焼防止対象側面が加熱された場合に、当該延焼防止対象側面から伝導された熱によって加熱されて溶融することにより、シャッターカーテン12に対する送信機22の固定を解除可能とする。この固定ネジ30の溶融時の温度(以下、溶融温度)は、固定ネジ30が発火や発煙する温度未満となるように、かつ、送信機22の筐体が加熱されて発煙等することで遮炎性能を低下させてしまう温度未満に実験により設定する。そして、このように決定した溶融温度で溶融するように、固定ネジ30を構成する樹脂の添加物の種類や量を調整する。
実施の形態1に係る防火構造物に対する固定構造によれば、押圧具40が火災時の熱で加熱されてシャッターカーテン12及び座板13に対する送信機22の固定が解除可能となった場合に、送信機22がシャッターカーテン12及び座板13から離れる方向に押圧されるので、送信機22がシャッターカーテン12及び座板13から離脱するため、送信機22がシャッターカーテン12及び座板13を介して加熱されることを防止でき、あるいは、加熱される場合であってもその程度を軽減でき、送信機22が発火等する可能性を低減できて、シャッター装置10の遮炎性能を確保することが可能となる。
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、上記第1構造に関するものであり、固定対象物の側面であって、防火構造物と対向する側面に、変形部を設けた形態である。ただし、実施の形態2における構成は、特記する部分を除いて、実施の形態1における構成と同一であり、必要に応じて、実施の形態1で使用した符号を付することにより、その説明を省略する。
実施の形態2に係る防火構造物に対する固定構造によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、送信機22の側面であって、シャッターカーテン12及び座板13と対向する側面に、変形部43を設けたので、押圧具40を送信機22と一体的に構成して取り付け等を行うことができるので、押圧具40を個別的に設置する手間を省略することができる。
次に、実施の形態3について説明する。この形態は、上記第1構造に関するものであり、変形部をコイルバネとして形成した形態である。ただし、実施の形態3における構成は、特記する部分を除いて、実施の形態1における構成と同一であり、必要に応じて、実施の形態1で使用した符号を付することにより、その説明を省略する。
実施の形態3に係る防火構造物に対する固定構造によれば、実施の形態1−2と同様の効果に加えて、コイルバネ50が自己の弾性力により変形することで、送信機22をシャッターカーテン12及び座板13から離れる方向に付勢する。この構造によれば、変形部43を板状体に形成する場合に比べて、必要な付勢力を容易に得ることができ、また既存の様々なコイルバネ50を流用して押圧具40を構成することが容易である。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、固定対象物の加熱を完全に防止できない場合であっても、従来よりも固定対象物の加熱の程度を低減できている場合や、従来とは異なる手段で固定対象物の加熱の程度を低減できている場合には、本発明の目的が達成されている。
固定手段としては、固定ネジ30以外にも、各種の手段を用いることができる。例えば、上記第2構造を構築するため、固定手段として磁石を用いることで、送信機22をシャッターカーテン12及び座板13に固着させると共に、押圧具40を、上記のようにバイメタル、形状記憶合金、あるいは、後述するように弾性体と係止爪45を用いた構造としてよい。磁石が火災により加熱されることにより、磁石の温度がキュリー点を超えた場合には、磁石の磁力が低下する(完全に失われることを含む)ため、シャッターカーテン12に対する送信機22の固定が解除可能となる。この状態では、押圧具40の押圧力が磁石の磁力(固定力)を上回り、この押圧力によって送信機22をシャッターカーテン12から離脱させることができる。また、実施の形態1−3のように固定手段として固定ネジ30を使用する場合であっても、火災時の熱により固定ネジ30を完全に溶融させる必要はなく、少なくとも、固定力が押圧具40の押圧力未満となる程度に溶融すればよい。
押圧手段は、必ずしも変形を伴うものでなくてもよい。例えば、シャッターカーテン12や座板13の一方に磁石を固定し、当該磁石と反対の極性の磁石を送信機22に固定して、これら磁石の反発力により送信機22を押圧するようにしてもよい。ただし、上述のように、磁石がキュリー点温度以上に加熱された場合には、磁石の磁力が低下等する。このため、キュリー点温度の高い磁石を使用すると共に、このキュリー点温度より固定ネジの溶融温度を低くする等の対策を講じることが必要になる。
実施の形態1、2で説明した変形部43に関して、その位置、形状、又は数を変更してもよい。
位置に関して、例えば、実施の形態1、2では、変形部43を、シャッターカーテン12に対向する位置と、座板13に対向する位置に設けているが、いずれか一方を省略してもよい。このように変形部43を省略する場合、押圧具40についても、当該省略した変形部43に対応する第1ベース板41又は第2ベース板42の一方を省略してもよい。また、実施の形態1、2では、変形部43を、送信機22の筐体24に一体に設けているが、シャッターカーテン12や座板13の延焼防止対象側面に溶接やビス等にて固定したり、シャッターカーテン12や座板13の延焼防止対象側面に一体に設けてもよい。
