JP5825718B2 - 製袋機 - Google Patents

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Description

本発明は、図柄が同一ピッチとなるように別々に印刷された表包材と裏包材を巻いた2つの原反ロールからそれぞれ包材を繰り出し、図柄を一致させて重ね合わせ縦方向のヒートシールと横方向のヒートシールとを施しカットして製袋する製袋機に関する。
従来において、表包材の表図柄と裏包材の裏図柄とを一致させて製袋するには、袋巾の2倍の基材フィルムに表裏の図柄を幅方向に並べた状態にグラビア印刷しシーラントフィルムを積層した包材を巻いた原反ロールをセットし、該包材を繰り出して三角板フォーマーに掛けて半切して重ね合わせ、または袋形態によっては半切りとしガセットフィルムとジッパーフィルムを挟む込み重ね合わせ、縦方向のヒートシールを施してから横方向のヒートシールを施し、横方向のヒートシールに合わせてカットして製袋する。これによって、表裏の図柄を一致させて製袋することができる。
しかし、この技術では、グラビア輪転印刷機の印刷ロールの長さが最大で1200mmであり、最大印刷幅が1200mmであるので、幅が600mm未満の袋を作ることができ、幅が600mm以上の大きな袋は作ることができない。また、表包材と裏包材とが同一の構成である袋を作ることができ、表包材と裏包材とが相違する構成の袋を作ることはできなかった。
そこで、従来から2つの原反からそれぞれ繰り出した表包材と裏包材とを、図柄を一致させて製袋しうる製袋機の提供が望まれている。ここで問題になることは、包材が、基材フィルムに印刷しさらにシーラントフィルムを積層して製造されるものであり、この製造過程で熱とテンションを加えられるので、印刷ピッチが印刷時の寸法と多様に相違していることにある。基材フィルムの伸びは、製造過程で加えられる熱の温度、加熱時間、加圧力、及びテンションの大きさによりさまざまに相違してくると共に、フィルムの種類や厚みによっても大きく相違してくる。このため、袋巾の2倍の基材フィルムに表裏の図柄を幅方向に並べた状態にグラビア印刷して印刷ピッチを完全に一致させても、半切りした後にシーラントフィルムを積層して包材を作れば、表包材の図柄と裏包材の図柄とはもはやピッチが完全に一致しているものとはならず、相違するものとなる。まして、印刷を別々に行って図柄を設けた基材フィルムを用いて構成される包材は、表包材の図柄と裏包材の図柄とを一致させて製袋することは困難である。
すなわち、通常の製袋機について、図柄が同一ピッチとなるように別々に印刷された表包材と裏包材が巻かれた2つの原反ロールをセットし、各原反ロールから表包材と裏包材とを繰り出すように構成し、図柄を一致させて重ね合わせ、縦方向のヒートシールと横方向のヒートシールとを施しカットして製袋するように初期条件をセットしても、製袋を開始して両包材が走行していくと、表包材の印刷ピッチと裏包材の印刷ピッチとの微小なずれが集積していき大きなずれとなるため、表図柄と裏図柄とを一致させた袋を製袋することができないのである。
このような図柄のずれを解消して袋を製袋することができるようにするために、従来は、印刷ピッチが小さい方の包材に図柄合わせを行う位置よりも上流の包材走行が間欠停止する位置で大きなテンションを作用させて数値測定不能な伸びを与え、これにより、印刷ピッチが小さい方の包材の図柄を印刷ピッチが大きい方の包材の図柄に合うか否かを時間をかけて観察し、その観察結果において、伸びが足りなくて図柄が合わないときはテンションをさらに大きくしてさらに図柄に合うか否かについて時間をかけて観察し、またその観察結果において、印刷ピッチが小さい方の包材の延びが僅かでも大きくなるときには、テンションを小さくするように修正して包材の延びを小さくし、このように、テンションの大きさを何度も調整することで図柄を合わせていた。なお、この制御については、特許文献および非特許文献は存在しない。
この制御では、包材の伸びは包材の種類、幅、厚み、積層数などに起因して様々に相違するものであり、テンションの大きさと包材の伸びに関連性が無く数値化することができないから、上述した制御内容になり、印刷ピッチが相違する2つの包材間で、図柄合わせにかかる時間が多くなり、図柄を合わせることができない製袋不良が生じる割合が極めて大となる。そして、製袋機の運転中に、上下の包材のいずれか一方に印刷のピッチに変更が生じた場合には、上下の包材の図柄間に大きなずれが蓄積していくことが避けられず、このときに、図柄を一致させるまでの制御は、上記と同様に、上下の包材にそれまでかけていたテンションについて新たに根拠のない大きさに変更して位置ずれが解消するか否かについて時間をかけて観察する必要があった。このため、上記制御で稼働する製袋機の実用は極めて困難であった。
他方、このような図柄のずれを解消した製袋が行えるようにするための発明として、特許文献1、2に示すプラスチックフィルムの印刷ピッチ矯正装置が提案されている。
特許文献1の技術は、プラスチックフィルムをヒータと受け台間に挟んで長さ方向テンションを加えつつ加圧および加熱し軟化させるテンション付与機構をプラスチックフィルム送り経路に備え、このテンション付与機構によりプラスチックフィルムの印刷ピッチを矯正する構成である。しかし、この構成は実用が困難なので、改良された特許文献2の技術が提案されている。
特許文献2の技術は、プラスチックフィルム送り経路に不連続切り目形成機構とテンション付加機構とを備え、印刷ピッチのずれが集積して大きくなる前に、不連続切り目形成機構によりプラスチックフィルムに幅方向不連続切り目を形成し、テンション付加機構によりプラスチックフィルムに対し長さ方向にテンションを加えて幅方向不連続切り目を開き、プラスチックフィルムを引き伸ばしてプラスチックフィルムの印刷ピッチを矯正する構成である。
特開2003−48260号公報(特許請求の範囲の欄、発明の詳細な説明の欄、及び図1〜図6を参照) 特開2005−1114号公報(特許請求の範囲の欄、発明の詳細な説明の欄、及び図1〜図7を参照)
しかしながら、特許文献2に記載された技術についても、不連続切り目形成機構とテンション付加機構とを機能させるときにプラスチックフィルムの走行を止める必要があり、また、製袋機の末端での横方向のヒートシールに合わせて行うカットが幅方向不連続切り目と一致しないので、幅方向不連続切り目のライン方向の前後でどぶ切りカット(切除)が必要になるという技術的不利益があり、通常の製袋機に比べて製袋能力が落ちるという問題がある。さらに、表包材の図柄ピッチと裏包材の図柄ピッチとに大きなずれがあるときには、不連続切り目形成機構とテンション付加機構の作動を絶えず行う必要があるので、この場合には、一段と製袋能力が落ちるという問題がある。
本発明の目的は、上述した問題点を解消するために発明されたもので、図柄が同一ないし略同一ピッチとなるように印刷された表包材と裏包材を巻いた2つの原反ロールからそれぞれ繰り出した表包材と裏包材とを、印刷ピッチの微小な相違の蓄積を生じさせず図柄を一致させて製袋することができて、幅が600mm以上の大きな袋を製袋することができる製袋機を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の製袋機は、レジマークが一定ピッチで印刷された表包材を巻いてなる原反ロールと、前記レジマークが表包材のレジマークと略同一ピッチで印刷された裏包材を巻いてなる原反ロールとから、前記表包材と前記裏包材とを繰り出し、各包材にテンションを与えることにより前記表包材と前記裏包材の図柄同士またはレジマーク同士を一致させた状態に重ね合わせ、包材の長手方向に沿った縦方向のヒートシールを施し次いで包材の長手方向に対して直角方向である横方向のヒートシールを施し、ライン末端位置で横方向のヒートシールに合わせカットして製袋する製袋機である。
