JP5828186B2 - 導電機能部材及び該導電機能部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や飛行機などの搬送機器、ロボットや工作機械などの産業機器、携帯電話やデジタルカメラ、医療機器、蓄電池、磁気センサを含む各種センサ、導電性繊維、配線材料、コイル、モータ、アクチュエータ、電磁石、トランス、アンテナ等、各種の電子・電気機器又は該機器用の部品に用いられる導電機能部材、及び該導電機能部材の製造方法に関するものである。
従来、この種の発明には、例えば特許文献1に記載されるもののように、円筒状の繊維強化プラスチックの外周面にスロットを設け、このスロットに巻線を挿入し、この挿入された巻線を、前記スロットの開口部に打ち込まれる楔によって固定するようにした、超電導回転電機の巻線支持装置がある。
そして、特許文献1によれば、前記構成について、「高密度の磁束を利用する超電導回転電機の巻線を溝加工を施してあるFRPの溝に装着してあるため、鉄損の如き磁界による電気的損失の発生がなく、簡易にして強固な支持装置が得られる」と説明されている。
しかしながら、前記従来技術では、特に前記巻線支持装置を小型化又は微小化した場合、微細寸法のスロットに極細の巻線を挿入し、さらに、そのスロットの開口部に極小な楔を打ち込まなければならないため、その組立作業が著しく困難になるおそれがある。また、前記のように小型化又は微小化した場合、極細の巻線や極小の楔等の部品の製作や、部品管理等も困難になることが予想される。
特開昭62−185555号公報
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とする処は、小型化又は微小化した場合でも生産性の良好な導電機能部材及び該導電機能部材の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するための一手段は、外表部の少なくとも一部に絶縁材料からなる絶縁部を有する基体と、該基体における前記絶縁部に形成された溝と、該溝内の表面を粗面化してなる粗面化処理面と、前記溝の連通方向へ連続するように前記粗面化処理面に付着形成された金属膜と、該金属膜上に導電体をメッキ処理することにより形成された導電層と、を具備し、前記基体を筒状に形成し、該基体の外周面に、前記溝、前記粗面化処理面、前記金属膜及び前記導電層を、螺旋状に形成し、前記導電層の端部側に接続部を形成して、インダクタを構成したことを特徴とする。
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような作用効果を奏する。
溝内に形成された金属膜に対し選択的にメッキ処理を行うことで、導電層を形成するようにしているため、スロットに対し巻線や楔等を嵌め込むようにした従来技術と比較し、特に小型化又は微小化した場合の生産性を向上することができる。
本発明の導電機能部材の一例を示す斜視図。 同導電機能部材の製造工程を(a)〜(e)に順次に示す拡大断面図。 溝形状の他例を示す拡大断面図。 溝形状の他例を示す拡大断面図。 溝形状の他例を示す拡大断面図。 本発明の導電機能部材の他例を示す斜視図。 本発明の導電機能部材の他例を示す斜視図。 本発明の導電機能部材の他例を示す斜視図。 本発明の導電機能部材の他例を示す斜視図。
第一の形態の導電機能部材は、外表部の少なくとも一部に絶縁材料からなる絶縁部を有する基体と、該基体における前記絶縁部に形成された溝と、該溝内の表面を粗面化してなる粗面化処理面と、前記溝の連通方向へ連続するように前記粗面化処理面に付着形成された金属膜と、該金属膜上に導電体をメッキ処理することにより形成された導電層と、を具備した。
ここで、前記溝の具体例としては、長尺状に形成された溝や、網目状に形成された溝、直線状、曲線状又は螺旋状に形成された溝等が挙げられる。
また、第二の形態の導電機能部材では、前記金属膜は、前記粗面化処理面に付着したナノ粒子状金属インクを乾燥してなる。
また、第三の形態の導電機能部材では、前記基体を筒状に形成し、該基体の外周面に、前記溝、前記粗面化処理面、前記金属膜及び前記導電層を、螺旋状に形成した。
また、第四の形態の導電機能部材では、前記基体をブロック状に形成するとともに、該基体の外表面に、前記溝、前記粗面化処理面、前記金属膜及び前記導電層を形成し、前記導電層における前記連通方向の両端側にそれぞれ他の電気配線に接続するための接続部を設けることで、電気配線中継部材を構成した。