また、形状に関して、例えば、実施の形態1、2の変形部43を、シャッターカーテン12や座板13の側面に沿った面内において、回転させた方向(90度、180度、270度、あるいはこれらの間であって変形部43が斜めになる角度)で形成してもよい。
また、数に関して、例えば、実施の形態1、2では、変形部43を、シャッターカーテン12に対向する位置と、座板13に対向する位置に、それぞれ2つずつ設けているが、1つのみ設けてもよく、あるいは、3つ以上設けてもよい。
あるいは、上記第3構造を構築するため、変形部43を、実施の形態1、2に記載のように弾性変形により変形するものではなく、温度変化により変形するバイメタルとして形成してもよい。すなわち、熱膨張率が異なる複数枚の金属板を張り合わせることで変形部43を板状体として構成してもよい。この際、変形部43が、所定の変形温度に加熱されていない場合には、平板状となった状態で、シャッターカーテン12及び座板13の少なくとも一部と送信機22の少なくとも一部との相互間に配置され、変形部43が所定の変形温度以上に加熱された場合には、シャッターカーテン12及び座板13と送信機22とを結ぶ変形方向に変形するように、当該変形部43の変形温度を設定する。この変形温度は、固定ネジ30の溶融温度とほぼ同に設定され、固定ネジ30が溶融してシャッターカーテン12及び座板13に対する送信機22の固定が解除可能となると同時に、変形部43が変形して送信機22を押圧することが好ましい。ただし、変形温度が固定ネジ30の溶融温度以下の場合でも、最初に変形部43が溶融温度に加熱されることで変形して送信機22の押圧を開始し、この時点では固定ネジ30の固定力が押圧力を上回ることで送信機22の固定が維持され、その後に固定ネジ30が溶融してシャッターカーテン12及び座板13に対する送信機22の固定が解除可能となった時点で、変形部43により送信機22を押圧するようにしてもよい。あるいは、変形温度が固定ネジ30の溶融温度以上の場合でも、最初に固定ネジ30が溶融してシャッターカーテン12及び座板13に対する送信機22の固定が解除可能となり、この時点では送信機22が座板13の上面に載置されており、その後に変形部43が溶融温度に加熱されることで変形して送信機22を押圧するようにしてもよい。このようにバイメタルとして構成された変形部43は、実施の形態1のように第1ベース板41や第2ベース板42に溶接等にて固定され、あるいは、実施の形態2のように送信機22の筐体24に溶接等にて固定される。このようにバイメタルとして変形部43を構成した場合には、送信機22の固定時には、変形部43が変形しておらず平板状となっているため、送信機22を容易にシャッターカーテン12及び座板13に固定することができる。また、変形部43の変形温度を固定ネジ30の溶融温度とほぼ同じかそれ以上とした場合には、固定ネジ30の固定力は変形部43の押圧力以下であってもよいため、固定ネジ30の剛性を低減することができる。
あるいは、上記第3構造を構築するため、変形部43を、実施の形態1、2に記載のように弾性変形により変形するものではなく、形状記憶合金により形成してもよい。この際、変形部43が、所定の変態温度に加熱されていない場合には、平板状となった状態で、シャッターカーテン12及び座板13の少なくとも一部と送信機22の少なくとも一部との相互間に配置され、変形部43が変態温度以上に加熱された場合には、記憶形状を回復して、シャッターカーテン12及び座板13と送信機22とを結ぶ変形方向に変形して形状を回復するように、記憶形状と変態温度を決定する。この変態温度は、上述したバイメタルの変形温度と同様に、固定ネジ30の溶融温度を考慮して決定することが好ましい。このように変形部43を形状記憶合金により構成した場合には、送信機22の固定時には、変形部43が変形しておらず平板状となっているため、送信機22を容易にシャッターカーテン12及び座板13に固定することができる。また、変形部43の変態温度を固定ネジ30の溶融温度とほぼ同じかそれ以上とした場合には、固定ネジ30の固定力は変形部43の押圧力以下であってもよいため、固定ネジ30の剛性を低減することができる。
あるいは、上記第3構造を構築するため、変形部43の変形を規制する規制部を設け、この規制部を、樹脂、バイメタル、あるいは形状記憶合金により形成してもよい。例えば、図10、図11の要部斜視図に示すように、押圧具40の第1ベース板41と第2ベース板42に(図10及び図11では、第1ベース板41のみを図示する)、実施の形態1と同様に変形部43が設けられている。また、第1ベース板41と第2ベース板42には、規制部としての係止爪45が設けられている。この係止爪45は、変形部43の変形側端部(変形部43の端部のうち、変形部43が変形した状態において、押圧具40から最も離れる側の端部)に係脱自在に係止するように、第1ベース板41と第2ベース板42において、変形部43の変形側端部に近接する位置に、溶接等にて固定されている。