本発明の製袋機は、前記縦方向のヒートシールを施す領域の上流位置にて回転フリーに設けられ前記表包材と前記裏包材とを間に通して重ね合わせる一対の合わせロールを有する包材合わせ部と、前記一対の合わせロールよりも上流の上側位置を走行する前記表包材と前記裏包材のいずれか一方の上側包材を通し滑りが生じることなくグリップし包材を間欠送りする第1のサーボモータで間欠回転される上側包材送りロール及びこのロールに包材を圧着させる上側ニップロールを有する上側包材送り部と、前記一対の合わせロールの上流位置の下方位置に一対に設けられ下側を走行する前記表包材と前記裏包材のいずれか他方の下側包材を通し滑りが生じることなくグリップし包材を間欠送りする第2のサーボモータで間欠回転される下側包材送りロール及びこのロールに包材を圧着させる下側ニップロールを有する下側包材送り部と、前記縦方向のヒートシールを施す領域と前記横方向のヒートシールを施す領域との境目に設けられ前記表包材と前記裏包材とを通し滑りが生じることなくグリップし包材を間欠送りする第3のサーボモータで間欠回転される中間部包材送りロール及びこのロールに包材を圧着させる中間部ニップロールを有する中間部包材送り部と、前記上側包材送りロールの上流側に設けられる第1のレジマークセンサと、前記下側包材送りロールの上流側に設けられる第2のレジマークセンサと、前記第1のレジマークセンサを包材の長手方向に沿ったいずれの方向にも移動調整する個別移動部と前記第2のレジマークセンサを包材の長手方向に沿ったいずれの方向にも移動調整する個別移動部と第1および第2のレジマークセンサ51,52を包材の長手方向に沿ったいずれの方向にも同時移動調整する同時移動部とを有するレジマークセンサ移動調整器と、前記中間部包材送りロールの上流側に設けられる第3のレジマークセンサと、前記縦方向のヒートシールを施す領域と前記合わせロールとの間で前記表包材と前記裏包材のレジマーク同士又は図柄同士を一致させる位置を基準位置とされ、この基準位置にて上下のレジマーク同士又は図柄を撮影する一対の撮影部及び該一対の撮影部で撮影された2つの映像を並べて表示する表示器とを備える。
そして、本発明の製袋機は、前記上側包材の、前記基準位置から前記上側ニップロールまでの長さと、前記下側包材の、前記基準位置から前記下側ニップロールまでの長さとが等しくなるように設定され、前記上側包材送りロールと前記下側包材送りロールと前記中間部包材送りロールのそれぞれに対応して位置決め調整される前記第1,第2,第3のレジマークセンサの検出位置に対し、レジマークが一致しているときは、包材送りロールについて、直近の複数ピッチの平均値に対応する回転量となるように、各包材送りロールが間欠回転させる制御を行うように構成され、レジマークがずれているときは、包材に印刷されたレジマークが1回の間欠送り当たり調整可能な歩進量で接近移動してきて一致するように、各包材送りロールが間欠回転させる制御を行うように構成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、本運転制御前の以下の準備を行ってから、本運転制御を行う。本運転制御を行うと、製袋機が、表包材のレジマークと裏包材のレジマークとを一致させた状態に重ね合わせた製袋を行うことができる。
本運転制御前の準備は、先ず、表包材を巻いてなる原反ロールと裏包材を巻いてなる原反ロールとを製袋機にセットし、表包材と裏包材とを繰り出して製袋機に掛け、基準位置で上下の包材の図柄同士を概略一致させ、各包材送りロールに包材グリップ力を生じさせる。次に、中間部包材送りロールをチョッパ駆動し、上側包材送り部から中間部包材送り部までの上側包材にテンションを与えると共に、中間部包材送り部から下側包材送り部までの下側包材に上側と同一のテンションを与える。次に、製袋機を仮稼働しテンションを均一化すると共に、包材合わせ部と中間部包材送り部の間で縦方向のヒートシールを行い、中間部包材送り部の下流側で横方向のヒートシールを行い、ライン末端位置でカットを行う。次に、基準位置で下側包材を切断し、下側包材送り部で下側包材を下流方向に適宜寸法繰り出し、該下側包材の図柄を基準位置で上側包材の図柄に正確に合わせ、上側包材送り部に堅固に固着する。次に、下側包材のテンションを回復させ、さらに、第1,第2のレジマークセンサを対応するレジマークに概略合わせる。
次に、本運転制御に切り替えて製袋機を稼働する。本運転制御では、各包材送りロールに対応して位置決め調整されるレジマークセンサの検出位置に対し、レジマークが一致しているときは、包材送りロールについて、直近の複数ピッチの平均値に対応する回転量となるように、各包材送りロールが間欠回転し、レジマークがずれているときは、包材に印刷されたレジマークが1回の間欠送り当たり調整可能な歩進量で接近移動してきて一致するように、各包材送りロールが間欠回転する。
レジマークとレジマークセンサの検出位置とにずれが無く、上記歩進量による移動調整を行わないときは、包材送りロールについて、上記の複数ピッチの平均値に対応する回転量となるように間欠回転を行う。レジマークセンサの検出位置に対してレジマークが下流側に僅かに(例えば0.3mm)ずれた位置に間欠停止する場合には、レジマークを検出した直後に間欠回転を停止するので、このずれた距離を例えば包材送りロールに同軸に設けたロータリーエンコーダの信号とレジマーク検出信号とから算出し、この算出距離に対応した回転角度だけ前回の間欠回転のときの回転量に対して減算した回転量で包材送りロールが間欠回転することで、レジマークをレジマークセンサの検出位置に一致させる。
また、レジマークセンサの検出位置に対してレジマークが上流側に僅かにずれた位置に間欠停止する場合にも、レジマークを検出した後に間欠回転を停止するので、このずれた距離を例えば包材送りロールに同軸に設けたロータリーエンコーダの信号とレジマーク検出信号とから算出し、この算出距離に対応した回転角度だけ前回の間欠回転のときの回転量に対して加算した回転量で包材送りロールが間欠回転することで、レジマークをレジマークセンサの検出位置に一致させる。ただし、既述したように、レジマークが1回の間欠送り当たり調整可能な歩進量で接近移動してきて一致するように、各包材送りロールが間欠回転する。
こうして、本運転制御に切り替えて製袋機を稼働した後は、上下の包材の印刷ピッチに相違がないときは、基準位置にて上下の包材のレジマークが共に一致し図柄にずれが生じないが、上下の包材の印刷ピッチに相違があるときはレジマークセンサの調整移動を行わないでいると基準位置にて上下の包材のレジマークが共に一致するということが無くなり包材が間欠送りされる毎に図柄にずれが大きく蓄積していく。そこで、基準位置を観察し、基準位置に対してずれがあるレジマークに対応するいずれか片方又は両方のレジマークセンサを調整移動する。レジマークセンサを適切に調整移動させることにより、該調整移動させた側のレジマークセンサに対応するレジマークが歩進移動して一致して来ると共に包材に作用するテンションが調整され、これにより、基準位置にて上下の包材のレジマークが共に一致してきて図柄のずれが解消し一致して来る。こうして、基準位置にて図柄が一致する状態が保たれて縦方向のヒートシールが施され、次いで横方向のヒートシールが施されてカットされるので、上下の包材の図柄、レジマークにずれが生じていない製袋を実現できる。
本発明の第2の態様は、上記第1の態様の構成に加え、前記上側包材送り部と前記下側包材送り部と前記中間部包材送り部とのいずれかが、前記包材送りロールと前記ニップロールとの組み合わせが複数並んで備えてなる構成であることが好ましい。
この態様にすると、滑りが伴わない大きな包材グリップ力を生起するので包材に大きなテンションをかけて包材送りを行える包材送り部の構造を実現できる。
本発明の第3の態様は、上記第1の態様の構成に加え、前記上側包材送り部と前記下側包材送り部と前記中間部包材送り部とのいずれかの、前記包材送りロールは、自身に掛かる包材に印刷ピッチを修正するために必要な伸びが生じるテンションを作用させ得る包材グリップ力を有する巻付け角を持つ構成である構成とすることが好ましい。
この態様にすると、滑りが伴わない大きな包材グリップ力を生起するので包材に大きなテンションをかけて包材送りを行える包材送り部の構造を実現できる。
本発明の第4の態様は、上記第1ないし3のいずれかの態様の構成に加え、前記基準位置と前記上側包材送りロールとの間において上側包材が巻掛けられる上側テンション検出用ロールを備え、その軸受部に該上側包材に作用するテンションの大きさを検出する上側ロードセルを備えると共に、前記基準位置と下側包材送りロールとの間において下側包材が巻掛けられる下側テンション検出用ロールを備えその軸受部に該下側包材に作用するテンションの大きさを検出する下側ロードセルを備え、該上側ロードセルおよび該下側ロードセルでそれぞれ検出したテンションの大きさを示す数値を並べて表示するテンション数値表示部を備えた構成とすることが好ましい。
