JP5825153B2 - 低級アルコール検出試薬及びそれを用いた低級アルコール検出方法 - Google Patents
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Description
例えば、目的物がアルコール(エタノール)である場合には、次の方法が知られている。エタノール含有試料(被検液)を、酸素、水及びアルコールオキシターゼの存在下に酵素反応させることにより過酸化水素を発生させる。そして、この過酸化水素と、4−アミノアンチピリン及びフェノールを、ペルオキシターゼの存在下に酵素反応させることにより赤色キノン色素を発色させるエタノール測定方法等が知られている(特許文献1参照)。
塩基性フクシンと、亜硫酸水素ナトリウムと、塩化水素と、水と、を含有しており、
検出を行う前記低級アルコールは、炭素数2〜4のアルコールであることを要旨とする。
前記亜硫酸水素ナトリウムの含有割合が50〜400質量部であり、
前記塩化水素の含有割合が50〜400質量部であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、検出を行う前記低級アルコールは、プロパノールであることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2において、検出を行う前記低級アルコールは、1−プロパノールであることを要旨とする。
本発明の低級アルコール検出方法は、新規な非酵素系の低級アルコール検出試薬を用いており、目的物である低級アルコールが低濃度であっても、呈色反応を用いることにより、簡易且つ確実に目的物を検出することができる。そのため、バイオエタノールやバイオプロパノールを生産する酵素又は微生物の改良や新規探索分野において好適に利用することができる。また、リン酸緩衝液中の低級アルコールの検出に優れるため、リン酸緩衝液下で安定な酵素等の探索に好適に用いることができる。更には、大規模な酵素等の探索にかかるコストを従来の酵素系試薬を用いた場合よりも大幅に低減することができる。
[1]低級アルコール検出試薬
本発明の低級アルコール検出試薬は、被検液と混合した際の呈色反応を用いることにより、低級アルコールを検出するための試薬である。そして、この低級アルコール検出試薬は、塩基性フクシンと、亜硫酸水素ナトリウムと、塩化水素と、水と、を含有することを特徴とする。
上記塩化水素の含有割合は、上記塩基性フクシンを100質量部とした場合に、50〜400質量部であることが好ましく、より好ましくは50〜200質量部、更に好ましくは50〜100質量部である。
上記水の含有割合は、上記塩基性フクシンを100質量部とした場合に、8000〜40000質量部であることが好ましく、より好ましくは9000〜33000質量部、更に好ましくは9700〜31600質量部である。
低級アルコール検出試薬がリン酸を含有する場合、その含有割合は、上記塩基性フクシンを100質量部とした場合に、1〜2000質量部であることが好ましく、より好ましくは100〜1500質量部、更に好ましくは100〜1100質量部である。
更には、本発明の低級アルコール検出試薬は、塩基性フクシン、亜硫酸水素ナトリウム、塩化水素、リン酸及び水からなり、塩基性フクシンを100質量部とした場合に、亜硫酸水素ナトリウムの含有割合が50〜400質量部(特に50〜200質量部、更には50〜100質量部)、塩化水素の含有割合が50〜400質量部(特に50〜200質量部、更には50〜100質量部)、リン酸の含有割合が1〜2000質量部(特に100〜1500質量部、更には100〜1100質量部)、水の含有割合が8000〜40000質量部(特に30000〜33000質量部、更には31000〜31600質量部)であるものとすることができる。
また、低級アルコール検出試薬により検出可能な、被検液における低級アルコールの濃度は、0.03質量%以上、特に0.05〜100質量%とすることができる。
本発明の低級アルコール検出方法は、上述の本発明の低級アルコール検出試薬を用いることを特徴とする。尚、低級アルコール検出試薬については、上述の説明をそのまま適用することができる。
加熱温度は特に限定されないが、例えば、50℃以下(特に20〜40℃)とすることができる。
加熱時間は特に限定されないが、例えば、24時間以下(特に1時間以下、更には2〜30分間)とすることができる。
分光光度計を用いる場合は、例えば、540〜550nmの波長について吸光度を測定することにより、低級アルコールの有無を確認することができる。この際、アルコール濃度と吸光度の関係を示す検量線を予め求めておくことにより、未知の濃度の目的物における濃度を測定することができる。
更に、吸光度測定の際には、プレートリーダーを用いて行うことが好ましい。この場合、複数の被検液について連続して吸光度測定を行うことができ、目的物の検出や濃度測定を簡易且つ迅速に行うことができる。
尚、溶媒として用いられるリン酸緩衝液のpHは特に限定されないが、例えば、pH6.3〜8.3であることが好ましく、より好ましくはpH6.8〜7.8、更に好ましくはpH7.0〜7.6である。
塩基性フクシン100部と、亜硫酸水素ナトリウム100部と、塩化水素100部と、水9700部とを混合することにより、実施例1の検出試薬を調製した。
以下に示す被検液と参照液を用いて、下記の吸光度測定を行った。