この係止爪45は、加熱されることにより溶融変形する樹脂、加熱されることにより変形するバイメタル、あるいは、加熱されることにより形状が回復する形状記憶合金により形成されており、変形前の状態では、平板状となった状態で、変形部43の変形側端部に係止して、この変形部43の変形を規制し、変形時の状態では、変形部43の変形側端部への係止を解除して、この変形部43の変形を許容する。この係止爪45の変形温度(樹脂の溶融温度、バイメタルの変形温度、あるいは形状記憶合金の変態温度)は、上述した変形例に係るバイメタルの変形温度や形状記憶合金の変態温度と同様に、固定ネジ30の溶融温度を考慮して、決定することが好ましい。このように係止爪45を設けた場合には、変形部43を弾性体から形成した場合であっても、送信機22の固定時には、変形部43が係止爪45により規制されて平板状となっているため、送信機22を容易にシャッターカーテン12及び座板13に固定することができる。また、係止爪45の変形温度を固定ネジ30の溶融温度とほぼ同じかそれ以上とした場合には、固定ネジ30の固定力は変形部43の押圧力以下であってもよいため、固定ネジ30の剛性を低減することができる。
実施の形態3で説明したコイルバネ50に関して、その位置、形状、又は数を変更してもよい。
位置に関して、例えば、実施の形態3は、コイルバネ50を、シャッターカーテン12に対向する位置と、座板13に対向する位置に設けているが、いずれか一方を省略してもよい。また、コイルバネ50を、固定ネジ30と同心状ではなく、固定ネジ30から離れた位置に独立して設けてもよい。
また、数に関して、例えば、実施の形態3では、コイルバネ50を、シャッターカーテン12に対向する位置と、座板13に対向する位置に、それぞれ2つずつ設けているが、1つのみ設けてもよく、あるいは、3つ以上設けてもよい。
あるいは、上記第3構造を構築するため、コイルバネ50を、実施の形態3に記載のように弾性変形により変形するものではなく、形状記憶合金により形成してもよい。この際、コイルバネ50が、所定の変態温度に加熱されていない場合には、軸線方向に沿った全長が比較的短い状態で、シャッターカーテン12及び座板13の少なくとも一部と送信機22の少なくとも一部との相互間に配置され、コイルバネ50が変態温度以上に加熱された場合には、記憶形状を回復して軸線方向に沿って伸長し、シャッターカーテン12及び座板13と送信機22とを結ぶ変形方向に変形して形状を回復するように、記憶形状と変態温度を決定する。この変態温度は、上述した変形部43を形状記憶合金で形成した場合と同様に、固定ネジ30の溶融温度を考慮して、決定することが好ましい。
(付記1)
上述した課題を解決し、目的を達成するために、付記1の防火構造物に対する固定構造は、防火構造物に対して固定対象物を固定するための固定構造であって、前記防火構造物に対して前記固定対象物を固定する固定手段と、前記固定対象物を前記防火構造物から離れる方向に押圧する押圧手段とを備え、火災時の熱で前記固定手段又は前記押圧手段が加熱された場合に、前記固定手段による固定力以上の押圧力で前記押圧手段が前記固定対象物を押圧する。
(付記2)
また、付記2の防火構造物に対する固定構造は、付記1に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記固定手段は、火災時の熱で当該固定手段が加熱されることにより、前記防火構造物に対する前記固定対象物の固定を解除可能とし、前記押圧手段は、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合に、当該固定対象物を当該防火構造物から離れる方向に押圧する。
(付記3)
また、付記3の防火構造物に対する固定構造は、付記1又は2に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記押圧手段は、前記防火構造物の少なくとも一部と前記固定対象物の少なくとも一部との相互間に配置され、前記防火構造物と前記固定対象物とを結ぶ変形方向に変形可能である、変形部を備える。
(付記4)
また、付記4の防火構造物に対する固定構造は、付記3に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記変形部は、弾性材から形成された板状体であり、前記防火構造物に対して前記固定対象物が前記固定手段により固定されている場合には、当該固定力によって自己の弾性力に抗して、前記変形方向に直交する非変形方向に沿って平行状に維持され、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合には、自己の弾性力によって、前記変形方向に変形する。
(付記5)
また、付記5の防火構造物に対する固定構造は、付記3に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記変形部は、バイメタルとして形成された板状体であり、火災時の熱により当該変形部が所定の変形温度に加熱されていない場合には、前記変形方向に直交する非変形方向に沿って平行状に維持され、火災時の熱により当該変形部が前記変形温度以上に加熱された場合には、前記変形方向に変形する。
(付記6)