この態様にすると、上側包材と下側包材の印刷ピッチの僅かな相違が集積して生じる図柄のずれについて、第1及び第2のいずれかのレジマークセンサの位置調整を行い、上側包材と下側包材にそれぞれ適切なテンションを与えて図柄のずれが生じない製袋が行える運転を実施し、そのときの上側包材と下側包材のそれぞれに作用する適切なテンションの大きさを数値データとして採取することができる。これにより、包材の種類、幅、厚み、積層数などが様々に相違する次回の製袋において、以前に同一または略同一の包材を用いて製袋した運転データが有る場合には、該運転データを活用し上側包材と下側包材にそれぞれ適切なテンションを与えることができる。
本発明の第5の態様は、上記第4の態様の構成に加え、前記テンションの大きさを示す数値が設定下限値又は設定上限値になったときに警報を発する警報部を備えた構成とすることが好ましい。
この態様により、テンションの大きさを示す数値が設定下限値になったときに、警報部から警報を発した場合には、第1及び第2のレジマークセンサを上流側に同時移動して上側包材と下側包材に作用するテンションを共に大きくすることで包材が蛇行することを回避することができ、かつ上側包材と下側包材に作用するテンションの大きさを同時に適切に大きく変更することができるので上側包材と下側包材に図柄ずれが生じず、印刷ピッチが合った製袋を続行できる。これに対し、警報部から警報を発することがなくテンションの大きさを示す数値が設定下限値になったことに気づかず対応を取らない場合には上側包材と下側包材の図柄が幅方向にずれて製袋不良になる。
またこの構成により、テンションの大きさを示す数値が設定上限値になったときに、警報部から警報を発した場合には、第1及び第2のレジマークセンサを下流側に同時移動して上側包材と下側包材に作用するテンションを共に小さくすることで包材にテンションが作用してロールが回転停止してしまう事態を回避することができ、かつ上側包材と下側包材に作用するテンションの大きさを同時に適切に小さく変更することができるので、上側包材と下側包材に図柄ずれが生じず印刷ピッチが合った製袋を続行できる。
本発明によれば、上下の包材の印刷ピッチに相違がないときは、基準位置にて上下の包材のレジマークが共に一致し図柄にずれが生じないが、上下の包材の印刷ピッチに相違があることを前提に基準位置を観察し、図柄にずれがあるときに片方又は両方のレジマークセンサを適切に調整移動させることにより、レジマークが歩進移動して該レジマークセンサに一致してくると共に包材に作用するテンションとこれに伴う包材の伸びが調整され、基準位置に対応するレジマークが該基準位置に一致してきて図柄のずれが解消し、基準位置にて図柄が一致した状態が保たれて縦方向のヒートシールが施され、次いで横方向のヒートシールが施されてカットされるので、印刷ピッチに相違がある2つの包材を用いて図柄、レジマークにずれが生じていない製袋を実現でき、幅が600mm以上の大きな袋を製袋することができる製袋機を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る製袋機を示す全体正面図である。 図1の製袋機の全体平面図である。 図1の製袋機の上流部を示す拡大正面図である。 図1の製袋機の上流部を示す拡大平面図である。 図1の製袋機の中間部を示す拡大正面図である。 図1の製袋機の下流部を示す拡大正面図である。 図1の製袋機で製造されるスタンドパウチを示す正面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
まず、この実施形態の製袋機で製造される袋を図7に示す。この袋Pはいわゆるスタンドパウチであり、前面胴部(表包材)1と裏面胴部(裏包材)2とを重ね合わせ、前面胴部1と裏面胴部2との間の、下部に底ガセット3に舟形底面部を形成するボトムヒートシール5を施すと共に、上部に雌雄噛合した一対のジッパー4を挟んでジッパー支持フィルムを前面胴部1と裏面胴部2とにヒートシールを施し、両側部にサイドシール6を施してなる。底ガセット3の両側には、サイドシール6を施すためのパンチ穴7がある。
この構成は、公知のスタンドパウチと同一であるが、公知のスタンドパウチとの相違点(従来では作れなかった点)として、前面胴部1と裏面胴部2とが別々の原反ロールから繰り出された表包材と裏包材とを図柄を一致されており、さらに、底ガセット3の図柄も表包材と裏包材の図柄に合わされていることを明記しうる。
この実施形態の製袋機の全体的なライン構成の概略を図1、図2を用いて説明する。この製袋機10は、第1の原反ロールR1を上流部上部に、第2の原反ロールR2を上流部下部にセットできる構成である。第1の原反ロールR1は、同一の印刷ピッチで前図柄と裏図柄とが印刷された表包材と裏包材のいずれか一方を巻いてなり、第2の原反ロールR2は、表包材と裏包材のいずれか他方を巻いてなる。なお、以下の説明では、便宜上、表包材が上側包材f1であり、裏包材が下側包材f2であるものとする。さらに、第3の原反ロールR3を第1の原反ロールR1よりも高い位置で少し下流側のライン側方にセットできる構成である。第3の原反ロールR3は、表包材と同一の印刷ピッチで底図柄が印刷された底ガセット用包材f3を巻いてなり、上側包材f1と下側包材f2を上下に開いたスペースにおいてガセット折りする。さらに、表包材と裏包材を上下に開いた位置に対応する側方に雌雄噛合したジッパーZの連続材を巻いてなるリールR4をセットできる構成である。
第1の原反ロールR1から上側包材(表包材)f1を上側可変速モータ(インバータモータ)11により回転される上部連続送りロール12とニップロール13との間に通して連続的に繰り出し、この上側包材f1を幅方向が水平になるようにして機械上部をライン下流方向に導いて上側ダンサロール14に掛けてから、上側包材送り部15の上側包材送りロール16と上側ニップロール17との間に導き、ここから間欠送りとして一対の包材合わせロール18間に導く。上側ニップロール17と上側ダンサロール14との間における上側包材f1に作用するテンションは、上側ダンサロール14による大きさであり、このテンションでは上側包材f1に印刷ピッチが大きくなる伸びが生じない。なお、一対の包材合わせロール18は、回転自在に設けられる。
また、第2の原反ロールR2から包材(下側包材)f2を下側可変速モータ(インバータモータ)19により回転される下部連続送りロール20とニップロール21との間に通して連続的に繰り出し、この下側包材f2を幅方向が水平になるようにして機械下部をライン下流方向に導いて下側ダンサロール22に掛けてから、下側包材送り部23の下側包材送りロール24と下側ニップロール25との間に導き、ここから間欠送りとして一対の包材合わせロール18間に導き、シーラント面を上側包材f1のシーラント面と重ね合わせる。下側ニップロール25と下側ダンサロール22との間における下側包材f2に作用するテンションは、下側ダンサロール22による大きさであり、このテンションでは包材に伸びが生じない。
さらに、第3の原反ロールR3から包材(底ガセット包材)f3を連続的に繰り出し、この底ガセット用包材f3を、幅方向が水平状態から垂直になるように導いて機械ラインの側方で水平回動可能なダンサロール26に掛けてから、底ガセット送り部27の底ガセット包材案内ロール28に導き、ここから間欠送りとして三角板フォーマー29に掛け折り合わせロール30によりシーラントが外面となるように半折して底ガセットとし、この底ガセットf3をサイドシール部の閉じ合わせのための孔明けをパンチ31で施してから一対の包材合わせロール18間に導き、上側包材f1と下側包材f2との間の一側に挟み合わせる。
さらに、リールR4から雌雄噛合したジッパーZを連続的に繰り出し、このジッパーZを、ガイド輪32に掛けて一対の包材合わせロール18間に導き、上側包材f1と下側包材f2との間の他側に挟み合わせる。
そして、上記のように一対の包材合わせロール18間に導いた上側包材f1と下側包材f2と底ガセットf3とジッパーZとを、重ね合わせた状態を保持して中間部包材送り部33の中間部包材送りロール34と中間部ニップロール35との間に導き、次いで中間部ダンサロール36に掛けてから末端部包材送り部37の末端部包材送りロール38と末端部ニップロール39との間に導き、上下一対のカッター40間に導く。ライン末端にカットした袋を受け取る受取コンベア41が設けられ、コンベアフレームの上部に表示器、アイテム等の入力設定部を含む制御部42を備えている。