<被検液及び参照液>
被検液a(アルコール濃度:3%);蒸留水と1−プロパノールとの混合液
参照液a(アルコール濃度:0%);蒸留水
<吸光度測定>
上記[1]で調製した実施例1の検出試薬と、被検液(又は参照液)とを質量比(検出試薬:被検液)で1:10となるように混合した後、20℃×10分間(又は20分間)の条件にて、呈色反応を進行させた。その後、分光光度計(テカンジャパン社製、型名「Infinite M200 Pro」)により、波長546nmの吸光度を測定し、その結果を表1及び図1(呈色反応の時間と吸光度の関係を示すグラフ)に示した。尚、この吸光度は、上記測定を5回行った際の平均値である。
また、呈色反応時間が20分間の場合、アルコール0%の参照液aの吸光度は0.48であり、3%のプロパノールを含有する被検液aの吸光度は0.92であり、その差が0.44であった。
この結果、アルコールの含有の有無によって吸光度に顕著な差が生じることが確認できた。また、呈色反応時間が10分間の場合よりも、20分間の場合の方が吸光度の差が大きくなることが確認できた。
そして、実施例1の低級アルコール検出試薬を用いて呈色反応させることにより、被検液中の低濃度アルコールの有無を十分に検出できることが確認できた。尚、分光光度計を用いた目的物の検出には、吸光度の差が通常0.05(特に0.1)以上あれば十分である。
塩基性フクシン100部と、亜硫酸水素ナトリウム400部と、塩化水素400部と、リン酸1100部と、水31300部とを混合することにより、実施例2の検出試薬を調製した。
以下に示す被検液と参照液を用いて、下記の吸光度測定を行った。
<被検液及び参照液>
被検液(アルコール3%)
a;蒸留水と1−プロパノールとの混合液
b;12.5mMリン酸緩衝液と1−プロパノールとの混合液
c;25mMリン酸緩衝液と1−プロパノールとの混合液
参照液(アルコール0%)
a;蒸留水
b;12.5mMリン酸緩衝液
c;25mMリン酸緩衝液
<吸光度測定>
上記[3]で調製した実施例2の検出試薬と、上記各被検液(又は参照液)とを質量比(検出試薬:被検液)で1:10となるように混合した後、40℃×2.5時間の条件にて、呈色反応を進行させた。その後、分光光度計(テカンジャパン社製、型名「Infinite M200 Pro」)により、波長546nmの吸光度を測定し、その結果を表2及び図2(リン酸緩衝液の濃度と吸光度の関係を示すグラフ)に示した。尚、この吸光度は、上記測定を5回行った際の平均値である。
また、リン酸緩衝液の濃度が12.5mMの場合、アルコール0%の参照液の吸光度は0.24であり、3%のプロパノールを含有する被検液の吸光度は0.52であり、その差が0.28であった。
更に、リン酸緩衝液の濃度が25mMの場合、アルコール0%の参照液の吸光度は0.53であり、3%のプロパノールを含有する被検液の吸光度は1.18であり、その差が0.65であった。
この結果、リン酸緩衝液中におけるアルコールの含有の有無によって吸光度に顕著な差が生じることが確認できた。また、リン酸緩衝液の濃度が大きいほど、吸光度の差が大きくなることが確認できた。
そして、実施例2の低級アルコール検出試薬を用いて呈色反応させることにより、リン酸緩衝液中の低濃度アルコールの有無を十分に検出できることが確認できた。
以上のことから、実施例1及び2の低級アルコール検出試薬は、低級アルコールの検出能力に優れており、目的物である低級アルコールが低濃度であっても、呈色反応を用いることにより、簡易且つ確実に目的物を検出可能であることが分かった。また、本実施例1及び2の検出試薬は、酵素を含まない非酵素系の試薬であるため、既存の酵素系試薬に比べて検出条件を幅広く設定することができると共に、劣化の心配が少なく長期の保存が可能である。更に、本実施例の低級アルコール検出試薬は、リン酸緩衝液中の低級アルコールの検出に優れているため、リン酸緩衝液下で安定な酵素等の探索に好適に用いることができる。
尚、被検液におけるアルコール濃度が未知である場合には、予めアルコール濃度と吸光度の関係を示す検量線を求めておくことにより、その濃度を測定することができる。
Claims (6)
- 被検液と混合した際の呈色反応を用いることにより、低級アルコールを検出するための低級アルコール検出試薬であって、
塩基性フクシンと、亜硫酸水素ナトリウムと、塩化水素と、水と、を含有しており、
検出を行う前記低級アルコールは、炭素数2〜4のアルコールであることを特徴とする低級アルコール検出試薬。 - 前記塩基性フクシンを100質量部とした場合に、
前記亜硫酸水素ナトリウムの含有割合が50〜400質量部であり、
前記塩化水素の含有割合が50〜400質量部である請求項1に記載の低級アルコール検出試薬。 - 検出を行う前記低級アルコールは、プロパノールである請求項1又は2に記載の低級アルコール検出試薬。
- 検出を行う前記低級アルコールは、1−プロパノールである請求項1又は2に記載の低級アルコール検出試薬。
- 請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の低級アルコール検出試薬を用いることを特徴とする低級アルコール検出方法。
- 溶媒としてリン酸緩衝液を含む被検液中の低級アルコールを検出する請求項5に記載の低級アルコール検出方法。
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