また、付記6の防火構造物に対する固定構造は、付記3に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記変形部は、形状記憶合金により形成された板状体であり、火災時の熱により当該変形部が所定の変態温度に加熱されていない場合には、前記変形方向に直交する非変形方向に沿って平行状に維持され、火災時の熱により当該変形部が前記変態温度以上に加熱された場合には、記憶形状を回復して前記変形方向に変形する。
(付記7)
また、付記7の防火構造物に対する固定構造は、付記3から6のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記押圧手段は、前記防火構造物と前記固定対象物との間において前記変形方向に直交する非変形方向に沿って配置されるベース板と、当該ベース板に設けられた前記変形部とを備える。
(付記8)
また、付記8の防火構造物に対する固定構造は、付記3から6のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記固定対象物の側面であって、前記防火構造物と対向する側面に、前記変形部を設けた。
(付記9)
また、付記9の防火構造物に対する固定構造は、付記3から6のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記防火構造物の側面であって、前記固定対象物と対向する側面に、前記変形部を設けた。
(付記10)
また、付記10の防火構造物に対する固定構造は、付記3に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記変形部は、コイルバネであり、前記防火構造物に対して前記固定対象物が前記固定手段にて固定されている場合には、当該固定力によって自己の弾性力に抗して、当該防火構造物の少なくとも一部と当該固定対象物の少なくとも一部との相互間に配置され、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合には、自己の弾性力によって、当該固定対象物を当該防火構造物に対して前記変形方向に付勢する。
(付記11)
また、付記11の防火構造物に対する固定構造は、付記2から10のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記固定手段は、前記防火構造物に対して前記固定対象物を固定する固定ネジであって、火災時の熱で加熱されて溶融することにより、当該防火構造物に対する当該固定対象物の固定を解除可能とする。
(付記12)
また、付記12の防火構造物に対する固定構造は、付記2から10のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造において、前記固定手段は、前記防火構造物に対して前記固定対象物を固定する磁石であって、火災時の熱で加熱されて磁力を低下させることにより、当該防火構造物に対する当該固定対象物の固定を解除可能とする。
(付記13)
また、付記13の防火構造物に固定される固定対象物は、防火構造物に対して固定手段を介して固定される固定対象物であって、当該固定対象物を前記防火構造物から離れる方向に押圧する押圧手段を備える。
(付記1の効果)
付記1に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、火災時の熱で固定手段又は押圧手段が加熱された場合に、固定手段による固定力以上の押圧力で押圧手段により固定対象物が押圧されるので、固定対象物を防火構造物から離れる方向に離脱させることができるため、固定対象物が防火構造物を介して加熱されることを防止でき、あるいは、加熱される場合であってもその程度を軽減できるので、固定対象物が発火等する可能性を低減できて、防火シャッター装置の如き防火構造物の遮炎性能を確保することが可能となる。
(付記2の効果)
付記2に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、固定手段が火災時の熱で加熱されて防火構造物に対する固定対象物の固定が解除可能となった場合に、固定対象物が防火構造物から離れる方向に押圧するので、固定対象物を防火構造物から離れる方向に確実に離脱させることができる。
(付記3の効果)
付記3に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、防火構造物の少なくとも一部と固定対象物の少なくとも一部との相互間に変形部が配置されるので、変形部が外部に大きく露出することがなく、防火構造物の意匠性が変形部によって損なわれることを防止できる。また、防火構造物と固定対象物とを結ぶ変形方向に変形部が変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧することができ、固定対象物を防火構造物から離れる方向に離脱させることができる。
(付記4の効果)
付記4に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、弾性材から板状体に形成された変形部が自己の弾性力により変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧する。この構造によれば、変形部をバイメタルや形状記憶合金により形成する場合に比べて、変形部を簡易かつ安価に形成することが可能になる。