また、第五の形態は、前記導電機能部材の製造方法であって、前記基体における前記絶縁部に前記溝を形成する工程と、前記溝内の表面を粗面化することで前記粗面化処理面を形成する工程と、前記溝内を含む前記基体の外表面にナノ粒子状金属インクを付着する工程と、前記溝内のナノ粒子状金属インクを残すように余分なナノ粒子状金属インクを除去する工程と、残されたナノ粒子状金属インクを乾燥させることで前記金属膜を形成する工程と、前記金属膜のうち、前記溝内の底側の金属膜を残すようにして、不要な金属膜をエッチングにより除去する工程と、残された金属膜上に導電体をメッキ処理することで前記導電層を形成する工程と、を含むようにした。
以下、上記形態の特に好ましい実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る導電機能部材を、コイル(インダクタ)として構成した一例を示している。
この導電機能部材1は、絶縁部10aを有する基体10と、該基体10における前記絶縁部10aに形成された長尺状の溝11(図2(a)参照)と、該溝11内の表面を粗面化してなる粗面化処理面11aと、前記溝11の連通方向(図示例によれば、溝11の長手方向)へ連続するように前記粗面化処理面に付着形成された金属膜12(図2(d)参照)と、該金属膜12上に導電体をメッキ処理することにより形成された導電層13(図2(e)参照)と、を具備している。
基体10は、図1に示す一例によれば、略円筒状に形成され、その全体を絶縁材料からなる絶縁部10aとしている。
基体10を構成する絶縁材料は、当該導電機能部材1の用途や、当該導電機能部材1に要求される強度、耐衝撃性、耐熱性、製造性等に応じて適宜に選定され、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリパラキシリレン樹脂等の合成樹脂材料、絶縁性のセラミックなどとすることが可能である。
また、溝11は、基体10の外周部に螺旋状に形成された螺旋部11bと、該螺旋部11aの両端に接続されて基体10軸方向へ伸びる二つの直線部11c,11cとからなる連続した溝である。
螺旋部11bの巻数は、当該導電機能部材1の用途等に応じて適宜に設定される。
直線部11cの端部は、基体10の軸方向の端面に貫通し露出しており、該端部の近傍は、他の部分よりも若干幅広に形成される。この構成によれば、後述する工程で溝11内に導電層13を形成した際に、該導電層13の端部側に、他の部分よりも若干幅広な接続部13aが形成される。
溝11の断面形状は、例えば、図2に示すように、略凹状とすればよい。
この溝11の断面形状の他例としては、特に後述するナノ粒子状金属インク12aを毛細管力によって該溝11の長手方向へ万遍なく行きわたらせる観点や、該溝11の製造性を向上する観点等からは、図3に示す断面V字状や、図4に示す断面逆台形状等、底部へ向かって断面積が小さくなる形状とするのが好ましい。
また、同溝11の断面形状の他例として、特に後述する導電層13の剥離を防止する観点からは、図5に示す台形状等、底部へ向かって断面積が大きくなる形状とするのが好ましい。
また、この溝11は、後述する製造工程においてナノ粒子状金属インク12aを毛細管力によって確実に保持するためには、該溝11の幅に対して一定以上の深さとするのが好ましく、例えば、溝幅20μm以下の場合には、溝深さを5μm以上とするのが好ましい。
基体10の外周に溝11を形成する方法は、例えば、筒状の基体10を成型する際に基体10外周部に金型によって溝11を成形するようにしてもよいし、筒状の基体10に対し切削加工によって溝11を形成するようにしてもよい。さらに、特に溝11を微小に形成する場合には、筒状の基体10の外周部に対し、所謂ナノインプリント法を用いて溝11を形成するようにしてもよい。
そして、上記構成の基体10には、以下の工程を順次に経て、粗面化処理面11a、金属膜12、導電層13が形成される。
詳細に説明すれば、先ず、溝11が形成された基体10を、図示しない洗浄層に浸して、IPA(イソプロピルアルコール)超音波洗浄を5分行う。
この超音波洗浄によれば、基体10の外周面から異物等の汚れを除去してその表面状態を均一にすることができ、ひいては、後述するナノ粒子金属インクとの濡れ性を良好にすることができる。
なお、前記洗浄方法の他例としては、アセトン超音波洗浄、又は水超音波洗浄等とすることも可能である。
次に、溝11を含む基体10の外周部に、粗面化処理を施すことで、少なくとも溝11内の底部に粗面化処理面11aが形成される。
詳細に説明すれば、基体10の外周部に対し、UVオゾン洗浄(光洗浄)を5分施すことで、粗面化処理面11aを形成する。この処理によれば、溝11内面を粗面化するとともに溝11内面の親液性を改善して、溝11内面にナノ粒子状金属インク12aを付着し易くすることができる。