なお、中間部ダンサロール36は、例えば、エアシリンダあるいはばねの付勢により押し下げられる。
この場合、一対の包材合わせロール18と中間部包材送り部33との間では、上側包材f1と下側包材f2とジッパーZとの重ね合わせ部に対して上下一対のジッパー固着用ヒートシーラ43を、上記と同様に一回開閉することにより、両側のジッパー支持フィルム(図示せず)を上側包材f1と下側包材f2に熱接着し、次いで、上下一対のボトムヒートシーラ44間に通した上側包材f1と下側包材f2と底ガセットf3との重ね合わせ部を、包材送りの間欠停止時に、該一対のボトムヒートシーラ44を所要時間、所要圧力、所要温度で閉じて開くことにより、上側包材f1と下側包材f2と底ガセットf3との重ね合わせ部に対して舟形底面部を形成するヒートシールを施し、次いで、水冷式クーラー45を上記と同様に一回開閉することによりヒートシール部分を冷却するように構成されている。
なお、ジッパーを付けない袋ではジッパー固着用ヒートシーラ43を開いたままにする。また、平袋を作る場合には、ボトムヒートシーラ44を縦ヒートシーラと交換する。
またこの場合、中間部ダンサロール36と末端部包材送り部37との間では、先ず、中間部ダンサロール36に近い上流側の(上側包材f1に印刷された)レジマークの間欠停止位置に対応する横方向線と、上側包材f1と下側包材f2に挟まれたジッパーZとの交差箇所に対し、ポイントヒートシーラ46を包材送りの間欠停止時に一回開閉することにより、ジッパーZを平たく押し潰し、次いで、1ピッチずつ下流側にずれたレジマークに対応した4か所にそれぞれ備えた上下に開閉するサイドシール用の横ヒートシーラ47を、包材送りの間欠停止時に、所要時間、所要圧力、所要温度で閉じて開くことにより、上側包材f1と下側包材f2と底ガセットf3とジッパーZとの重ね合わせ部に対して横方向のヒートシール(サイドシール)を施し、次いで、1ピッチずつ下流側にずれたレジマークに対応した2か所にそれぞれ備えた水冷式クーラー48を上記と同様に一回開閉することにより横ヒートシール部分を冷却ように構成されている。
なお、さらに、袋上部に吊り下げ用の円孔を設けるパンチプレス49、袋の四隅を45度にカットするコーナカットプレス50が設けられる。
引き続いて、実施形態において本発明の本質部分の構成について、図1、図2に加えて図3〜図6を用いて説明する。
ここで、本発明の本質部分の構成とは、二つの原反ロールから繰り出される2つの包材を重ね合わせ、2つの包材の印刷ピッチが相違し図柄が少しずつずれてしまう条件にあっても、印刷ピッチが同一となるように、一方又は両方の包材の印刷ピッチを矯正する構成であり、以下の記述により明らかにする。
製袋機10は、一対の包材合わせロール18を有する包材合わせ部と、上側包材送りロール16及び上側ニップロール17を有する上側包材送り部15と、下側包材送りロール24及び下側ニップロール25を有する下側包材送り部23と、中間部包材送りロール34及び中間部ニップロール35を有する中間部包材送り部33と、下側包材送りロール24及び下側ニップロール25を有する下側包材送り部23と、上側包材送りロール16に対応してその上流側に設けられる第1のレジマークセンサ51と、下側包材送りロール24に対応してその上流側に設けられる第2のレジマークセンサ52と、中間部包材送りロール34に対応してその上流側に設けられる第3のレジマークセンサ53と、末端部包材送りロール38の上流側に設けられる第4のレジマークセンサ54と、レジマークセンサ移動調整器57と、基準位置Aの上下の包材f1,f2のレジマークを表示する表示器58とを備えている。
包材合わせ部18は、縦方向のヒートシールを施す領域の上流位置に軸線を水平にして回転フリーに設けられた上下一対の包材合わせロールよりなり、上側包材(表包材)f1と下側包材(裏包材)f2とを間に通して重ね合わせる。
上側包材送り部15と下側包材送り部23は、上下対称的に設けられている。上側包材送り部15は、一対の包材合わせロール18よりも上流の上側位置において、上下配置に備えられた上側包材送りロール16と上側ニップロール17及び制御部42に駆動制御されて上側包材送りロール16を間欠回転する第1のサーボモータ59とを含んでなり、上側包材f1がロール間に通されかつ上側包材送りロール16に対して大きな巻掛け角度を有するように巻掛けられることにより、上側包材送りロール16が、該上側包材f1を滑らずにグリップし間欠送りするように構成されている。
下側包材送り部23は、一対の包材合わせロール18よりも上流の下側位置において、上下配置に備えられた下側包材送りロール24と下側ニップロール25及び制御部42に駆動制御されて下側包材送りロール24を間欠回転する第2のサーボモータ60とを含んでなり、下側包材f2がロール間に通されかつ下側包材送りロール24に対して大きな巻掛け角度を有するように巻掛けられることにより、下側包材送りロール24が、該下側包材f2を滑らずにグリップし間欠送りするように構成されている。
中間部包材送り部33は、縦方向のヒートシールを施す領域と横方向のヒートシールを施す領域との境目に設けられ、下側に並ぶ複数本(図では2本)の中間部包材送りロール34と、各中間部包材送りロール34の上に設けられた複数本(図では2本)の中間部ニップロール35、及び制御部42に駆動制御されて複数本の中間部包材送りロール34を間欠回転する第3のサーボモータ61とを含んでなり、上下の包材f1,f2(包材間の底ガセット及びジッパーを含む)が上下のロール間に通されることにより、複数本の中間部包材送りロール34が、該上下の包材f1,f2を滑らずにグリップし間欠送りするように構成されている。
なお、上側包材送り部15と下側包材送り部23について、中間部包材送り部33と同様のダブルロール構造の構成として、包材に印刷ピッチを修正するために必要な伸びが生じるテンションを作用させる包材グリップ力を生じさせるようにしてもよい。
また中間部包材送り部33について、上側包材送り部15と同様に包材を巻き付ける構成として、包材に印刷ピッチを修正するために必要な伸びが生じるテンションを作用させる包材グリップ力を生じさせるようにしてもよい。中間部包材送り部33と上側包材送り部15との間で上側包材f1の印刷ピッチを矯正するためのテンションが、及び中間部包材送り部33と下側包材送り部23との間で下側包材f2の印刷ピッチを矯正するためのテンションがかけられる。しかし、縦方向のシールされた部分より下流側では、上下の包材f1,f2は一体であるので、テンションの相違は、縦方向のシールされた部分より上流側で生じる。
下側包材送り部23は、製袋機10の下流端のカッター40の上流側に隣接して設けられ、下側包材送りロール24と、下側ニップロール25、及び制御部42に駆動制御されて下側包材送りロール24を間欠回転する第4のサーボモータ62とを含んでなり、上下の包材f1,f2(包材間の底ガセット及びジッパーを含む)が上下のロール間に通されることにより、複数本の中間部包材送りロール34が、該上下の包材f1,f2を滑らずにグリップし間欠送りするように構成されている。下側包材送り部23と中間部ダンサロールとの間における上下の包材f1,f2(包材間の底ガセット及びジッパーを含む)に作用するテンションは、中間部ダンサロールによる大きさである。
レジマークセンサ移動調整器57は、上側包材送りロール16の上流側に設けられる第1のレジマークセンサ51を上側包材f1の長手方向に沿った上流方向に移動調整するためのスイッチと下流方向に移動調整するためのスイッチとのいずれかを選択して調整移動を実行する上側の個別移動部57aと、下側包材送りロール24の上流側に設けられる第2のレジマークセンサ52を下側包材f2の長手方向に沿った上流方向に移動調整するためのスイッチと下流方向に移動調整するためのスイッチとのいずれかを選択して調整移動を実行する下側の個別移動部57bと、第1および第2のレジマークセンサ51,52を各包材の長手方向に沿った上流方向に同時に移動調整するためのスイッチと下流方向に同時に移動調整するためのスイッチとのいずれかを選択して調整移動を実行する同時移動部57cとを有する。
表示器58は、縦方向のヒートシールを施す領域と包材合わせロール18との間で、上側包材f1と下側包材f2のレジマーク同士又は図柄同士を一致させる位置を基準位置Aとされ、この基準位置Aにて上下のレジマーク同士又は図柄を撮影する一対の撮影部(デジタルカメラ)63,64で撮影された2つの映像を上下に並べて表示するように構成されている。