(付記5の効果)
付記5に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、バイメタルとして形成された変形部が加熱されて変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧する。この構造によれば、固定対象物の固定時には、変形部が変形しておらず平板状となるため、固定対象物を容易に防火構造物に固定することができる。
(付記6の効果)
付記6に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、形状記憶合金により形成された変形部が加熱されて復元することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に押圧する。この構造によれば、固定対象物の固定時には、変形部が変形しておらず平板状となるため、固定対象物を容易に防火構造物に固定することができる。
(付記7の効果)
付記7に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、ベース板に変形部を設けることで、このベース板を防火構造物と固定対象物との間に配置することで変形部を設置することができ、防火構造物や固定対象物については構造を変更する必要がないことから、既設の防火構造物や固定対象物に対しても押圧手段を容易に設置することができる。
(付記8の効果)
付記8に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、固定対象物の側面であって、防火構造物と対向する側面に、変形部を設けたので、押圧手段を固定対象物と一体的に構成して取り付け等を行うことができるので、押圧手段を個別的に設置する手間を省略することができる。
(付記9の効果)
付記9に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、防火構造物の側面であって、固定対象物と対向する側面に、変形部を設けたので、押圧手段を防火構造物と一体的に構成して取り付け等を行うことができるので、押圧手段を個別的に設置する手間を省略することができる。
(付記10の効果)
付記10に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、コイルバネが自己の弾性力により変形することで、固定対象物を防火構造物から離れる方向に付勢する。この構造によれば、変形部を板状体に形成する場合に比べて、必要な付勢力を容易に得ることができ、また既存の様々なコイルバネを流用して押圧手段を構成することが容易である。
(付記11の効果)
付記11に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、固定ネジが火災時の熱で加熱されて溶融することにより、防火構造物に対する固定対象物の固定を解除可能とするので、火災時に固定対象物の固定を自動的に解除でき、固定対象物を押圧手段にて押圧させるだけで防火構造物から離脱させることができる。
(付記12の効果)
付記12に記載の防火構造物に対する固定構造によれば、磁石が火災時の熱で加熱されて磁力を低下させることにより、防火構造物に対する固定対象物の固定を解除可能とするので、火災時に固定対象物の固定を自動的に解除でき、固定対象物を押圧手段にて押圧させるだけで防火構造物から離脱させることができる。
(付記13の効果)
付記13に記載の防火構造物に固定される固定対象物によれば、火災時の熱で固定手段又は押圧手段が加熱された場合に、固定手段による固定力以上の押圧力で押圧手段により固定対象物が押圧されるので、固定対象物を防火構造物から離れる方向に離脱させることができるため、固定対象物が防火構造物を介して加熱されることを防止でき、あるいは、加熱される場合であってもその程度を軽減できるので、固定対象物が発火等する可能性を低減できて、防火シャッター装置の如き防火構造物の遮炎性能を確保することが可能となる。
2 ガイドレール
10 シャッター装置
11 カーテン収納部
12 シャッターカーテン
20 シャッター障害物検知システム
21 座板スイッチ
22 送信機
23 受信機
24 筐体
25 固定片
26 ネジ孔
30 固定ネジ
40 押圧具
41 第1ベース板
42 第2ベース板
43 変形部
44 開口部
50 コイルバネ
Claims (12)
- 第1の空間と、前記第1の空間において発生した火災からの延焼を防止する対象となる空間である第2の空間と、を相互に区画する防火構造物に対して固定対象物を固定するための固定構造であって、
前記防火構造物の前記第2の空間側の面に対して前記固定対象物を固定する固定手段と、
前記固定対象物を前記防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する押圧手段とを備え、
前記押圧手段は、
前記防火構造物と前記固定対象物との間において、前記防火構造物と前記固定対象物とを結ぶ変形方向に直交する非変形方向に沿って配置されるベース板と、