なお、前記粗面化処理と同様に、溝11内面にナノ粒子状金属インク12aを付着し易くすることができる他の処理の例としては、プラズマ洗浄、シランカップリング材を用いた処理、又は、官能基(例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基など)を用いた処理、その他の親水化処理等とすることも可能である。
前記のようにして、溝11を含む基体10の外周部には、粗面化処理面11aが形成される(図2(a)参照)。
次に、基体10をナノ粒子状金属インク12aに浸漬することで、基体10の外周面及び溝11内にナノ粒子状金属インク12aを付着する。この付着状態では、図2(b)に示すように、溝11を含む基体10の外周部がナノ粒子状金属インク12aによって覆われた状態となる。このとき、基体10の最外表面に付着しているナノ粒子状金属インク12aの最大の厚みは、溝11内に付着しているナノ粒子状金属インク12aの最大の厚みよりも小さい。また、溝11内のナノ粒子状金属インク12aは、溝11内の毛細管力によって、該溝11の長手方向へ連続してゆきわたる。
なお、ナノ粒子状金属インク12aに含まれる金属としては、金、銀、又は銅が特に適している。
次に、基体10に付着した余分なナノ粒子状金属インク12aを除去する処理が施される。この処理は、本実施の一例によれば、基体10の外表面に高圧エアーを吹き付けることにより、主に、凹状の溝11の外側に付着したナノ粒子状金属インク12aが除去される(図2(c)参照)。
前記除去方法によれば、基体10に付着した余分なナノ粒子状金属インク12aを除去する処理を、簡単且つ効率的に行うことができる。
なお、他の除去方法としては、高速回転による遠心力で液体を除去するスピナー装置等を使用し、ナノ粒子状金属インク12aが付着した基体10を、自転又は公転、あるいは自転と公転の組み合わせにより回転させて、余分なナノ粒子状金属インク12aを飛ばして除去する方法を採用することも可能である。この除去方法によれば、遠心力によって溝11の全体にナノ粒子状金属インク12aを万遍なくゆきわたらせた上で、余分なナノ粒子状金属インク12aを飛ばして除去することができる。
次に、ナノ粒子状金属インク12aを付着した基体10を、約150°の熱処理炉に通過させることで、ナノ粒子状金属インク12aを金属化する。この状態では、ナノ粒子状金属インク12aに含まれる有機成分が物理反応や化学反応等によって消滅し、図2(c)に示すように、溝11内に、ナノ粒子状金属インク12aが金属化してなる金属膜12a’が形成される。
次に、金属膜12a’が形成された基体10を、エッチング溶液(例えば硝酸10%溶液)に通過させ、溝11内の表層側の金属膜12a’等、不要な金属膜を溶融除去する。なお、隣り合う溝11,11間の山形部分に、前記高圧エアーの吹き付けにより除去しきれなかったナノ粒子状金属インク12aが残存し、この残存したナノ粒子状金属インク12aが乾燥して金属膜(図示せず)を形成していた場合、この金属膜も、前記エッチング処理によって溶融除去することができる。
よって、このエッチング処理によれば、図2(d)に示すように、螺旋状の溝11の底面側のみに、該溝11の長手方向へ連続するように、金属膜12が残存する。この金属膜12は、メッキを行う際の平滑で良質なシード層となる。
なお、エッチング溶液としては、硝酸以外にも、リン酸、酢酸、及びこれらの混合酸を用いることが可能である。
次に、前記工程により金属膜12が形成された基体10を、水洗いし、その後、ドライヤーで乾燥する。
次に、前記工程後に残った金属膜12に対し、選択的にメッキ処理を施すことにより、金属膜12の外表面に導電層13が形成される。
より具体的に説明すれば、溝11内に金属膜12が形成された基体10を、メッキ液中に浸漬することによって、溝11内底部側の金属膜12の表面に、無電解メッキ処理を施す。
この工程により、図2(e)に示すように、溝11内の底部側には、螺旋状の溝11の長手方向へ連続するように、表面を露出した状態で導電層13が形成される。そして、当該線状導体1が完成する。
なお、導電層13を構成する前記導電性金属材料は、本実施例によれば、銅としているが、金、銀、又はその他の導電性金属材料とすることが可能である。
また、本実施例によれば、前記メッキ処理として、無電解メッキ処理を施したが、他例としては、電気メッキ等、他のメッキ法を用いることも可能である。