そして、製袋機10は、上側包材f1の、基準位置Aから上側ニップロール17までの長さと、下側包材f2の、基準位置Aから下側ニップロール25までの長さとが等しくなるように設定され、制御部42は、上側包材送りロール16と下側包材送りロール24と中間部包材送りロール34のそれぞれに対応して位置決め調整される第1〜第4のレジマークセンサ51,52,53,54の検出位置に対し、レジマークが一致しているときは、各包材送りロール16,24,34,38の直近の複数ピッチの平均値に対応する回転量となるように、各包材送りロールを間欠回転させる制御を行うように構成され、レジマークがずれているときは、包材に印刷されたレジマークが1回の間欠送り当たり調整可能な歩進量で接近移動してきて一致するように、各包材送りロールを間欠回転させる制御を行うように構成されている。
なお、底ガセットf3のレジマークを上側包材f1と下側包材f2の図柄合わせに加え、さらに底ガセットf3の図柄合わせをするために、図示していないが、ダンサロール26の下流側で、サーボモータ(図示せず)により回転される底ガセット用包材送りロール(図示せず)を設けると共に、その上流側に底ガセット用包材に印刷されたレジマークを検出する第5のレジマークセンサを設け、調整移動される第5のレジマークセンサの検出位置にレジマークが歩進して接近するように設けるものとする。
そして、レジマークセンサ移動調整器57は、底ガセットf3のテンションを調整するために第5のレジマークセンサを移動調整するための個別移動部を含み、さらに同時移動部57cを第5のレジマークセンサを同時移動調整する構成とすることができる。
さらに、製袋機10は、基準位置Aと上側包材送りロール16との間において上側包材f1が巻掛けられる上側テンション検出用ロール65を備え、その軸受部に上側包材f1に作用するテンションの大きさを検出する上側ロードセル(図示せず)を備えると共に、基準位置Aと下側包材送りロール24との間において下側包材f2が巻掛けられる下側テンション検出用ロール66を備え、その軸受部に下側包材f2に作用するテンションの大きさを検出する下側ロードセル(図示せず)を備え、上側ロードセルおよび下側ロードセルでそれぞれ検出したテンションの大きさを示す数値を並べて表示するテンション数値表示部を備えている。
この構成により、上側包材f1と下側包材f2の印刷ピッチの僅かな相違が集積して生じる図柄のずれについて、第1及び第2のいずれかのレジマークセンサ51,52の位置調整を行い(及び第5のレジマークセンサについても位置調整を行い)、上側包材f1と下側包材f2にそれぞれ適切なテンションを与えて図柄のずれが生じない製袋が行える運転を実施し、そのときの上側包材f1と下側包材f2のそれぞれに作用する適切なテンションの大きさを数値データとして採取することができる。
そして、これにより、包材の種類、幅、厚み、積層数などが様々に相違する次回の製袋において、以前に同一または略同一の包材を用いて製袋した運転データが有る場合には、運転データを活用し上側包材f1と下側包材f2にそれぞれ適切なテンションを与えることができる。
テンション数値表示部には、テンションの大きさを示す数値が設定下限値(例えば3Kg)又は設定上限値(例えば20Kg)になったときにそれぞれ異なる警報を発する警報部(図示せず)を備えている。
この構成により、テンションの大きさを示す数値が設定下限値になったときに、警報部から警報を発した場合には、第1及び第2のレジマークセンサ51,52を上流側に同時移動して上側包材f1と下側包材f2に作用するテンションを共に大きくすることで包材が蛇行することを回避することができ、かつ上側包材f1と下側包材f2に作用するテンションの大きさを同時に適切に大きく変更することができるので上側包材f1と下側包材f2に図柄ずれが生じず印刷ピッチが合った製袋を続行できる。これに対し、警報部から警報を発することがなくテンションの大きさを示す数値が設定下限値になったことに気づかず対応を取らない場合には上側包材f1と下側包材f2の図柄が幅方向にずれて製袋不良になる。
またこの構成により、テンションの大きさを示す数値が設定上限値になったときに、警報部から警報を発した場合には、第1及び第2のレジマークセンサ51,52を下流側に同時移動して上側包材f1と下側包材f2に作用するテンションを共に小さくすることで包材にテンションが作用してロールが回転停止してしまう事態を回避することができ、かつ上側包材f1と下側包材f2に作用するテンションの大きさを同時に適切に小さく変更することができるので上側包材f1と下側包材f2に図柄ずれが生じず印刷ピッチが合った製袋を続行できる。
上記構成によれば、本運転制御前の以下の準備を行ってから、本発明の製袋機において後述する本運転制御が可能となり、本運転制御に基づいて、製袋機10が、上側包材f1のレジマークと下側包材f2のレジマークとを一致させた状態に重ね合わせた製袋を行うことができる。
本運転制御前の準備は、先ず、上側包材f1と下側包材f2とを製袋機10に掛ける。具体的には、上側包材f1を巻いてなる原反ロールR1と下側包材f2を巻いてなる原反ロールR2とを製袋機10にセットする。そして、下側の原反ロールR2を下側包材送り部23の下側包材送りロール24と下側ニップロール25の間に通しさらに包材合わせ部18の一対の包材合わせロール18間に通し、ライン末端位置まで通す。次いで、上側の原反ロールR1を上側包材送り部15の上側包材送りロール16と上側ニップロール17の間に通し、さらに包材合わせ部18の一対の包材合わせロール18間に通し、中間部包材送り部33の中間部包材送りロール34と中間部ニップロール35の間に通し、ライン末端位置まで通す。
この場合、上下の包材f1,f2を、包材合わせ部18と中間部包材送り部33の間に備える縦方向のヒートシールを行うヒートシーラ間に通すと共に、中間部包材送り部33よりも下流側に備える横方向のヒートシールを行うヒートシーラ間に通す。そして、包材合わせ部18に近いその下流側の基準位置で上下の包材f1,f2の図柄同士を概略一致させ、各ニップロール17,25,35に包材送りロール16,24,34に対するニップ圧を与え、各包材送りロール16,24,34に包材グリップ力を生じさせる。
次に、上下の包材f1,f2に与えるテンションを初期設定する。具体的には、中間部包材送り部33の中間部包材送りロール34をチョッパ駆動することにより、上側包材送り部15から中間部包材送り部33までの上側包材f1に蛇行が生じない大きさのテンションを与えると共に、中間部包材送り部33から下側包材送り部23までの下側包材f2に上側と同一のテンションを与える。
次に、製袋機10を仮稼働しテンションを均一化する。具体的には、上側包材送り部15より上流側で上側包材f1に与えるテンション、下側包材送り部23より上流側で下側包材f2に与えるテンション、上側包材送り部15から中間部包材送り部33までの上下の包材f1,f2に与えるテンション、中間部包材送り部33より下流側で上下の包材f1,f2に与えるテンション、をそれぞれ所定の値に均一化する。
この場合、制御部は、中間部包材送り部33に包材の間欠送りのためのピッチを設定入力すると、上側包材送り部15及び下側包材送り部23にも同一のピッチが自動設定入力されるようになっていて、しかもその上で、上側包材送り部15及び下側包材送り部23の送りの微小の変更ができるように構成されているものとする。
またこの場合、包材合わせ部18と中間部包材送り部33の間で縦方向のヒートシールを行うと共に、中間部包材送り部33の下流側で横方向のヒートシールを行い、ライン末端位置でカットを行う。なお、この場合、包材合わせ部18と中間部包材送り部33の間における上下の包材f1,f2に作用するテンションは、縦方向のヒートシールを行われている上流側端部から中間部包材送り部33までの間では例えば10kgであるとすると、縦方向のヒートシールを行われている上流側端部から上側ニップロール17までの上側包材f1に作用するテンションは5kgとなり、また、縦方向のヒートシールを行われている上流側端部から下側ニップロール25までの下側包材f2に作用するテンションは5kgとなる。