前記防火構造物の少なくとも一部と前記固定対象物の少なくとも一部との相互間に配置され、前記変形方向に変形可能である変形部であって、前記ベース板に設けられた変形部とを備え、
火災時の熱で前記固定手段又は前記押圧手段が加熱された場合に、前記固定手段による固定力以上の押圧力で前記押圧手段が前記固定対象物を押圧し、
前記固定手段は、火災時の熱で当該固定手段が加熱されることにより、前記防火構造物に対する前記固定対象物の固定を解除可能とし、
前記押圧手段は、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合に、当該固定対象物を当該防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する、
防火構造物に対する固定構造。 - 第1の空間と、前記第1の空間において発生した火災からの延焼を防止する対象となる空間である第2の空間と、を相互に区画する防火構造物に対して固定対象物を固定するための固定構造であって、
前記防火構造物の前記第2の空間側の面に対して前記固定対象物を固定する固定手段と、
前記固定対象物を前記防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する押圧手段とを備え、
前記押圧手段は、前記防火構造物の少なくとも一部と前記固定対象物の少なくとも一部との相互間に配置され、前記変形方向に変形可能である、変形部を備え、
前記固定対象物の側面であって、前記防火構造物と対向する側面に、前記変形部を設け、
火災時の熱で前記固定手段又は前記押圧手段が加熱された場合に、前記固定手段による固定力以上の押圧力で前記押圧手段が前記固定対象物を押圧し、
前記固定手段は、火災時の熱で当該固定手段が加熱されることにより、前記防火構造物に対する前記固定対象物の固定を解除可能とし、
前記押圧手段は、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合に、当該固定対象物を当該防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する、
防火構造物に対する固定構造。 - 第1の空間と、前記第1の空間において発生した火災からの延焼を防止する対象となる空間である第2の空間と、を相互に区画する防火構造物に対して固定対象物を固定するための固定構造であって、
前記防火構造物の前記第2の空間側の面に対して前記固定対象物を固定する固定手段と、
前記固定対象物を前記防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する押圧手段とを備え、
前記押圧手段は、前記防火構造物の少なくとも一部と前記固定対象物の少なくとも一部との相互間に配置され、前記変形方向に変形可能である、変形部を備え、
前記防火構造物の側面であって、前記固定対象物と対向する側面に、前記変形部を設け、
火災時の熱で前記固定手段又は前記押圧手段が加熱された場合に、前記固定手段による固定力以上の押圧力で前記押圧手段が前記固定対象物を押圧し、
前記固定手段は、火災時の熱で当該固定手段が加熱されることにより、前記防火構造物に対する前記固定対象物の固定を解除可能とし、
前記押圧手段は、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合に、当該固定対象物を当該防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する、
防火構造物に対する固定構造。 - 前記変形部は、弾性材から形成された板状体であり、前記防火構造物に対して前記固定対象物が前記固定手段により固定されている場合には、当該固定力によって自己の弾性力に抗して、前記変形方向に直交する非変形方向に沿って平行状に維持され、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合には、自己の弾性力によって、前記変形方向に変形する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造。 - 前記変形部は、バイメタルとして形成された板状体であり、火災時の熱により当該変形部が所定の変形温度に加熱されていない場合には、前記変形方向に直交する非変形方向に沿って平行状に維持され、火災時の熱により当該変形部が前記変形温度以上に加熱された場合には、前記変形方向に変形する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造。 - 前記変形部は、形状記憶合金により形成された板状体であり、火災時の熱により当該変形部が所定の変態温度に加熱されていない場合には、前記変形方向に直交する非変形方向に沿って平行状に維持され、火災時の熱により当該変形部が前記変態温度以上に加熱された場合には、記憶形状を回復して前記変形方向に変形する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造。 - 前記変形部は、コイルバネであり、前記防火構造物に対して前記固定対象物が前記固定手段にて固定されている場合には、当該固定力によって自己の弾性力に抗して、当該防火構造物の少なくとも一部と当該固定対象物の少なくとも一部との相互間に配置され、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合には、自己の弾性力によって、当該固定対象物を当該防火構造物に対して前記変形方向に付勢する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造。 - 前記固定手段は、前記防火構造物に対して前記固定対象物を固定する固定ネジであって、火災時の熱で加熱されて溶融することにより、当該防火構造物に対する当該固定対象物の固定を解除可能とする、