この完成状態において、導電層13は、基体10の周囲に螺旋状に巻かれた螺旋状導電部13bと、該螺旋状導電部13bの両端から軸方向へ延設された二つの直線状導電部13c,13cと、各直線状導電部13cの先端側で若干拡幅されるとともに基体10の端面側にも露出される両端側の2つの接続部13a,13aとからなる。
そして、このコイル状の導電機能部材1は、例えば、電磁ソレノイドや、コイル状アンテナ、チョークコイル、マイク、スピーカ、ブザー、誘導式センサ等、様々な用途に有効に利用することができる。
本実施例において処理された金属膜12及び導電層13は、化学的に処理して基体10から取り外すことができる。金属膜12及び導電層13を取り外した基体10は、上記処理工程により、再度、金属膜12及び導電層13を形成することが可能であり、リサイクル性を有している。
次に、本発明に係る導電機能部材の他の実施例について説明する。なお、以下に示す実施例は、上記実施例1の一部分を変更したものであるため、主に、その変更部分について詳細に説明し、他の部分についての重複する詳細説明を適宜に省略する。
図6に示す導電機能部材2は、上記導電機能部材1における基体10を角筒状に形成したものである。この導電機能部材2において、溝11、粗面化処理面11a、金属膜12及び導電層13の構造及び製造方法は、上記導電機能部材1の場合と略同様である。また、この導電機能部材2の用途も、上記導電機能部材1の場合と略同様であるが、特に、直方体状の筐体に対し占有容積が小さいこと、固定が容易なこと等の利点から、小型製品への搭載に、より適している。
図7に示す導電機能部材3は、上記導電機能部材1に対し、基体10を長尺筒状の基体10’に置換し、この基体10’の両端側の各々に、上記導電機能部材1と略同様の構造及び製造方法にて、溝11、粗面化処理面11a、金属膜12及び導電層13を形成したものである。この導電機能部材3は、上記導電機能部材1と略同用途に用いることが可能な上、特に、トランスとしても有用である。
すなわち、この導電機能部材3をトランスとして用いる場合には、軸方向へ並ぶ二つの導電層13,13のうち、その一方を入力側のコイル、他方を出力側のコイルとして用いればよい。
図8に示す導電機能部材4は、基体20をブロック状に形成するとともに、該基体20の外表面に、複数の溝21、粗面化処理面(図示せず)、金属膜(図示せず)及び導電層22を形成し、前記導電層22における長手方向の両端側にそれぞれ他の電気配線に接続するための接続部22aを設けることで、電気配線中継部材を構成している。
基体20は、図示例によれば、中実の略直方体状に成形され、その全体を絶縁材料からなる絶縁部20aとしている。
各溝21は、基体20の複数(図示例によれば二つ)の面にわたって連続するように形成される。この溝21内には、上記導電機能部材1と略同様の断面構造で、粗面化処理面、金属膜及び導電層22が形成される。これら溝21、粗面化処理面、金属膜及び導電層22の製造方法は、導電機能部材1の場合と同様である。
接続部22aは、溝21の端部側を予め若干幅広に形成しておくことで、導電層22の端部側を幅広に形成した部位である。
また、図9に示す導電機能部材5は、基体20をブロック状に形成するとともに、該基体20の一つの面のみに、複数の溝21、粗面化処理面(図示せず)、金属膜(図示せず)及び導電層22を形成し、前記導電層22における長手方向の両端側にそれぞれ他の電気配線に接続するための接続部22aを設けることで、電気配線中継部材を構成している。この導電機能部材5における各溝21、前記粗面化処理面、前記金属膜及び導電層22の構造、製造方法等は、上記導電機能部材4と略同様である。
図8及び9に示す導電機能部材4及び5は、ブロック状に構成されるため、筐体等への固定が容易な上、耐振動性の良好な固定構造を得ることが容易であり、例えば、携帯電話やデジタルカメラ等の小型機器の電気配線中継部材として有用である。
なお、上記実施例では、いずれも、前記基体の全体を絶縁材料からなる絶縁部としたが、他例としては、前記基体の表層部のみに絶縁部を形成し、同基体における前記表層部(絶縁部)よりも内側の部分を、導電性材料や、他の性質の材料によって形成することも可能である。
さらに、他例としては、前記基体の外表面の一部分のみに、絶縁材料からなる絶縁部を形成し、該絶縁部に、前記溝、前記粗面化処理面、前記金属膜及び前記導電層を形成することも可能である。
また、図示例以外の実施例としては、中実軸状の基体に対し、上記溝、粗面化処理面、金属膜及び導電層を設けた態様や、平板の表面上に上記溝、粗面化処理面、金属膜及び導電層を設けた態様、環状又はU字状の基体に対し、上記溝、粗面化処理面、金属膜及び導電層を設けた態様、長尺繊維状の基体に対し、上記溝、粗面化処理面、金属膜及び導電層を設けた態様、等が挙げられる。