次に、基準位置で上側包材f1の図柄と下側包材f2の図柄を正確に合わせる。具体的には、一方の包材、例えば下側包材f2を切断し、下側包材送り部23で下側包材f2を下流方向に例えば1印刷ピッチだけ繰り出す。上側包材送り部15より下流側に繰り出した下側包材f2の図柄を基準位置で上側包材f1の図柄に正確に合わせ、下側包材f2の繰り出し先端部を上側包材送り部15に堅固に固着する。この固定は強粘着テープで行ってもよいし、ハンディ型ヒートシーラによる熱接着でも良い。
次に、下側包材f2のテンションを回復させる。具体的には、下側包材送り部23の下側包材送りロール24を逆方向にチョッパ駆動し、これにより、切断前にかかっていたテンションと略同一のテンションがかかるようにする。この状態に戻すと、基準位置Aから上又は下のニップロール17,25までの間における上下の包材f1,f2には同一のテンションがかかっていて、基準位置において上側包材f1の図柄と下側包材f2の図柄は正確に合っている。そこで、上下の包材f1,f2の印刷ピッチが相違している場合には、上下の包材f1,f2の図柄は基準位置から上流側に向かって印刷ピッチのずれが集積して次第に大きくなる。ここで仮に、上側包材f1のレジマークの1ピッチが下側包材f2のレジマークの1ピッチよりも例えば0.3mm大きいものとすれば、基準位置Aから上流側に図柄を10個数えた位置までの長さは、上側包材f1が下側包材f2よりも3mm長いものとなる。
次に、第1,第2のレジマークセンサ51,52のいずれかを対応するレジマークに合わせる。この場合、上下のレジマークセンサ51,52を上下方向に一致した状態にしてから同時に移動していき、上下の包材中の印刷ピッチが大きい方のレジマークにレジマークセンサを合わせる。従って、印刷ピッチが大きい方のレジマークは、対応するレジマークセンサに対し、基準位置から上流側に向かって集積した印刷ピッチのずれだけ離れて位置することになる。
なお、第1,第2のレジマークセンサ51,52を上下のレジマークよりも下流側に来るように調整することはしない。このように調整した場合には、以下に説明する本運転制御に切り替えて製袋機を稼働したときに、上下のレジマークがそれぞれ下流側に位置するレジマークセンサに一致したように移動制御されるから、印刷ピッチのずれが解消することなく上下の包材のいずれもがテンションを小さくする結果になり、包材が蛇行してしまう虞が生じるからである。
次に、本運転制御に切り替えて製袋機10を稼働する。本運転制御では、それぞれに位置決め調整された第1,第2,第3,第4のレジマークセンサ51,52,53,54の検出位置に対し、レジマークが一致しずれが生じないとき(すなわち、稼働中に上下の包材の印刷ピッチに変更が生じないとき)は、包材送りロール16,24,34,38について、直近の複数ピッチの平均値に対応する回転量となるように構成され、基準位置Aにて上下の包材のレジマークが共に一致し図柄ずれが生じない。表示器58にて上下に並べて表示された2つのレジマークの映像を見ることで確認できる。
本運転制御では、本運転制御における各包材送りロール16,24,34の一間欠回転当たりの回転量は、レジマークとレジマークセンサの検出位置とにずれが無いときには、例えば直近10ピッチの平均値に対応する値とされ、レジマークとレジマークセンサの検出位置とにずれがあるときには、直近10ピッチの平均値に対応する値に対して1回の間欠送り当たり調整可能な歩進量だけ増減された回転量とされている。
第3,第4のレジマークセンサ53,54は、本運転制御の前にレジマークに合わせたら、本運転制御での稼働中は移動調整しない。
ここで、「1回の間欠送り当たり調整可能な歩進量」とは、例えば、0.1〜0.3mmである。
そして、稼働中に第1,第2のレジマークセンサ51,52を調整移動して第1,第2のレジマークセンサ51,52の検出位置に対しレジマークがずれるときは、包材に印刷されたレジマークが1回の間欠送り当たり調整可能な歩進量で接近移動してきて一致するように、各包材送りロール16,24,34が間欠回転させる制御を行うように構成されている。すなわち、本運転制御に切り替えて製袋機10を稼働した後は、上下の包材の印刷ピッチに相違があるときはレジマークセンサの調整移動を行わないでいると、基準位置Aにて上下の包材のレジマークが共に一致するということが無くなり包材が間欠送りされる毎に図柄にずれが大きく蓄積していく。そこで、表示器58にて上下に並べて表示された2つのレジマークの映像を見ることで、基準位置を観察し、基準位置に対してずれがあるレジマークに対応するいずれか片方又は両方のレジマークセンサを調整移動する。レジマークセンサを適切に調整移動させることにより、該調整移動させた側のレジマークセンサに対応するレジマークが歩進移動して一致して来ると共に包材に作用するテンションが調整され、これにより、基準位置Aにて上下の包材のレジマークが共に一致してきて図柄のずれが解消し一致して来る。こうして、基準位置Aにて図柄が一致する状態が保たれて縦方向のヒートシールが施され、次いで横方向のヒートシールが施されてカットされるので、上下の包材の図柄、レジマークにずれが生じていない製袋を実現できる。
以下さらに具体的に、第1,第2のレジマークセンサ51,52とこれに対応するレジマークと上下の包材送りロール16,24の間欠回転の回転量、基準位置Aとの関係について説明する。
制御部42は、レジマークセンサ51,52の検出位置に対してレジマークが下流側へずれた位置に間欠停止する場合には、レジマークを検出した直後に間欠回転を停止するので、このずれた距離を上記と同様に、包材送りロール16,24に同軸に設けたロータリーエンコーダの信号とレジマーク検出信号とから算出し、この算出距離に対応した回転角度だけ制御部は、前回の間欠回転のときの回転量に対して減算した回転量で包材送りロール16,24を間欠回転させることで、レジマークをレジマークセンサの検出位置に一致させるように制御するようになっている。
また制御部42は、レジマークセンサ51,52の検出位置に対してレジマークが上流側に僅かにずれた位置に間欠停止する場合には、間欠回転を開始した直後にレジマークを検出するので、このずれた距離を例えば包材送りロール16,24に同軸に設けたロータリーエンコーダの信号とレジマーク検出信号とから算出し、この歩進量に対応した回転角度だけ前回の間欠回転のときの回転量に対して加算した回転量で包材送りロール16,24を間欠回転させることで、レジマークをレジマークセンサの検出位置に一致させるように制御するようになっている。
しかし、レジマークがレジマークセンサ51,52の検出位置に対し上流側に仮に2.0mm離れた位置に間欠停止するときは、制御部42は、次の1回の間欠回転で次のレジマークが下流側へ2.0mm進んで停止するように、各レジマークセンサ51,52の下流側の包材送りロール16,24が回転角度を増やして間欠回転することはしないようになっている。これは、1印刷ピッチの送りでレジマークを下流側へ2.0mm進ませる間欠送りを行うと包材送りロー16,24の下流側でテンションが消失するので、これを回避するためである。
また、レジマークがレジマークセンサ51,52の検出位置に対し下流側に仮に2.0mm離れた位置に間欠停止するときは、制御部42は、次の1回の間欠回転で次のレジマークが上流側へ2.0mm後退して停止するように、各レジマークセンサ51,52の下流側の包材送りロール16,24が回転角度を増やして間欠回転することはしないようになっている。これは、1印刷ピッチの送りでレジマークを上流側へ2.0mm後退する間欠送りを行うと包材送りロール16,24の下流側でテンションが極大になり過ぎて包材送りロール16,24,34が回転不能になるので、これを回避するためである。
そこで、制御部42は、上述したように、1回の間欠送り当たりの調整可能な歩進量として0.1〜0.3mmの範囲で選択設定された値で間欠送りを繰り返す毎に、レジマークがレジマークセンサ51,52の検出位置に接近歩進するように、包材送りロール16,24の間欠回転を制御する。しかし、制御部42は、レジマークがレジマークセンサ51,52の検出位置から0.1mm未満の僅かにずれた距離になると、それ以上の接近制御を行わない。これは、レジマークセンサ(光電管)の検出感度の限界に関係するものとして処理したものである。他方、製袋された袋の図柄に0.1mm未満のずれた距離があったとしても不良品として問題となることはない。なお、歩進量について、0.1〜0.3mmの範囲で選択設定は制御部42に対して外部信号を入力することで実行できるようになっている。