請求項1から7のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造。 - 前記固定手段は、前記防火構造物に対して前記固定対象物を固定する磁石であって、火災時の熱で加熱されて磁力を低下させることにより、当該防火構造物に対する当該固定対象物の固定を解除可能とする、
請求項1から7のいずれか一項に記載の防火構造物に対する固定構造。 - 第1の空間と、前記第1の空間において発生した火災からの延焼を防止する対象となる空間である第2の空間と、を相互に区画する防火構造物の前記第2の空間側の面に対して固定手段を介して固定される固定対象物であって、
当該固定対象物を前記防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する押圧手段を備え、
前記押圧手段は、
前記防火構造物と前記固定対象物との間において、前記防火構造物と前記固定対象物とを結ぶ変形方向に直交する非変形方向に沿って配置されるベース板と、
前記防火構造物の少なくとも一部と前記固定対象物の少なくとも一部との相互間に配置され、前記変形方向に変形可能である変形部であって、前記ベース板に設けられた変形部とを備え、
火災時の熱で前記固定手段又は前記押圧手段が加熱された場合に、前記固定手段による固定力以上の押圧力で前記押圧手段が前記固定対象物を押圧し、
前記固定手段は、火災時の熱で当該固定手段が加熱されることにより、前記防火構造物に対する前記固定対象物の固定を解除可能とし、
前記押圧手段は、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合に、当該固定対象物を当該防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する、
防火構造物に固定される固定対象物。 - 第1の空間と、前記第1の空間において発生した火災からの延焼を防止する対象となる空間である第2の空間と、を相互に区画する防火構造物の前記第2の空間側の面に対して固定手段を介して固定される固定対象物であって、
当該固定対象物を前記防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する押圧手段を備え、
前記押圧手段は、前記防火構造物の少なくとも一部と前記固定対象物の少なくとも一部との相互間に配置され、前記変形方向に変形可能である、変形部を備え、
前記固定対象物の側面であって、前記防火構造物と対向する側面に、前記変形部を設け、
火災時の熱で前記固定手段又は前記押圧手段が加熱された場合に、前記固定手段による固定力以上の押圧力で前記押圧手段が前記固定対象物を押圧し、
前記固定手段は、火災時の熱で当該固定手段が加熱されることにより、前記防火構造物に対する前記固定対象物の固定を解除可能とし、
前記押圧手段は、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合に、当該固定対象物を当該防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する、
防火構造物に固定される固定対象物。 - 第1の空間と、前記第1の空間において発生した火災からの延焼を防止する対象となる空間である第2の空間と、を相互に区画する防火構造物の前記第2の空間側の面に対して固定手段を介して固定される固定対象物であって、
当該固定対象物を前記防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する押圧手段を備え、
前記押圧手段は、前記防火構造物の少なくとも一部と前記固定対象物の少なくとも一部との相互間に配置され、前記変形方向に変形可能である、変形部を備え、
前記防火構造物の側面であって、前記固定対象物と対向する側面に、前記変形部を設け、
火災時の熱で前記固定手段又は前記押圧手段が加熱された場合に、前記固定手段による固定力以上の押圧力で前記押圧手段が前記固定対象物を押圧し、
前記固定手段は、火災時の熱で当該固定手段が加熱されることにより、前記防火構造物に対する前記固定対象物の固定を解除可能とし、
前記押圧手段は、前記防火構造物に対する前記固定対象物の前記固定手段による固定が解除可能となった場合に、当該固定対象物を当該防火構造物から前記第2の空間に向かう方向に押圧する、
防火構造物に固定される固定対象物。
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