また、図示例以外の他例としては、上記基体の外表面に、上記断面構造の溝、粗面化処理面、金属膜及び導電層を、渦巻き状に形成した態様とすることも可能である。この場合の基体は、例えば、軸状や円筒状、ブロック状、平板状、その他の形状に形成することが可能である。
特に、この場合の基体を軸状又は円筒状に形成した態様は、回転式電動機のロータやステータとして有用であり、例えば、軸状又は円筒状の基体の外表面に、ナノインプリントにより上記断面構造の溝を形成し、上記粗面化処理面、上記金属膜及び導電層を形成することによって、マイクロパターンコイルのコイルパターンを形成する。
また、上記実施例は、小型又は微小な導電機能部材を構成する場合に、特に、横断面における最大径又は最大辺長さが、1mm以下の導電機能部材や、前記溝の幅が20μm以下である導電機能部材を構成する場合に、生産性面での顕著な効果を発揮するが、前記寸法以外の構成とすることも可能である。
また、図示例によれば、前記導電層の表面が露出しているが、他例としては、前記導電層の露出面に絶縁被覆層を積層したり、前記溝を含む前記基体の外表部に絶縁被覆層を形成したり等してもよい。
また、図示例以外の実施例としては、上記導電機能部材1〜5の何れかに対し、その外表面に絶縁材料(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリパラキシリレン樹脂等の合成樹脂材料、絶縁性のセラミックなど)からなる絶縁層を更に形成し、この絶縁層の外表面にも、上記溝11、上記粗面化処理面11a、上記金属膜12、及び上記導電層13を形成して、多層構造の電気配線を構成するようにしてもよく、更に、必要に応じて、これら層間を電気的に接続するようにしてもよい。
また、更に他の実施例としては、上述した複数の実施例を適宜に組み合わせて導電機能部材を構成することも可能である。
1,2,3,4,5:導電機能部材
10,10’,20:基体
10a:絶縁部
11,21:溝
11a:粗面化処理面
12,12a’:金属膜
インク12a:ナノ粒子状金属
13,22:導電層
13a,22a:接続部

Claims (5)

  1. 外表部の少なくとも一部に絶縁材料からなる絶縁部を有する基体と、該基体における前記絶縁部に形成された溝と、該溝内の表面を粗面化してなる粗面化処理面と、前記溝の連通方向へ連続するように前記粗面化処理面に付着形成された金属膜と、該金属膜上に導電体をメッキ処理することにより形成された導電層と、を具備し
    前記基体を筒状に形成し、該基体の外周面に、前記溝、前記粗面化処理面、前記金属膜及び前記導電層を、螺旋状に形成し、前記導電層の端部側に接続部を形成して、インダクタを構成したことを特徴とする導電機能部材。
  2. 前記基体を角筒状に形成したことを特徴とする請求項1記載の導電機能部材。
  3. 前記基体に、軸方向に間隔を置いて、二つの前記インダクタを設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の導電機能部材。
  4. 外表部の少なくとも一部に絶縁材料からなる絶縁部を有する基体と、該基体における前記絶縁部に形成された溝と、該溝内の表面を粗面化してなる粗面化処理面と、前記溝の連通方向へ連続するように前記粗面化処理面に付着形成された金属膜と、該金属膜上に導電体をメッキ処理することにより形成された導電層と、を具備し、
    前記基体を直方体ブロック状に形成するとともに、該基体の外表面における複数の面にわたって連続するように、前記溝、前記粗面化処理面、前記金属膜及び前記導電層を形成し、前記導電層における前記連通方向の両端側にそれぞれ他の電気配線に接続するための接続部を設けることで、電気配線中継部材を構成したことを特徴とする導電機能部材。
  5. 前記基体における前記絶縁部に前記溝を形成する工程と、前記溝内の表面を粗面化することで前記粗面化処理面を形成する工程と、前記溝内を含む前記基体の外表面にナノ粒子状金属インクを付着する工程と、前記溝内のナノ粒子状金属インクを残すように余分なナノ粒子状金属インクを除去する工程と、残されたナノ粒子状金属インクを乾燥させることで前記金属膜を形成する工程と、前記金属膜のうち、前記溝内の底側の金属膜を残すようにして、不要な金属膜をエッチングにより除去する工程と、残された金属膜上に導電体をメッキ処理することで前記導電層を形成する工程と、を含むことを特徴とする請求項1乃至4何れか1項記載の導電機能部材の製造方法。
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