そこで、上述したように、第1,第2のレジマークセンサ51,52を上下方向(垂直方向)に一致させた状態にしてから同時に移動していき、上下の包材f1,f2中の印刷ピッチが大きい方のレジマークにレジマークセンサ51又は52を合わせ、それから、本運転制御に切り替えて製袋機10を稼働した場合、制御部42は、包材の印刷ピッチの小さい方のレジマークが、上流側に位置決めされたレジマークセンサ51又は52に対し、予め設定されている1回の間欠送り当たりの調整可能な歩進量で接近していくように、対応する包材送りロール16又は24の間欠回転量を制御する。
従って、該包材送りロール16又は24は、間欠回転量が、レジマークとレジマークセンサ51又は52にずれが無いときの間欠回転量に比べて歩進量に相当する分だけ少なくなる結果、基準位置までの下流側の包材部分についてテンションを増加させながら包材送りを行うことになり、これによって、基準位置Aからニップロール17又は25までの間で伸びを生じる。
包材f1又はf2の印刷ピッチが小さい方のレジマークが、上流側に位置決めされたレジマークセンサ51又は52に歩進していき一致すると、制御部42は、直近に10回行った間欠回転量の平均値で包材送りロール16又は24が包材送りを行うように制御するので、レジマークがレジマークセンサ51又は52に安定して一致すると共に、印刷ピッチが小さい方の包材にかけられるテンションが安定することになり基準位置Aからニップロール17又は25までの間で生じる伸びも安定する。テンションの変化はテンション数値表示部で観察できる。制御部42が上記のように制御を行うと、これにより、基準位置Aで上下の包材f1,f2の図柄が一致する。なお、底ガセットf3の図柄も一致するように制御される。
表示器58にて上下に並べて表示された2つのレジマークの映像を見ることで、基準位置Aにおける上下の包材f1,f2の図柄を観察し、基準位置Aに対しずれが生じている場合には、ずれが生じている片方又は両方の包材f1,f2に対応するレジマークセンサ51又は52を個別に調整移動する。
基準位置Aに対し上側包材f1のレジマークが下流側に位置するときには、レジマークセンサ移動調整器57の個別移動部57aの右側のスイッチをオンして、レジマークセンサ51を上流側に調整移動し、また基準位置Aに対し下側包材f2のレジマークが下流側に位置するときには、レジマークセンサ移動調整器57の個別移動部57bの右側のスイッチをオンして、レジマークセンサ52を上流側に調整移動する。
それによって、上側包材f1又は下側包材f2のレジマークがレジマークセンサ51又は52に対して下流側にずれるから、制御部42は、このずれ量を上記のように検出して対応する包材送りロール16又は24の間欠回転量を減らして包材送り量を減らし基準位置Aに対応するレジマークを該基準位置Aに一致させると共に、レジマークセンサ51又は52に対応するレジマークを上流側に移動して該レジマークセンサ51又は52に一致させる制御を行う。このとき、包材に作用するテンションは、増加するが一時的であり、レジマークがレジマークセンサ51又は52に一致した後は元の大きさ付近に安定する。
また上記とは反対に、基準位置Aに対し上側包材f1のレジマークが上流側に位置するときには、レジマークセンサ移動調整器57の個別移動部57aの左側のスイッチをオンして、レジマークセンサ51を下流側に調整移動し、また基準位置Aに対し下側包材f2のレジマークが上流側に位置するときには、レジマークセンサ移動調整器57の個別移動部57bの左側のスイッチをオンして、レジマークセンサ52を下流側に調整移動する。
それによって、レジマークがレジマークセンサ51又は52に対して上流側にずれるから、制御部42は、このずれ量を上記のように検出して対応する包材送りロール16又は24の間欠回転量を増やして包材送り量を増やし基準位置Aに対応するレジマークを下流側に移動して該基準位置に一致させると共に、レジマークセンサ51又は52に対応するレジマークを下流側に移動して該レジマークセンサ51又は52に一致させる制御を行う。このとき、包材に作用するテンションは、減少するが一時的であり、レジマークがレジマークセンサに一致した後は元の大きさ付近に安定する。
テンション数値表示部に表示されるテンションを観察し、上下の包材送りロール16,24のいずれかに掛かる包材に作用するテンションが、例えば3Kg以下になると、包材が蛇行するようになる。そこでこのときには、警報部(図示せず)が警報を発するので事態を看過せずに済み、テンション数値表示部を見てテンションの大きさを把握することができ、テンションが小さくなった包材に対応する一方のレジマークセンサ51又は52を移動するのではなく、レジマークセンサ移動調整器57の同時移動部57cの右側のスイッチをオンして、両方のレジマークセンサ51,52を一体的に上流側に移動する。すると、制御部42は、レジマークセンサ51又は52がレジマークを検出する信号を入力して、既述したように、レジマークセンサ51又は52とレジマークのずれ量を算出し、上下の包材送りロール16,24の回転量を共に少なくし、上下の包材f1,f2に作用するテンションを共に増加させる、制御を行う。これにより、包材送りロール16,24の包材送りを蛇行が伴わない良好な状態に維持できる。
また、テンション数値表示部に表示されるテンションを観察し、上下の包材送りロール16,24のいずれかに掛かる包材に作用するテンションが、例えば20Kg以上になると、対応する包材送りロールが回転不能に陥る虞が出てくる。そこでこのときにも、警報部が警報を発するので事態を看過せずに済み、テンション数値表示部を見てテンションの大きさを把握することができ、レジマークセンサ移動調整器57の同時移動部57cの左側のスイッチをオンして、上下のレジマークセンサ51,52を一体的に下流側に移動する。すると、制御部42は、レジマークセンサ51,52によるレジマークの検出信号を入力して、レジマークセンサ51,52とレジマークのずれ量を算出し、上下の包材送りロール16,24の回転量を共に増加させ、上下の包材f1,f2に作用するテンションを共に減少させる、制御を行う。これにより、包材送りロール16,24が包材f1,f2に適切なテンションをかけつつ包材送りを行う良好な状態に維持できる。
そして、テンション数値表示部に表示されるテンションを観察し、上下の包材送りロール16,24のいずれかに掛かる包材に作用するテンションが、3Kg〜20Kgの範囲にあるときは、上下のレジマークセンサを同時移動することはなく、既述したように、基準位置Aを観察し、基準位置Aに対してずれがあるレジマークに対応するいずれか片方又は両方のレジマークセンサを個別に調整移動する。これにより、制御部42は、レジマークセンサにレジマークを合わせ、基準位置Aにおいて上下の包材のレジマークを合わせる制御を行う。
上述してきたように、この製袋機10によれば、本運転制御に切り替えて稼働した後は、上下の包材f1,f2の印刷ピッチに変更が生じない場合には、基準位置Aにて上下の包材f1,f2のレジマークが共に一致し図柄が一致する製袋を実現できる。しかし、2つの原反ロールR1,R2から繰り出した上下の包材f1,f2は、印刷ピッチをいかに精密に保持しても、包材となる過程で必ず印刷ピッチに相違が生じ、製袋すると、上下の包材のレジマークが継続して一致するということは無く、図柄のずれが次第に大きくなっていく。そのため、この製袋機10でも、基準位置Aにて上下の包材の図柄を一度合わせただけでは制御が対応できないので、レジマークセンサを調整移動することが必要になる。そこで、この製袋機10によれば、表示器58にて上下に並べて表示された2つのレジマークの映像を見ることで基準位置Aを観察し、基準位置Aに対してずれがあるレジマークに対応するいずれか片方又は両方のレジマークセンサを調整移動すると、制御が対応できる。すなわち、レジマークセンサを適切に調整移動させることにより、該調整移動させた側のレジマークセンサに対応するレジマークが歩進移動して一致してくると共に包材に作用するテンションが調整され、これにより、基準位置Aにて上下の包材のレジマークが共に一致してきて図柄のずれが解消し図柄が一致してくる。こうして、基準位置Aにて上下の包材のレジマークが一致し、これより下流で図柄が一致する状態が保たれて縦方向のヒートシールが施され、次いで横方向のヒートシールが施されてカットされるので、上下の包材の図柄、レジマークにずれが生じていない製袋を実現できる。
本発明によれば、図柄が同一ないし略同一ピッチとなるように印刷された上側包材f1と下側包材f2を巻いた2つの原反ロールからそれぞれ繰り出した上側包材f1と下側包材f2とを、印刷ピッチの微小な相違の蓄積を生じさせず図柄を一致させて製袋することができる。従って、グラビア印刷機で別々の図柄及びレジマークが同一ピッチで印刷されてなる基材フィルムに、ドライラミネータ等によりシーラントフィルムが積層され巻かれた2つの原反ロールを用いて、従来にない大きな袋を図柄ずれが生じないように製袋することができる製袋機10を提供することができる。設備しているグラビア輪転印刷機の印刷ロールの長さが800mmである小型のグラビア輪転印刷機により別々に作られる600mm幅の包材を用いて、600mm幅の大きな袋を図柄を一致させて製袋できる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載に基づいて把握される技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。
(1)本発明には、底ガセットとジッパーが付いた袋を2丁取りとなるように生産性を高めて製袋する場合も含まれる。
この変形例は、底ガセットをラインの幅方向両側で設け、ラインの幅方向両側でジッパーをライン方向に2条となるように設け、ライン下流端で、横カットする前に、ラインの幅方向中央で2条のジッパー間を包材の間欠送り時に円板カッターによりカットする。
(2)本発明には、底ガセット、ジッパーがない袋(=三方シール袋)を製袋する場合も含まれる。
(3)本発明には、底ガセット、ジッパーがない袋(=三方シール袋)を4〜10丁取りとなるように生産性を高めて製袋する場合も含まれる。
この変形例では、具体的構成例として、ライン下流端で横カットする前に、ラインの幅方向の3箇所に円板カッターを設け、包材が4等分の幅となるように包材の間欠送り時に円板カッターによりカットすることで4丁取りができる。包材の円板カッターによりカットされる縦方向のラインは縦ヒートシールされる。
10・・・・製袋機
f1・・・・上側包材
f2・・・・下側包材
R1・・・・原反ロール
R2・・・・原反ロール
15・・・・上側包材送り部
16・・・・上側包材送りロール
17・・・・上側ニップロール
18・・・・包材合わせロール(包材合わせ部)
23・・・・下側包材送り部
24・・・・下側包材送りロール
25・・・・下側ニップロール
33・・・・中間部包材送り部
34・・・・中間部包材送りロール
35・・・・中間部ニップロール
42・・・・制御部
51・・・・第1のレジマークセンサ
52・・・・第2のレジマークセンサ
53・・・・第3のレジマークセンサ
54・・・・第4のレジマークセンサ
57・・・・レジマークセンサ移動調整器
57a・・・・個別移動部
57b・・・・個別移動部
57c・・・・同時移動部
58・・・・表示器
59・・・・第1のサーボモータ
60・・・・第2のサーボモータ
61・・・・第3のサーボモータ
62・・・・第4のサーボモータ
63・・・・一対の撮影部
64・・・・一対の撮影部
65・・・・上側テンション検出用ロール
66・・・・下側テンション検出用ロール
A・・・・基準位置

Claims (5)

  1. レジマークが一定ピッチで印刷された表包材を巻いてなる原反ロールと、前記レジマークが表包材のレジマークと略同一ピッチで印刷された裏包材を巻いてなる原反ロールとから、前記表包材と前記裏包材とを繰り出し、各包材にテンションを与えることにより前記表包材と前記裏包材の図柄同士またはレジマーク同士を一致させた状態に重ね合わせ、包材の長手方向に沿った縦方向のヒートシールを施し次いで包材の長手方向に対して直角方向である横方向のヒートシールを施し、ライン末端位置で横方向のヒートシールに合わせカットして製袋する製袋機であり、前記縦方向のヒートシールを施す領域の上流位置にて回転フリーに設けられ前記表包材と前記裏包材とを間に通して重ね合わせる一対の合わせロールを有する包材合わせ部と、前記一対の合わせロールよりも上流の上側位置を走行する前記表包材と前記裏包材のいずれか一方の上側包材を通し滑りが生じることなくグリップし包材を間欠送りする第1のサーボモータで間欠回転される上側包材送りロール及びこのロールに包材を圧着させる上側ニップロールを有する上側包材送り部と、前記一対の合わせロールの上流位置の下方位置に一対に設けられ下側を走行する前記表包材と前記裏包材のいずれか他方の下側包材を通し滑りが生じることなくグリップし包材を間欠送りする第2のサーボモータで間欠回転される下側包材送りロール及びこのロールに包材を圧着させる下側ニップロールを有する下側包材送り部と、前記縦方向のヒートシールを施す領域と前記横方向のヒートシールを施す領域との境目に設けられ前記表包材と前記裏包材とを通し滑りが生じることなくグリップし包材を間欠送りする第3のサーボモータで間欠回転される中間部包材送りロール及びこのロールに包材を圧着させる中間部ニップロールを有する中間部包材送り部と、前記上側包材送りロールの上流側に設けられる第1のレジマークセンサと、前記下側包材送りロールの上流側に設けられる第2のレジマークセンサと、 前記第1のレジマークセンサを包材の長手方向に沿ったいずれの方向にも移動調整する個別移動部と前記第2のレジマークセンサを包材の長手方向に沿ったいずれの方向にも移動調整する個別移動部と第1および第2のレジマークセンサを包材の長手方向に沿ったいずれの方向にも同時移動調整する同時移動部とを有するレジマークセンサ移動調整器と、前記中間部包材送りロールの上流側に設けられる第3のレジマークセンサと、前記縦方向のヒートシールを施す領域と前記合わせロールとの間で前記表包材と前記裏包材のレジマーク同士又は図柄同士を一致させる位置を基準位置とされ、この基準位置にて上下のレジマーク同士又は図柄を撮影する一対の撮影部及び該一対の撮影部で撮影された2つの映像を並べて表示する表示器とを備え、前記上側包材の、前記基準位置から前記上側ニップロールまでの長さと、前記下側包材の、前記基準位置から前記下側ニップロールまでの長さとが等しくなるように設定され、前記上側包材送りロールと前記下側包材送りロールと前記中間部包材送りロールのそれぞれに対応して位置決め調整される前記第1,第2,第3のレジマークセンサの検出位置に対し、レジマークが一致しているときは、包材送りロールについて、直近の複数ピッチの平均値に対応する回転量となるように、各包材送りロールが間欠回転させる制御を行うように構成され、レジマークがずれているときは、包材に印刷されたレジマークが1回の間欠送り当たり調整可能な歩進量で接近移動してきて一致するように、各包材送りロールが間欠回転させる制御を行うように構成されていることを特徴とする製袋機。
  2. 前記上側包材送り部と前記下側包材送り部と前記中間部包材送り部とのいずれかが、前記包材送りロールと前記ニップロールとの組み合わせを複数並んで備えてなる構成であることを特徴とする請求項1に記載の製袋機。
  3. 前記上側包材送り部と前記下側包材送り部と前記中間部包材送り部とのいずれかの、前記包材送りロールは、自身に掛かる包材に印刷ピッチを修正するために必要な伸びが生じるテンションを作用させ得る包材グリップ力を有する巻付け角を持つ構成であることを特徴とする請求項1に記載の製袋機。
  4. 前記基準位置と前記上側包材送りロールとの間において上側包材が巻掛けられる上側テンション検出用ロールを備えその軸受部に該上側包材に作用するテンションの大きさを検出する上側ロードセルを備えると共に、前記基準位置と下側包材送りロールとの間において下側包材が巻掛けられる下側テンション検出用ロールを備えその軸受部に該下側包材に作用するテンションの大きさを検出する下側ロードセルを備え、該上側ロードセルおよび該下側ロードセルでそれぞれ検出したテンションの大きさを示す数値を並べて表示するテンション数値表示部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに1項に記載の製袋機。
  5. 前記テンションの大きさを示す数値が設定下限値又は設定上限値になったときに警報を発する警報部を備えた請求項4に記載の製袋機。
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